JP2849871B2 - 陸閘門 - Google Patents

陸閘門

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JP2849871B2
JP2849871B2 JP31052290A JP31052290A JP2849871B2 JP 2849871 B2 JP2849871 B2 JP 2849871B2 JP 31052290 A JP31052290 A JP 31052290A JP 31052290 A JP31052290 A JP 31052290A JP 2849871 B2 JP2849871 B2 JP 2849871B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は高潮、波、津波による陸部の破壊、浸水を防
止するため、堤防や擁壁などに設けられる陸閘門に関す
る。
(従来の技術) 陸閘門とは、堤防や胸壁などの一部を構成するもの
で、水際で行われる港湾活動などに支障を与えずに、高
潮、波、津波による陸部の破壊、浸水を防止するため、
堤防や胸壁などに設けられる門扉構造をいう。
通常は門扉は開いておき、高潮などの異常時に海水の
陸部への侵入を防止するために門扉は閉じられる。
従来の陸閘門としては次のような構造のものがある。
第24図に示すのはスライド式(引戸式)であって扉体
下部に設けられた車輪が擁壁にそって敷設されたレール
上を左右方向に転動することによって門の開閉を行うも
のである。
第25図に示すのはスウィング式(片開き式)であっ
て、ヒンジを扉体の一端とそれに対応する擁壁に設け、
そのヒンジを支点として該扉体を回動させ、門を開閉す
るものである。
第26図に示すのはマイター式(両開き式)であって扉
体は分割された2つの扉体によって構成され、各扉体の
一端部にそれぞれヒンジを設け、それらのヒンジを支点
として、前記両扉体を回動させ、門の開閉を行うもので
ある。
なお、この扉体のヒンジの反対側、すなわち両扉体が
接する面には、一方に凸部、他方に凹部が形成され、閉
鎖時それらが嵌合して、水密化がなされるものである。
上記の例においては、門の規模などにより異なるが動
力駆動装置(図示なし)を設置することが多い。
また、第27図はストップログ式(角落とし式)であっ
て、複数の角材を擁壁に設けた溝部に落とし込むことに
より門を閉鎖するものである。
(発明が解決しようとする課題) 従来の陸閘門において、扉体の構造は梁構造を主体と
したものであって、材料としては鋼材、アルミ合金など
の金属を使用しているため、重量がかさみ、扉体の大き
さによっては、人力では開閉できなくなり、減速機構を
設けた走行装置や、油圧機、電動機などによる駆動装置
を必要とした。陸閘門を開けた状態ではそのための格納
スペース(扉体の長さx厚さx高さ相当)の確保が必要
であり、更にスウィング式、マイター式などは回動運動
によって扉体を開閉するのでそれに伴う開閉スペースも
必要とされる。
また、津波などの襲来時などにおいては閉鎖作業を極
めて短時間に行うことが要求されるが、従来の陸閘門は
重量が大なことや開閉装置がおおがかりなことなどのた
め、迅速に門を閉鎖することが難しいといった問題があ
った。
本発明は、陸閘門の扉体の格納と開閉動作に必要なス
ペースを小さくすること、扉体の重量を軽減し、開閉機
構の簡素化を図り、取扱いを容易にして、閉鎖作業の迅
速化を図ること及び単純な構成で陸閘門からの漏水を防
止できる水密構造を得ることを目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明は上記この目的を達成するために、門壁間の空
間を閉塞するための扉体が可撓性薄膜からなり、該扉体
の両側端縁近傍および下端縁に、水圧により前記空間の
周囲の両門壁および床面に密着して水密状態を形成する
水密部材が設けられ、門壁の空間の一方の側方に、扉体
を格納することが可能な格納部が設けられ、前記扉体の
一側端縁が前記格納部内に取付けられると共に、他側端
縁が門壁の空間の他方の側方に対して係脱自在とされて
おり、前記扉体は、門壁間の空間を閉塞するときには、
拡げられて他側端縁を門壁の空間の他方の側方に対して
係着して、前記両側端縁近傍に設けられた水密部材がそ
れぞれ門壁に当接し、且つ、下端縁に設けられた水密部
材が床面に当接し、門壁間の空間を閉塞しないときに
は、係着された他側端縁を門壁の空間の他方の側方から
取り外して格納部に格納されることを特徴とする構成と
した。
上記可撓性薄膜の扉体の材質は、例えばガラス繊維、
炭素繊維、アラミド繊維、高密度繊維、FRM等の強度の
高い繊維材料を基材として、高分子材料のエラストマを
含浸又は被覆したシート状物としたものである。
経済性を優先的に考慮して比較的強度が低く伸びの大
きい材質を特に採用する場合にはワイヤロープや強化繊
維などで補強することがある。
扉体に設けられた水密部材とそれぞれ対応する空間の
周囲の両門壁および床面には戸当り金物が取り付けられ
る。
前記水密部材は略半円形上に形成した水密ゴムを採用
することができる。また戸当り金物は表面が滑らかで腐
食しにくいステンレス鋼板、又は硬質の合成樹脂、FRP
等が採用し得るものである。
(作 用) 門壁間の空間を閉塞するときには、格納部に格納され
た扉体を、その他側端縁を格納部から引き出すようにし
て拡げ、他側端縁を門壁の空間の他方の側方に対して係
着する。可撓性薄膜からなる扉体は重量が小さく取扱が
容易であるため、門の開閉作業を迅速に行うことができ
る。扉体の他側端縁が他方の門壁に係着されると、その
両側端縁近傍および下端縁に設けられた水密部材が門壁
および床面に設けられた戸当り金物にそれぞれ当接し、
水密状態が形成される。
海川側から内陸側に水圧がかかると水密部材の戸当り
金物に対する密着度が増すので水密構造がより強固なも
のとなる。
一方、門壁間の空間を閉塞しないときには、係着され
た他側端縁を門壁の空間の他方の側方から取り外し、他
側端縁を一側端縁に向かって巻物状に丸める等して、格
納部に扉体を格納する。扉体が可撓性薄膜からなること
により、大きな格納スペースを必要とすることなく、一
側端縁が取付けられた門壁の一方に格納することができ
る。
(実施例) 以下に本発明をその実施例を示す図面に基づいて説明
する。
第1図において、1は擁壁4の開口部4Aに設けられた
陸閘門の扉体であって、次のような材質による膜構造で
ある。機材はガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、高
密度繊維、FRMなどの強度の高い繊維材料を利用しこれ
に高分子材料のエラストマを含浸または被覆してシート
状に形成したものである。
第2図は第1図のA−A断面の端面図、第3図は第1
図のB−B断面の端面図、第4図は第2図のC−C断面
の端面図である。これらの図から明かなように扉体1が
擁壁4と接する左右部分には扉体1の上端から下端間で
垂直に略半円形の側部水密部材2、2が強力な接着剤に
より貼り付けられている。側部水密部材2、2の材質は
弾性ゴムである。また、扉体1の下端部L形水平部1aの
水圧側先端部には扉体1の下端に沿って下部水密部材3
が上記と同様に貼り付けられ、門の通路表面上に密着し
ている。
扉体1の一端は擁壁内に縦方向設けられた格納部6内
に軸支された巻取軸5に固定され、この軸を中心に巻き
付けて格納されている。門を閉鎖する場合には、扉体1
の自由端を反対側の軸7に取り付ける。そして、軸7の
上端に取り付けたハンドル10を時計方向に回転し、軸7
を回転して扉体1を軸7に巻付けると共に格納部6から
巻き出す。この時、扉体1は擁壁4の水圧側の戸当り8
に当接した状態で擁壁巻に張設される。擁壁の戸当り
8、8は垂直に伸びた平滑面を有し、扉体1の背面上に
垂直方向に貼り付けられた帯状の水密部材2が戸当り8
に密着状態に当接することになる。同時に扉体1の下端
部折曲部も貼り付けられた帯状の水密部材3(第3図)
が通路表面に取り付けられた戸当り9に密着する。扉体
1の水密部材3は第4図に示すように、扉体の側部にお
いては側部水密部材2と下部水密部材3が交接してい
る。(第4図参照) 高潮や津波によって海水または河川の水がこの擁壁4
の高さまで押し寄せてきた場合は図の矢印方向すなわ
ち、海、河川側から内陸側に水圧がかかる。この時、扉
体1は水圧によって内陸側に膨らみ水密部材2と戸当り
8が密着し水密状態となる。また扉体1の下部において
も水密部材3と戸当り9が扉体1の自重及び水圧によっ
て密着し水密状態となる。
上記で明らかなように、扉体に膜構造を採用したので
扉体の重量が軽減でき、取扱いが簡単で閉鎖作業の迅速
化が達成されまた扉体の格納スペースを小さくできる。
また、簡単な構造で水密構造を得ることができる。
第5図、第6図に基づいて第2の実施例について説明
する。なお、以下の説明において第1実施例と同一部材
については同一番号を付し、その説明を省略する。
第2の実施例は、扉体1の両側縁に、上端から下端に
至る棒状の芯材11が取り付けられている。扉体1の両側
縁は、開口部4Aを挟む擁壁4に設けられた取付部材14に
挾持される。
取付部材14は、擁壁4の海、河川側の面に設けられて
おり、その詳細な構造は第6図に示すように、戸当り8
と擁壁4に固定した断面形状クランク状の固定金具13と
に夫々固定した挟持部材14、14を、扉体1が挿入できる
間隙をおいて対抗させてなるものである。
扉体1を取付可材14に装着するには、扉体1の両側に
位置する芯材13を、取付部材14の外側に位置するように
して、扉体1を挟持部材17間に挿入するだけでよい。
また、門の近傍には非使用時に扉体1を格納しておく
ための格納庫15が擁壁4に設置されている。格納の場合
は扉体1を取付部材12から抜き出し丸めて収納すればよ
い。
この時、水密部材と戸当りの関連、水圧がかかった時
の状況等は第1の実施例と同様である。本実施例の効果
についても第1実施例と同様であるが、本実施例の場
合、既設の擁壁に対して簡単に施工できるものである。
第7図及び第8図に基づいて本発明の第3の実施例に
ついて説明する。
本実施例において、対向する門壁の水圧側コーナ部4b
は傾斜面が内側外方を向くように縦方向にカットされて
いて、カットされた部位に円柱上の戸当り金物8aと門壁
の傾斜面との間には、非使用時の扉体1が巻かれた状態
で格納できる空間が格納部6aとして形成されている。ま
た、格納部6aを密閉するため、2枚の合わせ蓋21、22が
ヒンジ23を介して門壁に取り付けられおり、また、戸当
り金物8aの支持も兼ねた天井蓋24が設けられている。合
わせ蓋21は平面部とこの平面部から伸びる曲面部を有す
る。この曲面部の半径は戸当り金物8aの半径と略同一で
ある。合わせ蓋22は平面部のみにて形成されている。天
井蓋24は擁壁4上面から扉体1を覆うように取り付けら
れている。
扉体1の両端部は複数のボルト25により門壁の傾斜面
にそれぞれ固着されている。これらの両端部近傍に扉体
1を縦断してそれぞれファスナ26が取り付けられてお
り、ファスナ26を解放することによって、扉体は中央部
と両端部の3部分に分離することができる。
なお、扉体1は実施例1、2で示したものと同様に扉
体の左右端部と下端部近傍に水密部材がそれぞれ貼り付
けられている。
次に作用を説明する。
格納部6aから取り出され広げられた扉体1の一側とボ
ルト25により固着された扉体1の右端部をファスナ26に
よりつなぎ、円柱の戸当り金物8aに半回転ほど巻いた
後、扉体1を門を閉塞するように展開し、前述のよう
に、戸当り金物8aに半回転ほど巻いた後、扉体1の他側
とボルト25により固着された扉体1の左端をファスナ26
によってつないで門の閉塞を完了さすと共に、更に、合
わせ蓋21,22を回動して、合わせ蓋21の曲面部が扉体1
の水密部材2の上側から円柱の戸当り金物8aにかぶさり
水密効果を向上させる。
なお、水圧がかかった時の状況などについては第1実
施例と同様である。
非使用時においては、ファスナ26を切離して、扉体1
を巻物状に巻いて、前記格納部6a内に格納し、合わせ蓋
21、22の先端が戸当り金物8aと接触するように回転して
格納部6aを密閉状態にする。
第9図及び第10図に基づいて本発明の第4実施例につ
いて説明する。
本実施例は比較的長い開口部4Aを有する陸閘門に対す
るもので、通路に支持装置30を倒伏自在に設けたもので
ある。支持装置30は長方形状の枠体であって、立てる時
には下端のヒンジを中心にして揺動し起立する。格納時
には、通路上の凹部31に横倒して嵌合し、交通の妨害と
ならないようにしたものである。扉体の両端部の取付方
法、水密構造及び扉体の格納方法については前述の実施
例が適用される。
また、第11図ないし第15図において示されているのは
これまで述べてきた実施例の扉体1の自立を助けるため
適当な間隔にかつ扉体1の上端から下端にかけて合成樹
脂、木材などの自立補助材35を扉体1に取り付けた例で
ある。更に扉体1の材質が水圧等により伸びやすい場合
には扉体の左端から右端にかけてワイヤなどの補強材36
を取り付けてもよい。第12図に示されたように、補強材
36の端部を扉体1から分離し、終端部に固着した係止具
37を戸当り8に開口した孔38に嵌入して扉体1の補強を
増加することができる。なお、第16図において扉体1の
側部における側部水密部材2と下部水密部材3の交接状
態が示されている。
第17図ないし第23図には扉体の左右端部の固定手段に
関する他の実施例について示されたものである。
第17図はファスナ41による可撓性薄膜扉体1の固定手
段40を示す平面図であり、第12図はこの固定手段に用い
られる押え棒42の縦断面図である。固定手段40は擁壁4
の開口部4A近傍に水圧側に開口して形成された縦方向に
伸びる凹状空間43、この凹状空間43の略中央部に縦方向
に伸びる立設された支柱44、凹状空間43の一側に沿って
ヒンジ45を介して枢着された格納蓋兼押さえ蓋46、前記
蓋46と水密部材2を戸当り金物8に押さえ棒42及び押さ
え棒42の挿入溝47により構成される。
扉体1の左右端部には縦方向にファスナ41の一片を取
り付け一側にファスナ片41aを有する筒状体49を挿通し
ておく。通常は両者は分離しておき、使用の時、筒状体
49のファスナ片41aと扉体1の両側のファスナ41bとを連
結する。格納蓋兼押さえ蓋46は凹状空間43を閉鎖し水密
部材2を押さえることができる幅を有しており、右端の
先端部は水圧方向に向かう曲線部を備えている。押え棒
42は断面円形の丸棒をU字状に形成したもので、一方の
直線部42aの長さは他方の直線部42bより長く、また、曲
線部42cは円弧となっていて前記両直線部を連続させ
る。開口部4Aと凹状空間43により擁壁4に突壁4Bを形成
しその表面に戸当り金物8を取り付ける。水密部材2に
接する戸当り金物8の裏側に押え棒42を挿入できる直径
と深さを有する孔47を穿設する。
前述のように支柱44に取り付けられたファスナ41aと
扉体1の両端に設けたファスナ41bを連結した後、格納
兼押え蓋46を水密部材2の上に当てるように閉じ、押え
棒42の一方を擁壁突壁4Bの孔47に、他方を押え蓋46上の
スライドさせて水密部材2を戸当り金物8に密着させ
る。
上述のように,これはファスナによる簡便な連結方法
と、押え蓋及び押え棒による水密部材の戸当り金物への
密着を確実にして、水密効果の向上を図ったものであ
る。
第19図はトグル機構51を利用して可撓性薄膜扉体1を
固定する固定手段50に関する実施例を示す。
固定手段50はトグル機構51とトグル機構51に連結され
た側部支持材52によって構成され、トグル機構51は擁壁
4に形成された凹状空間43に収納されている。擁壁4水
圧側表面には凹状空間43を閉鎖し、擁壁4開口部4Aのコ
ーナ部に至る戸当り金物8が取り付けられている。ま
た、戸当り金物8の通路側に面状ファスナ58aが取り付
けられている。
トグル機構51は固定レバ53、連結部材54、固定アーム
55及び固定軸56によって構成されている。固定レバ53は
一端が固定軸56に枢支され、同様に連結部材54の一端が
固定レバ56と連動するように固定軸56に枢支され、連結
部材54の他端は固定アーム55に連結される。固定アーム
55の他端は戸当り金物8に回動自在に枢着した側部支持
材52に回動自在に枢着されている。以上各枢着部は水平
方向面にて可動とする。側部支持材52の戸当り金物8に
対向する側には三角状の切欠き52aが設けられている。
また、他端の戸当り金物側には扉体の芯材の形状に合わ
せた三角溝8bが縦方向に形成されている。戸当り金物8
の三角溝8bと側部支持材52の三角形の切欠き52aとは衝
合された状態で略四角形の空隙を形成する。扉体1の両
側には断面四角または菱形の弾性材からなる芯材11aが
縦方向に取り付けられ、これに沿った内側には側部水密
部材2が取り付けられ、更に、扉体1の側部に短冊状の
舌片11bを設け、この縁部に面状ファスナ58bが取り付け
られている。この実施例において、扉体1の端部の芯材
11aを戸当り金物8の切欠き8bと側部支持材52の三角溝8
bにて挟み、固定レバ53を時計回りに回動すると、その
力は連結部材54と固定アーム55をへて側部支持材52を戸
当り金物8側に移動させ、この時、扉体1の芯材11aを
戸当り金物8の三角溝8bに強く押しつけて挟持するもの
である。
また、扉体1を取り外す時には、固定レバ53を反時計
回りに回動する。上記の各部材は、図の点線で示される
ように動いて、側部支持材52は芯材11aを解放する。こ
のように、固定レバ53を回動させることにより側部支持
材52から芯材11aを脱着可能としたものである。この固
定手段50を固定軸56の上下端において設け、上下に通し
た固定軸56に数カ所設置することにより効果的に扉体1
の芯材11aを把持できる。
また、舌片11bを扉体1の水密部材2側に戸当り金物
8に沿って設け、先端部に面状ファスナ58bを接着し、
戸当り金物8のそれに対応した場所に接着した面状ファ
スナ58aと結合する。これにより、水密部材2の戸当り
8への密着性を高めたものである。
第20図はネジ込み式により可撓性薄膜扉体を固定する
固定装置に関する実施例を示す平面図である。
この実施例における固定手段は前述したトグル機構を
ネジ込み式にしたものでトグル機構以外の構成はまった
く同じである。
このネジ込み式固定装置60はメネジ部61、ネジ棒62及
び側部支持材52によって構成されている。メネジ部61に
はネジ棒62の一端が挿入係合されており、その他端は側
部支持材52の中央部に枢着されている。メネジ部62を一
般的ラチェットハンドルなどで回転させネジ棒62を引き
込み、扉体1の芯材11aを側部支持材52により戸当り部
材8に押し付け固定するものである。本装置は擁壁4上
部にブラケットによって設置し、上部一点で側部支持材
52を引き込むものである。また、第19図と同様にして面
状ファスナ58を利用し水密部材2の密着効果を高めるも
のである。
第21図ないし第23図において、可撓性薄膜扉体の芯材
を上下で挟み込み固定する装置を示しており、第21図は
その縦断面図、第22図は第21図のA−A線の平面図、第
23図は第21図B−B線の横断面図である。
この実施例では扉体1の端部に固着された円筒状芯材
11c、芯材11cの上部を押える押え棒71、下部を支持する
下部支持材72及び押え棒71を円筒状芯材11cの上端に案
内するガイド材73から構成されている。
芯材11cの円筒内上部には上下方向に付勢された圧縮
コイルばね74が内装されている。押え棒71の上端にはレ
バ75が押え棒71と直角に固定されており、中間部に突起
76が形成されている。押え棒71の外径は芯材11cの円筒
内にある程度無理なく挿入できる大きさである。下部支
持材72は擁壁基礎部上に設置され、芯材11cを筒内から
固定するため下部支持材72の中間部に隆起部72aを有し
ている。ガイド材73は円筒状に形成されその上下端をカ
バ77の頂部プレート77a及び中間プレート77bによって固
定されている。また、ガイド材73は押さえ棒71の中間部
に設けられた突起76を案内するためのガイドスリット78
が形成されている、ガイドスリット78は上下水平部78a,
78bとこの上下水平部78a,78bを結ぶ傾斜部78cを有して
いる。
なお、扉体1とこれに一体的に形成されている側部水
密部材2、初期水密用舌片11b及び戸当り金物8などの
構成については既述の実施例と同一である。
上記構成からなるこの実施例では、固定部に引き入れ
られた扉体1の芯材11cは下部支持材72の隆起部72aに挿
嵌される。押さえ棒71の突起76がガイドスリット78の上
水平部78aから傾斜部78cをスライドし下水平部78bに至
るようにレバ75を回動して押さえ棒71の下端部が圧縮コ
イルばね74を下方向に圧縮して芯材11cの円筒に挿嵌し
て扉体1を固定するものである。
芯材11cを固定装置から取り外すには、レバ75を回動
して押さえ棒71の突起76をガイドスリット78の下水平部
78bから傾斜部78cを経て上水平部78aに移動する。この
時、圧縮バネ74は押さえ棒71を押し上げて芯材11cをカ
バ77から離脱させる。当然ながら、押さえ棒71と突起71
の動作は一体的に行われる。
このようにして、芯材11cの上下両端を固定すること
により可撓性薄膜扉体1を固定するもので脱着が迅速に
かつ確実に行うことができる。また、前例と同様に側部
水密部材2が側部戸当り金物8に密着すると共に面状フ
ァスナを利用した初期水密用舌片11bによって側部水密
部材2の水密効果をより確実にするものである。
なお、79は蓋部材であり、その一端をヒンジにより擁
壁4に回動自在に取り付けられ、凹状空間43を開閉す
る。
(発明の効果) 本発明では、門壁間の空間を閉塞するための扉体を可
撓性薄膜により構成しただけでなく、扉体の両側端縁近
傍および下端縁に、水圧により前記空間の周囲の両門壁
および床面に密着して水密状態を形成する水密部材を設
け、さらに、門壁の空間の一方の側方に、扉体を格納す
ることが可能な格納部が設けられ、前記扉体の一側端縁
が前記格納部内に取付けられると共に、他側端縁が門壁
の空間の他方の側方に対して係脱自在とされており、前
記扉体は、門壁間の空間を閉塞するときには、拡げられ
て他側端縁を門壁の空間の他方の側方に対して係着し
て、前記両側端縁近傍に設けられた水密部材がそれぞれ
門壁に当接し、且つ、下端縁に設けられた水密部材が床
面に当接し、門壁間の空間を閉塞しないときには、係着
された他側端縁を門壁の空間の他方の側方から取り外し
て格納部に格納されることにより、扉体の格納と閉鎖動
作に必要なスペースを小さくすることができると共に扉
体の重量を軽減することができ、また、現地工事費の軽
減を図ることができるだけでなく、開閉機構を簡素化す
ることができると共に扉体の取扱が容易となり、また、
門の閉鎖作業を迅速に行うことができる陸閘門を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施例を示す斜視図、第2図は
第1図のA−Aにて示す端面図、第3図は第1図のB−
Bにて示す端面図、第4図は第2図のC−Cにて示す端
面図、第5図は本発明の第2の実施例を示す斜視図、第
6図は第5図のD−Dにて示す端面図、第7図は第3図
の実施例を示す斜視図、第8図は第7図のE−Eにて示
す端面図、第9図は第4の実施例を示す平面図、第10図
は第9図の正面図、第11図は扉体に自立補助材及び補強
材を採用した場合を示す斜視図、第12図は第11図のF−
Fにて示す端面図、第13図は第12図のG−Gにて示す端
面図、第14図は第11図のH−Hにて示す端面図、第15図
は第14図において補強材を省略した場合を示す端面図、
第16図は第11図のJ−Jにて示す端面図、第17図ないし
第23図は扉体の両端を固定する固定手段に関する他の実
施例であり、第17図は第5の実施例を示す端面図、第18
図は第5の実施例において使用される押さえ棒の縦断面
図、第19図は第6の実施例を示す端面図、第20図は第7
の実施例を示す端面図、第21図は第8の実施例を示す端
面図、第22図は第21図のK−Kにて示す端面図、第23図
は第21図のL−Lにて示す端面図、第24図ないし第27図
はそれぞれ異なる従来例を示す斜視図である。 1……扉体,2……側部水密部材、 3……下部水密部材,4……擁壁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−210307(JP,A) 実開 昭54−34235(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E02B 7/20 - 7/22

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】門壁間の空間を閉塞するための扉体が可撓
    性薄膜からなり、 該扉体の両側端縁近傍および下端縁に、水圧により前記
    空間の周囲の両門壁および床面に密着して水密状態を形
    成する水密部材が設けられ、 門壁の空間の一方の側方に、扉体を格納することが可能
    な格納部が設けられ、 前記扉体の一側端縁が前記格納部内に取付けられると共
    に、他側端縁が門壁の空間の他方の側方に対して係脱自
    在とされており、 前記扉体は、門壁間の空間を閉塞するときには、拡げら
    れて他側端縁を門壁の空間の他方の側方に対して係着し
    て、前記両側端縁近傍に設けられた水密部材がそれぞれ
    門壁に当接し、且つ、下端縁に設けられた水密部材が床
    面に当接し、門壁間の空間を閉塞しないときには、係着
    された他側端縁を門壁の空間の他方の側方から取り外し
    て格納部に格納されることを特徴とする陸閘門。
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