JP2852361B2 - 超格子光電変換素子 - Google Patents

超格子光電変換素子

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JP2852361B2 JP2099660A JP9966090A JP2852361B2 JP 2852361 B2 JP2852361 B2 JP 2852361B2 JP 2099660 A JP2099660 A JP 2099660A JP 9966090 A JP9966090 A JP 9966090A JP 2852361 B2 JP2852361 B2 JP 2852361B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、井戸層としての第1の半導体層と障壁層と
しての第2の半導体層とが交互順次に積層されている構
成を有する超格子層を光増倍層または光吸収層として有
する超格子光電変換素子に関する。
[従来の技術] 従来、第9図及び第10図を伴って次に述べる超格子光
電変換素子が提案されている。
すなわち、例えばn+型を有し且つ例えばInPでなる半
導体基板1を有し、その半導体基板1上に、n+型を有し
且つ例えば半導体基板1と同じInPでなるバッファ層と
しての半導体層2と、n型不純物またはp型不純物のい
ずれも意図的に導入させていないか導入させているとし
ても十分低い不純物濃度でしか導入させていない光増倍
層としての超格子層3と、p+型を有し且つ例えばIn0.53
Ga0.47Asでなるとともに10nmのような十分薄い厚さを有
する電解強度調整用層としての半導体層4と、p-型を有
し且つ例えばIn0.53Ga0.47Asでなるとともに1μmのよ
うな比較的厚い厚さを有する光吸収層としての半導体層
5と、p+型を有し且つ例えばIn0.53Al0.47Asでなるとと
もに50nmのような比較的薄い厚さを有する電解ストップ
層としての半導体層6と、p+型を有し且つIn0.53Al0.47
Asでなるとともに0.5μmのような比較的厚い厚さを有
する表面再結合防止層としての半導体層7と、p+型を有
し且つ例えばIn0.52Ga0.48Asでなるオーミックコンタク
ト層としての半導体層8とがそれらの順に積層されてい
る半導体積層体9が形成されている。
この場合、超格子層3が、第10図に示すように、例え
ばIn0.53Ga0.47Asでなる井戸層としての半導体層3Wと、
例えばIn0.52Al0.48Asでなる障壁層としての半導体層3B
とが交互順次に積層されている構成を有する。
また、半導体基板1の半導体積層体9側とは反対側の
面上に、電極層10がオーミックに付されている。
さらに、半導体積層体9の半導体基板1側とは反対側
の面上に、光入射用窓12を有する電極層11がオーミック
に付されている。
以上が、従来提案されている超格子光電変換素子の構
成である。
このような構成を有する超格子光電変換素子によれ
ば、詳細説明は省略するが、電極層10及び11間に、光増
倍層としての超格子層3が空乏層化するのに十分なバイ
アス電圧を与えた状態で、光Lを窓12を通じて光吸収層
としての半導体層5に入射させれば、光吸収層としての
半導体層5にキャリアが生じ、そのキャリア中、電子及
び正孔が光増倍層としての超格子層3を、そこでの高電
界によって加速されてそれぞれ電極層10及び11側に高速
に走行するという機構で、電極層10及び11を通って外部
に、光増倍された光電流を得ることができる、というア
バランシェフォトダイオードとしての機能を呈する。
そして、この場合、光増倍層としての超格子層3が、
そこに走行するキャリア(電子及び正孔)の走行方向に
ポテンシャルの不連続性を有するため、超格子層3を走
行するキャリアである電子のイオン化率と正孔のイオン
化率との間に前者が後者に比して大である関係で大きな
差を有することから、増倍(アバランシェ)雑音が超格
子層3が単なる単層の半導体層でなる場合には比し十分
少ない、という特徴を有する。
また、従来、第11図及び第12図を伴って次に述べる超
格子光電変換素子も提案されている。
すなわち、例えばn型を有する半導体基板21を有し、
その半導体基板21上にn型を有する半導体層22と、n型
不純物またはp型不純物のいずれも意図的に導入させて
いないか導入させているとしても十分低い濃度でしか導
入させていない光吸収層としての超格子層23と、p型を
有する半導体層24と、p+型を有するオーミックコンタク
ト層としての半導体層25とがそれらの順に積層されてい
る半導体積層体26が形成されている。
この場合、超格子層23が、第12図に示すように、井戸
層としての半導体層23wと、障壁層としての半導体層23B
とが交互順次に積層されている構成を有する。
また、半導体基板21の半導体積層体26側とは反対側
に、電極層27がオーミックに付されている。
さらに、半導体積層体26の半導体基板21側とは反対側
の面上に、電極層28がオーミックに付されている。
以上が、従来提案されている他の超格子光電変換素子
の構成である。
このような構成を有する超格子光電変換素子によれ
ば、詳細説明は省略するが、外部から、半導体積層体26
の超格子層23内に、半導体積層体26の一方の端面上にお
ける端面を通って、光Lを入射させれば、光吸収層とし
ての半導体積層体23にキャリアが生じ、そのキャリア
中、電子及び正孔がそれぞれ電極層27及び28側に走行す
るという機構で、電極層27及び28を通って外部に、光電
流を得ることができる、というPIN接合型フォトダイオ
ードとしての機能を呈する。
そして、この場合、光吸収層が超格子層23でなるの
で、光吸収層が単層でなる半導体層でなる場合に比し高
い量子効率が得られるという特徴を有する。
[発明が解決しようとする課題] 第9図及び第10図で上述した従来の超格子光電変換素
子の場合、光増倍層としての超格子層3において、井戸
層としての半導体層3Wとそれと隣る障壁層としての半導
体層3Bとの間に、半導体層3Wのエネルギバンドギャップ
EgWと半導体層3BのエネルギバンドギャップEgBとの差に
応じた階段的な比較的高い障壁を有しているので、光増
倍層としての超格子層3を走行するキャリア中、電子に
ついては、さほど問題はないとしても、正孔について
は、その質量が電子に比し大きいなどの理由で、光増倍
層としての超格子層3を構成している井戸層としての半
導体層3Wの、その半導体層3Wとそれと正孔の走行先側に
隣る障壁層としての半導体層3Bとの間の界面近傍に蓄積
し易い。
このため、第9図及び第10図で前述した従来の超格子光
電変換素子の場合、入射する光Lの強度変化に対する応
答速度に無視し得ない遅れを伴う、という欠点を有して
いた。
また、第11図及び第12図で上述した従来の超格子光電
変換素子の場合も、第9図及び第10図で上述した従来の
超格子光電変換素子の場合に準じて、光吸収層としての
超格子層23において、井戸層としての半導体層23Wとそ
れと正孔の走行先側に隣る障壁層としての半導体層22B
との間に、比較的高い障壁を有しているので、第9図及
び第10図で上述した従来の超格子光電変換素子の場合に
準じて、正孔が、光吸収層としての超格子層23を構成し
ている井戸層としての半導体層23Wの、その半導体層23W
と障壁層としての半導体層23Bとの間の界面近傍に蓄積
し易いため、入射する光Lの強度変化に対する応答速度
に無視し得ない遅れを伴う、という欠点を有していた。
よって、本発明は、上述した欠点のない新規の超格子
光電変換素子を提案せんとするものである。
[課題を解決するための手段] 本願第1番目の発明による超格子光電変換素子は、第
9図及び第10図、または第11図及び第12図で前述した従
来の超格子光電変換素子の場合と同様に、井戸層として
の第1の半導体層と障壁層としての第2の半導体層とが
交互順次に積層されている構成を有する超格子層を、光
増倍層、または光吸収層として有している。
しかしながら、本願第1番目の発明による超格子光電
変換素子は、そのような構成を有する超格子光電変換素
子において、超格子層が、井戸層としての第1の半導体
層とそれと正孔の走行先側に隣る障壁層としての第2の
半導体層との間に介挿されているキャリア蓄積防止層と
しての第3の半導体層を有し、そして、その第3の半導
体層が、上記異井戸層としての第1の半導体層との間及
び上記障壁層としての第2の半導体層との間に正孔に対
する階段的な障壁をそれぞれ形成するように、井戸層と
しての第1の半導体層のエネルギバンドギャップと障壁
層としての第2の半導体層のエネルギバンドキャップと
の間の中間のエネルギバンドギャップを有する。
また、本願第2番目の発明による超格子光電変換素子
は、本願第1番目の発明による超格子光電変換素子にお
いて、超格子層が、井戸層としての第1の半導体層とそ
れと電子の走行先側に隣る障壁層としての第2の半導体
層との間に介挿されている他のキャリア蓄積防止層とし
ての第4の半導体層を有し、そして、その第4の半導体
層が、井戸層としての第1の半導体層との及び障壁層と
しての第2の半導体層との間に電子に対する階段的な障
壁をそれぞれ形成するように、井戸層としての第1の半
導体層のエネルギバンドギャップと障壁層としての第2
の半導体層のエネルギバンドギャップとの間の中間のエ
ネルギバンドギャップを有する。
[作用・効果] 本願第1番目の発明による超格子光電変換素子によれ
ば、第9図及び第10図、または第11図及び第12図で前述
した従来の超格子光電変換素子の場合と同様に、光増倍
層、または光吸収層としての超格子層を有するので、ア
バランシェフォトダイオード、またはPIN接合型フォト
ダイオードとしての機能が、第9図及び第10図、または
第11図及び第12図で前述した従来の超格子光電変換素子
の場合と同様の優れた特徴を有して得られる。
しかしながら、本願第1番目の発明による超格子光電
変換素子の場合、超格子層が、井戸層としての第1の半
導体層とそれと正孔の走行先側に隣る障壁層としての第
2の半導体層との間に、井戸層としての第1の半導体層
のエネルギバンドギャップと井戸層としての第2の半導
体層のエネルギバンドギャップとの間の中間のエネルギ
バンドギャップを有する第3の半導体層が、井戸層とし
ての第1の半導体層との間及び障壁層としての半導体層
との間に正孔に対する階段的な障壁をそれぞれ形成する
ように、介挿されている構成を有するので、第1及び第
3の半導体層間、及び第3及び第2の半導体層間に正孔
に対する階段的な障壁をそれぞれ有するとしても、それ
らの障壁高さが、第9図及び第10図、または第11図及び
第12図で前述した、第3の半導体層を有していない従来
の超格子光電変換素子の場合における第1及び第2の半
導体層間の障壁高さに比し低いので、正孔が、第1の半
導体層の第3の半導体層側、及び第3の半導体層の第2
の半導体層側にほとんど蓄積しないが、蓄積するとして
も、第9図及び第10図、または第11図及び第12図で前述
した従来の超格子光電変換素子の場合において第1の半
導体層の第2の半導体層側に蓄積されるよりも十分少な
い量でしか蓄積されない。
このため、本願第1番目の発明による超格子光電変換
素子によれば、入射する光の強度変化に対する応答速度
が、第9図及び第10図、または第11図及び第12図で前述
した従来の超格子光電変換素子の場合に比し格段的に高
く得られる。
また、本願第2番目の発明による超格子光電変換素子
によれば、本願第1番目の発明による超格子光電変換素
子において、超格子層が、井戸層としての第1の半導体
層とそれと電子の走行先側に隣る障害層としての第2の
半導体層との間に、第1の半導体層のエネルギバンドギ
ャップと第2の半導体層のエネルギバンドギャップとの
中間のエネルギバンドギャップを有する第4の半導体層
が、井戸層としての第1の半導体層との間及び上記第2
の障壁層との間に電子に対する階段的な障壁をそれぞれ
形成するように、介挿されている構成を有するので、本
願第1番目の発明による超格子光電変換素子の場合と同
様の優れた作用・効果が得られるとともに、本願第1番
目の発明による超格子光電変換素子において、電子が、
井戸層としての第1の半導体層の障壁層としての第2の
半導体層に蓄積されるおそれを有する場合であっても、
そのようなおそれを有効に回避することができる。
[実施例1] 次に、第1図及び第2図を伴って本発明による超格子
光電変換素子の第1の実施例を述べよう。
第1図及び第2図において、第9図及び第10図との対
応部分には同一符号を付し詳細説明を省略する。
第1図及び第2図に示す本発明による超格子光電変換
素子は、超格子層3が、とくに、第2図に示すところか
ら明らかなように、井戸層としての半導体層3Wとそれと
正孔の先行先側に隣る障壁層としての半導体層3Bとの間
に介挿されているキャリア蓄積防止層としての半導体層
3Mを有し、そして、その半導体層3Mが、井戸層としての
半導体層3Wとの間及び障壁層としての半導体層3Bとの間
に正孔に対する階段的な障壁をそれぞれ形成するよう
に、井戸層としての半導体層3Wのエネルギバンドギャッ
プEgWと障壁層としての半導体層のエネルギバンドギャ
ップEgBとの間の中間のエネルギバンドギャップEgMを有
することを除いて、第9図及び第10図で前述した従来の
超格子光電変換素子の場合と同様の構成を有する。
この場合、キャリア蓄積防止層としての半導体層3M
は、第9図及び第10図で前述した従来の超格子光電変換
素子の電極層10及び11を付す前までと同じ構成を得て
後、それに対し、加熱処理を施し、半導体層3Wと半導体
層3Bとの間で構成元素の相互拡散を生ぜしめることによ
って、InGaAlAs系でなるものとし得る。
以上が、本発明による超格子光電変換素子の第1の実
施例の構成である。
このような構成を有する本発明による超格子光電変換
素子によれば、上述した事項を除いて、第9図及び第10
図で前述した従来の超格子光電変換素子の場合と同様の
構成を有するので、詳細説明は省略するが、アバランシ
ェフォトダイオードとの機能が、第9図及び第10図で前
述した従来の超格子光電変換素子の場合と同様の特徴を
有して得られる。
しかしながら、第1図及び第2図に示す本発明による
超格子光電変換素子によれば、超格子層3が、井戸層と
しての半導体層3Wとそれと正孔の走行先側に隣る障壁層
としての半導体層3Bとの間に、半導体層3Wのエネルギバ
ンドギャップEgWと半導体層3BのエネルバンドギャップE
gBとの間の中間のエネルギバンドギャップEgMを有るキ
ャリア蓄積防止用層としての半導体層3Mを、井戸層とし
ての半導体層3Wとの間及び障壁層としての半導体層3Bと
の間に正孔に対する階段的な障壁をそれぞれ形成するよ
うに、介挿している構成を有するので、半導体層3W及び
3M間、及び半導体層3M及び3B間に正孔に対する階段的な
障壁を有するとしても、その障壁高さが、第9図及び第
10図で前述した半導体層3Mを有ていない従来の超格子光
電変換素子の場合における半導体層3W及び3B間の障壁高
さに比し低いので、正孔が、半導体層3Wの半導体層3M
側、及び半導体層3Mの半導体層3B側にはほとんど蓄積し
ないか、蓄積するとしても、第9図及び第10図で前述し
た従来の超格子光電変換素子の場合において半導体層3W
の半導体層3B側に蓄積されるよりも十分少ない量でしか
蓄積されない。
このため、第1図及び第2図に示す本発明による超格
子光電変換素子によれば、入射する光Lの強度変化に対
する応答速度が、第9図及び第10図で前述した従来の超
格子光電変換素子の場合に比し格段的に高く得られる。
[実施例2] 次に、第3図及び第4図を伴って本発明による超格子
光電変換素子の第2の実施例を述べよう。
第3図及び第4図において、第1図及び第2図との対
応部分には同一符号を付し、詳細説明を省略する。
第3図及び第4図に示す本発明における超格子光電変
換素子は、超格子層3が、とくに第4図に示すところか
ら明らかなように、井戸層としての半導体層3Wとそれと
正孔の走行先側に隣る障壁層としての半導体層3Bとの間
にキャリア蓄積防止層としての半導体層3Mを有している
外、半導体層3Wとそれと電子の走行先側に隣る障壁層と
しての半導体層3Bとの間に他のキャリア蓄積防止層とし
ての他の半導体層3M′を有し、そして、その半導体層3
M′が、井戸層としての半導体層2Wとの間及び障壁層と
しての半導体層3Bとの間に電子に対する階段的な障壁を
それぞれ形成するように、半導体層3Mの場合に準じて、
井戸層としての半導体層3WのエネルギバンドギャップE
gWと障壁層としての半導体層3Bのエネルギバンドギャッ
プEgBとの中間のエネルギバンドギャップEgM′を有する
ことを除いて、第1図及び第2図で上述した本発明によ
る超格子光電変換素子の場合と同様の構成を有する。
以上が、本発明による超格子光電変換素子の第2の実
施例の構成である。
このような構成を有する本発明による超格子光電変換
素子によれば、上述した事項を除いて、第1図及び第2
図で上述した本発明による超格子光電変換素子と同様の
構成を有するので詳細説明は省略するが、第1図及び第
2図で上述した本発明による超格子光電変換素子の場合
と同様の優れた作用効果が得られるとともに、超格子層
3が、井戸層としての半導体層3Wとそれと電子の走行方
向側に隣る障壁層としての半導体層3Bとの間に、半導体
層3WのエネルギバンドギャップEgWと半導体層3Bのエネ
ルギバンドギャップEgBとの間の中間エネルギバンドギ
ャップEgM′を有するキャリア蓄積防止層としての半導
体層3M′を、井戸層としての半導体層3Wとの間及び障壁
層としての半導体層3Bとの間に電子に対する階段的な障
壁をそれぞれ形成するこように、介挿している構成を有
するので、第1図及び第2図で上述した本発明による超
格子光電変換素子の場合において、電子が、半導体層3W
の半導体層3B側に蓄積されるおそれを有する場合であっ
ても、そのようのおそれを有効に回避することができ
る。
[実施例3] 次に、第5図及び第6図を伴って本発明による超格子
光電変換素子の第3の実施例を述べよう。
第5図及び第6図において、第11図及び第12図との対
応部分には同一符号を付し詳細説明を省略する。
第5図及び第6図に示す本発明による超格子光電変換
素子は、超格子層3が、第1図及び第2図で前述した本
発明による超格子光電変換素子の場合に準じて、とく
に、第6図に示すところから明らかなように、井戸層と
しての半導体層3Wとそれと正孔の走行先側に隣る障壁層
としての半導体層3Bとの間に介挿されているキャリア蓄
積防止層としての半導体層3Mを有し、そして、その半導
体層3Mが、井戸層としての半導体層3Wとの間及び障壁層
としての半導体層3Bとの間に正孔に対する階段的な障壁
をそれぞれ形成するように、井戸層としての半導体層3W
のエネルギバンドギャップEgWと障壁層としての半導体
層のエネルギバンドギャップEgBとの間の中間のエネル
ギバンドギャップEgMを有することを除いて、第11図及
び第12図で前述した従来の超格子光電変換素子の場合と
同様の構成を有する。
以上が、本発明による超格子光電変換素子の第3の実
施例の構成である。
このような構成を有する本発明による超格子光電変換
素子によれば、上述した事項を除いて、第11図及び第12
図で前述した従来の超格子光電変換素子の場合と同様の
構成を有するので、詳細説明は省略するが、PIN接合型
フォトダイオードとしての機能が、第11図及び第12図で
前述した従来の超格子光電変換素子の場合と同様の特徴
を有して得られる。
しかしながら、第5図及び第6図に示す本発明による
超格子光電変換素子によれば、第1図及び第2図で前述
した本発明による超格子光電変換素子の場合に準じて、
超格子層3が、井戸層としての半導体層3Wとそれと正孔
の走行先側に隣る障壁層としての半導体層3Bとの間に、
半導体層3WのエネルギバンドギャップEgWと半導体層3B
のエネルギバンドギャップEgBとの間の中間のエネルギ
バンドギャップEgMを有するキャリア蓄積防止用層とし
ての半導体層3Mを、井戸層としての半導体層3Wとの間及
び障壁層としての半導体層3Bとの間に正孔に対する階段
的な障壁をそれぞれ形成するように、介挿している構成
を有するので、第1図及び第2図で前述した本発明によ
る超格子光電変換素子の場合に準じて、半導体層3W及び
3M間、及び半導体層3M及び3B間に正孔に対する階段的な
障壁を有するとしても、その障壁高さが、第11図及び第
12図で前述した半導体層3Mを有していない従来の超格子
光電変換素子の場合における半導体層3W及び3B間の障壁
高さに比し低いので、正孔が、半導体層3Wの半導体層3M
側、及び半導体層3Mの半導体層3B側にほとんど蓄積しな
いか、蓄積するとしても、第11図及び第12図で前述した
従来の超格子光電変換素子の場合において半導体層3Wの
半導体層3B側に蓄積されるより十分少ない量でしか蓄積
されない。
このため、第5図及び第6図に示す本発明による超格
子光電変換素子によれば、入射する光Lの強度変化に対
する応答速度が、第11図及び第12図で前述した従来の超
格子光電変換素子の場合に比し格段的に高く得られる。
[実施例4] 次に、第7図及び第8図を伴って本発明による超格子
光電変換素子の第4の実施例を述べよう。
第7図及び第8図において、第5図及び第6図との対
応部分には同一符号を付し、詳細説明を省略する。
第7図及び第8図に示す本発明による超格子光電変換
素子は、超格子層3が、第3図及び第4図で前述した本
発明による超格子光電変換素子の場合に準じて、とくに
第8図に示すところから明らかなように、井戸層として
の半導体層3Wとそれと正孔の走行先側に隣る障壁層とし
ての半導体層3Bとの間にキャリア蓄積防止層としての半
導体層3Mを有している外、半導体層3Wとそれと電子の走
行先側に隣る障壁層としての半導体層3Bとの間に他のキ
ャリア蓄積防止層としての他の半導体層3M′を有し、そ
して、その半導体層3M′が、井戸層としての半導体層3W
との間及び障壁層としての半導体層3Bとの間に電子に対
する階段的な障壁をそれぞれ形成するように、半導体層
3Mと同様に、井戸層としての半導体層3Wのエネルギバン
ドギャップEgWと障壁層としての半導体層3Bのエネルギ
バンドギャップEgBとの中間のエネルギバンドギャップE
gM′を有することを除いて、第5図及び第6図で上述し
た本発明による超格子光電変換素子の場合と同様の構成
を有する。
以上が、本発明による超格子光電変換素子の第4の実
施例の構成である。
このような構成を有する本発明による超格子光電変換
素子によれば、上述した事項を除いて、第5図及び第6
図で上述した本発明による超格子光電変換素子と同様の
構成を有するので詳細説明は省略するが、第5図及び第
6図で上述した本発明による超格子光電変換素子の場合
と同様の優れた作用効果が得られるとともに、第3図及
び第4図で前述した本発明による超格子光電変換素子の
場合に準じて、超格子層3が、井戸層としてての半導体
層3Wとそれと電子の走行方向側に隣る障壁層としての半
導体層3Bとの間に、半導体層3Wのエネルギバンドギャッ
プEgWと半導体層3BのエネルギバンドギャップEgBとの間
の中間のエネルギバンドギャップEgM′を有するキャリ
ア蓄積防止層としての半導体層3M′が介挿されている構
成を有するので、第5図及び第6図で上述した本発明に
よる超格子光電変換素子の場合において、電子が、半導
体層3Wの半導体層3B側に蓄積されるおそれを有する場合
であっても、そのようなおそれを有効に回避することが
できる。
なお、上述においては、光増倍層としての超格子層を
有する超格子光電変換素子、及び光吸収層としての超格
子層を有する超格子光電変換素子のそれぞれについて、
わずかな実施例を述べたに留まり、光増倍層を有する超
格子層を有する種々の超格子光電変換素子、及び光吸収
層としての超格子層を有する種々の超格子光電変換素子
に、本発明に適用して、前述した本発明の場合と同様の
作用効果を得ることができることは明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は、本発明による超格子光電変換素子
の第1の実施例を示す略線的断面図、及びその超格子層
をその内におけるポテンシャルとともにエネルギバンド
構造で示す略線図である。 第3図及び第4図は、本発明による超格子光電変換素子
の第2の実施例を示す略線的断面図、及びその超格子層
をその内におけるポテンシャルとともにエネルギバンド
構造で示す略線図である。 第5図及び第6図は、本発明による超格子光電変換素子
の第3の実施例を示す略線的断面図、及びその超格子層
をその内におけるポテンシャルとともにエネルギバンド
構造で示す略線図である。 第7図及び第8図は、本発明による超格子光電変換素子
の第4の実施例を示す略線的断面図、及びその超格子層
のその内におけるポテンシャルとともにエネルギバンド
構造で示す概略図である。 第9図及び第10図は、、従来の超格子光電変換素子を示
す略線的断面図、及びその超格子層をその内におけるポ
テンシャルとともにエネルギバンド構造で示す略線図で
ある。 第11図及び第12図は、従来の他の超格子光電変換素子を
示す略線的断面図、及びその超格子層をその内における
ポテンシャルとともにエネルギバンド構造で示す略線図
である。 1……半導体基板 2……バッファ層としての半導体層 3……増倍層としての半導体層 3W……井戸層としての半導体層 3B……障壁層としての半導体層 3M、3M′……キャリア蓄積防止層としての半導体層 4……電界強度調節用層としての半導体層 5……光吸収層としての半導体層 6……電界ストップ層としての半導体層 7……表面再結合防止層としての半導体層 8……オーミックコンタクト層としての半導体層 9、11……電極層 12……光入射用窓 21……半導体基板 22……半導体層 23……光吸収層層としての半導体層 24……半導体層 25……オーミックコンタクト層としての半導体層 26……半導体積層体 27、28……電極層 L……光
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩村 英俊 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 永沼 充 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−84589(JP,A) 特開 平3−238879(JP,A) 特開 平2−82658(JP,A) 特開 平2−10780(JP,A) 特開 平1−144687(JP,A) 特開 昭61−294879(JP,A) IEEE,Trans.Electr on Devices,ED−30,p 381−390(1983) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 31/10

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】井戸層として第1の半導体層と障壁層とし
    ての第2の半導体層とが交互順次に積層されている構成
    を有する超格子層を光増倍層または光吸収層として有す
    る超格子光電変換素子において、 上記超格子層が、上記井戸層としての第1の半導体層と
    それと正孔の走行先側に隣る上記障壁層としての第2の
    半導体層との間に介挿されているキャリア蓄積防止層と
    しての第3の半導体層を有し、 上記第3の半導体層が、上記井戸層としての第1の半導
    体層との間及び上記第2の障壁層との間に正孔に対する
    階段的な障壁をそれぞれ形成するように、上記井戸層と
    しての第1の半導体層のエネルギバンドギャップと上記
    障壁層としての第2の半導体層のエネルギバンドギャッ
    プとの間の中間のエネルギバンドギャップを有すること
    を特徴とする超格子光電変換素子。
  2. 【請求項2】請求項1記載の超格子光電変換素子におい
    て、 上記超格子層が、上記井戸層としての第1の半導体層と
    それと電子の走行先側に隣る上記障壁層としての第2の
    半導体層との間に介挿されている他のキャリア蓄積防止
    層としての第4の半導体層を有し、 上記第4の半導体層が、上記井戸層としての第1の半導
    体層との間及び上記障壁層としての第2の半導体層との
    間に電子に対する階段的な障壁をそれぞれ形成するよう
    に、上記井戸層としての第1の半導体層のエネルギバン
    ドギャップと上記障壁層としての第2の半導体層のエネ
    ルギバンドギャップとの間の中間のエネルギバンドギャ
    ップを有することを特徴とする超格子光電変換素子。
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