JP2855681B2 - サーボモータ制御装置 - Google Patents

サーボモータ制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、電動機を追随制御するサーボモータ制御装
置に関する。
[従来の技術] 各種のNC工作機械、ロボット、測定装置等においてサ
ーボ系が多用されている。これらのサーボ系は、サーボ
モータの駆動状態を検出し、この駆動状態が目標状態に
追随するようにサーボモータに供給する電力量をフィー
ドバック制御する基本構成を採っている。
ここで電力量の制御とは、実際にはインバータ回路を
PWM制御するなどの電力制御回路により構成され、サー
ボモータの励磁電流を適宜調整することで達成される。
一般的には、入力された目標とする回転位置と現実の
サーボモータの回転位置との偏差とから速度目標値を算
出する位置制御ループ、その位置制御ループで算出され
た速度目標値と現実のサーボモータの回転速度との偏差
から電流目標値を算出する速度制御ループ、更にこうし
て算出された電流目標値と現実のサーボモータの励磁電
流との偏差を最小とすべく前記電力制御回路の制御を実
行する電流制御ループ、以上3重フィードバックループ
を形成して目的とするサーボ系が構築されている。
また、上記のごとく構築されるサーボ系にあって、サ
ーボモータに断線や短絡等の異常が発生した場合など
に、サーボモータへの不要な電力の供給を中止する異常
回避処理が必要となる。このため、サーボ系には上記の
ごとき3重のフィードバックループの他にサーボモータ
駆動監視装置が併設され、その監視結果をフィードバッ
ク系に出力してサーボ系の異常時に直ちに異常回避処理
が可能となるよう構成される。
例えば、サーボモータ駆動監視装置として、サーボモ
ータの出力トルクを検出するトルクセンサや電力制御回
路の電源部に設けられる電流センサ等が利用されてお
り、これらのセンサにより異常が検出されたときには電
力制御回路の駆動を停止させるなどの異常回避処理を実
行している。
[発明が解決しようとする課題] 従来のサーボモータ駆動監視装置は、サーボ系の基本
的構成要素である3重のフィードバックループを構成す
る機器は全く別の新たな検出機器であるトルクセンサ、
電流センサ等を必要とする。
このため、サーボ系の全体構成が複雑化し、高価なも
のとなっている。また、サーボ系の構成機器が増加する
ことから、装置全体が大型化し、信頼性の確保が困難で
ある。従って、従来のサーボモータ駆動監視装置を併設
するサーボ系は、適用可能な分野が限定され、汎用性に
乏しかった。
しかも、サーボモータの出力トルクを検出するトルク
センサや電力制御回路の平均的な出力電力量を検出する
電流センサ等は、サーボモータに発生した断線や短絡な
どの異常の影響が出力トルクや電力制御回路へ波及した
ときに異常の検出が可能となるものであり、異常検出に
は相当の時間遅れが発生する。すなわち、従来のサーボ
モータ駆動監視装置をもってしても、瞬時に異常回避が
必要な場合に対処することができなかった。
例えば、何等かの異常に起因した過電流により発生す
る二次的被害であるサーボモータ励磁巻線の焼損あるい
は電力制御回路を構成する半導体スイッチング素子の破
壊などは、一次的な異常の発生時点から瞬時のうちに誘
発されることが知られている。この様な二次的被害に対
して従来のサーボモータ駆動監視装置は、一次的な異常
の検出に大きな遅れが介在することからサーボ系の異常
回避処理が有効に作動せす、高価がサーボ系構成機器を
破損する事故につながる可能性が大きかった。
本発明は、サーボモータ駆動監視装置を併設した従来
のサーボモータ制御装置に未解決であった上記課題を解
決することを目的としたもので、サーボモータ駆動監視
装置の併設が容易で、全体として小型であり、かつ、信
頼性が高く、しかも応答性及び経済性に優れ異常の波及
を最小限に食い止めることが可能なサーボモータ制御装
置を提供することを目的としている。
[課題を解決するための手段] 本発明のサーボモータ制御装置は、第1図に示すごと
く、 電圧源C1とサーボモータSVとの間に介在し前記電圧源
C1から前記サーボモータSVへ供給される電力量を制御す
る電力制御回路C2と、前記サーボモータSVの外部から入
力される制御目標データと検出された回転位置との偏差
とから速度目標値を算出する位置制御手段C3と、該位置
制御手段で算出された前記サーボモータの速度目標値と
検出された回転速度との偏差から電流目標値を算出する
速度制御手段C4と、該速度制御手段で算出された前記サ
ーボモータの電流目標値と検出された励磁電流値との偏
差を最小とすべく前記電力制御回路を制御する電流制御
手段C5とを備えるサーボモータ制御装置において、 前記サーボモータSVの制御目標データを取得して前記
位置制御手段C3及び速度制御手段C4として機能する第1
のCPUと、 前記サーボモータSVの各相の励磁電流を検出する励磁
電流検出手段C6と、 該励磁電流検出手段C6の検出結果を逐次記憶する検出
結果記憶手段C7と、 前記励磁電流検出手段C6が検出した励磁電流値を取得
して前記電流制御手段C5として機能すると共に前記検出
結果記憶手段C7に記憶されている前記励磁電流の履歴と
前記サーボモータの制御目標データとの対比により前記
サーボモータSVの駆動状況を判定する判定手段C8として
も機能する第2のCPUと を備えることを特徴とする。
[作用] 本発明のサーボモータ制御装置において励磁電流検出
手段C6は、サーボモータSVの各相の励磁電流を検出す
る。公知のごとく如何なるタイプの電動機により構成さ
れるサーボモータSVであろうと、その動力源は励磁電流
により作り出される磁界によるものである。従って、そ
の励磁電流を検出することにより、サーボモータSVの駆
動状況を正確、かつ、迅速に検出することか可能とな
る。
また、サーボモータ制御装置には、前述のごとく3重
のフィードバックループが基本的構成として既に存在し
ている。そして、その1つである電流ループに該当する
電流制御手段C5は、サーボモータSVの励磁電流をフィー
ドバック制御するので、フィードバック情報として励磁
電流の検出値を必要とする。したがって、励磁電流検出
手段C6として別個の検出回路を新設することなく、電流
ループに予め備えられる同一作用の検出回路を利用して
もよい。
励磁電流検出手段C6の検出結果は、検出結果記憶手段
C7により時系列的に記憶され、判定手段C8は、検出結果
記憶手段C7に記憶されている励磁電流の履歴とサーボモ
ータの制御目標データとの対比によりサーボモータSVの
駆動状況を判定する。すなわち、判定手段C8により、サ
ーボモータSVの駆動状況がリアルタイムに、且つきわめ
て正確に判定されるから、その判定結果に基づいて的確
な異常回避処理を実行することができる。なお、検出結
果記憶手段C7の記憶内容を例えば外部機器からの要求に
応じて出力する構成としてもよい。そうすれば、その外
部機器は、サーボ系の駆動状況をリアルタイムに、か
つ、きわめて正確に知ることができ、的確な異常回避処
理を実行することもできる。
電流制御手段C5及び判定手段C8は高速性が要求される
が、第2のCPUがこれら両手段としての動作に専従する
ので、サーボモータSVの駆動状況のリアルタイムの判定
(判定手段C8)と、高速なフィードバック処理(電流制
御手段C5)を両立させることができる。
一方、第1のCPUは、サーボモータSVの制御目標デー
タを取得して位置制御手段C3及び速度制御手段C4として
機能するので、外部から入力される制御目標データに応
じてサーボモータSVの運転状態を変更することができ
る。
以下、本発明のサーボモータ制御装置をより具体的に
説明するために、実施例を挙げて詳述する。
[実施例] 第2図は、サーボモータ制御装置に該当するコントロ
ーラを含むサーボモータ駆動システムのハード構成図で
ある。
図示するごとくコントローラ10は、構成の簡略化及び
汎用性を考慮して、マイクロコンピュータを中心とした
ディジタル回路により構成している。本実施例では、特
に高速性が要求されるサーボモータの駆動状況を監視す
る機能及び電流ループの機能を担当する高速CPU10a、応
答性がそれほど要求されない位置ループ及び速度ループ
を担当する通常のCPU10bと、2種のCPUを用いてコント
ローラ10を構成している。また、これにより、単体のCP
Uのみで後述する3重のフィードバック系を構成し、か
つ、サーボモータの駆動状況を監視する機能までも処理
させる場合に比べれば、CPU10a、10bとも負担は小さく
応答性も良好になる。
従って、高速CPU10aと通常のCPU10bとの間では、目標
電流値の情報や異常監視結果の情報等の緊密な通信が必
要となる。しかも、その通信は、高速CPU10aの高速性を
充分に引き出すために、動作速度の遅い通常のCPU10bに
拘束されずに実行可能であることが必要となる。この条
件を簡易、かつ、効果的に満足させるため、本実施例で
は両CPUの間にデュアル・ポート・PAM(以下、DPRAMと
いう)10cを介在させ、各CPUは通信に必要な情報をこの
DPRAMA10cに単純に書き込むことで通信の目的を達成す
る構成としている。すなわち、各CPUとも、他のCPUと共
有すべき情報はDPRAM10cの所定アドレスに格納すること
がプログラムされており、当該他のCPUはその所定アド
レスに格納された情報を読み出すことで一方のCPUの動
作速度に何ら拘束されずに情報の通信が実行される。
コントローラ10のその他の構成は通常の論理演算回路
と同様であり、高速CPU10aの実行する各種制御プログラ
ムを不揮発的に記憶している第1ROM10d、通常のCPU10b
の実行する各種制御プログラムを不揮発的に記憶してい
る第2ROM10e、情報の一時的記憶を実行して高速CPU10a
や通常のCPU10bの演算を補助するRAM10f及びこれら論理
回路と他の機器との情報の授受を受け持つ入出力ポート
10gを主要な構成部としている。
上記その他の機器としては、サーボモータ20を駆動す
るための電気回路として、入出力ポート10gより入力し
た制御信号に従ったPWM信号を出力するPWM回路10h、そ
のPWM信号に基づきパワートランジスタにより構成され
たパワーアンプ10iを駆動するプリドライバー10jが設け
られている。これらの機器により、パワーアンプ10iか
らPWM制御された三相交流が出力されてサーボモータ20
の入力電力が所望の値に制御され、サーボモータ20の駆
動状況は入出力ポート10gから出力される制御信号、す
なわち高速CPU10a及びCPU10bを中心とした論理回路によ
り制御されることになる。
また、コントローラ10は、サーボモータ20をより高精
度に安定して制御するため、通常のごとくフィードバッ
ク制御方式を採用している。帰還されるサーボモータ20
の情報は、サーボモータ20の発生するトルクを検出する
ために励磁電流を測定する電流検出コイル22、24の検出
出力およびサーボモータ20の出力軸の回転状況(回転位
置、回転速度)を検出するエンコーダ26の検出出力であ
る。
以上のように構成されるシステムにおいて、コントロ
ーラ10の第1ROM10d及び第2ROM10eには、通常のサーボ系
を構成するために以下に説明する制御プログラムが記憶
されている。
まず、第2ROM10eに記憶されるプログラムのフローチ
ャートを第3図及び第4図に示している。これらのプロ
グラムは、コントローラ10の起動がなされたときから繰
り返し実行されるものであり、第3図の2mSec割込みル
ーチンは2mSec毎に、第4図の200μSec割込みルーチン
は200μSec毎に、通常のCPU10bに割り込むことで繰り返
し実行される。
第3図の2mSec割込みルーチンの処理が開始される
と、まず現在のサーボモータ20の駆動状態を検出するた
め、エンコーダ26の検出結果より回転位置Xn(添え字の
nは、経過時間を表している)の検出(ステップ100)
が実行される。そして、この状態のサーボモータ20を次
にどの様に駆動すればよいかを指示する制御目標データ
Dnを図示しない外部NC機器等から読み込み(ステップ11
0)、これらのデータXn,Dnに基づきサーボモータ20の回
転位置Xのフィードバック制御系の演算が次式により実
行される(ステップ120)。
OX=AX(Dn−β1・Xn) すなわち、今回の制御目標データDnに現在の回転位置
Xnの情報を負帰還するのであり、回転位置の偏差を算出
するため、制御目標データDnから回転位置Xnにフィード
バックゲインβ1を乗算した値(β1・Xn)が減算さ
れ、これに増幅度AXを乗算して変数OXとしている。ここ
で増幅度AXとは、比例定数P1および積分定数l1を含むも
のであり、いわゆるPl制御を実行する。
そして、この最新の算出データOXをRAM10fに格納して
(ステップ130)、本プログラムを終了する。
この様にして算出され、RAM10fに格納された変数OX
は、第4図に示す200μSec割込みルーチンにて次のよう
に利用される。まず、200μSec割込みルーチンでは、サ
ーボモータ20の駆動状態を検出するためエンコーダ26の
検出結果より回転位置Xnの検出を行い(ステップ20
0)、その結果を微分演算して回転速度Vnを算出する
(ステップ210)。そして、上記2mSec割込みルーチンに
て算出された最新の変数OXをRAM10fより読み込み(ステ
ップ220)、これらのデータに基づき次式により回転速
度に対する負帰還の演算が実行される(ステップ23
0)。
OV=AV(OX−β2・Vn) ここで、β2はフィードバックゲインを表している。
また、AVは比例定数P2および積分定数l2を含む増幅度で
あり、前記同様にPl制御を実行する。そして、このよう
にして算出されたデータOVを今度はDPRMA10cの所定アド
レスに格納して(ステップ240)、本プログラムを終了
する。
次に、第1ROM10dに記憶される60μSec割込みルーチン
について、第5図に示すフローチャートにしたがい説明
する。このプログラムは、コントローラ10の起動がなさ
れた時点から60μSec毎に高速CPU10aに割込むことで繰
り返し実行される。
本プログラムの処理が開始されると、始めにアナログ
情報である電流検出コイル22、24の検出結果をディジタ
ル情報に変換したトルクTnを算出して(ステップ30
0)、以下の処理に備える。そして、上記200μSec割込
みルーチンにて算出されDPRAM10cに格納されていた最新
の変数OVの読み込みが実行され(ステップ310)、この
変数OVにステップ300にて検出したトルクTnを負帰還す
るため、次式による演算が実行され、最終的な制御信号
OTの算出がなされる(ステップ320)。
OT=AT(OV−β3・Tn) ここで、β3はフィードバックゲインを表している。
また、ATは比例定数P3および積分定数l3を含む増幅度で
ある。こうして最終的な制御信号OTが算出されると、こ
の制御信号OTを入出力ポート10dからPWM回路10eに出力
し(ステップ330)、一連の処理を完了する。
上記3つの割込みルーチンによる処理を要約するなら
ば、次のようになる。
制御目標データDnと現実のサーボモータ20の回転位置
Xnとの偏差が2mSec毎に検出され、かつ、速度の偏差が2
00μSec毎に検出され、これら最小とするために必要な
目標励磁電流値を示すデータOVが算出される。このデー
タOVに基づく励磁電流の制御は高速に実行を要するもの
であるため、そのデータOVをDPRAM10cに格納することで
簡易的に高速CPU10aへその情報の通信を行う。
そして、高速CPU10aは、DPRAM10cからそのデータOVを
読み込み、電流(トルク)の偏差を60μSec毎に検出
し、これを最小とするべくサーボモータ20の励磁電流を
PWM制御するのである。
以上のような各種プログラムによりコントローラ10と
して構成される疑似的な電子回路を、視覚的に示した図
が第6図(ただし、一点鎖線で示す部分を除く)であ
る。上記各種プログラムの実行により、高速CPU10a、通
常のCPU10bないし入出力ポート10gにより構成される論
理回路は、図示するように3重のフィードバック回路を
構成することができる。
簡単に説明すると、図示しない外部機器よりこのサー
ボ系に与えられた制御目標データDnを段階的に増幅する
位置アンプ50a、速度アンプ50bおよび電流アンプ50cの
増幅度(伝達係数)は、高速CPU10aあるいは通常のCPU1
0b内で実行される論理演算の際の係数に相当し、位置ア
ンプ50aの増幅度は前述ステップ120の係数AXに、速度ア
ンプ50cの増幅度は前述ステップ230の係数AVに、電流ア
ンプ50dの増幅度は前述ステップ230の係数ATに相当す
る。また、このサーボ系の帰還情報は、前述したごとく
電流検出コイル22、24およびエンコーダ26の検出出力で
あるが、電流検出コイル22、24の検出出力はアナログ出
力であるためA/D変換器50dよりディジタル情報に変換さ
れた後に、所定のフィードバックゲインβ3を経て電流
アンプ50dの入力に帰還される。またエンコーダ26の検
出出力はディジタル信号であるため、直接フィードバッ
クゲインβ1を経て位置アンプ50bの入力に帰還され、
また微分因子sおよびフィードバックゲインβ2を経て
速度アンプ50cの入力に帰還される。
以上が論理回路により構成されているコントローラ10
のサーボ制御系の概略説明である。
更に本実施例では、叙述のごとく構成されるコントロ
ーラ10の第1ROM10dに、高速CPU10aを中心としてサーボ
モータ駆動監視装置を構成するための別個のプログラム
が記憶されており、このプログラムを起動することで上
記のごとく構成される3重ループのサーボ系の駆動状況
を監視することができる。
この第1ROM10dに記憶されている別個のプラグラムに
つき、第7図のフローチャートに沿って説明し、本実施
例のコントローラ10により構成されるサーボモータ駆動
監視装置の動作につき詳述する。
このサーボモータ駆動監視ルーチンは、高速CPU10aが
前述した60μSec割込みルーチンを実行している以外の
総ての時間において繰り返し処理されるものである。す
なわち、高速CPU10aの有する最大限度の速度で処理され
続ける。まず、このサーボモータ駆動監視ルーチンの処
理が開始されると、電流検出コイル22,24の検出値を読
み込み、その値からサーボモータ20の励磁電流ia,ibを
算出する(ステップ400)。
本実施例のサーボモータ20は3つの励磁相を有する
が、このうち2つの相の励磁電流ia,ibを検出すれば残
りの相の励磁電流icは簡単に算出することが可能であ
る。従って、電流検出コイルの使用個数を抑えるために
本実施例では、残りの励磁電流については、検出した励
磁電流ia,ibから算出する(ステップ410)。
こうしてサーボモータの各相励磁電流の検出を終える
と、各相励磁電流の履歴作成処理を実行する(ステップ
420)。ここで、履歴作成処理とは、相毎の励磁電流の
過去の検出結果を経時的に整理することであり、この履
歴を利用することで各相の励磁電流の時間変化率、最大
値、最小値等を瞬時に判断することができる。
次に、作成した各相の励磁電流の履歴及び現在コント
ローラ10に入力されている制御目標データDnとから、サ
ーボモータ20の駆動状況の判定を実行する(ステップ43
0)。前述のごとく、各相の励磁電流の履歴により励磁
電流の解析がなされ、サーボモータ20の駆動状態はリア
ル・タイムに、かつ、高精度に判明する。そして、その
駆動状態は、理想的には上記した3重ループのサーボ系
のフィードバック制御により制御目標データDnに追随
し、一致すべきである。そこで、励磁電流の履歴と制御
目標データDnとの対比により、実際のサーボモータ20の
駆動状態や制御目標に対する時間遅れ、位相の遅れ、定
常偏差等のサーボ系の良否を判別する情報となるあらゆ
る駆動状況を判定するのである。
こうして監視対象であるサーボ系の駆動状況の判定を
完了すると、その判定結果と現在の時刻との対応を確保
しつつDPRAM1010cの所定領域に格納して(ステップ44
0)、本プログラムの1回の処理を完了する。そして、
高速CPU10aは、このサーボモータ駆動監視ルーチンの処
理の終了後に前述した60μSec割込みルーチンの処理が
不要であるときには、再度このプログラムの処理を実行
して可能な限りリアル・タイムに上記処理を完了する。
すなわち、詳述した第7図のサーボモータ駆動監視ル
ーチンの実行により、前述したサーボ制御系に対して第
6図中に一点鎖線で示す回路が付加されるのである。こ
こで、第6図における駆動監視部50eが第7図に示す処
理を順次実行する模擬的な処理回路である。また、駆動
状況記憶部50fが、DPRAM10cの所定アドレス領域に相当
する。
以上の説明から明からなように、本実施例のコントロ
ーラ10によれば、次の効果が明らかである。
サーボ系の駆動状況を検出するために、従来はサーボ
モータ20の出力トルクを検出するトルクセンサやPWM回
路の電力供給量を検出する電力計など、駆動状況の検出
のみに使用する検出器を必要としていた。
しかし、本実施例のコントローラ10は、サーボ系の必
須構成要素である電流検出コイル22,24の検出出力を利
用することでサーボ系の駆動状況を検出することを達成
しており、サーボ系を監視するための機能を簡易、か
つ、小型、経済的に増設できる。
しかも、サーボモータ20の駆動状況を励磁電流から直
接判定しているため、リアル・タイムによる高速判定が
可能となり、例えばサーボモータ20の励磁巻線の断線や
短絡など瞬時の異常回避処理等が必要が場合にも充分に
対処できる。これにより、パワーアンプ10iを構成する
半導体スイッチング素子を過電流破壊から保護し、サー
ボモータ20の励磁巻線を焼損から保護する等の即応性を
必要とする制御が可能となる。すなわち、サーボモータ
駆動監視ルーチンの実行によってサーボ系に異常が発生
したと判定されたとき、その結果に基づいてPWM回路10h
の動作を中止したり、位置アンプ50aないし電流アンプ5
0cのゲインを零に変更してサーボモータ20の励磁電流を
零に制御するなどの対処が可能となる。
また、サーボモータ20の各相の励磁電流を検出するこ
とでサーボ系の監視を実行するのであるから、検出誤差
やノイズ等が介在する余地がなく検出精度は従来に比例
して飛躍的に向上、信頼性も高くなる。
更に、本実施例では、高速CPU10aを用いて上記処理を
行っているため、上記特徴を一層引き出すことができ、
サーボ系の瞬時の駆動状況まで克明に監視することがで
きる。また、高速CPU10aと通常のCPU10bとの情報通信機
能をDPRAM10cに担当させているため、通信のための複雑
な制御や回路が不要となり、構成の簡略化が達成され
る。
なお、本発明は、上記の実施例に何等限定されるもの
ではなく、その要旨を逸脱しない各種の態様により具現
化されるものである。例えば励磁電流の検出を総ての相
について実行し、励磁電流の算出に要する時間を不要と
してより一層の高速性を追求してもよい。
[発明の効果] 以上実施例を挙げて詳述したように本発明のサーボモ
ータ制御装置は、2つのCPUを役割分担させているの
で、サーボ系の監視機能の増設が容易で、全体として小
型、かつ、経済的に構成することができる。しかも、応
答性および信頼性に優れ緊急を要する異常回避処理に対
しても有効に機能する。さらにリアルタイムの監視と外
部信号に基づいてサーボモータの駆動状態の変更を容易
に両立させている。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のサーボモータ制御装置の基本的構成を
示す基本構成図、第2図は実施例のサーボモータシステ
ムのブロック図、第3図、第4図および第5図は同実施
例のコントローラにて処理されるプログラムのフローチ
ャート、第6図はそのプログラムの実行により作動する
コントローラの疑似的な電気回路のブロック図、第7図
は同実施例のコントローラにて処理されるプログラムの
フローチャートを示している。 C1……電圧源、C2……電力制御回路 C3……位置制御手段、C4……速度制御手段 C5……電流制御手段、C6……励磁電流検出手段 C7……検出結果記憶手段、C8……判定手段 SV……サーボモータ 10……コントローラ、10a……高速CPU 10b……CPU、10c……DPRAM 10g……入出力ポート、20……サーボモータ 22、24……電流検出コイル、26……エンコーダ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−185185(JP,A) 特開 平1−185186(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H02P 5/00 H02P 7/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電圧源とサーボモータとの間に介在し前記
    電圧源から前記サーボモータへ供給される電力量を制御
    する電力制御回路と、前記サーボモータの外部から入力
    される制御目標データと検出された回転位置との偏差と
    から速度目標値を算出する位置制御手段と、該位置制御
    手段で算出された前記サーボモータの速度目標値と検出
    された回転速度との偏差から電流目標値を算出する速度
    制御手段と、該速度制御手段で算出された前記サーボモ
    ータの電流目標値と検出された励磁電流値との偏差を最
    小とすべく前記電力制御回路を制御する電流制御手段と
    を備えるサーボモータ制御装置において、 前記サーボモータの制御目標データを取得して前記位置
    制御手段及び速度制御手段として機能する第1のCPU
    と、 前記サーボモータの各相の励磁電流を検出する励磁電流
    検出手段と、 該励磁電流検出手段の検出結果を逐次記憶する検出結果
    記憶手段と、 前記励磁電流検出手段が検出した励磁電流値を取得して
    前記電流制御手段として機能すると共に前記検出結果記
    憶手段に記憶されている前記励磁電流の履歴と前記サー
    ボモータの制御目標データとの対比により前記サーボモ
    ータの駆動状況を判定する判定手段としても機能する第
    2のCPUと を備えることを特徴とするサーボモータ制御装置。
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