JP2859638B2 - カラートナー粒子の製造方法 - Google Patents

カラートナー粒子の製造方法

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JP2859638B2 JP1117405A JP11740589A JP2859638B2 JP 2859638 B2 JP2859638 B2 JP 2859638B2 JP 1117405 A JP1117405 A JP 1117405A JP 11740589 A JP11740589 A JP 11740589A JP 2859638 B2 JP2859638 B2 JP 2859638B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は潜像を顕像化する方法に用いられるカラート
ナー粒子の製造方法に関する。
[従来の技術] 画像を形成し、記録させる方法として例えば電子写真
法は、米国特許第2,297,691号明細書等に記載されてい
る如く多数の方法が知られており、一般には光導電性物
質を利用し、種々の手段で感光体上に電気的潜像を形成
し、次いで該潜像をトナーを用いて現像し、必要に応じ
て紙等の転写部材にトナー画像を転写した後、加熱・圧
力或は溶剤蒸気等により定着し複写物を得る。トナーで
現像する方法、定着する方法は従来各種の方法が提案さ
れ、必要に応じて用いられている。また、カラーの多色
画像を得る為には、原稿を色分解フィルターを用いて露
光し、上記の工程をイエロー、マゼンタ、シアンなどの
カラートナーを用い、複数回繰り返し、トナー像を重ね
合わせ、カラー画像とするものである。
一般にトナーとしては、熱可塑性樹脂中に着色剤を溶
融混合し、均一に分散した後微粉砕装置・分級機により
所望の粒径に調整して得られる。
この製造方法はかなり優れたトナーを製造し得るが、
ある種の制限、すなわちトナー用材料の選択範囲に制限
がある。例えば、樹脂着色剤分散体が充分に脆く、経済
的に可能な製造装置で微粉砕し得るものでなくてはなら
ない。必然的に樹脂着色剤分散体は脆いものが選択さ
れ、実際に高速で微粉砕する場合に広い粒径範囲の粒子
が形成され易く、特に比較的大きな割合の微粒子がこれ
に含まれるという問題が生ずる。その上、このように高
度に脆性の材料は、複写機等において現像用に使用する
際にしばしば、再度の微粉砕ないし粉化を受ける。ま
た、この方法では、着色剤等の固体微粒子を樹脂中へ完
全に均一に分散することは困難であり、その分散の度合
によっては、カブリの増大、画像濃度の低下や混色性・
透明性の不良の原因となるので、分散に注意を払わなけ
ればならない。また、破断面に着色剤が露出することに
より、現像特性の変動を引き起こす場合もある。
一方、これらの粉砕法によるトナーの問題点を克服す
る為、特公昭36−10231号、同43−10799号及び同51−14
895号公報等により懸濁重合法によるトナーの製造方法
が提案されている。懸濁重合法においては、重合性単量
体、着色剤、重合開始剤さらに必要に応じて架橋剤、荷
電制御剤、その他添加剤から成る単量体組成物を、分散
安定剤を含有する連続相、例えば水相中に、適当な撹拌
機を用いて分散し、同時に重合反応を行なわせ、所望の
粒径を有するトナー粒子を得る。この懸濁重合法では、
機械的粉砕工程を含まない為、粉砕法に見られるような
粉砕時に起因する不都合は生じない。
近年複写機においてトナー消費量の低減が求められて
いるがその手段の一つとして、トナーの着色力の向上が
あげられる。着色力向上の方法としては、着色剤の含有
量を上げる事が一般的であるが、この方法においても着
色剤の露出の点から、トナーの製造方法として、粉砕法
よりも重合法が好ましいことがわかる。
ところが、着色剤量増量によりトナーの着色力を向上
させた場合、オーバーヘッドプロジェクター(OHP)の
フィルムにおける透明性に難点が生じることが判明し
た。即ち、従来OHPは透過型が主流であったが、小型化
が図られるに伴い、反射型が普及してきた。透過型で
は、光が画像を1回通過して投影されるのに対し、反射
型では2回通過して投影される。この為、透過型OHPを
使用した場合には充分な透明性を有していた画像におい
ても、反射型OHPを使用した場合には充分な透明性が得
られず、明度の低い投影画像となってしまうという問題
が生じてきた。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、充分な着色力を有しつつ、且つ、OH
Pフィルム上の画像が良好な透明性を有するカラートナ
ー粒子の製造方法を提供することにある。
[課題を解決するための手段及び作用] すなわち本発明は、分散機を使用して有彩顔料を重合
性単量体に分散して分散液を得、 (a)得られた分散液と、(b)追加の重合性単量体
と、(c)極性重合体,極性共重合体又は環化ゴムを加
温しながら溶解し分散し、さらに(d)重合開始剤を加
えて重合性単量体組成物を調製し、 調製した重合性単量体組成物を水相へ分散して重合性
単量体組成物の粒子を生成し、 重合性単量体組成物の粒子中の重合性単量体を重合し
て、トナー粒子中の有彩顔料の数平均粒子径が20〜300m
μであり、有彩顔料の分散の標準偏差が50mμ以下であ
る、球状のカラートナー粒子を生成することを特徴とす
るカラートナー粒子の製造方法に関する。
以下、本発明を詳細に述べる。
本発明でいう球状とは、真球はもとより、まゆ状のよ
うないびつな形状も含む。即ち、マクロ的にみてトナー
表面に角のないもので、ミクロ的に角や波状が存在して
も球状に含む。
またトナー中の着色剤の分散性の測定法は次の通りで
ある。
即ち、トナー粒子をエポキシ樹脂に内添し、数百Å程
度の厚みの薄膜に切断後、薄膜を透過型電子顕微鏡にて
撮影し、得られた画像(写真)を用いて画像解析機にて
顔料の存在状態(分散性、凝集、粒子の数等)を解析す
る。分散の標準偏差(σ)は、画像解析機により写真に
写された粒子の大きさと数から、次の式により求められ
る。
本発明の球状のトナーの製造方法としては懸濁重合法
をとることが好ましい。
特に本発明の如き高度に着色剤の分散したトナーを得
る為には、その製造工程において、着色剤を充分分散す
る工程が必須となる。即ち、重合性単量体に着色剤であ
る有彩顔料を加え、後述する実施例に記載してある如
く、ボールミルもしくはハイラインミル(特殊機化工
業)、エバラマイルダー(荏原製作所)の如き、高能率
高速分散機を用いて、分散処理を行なう。得られた有彩
顔料の分散液(着色剤分散単量体)にさらに重合性単量
体、荷電制御剤、その他の添加剤を加え、超音波分散
機、ホモジナイザーなどによって加温しながら均一に溶
融又は分散せしめ、次いで重合開始剤を加えて重合性単
量体組成物を調製する。調製した重合性単量体組成物
を、懸濁安定剤を含有する水相(即ち連続相)中に通常
の撹拌機又はホモミキサー、ホモジナイザー等により分
散せしめる。好ましくは重合性単量体組成物の液滴が所
望のカラートナー粒子のサイズ、一般に30μ以下の大き
さを有する様に撹拌速度、時間を調整し、その後は分散
安定剤の作用によりほぼその状態が維持される様に撹拌
を重合性単量体組成物の粒子の沈降が防止される程度に
行なえば良い。重合温度は40℃以上、一般的には50〜90
℃の温度に設定して重合を行なう。反応終了後、生成し
たトナー粒子を洗浄、濾過により回収し乾燥する。懸濁
重合法においては、通常モノマー100重量部に対して水3
00〜3000重量部を分散媒体として使用するのが好まし
い。
本発明中のトナーに適用できる重合性単量体として
は、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレ
ン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−
エチルスチレン等のスチレン及びその誘導体;メタクリ
ル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピ
ル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチ
ル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシ
ル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸
ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメ
チルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル
などのメタクリル酸エステル類;アクリル酸メチル、ア
クリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イ
ソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−オクチ
ル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチ
ル、アクリル酸フェニルなどのアクリル酸エステル類;
アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミ
ドなどのアクリル酸もしくはメタクリル酸誘導体などの
ビニル系単量体がある。
これらのモノマーは単独ないし混合して使用しうる。
上述したモノマーの中でも、スチレン又はスチレン誘導
体を単独で、又は他のモノマーと混合して重合性単量体
として使用することがトナーの現像特性及び耐久性の点
で好ましい。
又、単量体の重合時に、添加剤として極性基を有する
重合体、共重合体を添加して単量体を重合することがよ
り好ましい。本発明においては、重合時に極性基を有す
る重合体、共重合体又は環化ゴムを加えた重合性単量体
組成物を該極性重合体と逆荷電性の分散剤を分散せしめ
た水相中に懸濁させ重合させることが好ましい。即ち、
重合性単量体組成物中に含まれるカチオン性又はアニオ
ン性重合体、共重合体又は環化ゴムは水相中に分散して
いる逆荷電性のアニオン性又はカチオン性分散剤と重合
進行中のトナーとなる粒子表面で静電気的に引き合い、
粒子表面を分散剤が覆うことにより粒子同士の合一を防
ぎ安定化せしめると共に、重合時には添加した極性重合
体がトナーとなる粒子表層部に集まるため、一種の殻の
ような形態となり、得られた粒子は擬似的なカプセルと
なる。比較的高分子量の極性重合体、共重合体又は環化
ゴムを用い、トナー粒子に耐ブロッキング性、現像耐摩
耗性の優れた性質を付与する一方で、内部では比較的低
分子量で定着特性向上に寄与する様に重合を行なう事に
より、定着性と耐ブロッキング性という相反する要求を
満足するトナーを得ることができる。本発明に使用し得
る極性重合体(極性共重合体を包含する)及び逆荷電性
分散剤を以下に例示する。
(i)カチオン性重合体としては、ジメチルアミノエチ
ルメタクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート
等含窒素単量体の重合体もしくはスチレン、不飽和カル
ボン酸エステル等と該含窒素単量体との共重合体があ
る。
(ii)アニオン性重合体としてはアクリロニトリル等の
ニトリル系単量体、塩化ビニル等の含ハロゲン系単量
体、アクリル酸等の不飽和カルボン酸、不飽和二塩基
酸、不飽和二塩基酸の無水物、ニトロ系単量体の重合体
がある。極性重合体のかわりに環化ゴムを使用しても良
い。
(iii)アニオン性分散剤としては、アエロジル#200,
#300,#380(日本アエロジル社製)等のコロイダルシ
リカがある。
(iv)カチオン性分散剤としては酸化アルミニウム、ア
ミノアルキル変性コロイダルシリカ等の親水性正帯電性
シリカ微粉末等がある。
このような分散剤は重合性単量体100重量部に対して
0.2〜20重量部が好ましい。さらに好ましくは0.3〜15重
量部である。
本発明で着色剤として用いられる有彩顔料としては、
一般公知の顔料が用いられるが、特に水相移行性の無い
ものが好ましい。
例えば、 C.I.ピグメント ブルー 15:3 C.I.ピグメント ブルー 15:4 C.I.ピグメント ブルー 68 C.I.ピグメント イエロー 17 C.I.ピグメント イエロー 12 C.I.ピグメント イエロー 13 C.I.ピグメント イエロー 14 C.I.ピグメント レッド 122 C.I.ピグメント レッド 57:1 等が挙げられる。
一方、必要に応じて添加される電荷制御性物質として
は、一般公知のものが用いられる。例えばニグロシン、
炭素数2〜16のアルキル基を含むアジン系染料、モノア
ゾ染料の金属錯塩、サリチル酸、ジアルキルサリチル酸
の金属錯塩等が用いられる。
又、熱ロール定着時の離型性を良くする目的で、トナ
ー中に炭化水素系化合物等一般に離型剤として用いられ
ているワックス類を配合しても良い。
本発明に用い得る炭化水素系化合物としては、融点が
55〜70℃の範囲にあるパラフィン系炭化水素が好ましく
用いられる。例えばパラフィンワックスとしては、日本
石油製や日本精蝋製の製品が有り、また分枝状パランフ
ィンワックスとしては、マイクロクリスタリンワックス
(日本精蝋製)、マイクロワックス(日本石油製)など
がある。また、ワックスの添加量は重合体100重量部に
対して1〜30重量部が好ましい。
重合開始剤としては、いずれか適当な重合開始剤、例
えば、2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、1,1′−ア
ゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,
2′−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニ
トリル、その他のアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)
の如きアゾ系又はジアゾ系重合開始剤;ベンゾイルパー
オキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、イソ
プロピルパーオキシカーボネート、キュメンハイドロパ
ーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイ
ド、ラウロイルパーオキサイドの如き過酸化物系重合開
始剤が挙げられる。これら重合開始剤は、一般には、重
合性単量体の重量の約0.5〜10%の開始剤で十分であ
る。
重合に際して次の様な架橋剤を存在させて重合し、架
橋重合体を生成させてもよい。
このような架橋剤としては、例えばジビニルベンゼ
ン、ジビニルナフタレン、ジビニルエーテル、ジビニル
スルホン、ジエチレングリコールジメタクリレート、ト
リエチレングリコールジメタクリレート、エチレングリ
コールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメ
タクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、
トリエチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレ
ングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサングリコ
ールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタ
クリレート、ジプロピレングリコールジメタクリレー
ト、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、2,
2′−ビス(4−メタクリロキシジエトキシフェニル)
プロパン、2,2−ビス(4−アクリロキシジエトキシフ
フェニル)プロパン、トリメチロールプロパントリメタ
クリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ジブ
ロムネオペンチルグリコールジメタクリレート、フタル
酸ジアリルなど、一般の架橋剤を適宜用いることができ
る。
これらの架橋剤は、使用量が多いとトナーが溶融しに
くくなって、定着性が劣ることとなる。また使用量が少
ないと、トナーとしての必要な耐ブロッキング性、耐久
性などの性質が悪くなり、熱ロール定着において、トナ
ーの一部が紙に完全に固着しないで、ローラー表面に付
着し、次の紙に移転するというオフセット現象を防ぎに
くくなる。故に、これら架橋剤の使用量は、単量体総量
に対して、0.001〜15重量%、より好ましくは0.1〜10重
量%で使用するのが良い。
又、トナー中には必要に応じて流動性改質剤を添加し
ても良い。流動性改質剤はトナー粒子と混合(外添)し
て用いても良い。
流動性改質剤としてはコロイダルシリカ、脂肪酸金属
塩などがある。又、増量の目的で炭酸カルシウム、微粉
末状シリカ等の充填剤を0.5〜20重量%の範囲でトナー
中に配合してもよい。更にトナー粒子相互の凝集を防止
して流動性を向上させるために、テフロン微粉末の様な
流動性向上剤を配合しても良い。
[実施例] 以下、実施例により本発明を更に具体的に説明する。
なお、以下の配合における部数は全て重量部である。
実施例1 イオン交換水1200部にγ−アミノプロピルトリメトキ
シシラン0.5部を加え、更にアエロジル200(日本アエロ
ジル)10部を加え、70℃に加温し、TK式ホモミキサーM
型(特殊機化工業)を用いて10,000rpmで15分間分散
し、さらに1/10NHClを加え、系内pHを6に調整し、水相
を調整した。
スチレン100部、C.I.ピグメント・ブルー15:3 10部
をボールミルに入れ、24時間分散処理を施した。該分散
液にさらにスチレン83部、2−エチルヘキシルアクリレ
ート17部、パラフィンワックス(融点155゜F,大成興産
T−550)32部、環化ゴム(ヘキスト製 CK−450)10部
を加え、70℃に加温しT.K式ホモジナイザーM型(特殊
機化工業)を用いて均一に溶解、分散を行なった。得ら
れた単量体系に重合開始剤として、ジメチル2,2−アゾ
ビスイソブチレート(和光純薬,V−601)7部を加え、
均一に溶解して重合性単量体組成物を調製した後、あら
かじめ調製しておいた水相(分散媒系)に投入し、窒素
雰囲気下、70℃でTK式ホモミキサー型を用いて6,500rpm
で60分間撹拌し、重合性単量体組成物を造粒した。その
後パドル撹拌翼で撹拌しつつ、70℃,10時間で重合性単
量体を重合した。
重合反応終了後、反応生成物を冷却し、20重量%NaOH
水溶液70部を加え、分散剤を溶解し、濾過,水洗,乾燥
することにより重合カラートナー粒子を得た。
得られたカラートナー粒子0.5gをエポキシ樹脂(エポ
ック812)9.3ml、ドデセニルコハク酸無水物(DDSA)4.
0ml,メチルナディック酸無水物(methyl nadic anhydri
de,MNA)6.7ml、トリ(ジメチルアミノメチル)フェノ
ール(DMP−30)0.3mlの混合液中に均一に分散し、常温
2日間放置した。
得られたカラートナー粒子含有エポキシ樹脂をミクロ
トーム(日製産業(株),MT2−B)にて数百Å程度の薄
片に切断し、この試料を透過型電子顕微鏡(日本電子
(株))にて測定した。
ここで得られた像(写真)を画像解析機(LUZEX−50
0,日本レギュレーター(株))にて解析し、トナー断面
のC.I.ピグメント・ブルー15:3の分散状態を測定した。
ここで得られたトナーにおける有彩顔料であるC.I.ピ
グメントブルー15:3の分散状態は数平均粒子径75μm、
標準偏差20.4μmであった。
又、トナーの粒径をコールターカウンター(アパーチ
ャー径100μm)で測定したところ、体積平均径11.0μ
でシャープな粒度分布を有していた。さらに、このトナ
ーの鉄粉(200/300メッシュ)に対するブローオフ法に
よる摩擦帯電量は−15.8μc/gであった。
得られたトナー100部に対し、疏水性シリカ(タルコ
社,タラノックス500)0.8部を混合し、得られたシリカ
外添トナー8部に対し、アクリルコートフェライトキャ
リア92部を混合して、現像剤とし、キヤノン製CLC−1
にて画出しを行なった。得われた画像は鮮明でカブリも
無く、又OHPフィルム上の画像は、反射式オーバーヘッ
ドプロジェクターを用いた投影画像においても鮮明であ
り、透明性に優れていた。
実施例2 スチレン100部、C.I.ピグメント・イエロー177部の割
合の分散液を高速分散機ハイラインミルHL−50型(特殊
機化工業)を用い、800rpm,吐出量3kg/min,20パスで分
散処理を施した。該分散液107部に更にスチレン83部、
2−エチルヘキシルアクリレート17部、パラフィンワッ
クス(融点155゜F,大成興産T−550)32部、スチレン
−メタクリル酸共重合体(共重合比9:1mol/mol,重量平
均分子量4.9万)10部を加え、70℃に加温し、以下実施
例1と同様にして懸濁重合を行なった。
得られたカラートナー粒子中のC.I.ピグメント・イエ
ロー17の分散状態を実施例1と同様にして測定したとこ
ろ、C.I.ピグメント・イエロー17の分散状態は数平均粒
子径108mμ,標準偏差28.4mμであった。
又、トナーの粒径をコールターカウンター(アパーチ
ャー径100mμ)で測定したところ、体積平均径11.5μで
シャープな粒度分布を有していた。さらに、このトナー
の鉄粉(200/300メッシュ)に対するブローオフ法によ
る摩擦帯電量は−18.7μc/gであった。
得られたトナー100部に対し、疎水性シリカ(タルコ
社,タラノックス500)0.8部を混合し、得られたシリカ
外添トナー8部に対し、アクリルコートフェライトキャ
リア92部を混合して現像剤とし、キヤノン製CLC−1に
て画出しを行なった。得られた画像は、実施例1と同様
にカブリもなく鮮明で透明性にも優れていた。
実施例3 スチレン100部、C.I.ピグメント・レッド1225部を実
施例1と同様にしてボールミルで分散し、さらにスチレ
ン83部、2−エチルヘキシルアクリレート17部、C.I.ソ
ルベントレッド 49 2部、パラフィンワックス(融点155
゜F,大成興産T−550)32部、スチレン−メタクリル酸
共重合体(共重合比9:1mol/mol,重量平均分子量4.9万)
10部、ジ−tert−ブチルサリチル酸クロム錯体3部を加
え、70゜に加温後実施例1と同様にして懸濁重合を行な
った。
得られたカラートナー粒子中のC.I.ピグメント・レッ
ド122の分散状態を実施例1と同様にして測定したとこ
ろ、C.I.ピグメント・レッド122の分散を実施例1と同
様にして測定したところ、顔料の分散状態は、数平均粒
子径115mμ,標準偏差34.5mμであった。
又、トナーの粒径をコールターカウンター(アパーチ
ャー径100mμ)で測定したところ、体積平均径11.3μで
シャープな粒度分布を有していた。さらに、このトナー
の鉄粉(200/300メッシュ)に対するブローオフ法によ
る摩擦帯電量は−18.8μc/gであった。
得られたトナー100部に対し、疏水性シリカ(タルコ
社,タラノックス500)0.8部を混合し、得られたシリカ
外添トナー8部に対し、アクリルコートフェライトキャ
リア92部を混合して、現像剤とし、キヤノン製CLC−1
にて画出しを行なった。得られた画像は、実施例1と同
様にカブリもなく鮮明で透明性にも優れていた。
比較例 スチレン183部、2−エチルヘキシルアクリレート17
部、C.I.ピグメント・ブルー15:3 10部、パラフィンワ
ックス(融点155゜F,大成興産T−550)32部、環化ゴ
ム(ヘキスト製,CK−450)10部を混合し、70℃に加温
し、TK式ホモジナイザーM型を用いて均一に溶解・分散
を行なった。得られた単量体系に開始剤として、ジメチ
ル2,2−アゾビスイソブチレート(和光純薬製,V−601)
7部を加え、均一に溶解した後、実施例1と同様にし
て、懸濁重合を行ないトナーを得た。得られたカラート
ナー粒子中のC.I.ピグメント・ブルー15:3の分散状態を
実施例1と同様にして測定したところ、C.I.ピグメント
・ブルー15:3の分散状態は数平均粒子径355mμ,標準偏
差63mμであった。
このトナーを実施例1と同様にして現像剤を調製し、
キヤノン製CLC−1にて画出しを行なったところ、紙上
の画像はカブリもなく鮮明であり、又、OHPフィルム上
の画像についても、透過型プロジェクターでは充分な透
明性を有しているものの、反射型プロジェクターを用い
た場合、投影画像の明度が低下し、透明性の悪いことが
判明した。
[発明の効果] 以上のように、本発明のカラートナー粒子の製造方法
は、カブリがなく鮮明な複写画像が得られ、特にOHPフ
ィルムにおいては優れた透明性を示し反射型OHPにも好
適なカラートナー粒子を生成し得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−19662(JP,A) 特開 昭64−21464(JP,A) 特開 昭62−17753(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 9/09

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分散機を使用して有彩顔料を重合性単量体
    に分散して分散液を得、 (a)得られた分散液と、(b)追加の重合性単量体
    と、(c)極性重合体,極性共重合体又は環化ゴムを加
    温しながら溶解し分散し、さらに(d)重合開始剤を加
    えて重合性単量体組成物を調製し、 調製した重合性単量体組成物を水相へ分散して重合性単
    量体組成物の粒子を生成し、 重合性単量体組成物の粒子中の重合性単量体を重合し
    て、トナー粒子中の有彩顔料の数平均粒子径が20〜300m
    μであり、有彩顔料の分散の標準偏差が50mμ以下であ
    る、球状のカラートナー粒子を生成することを特徴とす
    るカラートナー粒子の製造方法。
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