JP2853715B2 - 無菌充填装置 - Google Patents

無菌充填装置

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JP2853715B2
JP2853715B2 JP3055784A JP5578491A JP2853715B2 JP 2853715 B2 JP2853715 B2 JP 2853715B2 JP 3055784 A JP3055784 A JP 3055784A JP 5578491 A JP5578491 A JP 5578491A JP 2853715 B2 JP2853715 B2 JP 2853715B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酒、ジュース等の内容
物を無菌状態下において容器内に充填する無菌充填装置
に関する。特に、充填ノズルを含めた充填配管系の殺菌
洗浄処理、いわゆるCIP(Cleaning In
Place)処理機能を備えた無菌充填装置に関する。
【0002】
【従来の技術】酒等の内容物を容器内に充填する充填装
置は、一般に、次のような各処理工程すなわち、両端が
開放状態の筒状材料、いわゆるスリーブ材のいずれか一
端を折り畳み、さらに該部を封止して容器底部を形成す
る容器底部形成工程と、底部を有するに至った容器、す
なわち底付容器の頂部開口を仮折りする容器頂部仮折り
工程と、底付容器に酒等の内容物を注入する内容物充填
工程と、内容物が注入された容器の頂部を加熱して該部
に粘着性を付与する容器頂部加熱工程と、そして粘着性
を有するに至った容器頂部に圧力をかけて容器頂部を封
止する容器頂部封止工程とを有している。また、上記の
各工程を実行する各種の機器を密閉チャンバ内に格納
し、その密閉チャンバ内を無菌状態に保持した状態で上
記の各工程を実行するようにした無菌充填装置も既に提
案されている。
【0003】上記充填装置又は無菌充填装置において行
われる重要な処理の一つに、CIP処理と呼ばれるもの
がある。この処理は、上記の各工程から成る製品容器の
製造プロセスに先立って行われる処理であり、具体的に
は、内容物を貯留する液体タンクから充填ノズルに至る
配管系及びそれに付随する配管系から成る充填配管系を
殺菌洗浄するというものである。
【0004】従来、このようなCIP処理を行うための
装置として、特開昭61−60425号公報に開示され
たものが知られている。ここに示された装置は、ノズル
アダプタに相当する部材である受筒を退避位置から充填
ノズルの下方位置に向けて直進往復移動させるアダプタ
直進駆動手段及び受筒を充填ノズルにはめ込むために昇
降移動させる昇降手段を有している。そして、昇降手段
としてラックとピニオンから成る駆動機構が採用されて
いる。この装置においては、ラックとピニオン等から成
る昇降機構が受筒と一体に設けられており、受筒を退避
位置から充填ノズルの下方位置へ移動させるときには、
受筒と一体な昇降機構も同時に移動するようになってい
る。一般に、ラックとピニオン等から成る昇降機構は、
その構造が複雑であり、しかもその重量が重い。従っ
て、これを受筒と共に移動させるには大きな駆動力を必
要とする。また、昇降機構という移動機構それ全体を移
動させなければならないので、全体の構造がきわめて複
雑になるという問題があった。このような問題点にも起
因して、この従来装置においては、CIP処理時に受筒
を充填ノズルに装着するという作業が作業者によって手
動で行われており、これを自動化することが困難であっ
た。
【0005】また、同公報には、二重パイプ構造を利用
して、回転移動によって受筒を充填ノズルの下方位置ま
で持ち運び、さらにネジ機構を利用してハンドルを回転
させることにより受筒を昇降させるという装置も示され
ている。しかしながら、この装置においても、大きな駆
動力を必要とすると共に構造が複雑になり、自動化に適
していないという上記装置と同様の問題点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来装置に
おける上記の問題点に鑑みてなされたものであって、C
IP処理時にノズルアダプタを充填ノズルに連結させる
に際して、大きな駆動力を必要とせず、構造も簡単であ
り、CIP処理を自動化するのに適した構造の無菌充填
装置を提供すること目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明に係る無菌充填装置は、内部が無菌状態に保
持された密閉チャンバ(4)と、密閉チャンバ内に配設
されていて内容物を吐出する充填ノズル(20,21)
と、充填ノズルの内容物吐出端に嵌合可能なノズルアダ
プタ(38)と、ノズルアダプタに連結されると共に密
閉チャンバを貫通して外部へ導出される排液管(40)
とを有する無菌充填装置であって、上記ノズルアダプタ
を充填ノズルの下方位置(図2の実線位置)と該位置か
ら離れた退避位置(図3に示す位置)との間で往復直線
移動させるアダプタ直進駆動手段(可動板駆動軸32、
揺動レバー30、水平ガイドロッド27、可動板28、
垂直ガイドロッド36、アダプタ支持板37)と、アダ
プタ直進駆動手段によるノズルアダプタの往復直線移動
方向に対して直角方向へ往復移動可能なスライダ(ロー
ラ46)と、ノズルアダプタと一体に形成されていて、
ノズルアダプタが充填ノズルの下方位置に到達したとき
に上記スライダに嵌合するアダプタ嵌合部(コ字状ブロ
ック42)とを有している。そして、アダプタ直進駆動
手段によってノズルアダプタを充填ノズルの下方位置ま
で移動させてアダプタ嵌合部とスライダとを嵌合させ、
その後、スライダを充填ノズルの方向へ移動させること
によりノズルアダプタを充填ノズルに嵌合させることを
特徴としている。
【0008】
【作用】CIP処理にあたっては、アダプタ直進駆動手
段(アダプタ支持板37等)によってノズルアダプタ
(38)を充填ノズル(20,21)の下方位置まで持
ち運び、同時にアダプタ嵌合部(コ字状ブロック42)
をスライダ(ローラ46)に嵌合させる。その後、スラ
イダを充填ノズルの方向へ移動させることによりノズル
アダプタを充填ノズルにはめ込む。この状態で、液体タ
ンク(19)から殺菌液が流し込まれ、その殺菌液が充
填ノズルを通過し、さらにノズルアダプタを介して排液
管(40)へ導かれ、そして外部へ排出されて回収され
る。ノズルアダプタを充填ノズルへはめ込むために移動
させるスライダ及びそれを駆動するための装置は、ノズ
ルアダプタに一体ではなく、それに別体に設けられてい
る。従って、ノズルアダプタを直進移動させるためのア
ダプタ直進駆動手段の駆動力は非常に小さくて済む。ま
た、両者を別体に設けたことにより、全体としての構造
が簡単になった。
【0009】
【実施例】図6は、本発明に係る無菌充填装置の一実施
例を示している。この無菌充填装置は、大きく分けて、
スリーブ材殺菌部1と、容器底部形成部2と、そして成
形充填部3とによって構成されている。これらの各部
は、いずれもステンレスの板材等によって形成された密
閉チャンバ4及び5によってその全体が覆われており、
その内部は無菌又は減菌状態(以下、単に無菌状態とい
う)に保持されている。密閉チャンバ4及び5内を無菌
状態に保持するための方法としては種々の方法が考えら
れるが、例えば、密閉チャンバ4,5内の各所に殺菌噴
霧ノズル(図示せず)を配設しておき、それらのノズル
を介して密閉チャンバ4,5内全域にむらなく殺菌液を
噴霧し、次いでブロワ(図示せず)等によって密閉チャ
ンバ4,5内に高温乾燥空気を流すことによって、その
内部を乾燥させる。その後、無菌エアを密閉チャンバ
4,5内に流し、その空気流によって各チャンバの内部
を陽圧、すなわち外気圧よりも高い状態に保持する。こ
の陽圧状態を維持することにより、密閉チャンバ4,5
内に雑菌が侵入するのを防止して、各チャンバの内部を
無菌状態に保持する。
【0010】スリーブ材殺菌部1は、紙を主体とする積
層材料によって形成されていて両端が開放状態の筒状容
器材料、すなわちスリーブ材6の外面及び内面を殺菌処
理するための部分である。この殺菌処理を行うための具
体的な方法は既に公知であるので詳しい説明は省略する
が、例えば、過酸化水素水等といった殺菌液が収納され
た殺菌液タンク(図示せず)内にスリーブ材6の全体を
浸し、次いで、そのスリーブ材6に高温乾燥空気を吹き
付けて乾燥処理を施す等といった殺菌処理を採用するこ
とができる。
【0011】こうして殺菌処理を施されたスリーブ材6
は、容器底部形成部2に設置された8本のマンドレル7
のうちの1本の外周に押し込まれ、その外周にはめ込ま
れる。各マンドレル7は、センターブロック8を中心と
して矢印A方向へ間欠的に回転する。この間欠回転の
間、1本のマンドレル7にはめ込まれたスリーブ材6の
外側開放端Pが、順次、第1ヒータ9及び第2ヒータ1
0によって加熱されて粘着性を付与され、そして、ボト
ム折込み装置11によって開放端Pを折り込み、さら
に、その折り込まれた部分をボトムプレス装置12によ
って押し付ける。この押し付け処理の際、上記のように
スリーブ材6の開放端部分Pに付与された粘着性によ
り、スリーブ材端部同士が接着されて、該端部に容器底
部が形成される。 こうして形成された底付容器は、マ
ンドレル7が鉛直下方を向く位置まで回転移動して停止
したときに、容器取出し装置(図示せず)によって、そ
のマンドレル7の下方へ引き抜かれる。
【0012】成形充填部3の内部であってマンドレル7
の下方位置には、環状の容器搬送チェーン13が張設さ
れている。この搬送チェーン13は矢印D方向へ周回動
するようになっており、さらにその搬送チェーン13の
外周面には、多数の搬送片14が、容器幅よりもわずか
に広い適宜の間隔で等間隔に取り付けられている。マン
ドレル7から引き抜かれた上記の底付容器15は、その
底部を下向きにして、順次、2つの搬送片14の間に降
ろされ、搬送チェーン13のD方向への周回動に応じ、
搬送片14によって押されながら間欠的に矢印D方向へ
直線的に搬送される。この場合、搬送チェーン13の手
前側往動走行部の下方位置には、予め、容器15の幅よ
りも狭い適宜の幅の板材によって形成された搬送レール
16が施設されている。搬送片14によって押されなが
ら搬送チェーン13の周回動に従って搬送される底付容
器15は、その底部が上記搬送レール16に載った状態
で移動する。
【0013】こうして搬送される容器15は、一対の三
角状プレス片を備えた第1トップブレーカ17によっ
て、その頂部が一次仮折りされる。頂部が一次仮折りさ
れた容器15は、次いで、2本の充填ノズル20及び2
1の下に運ばれる。これらの充填ノズル20,21は、
酒、ジュース等の内容物が貯留された液体タンク19に
連結されており、そのタンク内の内容物が充填ノズル2
0,21から吐出されて容器15内へ注入される。内容
物が注入された容器15は、その後、一対の三角状プレ
ス片を備えた第2トップブレーカ22によって二次仮折
りを施され、その後ヒータ23によって、その二次仮折
りされた頂部が加熱される。この加熱により、容器頂部
に粘着性が付与される。加熱処理後の容器15は、トッ
ププレス装置24によって折り込み及び加圧処理を受
け、その結果、頂部が山形状に封止された、製品として
の内容物入り容器25が製造される。この製品容器25
は、予め密閉チャンバ4の左端部(図面手前側)に設け
られた容器取出し用開口26を介して密閉チャンバ4の
外側へ取り出される。
【0014】上記充填装置では、液体タンク19を除い
た全ての機器が、無菌状態に保持された密閉チャンバ
4,5の内部に格納されている。従って、スリーブ材6
の投入から製品としての内容物入り容器25が製造され
るまでの各工程は全て無菌状態に保持された密閉チャン
バ4,5の内部で行われる。よって、製造された内容物
入り容器25の内部は確実に無菌状態に保持される。
【0015】上記充填装置においては、上述した製品容
器25の製造作業を行うのに先立って、いわゆるCIP
(Cleaning In Place)処理を施す必
要がある。このCIP処理というのは、液体タンク19
内に内容物を貯留する前に、液体タンク19から充填ノ
ズル20及び21に至る充填配管系を殺菌処理するとい
うものである。図では、上記充填配管系を単なる2本の
管によって象徴的に示しているが、実際はより多くの付
帯機器が付設されている。図6において、充填ノズル2
0,21の手前側の密閉チャンバ4aは、より手前側へ
突出している。この突出密閉チャンバ4a内には、上記
CIP処理を行う場合に必要となるCIP処理装置が格
納されている。以下、そのCIP処理装置について説明
する。
【0016】図1は、図6に示した突出密閉チャンバ4
aの内部に格納されたCIP処理装置を図6の上方から
見た場合を示している。図1において、突出密閉チャン
バ4a内には、4本(図では上側の2本のみが示されて
いる)の水平ガイドロッド27,27が容器15の搬送
方向(D方向)に対して直角の方向に沿って固定して設
けられている。これらのガイドロッド27には可動板2
8,28が滑り移動可能に支持されている。可動板28
は、図2(図1におけるII−II線に従った断面図)
に示すように方形状に形成されており、その左側下端
に、リンク31を介して揺動レバー30が連結されてい
る。揺動レバー30は図1における左右両側の可動板2
8にそれぞれ1つづつ連結されており、両揺動レバー3
0は共に1本の駆動軸32によって駆動されて互いに同
期して揺動するようになっている。
【0017】図2は、可動板28が揺動レバー30によ
って駆動されて右側へ移動して、その右側上部に設けら
れたストッパとしてのボルト33が固定ブロック34に
ぶつかった状態を示している。この位置が可動板28が
とり得る最も右側の位置、すなわち充填ノズル20又は
21に最も近づく位置である。以下、この位置をCIP
用位置ということにする。一方、図3は、可動板28が
揺動レバー30によって駆動されて左側へ移動して、充
填ノズル20,21から最も離れた位置にある状態を示
している。以下、この位置を退避位置ということにす
る。
【0018】図1に示すように、可動板駆動軸32の左
端は密閉チャンバ4aの外側へ突出しており、この突出
端にエアシリンダあるいはその他の駆動源(図示せず)
が連結されている。駆動軸32はその駆動源によって駆
動され軸回転することにより、上記のように可動板28
をCIP用位置と退避位置との間で往復直進移動させ
る。
【0019】可動板28の裏側(水平ガイドロッド27
によって支持されている面の反対側の面)には、図5
(図1におけるV−V線に従った断面図)に示すよう
に、紙面垂直方向に延びる上下2つのブロック35,3
5が固定して設けられている。これらのブロック35に
はそれぞれ、上下方向に沿って2つの貫通穴が設けられ
ており、それらの貫通穴を貫通して2本の垂直ガイドロ
ッド36,36が上下方向に延びている。これらの垂直
ガイドロッド36は、図4にも示すように、アダプタ支
持板37に上下方向に沿って固定支持されている。従っ
て、アダプタ支持板37は垂直ガイドロッド36を介し
て可動板28に支持されると共に、可動板28に対して
相対的に上下移動できるようになっている。アダプタ支
持板37は、容器15の搬送路に向けて突出するアーム
37aを有しており、そのアーム37aの先端にノズル
アダプタ38が固定支持されている。このノズルアダプ
タ38は、図1に示すように、充填ノズル20,21と
嵌合可能な大きさの径を有する開口39を有しており、
それらの開口39には排液管40が連結されている。排
液管40は、図1に示すように、突出密閉チャンバ4a
の内部中央を、容器15の搬送方向に対して直角な方向
に延びており、その手前部分(図の下方部分)は密閉チ
ャンバ4aを貫通して外部へ突出している。そして、こ
の排液管40の外周には、蛇腹部材41が取り付けられ
ている。
【0020】図4に戻って、アダプタ支持板37の下端
にはコ字状ブロック42が形成されている。また、突出
密閉チャンバ4a内の下部には、駆動軸43によって回
転駆動されるスライダリンク機構44が配設されてい
る。このリンク機構44は、図1における左右2つのア
ダプタ支持板37のそれぞれに対応して1つずつ設けら
れており、それらのリンク機構44は1本の駆動軸43
によって互いに同期して回転駆動されるようになってい
る。図1に示すように、駆動軸43の右端部は密閉チャ
ンバ4aの外側へ突出しており、その突出端にエアシリ
ンダあるいはその他の駆動源(図示せず)が連結されて
いる。リンク機構44の上端には、ガイドローラ45及
びスライダローラ46の2つのローラが取り付けられて
いる。これらのローラのうち密閉チャンバ4aの側壁に
近い方のガイドローラ45は、図2、図3及び図5に示
すように、ガイドブロック47に設けたガイド溝48に
嵌合している。リンク駆動軸43が、図示されていない
エアシリンダ等の駆動源によって回転駆動されると、ガ
イドローラ45がガイド溝48に沿って直線移動し、こ
れにより、スライダリンク機構44が「く」の字状に折
れ曲がる状態と一直線状に延びる状態との間で往復移動
する。その結果、スライダローラ46は下方位置と上方
位置との間を昇降移動する。
【0021】図2及び図3において、可動板28が揺動
レバー30によって駆動されて、図3の退避位置と図2
のCIP用位置との間を往復直進移動することは既に説
明した通りであるが、可動板28がそのように往復移動
する場合には、垂直ガイドロッド36を介してその可動
板28に支持されているアダプタ支持板37も可動板2
8と一体になって往復移動する。アダプタ支持板37が
図3に示す退避位置にあるとき、アダプタ支持板下端の
コ字状ブロック42はスライダリンク機構44から遠く
離れている。一方、アダプタ支持板37が可動板28と
共にCIP用位置(図2)へ移動すると、「く」の字状
に折れ曲がっているリンク機構44のスライダローラ4
6、すなわち下方位置にあるスライダローラ46とコ字
状ブロック42が図2に示すように互いに嵌合する。ま
た、アダプタ支持板37がCIP用位置(図2)まで移
動すると、アーム37aによって支持されたノズルアダ
プタ28が充填ノズル20,21の下方位置へ臨出す
る。スライダローラ46が、アダプタ支持板のコ字状ブ
ロック42と嵌合した状態で、リンク駆動軸43によっ
て駆動されて上方位置へ持ち上げられると、コ字状ブロ
ック42従ってアダプタ支持板37が上方へ持ち上げら
れる。すると、図2に示すように、アダプタ支持板のア
ーム37aに支持されたノズルアダプタ38も上方へ移
動し、その結果、充填ノズル20,21の下端、すなわ
ち内容物吐出端がノズルアダプタ38の開口39にはま
り込む。これにより、充填ノズル20,21と排液管4
0とが連結される。なお、図2及び図3において、ガイ
ドブロック47の右側に設けられたボルト49は、スラ
イダリンク機構44が直線状に伸びたとき、リンク接合
点を受けるためのストッパとして作用する。
【0022】以下、上記構成より成るCIP処理装置の
作用について説明する。図6において説明した製品容器
15の製造プロセスが実行されている場合、図3に示す
ように、ノズルアダプタ38は退避位置に置かれていて
容器15の搬送移動及び充填ノズル20,21による内
容物の注入処理を邪魔しないようになっている。CIP
処理を行う場合には、まず可動板駆動軸32が駆動され
て回転し、それに応じて揺動レバー30が矢印B方向へ
回転移動する。この回転移動により、可動板28が図2
に示すCIP用位置まで直進移動する。このとき垂直ガ
イドロッド36を介してアダプタ支持板37が可動板2
8と一体になってCIP用位置まで直進移動する。アダ
プタ支持板37のこの直進移動により、その先端に取り
付けられたノズルアダプタ38が、図1にも示すよう
に、充填ノズル20,21の下方位置の容器搬送路まで
臨出する。またこのとき、図2において、突出密閉チャ
ンバ4a内の下部に設けられたスライダリンク機構44
は「く」の字状に折れ曲がった状態にあって、スライダ
ローラ46は下方位置に置かれている。従って、アダプ
タ支持板37がCIP用位置まで移動すると、アダプタ
支持板下端のコ字状ブロック42がそのスライダローラ
46に嵌合する。その後、リンク駆動軸43が駆動され
て回転し、リンク接合点がストッパ49に当接するまで
スライダリンク機構44の下側リンクが図2の正時計方
向へ回転移動し、その結果、スライダリンク機構44が
直線状に延びてスライダローラ46が上方位置へ移動す
る。スライダローラ46の上方への直進移動によりコ字
状ブロック42を介してアダプタ支持板37が上方へ移
動し、ノズルアダプタ38の開口39が充填ノズル2
0,21の下端にはまり込む。これにより、ノズルアダ
プタ38を介して充填ノズル20,21と排液管40が
連通する。
【0023】その後、液体タンク19(図6)から殺菌
液が流し込まれる。流し込まれた殺菌液は、充填配管系
を流下してその内部を殺菌処理した後、充填ノズル2
0,21に達し、さらにそれらのノズルから吐出され
る。吐出された殺菌液は、ノズルアダプタ38を介して
排液管40へ導かれ、その排液管40によって密閉チャ
ンバ4aの外部へ排出されて回収される。こうしてCI
P処理が終了すると、図2において、リンク駆動軸43
が駆動されて反時計方向へ回転し、スライダローラ46
が再び下方位置まで降下する。このスライダローラ46
の移動により、アダプタ支持板37が垂直ガイドロッド
36に沿って可動板28に対して相対的に下方へ移動
し、ノズルアダプタ38が充填ノズル20,21から外
れる。その後、可動板駆動軸32が駆動されて反時計方
向へ回転し、揺動レバー30が矢印C方向へ回転移動す
る。この回転移動により、可動板28、アダプタ支持板
37、そしてノズルアダプタ38が一体となって図3に
示す退避位置まで移動する。これ以降、図6に関連して
説明した製品容器25の製造プロセスが行われる。
【0024】ノズルアダプタ38が退避位置(図3)と
CIP用位置(図2の実線位置)との間を往復直進移動
する際、そしてCIP用位置と充填ノズル20,21に
嵌合する位置(図2の鎖線位置)との間を昇降移動する
際、排液管40の外周に設けられた蛇腹部材41はそれ
らの移動に追従して伸縮移動及び屈伸移動する。この蛇
腹部材41を設けてあることにより、排液管40と密閉
チャンバ4aの側壁との間の間隙を介して密閉チャンバ
4a内に雑菌が侵入することが防止される。
【0025】以上の説明において、可動板駆動軸32及
びリンク駆動軸43は、例えば、エアシリンダによって
駆動するものとした。周知の通り、エアシリンダはそれ
に付設されている電磁弁を電気的にオン/オフ制御する
ことによりその動作を自由に制御できる。従って、両駆
動軸32及び43を駆動するためのエアシリンダをシー
ケンス制御用の制御装置からの指令に基づいて動作する
ように構成しておけば、上述したCIP処理時のノズル
アダプタ38の充填ノズル20,21に対する進退移動
及び昇降移動を作業者の人手によらず、自動的に行うこ
とができる。
【0026】以上、一つの実施例をあげて本発明を説明
したが、本発明はその実施例に限定されるものではな
い。例えば、ノズルアダプタ38を退避位置(図3)と
CIP用位置(図2実線)との間で往復直線移動させる
アダプタ直進駆動手段としては、可動板駆動軸32、揺
動レバー30、水平ガイドロッド27、可動板28、垂
直ガイドロッド36、そしてアダプタ支持板37によっ
て構成される機構以外に任意の構成を採用できる。ノズ
ルアダプタ38を昇降移動させるためのスライダローラ
46を駆動するための構成も、リンク駆動軸43及び屈
伸移動するスライダリンク機構44から成る構成以外の
任意の構成とすることができる。スライダそれ自体も、
必ずしもローラ、すなわち回転体を用いる必要はない。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、充填ノズル(20,2
1)の下方位置まで運ばれたノズルアダプタ(38)を
充填ノズルへ向けて昇降移動させるための手段、すなわ
ちスライダローラ46、スライダリンク機構44、リン
ク駆動軸43等がノズルアダプタとは別体に設けられて
いる。従って、アダプタ直進駆動手段(可動板駆動軸3
2、揺動レバー30、可動板28、アダプタ支持板37
等)は、単に、軽量なノズルアダプタのみを移動させれ
ばよい。従って、次のような効果を得ることができる。
まず、大きな駆動力を必要とせず、全体の構造も大がか
りにする必要がない。また、ノズルアダプタの移動及び
停止を円滑かつ精度良く行うことができる。このこと
は、ノズルアダプタの動作を人手によらず自動化した場
合にも、ノズルアダプタを常に正確な位置精度で自動的
に移動できるということである。さらに、スライダ(ロ
ーラ46)を駆動するための機構及びアダプタ直進駆動
手段をそれぞれ独立して、しかも簡単な構成とすること
ができるので、狭い密閉チャンバ4a内に空間的な無駄
なくCIP処理装置を格納できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る無菌充填装置の要部を示す平面断
面図であって、図6のI−I線に従った断面図である。
【図2】図1におけるII−II線に従った側面断面図
である。
【図3】図2において主要部材が移動した後の状態を示
す側面断面図である。
【図4】図2における主要部分を示す斜視図である。
【図5】図1におけるV−V線に従った正面断面図であ
る。
【図6】無菌充填装置の全体を示す斜視図である。
【符号の説明】
4,5 密閉チャンバ 4a 突出密閉チ
ャンバ 20,21 充填ノズル 27 水平ガイド
ロッド 28 可動板 30 揺動レバー 32 可動板駆動軸 36 垂直ガイド
ロッド 37 アダプタ支持板 38 ノズルアダ
プタ 40 排液管 42 コ字状ブロ
ック 43 リンク駆動軸 44 スライダリ
ンク機構 46 スライダローラ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部が無菌状態に保持された密閉チャン
    バと、密閉チャンバ内に配設されていて内容物を吐出す
    る充填ノズルと、充填ノズルの内容物吐出端に嵌合可能
    なノズルアダプタと、ノズルアダプタに連結されると共
    に密閉チャンバを貫通して外部へ導出される排液管とを
    有する無菌充填装置であって、ノズルアダプタを充填ノ
    ズルの下方位置と該位置から離れた退避位置との間で往
    復直線移動させるアダプタ直進駆動手段と、アダプタ直
    進駆動手段によるノズルアダプタの往復直線移動方向に
    対して直角方向へ往復移動可能なスライダと、ノズルア
    ダプタと一体に形成されていて、ノズルアダプタが充填
    ノズルの下方位置に到達したときに上記スライダに嵌合
    するアダプタ嵌合部とを有しており、アダプタ直進駆動
    手段によってノズルアダプタを充填ノズルの下方位置ま
    で移動させてアダプタ嵌合部とスライダとを嵌合させ、
    その後、スライダを充填ノズルの方向へ移動させること
    によりノズルアダプタを充填ノズルに嵌合させることを
    特徴とする無菌充填装置。
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