JP2850438B2 - 駆動装置の原点復帰装置 - Google Patents

駆動装置の原点復帰装置

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JP2850438B2 JP2488190A JP2488190A JP2850438B2 JP 2850438 B2 JP2850438 B2 JP 2850438B2 JP 2488190 A JP2488190 A JP 2488190A JP 2488190 A JP2488190 A JP 2488190A JP 2850438 B2 JP2850438 B2 JP 2850438B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、例えば自動車の油圧サスペンションへの油
圧制御を行なう駆動装置の原点復帰装置に関するもので
ある。
〔従来の技術〕
従来この種の原点復帰装置として実開昭61−19105号
公報に記載されたものがある。
これは、予め定められた作動角範囲を有する揺動型ア
クチュエータの電動モータの出力軸を、該モータの非作
動時において上記作動角範囲内の予め定められた原点に
機械的に復帰させるものである。
具体的には、電動モータの出力軸の回りに、ピン部材
と捩りコイルばねとを有した原点復帰機構を配備し、電
動モータの出力軸が回動する際、ピン部材を介して捩り
ばねを圧縮させ、電動モータの通電を断ったときに捩り
ばねの圧縮反力で該出力軸を予め定めた原点に復帰させ
る構成である。従って、例えば何らかの要因で電動モー
タへの通電が断たれた際には電動モータの出力軸を強制
的に原点へ復帰させ、該出力軸により駆動される被駆動
側で例えばバルブが開きっ放しになることによる油洩れ
を防止するフェイス・セーフとして作用することができ
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記従来のものによれば、次のごとき
解決すべき課題がある。
即ち、従来のものは電動モータの出力軸の原点復帰は
予め定められた一点であるため、例えば原点復帰の点と
被駆動側のバルブのオフ位置とがリンクするように設定
したとしても、バルブ側の加工精度により、原点復帰の
点とバルブのオフ位置とがリンクせず、バルブが若干開
くような場合がある。また、原点復帰位置において捩り
ばねの軸トルクが出力軸に作用しているため、駆動時に
該軸トルクに対抗するように電動モータのトルクを上げ
る必要があり、モータの消費動力が大きくなる。
本発明はかかる点に鑑みて案出されたものであって、
原点復帰点に範囲をもたせようとするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、出力軸を所定の作動角範囲内で回動させる
駆動装置と、該駆動装置が非駆動時には、前記出力軸を
前記作動角範囲内に定められた所定の回動角度幅を有す
る原点範囲内へ復帰させるとともに、前記駆動装置が駆
動され前記出力軸が前記原点範囲を越えて回動した時に
は、該出力軸に前記復帰力を作用させる復帰手段とを備
えるという技術手段を採用するものである。
なお、復帰手段は、初期荷重を有する少なくとも一つ
のコイルスプリングと、該スプリング力の復元力を前記
作動角範囲内にあって、前記原点範囲を除く範囲内にお
いて前記出力軸にトルクとして伝える動力伝達手段と、
前記原点範囲において前記スプリング力を前記出力軸に
伝達しない空ぶり部とにより構成してもよい。
〔作用〕
復帰手段により、駆動装置の非駆動時には該装置の出
力軸が所定の回動角度幅を有する原点範囲内に復帰す
る。
また、出力軸には原点範囲内では復帰力は作用せず、
出力軸がその原点範囲を越えて回動すると、該出力軸に
復帰力が作用する。
〔実施例〕
以下本発明を、油圧サスペンション用のロータリコン
トロールバルブに適用した場合の実施例につき詳細に説
明する。
まず、第2図,第4図〜第10図の第1の実施例におい
て、ロータリコントロールバルブの構成を説明する。該
ロータリコントロールバルブは、バルブ部2とモータ部
3と原点復帰機構部41から構成されている。
バルブ部2は第1,第2,第3の接続部をなす3つのポー
ト10,11,12を形成したハウジング13と、該ハウジング13
に圧入した中空状のアウタハウジング14と、該アウタハ
ウジングの内側に固定した支持体としての円筒状のイン
ナハウジング15と、シャフト9とから構成されている。
該アウタハウジング14は、軸方向の一端部および他端
側の一部が全周1/3を残して切除された形状に形成され
ており、これによりアウタハウジング14の一端部および
他端部の一部にはハウジング13との間に、全周の2/3程
度の空間部17,18が形成されている。なお、該空間部17,
18は互いに軸心を中心として対称となる位置に形成され
ている。
上記シャフト9は一端および他端の間が内部の中空部
を介して連通していて、しかもその両端が開放された全
体として中空円筒状の形状を有している。シャフト9の
一端の中空円筒状部分はインナハウジング15の嵌合穴16
に回動自在に挿入,支持されている。また、シャフト9
の一端の中空円筒状部分にはその内側と外側とを連通す
るオリフィス22,23が軸心を中心として対称となる位置
に2組形成されている(第9図参照)。
オリフィス22,23は周面上の開口形状が頂点と底辺と
が周方向となる略二等辺三角形の形状を有し(第10図参
照)、かつ両者はシャフト9の周方向に向きが逆になる
ように形成されている(第9図参照)。また、第10図の
ごとく該オリフィス22,23はシャフト9に形成されてい
るノッチ状の溝24,25に連結されている。該溝24,25はシ
ャフト9の内側と外側とを貫通しない程度の深さでかつ
オリフィス22,23の三角形の頂点から遠ざかるに従って
次第に浅くなるように形成されている。
インナハウジング15のうちシャフト9の上記一端の中
空円筒状部分を支持する部分にはオリフィス22,23との
連通状態が変化する開口部19,20が形成されており、該
開口部19,20は第9図のごとく軸心を中心として対称と
なる位置に二組存在している。なお、各開口部19,20は
円周上の開口形状が長辺が周方向となる長方形を有し、
かつ短辺の長さがアウタハウジング14の中空部17,18の
軸方向の幅より若干小さく形成されている。
上記各オリフィス22,23の底辺(軸方向)の長さはイ
ンナハウジング15の開口部19,20の短辺の長さより若干
短く形成され、溝24,25の先端から各オリフィス22,23の
底辺までの長さ(周方向)がインナハウジング15の開口
部19,20の長辺の長さより若干短く形成されている。
インナハウジング15は、2か所の開口部19が共に空間
部17と連通するように、また2か所の開口部20が共に空
間部18と連通するように、位置決めピン21によりアウタ
ハウジング14に対する取付け角度が決められている。
上記3つのポート10,11,12において、ポート10は空間
部17と、ポート11は空間部18と、それぞれ連通してい
る。ポート12はシャフト9の一端面と対面する位置に形
成され、その一端の中空円筒状部分ひいてはシャフト9
の中空部9aに連通している。
ポート10は油圧供給手段である油圧ポンプ27に、ポー
ト11は油タンク26に、またポート12は被駆動油圧機械手
段である油圧サスペンション用の油圧シリンダ29に、そ
れぞれ外部油圧経路をなす油圧配管A,B,Cを介して接続
されている。油圧シリンダの運動はロッド29bを介し、
車輪39に伝えられる。
モータ部3は、その回転軸としての上記シャフト9
と、該シャフト9のうち一端と他端との間の外周に嵌合
したロータ部31と、ケース4の内側のうちロータ部31に
対応する位置に設けられたステータ部32とから構成され
ている。
上記ロータ部31は永久磁石部31aと、該磁石部31aを挟
んで軸方向に向かい合うようにして配置された鉄心部31
bとよりなる。なお、鉄心部31bは周方向の外周に複数の
図示しない歯が形成されている。
一方、ステータ部32は強磁性体のステータコア32a
と、該ステータコア32aの外周に巻装された2組のステ
ータコイル32bとよりなる。なお、鉄心部31bの外周と対
抗するステータコア32aの内周には、周方向に鉄心部31b
の歯と同数の図示しない歯が形成されている。
モータ部3は図示しない電気制御回路によりステータ
コイル32bを励磁し、磁石部31aとステータコイル32bと
の励磁力の合成によってロータ部31を所定の角度だけ回
動させるステップモータを構成している。
モータ部3の回転軸をなすシャフト9の一端は前述の
ごとく滑り軸受部としても作用するインナハウジング15
により回動可能に支持されているが、シャフト19の他端
は支持体としての滑りの軸受部30に回動可能に支持され
ている。なお、該滑り軸受部30はケース4の軸受部4aに
圧入されている。
モータ部3を内包したケース4は弾性材料よりなるO
リング5を介してハウジング13にボルト6により嵌合,
固定されている。
ケース4内の滑り軸受部30側には、原点復帰機構が置
かれる。この構成につき、次に説明する。第1図,第3
図において、まず摺動子42は止めネジ43a,43bによりシ
ャフト9との相対的な回動運動を禁止されている。そし
て、この摺動子42には、上下一対の突起部42a,42bが設
けられている。この突起部42a,42bはシャフト9の回転
を、シャフト9と直角をなし、これと交わらない位置に
設けられたカム案内軸46の軸方向に摺動する2つのカム
44a,44bの直線運動へと変換する。カム44a,44bは第13図
で示されるカム面を持ち、摺動子42a,42bとの接触面の
反対側から予圧縮荷重を加えられたコイルスプリング45
a,45bで摺動子側に押さえられるが、カム案内軸46の長
手方向の途中に設けられたストッパ46aにより原位置を
越えて押さえない様になっており、さらに摺動子42と正
しく接する目的で、カム44a,44bがカム案内軸46の軸を
中心として回らない様にキー47a,47bがカム案内軸に設
けてある。支持機体49はケース4内に置かれ、カム44a,
44b,コイルスプリング45a,45b,カム案内軸46の圧入によ
り支え、かつおおまかなコイルスプリング45a,45bのセ
ット荷重を決め、これをシャフト9の軸心回りに回転さ
せてバルブ部の全ポートが閉じる位置と左右のコイルバ
ネによって摺動子が静止する位置と合わせる役割を持
ち、合わせた後位置決めピン50a,50bによりケース4に
固定されている。コイルスプリング45a,45bの細かなセ
ット荷重はセット荷重調整用シム48a,48bにより行なう
(第1図参照)。なお、カム44a,44bのカム面は で示される偏差量が付加される。χはシャフト9が(θ
−θ)だけ回動した時に摺動子42の突起部が接するカ
ム面の、摺動子42の先端の軌跡円からのカム案内軸46方
向への偏差量を示し、γは摺動子先端軌跡円の半径、
F0はコイルスプリング45a,45bの初期荷重、kはそのば
ね定数、θは摺動子42の突起部の原点位置、θは摺動
子の突起部の現位置を示す。
シャフト9のバルブ部2とは反対端側には、シャフト
9の中空部9aに嵌合される嵌合部を有したキャップ35が
弾性材料よりなるOリング34を介してケース4の挿入さ
れ、ボルト7により嵌合,固定されている。
シャフト9のバルブ部2とは反対の端面は第5図に示
すように略三角形状の爪部9bが形成されており、シャフ
ト9の回転によって該爪部9bがキャップ35に係合するこ
とにより、シャフト9が一定回転以上回転しないように
してある。
シャフト9の一端の中空円筒状部分の外周のインナハ
ウジング15の内周との間には、第3図に示すように、シ
ャフト9の回動隙間38が形成されている。また第4図に
示すようにシャフト9の他端の外周とキャップ35との
間、及び図示されないが滑り軸受部30との間にも回動隙
間が形成されている。
上記回動隙間38はポート12に連通しているとともに、
シャフト9の中空部9aおよびモータ部の内側の空所40内
にも連通している。また、シャフト9とキャップとの
間、シャフト9と滑り軸受部との間の回動隙間はシャフ
ト9の中空部9aおよびモータ部の内側の空所40内に連通
している。
第2図のごとく、シャフト9の中空部9aの、爪部9b寄
りには円形状のフィルター37が固定され、またシャフト
9の一端側とインナハウジング15との間にも環状のフィ
ルター36が固定されている。これらフィルター36,37は
通油圧の繊維質よりなり、異物が上記経路を経てモータ
部3内に浸入するのを防止している。
図示しない電気制御回路によってモータ部3のステー
タコイル部32bを励磁し、ロータ部31を所定の角度回動
させ、シャフト9を第9図の時計回りに回動させる。か
かるシャフト9の回動によりそのオリフィス22とインナ
ハウジング15の開口部19とを連通させ、従ってポート10
とポート12とを連通させる。
これによって、油圧ポンプ27を介して汲み上げられた
高圧油はポート10からポート12を経て油圧シリンダ29a
に供給される。そして、ロッド29bは伸びる。
ところで、シャフト9のオリフィス22は略二等辺三角
形の形状を有しているため、シャフト9の回動に伴って
シャフト9のオリフィス22がインナハウジング15の開口
部19と重なるに従って次第に開口面積が大きくなる。
それ故、油圧シリンダ29aへの油の供給量を一度に多
くし、急速にロッド29bを伸ばしたい場合はロータ部31
の回転角度を大きくしてシャフト9のオリフィス22とイ
ンナハウジング15の開口部19とが完全に重なるようにし
て両者の開口面積を最大にすればよい。
一方、油圧シリンダ29aへの油の供給量を少なくし
て、ゆっくりとロッド29bを伸ばそうとする場合はロー
タ部31の回転角度を小さくして開口部19とオリフィス22
との開口面積を小さくすればよい。
なお、油圧シリンダ29aから油を油タンク26に戻し、
ロッド29bを縮めるには次のごとくにする。即ち、ロー
タ部31を所定の角度回動させ、シャフト9を第7図の反
時計回りに回動させる。かかるシャフト19の回動に伴っ
てシャフト9のオリフィス23とインナハウジング15の開
口部20とを連通させることによりポート11とポート12と
を連通させる。
これにより、油圧シリンダ29a内の油がポート12から
ポート11を経て油タンク26に戻され、ロッド29bはバネ2
9cにより縮められる。油圧シリンダ29a内の油を一度に
多く戻したい場合はロータ部31の回動角度を大きくして
急速にロッド29bを縮めた開口部19とオリフィス22との
開口面積とが完全に重なるようにして両者の開口面積を
最大にすればよい。なお、油圧シリンダ29から戻す油の
量を少なくし、ゆっくりとロッド29bを縮める場合はロ
ータ部31の回転角度を小さくして開口部20とオリフィス
23との開口面積を小さくすればよい。
以上の様にシャフト9がモータ部3により回動される
時の原点復帰機構の動きを見る。
シャフト9がモータ部3により第1図の時計回りに回
る時、シャフト9に止めネジ43a,43bにより固定された
摺動子42も右に回動する。するとカム44aが摺動子42の
突起部42aに押され、カム案内軸46に沿って外側に移動
し、ストッパ46aとセット荷重調整用シム48aの間でセッ
ト荷重を与えられたコイルスプリング45aを圧縮し、モ
ータ部3への電力供給が絶たれた時にシャフト9のオリ
フィス22,23とインナハウジング15の開口部19,20が連通
しない原点範囲までシャフト9を戻す力が蓄えられる。
ただし、この力に対抗してシャフト9を右に回動させる
のに必要なトルクは、カムが押されるにつれコイルスプ
リング45aの反発力は強まるものの、シャフト9が回動
するにつれてカム44aと摺動子42との接点が動いてモー
メントアームを減少させる効果と、カム44aと摺動子42
の間でコイルスプリング45aの圧縮量を調整する効果と
により、一定に保たれる。
この時、反対側のカム44bはバネ45bによりストッパ46
aに押しつけられ、摺動子42の突起部42bとは非接触の状
態となっている。また、シャフト9がモータ部3により
反時計方向に回る時、時計方向に回った場合のカム44a,
コイルバネ45aの役割りがカム44b,コイルスプリング45b
と入れ換わる。
モータ部3への電力の供給が、断線やスイッチのオフ
によって絶たれた時、シャフト9が時計方向に回ってい
る場合にはカム44a,コイルスプリング45aが、また反時
計方向に回っている場合にはカム44b,コイルスプリング
45bが各々摺動子42を押してシャフト9を原点範囲まで
復帰させる。
この様に、回転角によらず復帰トルクを一定に保つ事
により、無駄な動力損失を小さくできる。
ところで、本実施例においては、原点がある幅、即ち
範囲を有しており、その特性は第12図のごとくである。
なお、図中θはシャフト9の回動角、Tはコイルスプリ
ング45a,45bが発生する軸トルクを示し、aが本実施
例、bが先の従来公知例を示す。(なお、両者のばね定
数は同じにしてある)この所定の原点範囲内ではシャフ
ト9に対するコイルスプリング45a,45bの反力、即ち復
帰力は作用せず、該シャフト9が原点範囲を越えて初め
て復帰力がシャフト9に作用するようにしてある。この
ため、摺動子42の突起42a,42bとカム44a,44bとの間には
所定範囲の隙間、いうなれば原点範囲内においてコイル
スプリング45a,45bの反力がシャフト9に伝達しないよ
う空ぶり部χを形成している(第1図参照)。
第14図に第2の実施例を示す。左右に上下一対あるア
ーム51はキー58によりシャフト9に固定される。予め圧
縮荷重を加えられた状態で、シャフト9と直角をなし、
これと交わらない位置に組み込まれた1つのコイルスプ
リング52と、これを左右から押さえ、かつアームの動き
を直線的なものに支えるスプリング押さえ53a,53bと、
スプリング押さえの動きを規制するための案内軸56と、
コイルスプリング52の予圧縮荷重を調整するためのシム
54と、アーム51とスプリング押さえ53a,53bとの隙間を
調整するためのシム55a,55bと、案内軸56を支え、かつ
原点を調整するための支持部57a,57bと、ケース4へ原
点復帰機構を取付けるための止めねじ59とより構成され
る。
作用は、シャフト9がモータ部3(第2図)により右
に回れると、アーム51も右に回動し、スプリング押さえ
53aを案内溝56に沿って左に動かし、コイルスプリング5
2を圧縮し、モータ部3への電力が断たれた時、原点復
帰する力をここに蓄える。この時、反対側のばね押さえ
53bはコイルスプリング52に左を押しつけられ、動かな
い。シャフト9が右に回動した状態でモータ部への電力
供給が途絶えると、コイルスプリング52がスプリング押
さえ53aを右の支持部57bの端面に当たるまで押し戻すと
ともに、これがアーム51の先端に当たってシャフト9を
原点に復帰させる。本実施例は、先の実施例に比べて構
造が簡単で、設置スペースも小さくなる。
更に、第3の実施例を第16図に示す。アーム60はキー
61によりシャフト9に固定される。アーム60には2つの
突起部61a,61bが突出し、この突起部61a,61bに初期荷重
を与えられら引張りコイルスプリング63a,63bが取り付
けてある。この突起部61a,61bと引張りコイルスプリン
グ63a,63bとの取り付け部には、例えばシャフト9が原
点にある時には引張りコイルスプリング63a,63bはアー
ム60の突起部61a,61bと接触するしかないかで、シャフ
ト9が右に回る時には引張りコイルスプリング62aがそ
の動きを妨げない様な隙間、いわゆるガタを有する。引
張りコイルスプリング62bと突起部61a,61bの間にも同様
なガタを有する。このガタが空ぶり部となる。引張りコ
イルスプリング62a,62aのアーム60の突起部61a,61bとの
取り付け部の他端には、この端が回動自在の状態で前後
に移動しない様にするための止めピン63a,63bがある。
この止めピン63a,63bは円板状の支持部64に圧入され、
この支持部64と止めねじ65とにより原点復帰位置の調整
を行う。なお、引張りコイルスプリング62a,62bはアー
ム60が回って引張られる時に、引張り力の働く軸線とシ
ャフト9の中心が近づいていく位置に取り付ける。
本実施例の作用は、シャフト9がモータ部3により右
に回されると、アーム60も右に回動し、引張りコイルス
プリング62bを引張り、モータ部3への電力が断たれた
時、シャフト9を原点に戻す力を蓄える。このアーム60
が右に回る時、引張りコイルスプリング62bはアーム60
と止めピン63bの間で引張られ、アームの回転角の増大
により引張コイルスプリング62bの引張り力も増してゆ
くが、引張り力の軸線とシャフト9の中心距離、即ちモ
ーメントアームが減少してゆくので、この引張りコイル
スプリング62bによるトルクの増加割合は次第に減少し
てゆく。この時、反対側の引張りコイルスプリング62a
はアーム60との間のガタにより、アーム60の動きを妨げ
ない様になっている。シャフト9がモータ部3により右
に回動した状態で、モータ部3への電力供給が途絶える
と、引張りコイルスプリング62bの引張り力によりアー
ム60が左に回され、原点の、引張りコイルスプリング62
b,62aの力が働かない点までシャフト9は回動する。左
に回った場合には引張りコイルスプリング62aと62bの役
割りが交替する。これは先の二例に比べて構造が簡単
で、この機構によるモータ部3の駆動動力の損失は先の
二例の間である。
以上述べた実施例ではシャフト9と摺動子42,アーム5
1,60とは止めねじ,キーによって固定したが、リベッ
ト,スプライン,接着剤等の固定手段によっても同様に
固定することができる。
支持構体49,57a,64とケース4とは位置決めピンや止
めねじによって固定したが、キー,リベット,スプライ
ン,接着剤等の固定手段によっても同様に固定できる。
第1の実施例では、カム44a,44bの回り止めのキー47
a,47bはスプライン,ガイド等に変えることができる。
第2の実施例で、シム55a,55bはアーム51の突起部の
距離寸法の精度によっては片方もしくは両方なくともか
まわない。
第3の実施例において、アーム60と引張りコイルスプ
リング63a,63bの取り付けは、アーム60の突起部61a,61b
に穴が開けられ、これに引張りコイルスプリング63a,63
bのフックがかけられているが、この穴をピンにかえ、
引張りコイルスプリング63a,63bのフックをかけるよう
にしてもかまわない。
また、本発明においては、出力軸を有し、予め定めら
れた作動角範囲をもつ回動変位出力形駆動装置として、
いわゆるステップモータを用いたが、このような電動モ
ータに代えて油圧モータ,圧縮空気を使ったエアーモー
タでもよい。
更に、本発明は、自動車の油圧サスペンションの制御
の用途に限らず、産業機械等の油圧回路を制御する制御
装置にも適用できることはいうまでもない。
〔発明の効果〕
以上詳述した本発明の効果を列挙すると、次のごとく
である。
(1)原点復帰点を所定の範囲内に設定したから、原点
復帰点を一点に決める場合に比べて原点復帰のための設
計に余裕をもたせることができ、従って部品の加工精度
による例えば流体洩れといった点を回避することができ
る。
(2)原点復帰範囲においては復帰手段による復帰力が
駆動装置の出力軸に作用しないため、駆動装置の該復帰
力に対抗するトルクを下げることができ、該駆動装置の
動力損失を小さくできる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第13図は本発明の一実施例を示すもので、第1
図は本発明の原点復帰装置を示すものであって、第2図
のI−I断面図、第2図は第1図のII−II断面図、第3
図(a)は第1図の要部斜視図、第3図(b)は第3図
(a)のA部矢視部、第4図は第2図のIV部の拡大断面
図、第5図は第2図のV部の拡大断面図、第6図は第2
図のVI−VI断面図、第7図は第2図のVII−VII断面図、
第8図は第2図のVIII−VIII断面図、第9図は第2図の
シャフトの一端側部分を拡大して示す斜視図、第10図は
第9図のシャフトにおけるオリフィスを拡大して示す平
面図、第11図はシャフトの回転角に対する流量特性を示
す特性図、第12図は本発明の原点復帰装置と従来の原点
復帰装置との関係を示す特性図、第13図は第1図のカム
面の特性を説明する特性図、第14図は本発明の第2の実
施例を示す正面図受、第15図(a)は第14図の要部斜視
図、第15部(b)は第15図(a)のB部矢視図、第16図
は本発明の第3の実施例を示す正面図である。 3……回動変位出力形駆動装置をなすモータ部,9……出
力軸をなすシャフト,42……摺動子,42a,42b……突起部,
44a,44b……カム,45a,45b……コイルスプリング,χ…
…空ぶり部,以上42,42a,42b,44a,44b,45a,45b,χで復
帰手段を構成する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G05D 3/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】出力軸を所定の作動角範囲内で回動させる
    駆動装置と、 該駆動装置が非駆動時には、前記出力軸を前記作動角範
    囲内に定められた所定の回動角度幅を有する原点範囲内
    へ復帰させるとともに、前記駆動装置が駆動され前記出
    力軸が前記原点範囲を越えて回動した時には、該出力軸
    に前記復帰力を作用させる復帰手段とを備えたことを特
    徴とする駆動装置の原点復帰装置。
  2. 【請求項2】前記復帰手段は、初期荷重を有する少なく
    とも一つのコイルスプリングと、該スプリング力の復元
    力を前記作動角範囲内であって、前記原点範囲を除く範
    囲内において前記出力軸にトルクとして伝える動力伝達
    手段と、前記原点範囲において前記スプリングを前記出
    力軸に伝達しない空ぶり部とにより構成されていること
    を特徴とする請求項1記載の駆動装置の原点復帰装置。
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