JP2860393B2 - 被覆高圧型窒化硼素含有高硬度高密度複合焼結体及びその製造法 - Google Patents

被覆高圧型窒化硼素含有高硬度高密度複合焼結体及びその製造法

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JP2860393B2
JP2860393B2 JP4109192A JP10919292A JP2860393B2 JP 2860393 B2 JP2860393 B2 JP 2860393B2 JP 4109192 A JP4109192 A JP 4109192A JP 10919292 A JP10919292 A JP 10919292A JP 2860393 B2 JP2860393 B2 JP 2860393B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高圧型窒化硼素粉体粒
子に、被覆物質の被覆を施してなる、被覆高圧型窒化硼
素を含有する緻密で高硬度な被覆高圧型窒化硼素含有高
硬度高密度複合焼結体及びその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】立方晶窒化硼素及び/又はウルツ鉱型窒
化硼素からなる高圧型窒化硼素を含有する緻密で高硬度
な、高硬度高密度複合焼結体は、高圧型窒化硼素がグラ
ファイト型相(hBN)への相転移を防止し、且つ、当該
高硬度高密度複合焼結体を緻密に焼結するために、高圧
型窒化硼素が熱力学的に安定な2000MPa を越える超高圧
力及び高温度下で製造していた。例えば、特開昭63-354
56号公報に記載の立方晶窒化硼素は、4000MPa (40k
b)、 1200 ℃以上で焼結される。この焼結条件は、極
限状態として大変厳しいもので、例えば、ガードル型或
はベルト型等の超高圧力装置を使用しなければ発生し得
なかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】それが為、2000MPa を
越える超高圧力を発生させる、当該ガードル型或はベル
ト型等の超高圧力装置を使用する制約により、高圧型窒
化硼素含有高硬度高密度複合焼結体は多量生産が困難で
製造コストが高く、また、大型形状品を製造出来なかっ
た。
【0004】しかし、例えば、立方晶窒化硼素は、若槻
らが超高圧力下での実験により、立方晶窒化硼素が熱力
学的には安定な状態でなくとも、熱力学的に準安定であ
る場合、相転移に要する時間が極めて長いために事実上
安定に存在し、その事実上安定に存在する上限として線
を示して報告している (若槻、市瀬、青木、前田、第
14回高圧討論会講演要旨集 (1972) P78)。従って、これ
によれば、熱力学的平衡線に対して安定ではない低圧
力・高温度の条件でも、線を越えない温度、例えば、
1200℃以下ならば、立方晶窒化硼素が事実上安定に存在
する。
【0005】図1に、高圧型窒化硼素の安定な領域を示
す圧力・温度線図を示す。
【0006】この事実に基づき、この条件下で、少なく
とも立方晶窒化硼素を含む高圧型窒化硼素含有高硬度高
密度複合焼結体の製造が可能であれば、2000MPa 未満の
比較的緩い超高圧力を作用可能の超高圧力装置、例え
ば、ピストン・シリンダー(PC)型超高圧力装置、又
は公知の技術として1000MPa まで加圧が可能な超高圧H
IP装置、或は当該超高圧HIP装置を除く熱間静水圧
加圧(HIP:HotIsostatic Pres
s)装置、若しくはホットプレス(HP:HotPre
ss)装置を使用することが可能となる。
【0007】従って、前記ガードル型やベルト型等の、
2000MPa を越える超高圧力を発生させる超高圧力装置の
場合と異なり、多量生産が容易で、且つ大型形状の焼結
体を製造可能なため、上記欠点が解決される。
【0008】
【課題を解決するための手段】 圧力が2000MPa
未満で、高圧型窒化硼素が熱力学的には安定ではない
が、準安定な圧力・温度の焼結条件においては、高圧型
窒化硼素は直接の結合が困難であるので、得られる焼結
体の結合材の存在しない部分は未焼結となる。本発明
は、高圧型窒化硼素粉体粒子の周りには結合材及び/又
は高圧型窒化硼素と反応して結合材となる物質が存在し
なければならず、そのためには、高圧型窒化硼素粉体粒
子に、被覆物質を被覆してなる、被覆された高圧型窒化
硼素粉体を適用することが最も適していることを見い出
した。また同時に、本発明は、高性能な結合材と高圧型
窒化硼素による、高圧型窒化硼素含有高硬度高密度複合
焼結体を焼結するときに、少なくとも、高圧型窒化硼素
粉体粒子に被覆された被覆物質がその侭、及び/又は当
該被覆物質と高圧型窒化硼素との反応生成物が結合材と
して、これらが、変形乃至移動して高圧型窒化硼素粒子
間間隙を充填し、当該結合材と高圧型窒化硼素が結合
し、当該結合材及び高圧型窒化硼素によって囲まれる空
隙や気孔の排除、消減にのみ効果のある圧力を作用すれ
ば、高圧型窒化硼素含有複合焼結体の緻密化が可能とな
り、被覆高圧型窒化硼素含有高硬度高密度複合焼結体の
製造が可能であることを見い出した。つまり、2000
MPa未満の比較的緩い超高圧力を作用可能のPC型超
高圧力装置、又は10000MPaまで加圧が可能な超
高圧HIP装置、或は当該超高圧HIP装置を除くHI
P装置、若しくはHP装置を使用して、各々の焼結環境
下において、十分緻密で高硬度に焼結可能な結合材とし
て適用可能で、高圧型窒化硼素をグラファイト型相に相
転移を促進しない被覆物質、及び/又は、2000MP
a未満の比較的緩い超高圧力を作用可能のPC型超高圧
力装置、又は10000MPaまで加圧が可能な超高圧
HIP装置、或は当該超高圧HIP装置を除くHIP装
置、若しくはHP装置を使用して、各々の焼結環境下に
おいて、高圧型窒化硼素と反応して、十分緻密で高硬度
に焼結可能な結合材として適用可能な、反応生成物を生
成せしめる被覆物質を、高圧型窒化硼素粉体に被覆して
なる、被覆された高圧型窒化硼素粉体について、当該、
2000MPa未満の比較的緩い超高圧力を作用可能の
PC型超高圧力装置、又は10000MPaまで加圧が
可能な超高圧HIP装置、或は当該超高圧HIP装置を
除くHIP装置、若しくはHP装置を使用して、各々の
焼結環境下において、高圧型窒化硼素が事実上安定な状
態で存在し、且つ緻密に焼結可能な温度を実験的に検討
することによって見い出した。これに留まらず、当該被
覆された高圧型窒化硼素粉体が、恰も前記被覆物質その
ものの粒子の如き焼結挙動を示すことを見い出し、これ
により、被覆高圧型窒化硼素含有高硬度高密度複合焼結
体の強化が可能な、短径が500μm以下で、当該短径
に対する長径との比が2以上でなる形状の、周期律表第
1b、2a、3a、4a、5a、6a、7a、8族金
属、希土類金属、B、C、Si、Al、又は、周期律表
第1b、2a、3a、4a、5a、6a、7a、8族金
属、希土類金属、B、Si、Alの内の酸化物、窒化
物、炭化物、酸窒化物、酸炭化物、炭窒化物、酸炭窒化
物、硼化物、又は珪化物の一種類以上からなる繊維状物
質を添加可能であること更に見い出し、本発明に至っ
た。即ち、本発明は、高圧型窒化硼素粉体粒子に、当該
高圧型窒化硼素に対し内部添加による添加量が体積で5
0%〜70%の被覆物質を被覆してなる、被覆された高
圧型窒化硼素粉体を体積で85%〜90%と、短径が5
00μm以下で当該短径に対する長径との比が2以上で
なる形状の、周期律表第1b、2a、3a、4a、5
a、6a、7a、8族金属、希土類金属、B、C、S
i、Al、又は、周期律表第1b、2a、3a、4a、
5a、6a、7a、8族金属、希土類金属、B、Si、
Alの内の酸化物、窒化物、炭化物、酸窒化物、酸炭化
物、炭窒化物、酸炭窒化物、硼化物、又は珪化物の一種
類以上からなる繊維状物質を体積で10%〜15%と
混合し、当該混合物をその侭、又は型押し成形後、圧力
が2000MPa未満で温度が1850℃を越えない、
高圧型窒化硼素が熱力学的に安定ではないが準安定な圧
力・温度の焼結条件において適宜時間焼結することによ
り、実質的にグラファイト相を含まない、被覆高圧型窒
化硼素含有高硬度高密度複合焼結体の製造法を発明した
ものであり、これを提供するものである。
【0009】手段の説明 高圧型窒化硼素原料 本発明の原料粉体としての高圧型窒化硼素は、立方晶窒
化硼素及び/又はウルツ鉱型窒化硼素からなる合成品と
する。より好適には、立方晶窒化硼素を用いる。高圧型
窒化硼素の粒子サイズは、特別な制限はなく、当該原料
として製造可能な範囲で、焼結後の製品としての用途に
適したサイズとする。高圧型窒化硼素は、グラファイト
型相への相転移を抑止するため、合成時に触媒作用のあ
る物質を使用した場合は、当該物質を可能な限り取り除
いたものが好適である。最も好適な例として、例えば、
物理蒸着法(PVD法)或は化学蒸着法(CVD法)に
よる、気相を介して合成される超高純度な立方晶窒化硼
素が選択可能である。薄膜状に合成される場合は、不純
物による汚染に注意しながら、粉砕して使用する。粒
状、或は粉体状に合成される場合はその儘使用可能であ
る。これ以外の高純度な例としては、時間をかけて成長
させた高純度な単結晶からなるものが選択可能である。
或は積極的に不純物を除去してなる立方晶窒化硼素粉体
も選択出来る。
【0010】被覆物質 高圧型窒化硼素をグラファイト型相に相転移を促進しな
いように、又は、例えば、高圧型窒化硼素粉体粒子と結
合材の原料との焼結性を高めるように窒化硼素と反応し
て反応生成物を生成せしめるために、当該高圧型窒化硼
素粉体粒子に、被覆物質として、周期律表第1b、2a、3
a、4a、5a、6a、7a、8 族金属、希土類金属、Si、B 、A
l、又はこれらの内の一種類以上を含む化合物の内の選
択された一種類以上からなる被覆物質を被覆する。この
ように被覆された高圧型窒化硼素粉体表面に、必要に応
じて、更に、周期律表第1b、2a、3a、4a、5a、6a、7a、
8 族金属、希土類金属、Si、B、Al、又はこれらの内の
一種類以上を含む化合物の内の選択された一種類以上を
一層以上被覆して多重被覆してもよい。高圧型窒化硼素
に被覆せしめる被覆量は、周期律表第1b、2a、3a、4a、
5a、6a、7a、8 族金属、希土類金属、Si、B 、Al、又は
これらの内の一種類以上を含む化合物の内の選択された
一種類以上を、高圧型窒化硼素に対し、内部添加による
添加量が、体積で1%〜99% を被覆出来る。化合物でなる
被覆物質としては、好適には、周期律表第1b、2a、3a、
4a、5a、6a、7a、8 族金属、希土類金属、Si、B 、Alの
酸化物、窒化物、炭化物、酸窒化物、酸炭化物、炭窒化
物、酸炭窒化物、硼化物、珪化物の内の選択された一種
類以上が選択される。
【0011】被覆法は、PVD法(好適には、スパッタ
リング法(例えば、特開昭61-30663号等) 、イオンプレ
ーティング法)、CVD法(例えば、特開昭58-141375
号等)、メッキ法等の内の選択された一種類以上により
行われる。これらと共に、溶融塩浴を用いる浸漬法(好
適には、溶融塩不均化反応法、例えば、特開平1-207380
号等)による被覆も可能である。
【0012】尚、当該溶融塩浴を用いる浸漬法により形
成される被覆膜は、高硬度高融点物質である。当該溶融
塩浴を用いる浸漬法により被覆膜を設けた、被覆された
高圧型窒化硼素粉体粒子は、本発明の被覆高圧型窒化硼
素含有高硬度高密度複合焼結体の製造法では緻密に焼結
することが困難であり、緻密に焼結可能とするには、当
該、溶融塩浴を用いる浸漬法により形成された高硬度高
融点物質の被覆膜で被覆された高圧型窒化硼素粉体粒子
に、更に一層以上の、PVD法、CVD法等の他の公知
の被覆法により、十分緻密で高硬度に焼結可能な結合材
として適用可能な物質を適量被覆する必要がある。
【0013】繊維状物質 本発明に係る、高圧型窒化硼素粉体粒子に被覆物質を被
覆してなる、被覆された高圧型窒化硼素粉体に、短径が
500 μm 以下で、当該短径に対する長径との比が2以上
でなる形状の金属又は化合物の一種類以上からなる繊維
状物質を混合することによる、本発明の被覆高圧型窒化
硼素含有高硬度高密度複合焼結体の製造法により、被覆
高圧型窒化硼素含有高硬度高密度複合焼結体を製造する
と、当該被覆高圧型窒化硼素含有高硬度高密度複合焼結
体の高靱性化が期待出来て好適である。
【0014】本発明において、繊維状物質は、当該繊維
状物質を外接直方体に置き換えたとして、当該外接直方
体の長さ、幅及び厚みに対し、長さを長径とし、幅及び
厚みの代表値(例えば、幅又は厚みの一方、或は相加平
均等)を短径とする。或は、当該繊維状物質を安定な状
態に静置したときに現れている曲がりや撓みを仮想的に
取り去り、当該繊維状物質を直線状に矯正した場合、同
様に当該繊維状物質を外接直方体に置き換えたとして、
当該外接直方体の長さ、幅及び厚みに対し、長さを長径
とし、幅及び厚みの代表値(例えば、幅又は厚みの一
方、或は相加平均等)を短径とする。本発明に係る当該
繊維状物質は、短径が500μm 以下で、当該短径に対す
る長径との比が2以上でなる形状の棒状物質及び/又は
融解紡糸して繊維形状にする連続繊維でなる長繊維及び
/又は結晶自体が繊維形状をとる自形繊維でなる短繊維
及び/又は一方向に結晶成長させて繊維形状にしてなる
ウィスカー(wisker)の内の選択された一種類以上からな
る。当該ウィスカー(ヒゲ結晶)は、その形成において
は、相変化や体積全体に及ぼす化学反応という現象は起
こらないものと定義されている真性のウィスカー及び/
又は相変化とか体積全体に及ぶ化学変化によって生成す
る結晶の一つの結晶面のみを成長させることにより、長
い針状晶となった単結晶を指す広義のウィスカー及び/
又は断面積が8×10-5in2 以下で、長さが平均直径の10
倍以上の単結晶であるウィスカーからなる。
【0015】前記繊維状物質として、周期律表第1b、2
a、3a、4a、5a、6a、7a、8 族金属、希土類金属、B 、S
i、Al、又はこれらの内の一種類以上を含む化合物の一
種類以上からなる、短径が500 μm 以下で、当該短径に
対する長径との比が2以上でなる形状の繊維状物質を用
いる。化合物では、より具体的には、周期律表第1b、2
a、3a、4a、5a、6a、7a、8 族金属、希土類金属、B 、S
i、Alの酸化物、窒化物、炭化物、酸窒化物、酸炭化
物、炭窒化物、酸炭窒化物、硼化物、珪化物の一種類以
上を含んでなる、短径が500 μm 以下で、当該短径に対
する長径との比が2以上でなる形状の繊維状物質を使用
する。好適には、例えば、Ta、Zr、Cr、Si、C、W 、B
、Mo、Nb、V 、Al2O3 、Fe2C、B4C 、SiC 、TiC 、Fe3
C、Ta2C、Nb2C、Si3N4 、Cr2N、AlN 、Si2ON2、TiN の
一種類以上からなる、短径が500 μm 以下で、当該短径
に対する長径との比が2以上でなる形状の繊維状物質が
選択される。
【0016】或は、前記短径が500 μm 以下で、当該短
径に対する長径との比が2以上でなる形状の繊維状物質
が、繊維状物質の表面に、周期律表第1b、2a、3a、4a、
5a、6a、7a、8 族金属、希土類金属、B 、Si、Al、又は
これらの内の一種類以上を含む化合物の一種類以上から
なる被覆物質を被覆してなる、短径が500 μm以下で、
当該短径に対する長径との比が2以上でなる形状の被覆
された繊維状物質を用いる。化合物では、より具体的に
は、前記短径が500 μm 以下で、当該短径に対する長径
との比が2以上でなる形状の繊維状物質が、繊維状物質
の表面に、周期律表第1b、2a、6a、7a、8 族金属、希土
類金属、B 、Si、Alの酸化物、窒化物、炭化物、酸窒化
物、酸炭化物、炭窒化物、酸炭窒化物、硼化物、珪化物
の一種類以上からなる、被覆物質を被覆してなる、短径
が500μm 以下で、当該短径に対する長径との比が2以
上でなる形状の繊維状物質を使用する。好適には、前記
繊維状物質の表面に、例えば、B 、Ti、Zr、Hf、Ta、N
b、V 、SiC 、TiC 、ZrC 、B4C 、WC、HfC 、TaC 、NbC
、Si3N4 、TiN 、ZrN、AlN 、HfN 、TaN 、TiB 、Ti
B2、ZrB2、LaB6、MoSi2、BP、Al2O3 の一種類以上から
なる被覆物質を被覆してなる、短径が500 μm 以下で、
当該短径に対する長径との比が2以上でなる形状の被覆
された繊維状物質を選択する。被覆高圧型窒化硼素含有
高硬度高密度複合焼結体の製造において、被覆物質を被
覆してなる被覆された繊維状物質の、繊維状物質の特性
を損なうことなく緻密に焼結するには、好適には、被覆
物質を被覆してなる被覆された高圧型窒化硼素粉体の当
該被覆物質及び/又は前記被覆物質を被覆してなる被覆
された繊維状物質の当該被覆物質は、繊維状物質を構成
する物質より相対的に易焼結性(例えば、相対的に融点
の低い)の物質を選択可能である。当該被覆物質を被覆
するための被覆法は、PVD法(例えば、スパッタリン
グ法、イオンプレーティング法等)を初め、CVD法、
電気メッキ法、無電界メッキ法、クラッド法等により行
うことが出来る。尚、溶融塩浴を用いる浸漬法も適用可
能である。或は、前記短径が500 μm 以下で、当該短径
に対する長径との比が2以上でなる形状の繊維状物質又
は被覆された繊維状物質が、繊維状物質又は被覆された
繊維状物質を、酸化雰囲気中で酸化してなることによ
り、当該繊維状物質又は被覆された繊維状物質の表面
に、酸化被膜を設けてなる、短径が500 μm 以下で、当
該短径に対する長径との比が2以上でなる形状の被覆繊
維状物質又は被覆された繊維状物質を選択出来る。
【0017】温度の上限 特に高純度の高圧型窒化硼素、例えば、PVD法或はC
VD法による、気相を介して合成される超高純度の立方
晶窒化硼素、或は、長時間かけて超高圧合成した超高純
度の立方晶窒化硼素を用いれば、圧力を伝達可能なカプ
セルに脱気封入して超高圧HIP焼結又はHIP焼結を
行うか或は真空若しくは不活性ガス中でHP焼結を行う
ことにより、熱力学的に安定な状態ではなくとも、前記
若槻らの報告の1200℃よりも遥かに高い1850℃まで立方
晶窒化硼素が現実上安定に存在する。しかし、1850℃を
越えると、短時間でグラファイト型相に相転移する。ま
た、公知の立方晶窒化硼素で積極的に不純物を除去して
なる高純度の立方晶窒化硼素からなるものを用いれば、
同様の焼結方法により、1700℃まで立方晶窒化硼素が存
在する。或は、公知の立方晶窒化硼素で微粒子を含まな
い、好適には3 μm以上の立方晶窒化硼素を用いれば、
同様の焼結方法により、1600℃まで立方晶窒化硼素が存
在する。若しくは、公知の比較的高純度の立方晶窒化硼
素の場合は、同様の焼結方法により、1500℃まで立方晶
窒化硼素が存在する。しかし、公知の一般的な立方晶窒
化硼素やウルツ鉱型窒化硼素を含む場合は、1400℃まで
が好適である。
【0018】従って、焼結温度の上限は1850℃である。
尚、前記の通り、高圧型窒化硼素が熱力学的に安定な状
態でなくて事実上安定に存在する温度は、使用する高圧
型窒化硼素の品質により異なるので、高圧型窒化硼素原
料の品質に応じた焼結温度を設定する必要がある。前記
高圧型窒化硼素の原料の品質に応じた温度に近い焼結温
度を設定する必要がある場合は、綿密に当該焼結温度を
制御する必要がある。
【0019】圧力の範囲 本発明は、前記のように、2000MPa 未満の比較的緩い超
高圧力を作用可能のPC型超高圧力装置、又は超高圧H
IP装置、或はHIP装置、若しくはHP装置を使用し
た被覆高圧型窒化硼素含有高硬度高密度複合焼結体の製
造に関して、焼結温度の上限が1850℃であることと、当
該焼結温度範囲で、前記結合材の適用条件を明らかに
し、且つ、高圧型窒化硼素が熱力学的に安定な状態とな
るための圧力を作用させることを必要としていないとい
うことを明示するものである。
【0020】従って、PC型超高圧力装置を使用する場
合は、圧力は2000MPa 未満を適用しても差し支えない
が、当該PC型超高圧力装置の耐久性を考慮すると1500
MPa を越えないことが好ましい。圧力発生に関する公知
の技術としては、超高圧HIP装置の場合1000MPa まで
HIP圧力を作用可能であり、当該超高圧HIP装置を
除くHIP装置及びHP装置の場合は、200MPaまでそれ
ぞれ作用可能である。
【0021】特に、超高圧HIP装置又は当該超高圧H
IP装置を除くHIP装置を使用する場合、被覆物質を
被覆してなる、被覆された高圧型窒化硼素粉体、又は当
該被覆された高圧型窒化硼素粉体と、短径が500 μm 以
下で、当該短径に対する長径との比が2以上でなる形状
の金属又は化合物の一種類以上からなる繊維状物質とを
混合せしめてなる混合物をその儘、又は型押し成形後、
圧力伝達可能な容器に脱気封入してなる当該容器を更に
圧力伝達可能な容器に脱気封入することを1 回以上繰り
返すことにより、二重以上の多重脱気封入して、圧力が
2000MPa 未満で、温度が1850℃を越えない、高圧型窒化
硼素が熱力学的に安定ではないが準安定な圧力・温度の
焼結条件において適宜時間焼結してもよい。この場合、
焼結中において、容器の外部からの不純物の侵入を防止
できる。
【0022】以上の方法により焼結せしめてなる被覆高
圧型窒化硼素含有高硬度高密度複合焼結体は、用途とし
て最も一般的な、機械部材用に、当該被覆高圧型窒化硼
素含有高硬度高密度複合焼結体のビッカース硬度は好適
には600 以上の高硬度で、その密度は85% 以上の緻密で
なる被覆高圧型窒化硼素含有高硬度高密度複合焼結体が
製造出来る。好適には、当該被覆高圧型窒化硼素含有高
硬度高密度複合焼結体のビッカース硬度は好適には800
以上の高硬度で、及び/又は、その密度は90%以上の緻
密でなる被覆高圧型窒化硼素含有高硬度高密度複合焼結
体が製造出来る。より好ましくは、例えば、耐摩耗性の
高い機械部材への適用を考慮すると、相対的に高圧型窒
化硼素の含有量を増し、且つ緻密に焼結することによ
り、ビッカース硬度は1000以上の高硬度の被覆高圧型窒
化硼素含有高硬度高密度複合焼結体が製造出来る。より
一層耐摩耗性を要求される工具用等には、更に高圧型窒
化硼素の含有量を増し、且つ緻密に焼結することによ
り、ビッカース硬度2000以上の被覆高圧型窒化硼素含有
高硬度高密度複合焼結体が製造出来る。
【0023】 以下、本発明の被覆高圧型窒化硼素含有
高硬度高密度複合焼結体及びその製造法を参考例(例1
〜9)及び実施例(例10〜12)により説明する。
【0024】
【実施例】例1 立方晶窒化硼素粉体粒子表面に、Alの酸化物であるア
ルミナをスパッタリング法により被覆してなる、当該被
覆された立方晶窒化硼素粉体粒子を用いた被覆高圧型窒
化硼素含有高硬度高密度複合焼結体及びその製造法を例
に、更に詳しく説明する。
【0025】立方晶窒化硼素粉体粒子(粒径0 〜2 μm
)の表面に、アルミナをターゲットとして用い、スパ
ッタリング法により、立方晶窒化硼素に対し、内部添加
による添加量が、体積で約70% を被覆した。
【0026】次いで、直径16mm、厚さ5mm の円盤状に型
押し成形し、当該成形体を、 hBN粉体を充填したパイレ
ックスガラス製のカプセルに配置し、10-6torr,400℃、
12時間脱気後封入した。
【0027】当該カプセルを、アルゴンガスを圧力媒体
とするHIP装置に配置し、焼結温度1200℃、焼結圧力
150MPaで3時間保持して焼結した。しかる後、炉冷し、
圧力を開放して、焼結体を取り出した。
【0028】焼結体は、表1に示すように、密度が94.0
% で大変緻密であり、しかもビッカース微小硬度は、Hv
(0.5/10): 2500と大変高硬度であった。
【0029】
【表1】
【0030】 粉末X線回折により例1の焼結体の結晶
相を調べたところ、立方晶窒化硼素及びα型アルミナ以
外の回折ピークは認められなかった。
【0031】 例2 立方晶窒化硼素粉体粒子(粒径0〜2μm)の表面に、
アルミナをターゲットとして用い、スパッタリング法に
より、立方晶窒化硼素に対し、内部添加による添加量
が、体積で50%を被覆した。
【0032】 当該被覆された立方晶窒化硼素粉体を直
径8mm、厚さ5mmに型押し成形し、これを、例1
略同様のパイレックスガラス製のカプセルに配置し、加
熱脱気後、封入した。
【0033】その後、超高圧HIP装置を使用して、焼
結温度1200℃、焼結圧力1000MPa で3時間保持して焼結
した。
【0034】焼結体は、表1に示すように、密度が94.7
% で大変緻密であり、しかもビッカース微小硬度は、Hv
(0.5/10): 3180と大変高硬度であった。
【0035】 粉末X線回折により例2の焼結体の結晶
相を調べたところ、立方晶窒化硼素及びα型アルミナ以
外の回折ピークは認められなかった。
【0036】 例3〜例5 立方晶窒化硼素粉休粒子(粒径0〜2μm)の表面に、
アルミナをターゲットとして用い、スパッタリング法に
より、立方晶窒化硼素に対し、内部添加による添加量
が、体積で50%〜40%を被覆した。
【0037】次いで、直径10mm、厚さ8mm の円盤状に型
押し成形し、外側にhBN 成形体を配置したパイロフィラ
イト圧力媒体に埋め込み、これをピストン・シリンダー
(PC)型超高圧力装置にセットし、焼結温度1200℃〜
1300℃、焼結圧力1800MPa で30分〜3時間保持し、焼
結した。しかる後に、降温、降圧して焼結体を取り出し
た。
【0038】焼結体は、表1に示すように、いずれも密
度が97.3% 〜98.1% で大変緻密であり、しかもビッカー
ス微小硬度は、Hv(0.5/10): 3350〜3470と大変高硬度で
あった。
【0039】粉末X線回折によりいずれの焼結体も、立
方晶窒化硼素及びα型アルミナ以外の回折ピークは認め
られなかった。
【0040】 例6〜例7 KCl、BaCl、及びNaFからなる無機塩類に、
TiO及びフェロアロイ(Fe−Ti)を添加して浸
漬浴とする溶融塩浴を用いる浸漬法(不均化反応法)に
より、立方晶窒化硼素粉体粒子(粒径0〜2μm)を、
900℃、1時間浸漬被覆し、当該立方晶窒化硼素粉体
粒子表面に、窒化チタン(TiN)、二硼化チタン(T
iB)を、内部添加による添加量が、体積で5%を被
覆した。更にこの表面に、アルミナをターゲットとして
用い、スパッタリング法により、内部添加による添加量
が、体積で45%〜35%を被覆した。焼結条件を18
00MPa、1300℃〜1400℃で3時間〜6時間
とした外は、例3〜例5と同様に焼結した。
【0041】焼結体は、表1に示すように、密度が96.5
% 〜98.5% で大変緻密であり、しかもビッカース微小硬
度は、Hv(0.5/10): 3510〜3580と大変高硬度であった。
【0042】 粉末X線回折により例6〜例7の焼結体
の結晶相を調べたところ、立方晶窒化硼素、窒化チタ
ン、二硼化チタン及びα型アルミナ以外の回折ピークは
認められなかった。尚、例6、例7の何れも硬度測定用
の研磨面作製時、当該研磨面が形成され難く、耐摩耗性
が高かった。例6、例7の何れも浸漬被覆による窒化チ
タン、二硼化チタン被覆膜の形成により、耐磨耗性が高
くなったものと考えられる。
【0043】 例8 立方晶窒化硼素粉体粒子(粒径0〜2μm)の表面に、
金属チタン(Ti)をターゲットとして用い、スパッタ
リング法により、立方晶窒化硼素に対し、内部添加によ
る添加量が、体積で40%を被覆した。その後、例6
同様に焼結した。
【0044】焼結体は、表1に示すように、密度が、9
9.0% で、大変緻密であり、しかもビッカース微小硬度
は、Hv(0.5/10):3680と大変高硬度であった。
【0045】粉末X線回折により、焼結体の結晶相を調
べたところ、立方晶窒化硼素、窒化チタン及び二硼化チ
タンの回折ピークが認められたのみで、金属チタン及び
その外の回折ピークは認められなかった。また、X線定
量分析によれば、焼結後の結晶相の割合は、立方晶窒化
硼素、窒化チタン及び二硼化チタンは、それぞれ48%、3
2% 及び20% であった。
【0046】 例9 立方晶窒化硼素粉体粒子(粒径0〜2μm)の表面に、
窒化チタン(TiN)・二硼化チタン(TiB)を、
内部添加による添加量が、体積で5%を、例6〜例7
同様に、溶融塩浴を用いる浸漬法により浸漬被覆した。
この表面に、金属チタン(Ti)をターゲットとして用
い、スパッタリング法により、内部添加による添加量
が、体積で45%を被覆した。例8と同様に焼結条件を
1800MPa、1400℃で3時間焼結した。
【0047】焼結体は、表1に示すように、密度が、9
9.4% で、大変緻密であり、しかもビッカース微小硬度
は、Hv(0.5/10):3610と大変高硬度であった。
【0048】粉末X線回折により、焼結体の結晶相を調
べたところ、立方晶窒化硼素、窒化チタン及び二硼化チ
タン以外の回折ピークは認められなかった。
【0049】 例10〜例11 例1及び例2 で用いた、アルミナを内部添加による添加
量が、体積で50%〜70%を被覆することによって得
た、被覆された立方晶窒化硼素粉体と、SiCウィスカ
ーの混合比を体積で、90:10とし、アルミナ製ボー
ルミルを用い、アセトン中、湿式で2時間混合した。そ
の後、10−6torr,200℃で当該混合物を真空
乾燥した。
【0050】 次いで、例1及び例2の製造法と同様に
調製し、その後、HIP装置及び超高圧HIP装置を使
用して、焼結温度1200℃、焼結圧力150MPa〜
1000MPaで3時間焼結した。
【0051】焼結体は、表1に示すように、密度が91.7
% 〜93.0% で大変緻密であり、しかもビッカース微小硬
度は、いずれもHv(0.5/10):2350 〜2980と大変高硬度で
あった。
【0052】 粉末X線回折により例10〜例11の焼
結体の結晶相を調べたところ、立方晶窒化硼素、α型ア
ルミナ及び炭化珪素以外の回折ピークは認められなかっ
た。
【0053】 例12 立方晶窒化硼素粉体粒子(粒径0〜2μm)の表面に、
アルミナをターゲットとして用い、スパッタリング法に
より、内部添加による添加量が体積で53%を被覆し
た。また、SiCウィスカーの表面に、炭化チタン(T
iC)をターゲットとして用い、スパッタリング法によ
り、内部添加による添加量が体積で33%を被覆した。
両者の混合比を体積で、85:15とし、例10〜例1
と同様に混合、乾燥した。次いで、例8と同様に焼結
した。
【0054】焼結体は、表1に示すように、密度が、9
8.0% で、大変緻密であり、しかもビッカース微小硬度
は、Hv(0.5/10):3210と大変高硬度であった。
【0055】粉末X線回折により、焼結体の結晶相を調
べたところ、立方晶窒化硼素、α型アルミナ、炭化珪素
及び炭化チタン以外の回折ピークは認められなかった。
【0056】
【発明の効果】 本発明の被覆高圧型窒化硼素含有高硬
度高密度複合焼結体及びその製造法は、高圧型窒化硼素
粉体粒子に、当該高圧型窒化硼素に対し内部添加による
添加量が体積で50%〜70%の被覆物質を被覆してな
る、被覆された高圧型窒化硼素粉体を体積で85%〜9
0%と、短径が500μm以下で当該短径に対する長径
との比が2以上でなる形状の、周期律表第1b、2a、
3a、4a、5a、6a、7a、8族金属、希土類金
属、B、C、Si、Al、又は、周期律表第1b、2
a、3a、4a、5a、6a、7a、8族金属、希土類
金属、B、Si、Alの内の酸化物、窒化物、炭化物、
酸窒化物、酸炭化物、炭窒化物、酸炭窒化物、硼化物、
又は珪化物の一種類以上からなる繊維状物質を体積で
0%〜15%とを混合し、当該混合物をその侭、又は型
押し成形後、圧力が2000MPa未満で温度が185
0℃を越えない、高圧型窒化硼素が熱力学的に安定では
ないが準安定な圧力・温度の焼結条件において適宜時間
焼結することにより、実質的にグラファイト型相を含ま
ない、緻密で高硬度な被覆高圧型窒化硼素含有高硬度高
密度複合焼結体が製造出来るので、2000MPaを越
える超高圧力を発生するための超高圧力発生装置を使用
する制約上の欠点が解消される。特に、超高圧HIP装
置或は当該超高圧HIP装置を除くHIP装置を使用す
る場合は、更に、複雑形状の焼結体の製造も可能である
等、本発明は工業上のメリットが頗る大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】高圧型窒化硼素の安定な領域を示す圧力・温度
線図である。
【符号の説明】 高圧型窒化硼素の熱力学的平衡線 若槻らの報告による立方晶窒化硼素が事実上安定に
存在する線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木一孝 愛知県名古屋市西区八筋町31 ドミール 小田井B−303 (56)参考文献 特開 平2−302371(JP,A) 特開 昭58−58247(JP,A) 特開 平3−28172(JP,A) 特開 平2−252660(JP,A) 特開 平1−172270(JP,A)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高圧型窒化硼素粉体粒子に、当該高圧型
    窒化硼素に対し内部添加による添加量が体積で50%〜
    70%の被覆物質を被覆してなる、被覆された高圧型窒
    化硼素粉体を体積で85%〜90%と、短径が500μ
    m以下で当該短径に対する長径との比が2以上でなる形
    状の、周期律表第1b、2a、3a、4a、5a、6
    a、7a、8族金属、希土類金属、B、C、Si、A
    l、又は、周期律表第1b、2a、3a、4a、5a、
    6a、7a、8族金属、希土類金属、B、Si、Alの
    内の酸化物、窒化物、炭化物、酸窒化物、酸炭化物、炭
    窒化物、酸炭窒化物、硼化物、又は珪化物の一種類以上
    からなる繊維状物質を体積で10%〜15%とを混合
    し、当該混合物をその侭、又は型押し成形後、圧力が2
    000MPa未満で温度が1850℃を越えない、高圧
    型窒化硼素が熱力学的に安定ではないが準安定な圧力・
    温度の焼結条件において適宜時間焼結することを特徴と
    する被覆高圧型窒化硼素含有高硬度高密度複合焼結体の
    製造法。
  2. 【請求項2】 前記被覆物質が、圧力が2000MPa
    未満で1850℃を越えない温度において、高圧型窒化
    硼素をグラファイト型相に相転移を促進しない被覆材料
    でなることを特徴とする請求項1に記載の被覆高圧型窒
    化硼素含有高硬度高密度複合焼結体の製造法。
  3. 【請求項3】 前記被覆物質が、圧力が2000MPa
    未満で1850℃を越えない温度において、高圧型窒化
    硼素と反応して反応生成物を生成せしめる被覆物質でな
    ることを特徴とする請求項1に記載の被覆高圧型窒化硼
    素含有高硬度高密度複合焼結体の製造法。
  4. 【請求項4】 前記、短径が500μm以下で当該短径
    に対する長径との比が2以上でなる形状の繊維状物質
    が、SiC、TiC、BC、Si、AlN、T
    iN,Al、C、W、B、Mo、Nb、Ta、
    V、Zrの一種類以上からなる繊維状物質でることを
    特徴とする請求項1に記載の被覆高圧型窒化硼素含有高
    硬度高密度複合焼結体の製造法。
  5. 【請求項5】 前記、短径が500μm以下で当該短径
    に対する長径との比が2以上でなる形状の繊維状物質
    が、繊維状物質の表面に、周期律表第1b、2a、3
    a、4a、5a、6a、7a、8族金属、希土類金属、
    B、Si、Al、又は、周期律表第1b、2a、3a、
    4a、5a、6a、7a、8族金属、希土類金属、B、
    Si、Alの内の酸化物、窒化物、炭化物、酸窒化物、
    酸炭化物、炭窒化物、酸炭窒化物、硼化物、又は珪化物
    の一種類以上からなる被覆物質を被覆してなる被覆され
    た繊維状物質でることを特徴とする請求項1に記載
    被覆高圧型窒化硼素含有高硬度高密度複合焼結体の製造
    法。
  6. 【請求項6】 前記、短径が500μm以下で当該短径
    に対する長径との比が2以上でなる形状の被覆された繊
    維状物質が、繊維状物質の表面に、B、Ti、Zr、H
    f、Ta、Nb、V、SiC、TiC、ZrC、B
    C、WC、HfC、TaC、NbC、Si、T
    iN、ZrN、AlN、HfN、TaN、TiB、Ti
    、ZrB、LaB、MoSi、BP、Al
    内の一種類以上からなる被覆物質を被覆してなる
    被覆された繊維状物質であることを特徴とする請求項5
    に記載の被覆高圧型窒化硼素含有高硬度高密度複合焼結
    体の製造法。
  7. 【請求項7】 前記、高圧型窒化硼素粉体粒子に被覆物
    質を被覆してなる被覆された高圧型窒化硼素粉体と、短
    径が500μm以下で当該短径に対する長径との比が2
    以上でなる形状の、周期律表第1b、2a、3a、4
    a、5a、6a、7a、8族金属、希土類金属、B、
    C、Si、Al、又は、周期律表第1b、2a、3a、
    4a、5a、6a、7a、8族金属、希土類金属、B、
    Si、Alの内の酸化物、窒化物、炭化物、酸窒化物、
    酸炭化物、炭窒化物、酸炭窒化物、硼化物、又は珪化物
    の一種類以上からなる繊維状物質とを混合してなる当該
    混合物をその侭、又は型押し成形後、圧力伝達可能な容
    器に脱気封入してなる当該容器を更に圧力伝達可能な容
    器に脱気封入することを1回以上繰り返すことにより、
    二重以上の多重脱気封入をすることを特徴とする請求項
    1に記載の被覆高圧型窒化硼素含有高硬度高密度複合焼
    結体の製造法。
  8. 【請求項8】 高圧型窒化硼素粉体粒子に、当該高圧型
    窒化硼素に対し内部添加による添加量が体積で50%〜
    70%被覆物質を被覆してなる、被覆された高圧型窒
    化硼素粉体を体積で85%〜90%と、短径が500μ
    m以下で当該短径に対する長径との比が2以上でなる形
    状の、周期律表第1b、2a、3a、4a、5a、6
    a、7a、8族金属、希土類金属、B、C、Si、A
    l、又は、 周期律表第1b、2a、3a、4a、5a、
    6a、7a、8族金属、希土類金属、B、Si、Alの
    内の酸化物、窒化物、炭化物、酸窒化物、酸炭化物、炭
    窒化物、酸炭窒化物、硼化物、又は珪化物の一種類以上
    からなる繊維状物質を体積で10%〜15%とを混合
    し、当該混合物をその侭、又は型押し成形後、圧力が2
    000MPa未満で温度が1850℃を越えない、高圧
    型窒化硼素が熱力学的に安定ではないが準安定な圧力・
    温度の焼結条件において適宜時間焼結せしめてなる焼結
    体により構成され、高圧型窒化硼素を体積で27%〜4
    5%含有し、被覆物質及び当該繊維状物質体積で55
    %〜73%でなる、密度85%以上、ビッカース硬度6
    00以上を有することを特徴とする請求項1により製造
    される被覆高圧型窒化硼素含有高硬度高密度複合焼結
    体。
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