JP4689843B2 - 矩形陰極アーク源およびアークスポットの指向方法 - Google Patents

矩形陰極アーク源およびアークスポットの指向方法 Download PDF

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Description

【0001】
発明の分野
本発明は、真空中でのコーティングの製造のための装置に関する。本発明は特に、改良されたアークスポット走査とプラズマ集束(focusing)システムを提供する矩形(rectangular)の陰極アーク源を有する真空アークコーティング装置に関する。
【0002】
発明の背景
多くのタイプの真空アークコーティング装置は、真空チャンバーにおいて陽極と陰極との間に電気的アークが形成される陰極アーク源を利用している。アークは、陰極のターゲット面に陰極スポットを発生し、陰極材料をチャンバー内に蒸発する。陰極の蒸発は、チャンバー内でプラズマのように分散し、1つまたはそれ以上の基板との接触に際して陰極材料で金属やセラミックのような基板をコーティングする。そのようなアークコーティング装置の例は、サブレブ(Sablev)に1974年2月19日に発行された米国特許第3,793,179号に述べられているが、ここで参照して取り込む。
【0003】
このタイプのアークコーティング装置は、大きな基板や複数の基板のコーティング用に好都合であるが、それは、大きい容積のコーティングチャンバー内に蒸発できる陰極の大きい表面領域による。しかしながら、このタイプの大きい表面領域陰極アークコーティング装置において、陰極プレートのターゲット蒸発面の大部分は、ある物理的原理を伴うアークスポットの走査パターンのために、ほとんどが使用されない:
1.アーク放電が、アーク回路の電圧降下を減少する方向へ移動しがちであり、アークスポットがそのようにして、陽極の電流伝導体に最も接近したターゲット面の領域に移りがちである。複数の電流伝導体が陰極を横切るところは、アークスポットを所望の蒸発ゾーンに戻して移動するための指向機構(steering mechanism)が全くないのでかなりの時間残る伝導体間の領域にアークスポットが時として移動(migrate)する。
2.金属陰極の場合において、アークスポットは「反アンペア力(anti-ampere force)」原理に従って逆行移動(retrograde motion)を伴い、陽極電流伝導体によって発生した同軸的磁力ラインに引き付けられる。
3.例えば焼結陰極または黒鉛陰極のような溶融相を有していない材料から形成された陰極の場合において、アークスポットは、「アンペア力(ampere force)」原理に従って移動し、陽極電流伝導体によって発生した同軸的磁力ラインからはねつけられる。
4.アークスポットは、交差する磁界の接線成分(tangential component)が最強である領域に引き付けられる。
5.アークスポットは、磁力線(magnetic field line)と陰極ターゲット面との間で、交差する点で鋭角の先端(apex)から離間して移動しがちである(「鋭角」ルール)。
【0004】
これらの効果は、陰極プレートのターゲット面の利用可能な領域に関する制限された侵食ゾーン(erosion zone)となり、陰極の寿命を減少し、陰極蒸発をコーティングチャンバー内に不均一な集束で分散する。
金属の陰極プレートを使用している広い領域の陰極アークコーティング装置において、アークスポットの反アンペア移動と最低電圧降下を模索するアークの傾向は、アークスポットを陽極伝導体の近傍に大きく制限するために組み合わし、侵食ゾーンを、陽極伝導体を取り囲むターゲット面の領域に実質的に制限する。これは結果として、陰極の蒸発が基板に均一なコーティングを施すために十分に集束されるコーティングチャンバーの内側で非常に小さい領域となる。しかしながら、所望のコーティング材料が侵食ゾーンにのみ設けられているので、陰極プレートを構築することは可能ではなく、アークスポットが時として侵食ゾーンの外側に留まるので、また、ターゲット面が選択されたコーティング材料で完全に構成されていない場合、所望の侵食ゾーンの外側からの陰極蒸発は、基板のコーティングを汚染するであろう。
【0005】
溶融相を有していない材料から形成された陰極プレートの場合において、陽極伝導体の領域から離間するアークスポットのアンペア方向への移動の傾向は、最低電圧降下の領域に向かって定着(settle)するためのアーク放電の傾向によって対向される。これらの場合において、アークスポットは、陰極のターゲット面上を混乱して移動しがちであり、陰極蒸発はそれ故、ランダムな位置に分散し、コーティングチャンバー内に非均一な集束をし、基板の均一なコーティングの現れはありそうもない。このランダムな移動はまた、陰極のターゲット面から離間してアークスポットを移動するようにし、例えば、側端部のような陰極プレートの非ターゲット部の望ましくない侵食を引き起こす。
【0006】
ここで参照して取り込むモリソン(Morrison)に1984年5月15日に発行された米国特許第4,448,659号は、陰極蒸発を生成するための大きいターゲット面を持ったプレートの形状の陰極を有するアークコーティング装置を開示している。磁気的に透過可能な材料で構成された制限リング(confinement ring)は、アークスポットをターゲット面に制限するために陰極を取り囲んでいる。そのようなプラズマ源は、大きくて長い物体のコーティング生成用に使用することができるが、次のような欠点を有している:
1.最初、保護リング上の陰極スポットの存在の可能性が低いのにもかかわらず、陰極蒸発の時間超過はリングをコーティングし、陰極スポットが増加した周波数を持ってリングに生成される。これは、リング材料によるコーティングの汚染となり、最終的にはリングの損失となる。
2.自己指向陰極アーク源において、陰極のターゲット面の近傍に外部磁界を使用することは可能でない。それ故、そのような装置において、陰極の作用面に集束磁界の影響が不規則にまた不均一に陰極スポットの分配をするように、プラズマ集束磁界を使用することは可能ではない。アークプラズマ流を集束するかまたは偏向するための外部磁界は、陰極と陽極電流伝導体によって発生した自己維持磁界を持って干渉し、陰極スポットの自己指向特徴を瓦解する。しかしながら、磁気集束がないと、基板の領域それ故基板コーティングにおける中性成分の内容(マクロ粒子、クラスター(cluster)および中性原子)が増加するので、コーティングプロセスの効率を減少し、基板コーティングの品質を損ねる。
3.プラズマ源のこのタイプにおける陰極は、蒸発溶解によって急速に凹面になり、その有効寿命はそれ故比較的短い。さらに、陰極の蒸発面が比較的短い時間で凹状になるので、そのような設計において高電圧パルススパーク点火装置を使用することが特にできないので、比較的低い作用信頼性と安定性のために、機械的点火装置が使用されなければならない。
4.制限リングは、アークスポットがターゲット面の外へ迷うことから阻止するので、アークスポットが、金属陽極の場合の陽極伝導体に向かって移動するか、または、非金属陰極の場合にターゲット面を越えて混沌として移動する傾向に影響を及ぼさない。
【0007】
したがって、自己指向(self steering)アークプラズマ源は、ターゲット面を影響がないように使用する傾向があり、それゆえ陰極は比較的短い有用寿命を有する。
ターゲット面の侵食効率は、ターゲット面の周りで選択された経路に沿ってアークスポットを指向するために、アークスポットの集束システムを設けることによって改良される。これは、コーティングが起きるコーティングチャンバー内の領域の寸法を増加する。
【0008】
例えば、陰極スポットの走査パターンは、陰極のターゲット面の下方に配置された閉成ループ(closed-loop)磁界源を設けることによって制御することができ、これは、ここで参照して取り込むモリソン(Morrison)に1988年2月9日に発行された米国特許第4,724,058号に類似した方法である。磁界源は、磁界の方向に実質的に垂直な選択された方向に磁界を確立し、それによってターゲット面のより有効な蒸発を提供する。この試みは、それによって横断する磁界の接線成分が最も強い領域にアークスポットが引き付けられるアークスポット移動理論に基づいている。
しかしながら、このタイプのコーティング装置は、磁界の接線成分が最も強い領域に滞留ゾーン(stagnation zone)を生成するので、これは依然として陰極のターゲット面の侵食に利用可能な領域を非常に制限する。陰極スポットは、侵食ゾーンの周りに後退経路を追跡し、狭い侵食回廊をターゲット面に生成して、結局滞留ゾーンに定着する。これは、基板へのコーティングの均一性を制限し、陰極の作業寿命を減少する。
【0009】
ここで参照して取り込むウェルティ(Welty)に1999年12月7日に発行された米国特許第5,997,705号は、矩形の陰極プレートを教示していて、蒸発面が陰極プレートの終端部に設けられていて、陰極プレートの対向する面の上方に設けられた陰極シールドによってアークスポットが蒸発面に制限される。陰極プレートの周りに設けられた偏向電極は、プラズマ流を陰極プレートの面に平行に2つの方向へ向ける。
この装置において、基板は、陰極プレートの端部の周りを取り囲んでいなければならず、また、陰極プレートは装置の空間のほとんどを閉める。このようにして、多くの基板をコーティングするために、陰極プレート、それゆえ装置それ自体は非常に大きくなければならない。同様に、この装置のろ過が粗末であり、基板が陰極の蒸発に伴う小滴と微粒子に直接曝されている。
【0010】
偏向電極は、ここで参照して取り込むウェルティ(Welty)に1998年11月24日に発行された米国特許第5,840,163号に述べられている。この特許は、矩形の真空アークプラズマ源を教示していて、偏向電極がプラズマダクト内に設けられていて、陽極に関して電気的に浮動的(floating)か、確実にバイアスされているかのいずれかである。しかしながら、この装置は、矩形の源のアークスポットが陰極の端部に到達する場合に、アークスポットを陰極の他方の側に移動するために磁界の極性を切り替えるセンサーが必要である。これは、磁界がゼロになる望ましくない期間の結果となり、アークはそれゆえ連続的ではなく、この期間中に制御されない。従って、「擬似乱数(pseudo-random)」指向方法は信頼可能なまたは再製造可能なコーティングを一貫して製造できない。
【0011】
ラマリンガム(Ramalingam)に発行された米国特許第4,673,477号は、磁界源が磁力線をシフトし、ターゲット面の使用効率を増加するために移動できる。しかしながら、そのようなシステムのために要求される機械的適応は、実用的に非常に複雑で高価な装置を作る。
外部磁界が存在する所は、アークスポットが、磁力線と陰極のターゲット面との間の交差部で、鋭角の先端から離間して移りがちであることにしたがって、アークスポットが「鋭角」ルールを引きつぐ。基本的な原理は、磁力線(force line)が陰極の面を鋭角で交差する十分に強力な磁界(100ガウス(Gauss)のオーダーにおいて)の真空アークによって形成された陰極スポットは、磁界の接線成分に垂直な反対(戻る)方向へ移動し、同時に角度の先端から離れて移動することである(例えば、ケシーフ・アイ・ジー(Kesaev I.G.)、ナウカ(Nauka)、1968年の電気アークの陰極プロセス参照)。これは、アークスポットが、ターゲット面の上方に突出した磁界のアーク形状部の先端の下方に定着する結果となる。
【0012】
ここで参照して取り込むゴロコフスキィー(Gorokhovsky)に1996年12月24日に発行された米国特許第5,587,207号は、閉成ループタイプの直線状陽極の下方の陰極スポット構成が、図29と30に示された方向へその中で向けられた磁力線を有する閉成ループの磁気コイルを形成するために、陽極を包む伝導体によって集約されることができることを教示している。陰極の後方の閉成ループ磁気指向コイルと、ターゲット蒸発面の前方の閉成ループ直線状陽極都の両方を同じに使用すること(包囲磁気コイルと共にかまたはそれと共にではなく)は、アーク放電安定性および陰極スポット移動の協同的改良の結果となる。陽極は、どのような所望のパターンにでも構成することができ、その構成は、ターゲット面の周面によってのみ制限される。アークスポットは、横断磁界の影響下において、陽極伝導体を通って流れる電流によって実質的に影響されないでターゲット面を走査する(炭素および関連する焼結材料の陰極の場合におけるアンペア方向において、または、金属陰極の場合における反アンペア方向において)。
【0013】
この取り組みの欠点は、アークスポットが、時々、ターゲット面の選択された侵食ゾーンから横断する磁界の強度が小さい他の部分に移動することであり、また、アークスポットを所望の侵食ゾーンに戻すことが可能なことに何ら意味がないので、低い磁界領域において滞留するであろう。炭素をベースとした陰極プレートの場合において、アークスポットの移動の速度が十分に遅い場合、アークスポットは、横断する磁界がゼロに近く、侵食ゾーンに戻らないようなどのような滞留ゾーンにでも定着できる。
【0014】
ここで参照して取り込むゴロコフスキィー(Gorokhovsky)に1995年7月25日に発行された米国特許第5,435,900号は、平行ペダル(parallelipedal)プラズマ案内部を取り囲んでいる偏向磁気システムを開示していて、偏向伝導体がプラズマを基板ホルダーに強制する。しかしながら、この特許は、偏向磁界の存在において矩形の陰極プレートの周りでアークスポットの磁気的指向の問題を処置できない。
【0015】
発明の概要
本発明は、ターゲット面の近傍に設けられ電気的に独立した複数の閉成ループ指向伝導体(steering conductor)を有する指向磁界源を設けることによってこれらの欠点を克服する。好ましい実施例において、各指向伝導体は、他の指向伝導体と独立して制御できる。
指向伝導体は、陰極プレートのターゲット面の前方または後方に設けることができる。ターゲット面の前方に設けられた場合、指向磁力線はターゲット面と鈍角で交差し、これは鋭角原理(acute angle principle)の移動制限効果を除去し、アークスポットがターゲット面のより大きい領域にわたって移動することを可能にし、それによって侵食ゾーンの寸法をさらに増加する。
【0016】
ターゲット面の前方に設けられた指向伝導体は集束伝導体(focusing conductor)のようにもまた用いられ、プラズマを制限し、それを基板の方向へ向ける。これらの実施例において、陰極プレートの長側部に沿って設けられた対向する指向伝導体/集束伝導体は、その中をプラズマが基板に向かって流れる磁気経路を生成する磁気先端(magnetic cusp)を発生する。付加的な集束伝導体がプラズマダクトの下流に沿って設けられていて、好ましくは、プラズマダクトに沿って連続的な磁界壁を生成するために、プラズマダクト内で重なり合う磁界を有している。
【0017】
一方の指向伝導体を通る電流を増加することは、陰極プレートの対向する側に沿った指向伝導体の磁界の強度に関して、その伝導体によって発生された磁界の強度を増加し、陰極プレートの対向する側の磁界を横方向へシフトする。指向伝導体電流の選択的アンバランスは、集束伝導体の磁気影響のためにこのようにして保証され、また、所望であれば、ターゲット面のより均一な侵食をこのようにして提供するための侵食ゾーン(erosion zone)の有効幅と、陰極蒸発が基板を均一にコーティングするのに十分な集束部で分散されるコーティングチャンバー内に比較的大きい領域とを増加できる。
さらに他の実施例において、指向伝導体のグループは、陰極プレートの対向する側に沿って設けられている。各グループの一方の伝導体を通して電流を選択的に適用することによって、アークスポットの経路は作動している指向伝導体によって規定された侵食回廊にシフトする。
【0018】
本発明はさらに、陰極スポットが、所望の侵食ゾーンの外側のターゲット蒸発面の選択された領域内に移動するのを制限する手段を提供する。本発明は、これを、ターゲット蒸発面の1つまたはそれ以上の選択された領域上に設けられ、アークスポットがシールドされた領域に形成されるかまたはその中に移動することから阻止する浮動電位(floating potential)のシールドを設けることによって達成する。一つの好ましい実施例において、シールドは、陽極に隣接したターゲット面の領域の直ぐ上方に、ターゲット面から離間して設けられている。蒸発ゾーンは、このようにして、シールドを取り囲むターゲット面の領域に制限され、陽極を陰極蒸発の付着物から保護し、コーティングされる基板にわたって陰極蒸発のよりよい分配を提供し、比較的広いコーティング領域に渡ってより均一なコーティングができる。
【0019】
シールドは、アークスポットを、陽極に関して最も低い電圧降下を呈する負の伝導体が陰極を横断するどのような領域からでも離隔するのを維持する。大きな陽極または複数の陽極が設けられた所において、そこは、ほとんどの蒸発物質が基板へ流れるよりはむしろ陽極によって捕捉されるところで、シールドは、陽極の下方に位置された陰極の領域内に移動することからアークスポットを抑制する。
【0020】
さらに、シールドの存在は、陰極プレートのターゲット蒸発面が、例えば、所望の侵食ゾーンにおいてチタンまたはプラチナのような高価なコーティング材料と、侵食ゾーンの外側の鋼のような安価な材料のような、コーティング材料と陽極材料との組合せで構築されることを可能にする。ターゲット面の鋼の部分は、陰極スポット形成を阻止するためにまた、そのようにして高価なコーティング材料の使用が最適であるのにコーティングの汚染を阻止するような、本発明の浮動シールドによってシールドされる。
【0021】
磁気指向システムを使用したアークコーティング装置において、横断する磁界が低い領域は、アークスポットがこれらの領域内に移動するのを排除し、所望の侵食パターンを生成するために同様の方法でシールドされる。本発明のこの実施例において、ターゲットは、ここで参照して取り込むモリソン(Morisson)に198年2月9日に発行された米国特許第4,724,058号に開示された、マグネトロンタイプの磁気システムの極に配置される。ターゲット陰極の中心の周りに配置された蒸発面の領域は、磁界の接線成分がアークスポットを制限するにはあまりにも弱い所であり、アークスポットが、マグネトロンによって磁界間に生成された滞留領域(stagnation area)内へ移動することから阻止する浮動シールドによってシールドされる。
本発明はさらに、コーティングチャンバーの対向する側に発生した磁界間のプラズマの流れを制限する磁気集束システム(magnetic focusing system)を有する。これは、早めの付着を回避するためにプラズマがハウジングの表面に接触するのを阻止し、基板ホルダーの近傍でのプラズマの集束を増加する。
【0022】
さらに他の実施例において、プラズマ集束システムは、そうでなければ汚染を構成するプラズマの中性成分を取り除くように、陰極の作用軸線から離れてプラズマ流を偏向(deflect)するために使用できる。この実施例において、プラズマ集束コイルは、プラズマの流れを曲がった経路に沿って基板ホルダーに向かって偏向するために、陰極の作用軸線と次第に非対称になる関係に設けられている。
【0023】
本発明は、アーク電流源の陰極に接続された対向する長側部を有する矩形の陰極プレートを備え、この陰極プレートが蒸発面を有していて、蒸発面とハウジングとによって規定され基板ホルダーを有するコーティングチャンバーを備え、コーティングチャンバー内で蒸発面から離間され、電源の陽極に接続された少なくとも1つの陽極を備え、陰極と陽極との間にアークを点火しターゲット蒸発面にアークスポットを発生するアーク点火装置を備え、陰極プレートの短側部に沿って蒸発面の後方に各設けられた少なくとも第1と第2の指向伝導体を有する磁気集束システムを備え、第1の指向伝導体が第2の指向伝導体の電流の方向と反対の方向へ電流を流し、第1と第2の指向伝導体が蒸発面の近傍に設けられていて、それによって発生された磁界がアークスポットに磁気的影響を及ぼし、陰極プレートの対向する長側部に沿った蒸発面の前に配置された少なくとも第1と第2の実質的に直線状の集束伝導体を有する磁気集束システムを備え、集束伝導体が電流を対向する側に流し電気的に指向伝導体と独立していて、指向伝導体によって発生された磁界と集束伝導体によって発生された磁界とが、プラズマを蒸発面から離間しアークスポットを蒸発面の周りで所望の方向へ向けるために、蒸発面の前方において同一方向に向けられる真空アークコーティング装置を提供する。
【0024】
本発明はさらに、長側部と短側部および前方蒸発面を有する矩形の陰極プレートの周りのアークスポットを指向する方法であって、a.蒸発面の前方で陰極プレートの第1の長側部に沿った第1の方向へ磁界を発生し、蒸発面の前方で第1の方向に対向し陰極プレートの第2の長側部に沿った第2の方向へ磁界を発生するステップと、b.蒸発面の後方で陰極プレートの第1の短側部に沿って第3の方向へ磁界を発生し、蒸発面の後方で第3の方向に対向し陰極プレートの第2の短側部に沿って第4の方向へ磁界を発生するステップとを備えていて、蒸発面の周りの侵食ゾーンに沿ってアークスポットを指向するために磁界が蒸発面の前方に延びていることを特徴とする方法を提供する。
【0025】
本発明はさらに、長側部と短側部および前方蒸発面を有する矩形の陰極プレートの周りのアークスポットを指向する方法であって、陰極プレートが蒸発面の前方で陰極プレートから離間した複数の電気的に絶縁された陽極ブロックを有する装置内に包含されていて、アークスポットを蒸発面の周りに移動するために陽極ブロックを選択的に活性化しまた非活性化するステップを備えたことを特徴とする方法を提供する。
本発明のさらなる態様および本発明の方法を具現化した装置は、以下の詳細な記述から明らかになるであろう。
図面は、本発明の好ましい実施例のみを例示的に示したものである。
【0026】
発明の詳細な説明
図1は、モリソン(Morrison)に許可された米国特許第4,724,058号に示され述べられたタイプの従来の広い領域の矩形陰極真空アークプラズマ源を示していて、ここで参照して組み込む。装置10は、透磁可能な材料で形成された制限部材16によって取り囲まれた蒸発ターゲット面14を有する陰極プレート12を有している。ここで参照して編入するゴロコフスキー(Gorokhovsky)に1996年12月24日に発行された米国特許第5,587,207号に述べられているように、陽極15は、金属または非金属のコーティング材料からなるターゲット面14に向き合って設けられている。
【0027】
陰極12と陽極15との間に適用される電流は、ターゲット面14にアークスポットを発生するアークを生成する。図示された従来の装置において、陰極スポットの走査パターンは、陰極12の後方に設けられた閉成ループの磁界源18によって制御される。磁界源18は、ターゲット面14を越えて反対方向へアークスポットを次の式に従って逆行運動(retrograde motion)に移動する磁界19a、19bを確立する。
cs=−c[Ias(B)]
ここで、Vcsはアークスポットの速度、Iasはアークスポット電流、Btは交差する磁界の強度、そしてcはターゲット面14の材料に基づく係数である。このようにアークスポットは磁界源の長さに従って陰極プレートの周りの逆行経路をトレースする。
【0028】
磁界源18によって生成された静止した磁界内に捕捉された場合、陰極スポットは、磁界の接線成分(tangential component)が最強である領域の磁力線20の先端に向かって向けられ、ターゲット面14が狭い蒸発回廊(evaporation corridor)14aに沿って蒸発するようにする。さらに、反対方向へ方向付けられた磁力線19a、19bは、滞留ゾーン22を生成し、ここで陰極スポットが定着でき、また、長期期間残ることができ、滞留ゾーン22においてターゲット面14を過度に侵食する。これらの両方の作用は、ターゲット面14の使用効率を低下する結果となる。したがって、米国特許第4,724,058号に述べられた装置において、磁界は、コーティング処理中に間歇的にのみ作動され、アークスポットは、ほとんどの時間においてランダムに自由に走査される。陰極スポットが十分に自己指向なので、磁界はプラズマ集束用には使用できない。
【0029】
図2は、本発明による陰極スポット指向システム60を示している。図2に示された実施例において、指向システム60は、長側部32a、32bおよび短側部32c、32dを有する陰極プレート32の後方(すなわち、ターゲット蒸発面34に対向する陰極プレート32の側)に設けられている。指向システム60は、陰極プレート32の長側部32a、32bと平行に各設けられ、図示された方向に適用されるILSの電流を有する直線状の伝導体62と64と、陰極プレート32の短側部32c、32dと平行に各設けられ、図示された方向に適用されるISSの電流を有する直線状の伝導体66と68とを有する。伝導体62、64は、ターゲット面34の近傍で陰極プレートの後方に設けられていて、発生された磁界はそれによってターゲット面34を横切り、また、アークスポットの形成と運動に影響する。これに替えて、指向伝導体62、64、66、68は、以下に述べるが図4から6に示された実施例のように陰極プレートの前に設けてもよい。どちらのケースにおいても、指向磁界源60は、ターゲット面34に沿って侵食ゾーン70を規定する磁界を発生する。
【0030】
指向伝導体62、64、66及び68によって発生された磁界の形状と極性は、図2において磁力線によって示されている。ターゲット面34上に突出した磁力線はアーチ形状で、陰極32の反対側は反対の方向へ向けられている。侵食ゾーン70内で移動するアークスポットは、アーク形状の磁力線の先端に向かって引き付けられ、ターゲット面34を超えて突出する磁界の接線成分は最も強い。例えば指向伝導体62と64の向き合った伝導体を通る電流が等しいかまたは釣り合う(すなわち、I=I)場合、アークスポットは、図2Aに示されたように、陰極プレート32の細長い中心の周りに対称に、磁力線の先端の下方に主として侵食ゾーン70を規定する狭い侵食回廊に沿って移動する。
【0031】
本発明の1つの態様によれば、陰極プレート32の一方の指向伝導体の電流が、反対側の指向伝導体の電流に関して増加することによって、磁界は不釣合いとなり、陰極32のより弱い磁界を有する側の磁力線は、陰極32より強い磁界を有する側に向かってシフトする。好ましい実施例において、各直線状の伝導体62、64、66、68は、このようにして電気的に独立していて、絶縁して制御できる。
【0032】
例えば、図2Bにおいて指向伝導体62における電流は、指向伝導体64における電流に比較して増加してきたので、I<Iである。それによって発生された結果としての磁界の強度の不釣合いは、伝導体64によって発生された磁界を歪め、その磁力線を伝導体62に向かってシフト(shift)する。交差する磁界の接線成分が最強である伝導体64によって発生された磁界の点は、長側部32から離れて陰極32の中心に向かってシフトされ、したがってアークスポットは陰極32の中心により近接した経路をトレース(trace)する。伝導体64がより強い磁界を発生し、I>Iであるように伝導体62、64の電流を不釣合いにすることによって、アークスポットの経路は、図2Cに示されたように、長側部32bから離れて陰極の中心に向かってシフトする。
【0033】
不釣合いの程度、したがって伝導体62と64間の電流の差は、磁界のシフトの範囲を決定する。アークスポットの動きに一致させて選択された電流レベルに対して、また、適切な時間間隔に対して伝導体62、64を不釣合いにすることによって、複数のアークスポット経路が生成される。これは、実質的にターゲット面の利用効率を増加する。
【0034】
同様の効果が、伝導体66、68を通る電流を不釣合いにすることによって、陰極32の短側部32c、32dに沿って達成される。アークスポットの経路は、より弱い磁界を有する側に沿って陰極32の中心に向かってシフトする。しかしながら、陰極プレート32が、伝導体62、64によって長側部32a、32bに沿って発生された磁界が一体に比較的接近するのに十分に狭い場合、短側部32c、32dに沿った伝導体66、68の必要がなくなり、アークスポットは長い磁界間で自然に前後に移動するか、あるいは、アークスポットは一方の長側部32aまたは32bに沿ってその経路の終端に到達し、磁界は、選択的に減少されるかまたは、しばらくの間その側に沿って消勢され、また、アークスポットは磁界がより強い他方の側32bまたは32aへ移動することを理解してほしい。
【0035】
ターゲット面34に平行で、各指向伝導体62、64、66、68用に回路を各完成する閉成伝導体(closing conductor)62a、64a、66a、68aは、陰極プレート32とハウジング38とから十分離れて保持される。これは、閉成伝導体62b、64b、66b、68bまたは72a、72bによって発生された磁界が、アークスポット形成またはプラズマ流パターンに影響しないことを確実にする。
【0036】
操作において、アークが、陽極と陰極プレートとの間に電流を適用することによって生成された場合、ターゲット面34に発生したアークスポットは、指向伝導体62、64、66、68によって発生した指向磁界内に規定された侵食回廊70に定着する。アークスポットは、侵食ゾーン70に沿って元に戻る移動に従う。磁界は、発生された磁界の強度を増加するために伝導体62を通る電流を間歇的に増加し、アークスポットを長側部32aから離すようにシフトし、あるいはこれに替えて、発生された磁界の強度を増加するために伝導体64を通る電流を間歇的に増加し、アークスポットを長側部34aから離すようにシフトする制御スイッチ(図示せず)によって周期的に不釣合いにされる。これは、ターゲット面の使用効果を増加するために侵食ゾーン70を効果的に広くし、コーティングの品質と陰極32の耐久性を改良する。
【0037】
図3に示されたこの実施例の変形例において、複数の指向伝導体62b、62c、62d、および、64b、64c、64dは、陰極プレート32の長側部に沿って各設けられている。この変形例において、一方の側の指向伝導体62b、62cまたは62d、および、他方の側の指向伝導体64b、64cまたは64dの現在作動している指向伝導体のほぼ上方に位置する侵食回廊が、侵食ゾーン70の幅を広めるために陰極プレート32上で幅方向にシフトできるように、指向伝導体62b、62c、62d、および、64b、64c、64dは、選択的に作動されまたは調整される。
【0038】
図3の実施例において、指向伝導体が多く設けられるほど陰極プレート32の寸法が事実上可能になる。陰極スポットが捕捉される(trapped)ような滞留ゾーン(stagnation zone)が生成されるのを回避するために、指向伝導体62b、62cまたは62d、および、64b、64cまたは64dの1つは、どのような特定の場合においても陰極プレート32の各側において作動していなければならない。しかしながら、伝導体32の各側での伝導体が共に近接していて、陰極32の各側で2つ以上の伝導体を同時に励磁しているところは、適切に制御されるとターゲット面34の利用効率をよりさらに増加できるように、より綿密に作られた侵食パターンを可能にできる。
【0039】
この実施例の操作において、陽極と陰極プレートとの間に電流を適用することによってアークが生成された場合、ターゲット面34に発生されたアークスポットは、作動している指向伝導体、例えば62bおよび64bによって発生した指向磁界内に規定された侵食回廊70に定着する。磁界は、長側部32aの伝導体62b、62cおよび62d間、ならびに、長側部32bの伝導体644b、64cおよび64d間の電流を切り替え、それによって作動している指向伝導体の近傍にアークスポット経路をシフトするために、制御スイッチ(図示せず)によって周期的にシフトされる。これは、ターゲット面の利用効率を増加するための侵食ゾーン70を広げ、コーティングの品質と陰極32の耐久性を改良する。
【0040】
これらの各実施例において、作動している指向伝導体は、侵食ゾーン70に所望の侵食パターンを達成するために、他方の指向伝導体が作動されているか、作動されたときに十分に活性化されている場合、完全に非作動にする必要がないことを理解してほしい。電流は、種々の指向伝導体間で同様の結果を発生するように、異なって調整される。
【0041】
図4から6は、アークスポットシールドを提供する本発明のさらに他の実施例を示している。アークコーティング装置30は、ターゲット面34とハウジング38とによって規定されたコーティングチャンバー内において、ターゲット蒸発面34を有する矩形の陰極プレート32と、陰極ホルダー42に設けられた支持プレート36とを備えている。好ましい実施例において、ある適切な金属または非金属コーティング材料からなるターゲット面34は、長側部32a、32bおよび短側部32c、32dを有していて、陰極ホルダー42を支持プレート36から絶縁しギャップ40によってハウジング38から離間する絶縁スペーサ39によって電気的に絶縁されている。ターゲット面34は、例えばチタンとアルミニュームまたはチタンとクロムのような異なった材料で形成されてもよく、TiAlN、TiCrNまたは類似のもののようなコーティングを適用するように複合金属プラズマを生成するために侵食ゾーン70に沿ってモザイク状に一体にされる。
【0042】
陰極プレート32は、水のような冷媒を循環する冷媒チャンバー44を造りだすために陰極ホルダー42から離間していて、アーク電流源(図示せず)の陰極と接続されている。従来の高圧パルスイグナイタ48が、ハウジング38の壁を交差する絶縁スリーブを通って設けられている。
設置装置51によってハウジング38から懸垂されて直線状の陽極50があり、陰極プレート32から離間していて、水のような冷媒の循環用の冷媒チャンネル53を有して設けられた陽極ホルダー52に備えられている。陽極50は、アーク電流源46の陽極に接続されている。好ましい実施例において、陽極50は、効果的な陽極面領域を増加するために、陽極本体部50bに関しほぼ直交して設けられたバッフルすなわち「フィン」50a有している。フィン50aと陽極本体部50bは、好ましくは各プラズマ流の方向に平行な方向、すなわち、以下に述べるような陽極50の近傍の全ての集束される磁界に平行な方向へ向けられていて、陽極面への蒸着用の機会を減少しそして拡散損失を減少する。
【0043】
アークスポット形成は、陰極プレート32の長側部32a、32bに沿って各設けられた直線状の伝導体62と64、ならびに、陰極プレート32の長側部32c、32dに沿って各設けられた直線状の伝導体66と68を有する指向磁界源60によって生成された指向磁界によって制限される。この実施例において、伝導体66、68は、先の実施例のように陰極プレート32の後方に設けられているが、伝導体62、64は、依然としてターゲット面34の近傍に設けられているので、それによって発生する磁界は、アークスポット形成と移動に影響し、この実施例における指向システム60の操作は、図2の実施例に関して述べたのと実質的に同様である。
【0044】
しかしながら、図4から6の実施例において、図5に示された磁力線によっても見られるように、磁力線がアーク形状ではなく、ターゲット面34を一方の側のみで交差するので、指向磁界は、図2の実施例におけるようにアークスポットを制限しない。このように、鋭角原理(acute angle principle)によって、アークスポットは、磁力線がターゲット面34を交差するが形成された鋭角部から離れて、陰極プレート32の中心領域に向かって案内される。それ故、アークスポットは、この実施例において可能なより広い運動の範囲を有する。さらに、指向伝導体が陰極プレート32の後方に設けられていて、ターゲット面34上に突出している指向磁界の部分が閉成された(すなわち、ターゲット面34を両側に沿って交差する)この実施例において、磁界は、アークスポットのみではなく、ターゲット面34が蒸発するにつれて発生されたプラズマも制限する。図5に示されたように、伝導体62、64をターゲット面34の前方に設けることによって、陰極での蒸発は基板ホルダー6への開放経路を有する。
【0045】
アークスポットはこのようにして、両方の長側部32a、32bから陰極プレート32の中心領域に向かって案内される。滞留ゾーンを陰極プレート32の中心領域に生成するのを回避するために、浮動電位(floating potential)に維持された導電性のシールド54は、陰極プレート12の中心領域におけるあらゆる陰極スポット活動を妨げる陽極ホルダー52に設けられ、それから絶縁されていて、ターゲット蒸発面34から離間されている。好ましくは、シールド54は、2mmと6mmとの間でターゲット面34から離間していて、2mmより少ないとシールド54を通ってアークが短絡しやすくなり、6mmより大きいとアークスポットがシールド54の端部の下方をクリープ(creep)することを可能にする。シールド54はこのように、陽極50の影で陰極32の蒸発を阻止し、陽極50の影を取り巻く侵食ゾーン70にアークスポット形成を制限する。これは、陽極50を陰極蒸発の蒸着から保護し、基板ホルダー6に設けられた基板(図示せず)上にコーティング材料のよりよい分配を提供する。
【0046】
1つまたはそれ以上の浮動シールド54は、アークスポットがシールドされた領域内に移動することから阻止するために、ターゲット蒸発面34のあらゆる選択された部分にわたって設けられる。図示された実施例において、陽極50の近傍においてターゲット面34の直上に設けられたシールド54は、アークスポットが、シールド54を取り巻くターゲット面34の形成されまたはその中に移動することから阻止する。これは、指向伝導体が陰極プレート32の前方に設けられた実施例の利点である。しかしながら、浮動シールド54は、アークスポットを陰極プレート32のどのような所望の領域からも離間するように維持する。例えば、浮動シールド54は、陰極プレートのターゲット蒸発面が1つ以上の材料で構築されることを可能にする。この場合において、タングステンやプラチナのような高価なコーティング材料は、シールド54の下方の領域から除外することができ、アークスポットがその領域で形成されるかまたはその領域に移動しないので、コーティングが汚染される可能性がない。
【0047】
操作において、電流は、陽極50と陰極32との間に適用され、イグナイタ48に適用された高圧パルスは、陰極プレート32のターゲット蒸発面34に真空アークを生成する。アークスポットは、伝導体62、64によって発生された指向磁界と、導電性のシールドの後方のターゲット面34のシールドされた領域との間に規定された侵食回廊70に定着する。アークスポットは、ターゲット面34の長側部32aまたは32bの一方に沿って元に戻る運動を続け、陰極プレート32の後方に設けられた指向伝導体66または68によって発生された磁界の先端の下方へ移動しながら長側部32aまたは32bの他方へ移動する。ターゲット面34が蒸発するので、プラズマは、図5に矢印で示されたように、伝導体62、64によって発生された磁界の間を案内され、基板ホルダー6に向かって流れる。
【0048】
本発明の好ましい実施例は磁気集束システムを採用しているので、基板ホルダー6に向かった陰極の蒸発を案内するためのプラズマ集束システムを使用することが可能である。磁界は、プラズマに十分に不透明なバリヤを形成する。このように、集束磁界は、磁界間のプラズマ流領域にプラズマを規定するために、ハウジング38の周りに発生でき、基板の周りにプラズマの集束を増加するために、プラズマ流領域に基板ホルダー6を配置し、コーティングの品質を改良する。
図4から6に示された実施例において、陰極プレート32のターゲット面34の前方に設けられた伝導体62、64は、プラズマ集束システム80の集束伝導体としてもまた用いられる。プラズマ流路は、図5の磁力線によって示されたように、伝導体62、64によって発生された磁界間に規定され、プラズマはハウジング38の中心領域に沿って基板ホルダー6に案内される。この実施例において、長側部の指向伝導体62、64によって生じた指向磁界のどのようなゆがみも保証し、アークスポットを侵食回廊70に適切に位置付けるために、各磁界の強度を独立的に変更することが可能な別個の出力源を有する短側部の指向伝導体66、68を設けることが利点である。
【0049】
プラズマ流を集束するために、付加的なプラズマ集束伝導体が細長いプラズマ流路に直列に設けられる。例えば、図7Aと7Bは、プラズマ集束伝導体82、84、および92、94のグループがハウジング38の反対側に、また、各グループ内で陰極32から離れて前方に設けられている本発明の実施例を示している。これは、ハウジング38の反対側に発生された磁界間に、プラズマ制限ゾーンを生成し、このようにしてターゲット面34と基板ホルダー6との間にプラズマ流路を規定する。
【0050】
集束伝導体82、84および92、94は、好ましくは、アークスポット形成と運動に影響するために陰極プレート32から非常に離れて設けられている。好ましくは、同様に各グループの集束伝導体82、84または92、94は、それらの各磁界が、連続的磁気経路を生成し、ハウジング38の壁をプラズマ流から磁気的に絶縁するために重なり合うので、近接して離間した関係に設けられるが、そうでなければプラズマがハウジング38の壁に対して捕捉される。指向伝導体の場合におけるように、集束伝導体82、84の閉成伝導体(closing conductor)82a、84aおよび集束伝導体92、94の閉成伝導体92a、94aは、ハウジング38(プラズマダクト)の領域において発生された磁界のいかなる無効効果をも除去するために、ハウジング38と十分に離間して維持される。この実施例において、集束伝導体9、294によって生ずる指向磁界のいかなるゆがみも補償するために、別個の出力源を有する短側部指向伝導体66、68を設けることが利点である。
【0051】
この実施例の操作において、ターゲット面34が蒸発すると、プラズマは、集束伝導体82、84および92、94によって発生された集束磁界間に集束される。プラズマはそれ故、ハウジング38に接触しないで基板ホルダー6に向かって流れる。
【0052】
集束伝導体82、84および92、94は好ましくは、独立して動力を与えられるので、各伝導体82、84、92、94によって発生された磁界の強度は、他方と独立して変更できる。閉成ループ集束伝導体は、ハウジング38の周りに設けられるが、しかしながら、図7A、7Bに示された好ましい実施例において、独立した集束伝導体82と92、84と94の対は、陰極32の長側部32a、32bと平行にハウジング38の反対側各設けられている。閉成伝導体82a、84a、92a、および94aは、ハウジング38と陰極プレート32とから十分に離間して保持される。
【0053】
図8に示された他の実施例において、向き合った集束伝導体82、84および92、94は、同様の閉成ループ伝導体から形成されていて、82、84、92および94は、陰極32の長側部32a、32bに平行に設けられていて、閉成伝導体82a、84a、92a、および94aは、陰極32の短側部32c、32dに平行に設けられている。
【0054】
集束伝導体82、84と92、94とを出力供給源に独立して接続することによって、向き合った集束伝導体82、84、および/または、92、94を通る電流を変更することによってプラズマ流を「ラスタ(raster)」することもまた可能になる。これは、プラズマダクトの周りにより均一にプラズマを分配し、より同質のプラズマ混合を生成するのを助ける。コーティングチャンバー内で、集束伝導体82、84および92、94は、プラズマを基板ホルダー6に向かってそらせるために独立して作動することができる。
【0055】
図8は、閉成伝導体82a、92aのそばではあるが反対側に設けられた閉成ループコイルを有する中性化伝導体140を使用して閉成伝導体82a、92aの磁気的影響を減少するモードを示している。中性化伝導体140が作動された場合、プラズマ流への閉成伝導体82a、92aの影響を除去する。中性化伝導体140はまた、陰極32の短側部32c、32dに平行なハウジング38の壁のわずかに近傍にプラズマ流をラスタできる。
【0056】
すべての実施例において、閉成伝導体82a、84a、92aおよび94aは、ハウジング38の領域(特にハウジング38のプラズマダクト領域)に発生された磁界の取り消し効果を除去するために、ハウジング38と陰極プレート32から十分に離間して維持されている。
【0057】
本発明のプラズマ集束システムはまた、プラズマ偏向システム100として使用することができ、プラズマから、集束磁界によって影響を受けずコーティングの品質をさらに改良する中性成分(neutral component)(マクロ粒子、クラスターおよび中性原子)を除去するために、基板ホルダー6を図9において33で示されたような、陰極プレート32の作用軸線から離れて設けられることを可能にする。図9に示されたように、湾曲した(curvate)ハウジング38に沿って陰極プレート32の作用軸線33に関して次第に非対称的パターンに、偏向伝導体86、87、88および96、97、98を配置することによって、プラズマは、基板ホルダー6に向かって偏向されるが、プラズマの慣性は、中性成分をプラズマから偏向領域へ分離するようにする。
【0058】
それゆえ、伝導体86、87、88および96、97、98は、偏向電磁システムを形成するために一連の偏向伝導体を生成する。上述の実施例におけるように、閉成伝導体86a、87a、88aおよび96a、97a、98aは、ハウジング38(特にプラズマダクト領域)と陰極プレート32とから十分に離間して維持されている。閉成伝導体86a、87a、88aおよび96a、97a、98aは、偏向システムの偏向伝導体86、87、88および96、97、98として、たとえば閉成伝導体86a、87a、88aおよび96a、97a、98aをハウジング38のレベルより十分に上かまたは下に設けることによって、ハウジング38の同一側に設けられる。これに替えて、閉成伝導体86a、87a、88aおよび96a、97a、98aは、ハウジング38の反対側であるがそれから離間して設けてもよい。この場合において、ハウジングの対向する側に沿って配置された閉成伝導体と集束伝導体(例えば、集束伝導体86、87、88および閉成伝導体96a、97a、98a)との間の距離Sは、1.5Hから3Hに達することが好ましく、ここでHはハウジング38の幅(横断距離)である。
【0059】
この実施例の操作において、ターゲット面34が蒸発するので、プラズマは、伝導体62、64によって発生された磁界の間に集束され、偏向伝導体86、87、88および96、97、98によって発生された磁界の間に規定された偏向領域内に流入する。プラズマはそれによって、偏向伝導体86、87、88、および96、97、98の非対称パターンと一致する流路に沿って偏向され、ハウジング38に接触しないで基板ホルダー36に向かって流れる。プラズマは磁界の間に制限されて残り、それ故、陰極プレート32の作用軸線33から離間して偏向される。中性成分は、ほぼ真っ直ぐな方向へ継続し、陰極プレート32の作用軸線33の近傍において、ハウジング38の内壁に定住するのに対し、プラズマはコーティングチャンバー内へ基板ホルダー6までプラズマダクトに沿って続く。
【0060】
図10は、本発明によるアークコーティング装置の好ましい実施例を示していて、ハウジング38の対向する端部で陰極チャンバーに設けられた1対の陰極プレート32を有していて、平行ペダルプラズマダクト31によって基板ホルダー6と連絡している。上述のように設計された内部の直線状陽極50は、各ターゲット面上に吊り下げられていて、それからシールド54によって分離されている。陽極50は、陰極プレート32と基板ホルダー6との間に規定されたプラズマダクト内に設けられているので、ここにおいて「内部」と規定される。
【0061】
整流装置124を有する直線状のプレート122を備えたさらなる内部陽極すなわち偏向電極120は、2つの陰極プレート32の間のほぼ中心にプラズマダクト31に沿って設けられている。整流装置は、陰極面領域を増加し、内部電極の列のように効果的に機能し、アークスポットの良好な安定性と指向性を提供する。これらはまた、蒸発面から放射されたマクロな粒子を捕捉するのに用いられる。上述の実施例のように、整流装置124は、拡散損失を減少するために、磁界の方向と可能な限り平行に向けられている。この「分割(dividing)」陽極120はまた、イオンを追い払い、それ故、基板ホルダー6に向かうプラズマ流を偏向する。
【0062】
この実施例において、集束伝導体82、84、92および94は、コーティングチャンバー内において、両方とも陰極プレート32の前方の周りの領域と、プラズマダクト31の出口の周りとで陰極プレートの長側部32a、32bに平行に設けられている。集束伝導体82、92および84、94のセットの間において、ハウジング38の周りの部分に偏向伝導体86、96が設けられている。この部分は、プラズマダクト31が基板ホルダー6の軸線に向かって曲がる部分、すなわち、陰極プレート12を収容しているハウジング38の一部分に隣接していて、陰極チャンバーの軸線に垂直に向けられた対向する磁気先端を生成し、それによってプラズマを基板ホルダー6に向かって偏向する。図示された実施例において、陰極蒸発がハウジング31の後壁に向かってではなくプラズマダクト31内に向かって引き込まれるので、陰極プレート32が、集束伝導体と偏向伝導体82、84、92、94および86、96によって発生された磁気先端内にのみ設けられるのを確実にするために、閉成伝導体82a、84a、86a、92a、94aおよび96aは、プラズマダクト31から離れて設けられなければならない。これに替えて、図9の実施例に示されたように、閉成伝導体82a、84a、86aおよび92a、94a、96aは、ハウジング38の対向する側でそれらから離間して設けられてもよい。
【0063】
図10の実施例はまた、基板ホルダー6を取り囲む1つまたはそれ以上の外部陽極130を有している。陽極130は、プラズマダクト31の外側に設けられているので、ここにおいては「外部」として規定される。このように、外部陽極130はプラズマを偏向しないが、それに替えて、ハウジング38の壁における拡散損失を阻止するためのイオンを追放し、コーティング効率を改良するためにコーティングのイオン化を引き延ばす。このような外部陽極130はまた、ハウジング38のどのような所望の位置にでも設けることができる。
【0064】
さらに、ハウジング38が絶縁スペーサ39によって陰極プレート32から絶縁されているので、ハウジング38は図に示されたように、浮動電位のままでもよい。これに替えて、陰極32とハウジングとの間のギャップ内にアークが移動するのを阻止するために、浮動電位スクリーンまたはシールド(図示しない)を設けることは、ハウジング38を外部すなわち包囲(surrounding)陽極内に有効に変える。
内部陽極32、120と外部陽極130とは、好ましくは、電気的に絶縁されていて、そしてそれぞれが独立した電源を有して設けられていて、それらの独立機能にわたってよりよい制御を可能にする。
【0065】
プラズマダクト内のプラズマの金属蒸気成分を捕捉するけれども、コーティングチャンバーを通って基板ホルダー6を取り囲む補助的陽極130へ電子流を自由に流すことを可能にするために、集束伝導体82、84および92、94を異なって作動することもまた可能である。この走査モードは、「プラズマ浸漬」モードで、金属陰極アークプリズムコーティングの蒸着なしで、コーティングチャンバー内における高い程度のイオン化とガス状のプラズマ環境の作動を提供する。プラズマ浸漬モードは、しっかりしたイオン洗浄、イオン窒化、イオン注入、およびアークプラズマ補助低圧CVDコーティングプロセスのような、いくつかの異なったタイプのプラズマプロセスを保持する。例えば、特定のコーティングプロセスの第1段階はイオン洗浄を必要とする。陰極アーク源34は、電子流を、陰極から基板ホルダー6を取り囲む外部陽極130へ抽出するためであって、しっかりしたイオン洗浄用のプラズマ浸漬環境を提供するために、強力な電子エミッターとして使用することができる。例示して示したように、有効なイオン衝撃用に基板ホルダーで自己バイアス電位を提供するRF発生装置と共に、アルゴン、窒素、メタンなどは、プラズマ生成ガスとして注入されてもよい。
【0066】
図11から13は、本発明のさらなる実施例を示していて、陰極プレート32の一方の長側部32aと他方の長側部32bとの間にアークスポットを案内し、異なった陽極配置を提供するための局部的修正磁石(correctional magnet)200と210を有する。
短い側の修正磁石200は、電磁コア204を取り囲む少なくとも一つの磁気コイル202を好ましくは各有し、陰極プレート32の短側部32c、32dに沿って各設けられている。コア202は、コイル202によって発生された磁界を集束し、それによってコイル202が付勢された場合、アークスポットは、陰極プレート32の短側部32cまたは32dを越えて伸びたアーク形状の磁力線に沿って強制される。
【0067】
この実施例において、長側部の修正磁石210は、同様に、短側部32c、32dの近傍で、陰極プレート32の長側部32a、32bの両方に沿って設けられていて、同様に、アークスポットが短側部32c、32dに近接するように、アークスポットの運動を強制する。長側部の修正磁石210は、同様に、コイル212によって発生された磁界を集束する電磁コア214を取り囲む少なくとも一つの磁気コイル212を好ましくは各有していて、それによってコイル202が付勢された場合、アークスポットは、陰極プレート32の長側部32aまたは32bを越えて伸びたアーク形状の磁力線に垂直な方向へ磁力線を交差して移動するために強制される。
【0068】
修正磁石200、210によって発生された磁力線の方向は、指向伝導体66、68によって決定されたように、長側部32a、32bに沿ったアークスポットの移動に対応しなければならない(図11参照)。修正磁石200、210は、陰極プレート32の周りの中断されない指向を維持するために、それが陰極プレート32の短側部32c、32dに接近し横切するような場合にのみアークスポットに作用する。修正磁石200、210によって発生された磁界の強度は、コイル202、212を通る電流によって、または、コア204、214を取り囲んでいて、付加的な磁界をコア204または214に重ね合わすために選択的に作動できる付加的なコイル(図示しない)によって変更できる。
【0069】
この実施例において、直線状の内部陽極220は、一連の陽極ブロック222および230を有している。内部陽極ブロック222は、陽極プレート224と、この陽極プレート224に関してほぼ直交して設けられた整流装置226とを有している。先に述べた実施例におけるように、陽極プレート224と整流装置226とはプラズマ流の方向に平行な方向へ各向けられている。陽極220は、端部陽極ブロック230をさらに有していて、これは、好ましくは固い水冷ブロックを有していて、陽極220の内部領域を、陰極プレート32の短側部32c、32dから侵食された陰極蒸発物から絶縁するために用いられる。分離した「ブロック」の使用は、アーク電流をよりよく分配し、単一の陽極ブロックへの信頼を減少するのに用いられる。
【0070】
陽極ブロック222、230は好ましくは、絶縁スペーサ228によってハウジングに設けられそれから絶縁された水冷陽極パイプp229によって設けられた、別個の電源227によって独立して制御される。陽極ブロック222または230を通る電流の強度は、アークスポットの存在または不存在を決定し、侵食ゾーン70の周りのアークスポットの移動に一致協力して陽極220内でブロック222、230によってラスタすなわち走査するために、適切なソフトウェアが採用される。この配置は、アークスポットが陰極プレート32の一方の長側部から他方の長側部に通過する間の期間を減少するのを助ける。さらに、アークスポットが侵食回廊70に沿ったいずれかの点に滞留する場合、隣接する陽極ブロック222または230への電源の供給は、不作動にできるかまたは減少でき、および/または、より離間した陽極ブロック222または230への電源の供給は、アークスポットが作動していること維持するために作動できるかまたは増加できる。
【0071】
図12に示された直線状の集束伝導体82と84(部分的にフランジ250によって隠されている)は、陰極プレート32の長側部32a、32bに沿った蒸発面の前に各設けられている。集束伝導体82、84は、アークスポットを陰極プレート32の長側部32a、32bに沿って指向(ドラッグ)する接線的磁界を作り出す。それらが蒸発面34の前方に設けられているので、集束伝導体82、84は、コーティングチャンバーに向かって向けられている磁気先端部を生成する(図5の矢印によって示されたのと同様である)。先端構造は、アークスポットを陰極32の中心に向かって案内しがちであり、この実施例において特に有利に、シールド54がアークスポットを陽極220の影内に移動するのを阻止するようにするが、そこは、磁力線が蒸発面34にほぼ垂直であり、シールド54がないと陰極32の中心領域における滞留ゾーンを生成する。
【0072】
この実施例において、閉成伝導体82a、84aは、陰極プレート32の長側部32a、32bに沿って蒸発面34の後方に設けられていて、集束伝導体82、84によって作られた鋭角の先端形状磁界をバランスする蒸発面34上にアーク形状を有する磁界を生成し、アークスポットを侵食ゾーン70の周りの同様の方向へ案内するために、陰極プレート32の短側部32c32dに沿ってアークスポットを同様に案内する修正磁石200、210と共に、陰極プレート32の短側部32c32dに沿って各設けられた指向伝導体66、68と関連して作用する。
【0073】
このようにして、ターゲット蒸発面34から離間した導電性のシールド54は、陰極プレート32の周囲の周りに設けられた境界シールド55と共に、所望の侵食ゾーン70の外部でのあらゆる陰極スポット活動を不能にする。図示された実施例において、内部シールド57は、シールド54の下方に設けられていて、同様に陽極220の影における陰極スポット活動を阻止するのに用いられる。
【0074】
図11から13に示された実施例において、包囲(surrounding)陽極240は、蒸発面34の周りに、ほぼそれに直交して設けられている。蒸発面34の前方に設けられた包囲陽極240は、プラズマ流への電流暴露(current exposure)を改良し、一次陽極220をとり囲むより安定したアーク流を提供するプラズマ浸漬陽極になる。本発明の装置は、「内部」陽極220または包囲陽極240のいずれかによって走査されるが、しかしながら、この装置の操作は、両方の陽極220、240を同時に採用することによって改良される。
【0075】
実施例1
外科用メス、かみそり、紙切りナイフのようなナイフのセットにダイアモンド状のコーティングを付着するものであって、500mmの高さx300mmの幅の付着ゾーンを有する図10の2重(dual)矩形プラズマ案内チャンバーに設けられた2つの矩形アーク源を使用した。ナイフの配列は、付着ゾーンの全領域にわたってろ過されたアーク源に面し、1分間約10から20回転(rpm)の間の一定の速度で回転する基板プラットフォームに設置された。黒鉛矩形プレート蒸発ターゲットが陰極プレート組み立てに取着された。垂直指向伝導体の電流は、2000アンペア(amp)にセットされ、水平指向伝導体の電流は1300アンペアにセットされた。陰極プレートと一次(内部)陽極プレートとの間のアーク流は、300アンペアにセットされた。衝撃高電圧点火装置でのアーク点火後、アークスポットは、平均速度が1秒間20から30cm(cm/s)で侵食回廊に沿って移動を開始した。約3から5の陰極アークスポットが、ターゲット面に同時に存在した。各偏向コイルの電流は、1500アンペアに各セットされた。
【0076】
プロセスの第1段階はイオン洗浄を含んでいた。この段階において、陰極アーク源は、強力な電子エミッターのように使用された。偏向伝導体は、オフに切り替えられ、電子流は陰極から、基板プラットフォームを取り囲んでいる補助的(外部)陽極に抽出され、しっかりしたイオン洗浄用のプラズマ浸漬環境を提供した。約4x10- パスカル(Pa)の圧力を有するアルゴンが、プラズマ生成ガスとして注入され、RF発生器が、効果的なイオン衝撃用に基板プラットフォームで400ボルト(V)の自己バイアス電位を提供した。
【0077】
付着段階中、真空チャンバーの圧力は、10- パスカルにセットされた。13.56メガヘルツ(MHz)の周波数を有するRF発生器は、付着中に40ボルト(V)から60ボルトの範囲の自己バイアス電位を提供した。偏向コイルは、付着中、コーティングの過熱を防ぐために、20秒オン/5秒オフのデューティーサイクル(duty cycle)を有して周期的にオフに切り変えられた。付着時間は20分であった。コーティングの厚さはマイクロ断面で測定して、0.3から0.35mkmの範囲であって、これは、+/-10%の均一性を有して1時間約1mkm(mkm/hr)の割合で付着するのに相当する。
【0078】
実施例2
黒鉛コーティングのモリブデンガラスへの付着であり、フラットパネルディスプレー用の基板として使用するために矩形のモリブデンガラスプレートを使用していて、その寸法は、400mmの高さx200mmの幅x3mmの厚さであって、回転する基板プラットフォームに垂直に挿入された。各ガラスプレートは、金属プレートホルダーに取着されていて、約150ボルト(V)の自己バイアスが、13.56メガヘルツの周波数を有するRF発生器に使用される基板プラットフォームに適用された。
図10の2重フィルター陰極アーク源は、1つのアルミニュームターゲット蒸発面と1つの黒鉛ターゲット蒸発面とを有して設けられた。コーティング蒸着中の圧力は、約10−3パスカルに維持された。黒鉛コーティング中の温度は、放射型電気ヒータの配置によって得られた約400℃であった。
【0079】
第1段階において、アークは、アルミニュームターゲットに点火され、約50ナノメータ(nm)の厚さのアルミニュームサブレーヤー(sublayer)を得た。第2段階において、約150ナノメータの厚さの黒鉛コーティングは、30分間のコーティング期間中にアルミニュームサブレーヤー上に蒸着された。
【0080】
実施例3
ホブ(hob)およびエンドミルの配置へのTiAlNの蒸着である。ホブおよびエンドミルの配置は、フィルターアーク源出口を蒸着ゾーンの全領域にわたって面して、基板プラットフォーム上に挿入され、基板プラットフォームは、1分間当たりの回転数が12(rpm)の2重(衛星)回転を有するプラットフォーム回転速度を備えていた。図10の2重矩形フィルターアーク源は、TiAlNコーティングの蒸着用に、第2の陰極に設けられたアルミニュームターゲット蒸発面を有して設けられた。チタンターゲット用の電流は、約150アンペアにセットされたが、アルミニュームターゲット用の電流は、約60アンペアにセットされた。
【0081】
第1段階において、補助(外部)陽極の電流は、約70アンペアにセットされ、早いイオン洗浄とコーティング蒸着の両方の間に高密度ガスプラズマ浸漬環境を提供した。13.56メガヘルツのRF発生器によって与えられた基板プラットフォームの自己バイアス電位は、アルゴン中でのイオン洗浄中に約400ボルトに維持され、TiAlNの蒸着中に約40ボルトに維持された。イオン洗浄用の時間は5分で、蒸着用の時間は約2分であった。イオン洗浄中のアルゴン圧力は、アルゴンの6x10−2パスカルにセットされ、蒸着段階用には、窒素の2x10−2パスカルにセットされた。2重回転ホブおよびエンドミルのためのTiAlNコーティング用の蒸着割合は、1時間当り1〜1.5マイクロメータ(μm/hr)に基づいている。
【0082】
実施例4
ダイス(dies)およびモールドへの多層蒸着である。鍛造ダイスと抽出モールドの配置は、図10の2重矩形フィルターアーク源のフィルターアーク源出口に面した1分間20回転の一定の回転速度を有する基板プラットフォーム上に挿入され、Ti/TiN多層コーティングの蒸着用に0.05マイクロメータ(μm)のTiと0.3マイクロメータのTiNの厚さ割合を有している。コーティングの蒸着の前に、コーティング部品の全体の材料とコーティング層との間の遷移ゾーンの近傍の面の層の硬度を徐々に増加するために、高速イオン洗浄と、アークプラズマ浸漬イオン窒化が達成された。窒素化層の厚さは、約40マイクロメータで、約90アンペアにセットされた補助(外部)陽極の電流と、約6x10−2パスカルにセットされた窒素の圧力を有する補助アーク放電によって提供された。コーティング層の数は11で、全体の厚さは約3.5マイクロメータである。蒸着段階中の補助陽極の電流は、約120アンペアにセットされ、両方のチタンターゲットの最大全電流は約500アンペアを有していた。イオン洗浄/イオン窒化段階中のDCバイアスは、約200ボルトで、蒸着段階中は40ボルトに減少された。基板の温度は、真空プラズマ処理サイクルの全段階中において約400℃に維持された。
【0083】
本発明の好ましい実施例が例示によって説明されたが、変更および改作はこの分野の当業者に明らかである。本発明は、請求の範囲の目的内に入るそのような変更および改作を含む。
【図面の簡単な説明】
【図1】 陰極プレートの後方に設けられた磁気指向システムを有する広い領域の従来の陰極真空アークプラズマ源の概略断面図。
【図2】 本発明の一実施例による磁気指向システムによって作られた磁力線の分配を示す部分的斜視図。
【図2A】 図2の磁気指向システムによって作られバランスされた磁力線を示す概略的立面図。
【図2B】 図2の磁気指向システムによって作られ第1の方向へアンバランスな侵食回廊を示す概略的立面図。
【図2C】 図2の磁気指向システムによって作られ第2の方向へアンバランスな侵食回廊を示す概略的立面図。
【図3】 複数の指向伝導体が陰極プレートの長側部に沿って設けられた図2に示されたものの変形を示す概略的立面図。
【図4】 本発明の広い領域の陰極アーク源の他の好ましい実施例を示す平面図。
【図5】 図4の装置の5−5線に沿った断面図。
【図6】 図4の装置の6−6線に沿った断面図。
【図7A】 本発明によるプラズマ集束システムを具現化したアークコーティング装置の平面図。
【図7B】 図7Aのアークコーティング装置の側面立面図。
【図8】 指向伝導体と集束伝導体とを調整するための中性化伝導体を有する図7Aのアークコーティング装置の変形の平面図。
【図9】 本発明による偏向電磁システムを具現化したアークコーティング装置の平面図。
【図10】 本発明の磁気指向、集束、および偏向態様を具現化した2重アークコーティング装置の平面図。
【図11】 本発明によるアークコーティング装置の他の実施例の側部立面断面図。
【図12】 図11のアークコーティング装置の切除した正面立面図。
【図13】 図11のアークコーティング装置の後面立面図。

Claims (62)

  1. 真空アークコーティング装置であって;
    アーク電流源の陰極に接続され対向する長側部を有する矩形の陰極プレートを備え、陰極プレートが蒸発面を有していて、
    蒸発面とハウジングとによって規定され基板ホルダーを有するコーティングチャンバーを備え、
    コーティングチャンバー内に設けられた基板ホルダーを備え、
    コーティングチャンバー内で蒸発面から離間され、電源の陽極に接続された少なくとも1つの陽極を備え、
    陰極と陽極との間にアークを点火しターゲット蒸発面にアークスポットを発生するアーク点火装置を備え、
    陰極プレートの対向する側に沿って設けられた少なくとも第1と第2の指向伝導体を有する磁気指向システムを備え、第1の指向伝導体が第2の指向伝導体の電流の方向と反対の方向へ電流を流し、それによって発生された磁界がアークスポットに影響を及ぼすように第1と第2の指向伝導体が蒸発面の近傍に各設けられていて、第1の指向伝導体が第2の指向伝導体と電気的に独立していて、
    第1の指向伝導体によって適用される電流のレベルを第2の指向伝導体に関して変更することによって、アークスポットが陰極プレートの長側部に沿ってシフトすることを特徴とする装置。
  2. 第1と第2の指向伝導体は、実質的に直線状であることを特徴とする請求項1記載の装置。
  3. 第1と第2の指向伝導体は、陰極プレートの長側部に実質的に平行に向けられていることを特徴とする請求項1記載の装置。
  4. 指向伝導体は、陰極プレートの長側部のみに沿って設けられていることを特徴とする請求項1記載の装置。
  5. 第1と第2の指向伝導体は、蒸発面の後方に設けられていることを特徴とする請求項1記載の装置。
  6. 第1の指向伝導体によって適用される電流のレベルを第2の指向伝導体に関連して変更することは、第1の伝導体によって発生された磁界を陰極プレートの長側部に向かってシフトすることを特徴とする請求項1記載の装置。
  7. 第1と第2の指向伝導体によって発生された磁界は、陰極プレートから基板ホルダーへのプラズマの流れを制限することを特徴とする請求後5記載の装置。
  8. 真空アークコーティング装置であって;
    対向する長側部と対向する短側部を有しアーク電流源の陰極に接続された矩形の陰極プレートを備え、この陰極プレートが蒸発面を有していて、
    蒸発面とハウジングとによって規定され基板ホルダーを有するコーティングチャンバーを備え、
    蒸発面から離間され、電源の陽極に接続された少なくとも1つの陽極をコーティングチャンバー内に備え、
    陰極と陽極との間にアークを点火し、ターゲット蒸発面にアークスポットを発生するアーク点火装置を備え、
    陰極プレートの短側部に沿って蒸発面の後方に各設けられた少なくとも第1と第2の指向伝導体を有する磁気指向システムを備え、第1の指向伝導体が第2の指向伝導体の電流の方向と反対の方向へ電流を流し、第1と第2の指向伝導体が電気的に独立していて、また、蒸発面の近傍に設けられていて、それによって発生された磁界がアークスポットに磁気的影響を及ぼし、
    指向伝導体によって発生された磁界は、第1と第2の指向伝導体を通る電流のレベルが独立して変更できそれによってアークスポットを蒸発面の周りの所望の方向へ向けるように、蒸発面の前方で同一方向へ向けられることを特徴とするアークコーティング装置。
  9. 指向伝導体が実質的に直線状であることを特徴とする請求項8記載のアークコーティング装置。
  10. 陰極プレートの対向する長側部に沿って蒸発面の前方に設けられた少なくとも一つの第1と第2の実質的に直線状に集束伝導体を有する磁気集束システムをさらに備えていて、集束伝導体が対向する側に電流を搬送しまた指向伝導体と電気的に独立していて、集束伝導体によって発生された磁界がプラズマを蒸発面から離間するようにすることを特徴とする請求項8記載のアークコーティング装置。
  11. 集束伝導体は、陰極プレートの短側部に平行に設けられた閉成伝導体と相互に連結され単一の回路を形成することを特徴とする請求項10記載のアークコーティング装置。
  12. 各指向伝導体は、陰極プレートから離間するように方向付けられた閉成伝導体を有するコイルの一部分であることを特徴とする請求項8記載のアークコーティング装置。
  13. 集束伝導体は、電気的に独立していて、第1の集束伝導体によって適用される電流のレベルを第2の集束伝導体によって適用される電流に関して変更し、陰極プレートの長側部に沿ったプラズマ流をシフトすることを特徴とする請求項10記載のアークコーティング装置。
  14. 各集束伝導体は、陰極プレートから離間するように方向付けられた閉成伝導体を有するコイルの一部分であることを特徴とする請求項13記載のアークコーティング装置。
  15. 閉成伝導体の一部分は、陰極プレートに垂直に向けられていることを特徴とする請求項12記載のアークコーティング装置装置。
  16. 閉成伝導体の一部分は、陰極プレートに垂直に向けられていることを特徴とする請求項14記載のアークコーティング装置。
  17. 指向伝導体は、陰極プレートの短側部のみに沿って設けられていることを特徴とする請求項8記載のアークコーティング装置
  18. 集束伝導体は、陰極プレートの長側部のみに沿って設けられていることを特徴とする請求項10記載のアークコーティング装置。
  19. 集束伝導体によって発生された磁界は、陰極プレートから基板ホルダーへのプラズマ流を規定することを特徴とする請求項10記載のアークコーティング装置。
  20. 閉成伝導体は、磁気的影響をそれに全くおよぼさないように蒸発面から離間して設けられていることを特徴とする請求項12記載のアークコーティング装置。
  21. 集束伝導体用の閉成伝導体は、磁気的影響をそれに全くおよぼさないように蒸発面から離間して設けられていて、蒸発面は、集束伝導体によって発生された磁気先端内に設けられていることを特徴とする請求項10記載のアークコーティング装置。
  22. 各指向伝導体の少なくとも一部分は、磁気コアの近傍で蒸発面に指向磁界を集約するために、磁気コアによって取り囲まれていることを特徴とする請求項8記載のアークコーティング装置。
  23. 磁気コアは、陰極プレートの短側部の近傍に設けられていることを特徴とする請求項22記載のアークコーティング装置。
  24. 磁気コアは、磁気コアの近傍で蒸発面に指向磁界を集約するために、少なくとも1つの付加的な独立した磁気コイルを有することを特徴とする請求項23記載のアークコーティング装置。
  25. 磁気コアの一端部は、蒸発面の前方に設けられていることを特徴とする請求項22記載のアークコーティング装置。
  26. 磁気コアの少なくとも一端部は蒸発面の後方に設けられていることを特徴とする請求項22記載のアークコーティング装置。
  27. アークスポットが蒸発面のシールドされた領域上に移動するのを阻止するために、浮動電位に維持されていて、蒸発面の少なくとも1つのシールドされた領域から離間されている電気的に導電性の少なくとも一つのシールドを備えたことを特徴とする請求項8記載のアークコーティング装置。
  28. シールドは、磁界が実質的に蒸発面に垂直な蒸発面のゾーン上へのアークスポットの移動を阻止することを特徴とする請求項27記載のアークコーティング装置。
  29. 陽極は、陽極を取り囲む磁界の方向に実質的に接線的な方向へ向けられ、磁界が蒸発面に実質的に垂直なゾーンの蒸発面の上方に設けられたプレートを形成する実質的に平坦な陽極本体部を有する内部陽極を有することを特徴とする請求項8記載のアークコーティング装置。
  30. 陽極本体部は、陰極プレートの長側部に平行に設けられ、蒸発面に実質的に垂直に向けられていることを特徴とする請求項28記載のアークコーティング装置。
  31. 陽極本体部は、陽極の有効面を増加するために複数の整流装置を有することを特徴とする請求項28記載のアークコーティング装置。
  32. 整流装置は、陽極を取り囲む磁界の方向に実質的に接線的な方向に設けられていることを特徴とする請求項31記載のアークコーティング装置。
  33. 整流装置は、陽極本体部に実質的に直交する方向に設けられていることを特徴とする請求項32記載のアークコーティング装置。
  34. 包囲陽極は、陰極プレートを取り囲んでいることを特徴とする請求項8記載のアークコーティング装置。
  35. 包囲陽極は、陰極プレートを取り囲んでいることを特徴とする請求項29記載のアークコーティング装置。
  36. 内部陽極と包囲陽極とは、独立した電源の陽極に各接続されていることを特徴とする請求項35記載のアークコーティング装置。
  37. 陰極プレートの長側部に平行に設けられたプレートを各有し、独立した電源の陽極に接続された複数の内部陽極を備え、陽極の各プレートは、陽極を取り囲む磁界の方向に実質的に接線方向であって、磁界が蒸発面に実質的に垂直なゾーンにおいて蒸発面の上方に設けられていることを特徴とする請求項8記載のアークコーティング装置。
  38. 少なくとも一つの内部陽極は、陽極の有効面領域を増加するために複数の整流装置を有することを特徴とする請求項37記載のアークコーティング装置。
  39. 整流装置は、ターゲットの短側部に平行に設けられ、基板ホルダーに向かうプラズマ流用の経路を形成することを特徴とする請求項38記載のアークコーティング装置。
  40. 陰極プレートの短側部の近傍に設けられた内部陽極は、堅い水冷ブロックを有することを特徴とする請求項39記載のアークコーティング装置。
  41. シールドは、蒸発面と内部電極との間に設けられていることを特徴とする請求項27記載のアークコーティング装置。
  42. 蒸発面に実質的に直角であって、独立した電源に接続された包囲陽極を有することを特徴とする請求項41記載のアークコーティング装置。
  43. 複数の集束伝導体を有することを特徴とする請求項8記載のアークコーティング装置。
  44. 隣接する集束伝導体によって発生された磁界は、同一方向へ向けられ重なり合っていることを特徴とする請求項43記載のアークコーティング装置。
  45. 1つまたはそれ以上の集束伝導体は、陰極プレートの作用軸線に次第に増加する非対称な関係に設けられていることを特徴とする請求項44記載のアークコーティング装置。
  46. 閉成伝導体は、蒸発面の後方に設けられていることを特徴とする請求項21記載のアークコーティング装置。
  47. 集束伝導体は、各集束伝導体に対向する陰極プレートの側部の蒸発面に実質的に平行に設けられた閉成伝導体を各有していることを特徴とする請求項45記載のアークコーティング装置。
  48. 基板ホルダーは、陰極を有する陰極チャンバーの光学的軸線から離れ、プラズマダクトによってそれと連絡して設けられていて、集束伝導体は、陰極チャンバーとプラズマダクトとの間の交差部に隣接して設けられていることを特徴とする請求項21記載のアークコーティング装置。
  49. 1対の対向する陰極チャンバーは、陰極プレートを各備えていて共通のプラズマダクトに連絡していることを特徴とする請求項48記載のアークコーティング装置。
  50. 閉成伝導体は、各集束伝導体に関して非対称に設けられていることを特徴とする請求21記載のアークコーティング装置。
  51. 指向システムは、陰極プレートの長側部に沿って蒸発面の後方に各設けられた第3と第4の指向伝導体をさらに備えていて、第3の指向伝導体は、第4の指向伝導体の電流の方向に対向する方向へ電流を流し、第3と第4の指向伝導体は、発生された磁界がアークスポットに影響をおよぼすように蒸発面の近傍に設けられていることを特徴とする請求項8記載のアークコーティング装置。
  52. 第3と第4の指向伝導体は、電気的に独立していて、それによって第4の指向伝導体に関連して第3の指向伝導体に適用される電流のレベルを変更し、第3の指向伝導体によって発生された磁界を陰極プレートの長側部に沿ってシフトすることを特徴とする請求項46記載のアークコーティング装置。
  53. 平行ペダルプラズマダクトの一方の端部に対向して設けられた1対の陰極プレートと、各陰極プレートの蒸発面から離間した陽極と、各陰極プレートの光学的軸線から離間してプラズマダクトの他方の端部に設けられた基板ホルダーとを備え、蒸発面から発生したプラズマは陰極プレートの光学的軸線からプラズマダクト内に偏向されることを特徴とする請求項21記載のアークコーティング装置。
  54. プラズマダクトの軸線に実質的に沿って設けられた分割陽極を有することを特徴とする請求項53記載のアークコーティング装置。
  55. プラズマを基板ホルダーに向かって偏向するために、陰極プレートを包含するハウジングの一部分に隣接するプラズマダクトの一部分の周りに設けられた偏向伝導体を備えたことを特徴とする請求54記載のアークコーティング装置。
  56. 基板ホルダーを取り囲む1つまたはそれ以上の外部陽極を有することを特徴とする請求項54記載のアークコーティング装置。
  57. 長側部と短側部および前方蒸発面を有する矩形の陰極プレートの周りのアークスポットを指向する方法であって;
    a.蒸発面の前方で陰極プレートの第1の長側部に沿った第1の方向へ磁界を発生し、蒸発面の前方で第1の方向に対向し陰極プレートの第2の長側部に沿った第2の方向へ磁界を発生し、各磁界を独立して制御するステップと、
    b.蒸発面の後方で陰極プレートの第1の短側部に沿って第3の方向へ磁界を発生し、蒸発面の後方で第3の方向に対向し陰極プレートの第2の短側部に沿って第4の方向へ磁界を発生し、各磁界を独立して制御するステップと、
    を備えていて、蒸発面の周りの侵食ゾーンに沿ってアークスポットを指向するために磁界が蒸発面の前方に延びていることを特徴とする方法。
  58. 一つまたはそれ以上の磁界を調整するステップを備えたことを特徴とする請求項57記載の方法。
  59. 蒸発面の長側部に沿って発生した磁界の1つまたは両方を調整するステップを備えたことを特徴とする請求項58記載の方法。
  60. 蒸発面の長側部に沿って磁界を発生する指向伝導体と協同した閉成伝導体によって発生した磁界の1つまたはそれ以上を調整するステップを備えたことを特徴とする請求項57記載の方法。
  61. 一連の集束磁界によって生成された経路に沿ってプラズマの流れを規定するために、蒸発面の前方に一連の集束磁界を発生するステップを備えたことを特徴とする請求項57記載の方法。
  62. 1つまたはそれ以上の集束磁界を調整するステップを備えたことを特徴とする請求項61記載の方法。
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