JP2851320B2 - 真空アーク蒸着装置及び方法 - Google Patents

真空アーク蒸着装置及び方法

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JP2851320B2 JP24869689A JP24869689A JP2851320B2 JP 2851320 B2 JP2851320 B2 JP 2851320B2 JP 24869689 A JP24869689 A JP 24869689A JP 24869689 A JP24869689 A JP 24869689A JP 2851320 B2 JP2851320 B2 JP 2851320B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、真空工具、ベアリング、ギヤ等の耐摩耗性
コーテイング電子部品、プリント回路、光学、磁気装置
等の分野での被膜形成に使用される真空アーク蒸着装置
及び蒸着方法に関する。
(従来の技術) 真空アーク蒸着法は、基本的には、真空チャンバー内
で蒸発源(陰極)からアーク放電により被膜材料粒子を
発生させ、これをマイナスのバイアス電圧を印加した基
板上に堆積させる方法であり、蒸発源である陰極の蒸発
面に発生したアークスポットからは高アーク電流により
高エネルギーの陰極材料原子がプラズマビームとなって
放出され、陰極と基板との間にかけられた電圧より加速
され、基板上に被膜が形成されるようにするものであ
る。この真空アーク蒸着法の特長の1つは、入射粒子の
エネルギーが高いため、被膜の密度が高く、強度および
耐久性に優れた膜が得られる点であり、それにもまして
工業的に注目されるのは、成膜レート(成膜速度)が速
く生産性が高い点である。
真空アーク蒸着法の進歩した従来技術を代表例により
補足説明する。
従来技術例(I)、特公昭58−3033号公報 要約して「真空室内で蒸発源物質とアーク電極との間
にアーク放電を発生させ、蒸発源物質の原子およびイオ
ンよりなる粒子のビームを射出し、その際100ボルト以
下の低電圧で約50〜300アンペアのアーク放電電流を供
給して各粒子に約10〜100電子ボルトの運動エネルギー
を与え、上記粒子を基板の表面上に堆積させる」ことを
要旨とし、この方法を実施する装置として、ビームの指
向性を高めるために、陽極を円錐台筒状に形成してビー
ム指向方向を決定し、その開口度および拡径角度を制御
することによってビーム幅を規制することが開示され、
さらに指向性を高めるために磁界の利用が有効の旨記載
されている。
従来技術例(II)、特公昭52−14690号公報 要約して「冷却床に配置した蒸発源金属陰極、陰極の
蒸発面に放電の陰極点(アークスポット)を発生させる
トリガ電極、排気室およびアーク電極を備える真空金属
被覆装置において陽極が外囲器であり、陰極の蒸発面は
外囲器内空間に面し、かつ陰極点保持装置が陰極の蒸発
面を制御しかつ陰極点が陰極の蒸発面から非蒸発面へ転
移するのを妨げるように陰極の近くに配置される」こと
を要旨とするもので、この構造によりアークの安定性、
陰極材料利用率を向上させている。
従来技術例(III) 前記2公報の開示を含めて従来の真空アーク蒸着技術
には、陰極蒸発面から発生するイオンや中性子からなる
プラズマ粒子の他に、陰極材料の溶融粒子、すなわちプ
ラズマ粒子に較べて大きいマクロバーテイクル、マクロ
ドロップレット等が発生し、これが基板上の堆積膜中に
混入して膜表面粗度の悪化、密着力の低下を起こし、ま
た反応性コーテイング膜の場合には溶融粒子が未反応の
まま膜中にとり込まれるという問題がある。
この問題を解決する従来技術としては、第11図に磁界
利用装置があり、すなわち真空アーク蒸発源(a)と基
板(b)との間を直角に曲げられソレノイド(c)が配
置された真空に維持される管路dが連結し、発生源から
発生したプラズマはソレノイド(c)の磁場の作用のも
とに曲がり管路(d)内を曲進して基板(b)まで導か
れるが、溶融粒子は磁場の影響を受けずに直進して光学
的に影となる位置にある基板(b)には到達できず、こ
うして溶融粒子を含まぬ良質な被膜の形成が可能である
としている。
従来技術例(IV)、特公昭60−36468号公報 この装置は、磁場を利用する真空アーク蒸着装置の他
の1例であって、第12図に示すように、陰極蒸発面
(e)の前方に管状陽極fとその外側にソレノイド
(g)を配し、ソレノイドの蒸発面まわりの部分を単位
長さ当たりの巻数を他の部分の2倍以上とした点に特徴
を有するもので、点線で示すように磁場は陰極に向かっ
て収束する。この磁場の大きさおよび形状からする作用
によって、アークの安定性と磁場がプラズマを導く効果
により効率的な蒸発物質の利用が実現できるとされてい
る。
(発明が解決しようとする問題点) 従来技術例(III)の真空蒸発装置は、前記の溶融粒
子が被膜中に混入する問題は避けられるが、図示のよう
に装置が大掛かりで、利用空間が狭く、実施制御に困難
があり、有効なコーテイングエリアが小さいために、工
業的規模での実施には不向きである。
従来技術例(IV)は(III)より実用的になり得ると
思われるが、前記公報8欄に記載のように、蒸発物の中
性成分の基板への到達は従来技術と同じとしており、従
って溶融粒子が被膜中に混入する問題は、従来技術例
(I)(II)と同様に、未解決で残されたままである。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、従来技術の真空アーク蒸着装置の上記問題
点を解決し、蒸発面からの溶融粒子の混入による被膜の
不良化の問題を最小限にすることが可能であり、しかも
工業的、経済的な装置としての条件を具備し、真空アー
ク蒸着技術の特質を支障なく実現するところの改良真空
アーク蒸着装置を提供することを目的とする。
この目的に対応する解決手段として、本発明の真空ア
ーク蒸着装置は、請求項1に記載のとおり、少なくとも
一つのコイルを、アーク蒸発源との間の位置に蒸発面と
同軸状に、かつ、コイルの励磁により形成される磁場の
磁力線がコイル内側の空間位置で収束するように配置し
たものである。前記蒸発源は、請求項2に記載のとお
り、磁力線が蒸発面の半径方向外向きに発散する位置に
配置する。
磁場の強度については、請求項3及び請求項4に記載
のとおり、蒸発面での発散する磁場の半径方向成分が約
10ガウス以上、かつ、蒸発面での誘導用磁場を20ガウス
以上、好ましくは約60ガウス以上とする。
装置内には、請求項5に記載のとおり、前記コイルの
内側の部分に、磁場によって絞られたプラズマ流の径よ
りもわずかに大きな開口を有するオリフィスを配置する
のが望ましい。
本発明の真空アーク蒸着装置の具体的装置構成として
は、請求項6に記載のとおり、真空チャンバーのアーク
蒸発源を収容する側と基板を収容する側との間に管状部
を設け、少なくとも一つのコイルを、管状部の外側位置
に、かつ、コイルの励磁により形成される磁場の磁力線
がコイル内側の空間位置で収束するように配置したもの
である。これにより、請求項7記載のとおり、蒸発面上
に発生したアークスポットを発散した磁力線によって蒸
発面上にて高速で周回運動させるとともに、プラズマを
磁力線に沿って前記コイル内側の空間位置を通過させて
基板に導き、被膜を形成するようにする。前記管状部
は、請求項8に記載のとおり、磁場に沿って絞られたプ
ラズマ流の径よりもわずかに大きな開口のオリフィスと
なる。
また、本発明の真空蒸着方法は、請求項9に記載のと
おり、少なくとも一つのコイルをアーク蒸発源と基板の
間に、蒸発面と同軸状に配置し、コイルの励磁により形
成される磁場の磁力線をコイル内側の空間で収束させ、
アーク蒸発源を磁力線が蒸発面の半径方向外向きに発散
する位置に配置し、蒸発面上に発生したアークスポット
をこの発散した磁力線によって蒸発面上にて高速で周回
運動させ、プラズマを磁力線に沿ってコイルの内側空間
を通過させて基板に導き、被膜を形成することを特徴と
したものである。
(作 用) 本発明装置の技術的根拠を作用原理により装置構成に
即して説明すると、次のとおりである。
一般に、第1図に示すように、コイル(1)を励磁す
ると、形成される磁力線(7)は、コイル内位置(B)
では中心軸線(X)方向成分が殆どなくなるが、コイル
(1)の両端から離れるに従って磁力線(7)は軸線
(X)より半径方向外向きに発散するようになりコイル
(1)の外側を大きく迂回してコイル(1)の反対側の
磁力線につながる。
本発明では、真空アーク蒸発源の蒸発面を磁場が外向
きに発散する位置(A)に置き、蒸発したプラズマ流が
磁力線に沿って導かれてコイル内位置(B)を通過し反
対位置(C)に設置した基板に到来したコーテイングす
るような構成を与える。
第2図はこの構成を真空蒸着装置として模式的に表示
したもので、非磁性材料の真空チャンバー(2)の管状
部(3)の外側の位置(B)に配置したコイル(1)と
の関係において、チヤンバー(2)内の位置(A)に真
空アーク蒸発源(4)を蒸発面(5)の中心が中心軸線
(X)に合致するようにして配置し、位置(C)に基板
(6)を配置する。(7)は磁力線を示す。(8)はプ
ラズマ発生アーク閉込めリングである。
一般にプラズマに磁場を印加すると、プラズマは磁力
線に沿った方向に向かい移動しやすく、磁力線に直交す
る方向へは移動しにくい性質を持つ。これは、荷電粒子
が磁力のある空間を移動する際、磁力線に巻付く形で運
動するいわゆる「ラーモア旋回運動」の効果による。こ
の効果で、プラズマを導くには、プラズマ中の電子を磁
場にて導いてやれば、イオンは静電的効果で負電荷の電
子密度の高い部分へと移動するので、電子をトラップ可
能な数十ガウス以上の磁場を印加するとよい。
この結果として、陰極アーク発生源(4)の蒸発面
(5)にて発生したプラズマは図示の磁力線(7)に沿
って流れ基板(6)に到達する。
この効果には、基板に向かう溶融粒子を相対的に減少
させる働きがある。すなわち、中性の溶融粒子には、こ
の誘導効果が作用しないのに対して、イオンは選択的に
基板まで導かれるからである。
次に、本発明では、従来技術例(IV)では磁場が収束
する位置にアーク蒸発源が置かれるのとは対照的に、コ
イル端部よりの磁場の磁力線が半径方向外向きに発散す
る位置にアーク蒸発源を置く。この外側へ向かう磁場は
半径方向成分、すなわち蒸発面と平行な成分を持ち、ア
ーク蒸発源のアークスポットから流出するイオン、電子
と直交し、電磁的な相互反発作用によってアークスポッ
トを強制的に動かすので、アークスポットは蒸発面上を
高速で周回運動する。その結果、アークスポットがある
一ケ所に滞留する時間が短くなり、アークスポットの周
囲の溶融部分の発生が抑制され、蒸発面上から発生する
溶融粒子の発生量を減少しまた溶融粒子径を小形化する
作用を生ずる。
以上の2作用の併立により、本発明では、アークスポ
ットの移動を半径方向外向き磁場成分で高速化して蒸発
面から溶融粒子の混在の少ないプラズマを発生させ、さ
らに磁場によってイオンのみを選択的に誘導することに
より、被膜への溶融流粒子の混入の減少を達成する。
さらに、本発明では、実施上、有利に利用し得る作用
としてプラズマ流が収束状態で得られるという作用があ
る。すなわち、プラズマ流は、磁力線に沿って誘導され
てコイル内側の空間位置で蒸発面より小径に一旦収束さ
れたのち、再び発散してゆく。このとき、もし基板をコ
イルに接近させて配置すると、小さな面積に高い密度で
収束したプラズマ流でコーテイングすることができる。
コーテイングする基板は、その形状、大きさ、コーテ
イング個所は限定されない。そこで基板が例えば穴あけ
ドリルの場合、コーテイングが重要なのは刃先のみであ
るので、刃先をコイルに接近させて配置して、プラズマ
集束流作用を利用できる。もちろん、広い面積に亘って
コーテイングが必要なときは、基板をコイルから相当の
距離を置いて設置して磁場に沿って発散したプラズマ流
を利用すればよい。
プラズマ流の集束性に関しては、先行技術(I)(I
I)では蒸発したイオンは必然的に蒸発面により拡がっ
て拡散するし、先行技術例(IV)でもプラズマ流は磁力
線に沿って移動するものの蒸発面より拡がっている。
さらに、本発明で同時に得られる実施上有利な別の作
用としては、アークスポットが蒸発面を高速で周回運動
することで、アークスポットが蒸発面上をくまなく走り
回ることから蒸発材料を均一に消耗させ得るという作用
がある。
先行技術(I)(II)に関しては、特別な制御を加え
ぬ場合、アークスポットが蒸発面の一部分のみに滞在
し、これを修正するため蒸発材の背面にコイルを配しプ
レーナマグネトロンスパッタ装置と類似の磁場を形成す
ることで、アークスポットを強制移動させる方法が知ら
れている。本発明では、このような特別な機構を設けて
なくても、蒸発材料は均一に消耗される。
(実施例) 以下、本発明を添付図を参照し実施例に即してさらに
具体的に説明する。
第3a図、第3b図は、本発明の真空アーク蒸着装置の1
例の要部を示す。第2図の模式図に準ずるものであるか
ら、均等部分に同一符号を記入して指摘し、その説明を
援用する。
説明を補足すると、Ti製の真空アーク蒸発源(4)は
アーク電源(9)のマイナス側に接続され、周囲にBN製
のアーク閉込めリング(8)を配し、電源(9)のプラ
ス側に接続される真空チヤンバー(2)と絶縁物(10)
を介し絶縁し、水冷機構を有するカソートホルダ(11)
に取付け、蒸発面を真空チヤンバ(2)側の前面に向け
て配置する。(12)はアーク点火機構を示す。この図で
は外れて図示されない基板(6)との間にチヤンバの管
状部(3)の外側に同じ中心軸線(X)のもとに配置さ
れるコイル(1)はこの例で単一であるが、複数コイル
を配置してもよい。蒸発面では発生のプラズマは、コイ
ルの内側の陽極を兼ねる管状部(3)を通りチヤンバー
内の基板(6)に導かれる。
本例の数値を示せば、蒸発源カソードの蒸発面5はφ
100mm、コイル1の中心径はφ184mm、コイル端よりカソ
ード蒸発面までの距離は80mmである。
コイルを3000ATで励磁した際の磁場形状を第4図に示
し、各部での磁場強度を第1表に単位ガウスで示す。
第1表から知られるように、カソード蒸発面(5)上
での磁場の半径方向成分は一様ではない。すなわち、中
心軸線(X)上では、形状の対称性により当然0であり
周囲に到るに従って大きくなる。ここでは、蒸発面外径
の70%の35mm半径の位置(内外面積のほぼ等しい)を代
表点と見做して作動状況を説明する。
第4図および第1表から、コイルで励磁された磁力線
は中心軸線(X)から離れるに従い発散して、カソード
蒸発面では半径方向成分を有することが知られる。
上記の装置で、アーク電源(9)より電力を供給しつ
つアーク点火機構(12)により真空アーク放電を発生さ
せると、蒸発面(5)からのプラズマ流が磁力線に沿っ
て導かれる状況が目視により観察できる。すなわち、蒸
発面より発生したプラズマ流の発光部がコイルの内側
で、磁場に沿った形で、蒸発面の約60%の径にまで収束
した後、真空チヤンバーの反対側内へと発散する。この
時の蒸発面(5)のアークスポットは高速で円周運動し
ていた。
この装置で、SUS304製ステンレス鋼製の基板(6)を
蒸発面(5)より350mmの位置に正対して置き、作動条
件をコイル(1)の励磁3000AT、アーク電流100A、基板
バイアス電圧−50V、真空チャンバー(2)内N2ガス圧
力10mTorrとしてTiN被膜の反応性真空アーク蒸着を実施
したところ、被膜厚約2.5μmで第5図の被膜の走査型
電子顕微鏡(SEM)写真に示すように溶融粒子の混入の
少ない良好なコーテイングを行うことができた。第6図
の被膜のSEM写真は、比較のため、先行技術例(I)(I
I)に相当する従来法に準じ、基板を上記とほぼ同じ蒸
着レートが得られる蒸発面より200mmの位置に置き、他
は同一条件でコーテイングした被膜を示し、これと較べ
ると本発明によれば顕著に良好な結果が得られることが
知られる。
さらに本発明による被膜と比較例の被膜について、表
面粗さ(Ra値)とSEM像に基づく画像処理によって直径
0.6μm以上の大きさの溶融粒子密度を計数下結果を第
2表に示す。
これから、数量的なデータの上からも、表面粗さの大
幅な改善と溶融粒子数の1/10近い減少が本発明により実
現できることが知られる。
被膜への溶融粒子の混入を防止し得る先行技術例(II
I)と較べれば、本発明の装置は、構造が簡単で小形化
され工業的実施が容易である。
次に、被膜への溶融粒子の混入量と磁場強度との関係
を調べるため、コイルの励磁を0AT、1000ATおよび2000A
Tに変化させてコーテイングを行ったところ、励磁を増
すに伴って蒸発面のアークスポットの旋回運動が高速化
することが観察され、またそれぞれ第7図、第8図およ
び第9図の被膜のSEM写真の結果が得られた。
コイルの励磁なしの場合、第7図の写真のように、溶
融粒子の混入は多いが、2000AT励磁の場合は第9図の写
真のように、溶融粒子の混入が少なく、3000AT励磁の第
5図と殆んど変わらぬ結果が得られる。励磁1000ATの場
合は、第8図の写真のように、第7図無励磁の場合より
溶融粒子の混入は少なくなるものの相当数残っており、
また粒子サイズも大きい。これから励磁1000ATと2000AT
との間で溶融粒子の低減化が進むことが知られる。1000
ATと2000ATでの蒸発面上の半径方向成分は、それぞれ約
7ガウスと13ガウスであるので、この磁場半径方向成分
が約10ガウスを超えると溶融粒子の低減化が進むものと
判断される。
また本発明においてプラズマを効率よく基板に誘導す
るという観点から、励磁電流が成膜レートに及ぼす影響
を調べた結果を第10図に示す。第10図より、励磁強度を
増加させるに従って成膜レートが増加するが、3000AT以
上で飽和する傾向があることが知られる。
この現像は、次の物理現像によって傾向を説明でき
る。すなわち、磁場の印加によって、電子が磁力線にラ
ーモア運動でトラップされ、磁力線に平行な動きに限定
されるが、この現象が利用できるためには上記のラーモ
ア運動の半径が実際の装置の大きさ、例えば蒸発面の径
に較べ充分に小さい必要がある。このラーモア半径は
式、mV⊥/eB(ただし、m:電子質量、V⊥:電子の速
度、e:電気素量、B:磁場強度)にて与えられる。すなわ
ち、ラーモア半径は磁場強度に逆比例するため、励磁に
より磁場が強くなれば、ラーモア半径は小さくなり、電
子はより強く磁場にトラップされることとなる。
ここに、例としてアークスポットより放出された直後
の電子が放電電圧に相当する約20eVのエネルギーを持っ
ていたとして、3000ATで励磁した際の蒸発面近くで磁場
60ガウスにおいて計算すると、ラーモア半径は約2.5mm
である。このラーモア運動の直径を蒸発面の径と比較す
ると1/20程度であり、この磁場においては電子は充分に
トラップされていると言い得る。
どの程度の磁場を印加すればよいかは、他の実施条件
との関係により一概に断定することは困難であるが、第
10図から、成膜レートが3000ATで飽和し、0〜1000ATで
急激に向上する傾向があることから判断すると、少くと
も1000AT以上の励磁が必要で、3000ATが好適と判断され
る。本発明では、蒸発面近辺で磁場が発散により最も弱
くなり、ラーモア半径が最大となるので、この位置での
磁場強度で示せば、効率的な磁場プラズマ誘導を行うに
は、少なくとも20ガウス、より好適には60ガウスの磁場
が必要と判断される。
以上の実施例では蒸発面、コイルは円形として説明し
ているが、各図は断面形と見做して蒸発面およびコイル
等を他の形状、例えば長方形に構成して実施することも
できる。またコイルの長さ、数によって本発明は限定さ
れるものではない。
例えば、工業的実用性を失わない範囲で、第3a図の管
状部(3)を軸方向に延長し、コイル(1)を軸方向に
長くしたり、あるいはコイルを2個以上並べることも好
ましい。これは第3a図の実施例と比べ本質的に変わると
ころはないが、プラズマを導く距離が長くなるため、幾
何学的な効果で溶融粒子をさらに減少できる。
また、上記と同様な理由で収束したプラズマビームが
得られるという作用を利用して、コイル(1)の内側の
部分に磁場に沿って絞られたプラズマ流の径よりもわず
かに大きな開口を有するオリフィスを設置することも好
ましい。このオリフィスは磁場に導かれたイオンは通過
させ得るのに対し、その幾何学的形状によって誘導効果
の働かぬ中性の溶融粒子に対し大きな遮断効果を有する
からである。
さらに、経済性の観点から好ましい実施の一形態とし
て、磁場を形成するコイルの少なくとも一部分をアーク
放電電流によって励磁した装置が挙げられる。
第3b図は、この実施形態を模式的に示したものであ
る。図示番号を第3a図と共通にして重視する説明は省略
する。ここでは、コイルは(1a)と(1b)に分割されて
おり、コイル(1a)は図示の通り隘く電源(9)から供
給されるアーク放電電流によって励磁される。例えばコ
イルとして30ターンのものを用意し、アーク電流100Aで
真空アーク放電を発生させると、3000ATの励磁が可能で
あり、明らかに第3a図を引用して先に述べた物理現象と
同一の作用を有する。しかも、コイル励磁に特別な電源
を必要とせず、システムの簡素化に役立ち経済的であ
る。
コイル(1b)は、必須のものではないがコイル(1a)
のみでは放電電流と磁場を独立に制御したい場合に不便
が生じるため、これを補うことができる。すなわち、放
電電流で磁場のある割合を励磁しておき、コイル(1b)
によってこれを補って所定の強度を得る方法をとること
で、制御の独立性を保てる一方で、コイル(1b)の励磁
電源は先の実施例に比べて大幅に小型化でき経済性も実
現できる。
本発明の要点は、溶融粒子の割合を減少させることに
あるので、もともと溶融粒子が多く発生するAl等低融点
の物質を蒸発の材料として選ぶより、TiをはじめZr、H
f、Nb、Ta、Cr、Mo、W等の比較的高融点の金属やこれ
らを主成分とした合金を蒸発の材料として選ぶことでよ
り好ましい結果が得られる。すなわち、もともと溶融粒
子が非常に多い溶融点金属の場合、本発明によって溶融
粒子を低減させたとしてもなお混入が多く、被膜として
の実用性に欠ける一方で、高融点金属の場合もともと溶
融粒子の作用するイオンの割合が多くなり、全蒸発量の
うち基板近くまで導かれる蒸気の割合が増加するからで
ある。
さらに、上記高融点金属の場合多くはN、C、Oの各
元素と結合して高硬度などの高い機能を有する化合物を
形成するので、多くの場合上記高融点金属は窒素、炭化
水素、酸等の反応性ガスの存在下で蒸発される。蒸発時
に存在する反応性ガスは蒸発面に薄いさらに高融点の化
合物層を形成し、溶融粒子の発生を制御することが当業
者には周知である。このことから、上記高融点金属を蒸
発材料として、反応性ガスを導入しながら行う反応性コ
ーティングは本発明の実施の最も好適な形態といえる。
発明者がTi、Zrと窒素ガスとの組合せにおいて行った
実験では、窒素ガスを徐々に増加させた場合、本発明の
窒素ガスの効果によって、1m Torrの窒素分圧を境に、
大幅に被膜を混入する溶融粒子の減少を観察した。
さらに、本発明の方法によると、好適な基板バイアス
電圧条件のもとで、溶融粒子が減少しているのみでな
く、被膜の性質そのものも良好なコーティングが可能で
ある。
すなわち、本発明の実験の過程で本発明によって形成
した高融点金属の化合物の被膜は、基板バイアス電圧の
制御によって従来得られていた被膜性能の最高水準のも
のが容易に実現できることが判った。
例えば、先に述べた実施例の装置において、基板を蒸
発面から350mmの位置に正対して置き、コイル励磁3000A
T、アーク電流100A、N2ガス圧力10mTorr、基板温度300
〜350℃で形成した2.0〜2.5μmのTiN被膜の硬度とX線
回折による分析結果を第3表に示す。この結果により知
られるように、バルク硬度1800〜2100kg/mm2のTiNに対
し、基板バイアス電圧−50V〜−150Vの範囲で2600〜310
0kg/mm2という非常に硬い真空蒸着法によるTiN被膜とし
ては最高水準のものが得られている。さらにX線回折結
果からも上記の基板バイアス電圧範囲で、耐摩耗性にす
ぐれ、切削工具等の用途に向くとされる(111)面に配
向した被膜が得られている。また、特表昭63−502123号
公報には、TiNの耐摩耗性についての性能を示す指標と
して、(111)/I(200)が提案され、I(111)/I(20
0)>75で良好とされるが、第3表より知られるとおり
上記バイアス電圧範囲は、この標準基準からも良好と判
断される。この好適な基板バイアス電圧範囲は、基板の
温度条件や被膜の種類によって若干変動する性質のもの
であるが、硬質被膜用の条件としては、−30V〜−200V
が適切であり、特に−50V〜150Vで好適な結果が得られ
る。
また、別の例では装飾用途の被膜を形成した。装飾用
途では溶融粒子の混入による表面清浄の悪化は美しい外
観にくもりを与えるため、本発明の効果が最も発揮され
る用途であるが、さらに加えて、本発明の装置でコーテ
ィングを実施すると、基板バイアス電圧により色調のコ
ントロールが可能と判った。例として、前記の装置で基
板を蒸発面から400〜450mmの位置に回転させながら、コ
イル励磁3000AT、アーク電流60A、N2圧力10mTorrで0.5
μmのTiN膜を各種基板バイアス電圧で成膜した際の色
調を第4表に示す。この表から知れるように、本発明の
装置では、−10V〜−100Vの基板電圧で色調が変化し、
容易に制御可能であった。一方で−150Vを越えると、イ
オンの基板のボンバードメント効果によって、外観にく
もりが発生することもあるため、この例からは、本発明
によって装飾用被膜を形成するには、−10V〜−150Vの
基板バイアス電圧範囲内で求める色調に合わせ制御を行
うと好ましい結果が得られることが知られる。
(発明の効果) 以上のように、本発明によると、真空アーク蒸着にお
いて蒸発面からの溶融粒子の混入が最小限のしかも性能
面の良好な被膜を高い成膜レートで形成することがで
き、機能、生産性が優れ、また装置が直線軸線のもとで
構成され構造が簡単で経済的な装置とすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の原理説明のためのコイルによる磁場の
形成状況を示す図、第2図は本発明の真空アーク蒸着装
置の構成を模式的に示す図、第3a図は本発明の真空アー
ク蒸着装置の1例の要部を示す部分拡大縦断側面図、第
3b図は本発明の真空アーク蒸着装置の他例の要部を示す
部分拡大縦断側面図、第4図は本発明においてコイルを
励磁した際の磁場分布形状を示す図、第5図は本発明装
置により3000AT励磁で形成した被膜の走査型電子顕微鏡
(SEM)写真、第6図は比較のための先行技術例により
形成した被膜のSEM写真、第7図は無励磁の場合の被覆
のSEM写真、第8図は1000AT励磁の場合の被覆のSEM写
真、第9図は2000AT励磁の場合の被覆のSEM写真、第10
図は実施例における横軸の励磁強度と縦幅の成膜レート
との関係を示す図表、第11図は従来技術例IIIの装置の
縦断側面図、第12図は従来技術例IVの装置の縦断側面図
である。 (1)(1a)(1b)……コイル、(2)……真空チヤン
バー、(3)……管状部、(4)……真空アーク蒸発
源、(5)……蒸発面、(6)……基板、(7)……磁
力線、(8)……アーク閉込めリング、(9)……アー
ク電源、(10)……絶縁物、(11)……カソードホル
ダ、(12)……アーク点火機構、(X)……中心軸線、
(A)……磁場発散位置、(B)……コイル内位置、
(C)……反対側磁場発散位置、(a)……真空アーク
蒸発源、(b)……基板、(c)……ソレノイド、
(d)……管路、(e)……陰極蒸発面、(f)……管
状陽極、(g)……ソレノイド。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C23C 14/00 - 14/58

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空下でアーク蒸発源の蒸発面から発生さ
    せた被膜形成材料のプラズマを基板に導いて被膜を形成
    する真空アーク蒸着装置において、少なくとも一つのコ
    イルを、前記アーク蒸発源と前記基板との間の位置に前
    記蒸発面と同軸状に、かつ、該コイルの励磁により形成
    される磁場の磁力線が該コイル内側の空間位置で収束す
    るように配置したことを特徴とする真空アーク蒸着装
    置。
  2. 【請求項2】前記アーク蒸発源を、磁力線が前記蒸発面
    の半径方向外向きに発散する位置に配置したことを特徴
    とする請求項1記載の真空アーク蒸着装置。
  3. 【請求項3】蒸発面での発散する磁場の半径方向成分が
    約10ガウス以上であり、かつ蒸発面上での誘導用磁場が
    20ガウス以上である請求項1又は2記載の真空アーク蒸
    着装置。
  4. 【請求項4】前記蒸発面上での誘導用磁場が約60ガウス
    である請求項3記載の真空アーク蒸着装置。
  5. 【請求項5】前記コイルの内側の部分に、磁場に沿って
    絞られたプラズマ流の径よりもわずかに大きな開口を有
    するオリフィスを配置したことを特徴とする請求項1又
    は2記載の真空アーク蒸着装置。
  6. 【請求項6】真空チャンバー内でのアーク蒸発源の蒸発
    面から発生させた被膜生成材料のプラズマを基板に導い
    て被膜を形成する真空アーク蒸着装置において、前記真
    空チャンバーの前記アーク蒸発源を収納する側と前記基
    板を収納する側との間に管状部を設け、少なくとも一つ
    のコイルを、該管状部の外側位置に、かつ、該コイルの
    励磁により形成される磁場の磁力線が該コイル内側の空
    間位置で収束するように配置したことを特徴とする真空
    蒸着装置。
  7. 【請求項7】前記アーク蒸発源を、磁力線が前記蒸発面
    の半径方向外向きに発散する位置に配置し、前記蒸発面
    上に発生したアークスポットをこの発散した磁力線によ
    って蒸発面上にて高速で周回運動させるとともに、前記
    プラズマを磁力線に沿って前記コイル内側の空間位置を
    通過させ前記基板に導いて被膜を形成することを特徴と
    する請求項6記載の真空アーク蒸着装置。
  8. 【請求項8】前記管状部が、磁場に沿って絞られたプラ
    ズマ流の径よりもわずかに大きな開口を有するオリフィ
    スであることを特徴とする請求項6又は7記載の真空蒸
    着装置。
  9. 【請求項9】真空下でアーク蒸発面から発生させた被膜
    生成材料のプラズマを基板に導いて被膜を形成する真空
    アーク蒸着方法において、少なくとも一つのコイルを前
    記アーク蒸発源と前記基板との間の位置に前記蒸発面と
    同軸状に配置して、該コイルの励磁により形成される磁
    場の磁力線を該コイル内側の空間位置で収束させ、前記
    アーク蒸発源を磁力線が前記蒸発面の半径方向外向きに
    発散する位置に配置して、前記アーク蒸発面上に発生し
    たアークスポットをこの発散した磁力線によって蒸発面
    上にて高速で周回運動させ、前記プラズマ磁力線に沿っ
    て前記コイル内側の空間位置を通過させ、前記基板に導
    いて被膜を形成することを特徴とする真空アーク蒸着方
    法。
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