JP2855477B2 - シートのエアーサスペンション - Google Patents

シートのエアーサスペンション

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JP2855477B2 JP2286566A JP28656690A JP2855477B2 JP 2855477 B2 JP2855477 B2 JP 2855477B2 JP 2286566 A JP2286566 A JP 2286566A JP 28656690 A JP28656690 A JP 28656690A JP 2855477 B2 JP2855477 B2 JP 2855477B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、空気ばねに圧縮空気を供給(給気)、排
気して、着座者の体重に対応したサスペンション力を維
持するシートのエアーサスペンションに関する。
〔従来の技術〕
床面に伝達された衝撃、振動等から着座者を隔離する
とともに、着座者に起因する衝撃、振動等を減衰させる
サスペンションが、車両等のシートに装着されている。
この種のサスペンションとして、たとえば、空気ばねを
利用して、着座者の体重と無関係に、シートの高さ(ヒ
ップポイント)を所定の位置(ニュートラル位置)に維
持可能に構成されたエアーサスペンションが知られてい
る。
公知のエアーサスペンションでは、シートを載置した
上枠(アッパーフレーム)が、たとえば、略X字形に組
立てられた伸縮自在の一対のリンクを介して、下枠(ロ
アフレーム)に支持され、空気ばねが上枠、下枠間に設
けられている。そして、たとえば、空気供給源から空気
ばねへの圧縮空気の給気、排気により、空気ばねの内圧
を加減することによって、シートのサスペンション力が
調整されている。
空気ばねへの圧縮空気の給気、排気は、たとえば、リ
ンクの伸縮に連動した制御弁の切換えによって制御され
ている。公知の構成では、たとえば、リンクに固着され
た制御弁の給気、排気を切換え可能なカムが、リンクの
連結点(枢着点)で、リンクの伸縮に連動可能に取付け
られている。そして、リンクの伸縮に伴う制御弁の切換
えによって、圧縮空気の供給、排気が行なわれて、シー
トの荷重に対応するサスペンション力が維持されてい
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、リンクの伸縮に連動するカムによっ
て、制御弁による空気ばねへの圧縮空気の供給、排気を
制御する公知の構成では、カム等の専用の別部材が必要
となるとともに、カム、制御弁の取付作業に高い精度が
要求される。そのため、構成が複雑化するとともに、組
立て時における作業工程が煩雑化し、作業性の低下は避
けられない。
そして、カム等の別部材が必要となることから、部品
点数および作業工程が増加するため、この点において
も、作業性の改善がはかれない。
この発明は、構成を複雑化することなく、サスペンシ
ョン力を自動的に調整可能なシートのエアーサスペンシ
ョンの提供を目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
この目的を達成するために、この発明によれば、制御
弁が、伸縮可能な操作ピンをそれぞれ有する給気弁、排
気弁を備えて形成され、リンクの可動端で操作ピンを押
圧操作可能に、この給気弁、排気弁が、リンク可動端を
挟んだ前後位置で、操作ピンの伸縮方向をリンク可動端
の移動方向にほぼ一致させた状態で対向して配置されて
いる。そして、この給気弁、排気弁は、偏倚手段の偏倚
力のもとで所定の位置に自動復帰可能に、前後方向にス
ライド自在に配設、支持されている。
〔実施例〕
以下、図面を参照しながらこの発明の実施例について
詳細に説明する。
第1図、第2図(A)に示すように、この発明に係る
シートのエアーサスペンション10は、シート11を載置す
る上枠(アッパーフレーム)12と、車床等に取付けられ
る下枠(ロアフレーム)14との間に、伸縮自在なリンク
16を備えて構成されている。
リンク16は、たとえば、同じ長さのリンクアーム16a,
16bのほぼ中央部を枢支ピン18で連結(枢着)して、上
下方向に伸縮可能な略X字形に組立てられている。そし
て、リンク16は、上枠12、下枠14間で左右サイドに離間
して配設され、上枠を昇降可能に支持している。実施例
においては、リンクアーム16aが内方に、リンクアーム1
6bが外方にそれぞれ配置されている。
左右サイドのリンク16は、それぞれ連動可能に連結さ
れている。第1図、第2図(A)を見るとわかるよう
に、たとえば、リンクアーム16a,16bの後端の左右サイ
ド間が、(リヤ)連結ロッド20,21によって連動可能に
連結され、連結ロッド20を下枠41の後端部に、連結ロッ
ド21を上枠12の後端部に、それぞれ回動可能に取付けて
いる。また、リンクアーム16a,16bの前端の左右サイド
間が、たとえば、(フロント)連結ロッド24,25によっ
てそれぞれ連動可能に連結されている。そして、連結ロ
ッド24,25のそれぞれの端末に、たとえば、ローラ28を
設け、上枠12、下枠14内をそれぞれローラガイド30とし
て利用して、連結ロッド20を上枠の前端部に、連結ロッ
ド上を下枠の前端部にそれぞれ前後方向に移動可能に取
付けている。
このような構成によれば、リンクアーム16a,16bの前
端、つまり、リンク16の前端が可動端として形成され、
リヤの連結ロッド20,21を中心としたリンクの回動(伸
縮)に伴って、リンクの可動端が前後方向に移動し、上
枠12の連結ロッド21,24間および下枠14の連結ロッド20,
25間の間隔の変化を補償している。
第1図、第2図(A)に示すように、上枠12、下枠14
の衝撃、振動等を吸収するショックアブソーバ32、上下
枠間に架設されている。ショックアブソーバ32は、たと
えば、一端を上枠12の前端に固着されたブラケット34
に、他端を下枠14の左右サイド間に架設、固定されたブ
ラケット36にそれぞれ回動可能に取付けて配設されてい
る。なお、ショックアブソーバ32は公知の構成とされ、
その構成はこの発明の趣旨でないため、詳細に説明しな
い。
また、ブラケット38が左右サイドの内方のリンクアー
ム16a間に架設されるとともに、別のブラケット40が下
枠14の左右サイド間に架設されている。そして、空気ば
ね42が、ブラケット38、40間に配設され、リンク16を介
して上枠12にサスペンション力を付加している、第2図
(B)を見るとわかるように、空気ばね42は、たとえ
ば、空気供給源44に接続されるとともに、制御弁46によ
って、空気供給源からの圧縮空気の供給、排気を制御可
能に構成されている。空気供給源44として、通常、コン
プレッサーが利用される。
ここで、第1図、第2図(A),(B)を見るとわか
るように、この発明のエアーサスペンション10によれ
ば、制御弁46は、給気弁48、排気弁50を備えて形成さ
れ、各弁が、リンク16の可動端、たとえば、リンク前端
の連結ロッド24を挾むように前後に配置されている。給
気弁48、排気弁50として、たとえば、内蔵するリターン
ばねの偏倚力のもとで初期位置(突出位置)に復帰可能
な操作ピン52,52を備え、操作ピンの押圧、押力解除に
よって、流入口54、流出口56間、および、流入口58、流
出口60間が連通、遮断される2ポート2位置弁が、それ
ぞれ利用できる。
そして、コンプレッサー(空気供給源)44が給気弁の
流入口54に、空気ばね42が流出口56にそれぞれ接続され
るとともに、排気弁の流入口58が、たとえば、3方継手
62を介して、空気ばね、給気弁の流出口56間に接続され
ている。なお、排気弁の流出口60は、開放状態とされ、
後述するように、空気ばね42からの圧縮空気の排出口と
して利用される。
第1図は、第2図(A)に示すように、給気弁48、排
気弁50は、操作ピン52,53を対向させて、リンクの連結
ロッド24を挾むように、たとえば、スライドプレート64
に固着されている。このとき、給気弁48がリンクの連結
ロッド24の前方に、排気弁が連結ロッドの後方に、それ
ぞれ所定間隔離反して配置されている。そして、スライ
ドプレート64が、たとえば、上枠12の前端部左右サイド
に設けられたベースブラケット66間に架設にされ、ベー
スブラケットの長孔68を介してベースブラケットに固着
された支持ピン70によって、前後方向にスライド可能か
つ離脱不能に取付けられている。
このような構成では、リンク16の伸縮に伴う、前後方
向への連結ロッド24の移動によって、移動方向に対応す
る給気弁48、排気弁50の操作ピン52,53が押圧されて、
空気ばね42への圧縮空気の供給、排気が行なわれる。
そして、給気弁48、排気弁50が、リンクの連結ロッド
24から所定間隔離反して配設されているため、連結ロッ
ド24による各弁の操作ピン52,53の押圧が、リンク16の
伸縮から遅延される。そのため、車両の走行中等におい
て生じるわずかな振動が、連結ロッド24、操作ピン52,5
3間に隙間に吸収されて、わずかな振動による空気ばね4
2への圧縮空気の給気、排気の切換えが防止される。
ここで、スライドプレート64、つまり、給気弁48、排
気弁50は、たとえば、偏倚手段72の偏倚力のもとで、所
定の位置に支持されている。偏倚手段72として、たとえ
ば、左右サイドのベースブラケット66の係止ピン74間に
張設された引張りコイルばねが利用でき、スライドプレ
ート64の上面に突設されて引張りコイルばねを挾持した
一対の支持片76によって、スライドプレートが支持され
ている。なお、引張りコイルばね(偏倚手段)72の偏倚
力は、給気弁48、排気弁50に内蔵された操作ピンのリタ
ーンばねより大きいものとされる。
上記のような構成のシートのエアーサスペンション10
は、以下のように作動する。
シート11のニュートラル位置を初期位置と仮定し、ニ
ュートラル位置での給気弁48、排気弁50と連結ロッド24
との関係を第2図(A)に示す。ニュートラル位置にお
いて、連結ロッド24は、給気弁、排気弁の操作ピン52,5
3のいずれも押圧しない位置にある。つまり、第2図
(B)に示すように、給気弁の流入口54、流出口56間、
および、排気弁の流入口58、流出口60間はいずれも遮断
され、空気ばね42内の圧縮空気は空気ばねに封じ込めら
れるため、シート11の負荷に対応した適切なサスペンシ
ョン力でシートをニュートラル位置に維持できる。
たとえば、第2図(A),(B)に示すシート11のニ
ュートラル位置を、着座者のない状態でのニュートラル
位置と仮定し、この状態において、着座者が着座する
と、空気ばね42のサスペンション力を越える荷重がシー
トに作用し、上枠12は、空気ばねのサスペンション力に
抗して沈み込み、リンク16を縮小させる。そして、第3
図(A)に示すように、上枠12の沈み込みに伴って、リ
ンク16の可動端、つまり、連結ロッド24が、ローラ28の
転動によって前方に移動すると、前方の給気弁の操作ピ
ン52を押圧する。すると、第3図(B)に示すように、
給気弁の流入口54、流出口56間が連通して、圧縮空気が
コンプレッサー44から空気ばね42に供給され、空気ばね
の内圧を加圧して、空気ばねのサスペンション力を増加
させる。
空気ばねのサスペンション力が増加すると、ニュート
ラル位置から沈み込んだ上枠12が、リンク16の伸長を伴
って上昇する。そして、上枠12が上昇して、連結ロッド
24が給気弁の操作ピン52から離反し、押圧操作が解除さ
れると、供給弁の流入口54、流出口56間が遮断されて、
コンプレッサー44からの圧縮空気の供給が阻止されると
ともに、空気ばね42内に流入された圧縮空気が封じ込め
られる(第2図(A),(B)参照)。そのため、シー
ト11に作用する荷重、つまりは着座者の体重に応じた最
適のサスペンション力に、空気ばね42は維持される。
なお、着座者の体重によって、上枠12の沈み込みの度
合いは異なるが、シート11がニュートラル位置に戻され
るまで、供給弁の操作ピン52は連結ロッド24によって押
圧され続けるため、着座者の体重の重さとは無関係に、
一定のニュートラル位置が設定される。
ここでは、着座者のない状態でのシート11のニュート
ラル位置から、着座によって上枠12が沈み込んだ場合を
仮定して説明している。しかし、たとえば、走行中の大
きな振動等によって、シート11、つまり、上枠12がニュ
ートラル位置から沈み込んだ場合においても、同様の動
作により、シートのニュートラル位置が維持される。
また、着座者が降車時等において、故意に尻部を浮か
せて、シート11に作用する荷重が、空気ばね42のサスペ
ンション力に対応する荷重より軽くなると、上枠12は空
気ばねのサスペンション力によって持上げられて、リン
ク16の伸長を伴って上昇する。すると、第4図(A),
(B)に示すように、連結ロッド24は後方に移動し、後
方の排気弁の操作ピン53を押圧し、排気弁の流入口58、
流出口60間が連通して、空気ばね42の圧縮空気が排気弁
の流出口から大気中に排出され、空気ばねの内圧を減圧
して、空気ばねのサスペンション力を減少させる。
空気ばね42のサスペンション力が減少すると、ニュー
トラル位置から上昇した上枠12が、リンク16の縮小を伴
って下降する。そして、リンク16の縮小に伴って、連結
ロッド24が排気弁の操作ピン53から離反し、押圧操作が
解除されると、排気弁の流入口58、流出口60間が遮断さ
れて、空気ばね42からの圧縮空気の排出が阻止される
(第2図(A),(B)参照)。そのため、たとえば、
着座者のない状態に応じたサスペンション力に、空気ば
ね42が設定され、シート11は、ニュートラル位置に維持
される。
なお、ここでは、降車時等において、着座者がシート
11から故意に尻部を浮かせた場合を仮定しているが、た
とえば、走行中の大きな振動等によって、シートがニュ
ートラル位置から上昇した場合においても、同様の動作
により、シートのニュートラル位置が維持される。
ところで、たとえば、非着座状態から、体重の重い着
座者が着座したり、悪路走行等における激しい振動等が
シート11、つまり、上枠12に作用すると、リンク16の急
激な伸縮に伴って連結ロッドが急速に大きく移動し、給
気弁48、排気弁50に過剰な負荷を与える虞れがある。そ
こで、この発明においては、供給弁48、排気弁50の取付
けられたスライドプレート64を、偏倚手段72の偏倚力の
もとで支持している。
このような構成において、たとえば、非着座状態のシ
ート11のニュートラル位置で、体重の重い着座者が着座
し、上枠12が急激に下降すると、連結ロッド24が急速に
大きく前進して、給気弁の操作ピン52を押圧する。そし
て、連結ロッド24の移動速度に対して、空気ばね42のサ
スペンション力の増加が遅いと、供給弁の操作ピン52の
ストローク以上に、連結ロッド24によって押圧される。
すると、第5図に示すように、給気弁48、偏倚手段72の
偏倚力のもとで、スライドプレート64とともに前方に移
動される。つまり、給気弁48は、連結ロッド24の過剰な
押圧から逃がされ、連結ロッドの急激な移動に伴う衝撃
が、偏倚手段72によって吸収されるため、給気弁の破損
等が十分に防止できる。
そして、給気弁の操作ピン52の押圧に伴う、空気ばね
42への圧縮空気の供給によって、シート11が上枠12とと
もにニュートラル位置まで上昇し、連結ロッド24が初期
位置まで戻されると、偏倚手段72の偏倚力のもとで、ス
ライドプレート64、つまりは給気弁48が、初期位置に復
帰される。
また、体重の重い着座者が、急に尻部を浮かせて、上
枠12が、空気ばね42の大きなサスペンション力のもと
で、急激に上昇した場合においても、排気弁50が、偏倚
手段72の弾性のもとで後方に移動し、連結ロッド24によ
る衝撃が吸収されるため、排気弁の破損等も十分に防止
できる。
上記のように、この発明のシートのエアーサスペンシ
ョン10によれば、リンク16の可動端の連結ロッド24によ
って、給気弁48、排気弁50の操作ピン52,53を直接押圧
し、シート11に作用する荷重に対応した空気ばね42の内
圧、つまりはサスペンション力を調整して、シートのニ
ュートラル位置を維持している。つまり、リンクの伸縮
に連動するカムによって、空気ばねへの圧縮空気の供
給、排気を制御する公知の構成と異なり、カム等の専用
の別部材を利用することなく、リンク16の伸縮に伴っ
て、空気ばね42の内圧が自動的に調整できる。そのた
め、公知の構成に比較して、部品点数が削除できるとと
もに、構成が簡単化できる。従って、作業工程が簡素化
され、作業性が向上される。
また、リンクにカム、切換制御弁等を取付ける公知の
構成と異なり、この発明の構成においては、上枠12の上
部に給気弁48、排気弁50を取付ければ足りるため、組立
て作業が容易に行なえる。そのため、この点からも、作
業性の向上が十分にはかられる。
そして、給気弁48、排気弁50を前後方向にスライド可
能に取付けて、偏倚手段72の偏倚力のもとで所定の位置
に支持する構成では、上枠12の急激な昇降に伴って、各
弁の操作ピン52,53が過剰に押圧されても、各弁が偏倚
力のもとで移動するため、各弁に作用する衝撃が吸収さ
れる。そのため、リンク16の過剰な伸縮においても、給
気弁48、排気弁50の破損等が十分に防止される。
ここで、実施例において、給気弁48、排気弁50は、上
枠12のベースブラケット66にスライド可能に取付けられ
たスライドプレート64に固着され、同一の偏倚手段72の
偏倚力のもとで支持されている。しかし、これに限定さ
れず、たとえば、上枠12の左右サイド間に架設、固定さ
れた固定プレートに、給気弁48、排気弁50を個別の偏倚
手段の偏倚力のもとで、固定プレートに対してスライド
可能に取付ける構成としてもよい。
しかしながら、実施例のように、スライドプレート64
に給気弁48、排気弁50を固着し、スライドプレートを上
枠12等に対してスライド可能に取付け、同一の偏倚手段
72によって支持する構成とすれば、構成が簡素化できる
とともに、組立て作業が容易に行なえる。そのため、こ
の点からも、作業性の向上がはかられる。
そして、第1図に示すように、偏倚手段72としては、
左右サイドの係止ピン74間に張設された引張りコイルば
ねを例示しているが、これに限定されず、たとえば、他
のばね手段等によって、スライドプレート64、つまり
は、給気弁48、排気弁50を所定の位置に支持する構成と
してもよい。
なお、偏倚手段72は、給気弁48、排気弁50を偏倚力の
もとで所定の位置に支持可能であれば足りるため、ばね
部材に限定されず、ゴム等のクッション部材もここでい
う偏倚手段に包含される。
また、実施例においては、リンク16の前端部が可動端
として形成されているが、これに限定されず、たとえ
ば、リンクの後端部を可動端とする構成としてもよい。
この場合、たとえば、リヤの連結ロッド21に対応して、
給気弁48、排気弁50が配置される。
そして、ベースブラケット66は、上枠12と別体に形成
されて、固着されている。しかし、これに限定されず、
上枠12、ベースブラケット66を一体に形成する構成とし
てもよい。
また、実施例においては、スライドプレートの長孔68
と、長孔を介してベースブラケット66に固着された支持
ピン70との組合せによって、スライドプレート64をベー
スブラケットに対してスライド可能に取付けている。し
かし、スライドプレート64がベースブラケット66に対し
てスライド可能かつ離脱不能に取付けられれば足りるた
め、この構成に限定されず、たとえば、他の手段のガイ
ド手段とストッパ手段との組合せ等によってスライドプ
レートを取付ける構成としてもよい。
この発明の別実施例を第6図、第7図に示す。この実
施例のシートのエアーサスペンション110は、高さ調整
機構80の作動によって、シート11のニュートラル位置
(高さ)を任意に調整可能とした点において、前記実施
例と異なる。
第6図に示すように、たとえば、上枠12のベースブラ
ケット116間に架設されたベースプレート82が、ベース
プレートの長孔84を介してベースブラケットに固着され
た支持ピン86によって、ベースブラケットに対して、前
後方向にスライド可能かつ離脱可能に取付けられてい
る。そして、連結ロッド24を挾むように給気弁48、排気
弁50の配置、固着されたスライドプレート164が、ベー
スプレートの長孔88を介してスライドプレートに固着さ
れた支持ピン90によって、ベースプレート82に、更にス
ライド可能かつ離脱不能に取付けられている。
ベースプレート82は、たとえば、貫通された切欠き92
を有して形成され、スライドプレート164の上面に突設
された一対の支持片76が、切欠きを介して、ベースプレ
ートの上方に突出されている。ベースプレートの切欠き
92は、たとえば、前後方向への支持片76の移動を補償可
能な角孔として形成されている。そして、たとえば、ベ
ースプレート82の左右サイドの係止ピン94間に引張りコ
イルばね等の偏倚手段72を張設し、スライドプレートの
一対の支持片76間に介在させることによって、スライド
プレート164がベースプレートに対して、偏倚力のもと
で支持されている。
第6図、第7図に示すように、高さ調整機構80が、た
とえば、上枠12、ベースプレート82間に架設されてい
る。高さ調整機構80は、たとえば、操作ハンドル96を一
端に有して、上枠12の前端にブラケット98で軸支された
リードスクリュー100を備え、リードスクリューは、ベ
ースプレート82に固着された対応するナット102に螺着
されている。
このような構成において、たとえば、操作ハンドル96
を任意の方向に回転させると、操作ハンドルとともにリ
ードスクリュー100が回転し、ナット102を螺進、螺退さ
せる。すると、ナット102の螺進、螺退に伴って、ベー
スプレート82がスライドプレート164とともに前方(左
方)または後方(右方)に移動し、ベースプレートの長
孔84内における支持ピン86の移動範囲内において、給気
弁48、排気弁50が前後に移動される。つまり、給気弁4
8、排気弁50により給気、排気の制御される連結ロッド2
4の位置が変わるため、ニュートラル位置での上枠12の
高さ、つまりはシート11の高さが調整できる。
そして、新しく設定されたシート11のニュートラル位
置から、上枠12が昇降すると、連結ロッド24の操作ピン
の押圧によって、空気ばね42への圧縮空気の給気、排気
が制御されて、シートが任意のニュートラル位置に維持
される。
このように、高さ調整機構80を設けた構成によれば、
着座者がシート11のニュートラル位置を任意に調整でき
る。そのため、着座者の体形、好み等に応じたヒップポ
イント、アイポイント等が任意に調整でき、良好な着座
姿勢が容易に得られる。
そして、シート11の高さを調整するシートリフター等
の着座姿勢制御装置が省略できるため、構成が簡素化で
きる。
また、高さ調整機構80は、操作はハンドル96を有する
リードスクリュー100と、対応するナット102との組合せ
によって容易に構成できるため、構成が複雑化すること
もない。
そして、このような構成においても、スライドプレー
ト164、つまり、給気弁48、排気弁50が、偏倚手段72の
偏倚力のもとで支持されているため、リンク16の急激な
伸縮に伴う衝撃が吸収でき、給気弁48、排気弁50の破損
等が十分に防止できる。
なお、この発明のエアーサスペンション10は、自動車
等のシートに限定されず、たとえば、電車、飛行機、船
舶等のシートに装着してもよい。
上述した実施例は、この発明を説明するためのもので
あり、この発明を何等限定するものでなく、この発明の
技術範囲内で変形、改造等の施されたものも全てこの発
明に包含されることはいうまでもない。
〔発明の効果〕
上記のように、この発明に係るシートのエアーサスペ
ンションによれば、リンクの可動端によって、個別の給
気弁、排気弁の操作ピンを直接押圧し、空気ばねの内圧
を調整して、荷重に応じたサスペンション力のもとで、
シートのニュートラル位置を維持している。そのため、
リンクの伸縮を給気弁、制御弁に伝達する専用の別部材
が不要となり、部品点数が削減できるとともに、構成が
簡単化できる。従って、作業工程が簡素化され、作業性
が向上される。
そして、給気弁、排気弁を前後方向にスライド可能に
取付けて、偏倚手段の偏倚力のもとで所定の位置に支持
する構成では、上枠の急激な昇降に伴って、各弁の操作
ピンが過剰に押圧されても、各弁が偏倚力のもとで移動
するため、各弁に作用する衝撃が吸収される。そのた
め、リンクの過剰な伸縮においても、給気弁、排気弁の
破損等が十分に防止される。
更に、スライドプレートに給気弁、排気弁を固着し、
スライドプレートを上枠に対してスライド可能に取付
け、同一の偏倚手段によって所定の位置に支持する構成
とすれば、構成が簡素化できるとともに、組立て作業が
容易に行なえる。そのため、作業性が更に向上される。
また、高さ調整機構を設けた構成では、シートのニュ
ートラル位置が、着座者の好み、体形等に応じて、任意
に調整できるため、良好な着座姿勢が容易に得られる。
そして、ベースプレートを上枠に対してスライド可能
に取付けるとともに、給気弁、排気弁の固着されたスラ
イドプレートを、ベースプレートに対して更にスライド
可能に取付けて、上枠とベースプレートとの間に高さ調
整機構を設ければ足りる。そのため、高さ調整の可能な
エアーサスペンションが、構成を複雑化することなく容
易に得られ、着座者の快適性がより向上される。
更に、操作ハンドルを一端に有して上枠の前端に回転
可能かつ軸線方向に移動不能に取付けられたリードスク
リューと、リードスクリューに対応してベースプレート
に取付けられたナットとの組合せによって、高さ調整機
構を構成するとよい。このような構成によれば、構成が
複雑化しないとともに、操作ハンドルを任意の方向に回
転させればよいため、良好な操作性が確保できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明に係るシートのエアーサスペンショ
ンの概略斜視図、 第2図(A),(B)は、第1図の線II−IIに沿った断
面図、および、シートのニュートラル位置における空気
供給源、空気ばね間の接続図、 第3図(A),(B)、第4図(A),(B)は、ニュ
ートラル位置を基準としたシートの下方位置、上方位置
における、第2図に類似した縦断面図、および、各位置
における、空気供給源、空気ばね間の接続図、 第5図は、過大な負荷の作用時における、エアーサスペ
ンションの上面図、 第6図は、この発明の別実施例における、シートのエア
ーサスペンションの一部破断の概略斜視図、 第7図は、第6図の線VII−VIIに沿った断面図である。 10,110:シートのエアーサスペンション、11:シート、1
2:上枠、14:下枠、16:リンク、24:連結ロッド、32:ショ
ックアブソーバ、42:空気ばね、44:空気供給源(コンプ
レッサー)、46:制御弁、48:給気弁、50:排気弁、52,5
3:操作ピン、64,164:スライドプレート、66,166:ベース
ブラケット、72:偏倚手段、80:高さ調整機構、82:ベー
スプレート、96:操作ハンドル、100:リードスクリュ
ー、102:ナット。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シートを載置した上枠が、前後方向への可
    動端を有して伸縮自在に組立てられた一対のリンクを介
    して下枠に支持され、空気ばねを上枠、下枠間に設け、
    リンクの伸縮に連動した制御弁の切換えによって、空気
    ばねへの圧縮空気の供給、排気を制御し、空気ばねの内
    圧を加減して、シートの荷重に対応したサスペンション
    力を維持するシートのエアーサスペンションにおいて、 制御弁が、伸縮可能な操作ピンをそれぞれ有する給気
    弁、排気弁を備えて形成され、リンクの可動端で操作ピ
    ンを押圧操作可能に、この給気弁、排気弁が、リンク可
    動端を挟んだ前後位置で、操作ピンの伸縮方向をリンク
    可動端の移動方向にほぼ一致させた状態で対向して配置
    されるとともに、偏倚手段の偏倚力のもとで所定の位置
    に自動復帰可能に、前後方向にスライド自在に配設、支
    持されたことを特徴とするシートのエアーサスペンショ
    ン。
  2. 【請求項2】給気弁、排気弁をスライドプレートに固着
    し、スライドプレートが上枠のベースブラケットにスラ
    イド可能に取付けられた請求項1記載のシートのエアー
    サスペンション。
  3. 【請求項3】ベースプレートが、上枠のベースブラケッ
    トにスライド可能に取付けられるとともに、スライドプ
    レートが、所定の位置に支持する偏倚手段の偏倚力のも
    とで、ベースプレートに更にスライド可能に取付けら
    れ、 上枠、ベースプレート間に設けられた高さ調整機構によ
    って、ベースプレートの前後位置を調整して、シートの
    ニュートラル位置を任意に設定可能な請求項2記載のシ
    ートのエアーサスペンション。
  4. 【請求項4】高さ調整機構が、一端に操作ハンドルを有
    して上枠の前端に回転可能かつ軸線方向に移動不能に取
    付けられたリードスクリューと、リードスクリューに対
    応してベースプレートに取付けられたナットとを備えて
    構成された請求項3記載のシートのエアーサスペンショ
    ン。
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