JP2893092B2 - アバランシェフォトダイオード - Google Patents
アバランシェフォトダイオードInfo
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Description
されるアバランシェフォトダイオードに関するものであ
る。
光通信用のアバランシェフォトダイオード(以下APD
と称する)には、従来Ge−APDまたはInP/In
GaAsヘテロ接合型APDが用いられてきた。これら
のAPDではキャリアの倍増層としてGeまたはInP
が用いられている。
る半導体固有の量である電子と正孔とのイオン化率(α
とβ)との比が1から離れるほど小さくなる。しかし、
GeやInPではこの比が1に近いため、雑音が大きい
という問題があった。これを解決するために増倍層に超
格子構造を用いることによってαまたはβの一方を大き
くし、α/βまたはβ/αの比を大きくすることが従来
より提案されている。
l0.48As/In0.53Ga0.47As層およびIn0.52A
l0.48As/InxGa1-xAsyP1-y層は、伝導帯の不
連続が大きいためにαが大きくなり、低雑音化に有効で
あることが確かめられている。
高速なAPDを作製するためには、光吸収によって生じ
た電子と正孔とのうち、電子のみを選択的に超格子増倍
層に注入することによってアバランシェ増倍を行わなけ
ればならない。このためには、光吸収層を超格子増倍層
と分離しかつこの光吸収層をp形にしなければならな
い。また、光吸収層内でのアバランシェ降伏を制御し、
アバランシェ増幅の起こる場所を超格子領域にのみ限定
するためには、超格子増倍層と光吸収層との電界強度に
差をつけなければならない。
としては、p-−InGaAsの光吸収層と超格子増倍
層との間に高いp型不純物密度を有する薄いInGaA
s層(シートドープ層と呼ぶ)を挟む構造を既に特許出
願した(特願平1−119146号)。また、このシー
トドープ層にバンドギャップの小さいInGaAsを用
いたことにより、この層でトンネル電流が発生する場合
には、よりバンドギャップの大きなIn0.52Al0.48A
s層,InP層またはInxGa1-xAsyP1-y層を用い
ることのより、トンネル電流を制御することができる
(特願平3−760620号)。
したものである。同図において、1はn+−InP基
板、2はn+−InPバッファー層、3はノンドープI
n0.52Al0.48As/In0.8Ga0.2As0.6P0.4超格
子増倍層、4は不純物密度8×1017cm-3,厚さ16
0Åのp形InP層(シートドープ層)、5は不純物密
度2×1015cm-3,厚さ2μmのp形In0.53Ga
0.47As層、6は不純物密度2×1017cm-3,厚さ5
00Åのp形In0.53Ga0.47As層、7は不純物密度
1×1018m-3,厚さ1000Åのp形InP層、8は
不純物密度1×1018m-3,厚さ1000Åのp形In
0.53Ga0.47As層、9はAuGeNi電極、10はA
uZnNi電極である。
としてのInP層4の中で電界が弱められ、バンドギャ
ップの小さいIn0.53Ga0.47As層4を用いた光吸収
層には小さな電界しか印加されないためにここでのトン
ネル電流の発生は抑えられる。また、InP層4の一部
(増倍層側)には高電界が印加されるが、この層のバン
ドギャップは大きいためにトンネル電流は発生しない。
ェフォトダイオードのバンド構造を示したものである。
同図において、In0.52Al0.48As/In0.8Ga0.2
As0.6P0.4超格子増倍層3は、価電子帯の不連続はほ
ぼゼロであるために有効質量の大きな正孔もパイルアッ
プされることなく、In0.52Al0.48As/In0.8G
a0.2As0.6P0.4超格子増倍層3を通過することがで
きるが、シートドープ層にInP層4を用いた場合、シ
ートドープ層としてのInP層4とIn0.52Al0.48A
s/In0.8Ga0.2As0.6P0.4超格子増倍層3との間
に価電子帯の不連続が存在するためにここで正孔がパイ
ルアップしていまうという問題があった。これに対して
シートドープ層にInAlAsなどの超格子増倍層との
価電子帯不連続の小さい半導体を用いた場合には、光吸
収層としてのIn0.53Ga0.47As層5との間の伝導帯
の不連続が大きくなってしまう。電子は正孔に比べて有
効質量が小さいが、光吸収層とシートドープ層との間の
界面においては、電界が弱いために電子がこの界面にパ
イルアップされる。このようなキャリアのパイルアップ
はアバランシェフォトダイオードの高周波特性を著しく
劣化させるという問題があった。
を解決するためになされたものであり、その目的は、超
格子増倍層と光吸収層との間のシートドープ層でのトン
ネル電流をなくし、かつキャリアのパイルアップによる
高周波特性の劣化を防止したアバランシェフォトダイオ
ードを提供することにある。
るために本発明は、光吸収層と超格子増倍層との間に挟
まれたシートドープ層に、光吸収層に近い層にInGa
AsPを配置し、超格子増倍層に近い層にInAlAs
を配置したものである。
との間の伝導帯の不連続およびシートドープ層と超格子
増倍層との間の価電子帯の不連続を低減させる。
説明する。図1は本発明によるアバランシェフォトダイ
オードの一実施例による構成および各層の電界強度分布
を示す図である。同図において、1はn+ −InP基
板、2はn+ −InPバッファー層、3はノンドープI
n0.52Al0.48As/In0. 8Ga0.2As0.6P0.4超格
子増倍層、11は不純物密度8×1017cm-3,厚さ8
0Åのp形In0.52Al0.48As層、12は不純物密度
8×1017cm-3,厚さ80Åのp形In0.8Ga0.2A
s0.6P0.4層、5は不純物密度2×1015cm-3,厚さ
2μmのp形In0.53Ga0.47As層、6は不純物密度
2×1017cm-3,厚さ500Åのp形In0.53Ga
0.47As層、7は不純物密度1×1018m-3,厚さ10
00Åのp形InP層、8は不純物密度1×10
18m-3,厚さ1000Åのp形In0.53Ga0.47As
層、9はAuGeNi電極、10はAuZnNi電極で
ある。このうち、In0.52Al0.48As/In0.8Ga
0.2As0.6P0 .4超格子増倍層3の厚さは、0.52μ
mであり、In0.8Ga0.2As0.6P0.4井戸層の厚さは
200Å,In0.52Al0.48Asバリア層の厚さは20
0Å,超格子の周期は13である。
り、In0.52Al0.48As/In0.8Ga0.2As0.6P
0.4 超格子増倍層3に最も大きな電界が加わり、アバラ
ンシェ増倍はここで起きる。In0.53Ga0.47As層5
は光吸収層であり、このIn0. 53Ga0.47As光吸収層
とIn0.52Al0.48As/In0.8Ga0.2As0.6P0.4
超格子増倍層3との電界強度の差は、不純物密度の大き
いIn0.52Al0.48As層11およびIn0.8Ga0.2A
s0.6P0.4層12によって作られる。また、InP層7
は表面再結合を防止するための窓層である。
s0.6P0.4超格子増倍層3の井戸層にInGaAsPを
用いたのは、超格子増倍層には大きな電界が印加される
ので、この部分のバンドギャップを大きくすることによ
ってトンネル効果による暗電流を抑制するためである。
In0.53Ga0.47As光吸収層5は波長1.55μmの
信号光を吸収するためにバンドギャップは小さくしなけ
ればならず、したがってIn0.53Ga0.47Asを用い
る。このため、この部分でのトンネル効果を抑制するた
めには、電界強度を1.5×105 V/cm以下にしな
ければならない。In0.52Al0.48As層11およびI
n0.8Ga0.2As0.6P0.4層12のシートドープ層で電
界強度を低減することは、光吸収層でのアバランシェ降
伏を防止するとともにトンネル効果をも抑圧する。
激に変化するが、特にIn0.52Al0.48As/In0.8
Ga0.2As0.6P0.4超格子増倍層3に近いIn0.52A
l0.48As層11においては、電界強度は大きく、トン
ネル電流が発生する。これを防ぐために本発明において
は、シートドープ層にバンドギャップの大きいInAl
Asを用いた。一方、In0.8Ga0.2As0.6P0.4層1
2においては、既にIn0.52Al0.48As層11によっ
て電界が弱められているためにIn0.52Al0.48As層
11に比べてバンドギャップの小さい半導体を用いても
かまわない。
オードのバンド構造を示す。入射した信号光は、In
0.53Ga0.47As層5で吸収されて電子正孔対を生成す
る。このうち、電子がIn0.53Ga0.47As層5内の電
界によってIn0.52Al0.48As/In0.8Ga0.2As
0.6P0.4超格子増倍層3の方向に掃引される。電子がI
n0.52Al0.48As/In0.8Ga0.2As0.6P0.4超格
子増倍層3に注入されるためには、In0.52Al0.48A
s層11とIn0.8Ga0.2As0.6P0.4層12とからな
るシートドープ層の伝導帯の不連続を越えなけれればな
らないが、図2から明かなように伝導帯の不連続は階段
状になっているために個々の不連続は極めて小さく、電
子は順次伝導帯の不連続を越えることができる。
As/In0.8Ga0.2As0.6P0.4超格子増倍層3内に
生成された正孔は、In0.53Ga0.47As層5に向かっ
て走る。シートドープ層とIn0.52Al0.48As/In
0.8Ga0.2As0.6P0.4超格子増倍層3との間には価電
子帯の不連続はないため、正孔はパイルアップされるこ
となく、シートドープ層を通過することができる。
ドープ層にIn0.52Al0.48As層11とIn0.8Ga
0.2As0.6P0.4層12とを用いた場合について説明し
たが、In0.8Ga0.2As0.6P0.4層12においては、
In0.53Ga0.47As層よりもバンドギャップの大きい
InxGa1-xAsyP1-y(0<x<1,0<y<1)層
を用いても前述と同様の効果が得られることは言うまで
もない。
ランシェフォトダイオードにおいては、シートドープ層
でのキャリアのパイルアップがないために高周波特性を
劣化させることなく、シートドープ層でのトンネル伝導
電流の発生を抑制することができるという極めて優れた
効果が得られる。
一実施例による構成を示す断面図および各層の電界強度
分布を示す図である。
ンド構造を示す図である。
示す断面図および各層の電界強度分布を示す図である。
構造を示す図である。
0.2As0.6P0.4超格子増倍層 5 p形In0.53Ga0.47As層 6 p形In0.53Ga0.47As層 7 p形InP層 8 p形In0.53Ga0.47As層 9 AuGeNi電極 10 AuZnNi電極 11 p形In0.52Al0.48As層 12 p形In0.8Ga0.2As0.6P0.4層
Claims (1)
- 【請求項1】 InP基板と格子整合したIn0.52Al
0.48Asをバリア層としIn0.53Ga0.47AsまたはI
nxGa1-xAsyP1-yを井戸層とする超格子をキャリア
増倍層とし、前記超格子キャリア増倍層とは分離したp
形In0.53Ga0.47Asを光吸収層として有し、前記超
格子キャリア増倍層と光吸収層との間に、前記光吸収層
に近い層にInGaAsPを配置し、前記超格子キャリ
ア増倍層に近い層にInAlAsを配置したことを特徴
とするアバランシェフォトダイオード。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3256014A JP2893092B2 (ja) | 1991-09-09 | 1991-09-09 | アバランシェフォトダイオード |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3256014A JP2893092B2 (ja) | 1991-09-09 | 1991-09-09 | アバランシェフォトダイオード |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0567805A JPH0567805A (ja) | 1993-03-19 |
JP2893092B2 true JP2893092B2 (ja) | 1999-05-17 |
Family
ID=17286712
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3256014A Expired - Lifetime JP2893092B2 (ja) | 1991-09-09 | 1991-09-09 | アバランシェフォトダイオード |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2893092B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2739824B2 (ja) * | 1994-06-21 | 1998-04-15 | 日本電気株式会社 | 半導体受光素子 |
-
1991
- 1991-09-09 JP JP3256014A patent/JP2893092B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0567805A (ja) | 1993-03-19 |
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