JP2850980B2 - メッシュテープ - Google Patents

メッシュテープ

Info

Publication number
JP2850980B2
JP2850980B2 JP1200895A JP20089589A JP2850980B2 JP 2850980 B2 JP2850980 B2 JP 2850980B2 JP 1200895 A JP1200895 A JP 1200895A JP 20089589 A JP20089589 A JP 20089589A JP 2850980 B2 JP2850980 B2 JP 2850980B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mesh tape
wire
mesh
tape
adhesive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1200895A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0364996A (ja
Inventor
實 丸山
勝廣 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KITAGAWA KOGYO KK
Original Assignee
KITAGAWA KOGYO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KITAGAWA KOGYO KK filed Critical KITAGAWA KOGYO KK
Priority to JP1200895A priority Critical patent/JP2850980B2/ja
Publication of JPH0364996A publication Critical patent/JPH0364996A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2850980B2 publication Critical patent/JP2850980B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 発明の目的 [産業上の利用分野] 本発明は、電子部品、電子機器等を収納する筐体やケ
ーブル(信号線,電源線)等に接着されるメッシュテー
プの改良に関する。
[従来の技術] 従来、この種のメッシュテープは、細径の金属ワイヤ
を編糸または織糸としているので、柔軟性に富む。従っ
て、複雑な形状の筐体や種々の線径のケーブル(信号
線,電源線)等をその表面に密着・被覆でき、被覆した
筐体内の電子機器やケーブル内の導電線を外部と電磁気
的に遮蔽している。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上記従来のメッシュテープでは、筐
体,ケーブル等の表面に接着・固定するために、予め筐
体等の表面に接着剤を塗布したり、粘着テープを使用し
なければならない。又、接着剤の塗布量が不十分な場合
には、筐体等の表面からメッシュテープが離れてしま
い、その部分の金属ワイヤが引っ張られてホツレが生じ
る。このため、その編目または織目が大きくなったり、
延いてはその部分の編目等が破れてしまい、電磁波の遮
蔽効果が低下してしまう虞がある。
更に、メッシュテープの端部においては、金属ワイヤ
が引き出されてホツレが生じ、その結果編目または織目
が大きくなり、やはり電磁波の遮蔽効果が低下する。特
に、このメッシュテープを必要に応じて、例えば被覆す
る筐体の大きさに応じてハサミ,カッタ等で切断した場
合には、その切断部である耳において、ホツレの発生が
顕著になるとともに、切断時に生じた金属ワイヤのクズ
が飛散して周辺の電子機器のショートを誘発する虞があ
る。
このホツレ防止を図るために、メッシュテープを予め
シリコーン樹脂に浸漬したのちシリコーン樹脂を硬化さ
せるシリコーンコーティングがなされたものがあるが、
メッシュテープの編成とは別個のコーティング作業が必
要となったり、金属ワイヤが絶縁被覆されるためにメッ
シュテープ表面における導電性が損なわれてしまうとい
う問題点がある。更に、筐体,ケーブル等への固定の際
には、やはり接着剤,粘着テープ等を使用しなければな
らず、使い勝手が悪い。
本発明は上記問題点を解決するためになされ、電磁波
の遮蔽効果と表面における導電性とを維持したまま、金
属ワイヤのホツレ防止と筐体,ケーブル等の被接着物へ
の固定の簡便化とを実現できるメッシュテープを提供す
ることを目的とする。
発明の構成 [課題を解決するための手段] かかる目的を達成するためになされた本発明は、 金属ワイヤと、加熱処理により溶融し、その後固化す
る際に接着性を示す樹脂からなる熱接着性繊維とを束ね
た線材により編物を編成し、該編成された編物に前記加
熱処理を施すことにより前記熱接着性繊維を溶融させ、
該溶融した熱接着性繊維を前記金属ワイヤ同士及び該金
属ワイヤと他の部材とが接する箇所に行き渡らせた状態
で固化してなることを特徴とするメッシュテープを要旨
とする。
[作用] 上記のように構成された本発明のメッシュテープで
は、金属ワイヤと熱接着性繊維とを束ねた線材により編
物を編成し、この編成された編物に加熱処理を施すこと
により、線材を構成する金属ワイヤ及び熱接着性繊維の
うち熱接着性繊維を溶融させている。
この時、金属ワイヤと熱接着性繊維とは束ねられたも
のであるため、熱接着性繊維が溶融液化しても、金属ワ
イヤからなる編目が解けてしまうことがなく、しかも、
溶融液化した熱接着性繊維は、その表面張力により、金
属ワイヤ同士及び金属ワイヤと他の部材とが接する箇所
に集まり易くなるため、金属ワイヤの交差箇所に均一に
行き渡るだけでなく、当該編物を筐体等の被接着物に接
するように配置した場合には、金属ワイヤと被接着物と
の接触箇所等にも均一に行き渡る。
そして、この状態で、溶融した熱接着性繊維を固化さ
せてなる本発明のメッシュテープでは、固化した熱接着
性繊維により金属ワイヤ同士、及び金属ワイヤと該金属
ワイヤに接する部材とが相互に接着される。つまり、金
属ワイヤの交差箇所が固定され、また、当該メッシュテ
ープを被接着物に接するように配置した場合には、当該
メッシュテープ自体が被接着物に接着される。この時、
金属ワイヤの一部は固化した熱接着性繊維によって被覆
されることなく露出したままとなる。
[実施例] 次に、本発明に係るメッシュテープの実施例について
図面に基づき説明する。
第1図(a)は第1実施例の帯状のメッシュテープ1
の使用状態を示す斜視図、第1図(b)は加熱処理前の
メッシュテープ1の一部拡大図である。
第1図(b)に示すように、メッシュテープ1は、 の金属ワイヤ(銅線にスズメッキを施したもの)2と、
約120℃で溶融しその後固化する際に接着性を示す樹脂
繊維(以下、熱接着性繊維という,商品名:東レ“エル
ダー”糸)3とを束にしてなる線材を、周知のニット編
み機に供給し、 の編目の大きさで帯状に編成したものである。このた
め、各編目は金属ワイヤ2と熱接着性繊維3とから形成
されている。尚、この熱接着性繊維3は、300デニール
のフィラメント糸である。
次に、ケーブルをこのメッシュテープ1により被覆す
る際の使用方法について、第1図(a)を用いて説明す
る。
図示するように、分離した信号ケーブル4,5をその経
路にわたって束ねて被覆する際、メッシュテープ1を単
に巻装し、その後このメッシュテープ1に110℃〜120℃
の熱風を6秒間程度吹付ける。
すると、熱風の吹付けにより熱接着性繊維3が即座に
溶融し、溶融した熱接着性繊維3が、熱風の吹付けの間
に各編目における金属ワイヤ2の交差箇所や、金属ワイ
ヤ2と各信号ケーブル4,5との間に均一に行き渡る。熱
風の吹付けが終了して外気により冷却されると、溶融し
ていた熱接着性繊維3の固化が即座に始まり、固化の終
了とともに各編目における交差箇所の金属ワイヤ2相互
および金属ワイヤ2と各信号ケーブル4,5とが接着す
る。接着が完了した後のメッシュテープ1は、金属ワイ
ヤ2が一部露出したメッシュテープとなる。
従って、本実施例のメッシュテープ1によれば、低イ
ンピーダンスのスズメッキ層と低電気抵抗値の銅線コア
とを備えた金属ワイヤ2によって、信号ケーブル4,5の
各信号線を電磁気的に外部から遮蔽して、電磁波ノイズ
による障害を防止することができるばかりでなく、次の
ような効果が明らかである。
第1に、接着剤や粘着テープを使用することなくメッ
シュテープ1を信号ケーブル4,5に均一に接着・固定で
きると共に、各編目の交差箇所において金属ワイヤ2相
互を接着できるので、メッシュテープ1各部における金
属ワイヤ2のホツレ防止を確実に図ることや被覆時にお
ける編目の大きさを維持することができる。この結果、
電磁波の遮蔽効果が好適に維持される。又、メッシュテ
ープ1の接着・固定時に接着剤や粘着テープが不要とな
るので、その作業が極めて容易となる。
第2に、信号ケーブル4,5への固定と金属ワイヤ2相
互の接着(ホツレ防止)とが熱風の吹付けだけで同時に
行われるので、作業工数の低下を図ることができると共
に、熱風の吹付けを実施するための装置(熱風吹付け装
置)の構成を単純化することができる。
更に、メッシュテープ1を信号ケーブル4,5に巻装す
る際に、熱接着性繊維3は接着性を示さず、この信号ケ
ーブル4,5およびメッシュテープ1には接着剤等が存在
しない。従って、作業者の手,テープ巻装機等にメッシ
ュテープ1が粘着せず、メッシュテープ1の巻装作業も
容易となる。
次に、第2実施例について説明する。尚、本実施例の
メッシュテープの説明に当たっては、上記第1実施例の
メッシュテープと異なる点について詳細に説明し、同一
の構成については省略する。又、同一の部材について
は、第1実施例で用いた符号の数値に、添え字aを付し
て表すこととする。
第2実施例のメッシュテープ11は、ニット編みにて筒
状に編成し、筐体のガスケットの構成部材の一部として
使用した点で第1実施例と相違する。
第2図(a)は第2実施例の筒状のメッシュテープ11
を用いたガスケット12の斜視図、第2図(b)はこのガ
スケット12の使用状態を示す斜視図である。
第2図(a)に示すように、ガスケット12は、金属ワ
イヤ2aおよび熱接着性繊維3aを束にしてなる線材を周知
のニット編み機に供給して筒状に編成したメッシュテー
プ11と、このメッシュテープ11に挿入された棒状の弾性
発泡体13とから構成されている。尚、メッシュテープ11
の編目の大きさ等は第1実施例と同様である。
次に、第2図(b)に示すように、電子機器等を収納
する開閉自在な金属性の筐体14の開口縁部15に、ガスケ
ット12を取付ける際の取付方法、およびメッシュテープ
11と弾性発泡体13との固定方法について説明する。
先ず、金属ワイヤ2aと熱接着性繊維3aとを束にしてな
る線材を筒状に編成して、メッシュテープ11を開口縁部
15の周囲の長さに適合した長さに形成する。これと別
に、棒状の弾性発泡体13を開口縁部15の周囲の長さに適
合した長さで切断する。その後、メッシュテープ11に弾
性発泡体13を挿入して、弾性発泡体13の両端を接合固定
し、環状のガスケット12とする。
このガスケット12を四角形の枠状にして開口縁部15に
設置し、ガスケット12表面のメッシュテープ11に110℃
〜120℃の熱風を6秒間吹付ける。尚、開口縁部15に
は、ガスケット12が一部陥没するように図示しないU字
状の溝が形成されており、このU字状の溝の表面とメッ
シュテープ11の表面とが密着するようになっている。
熱風の吹付けにより熱接着性繊維3aが即座に溶融し、
溶融した熱接着性繊維3aが、熱風の吹付けの間に各編目
における金属ワイヤ2aの交差箇所や金属ワイヤ2aと弾性
発泡体13との間,金属ワイヤ2aと開口縁部15との間に均
一に行き渡る。熱風の吹付けが終了して外気により冷却
されると、溶融していた熱接着性繊維3aの固化が即座に
始まり、固化の終了とともに各編目における交差箇所の
金属ワイヤ2a相互,弾性発泡体13の接合部における金属
ワイヤ2a相互,金属ワイヤ2aと弾性発泡体13および金属
ワイヤ2aと開口縁部15のU字状溝の表面が均一に接着す
る。接着が完了した後に、金属ワイヤ2aが一部露出した
メッシュテープ11と弾性発泡体13とが一体となったガス
ケット12ができあがるとともに、このガスケット12は開
口縁部15に接着・固定される。
こうしてガスケット12の設置が終了すると、筐体14に
は、図示しない電子機器が収納される。この状態で、筐
体14の蓋17を閉じ、蓋17をガスケット12を挟んで本体16
に締め付け、固定する。
上記構成のガスケット12は弾性発泡体13およびメッシ
ュテープ11自身の柔軟性を維持しているので、筐体を気
密に保つというガスケット本来の利点を持ち合わせてい
る。
本実施例のメッシュテープ11を表面に固定した低表面
抵抗値のガスケット12によれば、本体16,蓋17およびガ
スケット12が好適に導通した密閉状の導電性筐体内に、
電子機器が収納されることになり、この電子機器が電磁
気的に外部から遮蔽され、電磁波ノイズによる障害を防
止できる。
更に、本実施例のメッシュテープ11によれば、低表面
抵抗値と弾性とを兼ね備えたガスケットを、単純な工程
から容易に製造することができるばかりでなく、ガスケ
ット12を筐体14の開口縁部15に固定する作業を、極めて
容易に実施することができる。つまり、メッシュテープ
11を介して弾性発泡体13と筐体15とが同時に一体化され
る。
又、上記本実施例に特有の効果の他に、第1実施例と
同様次のような効果が明らかである。
メッシュテープ11の固定に接着剤や粘着テープを使用
する必要がないので、メッシュテープ11を弾性発泡体13
に固定する作業が極めて容易となる。
弾性発泡体13への固定と同時に、各編目の交差箇所に
おいて金属ワイヤ2a相互の接着ができ、ホツレ防止を確
実に図ることができる。
メッシュテープ11の固定に接着剤や粘着テープを使用
する必要がないので、メッシュテープ11の固定作業工数
およびガスケット12のコストが削減できる。
各編目の交差箇所において金属ワイヤ2a相互を接着で
きるので、弾性発泡体13挿入時における編目の大きさが
維持され、電磁波の遮蔽効果が好適に維持される。
熱風の吹付けだけで各編目の交差箇所における金属ワ
イヤ2a相互や各金属ワイヤ2aと弾性発泡体13等を接着で
きるので、弾性発泡体13への固定とホツレ防止とを行う
ための装置(熱風の吹付け装置)の構成を単純化するこ
とができる。
メッシュテープ11に弾性発泡体13を挿入する際に、熱
接着性繊維3aは非接着性であり、弾性発泡体13の表面,
メッシュテープ11には接着剤等が存在しないので、作業
者の手等にメッシュテープ11,弾性発泡体13が粘着せ
ず、弾性発泡体13の挿入作業が容易となる。
次に、第3実施例について説明する。尚、本実施例の
メッシュテープの説明に当たっても、上記第2実施例と
同様、同一の構成については省略し、又、同一の部材に
ついては、添え字bを付して表すこととする。
第3図は第3実施例の筒状のメッシュテープ21により
フラットケーブル22を被覆して得た多数線ケーブル23の
斜視図である。
第3図に示すように、多数線ケーブル23は、金属ワイ
ヤ2bおよび熱接着性繊維3bを束にしてなる線材を周知の
ニット編み機に供給して筒状に編成したメッシュテープ
21と、複数本(本実施例では8本)の銅線の信号線24を
絶縁層25により相互に絶縁被覆してなるフラットケーブ
ル22とを備え、このメッシュテープ21でフラットケーブ
ル22全体を被覆して構成されている。
次に、フラットケーブル22をメッシュテープ21で被覆
する方法について説明する。
先ず、金属ワイヤ2bと熱接着性繊維3bとを束にしてな
る線材を編成して筒状のメッシュテープ21を形成し、そ
の中に、フラットケーブル22を挿入する。その後、温
度:130℃,圧力: の条件でセットされている加熱プレスローラ間に、メッ
シュテープ21と共にフラットケーブル22を約 の速さで送りだし、フラットケーブル22の絶縁層25の上
下面にメッシュテープ21を加熱プレスする。
加熱プレスにより熱接着繊維3bが即座に溶融し、溶融
した熱接着性繊維3bが、加熱プレスの間に各編目におけ
る金属ワイヤ2bの交差箇所や、金属ワイヤ2bと絶縁層25
との間に均一に行き渡る。加熱プレスローラを通過して
冷却ローラにより冷却されると、溶融していた熱接着性
繊維3bの固化が即座に始まり、固化の終了とともに交差
箇所の金属ワイヤ2b相互,金属ワイヤ2bと絶縁層25が均
一に接着する。接着が完了した後に、金属ワイヤ2bが一
部露出したメッシュテープ21とフラットケーブル22とが
一体となった多数線ケーブル23ができあがる。
上記構成の多数線ケーブル23は、フラットケーブル22
およびメッシュテープ21自身の柔軟性を維持しているの
で、配線のコンパクト化及び軽量化,誤配線の防止及び
その信頼性の向上等といった、従来のフラットケーブル
と同様の利点を持ち合わせている。
更に、低表面抵抗値の金属ワイヤ2bが露出したメッシ
ュテープ21を表面に備える多数線ケーブル23によれば、
各信号線24が電磁気的に外部から遮蔽され、電磁波ノイ
ズが各信号線24に入ることがなくなる。つまり、多数線
ケーブル23のフラットケーブル22がアンテナとして作用
することはなく、その結果、フラットケーブル22の接続
される電子機器の電磁波ノイズによる障害を防止でき
る。又、メッシュテープ21をフラットケーブル22が接続
される電子機器のグランドラインとして使用することも
できる。
加えて、本実施例のメッシュテープ21によれば、従来
のフラットケーブルに低表面抵抗値の表層を付加するこ
とが容易に実施することができる。つまり、既存のフラ
ットケーブルを電磁波シールド機能を備えたものに容易
に改良することができる。
このような本実施例に特有の効果の他に、第1実施
例,第2実施例と同様、メッシュテープ21の絶縁層25へ
の固定作業の簡便化等の効果が明らかである。
次に、第4実施例について説明する。尚、本実施例の
メッシュテープの説明に当たっても、上記第2,3実施例
と同様、同一の構成については省略し、又、同一の部材
については、添え字cを付して表すこととする。
第4実施例では、帯状にニット編みに編成されたメッ
シュテープ31と筒状にニット編みに編成されたメッシュ
テープ32とから形成したワイヤメッシュ33について説明
する。
第4図は第4実施例の筒状のワイヤメッシュ33の概略
斜視図,第5図はその製作工程を説明するための説明図
である。
第4図に示すように、ワイヤメッシュ33は、帯状のメ
ッシュテープ31を棒状に巻き上げたものを中心に備え、
その周囲に筒状のメッシュテープ32を配設して構成され
ており、電子レンジや電子機器収納用の導電性の筐体等
の開閉部における電磁波シールド用ガスケットとして使
用されるものであり、第5図に示すような工程を経て製
作される。
先ず、第5図(A)に示すように、金属ワイヤ2cおよ
び熱接着性繊維3cを束にしてなる線材を周知のニット編
み機に供給して帯状のメッシュテープ31を編成する。次
に、この帯状のメッシュテープ31を、その長手方向を中
心として巻き上げ、棒状体31aを形成する(第5図
(B))。この棒状体31aの断面は、第5図(B)のX
−X線断面図である第5図(C)に示すように、渦巻状
である。尚、棒状体31aの直径は、最終製品であるガス
ケットの直径より僅かに大きい。
続いて、治具34を用いて棒状体31aの外形矯正を行
う。即ち、治具34には最終製品であるガスケットの直径
と等しい内径の孔35が開けられており、棒状体31aをそ
の端面から孔35に通して、棒状体31aを圧縮・矯正する
(第5図(D))。
その後、第5図(E)に示すように、矯正済みの棒状
体31a,新たな金属ワイヤ2cおよび熱接着性繊維3cを束に
してなる線材を周知のニット編み機に供給し、棒状体31
aの外周の筒状のメッシュテープ32を編成する。つま
り、第5図(E)のY−Y線断面図である第5図(F)
に示すように、断面が渦巻状の棒状体31aをコアとし、
筒状のメッシュテープ32を被覆材として被覆棒状体36を
形成する。
次に、この被覆棒状体36を、記述した治具34の孔35
に、その端面から通して圧縮・矯正する(第5図
(G))。
続いて、被覆棒状体36を図示しない筐体の開口縁部の
周囲の長さに適合した長さで切断した後、その開口縁部
に形成されている溝に合わせて同じ形状の枠状にして両
端36a,bを接合し、各両端面の金属ワイヤ2dを接触させ
る(第5図(H))。
次に、この被覆棒状体36に加熱送風機37の110℃〜120
℃の熱風を6秒間吹付ける(第5図(I))。
加熱送風機37による熱風の吹付けにより熱接着性繊維
3cが即座に溶融し、溶融した熱接着性繊維3cが、熱風の
吹付けの間に帯状のメッシュテープ31を巻き上げてなる
棒状体31a及び筒状のメッシュテープ32の各編目におけ
る金属ワイヤ2cの交差箇所や、棒状体31aにおいて重な
った各金属ワイヤ2cの間および棒状体31aの最外周の金
属ワイヤ2cと筒状のメッシュテープ32の金属ワイヤ2cと
の間に均一に行き渡る。熱風の吹付けが終了して外気に
より冷却されると、溶融していた熱接着性繊維3cの固化
が即座に始まり、固化の終了とともに各編目における交
差箇所の金属ワイヤ2c相互,重なりあった金属ワイヤ2c
相互が均一に接着する。接着が完了した後に、金属ワイ
ヤ2cが一部露出した環状のワイヤメッシュ33が形成さ
れ、耐熱性に優れた電磁波シールド用ガスケットとして
使用される。
このワイヤメッシュ33を例えば電子レンジの扉の開口
縁部に設置して密閉すれば、扉とレンジ本体との隙間か
ら外部に放射される電磁波をこのワイヤメッシュ33によ
り吸収し、外部に漏らすことがない。又、電子機器収納
用の筐体におけるガスケットとして使用すれば、筐体内
部が自身の導電性およびワイヤメッシュ33の備える低表
面抵抗値により外部と電磁気的に遮蔽され、収納された
電子機器における電磁波ノイズに起因する障害を防止で
きる。
更に、本実施例のワイヤメッシュ33によれば、耐熱性
および低表面抵抗値を備えた電磁波シールド用のガスケ
ットを容易に製造することができるばかりでなく、ワイ
ヤメッシュ33の両端の接合固定に特別な接着剤等が不要
となる。しかも、その接合部の各金属ワイヤ2c相互が接
着されるので、接合部における金属ワイヤのホツレ防止
を確実に図ることができる。
このような本実施例に特有の効果の他に、第1ないし
第3実施例と同様、金属ワイヤ相互の固定作業の簡便化
等の効果が明らかである。
以上本発明の実施例について説明したが、本発明はこ
うした実施例に何等限定されるものではなく、その要旨
を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得る
ことは勿論である。
例えば、使用する金属ワイヤは上記各実施例で用いた
金属ワイヤ(銅線にスズメッキを施したもの)に限るわ
けではなく、単なる銅製のワイヤや、スチールワイヤを
銅にて被覆し更にこの銅にスズメッキを施した複合ワイ
ヤ,銅とニッケル合金のワイヤ等であってもよい。
又、金属ワイヤと束ねられ共に編み上げられる熱接着
性繊維として、共有結合とイオン結合とを含みエチレン
を主成分とするアイオノマー樹脂繊維等を使用してもよ
い。
各実施例では、メッシュテープを被接着物(ケーブ
ル,弾性発泡材等)に一重に被覆した場合について説明
したが、メッシュテープを二重,三重に重ねて良いこと
は勿論である。このように、重ねて使用する際に、本実
施例のメッシュテープによれば、次のような効果があ
る。
金属ワイヤ単独で編成されたメッシュテープでは、各
メッシュテープ毎に接着剤を塗布してから重ね合わせ、
その後接着剤を硬化させる作業が不可欠であるが、上記
各実施例のメッシュテープによれば、単にメッシュテー
プを重ね合わせた後加熱処理を一回するだけでよく、作
業の単純化を容易に図ることができる。
更に、各実施例では、一種類の熱接着性繊維と金属ワ
イヤとを束にしてなる線材を編成したメッシュテープに
ついて説明したが、異なる溶融温度(低融点,高融点)
の2種類の熱接着性繊維と金属ワイヤとを束にしてなる
線材を編成したメッシュテープであっても良いことは勿
論である。この場合には、上記各実施例において被接着
物(ケーブル,弾性発泡材等)にメッシュテープを接着
する前に、メッシュテープを単独でまず低融点の加熱処
理を施し、その後低融点の加熱処理済みのメッシュテー
プで被接着物を巻装したり、このメッシュテープ内に被
接着物をセットして、高融点の加熱処理を施す。
このようによれば、メッシュテープの巻装等の作業中
にメッシュテープに不用意なテンションがかかっても、
編目の大きさが変化することなく当該作業を実施でき
る。このため、被接着物に接着後のメッシュテープにお
ける編目の大きさは、より均一に維持され、ムラがなく
なる。この結果、接着後のメッシュテープによる電磁波
の遮蔽効果はより安定したものとなる。
又、電磁波シールド用のガスケットを製作する場合の
第2,第4実施例では、ガスケットの断面形状が円形の場
合について説明したが、円形に限らず、中空部を有する
環状断面や、四角形等の多角形断面、Y型,L型等の異形
断面などであっても良いことは勿論である。
第4実施例では、帯状のメッシュテープ31からなる棒
状体31aを被覆する筒状のメッシュテープ32を一重にし
たが、二重,三重等に被覆してもよく、このメッシュテ
ープ32を金属ワイヤ単独で編成したメッシュテープに替
えてもよい。しかも、第4実施例のワイヤメッシュ33に
熱収縮チューブによる絶縁被覆を施し、表皮効果の高い
グランドラインとして使用することもできる。
又、各実施例では、熱接着性繊維と金属ワイヤとをニ
ット編みに編成したメッシュテープについて説明した
が、ニット編みに限らず、メリヤス編み,ゴム編み等の
編成によってもよい。
発明の効果 以上実施例を含めて詳述したように、本発明のメッシ
ュテープによれば、このメッシュテープに加熱処理を施
すだけで、編目における交差箇所の金属ワイヤ相互が接
着し、金属ワイヤが一部露出したメッシュテープとな
る。この結果、メッシュテープ表面の導電性を維持する
ことができると共に、編目の大きさが維持されるので、
電磁波の遮蔽効果を好適なまま維持できる。
更に、本発明のメッシュテープを被接着物に接するよ
うセットした後、加熱処理を施せば、金属ワイヤ相互の
接着と同時に、金属ワイヤを一部露出させて被接着物に
均一に接着することができる。従って、被接着物を、表
面の導電性と電磁波の遮蔽効果とを好適に維持したメッ
シュテープにより被覆することができる。
加えて、メッシュテープを被接着物に接着・固定する
際に、粘着テープ等が不要となるので、メッシュテープ
の接着・固定作業が極めて容易となる。しかも、各編目
の交差箇所において金属ワイヤ相互が接着され、金属ワ
イヤのホツレ防止を確実に図ることができる。そして、
被接着物への固定と金属ワイヤ相互の接着とが同時に行
われるため、作業工数を削減できる。更に、この接着
(固定)作業が瞬間的(約6秒間)に完了するので、接
着作業の間におけるホコリ等の付着による汚れの発生を
回避することができる。
又、メッシュテープを被接着物にセットする際には、
金属ワイヤとともに編まれている熱接着性繊維は接着性
を示さないので、メッシュテープセット作業の作業者の
手等にメッシュテープが粘着しなくなり、メッシュテー
プのセット作業も容易となる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)は第1実施例の帯状のメッシュテープ1の
使用状態を示す斜視図、第1図(b)は加熱処理前のメ
ッシュテープ1の一部拡大図、第2図(a)は第2実施
例の筒状のメッシュテープ11を用いたガスケット12の斜
視図、第2図(b)はこのガスケット12の使用状態を示
す斜視図、第3図は第3実施例の筒状のメッシュテープ
21を用いた多数線ケーブル23の斜視図、第4図は第4実
施例のワイヤメッシュ33の概略斜視図,第5図(A),
(B),(D),(E),(G)ないし(I)はその製
作工程を説明するための説明図、第5図(C)は第5図
(B)のX−X線断面図、第5図(F)は第5図(E)
のY−Y線断面図である。 1,11,21,31,32……メッシュテープ 2,2a,2b,2c……金属ワイヤ 3,3a,3b,3c……熱接着性繊維 4,5……信号ケーブル、12……ガスケット 14……筐体、22……フラットケーブル 23……多数線ケーブル、33……ワイヤメッシュ 37……加熱送風機
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−182800(JP,A) 実開 昭61−33881(JP,U) 特公 昭45−22644(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H05K 9/00 W

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属ワイヤと、加熱処理により溶融し、そ
    の後固化する際に接着性を示す樹脂からなる熱接着性繊
    維とを束ねた線材により編物を編成し、該編成された編
    物に前記加熱処理を施すことにより前記熱接着性繊維を
    溶融させ、該溶融した接着性繊維を前記金属ワイヤ同士
    及び該金属ワイヤと他の部材とが接する箇所に行き渡ら
    せた状態で固化してなることを特徴とするメッシュテー
    プ。
JP1200895A 1989-08-02 1989-08-02 メッシュテープ Expired - Lifetime JP2850980B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1200895A JP2850980B2 (ja) 1989-08-02 1989-08-02 メッシュテープ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1200895A JP2850980B2 (ja) 1989-08-02 1989-08-02 メッシュテープ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0364996A JPH0364996A (ja) 1991-03-20
JP2850980B2 true JP2850980B2 (ja) 1999-01-27

Family

ID=16432043

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1200895A Expired - Lifetime JP2850980B2 (ja) 1989-08-02 1989-08-02 メッシュテープ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2850980B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4634883B2 (ja) * 2005-07-25 2011-02-16 ソニーケミカル&インフォメーションデバイス株式会社 シールド付き配線基板とその製造方法
JP5282320B2 (ja) * 2011-05-27 2013-09-04 松山毛織株式会社 電磁波シールド織物、電磁波シールドシート、電磁波シールド材及び電磁波シールドケーシング
JP5462416B2 (ja) * 2011-11-22 2014-04-02 三菱電機株式会社 金属細線電磁シールドの製造方法、金属細線電磁シールドおよびそれを備える静止誘導機器
JP6259721B2 (ja) * 2014-06-12 2018-01-10 グンゼ株式会社 金属線巻付けテープ材及び被覆長尺材
US9307685B2 (en) * 2014-07-16 2016-04-05 Federal-Mogul Powertrain, Inc. Protective sleeve with bonded wire filaments and methods of construction thereof

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4639545A (en) * 1984-02-07 1987-01-27 Raychem Limited Recoverable article for screening
JPS6133881U (ja) * 1984-07-30 1986-03-01 三菱レイヨン株式会社 電磁波シ−ルド用布帛

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0364996A (ja) 1991-03-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6064000A (en) Heat shrinkable shielding tube
CA1254645A (en) Electrical shielding tape and method of making same
US6806417B2 (en) Conductive thin film sheet, shield harness and method of manufacturing the same
JP3723738B2 (ja) シールドケーブル及びその製造方法
US6462267B1 (en) EMI shielding gasket having a consolidated conductive sheathing
JPH08502618A (ja) シールド・ケーブル
CN102792389A (zh) 线束
JPS62176076A (ja) 導電素子接合部を電気絶縁的に包囲する方法及び該方法に用いるシ−ス材
CA1055132A (en) Hermetic lead wire
JP2850980B2 (ja) メッシュテープ
JPH11353952A (ja) 電線のシールド外装構造
JPH0412564B2 (ja)
JP6607478B1 (ja) 電磁波シールド材
JP2901930B2 (ja) 導電性ストレッチテープ
CN206639626U (zh) 一种高电磁屏蔽效能的航天器用多芯lvds线缆
JP2018107250A (ja) 回路体、回路体の製造方法、及び、回路体の製造装置
JPS5814803A (ja) 複合電力線用光通信線及びその製造方法
JPH08274488A (ja) 電磁波シールド材
JPS587751A (ja) ブラウン管
JP2682606B2 (ja) 海底電力ケーブルのボンディングワイヤー取出し方法
JP2838214B2 (ja) バイパスケーブルへの接地線取付け方法
JPS6142250Y2 (ja)
JP2000115974A (ja) 活線ケーブルのアース接続工法
JPH0527774Y2 (ja)
JP3007694U (ja) 障害電波の侵入防止を兼ねる緩衝用ガスケット

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081113

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081113

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091113

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091113

Year of fee payment: 11