JP2893092B2 - アバランシェフォトダイオード - Google Patents

アバランシェフォトダイオード

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JP2893092B2
JP2893092B2 JP3256014A JP25601491A JP2893092B2 JP 2893092 B2 JP2893092 B2 JP 2893092B2 JP 3256014 A JP3256014 A JP 3256014A JP 25601491 A JP25601491 A JP 25601491A JP 2893092 B2 JP2893092 B2 JP 2893092B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光通信用光検出器に適用
されるアバランシェフォトダイオードに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】波長が1.3μmまたは1.55μmの
光通信用のアバランシェフォトダイオード(以下APD
と称する)には、従来Ge−APDまたはInP/In
GaAsヘテロ接合型APDが用いられてきた。これら
のAPDではキャリアの倍増層としてGeまたはInP
が用いられている。
【0003】一般にAPDの増倍雑音は、増倍層に用い
る半導体固有の量である電子と正孔とのイオン化率(α
とβ)との比が1から離れるほど小さくなる。しかし、
GeやInPではこの比が1に近いため、雑音が大きい
という問題があった。これを解決するために増倍層に超
格子構造を用いることによってαまたはβの一方を大き
くし、α/βまたはβ/αの比を大きくすることが従来
より提案されている。
【0004】特にInP基板と格子整合したIn0.52
0.48As/In0.53Ga0.47As層およびIn0.52
0.48As/InxGa1-xAsy1-y層は、伝導帯の不
連続が大きいためにαが大きくなり、低雑音化に有効で
あることが確かめられている。
【0005】このような超格子の特徴を生かして低雑音
高速なAPDを作製するためには、光吸収によって生じ
た電子と正孔とのうち、電子のみを選択的に超格子増倍
層に注入することによってアバランシェ増倍を行わなけ
ればならない。このためには、光吸収層を超格子増倍層
と分離しかつこの光吸収層をp形にしなければならな
い。また、光吸収層内でのアバランシェ降伏を制御し、
アバランシェ増幅の起こる場所を超格子領域にのみ限定
するためには、超格子増倍層と光吸収層との電界強度に
差をつけなければならない。
【0006】このような要求を全て満足するための構造
としては、p-−InGaAsの光吸収層と超格子増倍
層との間に高いp型不純物密度を有する薄いInGaA
s層(シートドープ層と呼ぶ)を挟む構造を既に特許出
願した(特願平1−119146号)。また、このシー
トドープ層にバンドギャップの小さいInGaAsを用
いたことにより、この層でトンネル電流が発生する場合
には、よりバンドギャップの大きなIn0.52Al0.48
s層,InP層またはInxGa1-xAsy1-y層を用い
ることのより、トンネル電流を制御することができる
(特願平3−760620号)。
【0007】図3はこの特許出願による素子の構造を示
したものである。同図において、1はn+−InP基
板、2はn+−InPバッファー層、3はノンドープI
0.52Al0.48As/In0.8Ga0.2As0.60.4超格
子増倍層、4は不純物密度8×1017cm-3,厚さ16
0Åのp形InP層(シートドープ層)、5は不純物密
度2×1015cm-3,厚さ2μmのp形In0.53Ga
0.47As層、6は不純物密度2×1017cm-3,厚さ5
00Åのp形In0.53Ga0.47As層、7は不純物密度
1×1018-3,厚さ1000Åのp形InP層、8は
不純物密度1×1018-3,厚さ1000Åのp形In
0.53Ga0.47As層、9はAuGeNi電極、10はA
uZnNi電極である。
【0008】このような構成において、シートドープ層
としてのInP層4の中で電界が弱められ、バンドギャ
ップの小さいIn0.53Ga0.47As層4を用いた光吸収
層には小さな電界しか印加されないためにここでのトン
ネル電流の発生は抑えられる。また、InP層4の一部
(増倍層側)には高電界が印加されるが、この層のバン
ドギャップは大きいためにトンネル電流は発生しない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】図4はこのアバランシ
ェフォトダイオードのバンド構造を示したものである。
同図において、In0.52Al0.48As/In0.8Ga0.2
As0.60.4超格子増倍層3は、価電子帯の不連続はほ
ぼゼロであるために有効質量の大きな正孔もパイルアッ
プされることなく、In0.52Al0.48As/In0.8
0.2As0.60.4超格子増倍層3を通過することがで
きるが、シートドープ層にInP層4を用いた場合、シ
ートドープ層としてのInP層4とIn0.52Al0.48
s/In0.8Ga0.2As0.60.4超格子増倍層3との間
に価電子帯の不連続が存在するためにここで正孔がパイ
ルアップしていまうという問題があった。これに対して
シートドープ層にInAlAsなどの超格子増倍層との
価電子帯不連続の小さい半導体を用いた場合には、光吸
収層としてのIn0.53Ga0.47As層5との間の伝導帯
の不連続が大きくなってしまう。電子は正孔に比べて有
効質量が小さいが、光吸収層とシートドープ層との間の
界面においては、電界が弱いために電子がこの界面にパ
イルアップされる。このようなキャリアのパイルアップ
はアバランシェフォトダイオードの高周波特性を著しく
劣化させるという問題があった。
【0010】したがって本発明は、前述した従来の課題
を解決するためになされたものであり、その目的は、超
格子増倍層と光吸収層との間のシートドープ層でのトン
ネル電流をなくし、かつキャリアのパイルアップによる
高周波特性の劣化を防止したアバランシェフォトダイオ
ードを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために本発明は、光吸収層と超格子増倍層との間に挟
まれたシートドープ層に、光吸収層に近い層にInGa
AsPを配置し、超格子増倍層に近い層にInAlAs
を配置したものである。
【0012】
【作用】本発明においては、シートドープ層と光吸収層
との間の伝導帯の不連続およびシートドープ層と超格子
増倍層との間の価電子帯の不連続を低減させる。
【0013】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を詳細に
説明する。図1は本発明によるアバランシェフォトダイ
オードの一実施例による構成および各層の電界強度分布
を示す図である。同図において、1はn+ −InP基
板、2はn+ −InPバッファー層、3はノンドープI
0.52Al0.48As/In0. 8Ga0.2As0.60.4超格
子増倍層、11は不純物密度8×1017cm-3,厚さ8
0Åのp形In0.52Al0.48As層、12は不純物密度
8×1017cm-3,厚さ80Åのp形In0.8Ga0.2
0.60.4層、5は不純物密度2×1015cm-3,厚さ
2μmのp形In0.53Ga0.47As層、6は不純物密度
2×1017cm-3,厚さ500Åのp形In0.53Ga
0.47As層、7は不純物密度1×1018-3,厚さ10
00Åのp形InP層、8は不純物密度1×10
18-3,厚さ1000Åのp形In0.53Ga0.47As
層、9はAuGeNi電極、10はAuZnNi電極で
ある。このうち、In0.52Al0.48As/In0.8Ga
0.2As0.60 .4超格子増倍層3の厚さは、0.52μ
mであり、In0.8Ga0.2As0.60.4井戸層の厚さは
200Å,In0.52Al0.48Asバリア層の厚さは20
0Å,超格子の周期は13である。
【0014】図1に各層の電界強度の分布を示してお
り、In0.52Al0.48As/In0.8Ga0.2As0.6
0.4 超格子増倍層3に最も大きな電界が加わり、アバラ
ンシェ増倍はここで起きる。In0.53Ga0.47As層5
は光吸収層であり、このIn0. 53Ga0.47As光吸収層
とIn0.52Al0.48As/In0.8Ga0.2As0.60.4
超格子増倍層3との電界強度の差は、不純物密度の大き
いIn0.52Al0.48As層11およびIn0.8Ga0.2
0.60.4層12によって作られる。また、InP層7
は表面再結合を防止するための窓層である。
【0015】In0.52Al0.48As/In0.8Ga0.2
0.60.4超格子増倍層3の井戸層にInGaAsPを
用いたのは、超格子増倍層には大きな電界が印加される
ので、この部分のバンドギャップを大きくすることによ
ってトンネル効果による暗電流を抑制するためである。
In0.53Ga0.47As光吸収層5は波長1.55μmの
信号光を吸収するためにバンドギャップは小さくしなけ
ればならず、したがってIn0.53Ga0.47Asを用い
る。このため、この部分でのトンネル効果を抑制するた
めには、電界強度を1.5×105 V/cm以下にしな
ければならない。In0.52Al0.48As層11およびI
0.8Ga0.2As0.60.4層12のシートドープ層で電
界強度を低減することは、光吸収層でのアバランシェ降
伏を防止するとともにトンネル効果をも抑圧する。
【0016】一方、シートドープ層内では電界強度が急
激に変化するが、特にIn0.52Al0.48As/In0.8
Ga0.2As0.60.4超格子増倍層3に近いIn0.52
0.48As層11においては、電界強度は大きく、トン
ネル電流が発生する。これを防ぐために本発明において
は、シートドープ層にバンドギャップの大きいInAl
Asを用いた。一方、In0.8Ga0.2As0.60.4層1
2においては、既にIn0.52Al0.48As層11によっ
て電界が弱められているためにIn0.52Al0.48As層
11に比べてバンドギャップの小さい半導体を用いても
かまわない。
【0017】図2に本実施例のアバランシェフォトダイ
オードのバンド構造を示す。入射した信号光は、In
0.53Ga0.47As層5で吸収されて電子正孔対を生成す
る。このうち、電子がIn0.53Ga0.47As層5内の電
界によってIn0.52Al0.48As/In0.8Ga0.2As
0.60.4超格子増倍層3の方向に掃引される。電子がI
0.52Al0.48As/In0.8Ga0.2As0.60.4超格
子増倍層3に注入されるためには、In0.52Al0.48
s層11とIn0.8Ga0.2As0.60.4層12とからな
るシートドープ層の伝導帯の不連続を越えなけれればな
らないが、図2から明かなように伝導帯の不連続は階段
状になっているために個々の不連続は極めて小さく、電
子は順次伝導帯の不連続を越えることができる。
【0018】一方、イオン化によってIn0.52Al0.48
As/In0.8Ga0.2As0.60.4超格子増倍層3内に
生成された正孔は、In0.53Ga0.47As層5に向かっ
て走る。シートドープ層とIn0.52Al0.48As/In
0.8Ga0.2As0.60.4超格子増倍層3との間には価電
子帯の不連続はないため、正孔はパイルアップされるこ
となく、シートドープ層を通過することができる。
【0019】なお、前述した実施例においては、シート
ドープ層にIn0.52Al0.48As層11とIn0.8Ga
0.2As0.60.4層12とを用いた場合について説明し
たが、In0.8Ga0.2As0.60.4層12においては、
In0.53Ga0.47As層よりもバンドギャップの大きい
InxGa1-xAsy1-y(0<x<1,0<y<1)層
を用いても前述と同様の効果が得られることは言うまで
もない。
【0020】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によるアバ
ランシェフォトダイオードにおいては、シートドープ層
でのキャリアのパイルアップがないために高周波特性を
劣化させることなく、シートドープ層でのトンネル伝導
電流の発生を抑制することができるという極めて優れた
効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるアバランシェフォトダイオードの
一実施例による構成を示す断面図および各層の電界強度
分布を示す図である。
【図2】図1に示すアバランシェフォトダイオードのバ
ンド構造を示す図である。
【図3】従来のアバランシェフォトダイオードの構成を
示す断面図および各層の電界強度分布を示す図である。
【図4】従来のアバランシェフォトダイオードのバンド
構造を示す図である。
【符号の説明】
1 n+−InP基板 2 n+−InPバッファー層 3 ノンドープIn0.52Al0.48As/In0.8Ga
0.2As0.60.4超格子増倍層 5 p形In0.53Ga0.47As層 6 p形In0.53Ga0.47As層 7 p形InP層 8 p形In0.53Ga0.47As層 9 AuGeNi電極 10 AuZnNi電極 11 p形In0.52Al0.48As層 12 p形In0.8Ga0.2As0.60.4

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 InP基板と格子整合したIn0.52Al
    0.48Asをバリア層としIn0.53Ga0.47AsまたはI
    xGa1-xAsy1-yを井戸層とする超格子をキャリア
    増倍層とし、前記超格子キャリア増倍層とは分離したp
    形In0.53Ga0.47Asを光吸収層として有し、前記超
    格子キャリア増倍層と光吸収層との間に、前記光吸収層
    に近い層にInGaAsPを配置し、前記超格子キャリ
    ア増倍層に近い層にInAlAsを配置したことを特徴
    とするアバランシェフォトダイオード。
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