JP2858158B2 - ドーム構造物における可動屋根の開閉装置 - Google Patents

ドーム構造物における可動屋根の開閉装置

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JP2858158B2 JP9774390A JP9774390A JP2858158B2 JP 2858158 B2 JP2858158 B2 JP 2858158B2 JP 9774390 A JP9774390 A JP 9774390A JP 9774390 A JP9774390 A JP 9774390A JP 2858158 B2 JP2858158 B2 JP 2858158B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、野球場,サッカー競技場,ラグビー競技
場あるいはその他の施設として用いられるドーム構造物
における可動屋根の開閉装置に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、ドーム構造物における可動屋根の開閉装置とし
ては、(1)第8図および第9図に示すように、環状の
ドーム構造物本体1における環状の水平固定屋根2の上
部の左右両側に、一対の可動屋根3を配置し、前記水平
固定屋根2の左右両側の後部,前部および中間部に、そ
れぞれ左右方向に延長する後部直線状レール13,前部直
線状レール14および中間部直線状レール15を固定し、前
記可動屋根3の後端部を支持する後部台車16を後部直線
状レール13に載置すると共に、前記可動屋根3の前端部
を支持する前部台車17を前部直線状レール14に載置し、
かつ可動屋根3の中間部を支持する中間部台車18を中間
部直線状レール15に載置し、左右の可動屋根3を左右方
向に平行移動させて開閉する装置、(2)第10図および
第11図に示すように、環状のドーム構造物本体1におけ
る環状の水平固定屋根2の上部の左右両側に、一対の可
動屋根3を配置し、各可動屋根3の後端部を水平固定屋
根2に対し縦軸19に旋回自在に取付け、前記水平固定屋
根2の左右両側の前部および中間部に、それぞれ前記縦
軸19を中心とする前部円弧状レール5および中間部円弧
状レール20を固定し、前記可動屋根3の前端部を支持す
る前部台車17を前部円弧状レール5に載置すると共に、
前記可動屋根3の中間部を支持する中間部台車18を中間
部円弧状レール20に載置し、左右の可動屋根3を、縦軸
19を中心として旋回させて開閉する装置が知られてい
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
可動屋根を有するドーム構造物の場合、晴天時等に、
野球場として使用する場合は、各可動屋根3を旋回させ
てV形に開放するのが好ましく、またサッカー競技場や
ラグビー場として使用する場合は、各可動屋根3を平行
移動させて開放するのが好ましい。しかし、前記従来の
ドーム構造物における可動屋根の開閉装置の場合は、可
動屋根の平行移動開放または旋回によるV形開放の何れ
か一方に限られ、そのためドーム構造物内の使用状況の
変化に応じて可動屋根の開放状態を変更することができ
ないという問題がある。
この発明は前述の問題を有利に解決できるドーム構造
物における可動屋根の開閉装置を提供することを目的と
するものである。
〔課題を解決するための手段〕
前記目的を達成するために、この発明のドーム構造物
における可動屋根の開閉装置においては、環状のドーム
構造物本体1における環状の水平固定屋根2の上部の左
右両側に、半分割凸球状の一対の可動屋根3が配置さ
れ、前記水平固定屋根2の左右両側の後部および前部
に、それぞれ平行に延長する後部円弧状レール4および
前部円弧状レール5が固定され、後部台車6が後部円弧
状レール4に載置されると共に可動屋根3の後端部を旋
回自在に支持し、前部台車7が、前部円弧状レール5に
載置されると共に可動屋根3の前端部を旋回自在に支持
し、前記前部円弧状レール5は、後部台車6が後部円弧
状レール4の内端位置に置かれているときの可動屋根3
の後端の旋回中心を中心とする円弧線上に配置されてい
る。
また可動屋根の重量が著しく大きいときは、水平固定
屋根2の上部の左右両側に、左右方向に延長する直線状
レール8が固定され、その直線状レール8に載置された
中間台車9の上部に支持フレーム10が旋回可能に取付け
られ、その支持フレーム10の上部に車輪11が取付けら
れ、可動屋根3における外周側の中間下部に、可動屋根
3の外周に沿って延長する上得部レール12が固定され、
その上部レール12が前記車輪11に載置される。
〔実施例〕
次にこの発明を図示の例によって詳細に説明する。
第1図ないし第7図はこの発明の一実施例を示すもの
であって、円形環状のドーム構造物本体1における円形
環状の水平固定屋根2の上部の左右両側に、半分割凸球
状の一対の可動屋根3が配置され、その可動屋根3はト
ラス構造の屋根骨組21とその上部に取付けられた屋根材
22とにより構成されている。
前記水平固定屋根2の左右両側の後部および前部に、
それぞれ平行に延長する後部円弧状レール4および前部
円弧状レール5が固定され、かつ前記水平固定屋根2の
上部の左右両側における前後方向の中間部に、左右方向
に延長する直線状レール8が固定され、さらに各レール
4,5,8の内端部および外端部には、台車停止用ストッパ2
3が固定されている。
走行用駆動装置およびブレーキ装置を備えている後部
台車6の車輪は後部円弧状レール4に載置され、前記可
動屋根3の後端下部に固定された縦軸24は後部台車6に
より旋回自在に支持され、走行用駆動装置およびブレー
キ装置を備えている前部台車7の車輪は前部円弧状レー
ル5に載置され、前記可動屋根3の前端下部に固定され
た縦軸25は前部台車7により旋回自在に支持され、前記
前部円弧状レール5は、後部台車6が後部円弧状レール
4の内端位置に置かれているときの可動屋根3の後端の
縦軸24を中心とする円弧線上に配置されている。
走行用駆動装置およびブレーキ装置を備えている中間
台車9の車輪は前記直線状レール8に載置され、かつ中
間台車9の上部に支持フレーム10が縦軸26により旋回自
在に取付けられ、その支持フレーム10の上部に、複数の
車輪11が直線状レール8とほぼ平行な支軸27により取付
けられ、さらに可動屋根3における外周側の中間下部
に、可動屋根3の外周に沿って延長する複数の上部レー
ル12が固定され、その上部レール12が前記車輪11に載置
されている。
前記実施例の可動屋根の開閉装置において、各可動屋
根3を平行移動させて開閉する場合は、可動屋根3の後
部を支持している後部台車6を後部円弧状レール4に沿
って走行させると共に、可動屋根3の前部を支持してい
る前部台車7を前部円弧状レール5に沿って走行させ、
かつ可動屋根3の中間部を支持している中間台車9を直
線状レール8に沿って走行させることにより、各可動屋
根3を相互に離反または相互に接近する方向に平行移動
させて開閉することができる。この場合、各可動屋根3
は大きい旋回半径で旋回しながら平行移動するので、可
動屋根3に固定された上部レール12は車輪11の上を前後
方向に移動する。
また各可動屋根3を、その後部を中心として旋回させ
て開閉する場合は、可動屋根3の後端部を旋回自在に支
持している後部台車6を後部円弧状レール4の内端側に
停止させた状態で、可動屋根3の前部を支持している前
部台車7を前部円弧状レール5に沿って走行させ、かつ
可動屋根3の中間部を支持している中間台車9を直線状
レール8に沿って走行させることにより、各可動屋根3
を、その後端部の縦軸24を中心として相互に離反または
相互に接近する方向に旋回させて、各可動屋根3をV形
に開放したり閉じたりする。この場合も、可動屋根3に
固定された上部レール12が車輪11の上を前後方向に移動
する。
この発明を実施する場合、後部台車6,前部台車7およ
び中間台車9に走行用駆動装置を設けないで、それらの
台車を水平固定屋根2に設けた走行用移送装置により押
圧移送または牽引移送してもよい。また各台車にブレー
キ装置を設けないでレールクランプ等の固定装置を取付
けてもよい。さらにまた、可動屋根3が比較的軽量であ
るときは、直線状レール8,中間台車9,車輪11および上部
レール12等の可動屋根中間支持装置を省略してもよい。
〔発明の効果〕
この発明は前述のように構成されているので、以下に
記載するような効果を奏する。
可動屋根3を支持している後部台車6を後部円弧状レ
ール4に沿って走行させると共に、可動屋根3を支持し
ている前部台車7を前部円弧状レール5に沿って走行さ
せることにより、各可動屋根3を相互に離反または相互
に接近する方向に平行移動させて開閉することができ、
また可動屋根3の後端部を旋回自在に支持している後部
台車6を後部円弧状レール4の内端側に停止させた状態
で、可動屋根3を、後部台車6の旋回支持部を中心とし
て旋回させると共に、可動屋根3を支持している前部台
車7を前部円弧状レール5に沿って走行させることによ
り、各可動屋根3を相互に離反する方向または相互に接
近する方向に旋回させて、各可動屋根3をV形に開放し
たり閉じたりすることができ、したがって、一つのドー
ム構造物における可動屋根3を平行移動開放状態または
旋回V形開放状態の何れの状態にも開放することができ
る。
また水平固定屋根2の上部の左右両側に、左右方向に
延長する直線状レール8を固定し、その直線状レール8
に載置された中間台車9の上部に支持フレーム10を旋回
可能に取付け、その支持フレーム10の上部に取付けた車
輪11に、可動屋根3における外周側の中間下部に固定し
た中間レール12を載置することにより、可動屋根3の重
量が著しく大きい場合でも、可動屋根3における前後方
向の中間部を、前記中間台車,支持フレーム,車輪11お
よび中間レール12を介して支持して、可動屋根3を平行
移動または旋回移動させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第7図はこの発明の一実施例を示すもので
あって、第1図は可動屋根を閉じた状態を示すドーム構
造物の平面図、第2図はその縦断正面図、第3図は後部
台車によって支持された可動屋根の一部を示す一部縦断
正面図、第4図は前部台車によって支持された可動屋根
の一部を示す一部縦断正面図、第5図は中間台車によっ
て支持された可動屋根の一部を示す一部縦断正面図、第
6図は各可動屋根を相互に離反する方向に平行移動して
開放した状態を示す平面図、第7図は各可動屋根を相互
に離反する方向に旋回して開放した状態を示す平面図で
ある。 第8図および第9図は従来の平行移動式可動屋根開閉装
置を示すものであって、第8図は可動屋根を閉じた状態
を示す平面図、第9図は可動屋根を開放した状態を示す
平面図である。第10図および第11図は従来の旋回式可動
屋根開閉装置を示すものであって、第10図は可動屋根を
閉じた状態を示す平面図、第11図は可動屋根を開放した
状態を示す平面図である。 図において、1はドーム構造物本体、2は水平固定屋
根、3は可動屋根、4は後部円弧状レール、5は前部円
弧状レール、6は後部台車、7は前部台車、8は直線状
レール、9は中間台車、10は支持フレーム、11は車輪、
12は上部レール、23は台車停止用ストッパ、24〜26は縦
軸、27は支軸である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】環状のドーム構造物本体1における環状の
    水平固定屋根2の上部の左右両側に、半分割凸球状の一
    対の可動屋根3が配置され、前記水平固定屋根2の左右
    両側の後部および前部に、それぞれ平行に延長する後部
    円弧状レール4および前部円弧状レール5が固定され、
    後部台車6が後部円弧状レール4に載置されると共に可
    動屋根3の後端部を旋回自在に支持し、前部台車7が、
    前部円弧状レール5に載置されると共に可動屋根3の前
    端部を旋回自在に支持し、前記前部円弧状レール5は、
    後部台車6が後部円弧状レール4の内端位置に置かれて
    いるときの可動屋根3の後端の旋回中心を中心とする円
    弧線上に配置されているドーム構造物における可動屋根
    の開閉装置。
  2. 【請求項2】水平固定屋根2の上部の左右両側に、左右
    方向に延長する直線状レール8が固定され、その直線状
    レール8に載置された中間台車9の上部に支持フレーム
    10が旋回可能に取付けられ、その支持フレーム10の上部
    に車輪11が取付けられ、可動屋根3における外周側の中
    間下部に、可動屋根3の外周に沿って延長する上部レー
    ル12が固定され、その上部レール12が前記車輪11に載置
    されている請求項1記載のドーム構造物における可動屋
    根の開閉装置。
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