JP2849325B2 - 4−ハロ−5−(ヒドロキシメチル)イミダゾール化合物の合成方法 - Google Patents

4−ハロ−5−(ヒドロキシメチル)イミダゾール化合物の合成方法

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JP2849325B2 JP3303994A JP3303994A JP2849325B2 JP 2849325 B2 JP2849325 B2 JP 2849325B2 JP 3303994 A JP3303994 A JP 3303994A JP 3303994 A JP3303994 A JP 3303994A JP 2849325 B2 JP2849325 B2 JP 2849325B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、血圧降下剤などの医薬
品中間体として有用な4−ハロ−5−(ヒドロキシメチ
ル)イミダゾール化合物を提供するものである。4−ハ
ロ−5−(ヒドロキシメチル)イミダゾール化合物は、
二酸化マンガンなどを用いて酸化することにより、前記
医薬品等の中間体として有用な4−ハロ−5−ホルミル
イミダゾール化合物に変換される。
【0002】
【従来の技術】4−ハロ−5−(ヒドロキシメチル)イ
ミダゾール化合物を合成するには、原料として5−(ヒ
ドロキシメチル)イミダゾール化合物を用い、これにN
−クロロこはく酸イミド等のハロゲン化剤を反応させ、
イミダゾール環の4位をハロゲン化する方法が知られて
いる。例えば、特公昭63−64428号公報には、前
記の方法により合成される2位がn−プロピル基、n−
ブチル基、t−ブチル基、シクロペンチル基、m−ブト
キシフェニル基、p−メチルフェニル基、p−メトキシ
フェニル基及びp−クロロフェニル基を有する4−クロ
ロ−5−(ヒドロキシメチル)イミダゾール化合物が開
示されており、また特開昭63−23868号公報に
は、2位がn−ヘプチル基及びメトキシエチル基を持つ
4−クロロ−5−(ヒドロキシメチル)イミダゾール化
合物が開示されている。
【0003】前記の方法で原料として用いられる5−
(ヒドロキシメチル)イミダゾール化合物は、液体アン
モニア中においてイミノエステル化合物とジヒドロキシ
アセトンとを反応させる方法あるいは5−ホルミルイミ
ダゾール化合物を水素化ほう素ナトリウムなどを用いて
還元する方法によって製造されるが、前者の方法では原
料の取扱いが困難なことから反応装置が複雑になり、且
つその収率が低いので製造コストが高いものであり、後
者の方法では原料の5−ホルミルイミダゾール化合物が
高価であるため、いずれにしても原料として5−(ヒド
ロキシメチル)イミダゾール化合物を用いて、4−ハロ
−5−(ヒドロキシメチル)イミダゾール化合物を合成
する方法は実践的でない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、原料
としてイミダゾール化合物とホルムアルデヒドを反応さ
せて容易に得られる4,5−ビス(ヒドロキシメチル)
イミダゾール化合物を用い、4−ハロ−5−(ヒドロキ
シメチル)イミダゾール化合物を安価に量産しうる方法
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、このよう
な事情に鑑み種々の試験研究を重ねた結果、意外にも
4,5−ビス(ヒドロキシメチル)イミダゾール化合物
とハロゲン化剤を反応させることにより、化3で示され
る4−ハロ−5−(ヒドロキシメチル)イミダゾール化
合物が得られることを見い出し、本発明を完遂するに至
った。
【0006】
【化3】
【0007】(但し、式中Rは水素原子、アルキル基、
アリール基あるいはアラルキル基、Xはハロゲン原子を
表す。) 本発明の実施に当たっては、4,5−ビス(ヒドロキシ
メチル)イミダゾール化合物を有機溶剤あるいは水に溶
解し、この溶液を0〜100℃の温度、好ましくは20
〜50℃の温度に保持し、この溶液中にハロゲン化剤を
加えて1〜24時間、好ましくは2〜5時間反応させた
のち、反応液を濃縮し、濃縮物を常法により精製するこ
とにより、目的物の4−ハロ−5−(ヒドロキシメチ
ル)イミダゾール化合物が得られる。この反応を式で表
せば次のとおりである。
【0008】
【化4】
【0009】(但し、式中R及びXは前記と同じであ
る。) 本発明方法の実施に当たって、4−ハロ−5−(ヒドロ
キシメチル)イミダゾール化合物を精製するには、目的
物が水に対して難溶あるいは不溶の4−ハロ−5−(ヒ
ドロキシメチル)イミダゾール化合物である場合は、得
られた反応生成物を水で洗浄し、さらに適当な溶剤を用
いて再結晶して純品を得ることができ、逆に水に対して
可溶の化合物の場合は、得られた反応生成物をカラムク
ロマトグラフィーに付したのち、さらに適当な溶剤から
再結晶して純品を得ることができる。
【0010】本発明方法の実施に当たって、ハロゲン化
剤を反応系に加える方法としては、一括投入してもよい
が、好ましくは分割投入あるいは滴下する方法が好まし
い。また原料4,5−ビス(ヒドロキシメチル)イミダ
ゾール化合物の2位置換基の分子量が少ないものほど反
応温度は低くなり、且つ反応時間を短くすることができ
る。また、逆に2位置換基の分子量が多くなるほど反応
性が低下するので、反応温度を高くするかあるいは反応
時間を長くする必要がある。
【0011】本発明方法の実施において原料として用い
られる4,5−ビス(ヒドロキシメチル)イミダゾール
化合物は、イミダゾール化合物と2倍モルのホルムアル
デヒドを、アルコール類などの有機溶媒あるいは水媒中
において水酸化ナトリウム等のアルカリ触媒の存在下で
反応させることにより製造することができる。この反応
を式で表せば次のとおり。
【0012】
【化5】
【0013】(但し、式中Rは前記と同じである。) 本発明方法の実施に適する代表的な4,5−ビス(ヒド
ロキシメチル)イミダゾール化合物としては、4,5−
ビス(ヒドロキシメチル)イミダゾール、2−メチル−
4,5−ビス(ヒドロキシメチル)イミダゾール、2−
エチル−4,5−ビス(ヒドロキシメチル)イミダゾー
ル、2−プロピル−4,5−ビス(ヒドロキシメチル)
イミダゾール、2−イソプロピル−4,5−ビス(ヒド
ロキシメチル)イミダゾール、2−ブチル−4,5−ビ
ス(ヒドロキシメチル)イミダゾール、2−ペンチル−
4,5−ビス(ヒドロキシメチル)イミダゾール、2−
ヘキシル−4,5−ビス(ヒドロキシメチル)イミダゾ
ール、2−ヘプチル−4,5−ビス(ヒドロキシメチ
ル)イミダゾール、2−オクチル−4,5−ビス(ヒド
ロキシメチル)イミダゾール、2−ノニル−4,5−ビ
ス(ヒドロキシメチル)イミダゾール、2−ウンデシル
−4,5−ビス(ヒドロキシメチル)イミダゾール、2
−ヘプタデシル−4,5−ビス(ヒドロキシメチル)イ
ミダゾール、2−フェニル−4,5−ビス(ヒドロキシ
メチル)イミダゾール、2−パラトルイル−4,5−ビ
ス(ヒドロキシメチル)イミダゾール、2−ベンジル−
4,5−ビス(ヒドロキシメチル)イミダゾール、2−
(1−フェニルエチル)−4,5−ビス(ヒドロキシメ
チル)イミダゾール等が挙げられる。
【0014】本発明方法の実施において用いられるハロ
ゲン化剤の代表的なものとしては、N−クロロこはく酸
イミド、N−ブロモこはく酸イミド等のN−ハロカルボ
ン酸イミド類、N−ハロカルボン酸アミド類、トリクロ
ロイソシアヌル酸、トリブロモイソシアヌル酸、ジクロ
ロイソシアヌル酸、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウ
ム、ジクロロイソシアヌル酸カリウム、ジクロロイソシ
アヌル酸カルシウム、ジクロロイソシアヌル酸マグネシ
ウムあるいはこれらの水和物等のハロゲン化イソシアヌ
ル酸類、塩素、臭素、次亜塩素酸ナトリウム等の次亜塩
素酸アルカリ金属塩及び次亜塩素酸カルシウム等の次亜
塩素酸アルカリ土類金属塩などであり、その使用量は原
料4,5−ビス(ヒドロキシメチル)イミダゾール化合
物1当量に対して0.5〜1.5倍当量、好ましくは
0.8〜1.2倍当量である。
【0015】ハロゲン化剤の使用量が、原料4,5−ビ
ス(ヒドロキシメチル)イミダゾール化合物1当量に対
して、0.5倍当量未満の場合は未反応の原料が多く残
り、逆に1.5倍当量を超える場合は4,5−ジハロイ
ミダゾール化合物の生成が多くなるので好ましくない。
【0016】本発明方法の実施において用いられる溶剤
としては、水でも差し支えないが、原料の4,5−ビス
(ヒドロキシメチル)イミダゾール化合物を溶解し、且
つN−クロロこはく酸イミドなどのハロゲン化剤と反応
しない有機溶媒が好適である。代表的な有機溶剤として
は、メタノール、エタノール等のアルコール類、テトラ
ヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類並び
に塩化メチレン、クロロホルム等の塩素化炭化水素類が
挙げられる。
【0017】また、本発明方法に合成される4−クロロ
−5−(ヒドロキシメチル)イミダゾール化合物のう
ち、2−メチル−4−クロロ−5−(ヒドロキシメチ
ル)イミダゾール、2−エチル−4−クロロ−5−(ヒ
ドロキシメチル)イミダゾール、、2−イソプロピル−
4−クロロ−5−(ヒドロキシメチル)イミダゾール及
び2−ウンデシル−4−クロロ−5−(ヒドロキシメチ
ル)イミダゾールは、従来合成の試みが行われていない
新規な化合物であり、これら4−クロロ−5−(ヒドロ
キシメチル)イミダゾール化合物の物性は、次に示すと
おりであった。
【0018】2−メチル−4−クロロ−5−(ヒドロキ
シメチル)イミダゾール
【0019】
【化6】
【0020】無色粉末。融点:166〜167℃ TLC(シリカ−アセトン):Rf0.42 IR(KBr):ν3100,1600,1527,1414,1366,1244,1230,121
7,1110,1038,1023,1008,784 cm-1 NMR(d4 −メタノール):δ4.47(s,2H),2.29(s,3H) MS:m/e 146( M+
【0021】2−エチル−4−クロロ−5−(ヒドロキ
シメチル)イミダゾール
【0022】
【化7】
【0023】無色結晶。融点:134〜136℃ TLC(シリカ−アセトン):Rf0.69 IR(KBr):ν3080,1600,1516,1450,1430,1392,1355,132
3,1272,1240,1220,1110,1067,1010, 960, 850, 774, 71
0, 680 cm-1 NMR(d4 −メタノール):δ4.49(s,2H),2.65(q,2H,J
=8Hz),1.25(t,3H,J=8Hz) MS:m/e 160( M+
【0024】2−イソプロピル−4−クロロ−5−(ヒ
ドロキシメチル)イミダゾール
【0025】
【化8】
【0026】無色結晶。融点:170〜176℃ TLC(シリカ−アセトン):Rf0.72 IR(KBr):ν2980,1600,1514,1450,1395,1366,1327,130
5,1265,1244,1220,1160,1105,1094,1010, 840, 767, 72
5 cm-1 NMR(d4 −メタノール):δ4.48(s,2H),2.95(m,1H),
1.27(d,6H,J=7Hz) MS:m/e 174( M+
【0027】2−ウンデシル−4−クロロ−5−(ヒド
ロキシメチル)イミダゾール
【0028】
【化9】
【0029】無色結晶。融点:103〜114℃ TLC(シリカ−酢酸エチル):Rf0.56 IR(KBr):ν3140,3090,2920,2860,1600,1520,1470,145
5,1425,1234,1110, 998,850, 796, 712 cm-1 NMR(d4 −メタノール):δ4.47(s,2H),2.61(t,2H,J
=8Hz),1.59(m,2H),1.28(br.s,16H),0.89(t,3H,J=6Hz) MS:m/e 286( M+
【0030】
【実施例】以下、実施例によって、本発明を具体的に説
明する。 (実施例1)2−ブチル−4,5−ビス(ヒドロキシメ
チル)イミダゾール1.91g(10.4ミリモル)、エタ
ノール100ml及び1,4−ジオキサン40mlからなる
溶液に、室温下においてN−クロロこはく酸イミド1.
45g(10.9ミリモル)を加え、18時間攪拌して反応
させたのち、減圧下に溶剤を留去した。得られた反応生
成物を水で洗浄したのち、アセトニトリルを用いて再結
晶したところ、淡黄色鱗片状結晶の2−ブチル−4−ク
ロロ−5−(ヒドロキシメチル)イミダゾール1.00
g(収率51%)が得られた。さらにアセトニトリルを用
いて再結晶して、乳白色結晶状の純品を得た。
【0031】得られた2−ブチル−4−クロロ−5−
(ヒドロキシメチル)イミダゾールのTLC及びスペク
トルは次に示すとおりであった。 乳白色結晶。融点:141〜147℃ TLC(シリカ−アセトン):Rf0.73 IR(KBr):ν2975,1598,1524,1456,1392,1355,1304,128
4,1269,1240,1222,1106,1023, 860, 800, 726, 715 cm
-1 NMR(d4 −メタノール):δ4.48(s,2H),2.62(t,2H,J
=7Hz),1.82〜1.16(m,4H),0.94(t,3H,J=6Hz) MS:m/e 188( M+
【0032】(実施例2)2−メチル−4,5−ビス
(ヒドロキシメチル)イミダゾール3.87g(27.2ミ
リモル)及び水50mlからなる溶液に、室温下にて攪拌
しながらN−クロロこはく酸イミド3.86g(28.9 ミ
リモル)を少量ずつ約40分間かけて加え、同じ温度に
て20時間攪拌したのち、炭酸ナトリウムを加えてアル
カリ性とし、減圧下に水を留去した。得られた反応生成
物をエタノールを用いて抽出し、抽出液を減圧下に乾固
した。この乾固物をさらにアセトンを用いて抽出し、抽
出液を減圧下に乾固したところ、黄色油状物が得られ、
この油状物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル−
アセトン)に付したところ、黄褐色結晶の2−メチル−
4−クロロ−5−(ヒドロキシメチル)イミダゾール
2.4g(収率60.2%)が得られた。さらにアセトニト
リルを用いて2回再結晶して、無色粉末状の純品を得
た。この化合物のTLC及びスペクトルは、前記の2−
メチル−4−クロロ−5−(ヒドロキシメチル)イミダ
ゾールの物性に示された値と同じであった。
【0033】(実施例3)2−エチル−4,5−ビス
(ヒドロキシメチル)イミダゾール2.06g(13.2ミ
リモル)、エタノール100ml及び1,4−ジオキサン
40mlからなる溶液に、室温下にて攪拌しながらN−ク
ロロこはく酸イミド1.76g(13.2 ミリモル)を少量
ずつ約11分間かけて加え、同じ温度にて3時間攪拌
し、さらに50℃の温度にして30分間攪拌を続けた。
反応終了後、減圧下に溶剤を留去して得られる黄色油状
物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル−アセト
ン)に付し、得られた流出分を減圧下に乾固した。乾固
物をアセトニトリルを用いて3回再結晶したところ、無
色結晶の2−エチル−4−クロロ−5−(ヒドロキシメ
チル)イミダゾール0.82g(収率39.0%)が得られ
た。この化合物のTLC及びスペクトルは、前記の2−
エチル−4−クロロ−5−(ヒドロキシメチル)イミダ
ゾールの物性に示された値と同じであった。
【0034】(実施例4)2−イソプロピル−4,5−
ビス(ヒドロキシメチル)イミダゾール3.47g(2
0.4ミリモル)及びエタノール220mlからなる溶液に
液温40〜45℃の温度で攪拌しながらN−クロロこは
く酸イミド2.81g(21ミリモル)を少量ずつ約25
分間かけて加え、同じ温度にて2時間攪拌して反応させ
たのち、減圧下にエタノールを留去した。得られた反応
生成物を水で洗浄したところ、淡黄色粉末状結晶の2−
イソプロピル−4−クロロ−5−(ヒドロキシメチル)
イミダゾール1.69g(収率47.4%)が得られた。さ
らにアセトニトリルを用いて2回再結晶して、無色結晶
状の純品を得た。この化合物のTLC及びスペクトル
は、前記の2−イソプロピル−4−クロロ−5−(ヒド
ロキシメチル)イミダゾールの物性に示された値と同じ
であった。
【0035】(実施例5)2−ウンデシル−4,5−ビ
ス(ヒドロキシメチル)イミダゾール2.15g( 7.6
ミリモル)及びエタノール200mlからなる溶液に液温
40〜45℃の温度で攪拌しながらN−クロロこはく酸
イミド1.10g(8.3ミリモル)を少量ずつ約23分間
かけて加え、同じ温度にて2時間攪拌して反応させたの
ち、減圧下にエタノールを留去した。得られた反応生成
物を水で洗浄したのち、アセトンを用いて再結晶して、
クリーム色微結晶の2−ウンデシル−4−クロロ−5−
(ヒドロキシメチル)イミダゾール1.16g(収率5
3.1%)を得た。さらにアセトニトリルを用いて2回再
結晶して、無色結晶状の純品を得た。この化合物のTL
C及びスペクトルは、前記の2−ウンデシル−4−クロ
ロ−5−(ヒドロキシメチル)イミダゾールの物性に示
された値と同じであった。
【0036】(実施例6)2−エチル−4,5−ビス
(ヒドロキシメチル)イミダゾール2.03g(13ミリ
モル)、エタノール100ml及び1,4−ジオキサン4
0mlからなる溶液に室温下にて攪拌しながらトリクロロ
イソシアヌル酸1.53g(6.6ミリモル)を少量ずつ約
10分間かけて加え、同じ温度にて1時間攪拌したの
ち、減圧下に溶剤を留去し、反応生成物をエタノールを
用いて抽出し、抽出液を減圧下に乾固した。この乾固物
をさらにアセトンを用いて抽出し、抽出液を濃縮したの
ちカラムクロマトグラフィー(シリカゲル−アセトン)
に付し、さらに流出物を濃縮してアセトニトリルを用い
て再結晶したところ、2−エチル−4−クロロ−5−
(ヒドロキシメチル)イミダゾール0.78g(収率3
7.4%)が得られた。TLC及びスペクトルを測定した
ところ、実施例3と同様であった。
【0037】(実施例7)2−エチル−4,5−ビス
(ヒドロキシメチル)イミダゾール2.53g(16.2ミ
リモル)及び水50mlからなる溶液に室温下にて攪拌し
ながら9.7%次亜塩素酸ナトリウム水溶液11.5g
(15 ミリモル)を滴下した。滴下終了後、室温下1時間
攪拌を続けたのち、ドライアイスを加えて中和し、減圧
下に乾固した。乾固物をエタノール抽出し、抽出液を減
圧下に乾固し、乾固物をアセトンを用いて抽出した。抽
出残渣として原料の2−エチル−4,5−ビス(ヒドロ
キシメチル)イミダゾール1.48gを回収し、抽出液
は減圧下に濃縮したのちカラムクロマトグラフィー(シ
リカゲル−アセトン)に付し、2−エチル−4−クロロ
−5−(ヒドロキシメチル)イミダゾール0.46g
(消費した原料に対する収率43.0%)を得た。TLC及
びスペクトルを測定したところ、実施例3と同様であっ
た。
【0038】(実施例8)2−イソプロピル−4,5−
ビス(ヒドロキシメチル)イミダゾール2.52g(1
4.8ミリモル)及びエタノール200mlからなる溶液を
40℃の温度に保持し、攪拌しながら4.2%塩素−四
塩化炭素溶液26.3g(15.6 ミリモル)を滴下した。
滴下終了後、40℃の温度にて1時間攪拌を続けたの
ち、減圧下に溶剤を留去した。残渣の褐色オイルを水に
溶解したのち、炭酸ナトリウムを加えてアルカリ性と
し、再び減圧乾固した。得られた乾固物をエタノール抽
出して抽出液を減圧下に乾固し、乾固物を冷水を用いて
抽出した。抽出残渣として原料の2−イソプロピル−
4,5−ビス(ヒドロキシメチル)イミダゾール0.7
1gを回収し、抽出液は減圧下に乾固したのちカラムク
ロマトグラフィー(シリカゲル−アセトン)に付し、2
−イソプロピル−4−クロロ−5−(ヒドロキシメチ
ル)イミダゾール0.56g(消費した原料に対する収
率30.3%)を得た。さらにアセトニトリルを用いて精製
し、TLC及びスペクトルを測定したところ実施例4と
同様であった。
【0039】(実施例9)2−ブチル−4,5−ビス
(ヒドロキシメチル)イミダゾール3.68g(20ミリ
モル)、エタノール40ml及びジオキサン15mlからな
る溶液を液温40〜45℃の温度に保持し、攪拌してい
るこの溶液にジクロロイソシアヌル酸ナトリウム2.4
g(10.9ミリモル)を添加し、さらに液温40〜60℃
において、2時間攪拌を続けた。得られた反応溶液を冷
却し、反応溶液を濾過して不純物を濾別し、この濾液を
減圧濃縮して溶媒を留去した。得られた反応生成物を水
で洗浄したのち、アセトニトリルを用いて2回再結晶し
て2−ブチル−4−クロロ−5−(ヒドロキシメチル)
イミダゾールの淡黄色結晶1.60g(収率42.5%)を
得た。
【0040】(実施例10)2−ブチル−4,5−ビス
(ヒドロキシメチル)イミダゾール3.68g(20ミリ
モル)、エタノール40ml及びジオキサン15mlからな
る溶液を液温40〜45℃の温度に保持し、攪拌してい
るこの溶液にジクロロイソシアヌル酸ナトリウム・2水
和物2.56g(10ミリモル)を添加し、さらに液温5
0〜60℃において、3時間攪拌を続けた。得られた反
応溶液を冷却し、反応溶液を濾過して不純物を濾別し、
この濾液を減圧濃縮して溶媒を留去した。得られた反応
生成物を水で洗浄したのち、アセトニトリルを用いて2
回再結晶して2−ブチル−4−クロロ−5−(ヒドロキ
シメチル)イミダゾールの淡黄色結晶1.90g(収率
50%)を得た。
【0041】(実施例11)2−ブチル−4,5−ビス
(ヒドロキシメチル)イミダゾール3.68g(20.0ミ
リモル)、エタノール40ml及びジオキサン15mlから
なる溶液を液温45〜50℃の温度に保持し、攪拌しな
がらN−ブロモこはく酸イミド3.56g(20ミリモ
ル)を加え、同じ温度において30分間攪拌して反応させ
たのち、減圧下に溶剤を留去した。得られた反応生成物
を水洗したのち、アセトニトリルを用いて再結晶して、
淡黄色鱗片状結晶の2−ブチル−4−ブロモ−5−(ヒ
ドロキシメチル)イミダゾール2.36g(収率51%)
を得た。
【0042】(実施例12)2−ベンジル−4,5−ビス
(ヒドロキシメチル)イミダゾール4.36g(20ミリ
モル)、メトキシエタノール80ml及びジオキサン30
mlからなる溶液を液温45 〜50℃の温度に保持し、攪
拌しながらN−ブロモこはく酸イミド3.56g(20ミ
リモル)を加え、同じ温度において24時間攪拌して反応
させたのち、減圧下に溶剤を留去した。得られた反応生
成物を水洗したのち、アセトニトリルを用いて再結晶し
たところ、2−ベンジル−4−ブロモ−5−(ヒドロキ
シメチル)イミダゾール2.1g(収率39%)を得た。
【0043】(実施例13)2−フェニル−4,5−ビス
(ヒドロキシメチル)イミダゾール3.26g(16ミリ
モル)、メトキシエタノール24ml及びジオキサン37
mlからなる溶液を液温50℃の温度に保持し、攪拌しな
がらN−クロロこはく酸イミド2.34g(17.5ミリモ
ル)を加え、同じ温度において24時間攪拌して反応させ
たのち、反応液を減圧下に濃縮した。得られた反応生成
物を水洗したのち、プロピルアルコールを用いて再結晶
し、2−フェニル−4−クロロ−5−(ヒドロキシメチ
ル)イミダゾール1.0g(収率30%)を得た。
【0044】
【発明の効果】本発明は、医薬品中間体等として有用な
4−ハロ−5−(ヒドロキシメチル)イミダゾール化合
物の製造工程を簡素化することができ、且つ比較的安価
でしかも取扱いが容易な原料を使用しうるので、工業的
規模の生産に好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 狩野 直喜 香川県丸亀市土器町東7丁目164番地 審査官 星野 紹英 (56)参考文献 特開 昭63−23868(JP,A) 特表 平3−501020(JP,A) 欧州特許出願公開514216(EP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 233/68 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 4,5−ビス(ヒドロキシメチル)イ
    ミダゾール化合物とハロゲン化剤を反応させることを特
    徴とする化1で示される4−ハロ−5−(ヒドロキシメ
    チル)イミダゾール化合物の合成方法。 【化1】 (但し、式中Rは水素原子、アルキル基、アリール基あ
    るいはアラルキル基、Xはハロゲン原子を表す。)
  2. 【請求項2】 ハロゲン化剤として、N−クロロこは
    く酸イミドを用いる請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 ハロゲン化剤として、塩素化イソシア
    ヌル酸化合物を用いる請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 ハロゲン化剤として、ジクロロイソシ
    アヌル酸ナトリウムを用いる請求項1に記載の方法。
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