JP2860333B2 - 丸編機用圧電式選針装置 - Google Patents

丸編機用圧電式選針装置

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JP2860333B2
JP2860333B2 JP63333167A JP33316788A JP2860333B2 JP 2860333 B2 JP2860333 B2 JP 2860333B2 JP 63333167 A JP63333167 A JP 63333167A JP 33316788 A JP33316788 A JP 33316788A JP 2860333 B2 JP2860333 B2 JP 2860333B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は丸編機用圧電式選針装置に関し、靴下編機や
柄編み丸編機などの丸編機であって、その編成シリンダ
ーが正逆両方向に回転するものに有用な選針装置に関す
る。
[従来の技術] 丸編機において、編地の編成を行うに際し、回転する
編成シリンダーの外周の多数の溝(縦溝)内に、バット
を突設した選針ジャックを、当該ジャックに当接する編
成針を上下動し得るようにして嵌挿して、当該ジャック
のバットを、選針装置の選針フィンガ(選針レバー)に
より選択的に押圧(プレス)して編成針の選針を行うい
わゆるプレス方式の選針装置(方式)がある。
すなわち、当該選針装置の選針フィンガ(以下単にフ
ィンガという)によりジャックのバットを編成シリンダ
ー方向に押圧し、編成シリンダーに当接するようにする
場合には、ジャックのバットが当該シリンダー下部の上
げカムに係合することができず、従って、当該ジャック
の上部に当接する編成針が上昇運動をせず、その結果編
成針による編目の形成を行わないが、一方、逆に、当該
バットを押圧しないときにはジャックの上部に当接する
編成針を上昇させ編成を行う選針形式である。
当該選針装置の作動は、コンピュータ制御で行われ、
ピンドラム、テープまたはフロッピーディスクなどの記
憶装置に記憶された編成手順により行われ、所望の柄組
織の編地の編成を可能とする。
このような電子柄丸出し靴下編機などの丸編機におい
てはその高速化が要望されており、それに伴ない選針装
置の応答も高速化する必要がある。
応答速度が高速化されないままで編機を高速化するに
は選針レバーの枚数を増やせば良い。しかしその枚数を
増やせば選針装置が大きくなり、選針装置を設置するた
めの空間上の問題が発生する。
当該選針装置として、従来から電磁石を用いた選針装
置が各種提案されているが(実開昭62-93396号公報)、
かかる電磁式の選針装置では、応答速度の高速化に限界
があり、また、消費電力も大である。
本発明者らは、従来から、このような電磁石を用いた
編機用選針装置に代えて、圧電素子を用いて編成針の選
針を行わせる圧電方式の選針装置を各種提案してきた
(特開昭62-28451号公報)。
この圧電方式の選針装置は、金属プレートなどの支持
板に圧電素子を貼着し、この圧電素子に電圧(プレス)
を印加して、これら圧電素子と支持体とからなる圧電体
を湾曲させて、前記ジャックを選択的に押動するように
したもので、この圧電素子を用いた選針装置によれば、
その圧電素子は応答速度が迅速であるので高サイクルの
パルスを印加することができる。例えば240サイクルの
パルスを印加すれば従来公知の電磁石利用の選針装置
(通常80サイクル)に比し3倍の速度で選針作用を行う
ことができる。この事は同一の柄編組織を編成する編機
に対して、プレートの数を1/3にすることができること
を意味する。又同じ枚数のプレートを有する選針装置で
は3倍の複雑な柄編組織を編成すること、すなわち針本
数と編成シリンダーの回転数(丸編機の場合)の積が3
倍に対して柄編編成をさせることができる。また、この
圧電方式による選針装置では薄いプレートと圧電素子で
構成されているので従来の電磁石利用のフィンガに比
し、1枚当りの所要高さを小さくし、且つ横方向も小さ
くすることができる。したがって同一枚数のフィンガを
用いた場合でも選針装置自体の大きさを一段と小型にす
ることができる。このように小型で、且つ応答速度が速
い選針装置であるので、従来、機構上のスペースの関係
で選針装置を配置して柄編編成させることが困難であっ
たパンティストッキング用編機などに対してもこの選針
装置を用いて柄編機能を付与することが容易になった。
次に、本発明者らにより提案されてきた、先の発明に
なる、圧電方式による選針装置(プレス方式による)の
一例を、第11図に基づいて説明する(特願昭63-249967
号)。
この発明による選針装置は、第11図に示されるよう
に、プレート1に圧電素子2の全体を貼着してなる圧電
体3にフィンガ4を取付けし、当該圧電素子2に電圧を
印加してフィンガ4を作動させ、当該フィンガ4の作動
により編機の編成針の選針を行い所定の柄組織の編地の
編成を可能とする編機用選針装置であって、前記圧電体
3の後端部3Aを、支持体5(またはハウジングでもよ
い)の圧電体の後端部支持部5A溝部に、当該溝部内にお
いて可動可能に支持させるとともに、当該圧電体3の先
端部3Bを、当該圧電体3とは一直線上となるように配設
し、かつ、その後端部4Aを支持体5のフィンガ固定部5C
に支持したフィンガ4の当該後端部4Aに、当該後端部4A
内において可動可能に連結させ、かつ、当該圧電体3の
後端部3Aと先端部3Bとの中途位置を、支持体5の途中支
点部5Bに回転可能に付設した回転体6に挟持させて成る
ことを特徴と存し、好ましい実施態様として、図示のよ
うに、圧電体3の後端部3Aを、支持体5の溝部に、当該
溝部内において可動可能に支持させるに、当該圧電体3
の後端部3Aにこれら図に示すように球状体を取付け、当
該球状体7を支持体5の溝部内に嵌挿して成る。
また、圧電体3の先端部3Bを、フィンガ4の後端部4A
に、当該後端部4Aにおいて可動可能に連結させるに、当
該圧電体3の先端部3Bに前記球状体7と同様の球状体を
取付け、当該球状体をフィンガ4の後端部内4Aに挿入し
て成る。
この発明によれば、次のような利点を奏することがで
きた。すなわち、 (1)この発明によれば、圧電体3の先端部3Bや後端部
3Aを、当該圧電体3の湾曲運動に追従して可動し得るよ
うにし、当該圧電体3の湾曲運動を阻害しないように
し、また、圧電体3の先端部3Bと後端部3Aとの中途位置
についても回転体6の回転により当該湾曲運動を阻害し
ないようにし、かつ、当該回転体6により圧電体3の中
途位置を挟持して、途中支点をもつようにしたので、従
来に比して格段に選針スピードの速い選針装置を得るこ
とができた。
(2)また、このように圧電体3の湾曲運動を阻害しな
いようにしたので、圧電体3の使用寿命も長くすること
ができた。
(3)さらに、この発明によれば、フィンガ4を、当該
圧電体3のプレート1に連結するようにしたので、圧電
体3の圧電素子2にフィンガ4の端部を取着する場合に
比して圧電体3にフィンガ4の負荷がかからず、この点
からも圧電体3の圧電素子2の寿命を長くすることがで
きた。
(4)この発明によれば、フィンガ4の後端部4Aをフィ
ンガ固定部5Cで固定しているので、フィンガ4の先端部
4Bがバットと当接した際の衝撃が、圧電素子2にかかる
ことをバッハァすることができ、この点からも圧電体3
の寿命を長くすることができた。
(5)この発明によれば、フィンガ4を圧電体3のプレ
ート1の先端部に、当該圧電体3と同一直線上になるよ
うに連結したので、T字形にフィンガ4を圧電体3に取
付けする場合に比して、横方向幅をとらず、選針装置を
小型化することができた。また、上記のように同一直線
上に連結されているので、従来の平行に二段にフィンガ
4を圧電素子2に取付けする場合に比して、縦方向にも
選針装置を小型化することができた。
(6)この発明によれば、フィンガ4を従来に比して短
くし、フィンガの質量を減少させるようにしスピードを
上昇させても、バットとの当接に際しバウンド現象が起
こらず、極めて優れた選針装置であることが評価され
た。
(7)この発明によれば、フィンガ4のトルクが上昇す
るので、印加電圧も低くて済ますことができ小さな印加
電圧で選針作用を行うことができ、極めて電力消費効率
が高いものであった。
[発明が解決しようとする課題] 本発明はかかる技術的背景の下、従来の電磁式の選針
装置に比して優れた利点を有する圧電方式による選針装
置であって、かつ、上述した数々の利点を有する先行発
明になるプレス方式圧電選針装置の当該利点を活用しつ
つ、正逆両方向に回転する編成シリンダーを有する丸編
機に適し、かつ、より一層高速化が可能な圧電式選針装
置を提供することを目的とする。
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴
は、本明細書の記述および添付図面からもあきらかにな
るであろう。
[課題を解決するための手段] 本発明は、プレートに圧電素子を貼着してなる圧電体
に、丸編機の編成針のバットまたは当該編成針の下端に
当接し丸編機の正逆両方向に回転する編成シリンダーの
周辺に配された選針ジャックのバッドを選択的に押圧す
るフィンガを取付し、当該圧電体の圧電素子に電圧を印
加することにより当該フィンガの当該バットへの選択的
押圧による編成針の選針を行なう圧電式の選針装置であ
って、当該圧電体の先端部および後端部を共に可動可能
とし、且、当該先端部と当該後端部との中途位置に支点
を有するようにした圧電式の選針装置において、当該フ
ィンガの当該編成針または選針ジャックのバットに対す
る押圧面を二面とし、前記丸編機の正逆両方向に回転す
る編成シリンダーに対応可能に構成するとともに、当該
圧電体のプレートの中央部において当該圧電体の厚さ方
向に貫通孔を孔設し、当該貫通孔の両側に当該圧電体の
圧電素子を配設して成ることを特徴とする丸編機用圧電
式選針装置に存する。
[作用] 本発明においては上記した手段を採ることにより、前
述した先行発明によるプレス方式の圧電選針装置の優れ
た利点を活用しつつ、編成シリンダーが一方向だけでな
く正逆両方向に回転する場合に適用可能で、かつ、その
際高速化が可能な圧電式選針装置とすることができた。
すなわち、本発明では、フィンガのバットに対する押
圧面を、正逆両方向に回転する編成シリンダーに対応可
能に、例えば、フィンガの先端部を山形形状にしてバッ
トに対する押圧面を二面もつようにしてその一面を一方
向に回転する編成シリンダーに嵌装されたジャックを選
択的に押動するようにし、もう一面を逆方向に編成シリ
ンダーが回転してきたときに同様にジャックを選択的に
押動できるように構成した。これにより、編成シリンダ
ーが正逆両方向に回転する場合に正逆両方向の回転に対
して1台の選針装置で対応できる。そして、フィンガ全
体の形状を矢羽根状とし、フィンガ先端部以外の残部を
できるだけその幅を狭くして、フィンガの重量を軽くし
て、フィンガの作動を高速化できるようにした。
また、本発明では圧電体の圧電素子を、当該圧電体の
中央部でその厚さ方向に孔設した貫通孔を介して当該貫
通孔の両側に分割して配設した。上記の如く、フィンガ
のバットに対する押圧面を、正逆両方向に回転する編成
シリンダーに対応可能に構成しても、一方向のみならず
逆方向にも回転してくる編成シリンダーに対応するには
圧電体の圧電素子もそれに見合う高速化が要求される。
圧電体の圧電素子はその面積が大なる程フィンガの作
動スピードを高速化できる。しかし、前述した先行発明
の如き選針装置では、圧電体は、その湾曲運動を阻害し
ないようになっており、その途中支点において回転でき
るようになっているので、圧電体の面積を正逆両方向に
回転する編成シリンダーに合せて広げた場合横方向にも
大きく湾曲してしまうことがある。
その為、圧電体の例えば中央に、貫通孔を孔設して、
圧電体をこの貫通孔の両側に分割して配設するようにし
た。これにより、圧電体の横方向での大きな湾曲を避
け、また、両側に圧電体が配説されているので、高速化
が可能となった。
さらに、当該貫通孔は、圧電体の重量を減らすことに
もなり、この面からも高速化が可能となった。
さらに、本発明選針装置を先行発明と同様の構成とす
ることにより、前述した利点を活用できる。
すなわち、本発明では、圧電体の後端部に球状体を取
付け、当該球状体を、支持体またはハウジングの溝部内
に、当該球状体が当該溝部内で回転できるように、嵌挿
するとか、スリット部を有する棒を当該溝部内に回転可
能に嵌込し、当該棒のスリット部に圧電体の後端部を嵌
挿するなどして、当該圧電体の後端部が当該溝部内にお
いて可動可能となるように、当該圧電体の後端部を当該
溝部に支持させる。
一方、圧電体の先端部に上記と同様の球状体を取付
け、当該球状体を、その後端部が支持体またはハウジン
グに支持された選針レバーの後端部に挿入するなどし
て、当該圧電体の先端部が当該選針レバーの後端部にお
いて可動可能となるように、当該圧電体の先端部と選針
レバーの後端部とを連結させる。
これにより、圧電体の圧電素子に電圧を印加し、圧電
体に湾曲運動を起させた時に、圧電体の先端部や後端部
が上を向いたりあるいは下を向いたりするが、これら先
端部や後端部には球状体が取付けられ、これら球状体が
上記溝部や選針レバーの後端部内で回動するので、圧電
体の先端部や後端部は、圧電体の湾曲運動に追従して上
向きあるいは下向きに回動し得る。前記スリット部を有
する棒を溝部に入れ回動し得るようにした場合も同様で
ある。
さらに、本発明では、圧電体の後端部や先端部との中
途位置を、支持体またはハウジングに回転可能に付設し
た回転体に挟持させる。
これにより、途中支点を設けることができ、圧電体は
回転体に挟持されているので、圧電体の湾曲運動に従い
回転体が回転するようになっている。
この様に圧電体の先端部や後端部や中途位置は、圧電
体の湾曲運動をできるだけ阻害しないようにしているの
で、圧電体の圧電素子はその寿命を長くすることができ
る。
また、圧電体は自由に湾曲運動を行なうことができ、
かつ、前記の如く途中支点を設けたことにより、格段に
選針スピードを向上させることができる。
さらに、本発明では、圧電体の後端部に、当該フィン
ガを連結し、当該フィンガの後端部を支持体またはハウ
ジングに固定し支持させた。
従って、フィンガの先端部がバットなどと当接した際
の衝撃が、当該フィンガの後端部を支持体またはハウジ
ングに固定していることによりバッハァされ、圧電素子
の方に衝撃が伝わらないようになっていので、圧電体の
圧電素子の寿命を長くすることができる。
[実施例] 次に、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は本発明の実施例を示す選針装置の斜視図であ
る。第2図は第1図中央縦断面図である。
第1図に示すようにフィンガ4の先端部4Bに、編成シ
リンダーが正逆両方向に回転する場合に正逆両方向の回
転に対して1台の選針装置で対応できるように、バット
に対する押圧面40,40′を二つ有しさせるようにする。
すなわち、フィンガ4の先端部4B全体を山形形状にし
た。
第3図にフィンガ4とこれを取付けしている圧電体3
との要部平面を示す。第3図にも示すように、フィンガ
4における当該山形形状部分に連設した残部(後端部)
4Aは長方形状に構成し、当該後端部4Aは、できるだけそ
の横幅を狭くしている。これにより、フィンガ4の重量
を軽くし高速化可能としている。
フィンガ4全体は、第3図にも示すように、その全体
外周形状を矢羽根状に構成している。
圧電体3の中央部には、当該圧電体3の縦方向に適宜
幅の貫通孔30を孔設する。
当該貫通孔30の両側にそれぞれ圧電素子2,2′を配設
する。
支持体5の圧電体の後端部支持部5Aの溝部50に、圧電
体3の球状体7を取付けた後端部3Aを嵌挿する。
第6図に当該球状体7の斜視図を示す。
球状体7の端部には溝部が溝設されており、当該溝部
に圧電体3の一端部を挿入し、固定する。
当該球状体7の球状部が支持体5の溝部50内で回動で
きるので、圧電体3の後端部3Aは、上向きにあるいは下
向きに可動し得る。
圧電体3の先端部3Bには上記と同様の球状体7′が取
付けられており、当該球状体7′がフィンガ4の後端部
4Aの開放端部により挟持連結されている。当該球状体
7′は当該フィンガ4の後端部4A内で回動することがで
き、圧電体3の先端部3Bは、上向きにあるいは下向きに
可動し得る。
フィンガ4の後端部4Aには、当該フィンガの幅方向に
孔が孔設されており、支持体5のフィンガ固定部5Cの左
右両端壁にも孔が孔設されている。
当該フィンガ4の孔に、軸10を通し、当該軸の両端部
を上記左右両側壁の孔に入れ、軸10の両端からネジを入
れ、当該フィンガ4の後端部4Aをフィンガ固定部5Cにて
支持する。
フィンガ4の後端部4Aにその幅方向に長めの軸を固定
し、当該軸の両端部を上記両側壁の孔に入れ、支持させ
る形式でもよい。その際には、軸の両端部にネジを切
り、一方、これら両側壁の孔の壁面にもネジを切ってお
く。
フィンガ4の後端部4Aは、長方形状の圧電体3と一直
線上(同一方向)にくるように、当該圧電体3と連結す
る。
この実施例で使用される回転体6の一例断面図を第7
図に示す。回転体6には第7図に示すように、圧電体3
を挿通できる程度の大きさの貫通穴60が設けられてい
る。圧電体3を回転体6の貫通穴60に挿通し、圧電体3
を回転体6に挟持させる。回転体6の両端部は、途中支
点部5Bに孔設された孔にネジを通し、当該ネジにより回
転可能に架設されている。
回転体6は、第8図に示すように、その中央部分を切
除して、圧電体3の横方向両端部を挟持させる形でもよ
い。圧電体3は、回転体6の貫通穴60内で、接着剤など
により固定した方がよいが、固定せずに、単に挟持させ
ておくだけでもよい。いずれにしても、回転体6は、後
で述べる第8図にも示すように、回転する。
当該圧電体3の先端部3Bと後端部3Aとの上記の如く回
転体6により挟持させる中途位置については、重要であ
り、圧電体3はここを支点として湾曲しようとし、フィ
ンガ4に近づく程当該フィンガ4のスピードが早くな
り、振幅も小さく、かつ、トルクも出、印加電圧も下げ
ることができるが、近づき過ぎるとトルクが出なくなっ
たりする。
すなわち、フィンガ4から遠ざかると逆の現象が起こ
り、振幅が大となるが、トルクが減少したりする。
従って、適宜位置を選択することが必要であり、当該
位置を適宜選択できるような形態にしておくと良い。
次に、本発明の他の実施例を第9図に基づいて説明す
る。
当該実施例では、支持体5の圧電体の後端部支持部5A
の溝部50に、第10図に示すようなスリット部80を有する
棒8を嵌挿する。
圧電素子2に電圧を印加する前は、圧電体3と棒8の
スリット部80とは平行であるが、電圧を印加すると、圧
電体3は湾曲運動をして、その際、棒8が回動し、圧電
体3を下向きにしたりあるいは上向きにしたりする。
また、この実施例では、前記実施例のように、圧電体
3の先端部3Bには球状体7′を取付けせずに、第9図に
示すように、フィンガ4の後端部4Aの端部を下方向に垂
直に突出して、当該突出部で圧電体3の先端部3Bを挟持
させている。
第9図に示すように、フィンガ4の後端部4A内にスト
ッパー9を設け、圧電体3の後端部3Bの図示右方向への
動きをコントロールするようにするとよい。前記実施例
でも同様にストッパーを設け、圧電体3の後端部3Bの図
示右方向への動きを阻止するようにするとよい。
本発明に使用される圧電体3は、プレート1と該プレ
ート1に取付けた圧電素子(圧電シート)2とを有して
成る。
上記圧電体3において、プレート1の両端部にはそれ
ぞれキャビティ部(空間部)(図示せず)設け、このキ
ャビティ部内にそれぞれ圧電素子2,2′を貼着するとよ
い。すなわち、このようにキャビティ部を設けることに
より、プレート1の重量を軽くすることができるので、
プレート1が湾曲し易くなり、圧電素子2,2′へ電圧
(パルス)を印加する際に低い電圧でプレート1を湾曲
させることができる。
圧電素子2(2′)は例えば、エポキシ系接着剤など
の接着剤を用いてプレート1に貼着することができる。
当該接着剤を用いて圧電素子2をプレート1に接着する
際に、上記キャビティ部があると確実な接着を行うこと
ができる。当該キャビティ部はプレート1の上下面に設
けるとよいが、いずれか片面でもよい。しかし両面に圧
電素子を貼合せた方が圧電素子に印加する電圧を1/2
することができるのでより好ましい。なお各2枚の圧電
素子の+極と−極を同一方向にして貼合せる必要があ
る。
圧電素子2としては逆圧電効果を有する素子であれば
どのような圧電素子でも用いることができる。
しかし工業的に安定した品質を有する圧電素子を大量
に供給するためにはチタン酸バリウム等から成るセラミ
ック圧電素子を用いるとよい。圧電素子2は薄い方が電
界を高めることができるので、好ましくは、100μから2
00μ程度のものが用いられ、且つプレート1の長手方向
に細長く形成される。圧電素子2の両面には、図示して
いないが、電極用に、ペースト等が焼付かれ、その電極
にはそれぞれ導線が取付けられ、これら導線の他端に電
子柄出しを制御するコントローラが接続され、圧電素子
2に電圧を印加する。
圧電素子2は応答速度が迅速であるので高サイクルの
パルスを印加する事ができる。
上記プレート1は例えば金属により構成されている。
フィンガ4は、プレート1と同様に例えば金属により
構成されている。
支持体5のストッパー部5Dには、このフィンガ4の先
端の押圧面40,40′を突出させるための開口部51が設け
られており、当該開口部51は、フィンガ4が上下動する
際の工程に対応した大きさに構成されている。
第3図および第5図に示すように、略示的に示す円筒
状編成シリンダー11の外周には多数の縦溝110が形成さ
れ、当該各縦溝110に、各バット120を備えたジャック12
を編成針13を上下動するようにして、摺動自在を嵌装
し、この各ジャック12を編成シリンダー11の近傍に設け
られた第3図に示すようなフィンガ4で選択的に押動す
る。尚第5図にて、14は上げカムである。
編成シリンダー11は、第3図矢標で示すように、正逆
両方向に回転する。
当該正逆両方向に回転する編成シリンダーを有する柄
編丸編機については、公知であり、(特開昭61-138753
号公報参照)、ここでは特段の説明を省略する。
本発明では、圧電体3を、第4図に示すように、それ
ぞれプレート1に圧電素子2を貼着したものを二個用意
し、これらを、その間に貫通孔を構成すべく適宜間隔を
置いて離隔し、これらの上下部を、連結部により連結し
て圧電体3を構成してもよく、その他適宜変更が可能で
ある。
貫通孔30の両側に配設された圧電素子(プレート)2,
2′は、第4図に示すように、それぞれ横方向の湾曲運
動が分けて行われる。
以上説明した実施例は、第1図および第9図に示すよ
うに、一枚の圧電体3およびフィンガ4を支持体5に組
込みし、カートリッヂ式としたものであり、当該カート
リッヂ式の選針装置を、仕切棚を有するハウジングの仕
切棚上に載置し、適宜個数をハウジング内に収納し、編
地の編成を行なうことができるが、第5図断面に示すよ
うな当該装置用のハウジングHを構築して、第5図に模
式的に示すように、圧電体3およびフィンガ4をそのハ
ウジング内に組込みするようにしてもよい。
当該ハウジングH内には圧電体3およびフィンガ4が
多段に収納される。
当該選針装置の作動に際し、上記のごとく、ハウジン
グ内に収納後、前述のように、導線により電気的に接続
したコントローラから、各圧電素子2,2′にパルスを印
加する。
当該コントローラは、柄編組織を記憶し、その記憶さ
れた編成手順に基き、複数の圧電素子にパルスを印加す
る装置である。このような装置は公知の構造であるので
詳細な説明は省略する。
このようにしてコントローラから印加されたパルスに
基いて、各プレート1は湾曲し、各フィンガ4は、上記
コントローラの編成手順に基づき、作動する。
本発明によれば、フィンガ4のバットに対する押圧面
40,40′を、正逆両方向に回転する編成シリンダに対応
可能に、例えば、フィンガ4の先端部を山形形状にして
バットに対する押圧面40,40′を二面もつようにしてそ
の一面を一方向に回転する編成シリンダに嵌装されたジ
ャックを選択的に押動するようにし、もう一面を逆方向
に編成シリンダーが回転してきたときに同様にジャック
を選択的に押動できるように構成した。これにより、編
成シリンダーが正逆両方向に回転する場合に正逆両方向
の回転に対して1台の選針装置で対応できる。そして、
フィンガ4全体の形状を矢羽状とし、フィンガ4先端部
4B以外の残部4Aをできるがけその幅を狭くして、フィン
ガの重量を軽くして、フィンガ4の作動を高速化できる
ようにした。
また、本発明では圧電体の圧電素子を、当該圧電体に
孔設した貫通孔を介して当該貫通孔の両側に分割して配
設した。上記の如く、フィンガのバットに対する押圧面
を、正逆両方向に回転する編成シリンダーに対応可能に
構成しても、一方向のみならず逆方向にも回転してくる
編成シリンダーに対応するには圧電体の圧電素子もそれ
に見合う高速化が要求される。
圧電体の圧電素子はその面積が大なる程フィンガの作
動スピードを高速化できる。しかし、前述した先行発明
の如き選針装置では、圧電体は、その湾曲運動を阻害し
ないようになっており、その途中支点において回転でき
るようになっているので、圧電体の面積を正逆両方向に
回転する編成シリンダーに合せて広げた場合横方向にも
大きく湾曲してしまう。
その為、圧電体の中央に、貫通孔を孔設して、圧電体
を貫通孔を孔設して、圧電体をこの貫通孔の両側に分割
して配設するようにした。これにより、圧電体の横方向
での大きな湾曲を避け、また、両側に圧電体が配説され
ているので、高速化が可能となった。さらに、当該貫通
孔は、圧電体の重量を減らすことにもなり、この面から
も高速化が可能となった。
さらに、本発明選針装置を先行発明と同様の構成とす
ることにより、前述した利点を活用できる。
すなわち、本発明によれば、圧電体3の先端部3Bや後
端部3Aを、当該圧電体3の湾曲運動に追従して可動し得
るようにし、当該圧電体3の湾曲運動を阻害しないよう
にし、また、圧電体3の先端部3Bと後端部3Aとの中途位
置についても回転体6の回転により当該湾曲運動を阻害
しないようにし、かつ、当該回転体6により圧電体3の
中途位置を挟持して、途中支点をもつようにしたので、
従来に比して格段に選針スピードの速い選針装置を得る
ことができた。
また、このように圧電体3の湾曲運動を阻害しないよ
うにしたので、圧電体3の寿命も長くすることができ
た。
さらに、本発明によれば、フィンガ4を、当該圧電体
3のプレート1に連結するようにしたので、圧電体3の
圧電素子2にフィンガ4の端部を取着する場合に比して
圧電体3にフィンガ4の負荷がかからず、この点からも
圧電体3の圧電素子2の寿命も長くすることができた。
本発明によれば、フィンガ4の後端部4Aをフィンガ固
定部5Cで固定しているので、フィンガ4の先端部4Bがバ
ットと当接した際の衝撃が、圧電素子2にかかることを
バッハァすることができ、この点からも圧電体3の寿命
を長くすることができた。
本発明によれば、フィンガ4を圧電体3のプレート1
の先端部に、当該圧電体3と同一直線上になるように連
結したので、T字形にフィンガ4を圧電体3に取付けす
る場合に比して、横方向幅をとらず、選針装置を小型化
することができた。
また、上記のように同一直線上に連結されているの
で、従来の平行に二段フィンガ4を圧電素子2に取付け
する場合に比して、縦方向にも選針装置を小型化するこ
とができた。
本発明によれば、フィガ4を従来に比して短くし、フ
ィンガの質量を現象させるようにしてスピードを上昇さ
せても、バットとの当接に際しバウンド現象が起こら
ず、極めて優れた選針装置であることが評価された。
本発明によれば、フィンガ4のトルクが上昇するの
で、印加電圧も低くて済ますことができ小さな印加電圧
で選針作用を行うことができ、極めて電力消費効率が高
いものであった。
以上本発明者によってなされた発明を実施例にもとづ
き具体的に説明したが、本発明は上記実施例に限定され
るものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更
可能であることはいうもでもない。
[発明の効果] 本願において開示される発明のうち代表的なものによ
って得られる効果を簡単に説明すれば、下記のとうりで
ある。
本発明においては上記した手段を採ることに取、前述
した先行発明によるプレス方式の圧電線針装置の優れた
利点を活用しつつ、編成シリンダーが一方向だけでなく
正逆両方向に回転する場合に適用可能で、かつ、その際
高速化が可能な圧電式選針装置とすることができた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例を示す選針装置の斜視図、第2
図は第1図I−I線に沿う中央縦断面図、第3図は本発
明の実施例を示すフィンガの動作説明図、第4図は本発
明の他の実施例を示す圧電体の平面図、第5図は本発明
の実施例を示す断面図、第6図は本発明に使用される球
状体の一例斜視図、第7図は本発明に使用される回転体
の一例断面図、第8図は本発明の他の実施例を示す要部
斜視図、第9図は本発明の他の実施例を示す選針装置の
断面図、第10図は本発明に使用される棒の一例斜視図、
第11図は先行発明の選針装置の斜視図である。 1……プレート 2……圧電素子 3……圧電体 4……フィンガ 40,40′……フィンガのバット押圧面 5……支持体 6……回転体 7,7′……球状体 30……貫通孔

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プレートに圧電素子を貼着してなる圧電体
    に、丸編機の編成針のバットまたは当該編成針の下端に
    当接し丸編機の正逆両方向に回転する編成シリンダーの
    周辺に配された選針ジャックのバットを選択的に押圧す
    るフィンガを取付し、当該圧電体の圧電素子に電圧を印
    加することにより当該フィンガの当該バットへの選択的
    押圧による編成針の選針を行なう圧電式の選針装置であ
    って、当該圧電体の先端部および後端部を共に可動可能
    とし、且、当該先端部と当該後端部との中途位置に支点
    を有するようにした圧電式の選針装置において、当該フ
    ィンガの当該編成針または選針ジャックのバットに対す
    る押圧面を二面とし、前記丸編機の正逆両方向に回転す
    る編成シリンダーに対応可能に構成するとともに、当該
    圧電体のプレートの中央部において当該圧電体の厚さ方
    向に貫通孔を孔設し、当該貫通孔の両側に当該圧電体の
    圧電素子を配設して成ることを特徴とする丸編機用圧電
    式選針装置。
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