JP2856546B2 - 分岐管継手 - Google Patents

分岐管継手

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JP2856546B2 JP2338389A JP33838990A JP2856546B2 JP 2856546 B2 JP2856546 B2 JP 2856546B2 JP 2338389 A JP2338389 A JP 2338389A JP 33838990 A JP33838990 A JP 33838990A JP 2856546 B2 JP2856546 B2 JP 2856546B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、下水道などの配管ラインの途中に分岐部を
設ける際に使用する分岐管継手に関する。
〔従来の技術〕
従来の分岐管継手は、原管に設けた取着口に分岐管接
続用の受口短管を取着するに際し、原管の外周部にサド
ルを密着する如くに接着し、このサドルに受口短管を取
着することとしている。
また、従来の他の分岐管継手にあっては、上述の原管
の外周部とサドルとの間にコーキング材料を充填し、止
水性の向上を図っている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記従来技術は、接着剤を用いる湿式
取着方式にて分岐管継手を構成するものであるため、施
工性が悪く、止水性、強度の向上に限界がある。
また、原管が管本体の外周部にリブを有するものであ
る場合には、高止水性確保のため、サドルを複雑なリブ
形状に沿わせて密着せしめる必要があり、施工が複雑と
なる。
尚、従来の分岐管継手において、接着剤を用いない乾
式取着方式にて分岐管継手を構成すべく、原管の取着口
に設けたゴム輪内に受口短管の先端を圧入するもの(例
えば、実開昭56−90582号公報参照)もあるが、受口短
管が離脱する不安がある。
本発明は、受口短管を原管の取着口に取着するに際
し、施工性を向上し、かつ止水性、強度を向上し、更に
受口短管の離脱を確実に防止することを目的とする。
また、本発明は、原管が管本体の外周部にリブを有す
るものにあっても、簡素な構成により、施工性を向上
し、かつ止水性、強度を向上し、更に受口短管の離脱を
確実に防止することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
請求項1に記載の本発明は、原管に設けた取着口に分
岐管接続用の受口短管を取着する分岐管継手において、
原管における取着口周縁部の内面側に位置する受口短管
の先端に、該取着口周縁部の内面に係止できる複数の係
止部を設け、原管における取着口周縁部の外面側に位置
する受口短管の外周部に、上方に突出する筒状の膨出部
を有し、該膨出部の壁内に原管の外面に向かって開口す
る環状凹溝を有し、該取着口周縁部の外面に接するサド
ルを装着し、受口短管の外周部における上記係止部と上
記サドル装着部との間に、原管肉厚以上の幅をもって原
管の取着口の内径部に臨むと共に上部が該取着口周縁部
の外面に当接するゴム輪を装着し、受口短管の外周部に
設けたスラスト受部と上記サドルとの間に、回転自在な
操作リングを介装し、該操作リングの回転操作によって
該操作リングに設けた凹凸係合部と、受口短管側のスラ
スト受部またはサドルに設けた凹凸係合部との係合位置
を調整することにより、原管およびサドルに対して受口
短管の前記係止部を引き上げ、ゴム輪を圧縮変形取着口
内径部に圧着させ得るようにしたものである。
請求項2に記載の本発明は、前記原管が管本体の外周
部にリブに有するものであり、前記サドルが上記リブ形
状に沿う着座面を備えて該原管における取着口周縁部の
外面に装着されるようにしたものである。
〔作用〕
請求項1に記載の本発明によれば次の、の作用が
ある。
操作リングの回転操作により、受口短管の外周部に設
けたゴム輪を圧縮変形させて、原管の取着口内径部なら
びに取着口周縁部の外面とサドル膨出部の壁内に形成さ
れた環状凹溝とで形成される空間部に圧着させる二重シ
ール構造のものであり、接着剤を用いない乾式取着方式
であるため、施工性が良く、かつ確実に止水性、強度を
向上できる。
受口短管の先端に設けてある係止部が取着口周縁部の
内面に係止できるため、受口短管の離脱の不安がなく、
耐震性に優れている。
また、請求項2に記載の本発明によれば次のの作用
がある。
原管が管本体の外周部にリブを有するものにあって
も、上記により高止水性を確保できるから、高止水性
確保のために、サドルを複雑なリブ形状に沿わせて密着
せしめる如くの複雑な施工を伴うことがない。
〔実施例〕
以下、本発明の分岐管継手の一例を図面に基づいて説
明する。
第1図は本発明の第1実施例に係る分岐管継手を示す
要部断面図、第2図は第1図の分岐管継手の構成部品を
示す分解図、第3図は第1図の受口短管の先端面形状を
示す断面図、第4図は操作リングの凹凸係合部とスラス
ト受部の凹凸係合部との係合状態を示す模式図、第5図
は本発明の第2実施例に係る分岐管継手を示す要部断面
図である。
(第1実施例) 分岐管継手10は、第1図、第2図に示す如く、ヒュー
ム管、塩ビ管等の原管11に設けた取着口11Aに分岐管接
続用の受口短管12を取着したものであり、サドル13、ゴ
ム輪14および操作リング15を構成部品としている。
尚、受口短管12は、小径首部16と大径受口部17とを接
着または融着にて組立て接合して構成されており、大径
受口部17の端面をスラスト受部18とし、大径受口部17に
は分岐管との間に介装されるゴム輪1を装着するゴム輪
装着部19を備えている。
然るに、分岐管継手10は、原管11における取着口11A
周縁部の内面側に位置する受口短管12の先端(即ち小径
首部16の先端)に、取着口11A周縁部の内面に係止でき
る係止部21を設けている。係止部21は、第3図に示すよ
うに、受口短管12の先端外周部に複数分割(例えば4分
割)され、取着口11Aの穿孔径よりやや大きい、該取着
口11Aに挿入可能な適度な寸法に突出成形されている。
係止部21A、21Bが原管の管頂部に内面に係止するもので
あり、また、係止部21C、21Cが原管の管側部の内面に係
止するものである。そして、各係止部の寸法関係は、21
A>21B>21Cとなるようになされている。
また、分岐管継手10は、原管11における取着口11A周
縁部の外面側に位置する受口短管12の外周部に、取着口
11A周縁部の外面に接するサドル13を装着している。サ
ドル13の中央部には円筒状の膨出部13Aが突出形成され
ている。膨出部13Aはその壁内に、原管11の外面に向か
って開口する環状凹溝13Bを備えている。該凹溝13Bの内
面側は先細りのテーパー面とされており、かつ内面壁の
長さも短くされている。このため、ゴム輪14が圧縮変形
を受けた際、ゴム輪14の一部を環状凹溝13B内に容易に
収納して装着できることになる。
更に、円筒状の膨出部13Aの内面と、相対向する受口
短管12の小径首部16の外面には、第2図に示すように、
互いに係合する凹凸状の溝22と突起23が受口短管12の軸
心方向に設けられている。該溝22と突起23の係合によ
り、サドル13および小径首部16の位置決めと廻り止めが
なされるようになっている。サドル13の形状は、図示の
長方形状のものに限定されず、楕円形状、円形状、隅部
が切り取られた角形状のものであってもよい。
また、分岐管継手10は、受口短管12の外周部における
上記係止部21と上記サドル13装着部との間に、原管11の
肉厚以上の幅をもって原管11の取着口11A内径部に臨む
と共に上部が取着口11A周縁部の外面およびサドル膨出
部13Aの環状凹溝13Bの内面に当接するゴム輪14を装着し
ている。即ち、取着口11A周縁部の外面側に位置するゴ
ム輪14の部分は、サドル膨出部13Aの環状凹溝13Bの内面
と取着口11A周縁部の外面とで形成される空間部(S)
にて圧縮変形を受けるようになっている。
また、分岐管継手10は、受口短管12の外周部に設けた
スラスト受部18と上記サドル13との間に回転自在に操作
リング15を介装している。15Bは取手である。
また、分岐管継手10は、第4図に示す如く、操作リン
グ15の取手15Bの回転操作によって、該操作リング15に
設けた湾曲状凹凸係合部15Aと、受口短管12のスラスト
受部18に設けた湾曲状凹凸係合部18Aとの係合位置を調
整することにより、原管11およびサドル13に対して受口
短管12の前記係止部21を引き上げ、ゴム輪14を圧縮変形
させて取着口11A内径部ならびに取着口11A周縁部の外面
とサドル膨出部13Aの壁内に形成された環状凹溝13Bとで
形成される空間部(S)に圧着させ得るように構成して
いる。
尚、上記実施例においては、操作リング15の凹凸係合
部15Aに係合する受口短管12側のスラスト受部を受口短
管12と一体のスラスト受部18にて構成した。しかしなが
ら、受口短管12側のスラスト受部は、受口短管12と別体
のスラストリングにて構成することもできる。
また、上記実施例においては、操作リング15に設けた
凹凸係合部15Aと、受口短管12のスラスト受部18に設け
た凹凸係合部18Aとの係合位置を調整した。しかしなが
ら、操作リング15に設けた凹凸係合部15Aと、サドル13
に設けた凹凸係合部との係合位置を調整するものとして
もよい。
更に、上記実施例におけるゴム輪14の代わりに、第6
図(イ)〜(ニ)に示す断面形状のものを使用してもよ
い。
次に、上記第1実施例の作用について説明する。
操作リング15の回転操作により、受口短管12の外周部
に設けたゴム輪14を圧縮変形させて、原管11の取着口11
A内径部ならびに取着口11A周縁部の外面とサドル膨出部
13Aの壁内に形成された環状凹溝13Bとで形成される空間
部(S)に圧着させる二重シール構造のものであり、接
着剤を用いない乾式取着方式であるため、施工性が良
く、かつ止水性、強度を向上できる。
受口短管12の先端に設けてある係止部21が取着口11A
周縁部の内面に係止できるため、受口短管12の離脱の不
安がなく、耐震性に優れている。
尚、操作リング15の凹凸係合部15Aとスラスト受部18
の凹凸係合部18Aは、湾曲状をなして係合するものであ
るため、両者の係合位置調整によって引き上げられる前
記係止部21の引き上げ位置は無段階的に調整でき、結果
としてゴム輪14の寸法公差、取着口11Aの穿孔径の寸法
公差を吸収できる。
(第2実施例) 分岐管継手30が上記分岐管継手10と実質的に異なる点
は、第5図に示すように、原管11が管本体11Bの外周部
にリブ11Cを有し、サドル13が上記リブ11C形状に沿う着
座面13Cを備えて該原管11における取着口11A周縁部の外
面に装着されたことにある。この場合、取着口11A周縁
部の外面でゴム輪14の一部分が当接する部分の管本体11
Bの外周のリブ11Cは予め除去しておくのが好ましい。
上記第2実施例によれば、原管11が管本体11Bの外周
部にリブ11Cを有するものの、前記分岐管継手10におけ
ると同様に高止水性を確保できることから、高止水性確
保のためにサドル13を複雑なリブC形状に沿わせて密着
せしめる如くの複雑な施工を伴うことがない。従って、
簡素な構成により、施工性を向上し、かつ止水性、強度
を向上し、更に受口短管12の離脱を確実に防止すること
ができる。
〔発明の効果〕
以上の通り、請求項1記載の本発明によれば、受口短
管を原管の取着口に取着するに際し、施工性を向上し、
かつ止水性、強度を向上し、更に受口短管の離脱を確実
に防止することができる。
また、請求項2に記載の本発明によれば、原管が管本
体の外周部にリブを有するものにあっても、簡素な構成
により、施工性を向上し、かつ止水性、強度を向上し、
更に受口短管の離脱を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例に係る分岐管継手を示す要
部断面図、第2図は第1図の分岐管継手の構成部品を示
す分解図、第3図は第1図の受口短管の先端面形状を示
す断面図、第4図は操作リングの凹凸係合部とスラスト
受部の凹凸係合部との係合状態を示す模式図、第5図は
本発明の第2実施例に係る分岐管継手を示す要部断面
図、第6図(イ)〜(ニ)は本発明にて使用するゴム輪
の変形例を示す断面図である。 10、30:分岐管継手、11:原管、11A:取着口、11B:管本
体、11C:リブ、12:受口短管、13:サドル、13A:膨出部、
13B:環状凹溝、13C:着座面、14:ゴム輪、15:操作リング
材、15A、18A:凹凸係合部、15B:取手、16:小径首部、1
8:スラスト受部、21:係止部、22:溝、23:突起、S:空間
部。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原管に設けた取着口に分岐管接続用の受口
    短管を取着する分岐管継手において、原管における取着
    口周縁部の内面側に位置する受口短管の先端に、該取着
    口周縁部の内面に係止できる複数の係止部を設け、原管
    における取着口周縁部の外面側に位置する受口短管の外
    周部に、上方に突出する筒状の膨出部を有し、該膨出部
    の壁内に原管の外面に向かって開口する環状凹溝を有
    し、該取着口周縁部の外面に接するサドルを装着し、受
    口短管の外周部における上記係止部と上記サドル装着部
    との間に、原管肉厚以上の幅をもって原管の取着口の内
    径部に臨むと共に上部が該取着口周縁部の外面に当接す
    るゴム輪を装着し、受口短管の外周部に設けたスラスト
    受部と上記サドルとの間に、回転自在な操作リングを介
    装し、該操作リングの回転操作によって該操作リングに
    設けた凹凸係合部と、受口短管側のスラスト受部または
    サドルに設けた凹凸係合部との係合位置を調整すること
    により、原管およびサドルに対して受口短管の前記係止
    部を引き上げ、ゴム輪を圧縮変形させて取着口内径部に
    圧着させ得るようにしたことを特徴とする分岐管継手。
  2. 【請求項2】前記原管が管本体の外周部にリブを有する
    ものであり、前記サドルが上記リブ形状に沿う着座面を
    備えて該原管における取着口周縁部の外面に装着される
    請求項1記載の分岐管継手。
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