JP2852651B2 - 田植機 - Google Patents

田植機

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JP2852651B2 JP17108897A JP17108897A JP2852651B2 JP 2852651 B2 JP2852651 B2 JP 2852651B2 JP 17108897 A JP17108897 A JP 17108897A JP 17108897 A JP17108897 A JP 17108897A JP 2852651 B2 JP2852651 B2 JP 2852651B2
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藤 忠 司 近
陽 一 朗 西
沢 明 星
橋 宏 之 高
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は苗載台並びに植付爪
などを装備しており、走行機体に対して取り付けた植付
爪などの作業装置を、接地センサの接地圧変動に伴うセ
ンサ作動に基づいてローリング駆動することによって、
前記作業装置の対地姿勢を一定に維持するローリング制
御手段を設けてある田植機に関する。 【0002】 【従来の技術】この種の水田作業機として、特開昭56
−29909号公報で開示された構成のものがあり、こ
のものの要旨は、センタフロートの両側方にサイドフロ
ート式接地センサを設け、この接地センサの接地圧変動
に伴う上方作動を検出する接触式センサを各接地センサ
毎に設け、かつ、接地センサの上面に取り付けてあるブ
ラケットに前期接触式センサを取り付けていた。 【0003】そして、左右一方の接地センサの上方移動
が一定値に達すると、接触式センサが作動して、左右の
走行車輪を背反揺動させて、走行機体のローリング作動
を行うようにしてある点にある。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】この構成においては、
左右に接地センサを配して、走行機体のローリング量を
検出する構成を採っているが、左右接地センサの重量や
重心位置等のセンサとしての基本性能に違いがあり、そ
れがセンサ感度に影響し、走行機体のローリング方向に
よって、ローリング制御の起動タイミングが異なること
があった。 【0005】しかも、電気的接点を有する接触式センサ
がサイドフロートのフロート面に取り付けてあるので、
泥水泥土等を被る等の泥面の影響を受けて故障を誘発し
易い状態にあった。 【0006】そこで、走行機体のローリング状態を検出
する接地センサに改善を加えて、走行機体の左右へのロ
ーリング作動に対して従来構成に比して確実に制御する
ことが可能で、かつ、接地センサとローリング制御バル
ブとの連係機構として、泥水等の影響を受けにくいもの
を構成する必要がある。 【0007】例えば、実開昭54−27022号公報に
示す如く、ローリング制御バルブの操作部材と、ローリ
ング作動する単一の接地センサから立設した駆動部材と
を、駆動部材のローリング作動を操作部材の操作移動に
変換して伝達すべく、前記駆動部材の上下作動を許容す
る融通機構を介して、機械的に直結させ、接地センサが
ローリング作動すると、駆動部材も一体でローリング作
動し、ローリング制御バルブを作動させて、ローリング
制御を行っていたが、機体の昇降とローリング制御の両
方を行う二組の左右油圧シリンダと左右油圧切換弁を設
ける構造であったから、一組の油圧シリンダと油圧切換
弁によってローリング制御を行うのに比べ、左右傾斜の
油圧力調整、並びに左右の動作特性を同一維持するメン
テナンスなどの作業が極めて面倒であり、かつ使用によ
って機能劣化が左右不均一に進行してローリング制御が
左右不均一に行われ易い等の問題がある。 【0008】 【課題を解決するための手段】然るに、本発明は、機体
の左右傾斜調節を行う一組のローリング用油圧シリンダ
と油圧切換弁を設ける田植機において、機体の左右傾斜
をフロートの姿勢変化によって検出する左右センサアー
ムをローリング軸両端部の左右入力リンクに連結させ、
ローリング支点軸回りに揺動自在な受筒にローリング軸
を軸芯回りに回転自在に軸支させると共に、前記油圧切
換弁を切換えるローリングアームを前記受筒に設けたも
ので、フロートの昇降によってセンサアームが動作して
もローリングアームを停止維持し得、かつフロートの傾
斜検出によってローリングアームを作動させてローリン
グ制御が行われ、バネなどの弾性変形する融通機構を用
いることなくローリング制御をフロートの傾斜によって
適正に行わせ得ると共に、二組の油圧シリンダと油圧切
換弁を設ける構造に比べ、ローリング制御に必要な調整
及びメンテナンスなどの作業の簡略化を容易に図り得、
また経時的劣化などによってローリング制御が左右不均
一に行われる不具合などを容易になくし得るものであ
る。 【0009】 【発明の実施の形態】以下本発明の実施例を図面に基づ
いて詳述する。図1は部分拡大側面図、図2は歩行型田
植機の側面図、図3は同平面図であり、図中(1)はエ
ンジン、(2)はミッションケース、(3)は前記ミッ
ションケース(2)に伝動ケース(4)を介して連設す
る植付ケース、(5)は前記エンジン(1)及び各ケー
ス(2)(3)(4)によって構成する田植機体上側を
覆うボンネット、(6)は前記ボンネット(5)の後部
上面に設ける予備苗載台、(7)は前記植付ケース
(3)に連設する操向ハンドル、(8)は前記ハンドル
(7)の上側にガイドレール(9)(10)を介して左
右に往復摺動自在に取付ける前低後高の苗載台、(1
1)は前記植付ケース(3)に取付けて苗載台(8)を
横送り駆動する横送り軸、(12)は前記植付ケース
(3)に植付アーム(13)を介して取付けて苗載台
(8)から一株分の苗を取出して植付ける植付爪、(1
4)は前記ミッションケース(2)にスイングケース
(15)を介して昇降自在に支持する左右一対の水田走
行輪、(16)は前記スイングケース(15)(15)
に左右ロッド(17)(17)を介して連結して左右の
走行輪(14)(14)を出入制御するピッチング用油
圧シリンダ、(18)は前記エンジン(1)及びミッシ
ョンケース(2)の下側に前後リンク(19)(20)
を介して昇降自在に吊下げる前部フロート、(21)は
前記植付ケース(3)及びハンドル(7)などの下方で
左右の走行輪(14)(14)の間に設ける後部フロー
トである。 【0010】図1及び図4乃至図6に示す如く、植付深
さ調節レバー(22)を連設したリンク(23)並びに
田植機体の左右方向の傾動を検出するローリングセンサ
であるローリングセンサアーム(24)(24)によ
り、後部フロート(21)の後側並びに前側を夫々支持
している。また田植機体の前後方向の傾動を検出するピ
ッチングセンサであるピッチングセンサアーム(25)
を前部フロート(18)上面に当接させ、植付深さ変化
並びに機体のピッチング動作を前部フロート(18)と
機体の間隔変化により検出するように構成している。 【0011】また前記伝動ケース(4)上方にブラケッ
ト(26)及びローリング支点軸(27)を介し受筒
(28)を横架させ、この受筒(28)に回転自在に内
挿させるローリング軸(29)両端に入力リンク(3
0)(30)基端を固設し、該リンク(30)(30)
先端に前記ローリングセンサアーム(24)(24)の
上端を連結させる一方、前記受筒(28)中間の支点軸
(27)を結ぶ鉛直線上にローリングアーム(31)を
立設し、該アーム(31)に一端を連結するローリング
ロッド(32)他端をローリング油圧切換弁(33)の
スプール(33a)に連結させて、左右のセンサアーム
(24)(24)が略同一方向に昇降したとき左右の入
力リンク(30)(30)をローリング軸(29)を中
心に揺動させ油圧切換弁(33)を中立保持する一方、
左右のセンサアーム(24)(24)が異なる方向に或
いはセンサアーム(24)の何れか一方だけが昇降した
とき前記左右リンク(30)(30)の揺動量差によっ
てローリング支点軸(27)を中心に受筒(28)を揺
動させスプール(33a)を進退させて切換弁(33)
を切換えるように構成している。 【0012】さらに、前記エンジン(1)を搭載する車
体フレーム(34)に受筒(35)を固設し、この受筒
(35)に揺動自在に前記ピッチングセンサアーム(2
5)の基端を内挿支持させ、該アーム(25)の他端を
揺動リンク(36)及びピッチングリンク(37)を介
してピッチング油圧切換弁(38)のスプール切換アー
ム(39)に連結させて、耕盤の凹凸などにより植付爪
(12)の植付深さが変化する機体と前部フロート(1
8)間の間隔が変化したとき前記センサアーム(25)
によりこれを検出し前記切換弁(38)を切換えるよう
に構成している。 【0013】そしてこれら油圧切換弁(33)(38)
によってローリング用油圧シリンダ(40)及び前記ピ
ッチング用油圧シリンダ(16)を作動制御するもの
で、前記車体フレーム(34)に取付けるピッチング用
油圧シリンダ(16)のピストンロッド(16a)にス
イング支点軸(41)を介しスイングプレート(42)
を連結支持し、このプレート(42)両端を左右ロッド
(17)(17)を介し前記スイングケース(15)
(15)に連結すると共に、ピストンロッド(16a)
側に取付ける固定取付板(43)と前記スイングプレー
ト(42)間に揺動支点軸(44)を介し前記ローリン
グ用油圧シリンダ(40)及びピストンロッド(40
a)を介設させ、ピッチング用油圧シリンダ(16)の
制御によりスイングプレート(42)を前後方向にスラ
イド変位させ機体に対する左右車輪(14)(14)の
支持高さを同時に異ならせて苗植付深さを略一定に維持
させる一方、ローリング用油圧シリンダ(40)の制御
により前記支点軸(41)を中心にスイングプレート
(42)を水平揺動させ左右ロッド(17)(17)を
異なる方向に押引いて左右車輪(14)(14)の支持
高さを異ならせ、田植機体を略左右水平に維持させるよ
うに構成している。 【0014】上記から明らかなように、走行機体である
車体フレーム(34)に取り付けた作業装置である植付
爪(12)を、接地センサである後部フロート(21)
の接地圧変動に伴うセンサ作動に基づいてローリング駆
動することによって、前記植付爪(12)の対地姿勢を
一定に維持するローリング制御手段である油圧シリンダ
(40)を設けてある田植機において、ローリング制御
用バルブである油圧切換弁(33)の操作部材であるロ
ーリングアーム(31)と、ローリング作動する単一の
後部フロート(21)から立設した駆動部材であるセン
サアーム(24)とを、センサアーム(24)のローリ
ング作動をローリングアーム(31)の操作移動に変換
して伝達すべく、前記センサアーム(24)の上下作動
を許容する融通機構である受筒(28)及びローリング
軸(29)及び入力リンク(30)を介して、機械的に
直結している。そして、後部フロート(21)の機械的
変位をローリング油圧切換弁(33)に伝達する機械的
連係機構の採用によって、従来のように、電気的に検出
する手段を採用する必要がなく、電気的センサの持つ泥
水等の影響による接触不良等を回避できる。しかも、接
地センサとして単一の後部フロート(21)で検出を行
っているので、左右に接地センサを配して検出を行う従
来構成のものに比べてセンサ特性の違いを考慮する必要
はなく、かつ、単一のセンサであるから、ローリング油
圧切換弁(33)との連係機構も簡単にでき、さらに、
連係機構として、後部フロート(21)より立設したセ
ンサアーム(24)と油圧切換弁(33)のローリング
アーム(31)とを直結する構成によって、連係機構の
簡素化が図れ、連係部位でのガタツキに起因する制御の
不正確かを解消でき、後部フロート(21)のローリン
グ作動を確実に油圧切換弁(33)に伝達でき、ローリ
ング制御をより信頼性の高いものにできるように構成し
ている。 【0015】また、機体の左右傾斜調節を行う一組のロ
ーリング用油圧シリンダ(40)と油圧切換弁(33)
を設ける田植機において、機体の左右傾斜をフロート
(21の姿勢変化によって検出する左右センサアーム
(24)(24)をローリング軸(29)両端部の左右
入力リンク(30)(30)に連結させ、ローリング支
点軸(27)回りに揺動自在な受筒(28)にローリン
グ軸(29)を軸芯回りに回転自在に軸支させると共
に、前記油圧切換弁(33)を切換えるローリングアー
ム(31)を前記受筒(28)に設けている。そして、
フロート(21)の昇降によってセンサアーム(24)
が動作してもローリングアーム(31)を停止維持し、
かつフロート(21)の傾斜検出によってローリングア
ーム(31)を作動させてローリング制御が行われ、バ
ネなどの弾性変形する融通機構を用いる ことなくローリ
ング制御をフロート(21)の傾斜によって適正に行わ
せると共に、二組の油圧シリンダと油圧切換弁を設ける
構造に比べ、ローリング制御に必要な調整及びメンテナ
ンスなどの作業の簡略化を容易に図れ、また経時的劣化
などによってローリング制御が左右不均一に行われる不
具合などを容易になくせるように構成している。 【0016】なお、前記ピッチングセンサアーム(2
5)の下端感圧部(25a)は前部フロート(18)の
浮力中心部位置(A)に接触させていて、前部フロート
(18)の上下動を正確にセンサアーム(25)で検出
しその感度向上を図るように構成している。 【0017】本実施例は上記の如く構成しており、田植
作業途中において、耕盤の凹凸などにより植付け田面の
深さが変化することにより、植付け田面に対して略平行
に前部フロート(18)全体が昇降して機体に接離し、
前部フロート(18)と連動するセンサアーム(25)
の揺動によりピッチング用油圧シリンダ(16)を作動
制御し、走行輪(14)を出入させて機体を昇降させ、
植付深さを略一定に保つものであり、また畔ぎわ或いは
傾斜地などにおいて機体が左右に傾くとき機体に対する
後部フロート(21)の左右上下揺動によりローリング
用油圧シリンダ(40)を作動制御し左右車輪(14)
(14)の支持高さを異ならせる状態に昇降させ田植機
体を略水平に維持して左右の植付深さを略一定に保つも
のである。 【0018】また前部及び後部フロート(18)(2
1)に分離させることによって、前記調節レバー(2
2)でもって植付深さを変更してもピッチングへの影響
が少なくピッチング性能を安定維持させることができ
る。 【0019】 【発明の効果】以上実施例から明らかなように本発明
は、機体の左右傾斜調節を行う一組のローリング用油圧
シリンダ(40)と油圧切換弁(33)を設ける田植機
において 、機体の左右傾斜をフロート(21)の姿勢変
化によって検出する左右センサアーム(24)(24)
をローリング軸(29)両端部の左右入力リンク(3
0)(30)に連結させ、ローリング支点軸(27)回
りに揺動自在な受筒(28)にローリング軸(29)を
軸芯回りに回転自在に軸支させると共に、前記油圧切換
弁(33)を切換えるローリングアーム(31)を前記
受筒(28)に設けたもので、フロート(21)の昇降
によってセンサアーム(24)が動作してもローリング
アーム(31)を停止維持でき、かつフロート(21)
の傾斜検出によってローリングアーム(31)を作動さ
せてローリング制御が行われ、バネなどの弾性変形する
融通機構を用いることなくローリング制御をフロート
(21)の傾斜によって適正に行わせることができると
共に、二組の油圧シリンダと油圧切換弁を設ける構造に
比べ、ローリング制御に必要な調整及びメンテナンスな
どの作業の簡略化を容易に図ることができ、また経時的
劣化などによってローリング制御が左右不均一に行われ
る不具合などを容易になくすことができるものである。
【図面の簡単な説明】 【図1】部分拡大側面図。 【図2】田植機の全体側面図。 【図3】同平面図。 【図4】部分拡大平面図。 【図5】ピッチングセンサ部の説明図。 【図6】ローリングセンサ部の説明図。 【符号の説明】 (21) 後部フロート(接地センサ) (24) センサアーム(27) ローリング支点軸 (28) 受筒 (29) ローリング軸 (30) 入力リンク (31) ローリングアーム (33) 油圧切換弁 (40) ローリング用油圧シリンダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高 橋 宏 之 大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマー農 機株式会社内 (56)参考文献 実開 昭54−27022(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A01C 11/02

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.機体の左右傾斜調節を行う一組のローリング用油圧
    シリンダ(40)と油圧切換弁(33)を設ける田植機
    において、機体の左右傾斜をフロート(21)の姿勢変
    化によって検出する左右センサアーム(24)(24)
    をローリング軸(29)両端部の左右入力リンク(3
    0)(30)に連結させ、ローリング支点軸(27)回
    りに揺動自在な受筒(28)にローリング軸(29)を
    軸芯回りに回転自在に軸支させると共に、前記油圧切換
    弁(33)を切換えるローリングアーム(31)を前記
    受筒(28)に設けたことを特徴とする田植機。
JP17108897A 1997-06-11 1997-06-11 田植機 Expired - Lifetime JP2852651B2 (ja)

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