JPH0811712B2 - 立方晶窒化硼素焼結体およびその製造法 - Google Patents
立方晶窒化硼素焼結体およびその製造法Info
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- JPH0811712B2 JPH0811712B2 JP63334019A JP33401988A JPH0811712B2 JP H0811712 B2 JPH0811712 B2 JP H0811712B2 JP 63334019 A JP63334019 A JP 63334019A JP 33401988 A JP33401988 A JP 33401988A JP H0811712 B2 JPH0811712 B2 JP H0811712B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明、立方晶窒化硼素(cBN)を含有する高密度な
焼結体およびその製造法に関する。
焼結体およびその製造法に関する。
(従来の技術) 立方晶窒化硼素(cBN)は、共有結合性が強いため、
難焼結性であり、しかも高圧安定相である。立方晶窒化
硼素は、熱力学的に非安定な低圧力・高温度下では低圧
安定相である六方晶窒化硼素(hBN)に相転移する。そ
こで、当該六万晶窒化硼素への相転移を防止しつつ、高
硬度な焼結体を得るために立方晶窒化硼素が熱力学的に
安定な圧力・温度領域で、コバルト(Co)等の金属を結
合材とする液相焼結が行われてきた。
難焼結性であり、しかも高圧安定相である。立方晶窒化
硼素は、熱力学的に非安定な低圧力・高温度下では低圧
安定相である六方晶窒化硼素(hBN)に相転移する。そ
こで、当該六万晶窒化硼素への相転移を防止しつつ、高
硬度な焼結体を得るために立方晶窒化硼素が熱力学的に
安定な圧力・温度領域で、コバルト(Co)等の金属を結
合材とする液相焼結が行われてきた。
こうして得られた焼結体は、立方晶窒化硼素粒子間が
主に融点の低い金属相で満たされて結合しているため、
高温では当該金属の軟化に起因して硬度等の機械的特性
の劣化が著しい。また、結合材金属は、焼結体中で集ま
ってプールを形成し、焼結体の強度をも低下させる原因
にもなり易い。
主に融点の低い金属相で満たされて結合しているため、
高温では当該金属の軟化に起因して硬度等の機械的特性
の劣化が著しい。また、結合材金属は、焼結体中で集ま
ってプールを形成し、焼結体の強度をも低下させる原因
にもなり易い。
一方、周期律表第4a、5a、6a族遷移金属であるチタン
(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、バナ
ジウム(V)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、クロム
(Cr)、モリブデン(Mo)、を初め、高融点物質を焼結
助剤として固相で焼結を行う場合は、上記欠点を除くこ
とは出来るが、添加された当該焼結助剤が焼結過程で大
きな移動がないため、特に均一な添加が問題となる。
(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、バナ
ジウム(V)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、クロム
(Cr)、モリブデン(Mo)、を初め、高融点物質を焼結
助剤として固相で焼結を行う場合は、上記欠点を除くこ
とは出来るが、添加された当該焼結助剤が焼結過程で大
きな移動がないため、特に均一な添加が問題となる。
焼結助剤として前記高融点物質を粉体状で添加した場
合、理想的に均一な添加、即ち均一な分散が実現された
としても添加量が少ないと焼結体中に添加粉体粒子が存
在し得ない部分が出来る。しかも現実には、当該焼結助
剤の粉体が凝集して焼結体中に塊状に存在したり、或は
焼結体中で偏在することが多いため、焼結の促進に大き
な効果は望めない。
合、理想的に均一な添加、即ち均一な分散が実現された
としても添加量が少ないと焼結体中に添加粉体粒子が存
在し得ない部分が出来る。しかも現実には、当該焼結助
剤の粉体が凝集して焼結体中に塊状に存在したり、或は
焼結体中で偏在することが多いため、焼結の促進に大き
な効果は望めない。
上記問題を解決するために、特開昭58−60678号公報
及び特開昭58−61255号公報には、Ti、或いはTiの窒化
物等を化学蒸着法(CVD法)、プラズマ化学蒸着法(PCV
D法)、及び物理蒸着法(Physical Vapor Deposition
法:PVD法)により立方晶窒化硼素或いはウルツ鉱型窒化
硼素に被覆して超高圧焼結する耐摩耗工具用高靱性窒化
硼素基板焼結材料が開示されている。
及び特開昭58−61255号公報には、Ti、或いはTiの窒化
物等を化学蒸着法(CVD法)、プラズマ化学蒸着法(PCV
D法)、及び物理蒸着法(Physical Vapor Deposition
法:PVD法)により立方晶窒化硼素或いはウルツ鉱型窒化
硼素に被覆して超高圧焼結する耐摩耗工具用高靱性窒化
硼素基板焼結材料が開示されている。
(発明が解決しようとする問題点) しかし、いずれの公報においても、例えば立方晶窒化
硼素とウルツ鉱型窒化硼素の合計が体積で90%を越える
と相対的に結合相の割合が少なくなりすぎて靭性低下を
きたす、と明言し、その靭性低下の原因として、結合相
のまわり込みが十分に行われないことに原因する微小な
末結合部(ボイド)の形成、つまり未焼結部の存在を明
らかにしていることから、現実には焼結段階でTi、或い
はTiの窒化物等を立方晶窒化硼素に効率的に均一に分布
して添加できているとは言い難い。
硼素とウルツ鉱型窒化硼素の合計が体積で90%を越える
と相対的に結合相の割合が少なくなりすぎて靭性低下を
きたす、と明言し、その靭性低下の原因として、結合相
のまわり込みが十分に行われないことに原因する微小な
末結合部(ボイド)の形成、つまり未焼結部の存在を明
らかにしていることから、現実には焼結段階でTi、或い
はTiの窒化物等を立方晶窒化硼素に効率的に均一に分布
して添加できているとは言い難い。
従って、前記焼結助剤の実質的に効率的に添加できる
新しい添加法が望まれていた。
新しい添加法が望まれていた。
(問題点を解決するための手段) 鋭意研究を行った結果、以下の特徴的な焼結体及びそ
の製造法を得た。
の製造法を得た。
即ち、本発明の立方晶窒化硼素焼結体は、イオンスパ
ッタリング法またはイオンプレーティング法のコーテイ
ング法により、コーテイング物質として体積で15〜0.1
%の、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Si、Al、或は
Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、B、Siの炭化
物、および/またはTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、M
o、、Si、Alの窒化物のうち少なくとも1種類以上が均
一にコーテイングされた立方晶窒化硼素原料粉体粒子を
超高圧高温下で固相で焼結せしめてなる焼結体により構
成され、立方晶窒化硼素を体積で85〜99.9%含有し、残
部がTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Si、Alと立方晶
窒化硼素との反応生成物、またはTi、Zr、Hf、V、Nb、
Ta、Cr、Mo、W、B、Siの炭化物、および/またはTi、
Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Si、Alの窒化物のうち少
なくとも1種類以上からなることを特徴とするものであ
る。
ッタリング法またはイオンプレーティング法のコーテイ
ング法により、コーテイング物質として体積で15〜0.1
%の、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Si、Al、或は
Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、B、Siの炭化
物、および/またはTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、M
o、、Si、Alの窒化物のうち少なくとも1種類以上が均
一にコーテイングされた立方晶窒化硼素原料粉体粒子を
超高圧高温下で固相で焼結せしめてなる焼結体により構
成され、立方晶窒化硼素を体積で85〜99.9%含有し、残
部がTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Si、Alと立方晶
窒化硼素との反応生成物、またはTi、Zr、Hf、V、Nb、
Ta、Cr、Mo、W、B、Siの炭化物、および/またはTi、
Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Si、Alの窒化物のうち少
なくとも1種類以上からなることを特徴とするものであ
る。
また、本発明の立方晶窒化硼素焼結体の製造法は、立
方晶窒化硼素原料粉体粒子表面に、イオンスパッタリン
グ法またはイオンプレーティング法のコーテイング法に
より、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Si、Al、或は
Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、B、Siの炭化
物、および/またはTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、
Si、Alの窒化物のうち少なくとも1種類以上が均一にコ
ーテイングし、これを粉末状で、若しくは型押し成形
後、立方晶窒化硼素の熱力学的安定領域の超高圧高温下
で固相で焼結せしめることを特徴とするものである。
方晶窒化硼素原料粉体粒子表面に、イオンスパッタリン
グ法またはイオンプレーティング法のコーテイング法に
より、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Si、Al、或は
Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、B、Siの炭化
物、および/またはTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、
Si、Alの窒化物のうち少なくとも1種類以上が均一にコ
ーテイングし、これを粉末状で、若しくは型押し成形
後、立方晶窒化硼素の熱力学的安定領域の超高圧高温下
で固相で焼結せしめることを特徴とするものである。
本発明について更に詳細に説明すると、本発明に係る
立方晶窒化硼素焼結体およびその製造法においては、先
ず、前述した従来の立方晶窒化硼素焼結体において用い
られている粉体状の焼結助剤に代えて、周期律表第4a、
5a、6a族遷移金属であるチタン(Ti)、ジルコニウム
(Zr)、ハフニウム(Hf)、バナジウム(V)、ニオブ
(Nb)、タンタル(Ta)、クロム(Cr)、モリブデン
(Mo)、シリコン(Si)若しくはアルミニウム(Al)、
或はTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、B、Siの炭
化物、および/またはTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、M
o、Si、Alの窒化物のうち少なくとも1種類以上を用い
る。これらTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Moと立方晶窒
化硼素との反応生成物であるTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、
Cr、Moとの窒化物及びTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo
の硼化物、或はTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Wの
炭化物は、例えば特公昭57−3631号公報に開示されてい
るように、何れも耐熱性化合物であり、高強度で熱伝導
の高いという立方晶窒化硼素の結合材としてふさわしい
共通した特性を有している。また、Alの場合、例えば特
公昭52−43846号公報に開示されているような立方晶窒
化硼素と反応して生成し検出されたアルミニウムの窒化
物と付随した同定できない相(アルミニウムの硼化物)
を初め、硼素の炭化物、シリコンの炭化物や窒化物の何
れも硬度が高く、高融点があり、高温でも硬度等の機械
的特性の低下の少ない立方晶窒化硼素焼結体用の結合材
として好適である。
立方晶窒化硼素焼結体およびその製造法においては、先
ず、前述した従来の立方晶窒化硼素焼結体において用い
られている粉体状の焼結助剤に代えて、周期律表第4a、
5a、6a族遷移金属であるチタン(Ti)、ジルコニウム
(Zr)、ハフニウム(Hf)、バナジウム(V)、ニオブ
(Nb)、タンタル(Ta)、クロム(Cr)、モリブデン
(Mo)、シリコン(Si)若しくはアルミニウム(Al)、
或はTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、B、Siの炭
化物、および/またはTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、M
o、Si、Alの窒化物のうち少なくとも1種類以上を用い
る。これらTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Moと立方晶窒
化硼素との反応生成物であるTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、
Cr、Moとの窒化物及びTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo
の硼化物、或はTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Wの
炭化物は、例えば特公昭57−3631号公報に開示されてい
るように、何れも耐熱性化合物であり、高強度で熱伝導
の高いという立方晶窒化硼素の結合材としてふさわしい
共通した特性を有している。また、Alの場合、例えば特
公昭52−43846号公報に開示されているような立方晶窒
化硼素と反応して生成し検出されたアルミニウムの窒化
物と付随した同定できない相(アルミニウムの硼化物)
を初め、硼素の炭化物、シリコンの炭化物や窒化物の何
れも硬度が高く、高融点があり、高温でも硬度等の機械
的特性の低下の少ない立方晶窒化硼素焼結体用の結合材
として好適である。
それらを、分類上は、物理的蒸気凝縮法(Physical V
apor Deposition法:PVD法)の範疇に入るイオンスパッ
タリング法またはイオンプレーテイング法で立方晶窒化
硼素原料粉体粒子表面に均一にコーテイングする。ここ
で、特記すべき本発明で特徴的なことを述べると、従来
の粉体の焼結助剤を用いた固相焼結の場合に問題となっ
ていた当該焼結助剤の均一な添加が可能となり、或いは
公知の化学蒸着法(CVD法)、プラズマ化学蒸着法(PCV
D法)、または前記物理蒸着法(PVD法)によるコーテイ
ングとは異なり、イオンスパッタリング法またはイオン
プレーテイング法により前記コーテイング物質をコーテ
イングすると、コーテイング物質は何れも大変大きい運
動エネルギーを有して立方晶窒化硼素紛体粒子表面に付
着するため、立方晶窒化硼素粉体粒子表面にコーテイン
グされた焼結助剤は、焼結に至る数々の工程を経ても、
焼結段階において立方晶窒化硼素粒子から剥離せずに立
方晶窒化硼素粒子表面に均一に分布できるため、焼結助
剤の添加量が微量乃至少量、換言すれば立方晶窒化硼素
の含有量が体積58%を越えても実質的に高効率に焼結助
剤がその役割を果たしているので何の問題もなく、緻密
に強固に極めて高硬度に焼結できるという際だった特徴
を持っているということである。
apor Deposition法:PVD法)の範疇に入るイオンスパッ
タリング法またはイオンプレーテイング法で立方晶窒化
硼素原料粉体粒子表面に均一にコーテイングする。ここ
で、特記すべき本発明で特徴的なことを述べると、従来
の粉体の焼結助剤を用いた固相焼結の場合に問題となっ
ていた当該焼結助剤の均一な添加が可能となり、或いは
公知の化学蒸着法(CVD法)、プラズマ化学蒸着法(PCV
D法)、または前記物理蒸着法(PVD法)によるコーテイ
ングとは異なり、イオンスパッタリング法またはイオン
プレーテイング法により前記コーテイング物質をコーテ
イングすると、コーテイング物質は何れも大変大きい運
動エネルギーを有して立方晶窒化硼素紛体粒子表面に付
着するため、立方晶窒化硼素粉体粒子表面にコーテイン
グされた焼結助剤は、焼結に至る数々の工程を経ても、
焼結段階において立方晶窒化硼素粒子から剥離せずに立
方晶窒化硼素粒子表面に均一に分布できるため、焼結助
剤の添加量が微量乃至少量、換言すれば立方晶窒化硼素
の含有量が体積58%を越えても実質的に高効率に焼結助
剤がその役割を果たしているので何の問題もなく、緻密
に強固に極めて高硬度に焼結できるという際だった特徴
を持っているということである。
しかも、上記の理由のため、固相焼結でありながら、
従来の液相焼結と同程度の工業的に容易に実現容易な焼
結条件で、現実に効率よく、緻密で且つ高硬度に焼結出
来る。
従来の液相焼結と同程度の工業的に容易に実現容易な焼
結条件で、現実に効率よく、緻密で且つ高硬度に焼結出
来る。
このように、焼結段階においても焼結助剤を均一に分
布した状態に添加できることによる焼結に及ぼす効果
は、その添加量が微量乃至少量の場合に極めて顕著であ
るが、この効果はその添加量が10%を越えても変わりな
く発揮されるので、コーテイング物質の添加量は本来制
限はなく、立方晶窒化硼素焼結体に要求される性能に応
じた適量を添加可能である。しかし、本発明のこの高温
でも硬度等の機械的特性の低下が少なく且つ高精度な焼
結体が得られるという特徴を遺憾なく発揮するために
は、その添加量は体積で15%までがふさわしい。
布した状態に添加できることによる焼結に及ぼす効果
は、その添加量が微量乃至少量の場合に極めて顕著であ
るが、この効果はその添加量が10%を越えても変わりな
く発揮されるので、コーテイング物質の添加量は本来制
限はなく、立方晶窒化硼素焼結体に要求される性能に応
じた適量を添加可能である。しかし、本発明のこの高温
でも硬度等の機械的特性の低下が少なく且つ高精度な焼
結体が得られるという特徴を遺憾なく発揮するために
は、その添加量は体積で15%までがふさわしい。
従って、本発明の立方晶窒化硼素焼結体は、体積で15
〜0.1%をコーテイングした上で、粉末状若しくは型押
し成形した状態において、熱力学的に立方晶窒化硼素の
安定領域の超高圧高温下で固相で焼結せしめてなる焼結
体により構成され、立方晶窒化硼素を体積で85〜99.9%
含有し、残部がTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Si、
Alと立方晶窒化硼素との反応生成物、またはTi、Zr、H
f、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、B、Siの炭化物、および
/またはTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Si、Alの窒
化物からなるものである。即ち、当該遷移金属であるT
i、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Si、Alのうち少なく
とも1種類以上からなる添加物質は、固相で反応を伴っ
て拡散して焼結するか、或はTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、
Cr、Mo、W、Si、Bの炭化物、および/またはTi、Zr、
Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Si、Alの窒化物のうち少なく
とも1種類以上からなる添加物質は、それらが固相で反
応を伴わずに拡散して焼結することにより、六方晶窒化
硼素への相転移の抑制と焼結促進の効果を併せ持ち、高
温でも硬度等の機械的特性の低下の少ない、高硬度な立
方晶窒化硼素焼結体が得られる。
〜0.1%をコーテイングした上で、粉末状若しくは型押
し成形した状態において、熱力学的に立方晶窒化硼素の
安定領域の超高圧高温下で固相で焼結せしめてなる焼結
体により構成され、立方晶窒化硼素を体積で85〜99.9%
含有し、残部がTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Si、
Alと立方晶窒化硼素との反応生成物、またはTi、Zr、H
f、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、B、Siの炭化物、および
/またはTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Si、Alの窒
化物からなるものである。即ち、当該遷移金属であるT
i、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Si、Alのうち少なく
とも1種類以上からなる添加物質は、固相で反応を伴っ
て拡散して焼結するか、或はTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、
Cr、Mo、W、Si、Bの炭化物、および/またはTi、Zr、
Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Si、Alの窒化物のうち少なく
とも1種類以上からなる添加物質は、それらが固相で反
応を伴わずに拡散して焼結することにより、六方晶窒化
硼素への相転移の抑制と焼結促進の効果を併せ持ち、高
温でも硬度等の機械的特性の低下の少ない、高硬度な立
方晶窒化硼素焼結体が得られる。
この立方晶窒化硼素焼結体は、立方晶窒化硼素を体積
で、85〜99.9%含有し、残部がTi、Zr、Hf、V、Nb、T
a、Cr、Mo、Si、Alと立方晶窒化硼素との反応生成物、
またはTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、B、Siの
炭化物、および/またはTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、
Mo、Si、Alの窒化物のうち少なくとも1種類以上からな
るものである。
で、85〜99.9%含有し、残部がTi、Zr、Hf、V、Nb、T
a、Cr、Mo、Si、Alと立方晶窒化硼素との反応生成物、
またはTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、B、Siの
炭化物、および/またはTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、
Mo、Si、Alの窒化物のうち少なくとも1種類以上からな
るものである。
このような、本発明によれば、例えば立方晶窒化硼素
原料粉体へのチタン(Ti)のイオンスパッタリング法に
よる添加量が体積で5%で且つ5.2GPa、1500℃という工
業的に実現容易な焼結条件でもHv(0.5/10)が約7000と
高硬度な立方晶窒化硼素焼結体が得られる。また、体積
で、0.1%の極微量添加においても添加効果が顕著に認
められる。
原料粉体へのチタン(Ti)のイオンスパッタリング法に
よる添加量が体積で5%で且つ5.2GPa、1500℃という工
業的に実現容易な焼結条件でもHv(0.5/10)が約7000と
高硬度な立方晶窒化硼素焼結体が得られる。また、体積
で、0.1%の極微量添加においても添加効果が顕著に認
められる。
しかし、必要に応じて体積で15%まで上記焼結助剤を
被覆添加しても差し支えない。
被覆添加しても差し支えない。
このような特徴的な立方晶窒化硼素焼結体を製造する
には、例えば、立方晶窒化硼素原料粉体の適量を皿にと
り、これにTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Si、Al、
或いはTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、B、Siの
炭化物、および/またはTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、
Mo、Si、Alの窒化物のうち少なくとも1種類以上をPVD
法の中でも立方晶窒化硼素原料粉体粒子表面に特に強固
に被覆添加出来るイオンスパッタリング法またはイオン
プレーテイング法により適量(好適には体積で15〜0.1
%)を前記立方晶窒化硼素原料粉体粒子表面に均一に被
覆添加する。
には、例えば、立方晶窒化硼素原料粉体の適量を皿にと
り、これにTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Si、Al、
或いはTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、B、Siの
炭化物、および/またはTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、
Mo、Si、Alの窒化物のうち少なくとも1種類以上をPVD
法の中でも立方晶窒化硼素原料粉体粒子表面に特に強固
に被覆添加出来るイオンスパッタリング法またはイオン
プレーテイング法により適量(好適には体積で15〜0.1
%)を前記立方晶窒化硼素原料粉体粒子表面に均一に被
覆添加する。
均一な添加方法は、例えばある時間毎に受け皿を取り
出し、立方晶窒化硼素への汚染の心配のない攪拌棒、例
えば試薬スプーンなどを用いて立方晶窒化硼素粉体の受
け皿の上部に位置するものと下部のものとを入れ替える
ように攪拌すればよい。或いは、公知の被覆装置、被覆
方法或いは複合粉末の製造方法も利用可能である。例え
ば、特開昭58−31076号公報に記載の皮膜形成方法及び
その装置、特開昭61−30663号公報に記載の粉末状固体
の表面被覆装置、又は特開昭62−112704号公報に記載の
複合粉末の製造方法は、何れも本件出願のイオンスパッ
タリング法、イオンプレーテイング法に適用可能であ
る。その被覆添加が行われた立方晶窒化硼素粉体は、粉
末状で、若しくは常温において金型などで成形し、超高
圧装置を用いて、立方晶窒化硼素が熱力学的に安定な超
高圧・高温下で固相で焼結する。超高圧装置は、キュー
ビック型、テトラ型、ガードル型、ベルト型等何れでも
差し支えない。
出し、立方晶窒化硼素への汚染の心配のない攪拌棒、例
えば試薬スプーンなどを用いて立方晶窒化硼素粉体の受
け皿の上部に位置するものと下部のものとを入れ替える
ように攪拌すればよい。或いは、公知の被覆装置、被覆
方法或いは複合粉末の製造方法も利用可能である。例え
ば、特開昭58−31076号公報に記載の皮膜形成方法及び
その装置、特開昭61−30663号公報に記載の粉末状固体
の表面被覆装置、又は特開昭62−112704号公報に記載の
複合粉末の製造方法は、何れも本件出願のイオンスパッ
タリング法、イオンプレーテイング法に適用可能であ
る。その被覆添加が行われた立方晶窒化硼素粉体は、粉
末状で、若しくは常温において金型などで成形し、超高
圧装置を用いて、立方晶窒化硼素が熱力学的に安定な超
高圧・高温下で固相で焼結する。超高圧装置は、キュー
ビック型、テトラ型、ガードル型、ベルト型等何れでも
差し支えない。
一例として、キュービック型超高圧装置による製造に
ついて説明すると、先ず、前記焼結助剤を被覆添加され
た立方晶窒化硼素原料粉体をペレット状に型押し成形
し、これをジルコニウム(Zr)箔で包み、更に六方晶窒
化硼素(hBN)成形体で囲って、その外側に黒鉛管ヒー
タを設置する。このヒータの外側には、700℃で加熱処
理することにより、結晶水を除いたパイロフイライトが
固体圧力媒体として配置される。焼結のための圧力およ
び温度は、熱力学的に立方晶窒化硼素が安定な領域が望
ましいが、立方晶窒化硼素に対して触媒作用のない物質
を焼結助剤として用いているので、前記立方晶窒化硼素
の安定領域から若干外れた条件でも差し支えない。しか
しながら、圧力4.0GPa〜6.0GPa、温度1300〜1600℃程度
の前記液相焼結と同程度の工業的に実現容易な条件が好
適である。
ついて説明すると、先ず、前記焼結助剤を被覆添加され
た立方晶窒化硼素原料粉体をペレット状に型押し成形
し、これをジルコニウム(Zr)箔で包み、更に六方晶窒
化硼素(hBN)成形体で囲って、その外側に黒鉛管ヒー
タを設置する。このヒータの外側には、700℃で加熱処
理することにより、結晶水を除いたパイロフイライトが
固体圧力媒体として配置される。焼結のための圧力およ
び温度は、熱力学的に立方晶窒化硼素が安定な領域が望
ましいが、立方晶窒化硼素に対して触媒作用のない物質
を焼結助剤として用いているので、前記立方晶窒化硼素
の安定領域から若干外れた条件でも差し支えない。しか
しながら、圧力4.0GPa〜6.0GPa、温度1300〜1600℃程度
の前記液相焼結と同程度の工業的に実現容易な条件が好
適である。
(実施例) 以下に、本発明の代表的コーテイング法としてイオン
スパッタリング法により、また一連のコーテイング物質
の内の代表的な数種類の物質について、実施例により詳
細に示す。
スパッタリング法により、また一連のコーテイング物質
の内の代表的な数種類の物質について、実施例により詳
細に示す。
(第1実施例) 粒径0〜2μmの立方晶窒化硼素原料粉体約0.5gに対
し、チタン(Ti)をイオンスパッタリング法により体積
で0.9%被覆添加した。立方晶窒化硼素粉体粒子表面へ
の均一コーテイングは、10分毎に受け更を取り出し、ス
テンレス製の小型スプーンを用いて立方晶窒化硼素紛体
の受け皿の上部に位置するものと下部のものとを入れ替
えるように、またこのスプーンのステンレスが立方晶窒
化硼素によって摩耗して立方晶窒化硼素紛体中に混入し
ないように注意深く攪拌し、その後コーテンイングに供
するということを繰り返した。この紛体を外径6mm、高
さ2mmに型押し成形し、これをジルコニウム(Zr)箔で
包み、更にその外側に六方晶窒化硼素(hBN)成形体を
配置した圧力媒体に埋め込み、200℃、10-3torrで一昼
夜真空乾燥して、低沸点不純物を除去した。これをキュ
ービック型超高圧装置にセットし、先ず、室温で5.2GPa
まで昇圧し、その後1500℃に昇温し、30分保持後に昇温
し、圧力を下げた。得られた焼結体の表面をダイヤモン
ドペーストで研磨し、ビッカース微小硬度を測定したと
ころHv(0.5/10)が約7000と高硬度であった。この焼結
体の結晶相を粉末X線回折により調べたところ、六方晶
窒化硼素は認められず、立方晶窒化硼素、窒化チタン
(TiN)、硼化チタン(TiB2)が認められた。この焼結
体は、液相焼結に用いるような低融点物質を含まないの
で、高温でも硬化等の機械的特性の劣化が少ない。
し、チタン(Ti)をイオンスパッタリング法により体積
で0.9%被覆添加した。立方晶窒化硼素粉体粒子表面へ
の均一コーテイングは、10分毎に受け更を取り出し、ス
テンレス製の小型スプーンを用いて立方晶窒化硼素紛体
の受け皿の上部に位置するものと下部のものとを入れ替
えるように、またこのスプーンのステンレスが立方晶窒
化硼素によって摩耗して立方晶窒化硼素紛体中に混入し
ないように注意深く攪拌し、その後コーテンイングに供
するということを繰り返した。この紛体を外径6mm、高
さ2mmに型押し成形し、これをジルコニウム(Zr)箔で
包み、更にその外側に六方晶窒化硼素(hBN)成形体を
配置した圧力媒体に埋め込み、200℃、10-3torrで一昼
夜真空乾燥して、低沸点不純物を除去した。これをキュ
ービック型超高圧装置にセットし、先ず、室温で5.2GPa
まで昇圧し、その後1500℃に昇温し、30分保持後に昇温
し、圧力を下げた。得られた焼結体の表面をダイヤモン
ドペーストで研磨し、ビッカース微小硬度を測定したと
ころHv(0.5/10)が約7000と高硬度であった。この焼結
体の結晶相を粉末X線回折により調べたところ、六方晶
窒化硼素は認められず、立方晶窒化硼素、窒化チタン
(TiN)、硼化チタン(TiB2)が認められた。この焼結
体は、液相焼結に用いるような低融点物質を含まないの
で、高温でも硬化等の機械的特性の劣化が少ない。
(第2実施例) 粒径0〜2μmの立方晶窒化硼素原料粉体約0.5gに対
し、窒化ジルコニウム(ZrN)をイオンスパッタリング
法により第1実施例と同様に体積で4.5%被覆添加し
た。この紛体を外形6mm、高さ2mmに型押し成形し、第1
実施例と同様に、キュービック型超高圧装置にセット
し、先ず、室温で5.0GPaまで昇圧し、その後1480℃に昇
温し、30分保持後に降温し、圧力を下げた。得られた焼
結体の表面をダイヤモンドペーストで研磨し、ビッカー
ス微小硬度を測定したところHv(0.5/10)が約7600と高
硬度であった。この焼結体の結晶相を粉末X線回折によ
り調べたところ、六方晶窒化硼素は認められず、立方晶
窒化硼素、窒化ジルコニウム(ZrN)が認められた。第
2実施例の焼結体も第1実施例と同様に、低融点物質を
含まないので、高温でも機械的特性の低下が少ない。
し、窒化ジルコニウム(ZrN)をイオンスパッタリング
法により第1実施例と同様に体積で4.5%被覆添加し
た。この紛体を外形6mm、高さ2mmに型押し成形し、第1
実施例と同様に、キュービック型超高圧装置にセット
し、先ず、室温で5.0GPaまで昇圧し、その後1480℃に昇
温し、30分保持後に降温し、圧力を下げた。得られた焼
結体の表面をダイヤモンドペーストで研磨し、ビッカー
ス微小硬度を測定したところHv(0.5/10)が約7600と高
硬度であった。この焼結体の結晶相を粉末X線回折によ
り調べたところ、六方晶窒化硼素は認められず、立方晶
窒化硼素、窒化ジルコニウム(ZrN)が認められた。第
2実施例の焼結体も第1実施例と同様に、低融点物質を
含まないので、高温でも機械的特性の低下が少ない。
(第3実施例) 粒径0〜2μmの立方晶窒化硼素原料粉体約0.5gに対
し、窒化チタン(Tic)をイオンスパッタリング法によ
り第1実施例と同様に体積で6.0%被覆添加した。この
紛体を型押し成形し、キュービック型超高圧装置にセッ
トし、5.0GPa、1600℃、30分の条件で固相で焼結した。
得られた焼結体の表面をダイヤモンドペーストで研磨
し、ビッカース微小硬度を測定したところHv(0.5/10)
が約6800と高硬度であった。この焼結体の結晶相を粉末
X線回折により調べたところ、六方晶窒化硼素は認めら
れず、立方晶窒化硼素、窒化チタン(Tic)が認められ
た。
し、窒化チタン(Tic)をイオンスパッタリング法によ
り第1実施例と同様に体積で6.0%被覆添加した。この
紛体を型押し成形し、キュービック型超高圧装置にセッ
トし、5.0GPa、1600℃、30分の条件で固相で焼結した。
得られた焼結体の表面をダイヤモンドペーストで研磨
し、ビッカース微小硬度を測定したところHv(0.5/10)
が約6800と高硬度であった。この焼結体の結晶相を粉末
X線回折により調べたところ、六方晶窒化硼素は認めら
れず、立方晶窒化硼素、窒化チタン(Tic)が認められ
た。
(第4実施例) 粒径0〜2μmの立方晶窒化硼素原料粉体約0.5gに対
し、窒化アルミニウム(AlN)をイオンスパッタリング
法により第1実施例と同様に体積で10.2%被覆添加し
た。この紛体をキュービック型超高圧装置にセットし、
5.0GPa、1600℃、30分の条件で固相で焼結した。得られ
た焼結体のビッカース微小硬度を測定したところHv(0.
5/10)が約5800と高硬度であった。この値は、例えば特
開昭58−58247号公報に記載の実施例1の第1表の1、N
o.1におきましてTiB2を被覆したCBNで、CBNが85容量
%、TiB2が15重量%、TiCが10重量%の組成の焼結体の
ビッカーズ硬度(1kg荷重)が第2表に開示3210と比較
して極めて高い値である。この焼結体の結晶相を粉末X
線回折により調べたところ、六方晶窒化硼素は認められ
ず、立方晶窒化硼素、窒化アルミニウム(AlN)が認め
られた。
し、窒化アルミニウム(AlN)をイオンスパッタリング
法により第1実施例と同様に体積で10.2%被覆添加し
た。この紛体をキュービック型超高圧装置にセットし、
5.0GPa、1600℃、30分の条件で固相で焼結した。得られ
た焼結体のビッカース微小硬度を測定したところHv(0.
5/10)が約5800と高硬度であった。この値は、例えば特
開昭58−58247号公報に記載の実施例1の第1表の1、N
o.1におきましてTiB2を被覆したCBNで、CBNが85容量
%、TiB2が15重量%、TiCが10重量%の組成の焼結体の
ビッカーズ硬度(1kg荷重)が第2表に開示3210と比較
して極めて高い値である。この焼結体の結晶相を粉末X
線回折により調べたところ、六方晶窒化硼素は認められ
ず、立方晶窒化硼素、窒化アルミニウム(AlN)が認め
られた。
(第5実施例) 粒径0〜2μmの立方晶窒化硼素原料粉体約0.5gに対
し、窒化チタン(TiN)をイオンスパッタリング法によ
り第1実施例と同様に体積で3.6%被覆添加した。この
紛体をキュービック型超高圧装置にセットし、5.0GPa、
1600℃、30分の条件で固相で焼結した。得られた焼結体
のビッカース微小硬度を測定したところHv(0.5/10)が
約7400と高硬度であった。この焼結体の結晶相を粉末X
線回折により調べたところ、六方晶窒化硼素は認められ
ず、立方晶窒化硼素、窒化チタン(TiN)が認められ
た。
し、窒化チタン(TiN)をイオンスパッタリング法によ
り第1実施例と同様に体積で3.6%被覆添加した。この
紛体をキュービック型超高圧装置にセットし、5.0GPa、
1600℃、30分の条件で固相で焼結した。得られた焼結体
のビッカース微小硬度を測定したところHv(0.5/10)が
約7400と高硬度であった。この焼結体の結晶相を粉末X
線回折により調べたところ、六方晶窒化硼素は認められ
ず、立方晶窒化硼素、窒化チタン(TiN)が認められ
た。
(発明の効果) 以上に、詳述した本発明の立方晶窒化硼素焼結体およ
びその製造法によれば、焼結段階においても焼結助剤を
均一に分布した状態に添加でき、焼結助剤の添加量が微
量乃至少量でも実質的に高効率に当該焼結助剤がその役
割を果たし、適接な焼結助剤の利用により、工業的に比
較的容易に実現可能な圧力・温度領域内で、六方晶窒化
硼素への相転移を防止しつつ、高硬度な焼結体を形成出
来るばかりでなく、高硬度で、且つ高温での機械的特性
の劣化の少ない立方晶窒化硼素焼結体の製造法を得るこ
とが出来る。
びその製造法によれば、焼結段階においても焼結助剤を
均一に分布した状態に添加でき、焼結助剤の添加量が微
量乃至少量でも実質的に高効率に当該焼結助剤がその役
割を果たし、適接な焼結助剤の利用により、工業的に比
較的容易に実現可能な圧力・温度領域内で、六方晶窒化
硼素への相転移を防止しつつ、高硬度な焼結体を形成出
来るばかりでなく、高硬度で、且つ高温での機械的特性
の劣化の少ない立方晶窒化硼素焼結体の製造法を得るこ
とが出来る。
Claims (2)
- 【請求項1】イオンスパッタリング法またはイオンプレ
ーティング法のコーテイング法により、コーテイング物
質として体積で15〜0.1%の、Ti、Zr、Hf、V、Nb、T
a、Cr、Mo、Si、Al、或はTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、C
r、Mo、W、B、Siの炭化物、および/またはTi、Zr、H
f、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Si、Alの窒化物のうち少なく
とも1種類以上が均一にコーテイングされた立方晶窒化
硼素原料粉体粒子を超高圧高温下で固相で焼結せしめて
なる焼結体により構成され、立方晶窒化硼素を体積で85
〜99.9%含有し、残部がTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、
Mo、Si、Alと立方晶窒化硼素との反応生成物、またはT
i、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、B、Siの炭化
物、および/またはTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、
Si、Alの窒化物のうち少なくとも1種類以上からなる立
方晶窒化硼素焼結体。 - 【請求項2】立方晶窒化硼素原料粉体粒子表面に、イオ
ンスパッタリング法またはイオンプレーティング法のコ
ーテイング法により、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、M
o、Si、Al、或はTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、
W、B、Siの炭化物、および/またはTi、Zr、Hf、V、
Nb、Ta、Cr、Mo、Si、Alの窒化物のうち少なくとも1種
類以上が均一にコーテイングし、これを粉末状で、若し
くは型押し成形後、立方晶窒化硼素の熱力学的安定領域
の超高圧高温下で固相で焼結せしめることを特徴とする
立方晶窒化硼素焼結体の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63334019A JPH0811712B2 (ja) | 1988-12-28 | 1988-12-28 | 立方晶窒化硼素焼結体およびその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63334019A JPH0811712B2 (ja) | 1988-12-28 | 1988-12-28 | 立方晶窒化硼素焼結体およびその製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02180760A JPH02180760A (ja) | 1990-07-13 |
JPH0811712B2 true JPH0811712B2 (ja) | 1996-02-07 |
Family
ID=18272593
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63334019A Expired - Lifetime JPH0811712B2 (ja) | 1988-12-28 | 1988-12-28 | 立方晶窒化硼素焼結体およびその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0811712B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CA2242891C (en) * | 1996-12-03 | 2004-02-10 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | High-pressure phase boron nitride-based sintered body |
JP6731185B2 (ja) * | 2016-09-30 | 2020-07-29 | 三菱マテリアル株式会社 | 立方晶窒化ほう素基焼結体および立方晶窒化ほう素基焼結体製切削工具 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5860678A (ja) * | 1981-10-02 | 1983-04-11 | 三菱マテリアル株式会社 | 切削および耐摩耗工具用高靭性窒化硼素基超高圧焼結材料 |
JPS6020457B2 (ja) * | 1981-10-06 | 1985-05-22 | 三菱マテリアル株式会社 | 切削および耐摩耗工具用高靭性窒化硼素基超高圧焼結材料 |
-
1988
- 1988-12-28 JP JP63334019A patent/JPH0811712B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02180760A (ja) | 1990-07-13 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |