JP2849843B2 - 低灰分加水分解乳の製造法及びこれを含有させた発酵乳 - Google Patents
低灰分加水分解乳の製造法及びこれを含有させた発酵乳Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、低灰分加水分解乳の製造法及びこれを含有
せしめた発酵乳に関する。本発明の製造方法によって得
られた低灰分加水分解乳は、発酵乳、特に液状発酵乳製
造のさい原料乳に添加するとその酸生成を促進し、風味
を改善することができる。
せしめた発酵乳に関する。本発明の製造方法によって得
られた低灰分加水分解乳は、発酵乳、特に液状発酵乳製
造のさい原料乳に添加するとその酸生成を促進し、風味
を改善することができる。
従来、発酵乳の調製時に酵母エキスを添加すると酸生
成を促進させる効果があることが知られている。実際
に、例えば、液状発酵乳(液状ヨーグルト)の製造時に
酵母エキスを添加して製造時間の短縮が図られている。
しかし、酵母エキスを添加すると発酵乳の酸生成速度は
促進されるものの、酵母エキスの独特の風味のために製
品の風味をわるくする欠点があった。そして、このよう
な意味から酵母エキスの添加量を制限せねばならず、使
用量が少いと酸生成が充分に行われないという問題があ
った。このような理由のために、酵母エキスに代って発
酵乳の風味に影響を及ぼすことなく酸生成を促進する添
加物の開発が要望されていた。
成を促進させる効果があることが知られている。実際
に、例えば、液状発酵乳(液状ヨーグルト)の製造時に
酵母エキスを添加して製造時間の短縮が図られている。
しかし、酵母エキスを添加すると発酵乳の酸生成速度は
促進されるものの、酵母エキスの独特の風味のために製
品の風味をわるくする欠点があった。そして、このよう
な意味から酵母エキスの添加量を制限せねばならず、使
用量が少いと酸生成が充分に行われないという問題があ
った。このような理由のために、酵母エキスに代って発
酵乳の風味に影響を及ぼすことなく酸生成を促進する添
加物の開発が要望されていた。
従って、本発明の課題は、酵母エキスの代替物とな
り、発酵乳製造のさい原料に添加しても発酵乳の風味に
悪影響を及ぼすことがなく、製品に良好な風味を付与
し、かつ発酵乳の酸生成を促進する発酵乳添加物の製造
法を提供することにある。
り、発酵乳製造のさい原料に添加しても発酵乳の風味に
悪影響を及ぼすことがなく、製品に良好な風味を付与
し、かつ発酵乳の酸生成を促進する発酵乳添加物の製造
法を提供することにある。
さらに、本発明の課題は、このようにして得られた添
加物を含有せしめて得られる発酵乳を提供することにあ
る。
加物を含有せしめて得られる発酵乳を提供することにあ
る。
本発明者らは、このような課題を解決するために種々
の物質を用いて酵母エキス代替物となる発酵乳添加物の
開発について努力した。その結果、乳を加水分解し、低
灰分含有量としたものが発酵乳の酸生成を促進し、しか
も発酵乳の風味を低下させないということを見出し、本
発明を完成させるに到った。
の物質を用いて酵母エキス代替物となる発酵乳添加物の
開発について努力した。その結果、乳を加水分解し、低
灰分含有量としたものが発酵乳の酸生成を促進し、しか
も発酵乳の風味を低下させないということを見出し、本
発明を完成させるに到った。
すなわち、本発明は、 (1) 乳を強酸性陽イオン交換樹脂と接触させてpH1.
5〜3.6にした後、酸性プロテアーゼを添加して乳蛋白質
を加水分解し、さらに該蛋白質分解乳を弱塩基性陰イオ
ン交換樹脂と接触させてpH5以上で回収することを特徴
とする低灰分加水分解乳の製造法。
5〜3.6にした後、酸性プロテアーゼを添加して乳蛋白質
を加水分解し、さらに該蛋白質分解乳を弱塩基性陰イオ
ン交換樹脂と接触させてpH5以上で回収することを特徴
とする低灰分加水分解乳の製造法。
(2) 上記(1)の製造法で得られた低灰分加水分解
乳を原料乳に添加し、発酵して得られる発酵乳。
乳を原料乳に添加し、発酵して得られる発酵乳。
本発明の低灰分加水分解乳の製造法について説明する
と、原料の乳としては、牛、水牛、山羊、羊等の乳が用
いられ、これらの生乳、脱脂乳あるいは全脂粉乳、脱脂
粉乳等から再構成した固形率約10%程度の液状乳等が用
いられる。
と、原料の乳としては、牛、水牛、山羊、羊等の乳が用
いられ、これらの生乳、脱脂乳あるいは全脂粉乳、脱脂
粉乳等から再構成した固形率約10%程度の液状乳等が用
いられる。
この乳を、まず、強酸性陽イオン交換樹脂と接触させ
る。強酸性陽イオン交換樹脂には、例えば、スチレン系
のダイヤイオン(商品名DIAION SK1B)、デュオライト
(商品名DUOLIDE C−26)、アンバーライト(商品名AMB
ERLITE−200)、ダウエックス(商品名DOWEX MSC−
1)、レイウェテッド(商品名LEWATET SP−112)等が
ある。
る。強酸性陽イオン交換樹脂には、例えば、スチレン系
のダイヤイオン(商品名DIAION SK1B)、デュオライト
(商品名DUOLIDE C−26)、アンバーライト(商品名AMB
ERLITE−200)、ダウエックス(商品名DOWEX MSC−
1)、レイウェテッド(商品名LEWATET SP−112)等が
ある。
乳と強酸性陽イオン交換樹脂との接触は、乳を0〜30
℃の温度とし、強酸性陽イオン交換樹脂を充填した反応
器中に導入して接触させる。このようにすると、乳中で
陽イオンとなっている灰分が樹脂に吸着され、酸度が低
下する。そして、この接触は乳のpHが1.5〜3.6になるま
で行う。このようにすると乳中で陽イオンとなっている
灰分の大部分が除去される。
℃の温度とし、強酸性陽イオン交換樹脂を充填した反応
器中に導入して接触させる。このようにすると、乳中で
陽イオンとなっている灰分が樹脂に吸着され、酸度が低
下する。そして、この接触は乳のpHが1.5〜3.6になるま
で行う。このようにすると乳中で陽イオンとなっている
灰分の大部分が除去される。
この低pH乳を連続的に製造する方法として、例えば特
開昭63−152941号公報に開示されている方法を挙げるこ
とができる。すなわち乳を強酸性陽イオン交換樹脂が充
填された反応器へ導入し、撹拌しながら上方帯域の樹脂
と接触させてpHを4.5以下に保持し、次いで乳をさらに
下方帯域の樹脂充填層部を通過させpHを3.6以下にする
方法が採用できる。
開昭63−152941号公報に開示されている方法を挙げるこ
とができる。すなわち乳を強酸性陽イオン交換樹脂が充
填された反応器へ導入し、撹拌しながら上方帯域の樹脂
と接触させてpHを4.5以下に保持し、次いで乳をさらに
下方帯域の樹脂充填層部を通過させpHを3.6以下にする
方法が採用できる。
次に、上記のようにpH1.5〜3.6にした乳に、酸性プロ
テアーゼを添加して乳蛋白質を加水分解する。酸性プロ
テアーゼとしてはアスペルギルス・オリーゼ(Aspergil
lus oryzae)から産生されるプロテアーゼ(商品名プロ
テアーゼM)、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus
niger)から産生されるプロテアーゼ(商品名プロテア
ーゼYP−S)等が用いられる。
テアーゼを添加して乳蛋白質を加水分解する。酸性プロ
テアーゼとしてはアスペルギルス・オリーゼ(Aspergil
lus oryzae)から産生されるプロテアーゼ(商品名プロ
テアーゼM)、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus
niger)から産生されるプロテアーゼ(商品名プロテア
ーゼYP−S)等が用いられる。
pH1.5〜3.6にした乳と酸性プロテアーゼとの反応は、
乳に、酸性プロテアーゼを0.05〜0.1重量%添加し、30
〜50℃の温度に10〜30時間程度保持して酵素反応を行っ
て乳蛋白質を加水分解するとよい。
乳に、酸性プロテアーゼを0.05〜0.1重量%添加し、30
〜50℃の温度に10〜30時間程度保持して酵素反応を行っ
て乳蛋白質を加水分解するとよい。
本発明において乳蛋白質を加水分解することによっ
て、乳の酸生成促進効果を一層促進することができるば
かりではなく、生成するオリゴペプチドによって製品に
うま味を付与することができる。さらに、本発明におい
て低pHの乳を弱塩基性陰イオン交換樹脂と接触させてpH
5以上とするさい、乳は等電点(pH4.6前後)を通過する
が、そのさい乳中の蛋白質をあらかじめ加水分解してお
くことによって等電点における蛋白質の凝集沈殿の生成
を防止することができる。
て、乳の酸生成促進効果を一層促進することができるば
かりではなく、生成するオリゴペプチドによって製品に
うま味を付与することができる。さらに、本発明におい
て低pHの乳を弱塩基性陰イオン交換樹脂と接触させてpH
5以上とするさい、乳は等電点(pH4.6前後)を通過する
が、そのさい乳中の蛋白質をあらかじめ加水分解してお
くことによって等電点における蛋白質の凝集沈殿の生成
を防止することができる。
この加水分解反応において、陰イオンを持つアミノ酸
が遊離するためpHが上昇するが、反応の終点は、このpH
が上昇して一定になった時点とするのがよい。しかし、
雑菌による汚染等を考慮して、上記時間内で反応を終了
させるように酵素の添加量を調整するのが望ましい。
が遊離するためpHが上昇するが、反応の終点は、このpH
が上昇して一定になった時点とするのがよい。しかし、
雑菌による汚染等を考慮して、上記時間内で反応を終了
させるように酵素の添加量を調整するのが望ましい。
このように反応した反応物には沈殿物が生成している
ため、これを除去しなければならない。沈殿物の除去に
は、遠心効果が約1000以上の連続式遠心分離機を用いれ
ばよい。
ため、これを除去しなければならない。沈殿物の除去に
は、遠心効果が約1000以上の連続式遠心分離機を用いれ
ばよい。
沈殿物を除去した乳を90℃以上で約15分程度加熱する
かあるいは連続式殺菌機等によってプロテアーゼを失活
させ、そして常温まで冷却する。
かあるいは連続式殺菌機等によってプロテアーゼを失活
させ、そして常温まで冷却する。
最後にこのようにして処理した低pH加水分解乳を、弱
塩基性イオン交換樹脂と接触させる。
塩基性イオン交換樹脂と接触させる。
弱塩基性イオン交換樹脂には、例えば、ダイヤイオン
(商品名DIAION WA−10,DIAION WA−20,またはDIAION W
A−30)、アンバーライト(商品名AMBERLITE IRA−93,A
MBERLITE IRA−35)、ジュオライト(商品名DUOLITE −
368,DUOLITE A−378)等を挙げることができる。そし
て、この低pH加水分解乳と弱塩基性イオン交換樹脂との
接触は、連続処理の場合では低pH加水分解乳を、弱塩基
性陰イオン交換樹脂を充填した反応器中に導入して流量
を調整しながら反応させるのがよく、またバッチ式であ
れば反応槽において緩徐に撹拌しながら1〜2時間程度
反応させるとよい。
(商品名DIAION WA−10,DIAION WA−20,またはDIAION W
A−30)、アンバーライト(商品名AMBERLITE IRA−93,A
MBERLITE IRA−35)、ジュオライト(商品名DUOLITE −
368,DUOLITE A−378)等を挙げることができる。そし
て、この低pH加水分解乳と弱塩基性イオン交換樹脂との
接触は、連続処理の場合では低pH加水分解乳を、弱塩基
性陰イオン交換樹脂を充填した反応器中に導入して流量
を調整しながら反応させるのがよく、またバッチ式であ
れば反応槽において緩徐に撹拌しながら1〜2時間程度
反応させるとよい。
このようにすると、乳中の陰イオンを有する灰分が樹
脂に吸着され、乳の酸素が上昇する。そしてpH5以上と
すと、乳中の灰分が90%以上除去される。本発明におけ
る低灰分とは、一般的には、乳中の灰分が約90%以上除
去されたものをいうが、灰分除去率がこれ以下であって
も、発酵乳製造のさい原料乳に添加して酸生成を促進す
る限り、本発明の低灰分の定義の中に包含される。
脂に吸着され、乳の酸素が上昇する。そしてpH5以上と
すと、乳中の灰分が90%以上除去される。本発明におけ
る低灰分とは、一般的には、乳中の灰分が約90%以上除
去されたものをいうが、灰分除去率がこれ以下であって
も、発酵乳製造のさい原料乳に添加して酸生成を促進す
る限り、本発明の低灰分の定義の中に包含される。
上記のようにしてpH5以上となり、灰分を90%以上除
去した乳を、フィルター等によって樹脂から分離し、さ
らにクラリファイヤー等で清浄して低灰分加水分解乳を
得る。
去した乳を、フィルター等によって樹脂から分離し、さ
らにクラリファイヤー等で清浄して低灰分加水分解乳を
得る。
本発明の製造方法によって得られた低灰分加水分解乳
は、灰分の90%以上が除去され灰分含量が1000〜50mg/1
00mlとなっており、また乳蛋白質も加水分解によって平
均鎖長が3.5〜2.0程度のオリゴペプチドとなっている。
さらに低灰分加水分解乳は、保存性や取扱いの向上を図
るために、常法によって濃縮してもよいし、さらに乾燥
することによって粉末化してもよい。
は、灰分の90%以上が除去され灰分含量が1000〜50mg/1
00mlとなっており、また乳蛋白質も加水分解によって平
均鎖長が3.5〜2.0程度のオリゴペプチドとなっている。
さらに低灰分加水分解乳は、保存性や取扱いの向上を図
るために、常法によって濃縮してもよいし、さらに乾燥
することによって粉末化してもよい。
上記の方法によって得られた低灰分加水分解乳は、こ
れを発酵乳、特に液状発酵乳の調製時に添加すると酸生
成速度が促進されるという効果があることを本発明者ら
は見出したものである。そして、その添加量は、液状発
酵乳に対して0.07〜0.14重量%が適当である。
れを発酵乳、特に液状発酵乳の調製時に添加すると酸生
成速度が促進されるという効果があることを本発明者ら
は見出したものである。そして、その添加量は、液状発
酵乳に対して0.07〜0.14重量%が適当である。
低灰分加水分解乳を添加した液状発酵乳を製造するに
は、液状発酵乳の出発原料である調整乳に上記の範囲で
低灰分加水分解乳を添加して培地としこれに乳酸菌を接
種し、常法に従って発酵させることにより酸生成速度が
促進され製造時間の短縮を図ることができる。また風味
の良好な液状発酵を得ることができる。
は、液状発酵乳の出発原料である調整乳に上記の範囲で
低灰分加水分解乳を添加して培地としこれに乳酸菌を接
種し、常法に従って発酵させることにより酸生成速度が
促進され製造時間の短縮を図ることができる。また風味
の良好な液状発酵を得ることができる。
ここで低灰分加水分解乳の添加率が0.07重量%以下に
なると液状発酵乳の酸生成速度の促進に効果がなく、一
方上限には限定的な理由はないが、0.14重量%以上添加
しても液状発酵乳の酸生成速度の促進に特に顕著な効果
がなく、経済的な面で上記範囲が好ましい。
なると液状発酵乳の酸生成速度の促進に効果がなく、一
方上限には限定的な理由はないが、0.14重量%以上添加
しても液状発酵乳の酸生成速度の促進に特に顕著な効果
がなく、経済的な面で上記範囲が好ましい。
以下に本発明の実施例を示し、本発明を具体的に説明
する。
する。
〔実施例1〕 固形率10%の還元脱脂乳1.0kgを、強酸性陽イオン交
換樹脂(ダイヤイオンSK1B)が66ml入っている反応槽に
導入し、撹拌しながら10℃で3時間接触させpH3.0の乳
を回収した。
換樹脂(ダイヤイオンSK1B)が66ml入っている反応槽に
導入し、撹拌しながら10℃で3時間接触させpH3.0の乳
を回収した。
このpH3.0の乳を45℃に保持し、酸性プロテアーゼ
((株)ヤクルト本社製プロテアーゼYP−SS)1g添加し
て24時間反応させ乳蛋白質を分解した。そして、1000G
で30分間遠心分離機にかけて沈殿物を除去し、90℃で15
分加熱してプロテアーゼを失活させ、常温まで冷却し
た。
((株)ヤクルト本社製プロテアーゼYP−SS)1g添加し
て24時間反応させ乳蛋白質を分解した。そして、1000G
で30分間遠心分離機にかけて沈殿物を除去し、90℃で15
分加熱してプロテアーゼを失活させ、常温まで冷却し
た。
更に、この乳と弱塩基性陰イオン交換樹脂(ダイヤイ
オンWA−20)0.1を1.5時間接触させてpH5.5にし、55
メッシュのフィルターで樹脂と分離後、クラリファイヤ
ーで清浄して低灰分加水分解乳0.7kgを得た。
オンWA−20)0.1を1.5時間接触させてpH5.5にし、55
メッシュのフィルターで樹脂と分離後、クラリファイヤ
ーで清浄して低灰分加水分解乳0.7kgを得た。
得られた低灰分加水分解乳の組成を以下に示す。
固形率 7% 灰分含量 0.9% 平均ペプチド鎖長 2.6 〔実施例2〕 実施例1で得られた低灰分加水分解乳14gを、液状発
酵乳の培地として調整した固形率13.8%の原料乳0.99kg
に添加して撹拌混合後、ラクトバシルス・アシドフィル
ス(lactobacillus acidophilus)とストレプトコッカ
ス・サーモフィルス(streptococcus thermophilus)と
を接種して37℃で8時間発酵し、液状発酵乳を得た。こ
の発酵乳の酸度は1.35であった。
酵乳の培地として調整した固形率13.8%の原料乳0.99kg
に添加して撹拌混合後、ラクトバシルス・アシドフィル
ス(lactobacillus acidophilus)とストレプトコッカ
ス・サーモフィルス(streptococcus thermophilus)と
を接種して37℃で8時間発酵し、液状発酵乳を得た。こ
の発酵乳の酸度は1.35であった。
〔比較例1〕 実施例2で使用した液状発酵乳の培地と同じ原料乳0.
99kgに酵母エキス7gを添加して同じ乳酸菌を用い同一の
条件で発酵を行った。得られた発酵乳の酸度は1.35であ
った。
99kgに酵母エキス7gを添加して同じ乳酸菌を用い同一の
条件で発酵を行った。得られた発酵乳の酸度は1.35であ
った。
上記実施例2で得られた液状発酵乳と比較例1で得ら
れた液状発酵乳とを10人のパネラーによって風味の比較
テストを実施したところ、パネラー全員が実施例2で得
られた液状発酵乳の方が風味が良好であると判定した。
れた液状発酵乳とを10人のパネラーによって風味の比較
テストを実施したところ、パネラー全員が実施例2で得
られた液状発酵乳の方が風味が良好であると判定した。
本発明の方法によって得られた低灰分加水分解乳は、
発酵乳特に従来液状発酵乳の酸生成促進のために添加し
ていた酵母エキスの代替物として同等の酸生成促進効果
を有し、しかも食品として最も重要な液状発酵乳の風味
が改善されるという効果をもたらすことができた。ま
た、本発明の方法によると低灰分加水分解乳を効率よく
製造することができた。
発酵乳特に従来液状発酵乳の酸生成促進のために添加し
ていた酵母エキスの代替物として同等の酸生成促進効果
を有し、しかも食品として最も重要な液状発酵乳の風味
が改善されるという効果をもたらすことができた。ま
た、本発明の方法によると低灰分加水分解乳を効率よく
製造することができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A23C 1/00 - 23/00
Claims (2)
- 【請求項1】乳を強酸性陽イオン交換樹脂と接触させて
pH1.5〜3.6にした後、酸性プロテアーゼを添加して乳蛋
白質を加水分解し、さらに該蛋白質分解乳を弱塩基性陰
イオン交換樹脂と接触させてpH5以上で回収することを
特徴とする低灰分加水分解乳の製造法。 - 【請求項2】請求項(1)によって得られた低灰分加水
分解乳を原料乳に添加し、発酵して得られる発酵乳。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3812590A JP2849843B2 (ja) | 1990-02-19 | 1990-02-19 | 低灰分加水分解乳の製造法及びこれを含有させた発酵乳 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3812590A JP2849843B2 (ja) | 1990-02-19 | 1990-02-19 | 低灰分加水分解乳の製造法及びこれを含有させた発酵乳 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03240436A JPH03240436A (ja) | 1991-10-25 |
JP2849843B2 true JP2849843B2 (ja) | 1999-01-27 |
Family
ID=12516735
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3812590A Expired - Lifetime JP2849843B2 (ja) | 1990-02-19 | 1990-02-19 | 低灰分加水分解乳の製造法及びこれを含有させた発酵乳 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2849843B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
NZ518375A (en) | 2000-03-13 | 2003-07-25 | Morinaga Milk Industry Co Ltd | Protein hydrolyzates, process for producing the same and drinks and foods containing the protein hydrolyzates |
WO2002101025A1 (en) * | 2001-06-12 | 2002-12-19 | Korea Biotech Corp. | Method for producing bacteria fermentative products for food containing lactic acid |
CN100360041C (zh) * | 2002-10-02 | 2008-01-09 | 诺维信公司 | 通过用蛋白酶处理改良的奶及其制备方法 |
BR0314997A (pt) * | 2002-10-02 | 2005-08-09 | Novozymes As | Métodos para produzir leite resistente à coagulação acida, para aumentar a capacidade de absorção de cálcio no leite, para aumentar a viscosidade do leite e para produzir um leite acidulado sem coagulação, leite, e, produto alimentìcio |
-
1990
- 1990-02-19 JP JP3812590A patent/JP2849843B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03240436A (ja) | 1991-10-25 |
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