JP2847277B2 - 回転軸シール - Google Patents
回転軸シールInfo
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- JP2847277B2 JP2847277B2 JP5107455A JP10745593A JP2847277B2 JP 2847277 B2 JP2847277 B2 JP 2847277B2 JP 5107455 A JP5107455 A JP 5107455A JP 10745593 A JP10745593 A JP 10745593A JP 2847277 B2 JP2847277 B2 JP 2847277B2
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- Japan
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- seal
- rotating shaft
- seal lip
- rotary shaft
- outer peripheral
- Prior art date
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- Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)
Description
おいて、密封流体は冷媒(ガス状、及び油等に溶解した
状態)及び冷凍機油で所定圧力に保持される。従って、
回転軸の静止時と回転時に流体漏れを防止する必要があ
った。
回転軸cとの間に嵌着される従来の回転軸シールとして
は、ゴム弾性体からなる第1シールエレメントaと、合
成樹脂(例えば、ふっ素系樹脂(PTFE)等)からな
る第2シールエレメントbとを、一体に組付けてなるも
のがあった。
cの外周面に接触するシールリップ部dを有し、第2シ
ールエレメントbは、シールリップ部dの背面側に配設
されて回転軸cの外周面に接触するシールリップ部eを
有する。
液体gの漏れを防止することができるが、この第2シー
ルエレメントbでは、ガス(気体)の漏れ(特に回転軸
静止時において)を防止することができないため、第1
シールエレメントaを設けた。
エレメントaのシールリップ部dは従来ではカット仕上
げされるので、該シールリップ部(トリムリップ)dは
回転軸cの外周面に圧接し、加圧状態で回転軸cを回転
させれば、該シールリップ部dの回転軸cへの押圧力が
大きい(つまり、流体シール性が著しい)ため、シール
リップ部dと回転軸cの外周面との間において潤滑性に
劣る。
メントaの寿命が短いという欠点があった。
ップ部eも、該シールリップ部eの回転軸cの外周面と
の間において潤滑性に劣った状態で使用されるため、摩
耗したり、高温に発熱したりしていた。
転時に確実に流体漏れを防止することができると共に、
耐久性に優れた回転軸シールを提供することを目的とす
る。
めに、本発明に係る回転軸シールは、回転軸の外周面に
接触するシールリップ部をモールド成形のままにて仕上
げたゴム弾性体の第1シールエレメントを備え、該第1
シールエレメントを流体収納室側に配設し、かつ、合成
樹脂からなる円環平板状の第2シールエレメントの内周
縁側を上記流体収納室側へ弯曲させて上記回転軸の外周
面に接触するシールリップ部を形成すると共に、該第2
シールエレメントのシールリップ部の回転軸接触面が上
記回転軸の外周面に接触した状態に於て流体収納室側に
て閉状態となりかつ該流体収納室側から低圧側へ向って
順次開状となる切込み溝を、上記回転軸接触面に形成
し、該第2シールエレメントを上記第1シールエレメン
トに密着状として低圧側に配設したものである。
エレメントのシールリップ部が回転軸に弾性的に接触し
て、流体漏れを防止する。
部はモールド成形のままにて仕上げられているので、僅
かな流体漏れが生じる。ところが、第1シールエレメン
トには、合成樹脂からなる第2シールエレメントが密着
しており、しかも、この第2エレメントは、回転軸の外
周面に接触するシールリップ部を備え、このシールリッ
プ部の回転軸接触面には切込み溝が設けられているの
で、各溝間において大きな接触面圧を得ることができ、
第1シールエレメントから漏れた流体の低圧側への漏れ
を、この第2シールエレメントのシールリップ部にて防
止することができる。
詳説する。
この回転軸シールは、例えば、コンプレッサのケース等
のハウジング1の孔部2と、回転軸3との間に、嵌着さ
れ、回転する回転軸3の外周面4に摺接して、流体収納
室R内の流体Mを密封する。
6と、該保持金具6に保持されるゴム弾性体からなる第
1シールエレメント7と、該保持金具6の低圧側Aに取
付けられる第2保持金具8と、該第2保持金具8と第1
シールエレメント7との間に挟持保持される(四ふっ化
エチレン樹脂等のふっ素系樹脂(PTFE)等の)合成
樹脂からなる第2シールエレメント9と、を備える。
3の外周面4に接触するシールリップ部10と、孔部2の
内周面2aに当接する外周当接片部11と、該外周当接片
部11とシールリップ部10とを連結する連結片部12と、か
らなり、該連結片部12に、第1保持金具6の(流体収納
室R側)の内鍔部6aが埋設される。
くの字形で、その先端部は、内径方向及び流体収納室R
方向へ所定角度で傾斜すると共に、該先端部には、内径
方向に突出して回転軸3の外周面4に略線接触状に接触
(摺接)する尖鋭状内周突条部13が形成される。
周面14に沿って延伸し、その内周面が保持金具6の外周
面14に固着される。なお、外周当接片部11の外周面に
は、複数の外周突条15…が設けられ、この外周当接片部
11の外周面が、孔部2の内面2aに密接する。
ト7のシールリップ部10は、モールド成形のままにて仕
上げられる。
入する前の状態───自由状態───では、円環平板状
であり、その内周縁部は自由端縁として、軸心と直交す
る平面上に在る。
入する時に、第2シールエレメント9の内周縁側を流体
収納室R側───高圧側───へ弯曲させて、嵌込み、
回転軸3の外周面4に所定幅で接触させてシールリップ
部16を形成する。
シールエレメント7の連結片部12と、第2保持金具8の
内鍔部8aとの間に確実に挟持保持され、シールリップ
部16が回転軸3の外周面4に接触する。
には、自由状態における平板状シールエレメント9の軸
心を中心とする複数の同心円の切込み溝H…が切込み形
成されている。
る。つまり、切込刃にて接触面17から低圧側へ傾斜する
ように切込まれて形成され、自由状態では、閉状態とな
っている。
3に挿入されれば、折曲部がアール状に弯曲し、これに
より、切込み溝Hは、流体収納室R側においては閉状態
であるが低圧側においては開状態となる。つまり、回転
軸接触面17が回転軸3の外周面4に接触した状態に於て
流体収納室R側にて閉状態となりかつ流体収納室R側か
ら低圧側へ向って順次開状となる切込み溝H…を、回転
軸接触面17に形成する。
ける平板状シールエレメント9の軸心を中心とする螺旋
溝とするも自由である。
回転方向は、回転軸3が回転時に、流体Mを流体収納室
R側(高圧側)へ溝内の流体Mが送られる方向とする。
孔部2の内面2aに固着される止め輪であり、回転軸シ
ールの抜けを防止している。
ルによれば、回転軸3が静止している場合、第1シール
エレメント7のシールリップ部10が回転軸3の外周面4
に弾発的に接触し、流体収納室Rから低圧側Aへは流体
漏れが生じない。
リップ部10がモールド成形のままにて仕上げられるの
で、シールリップ部10を介して第2シールエレメント9
側へ僅かに流体Mが漏れる。
シールエレメント9のシールリップ部16にてシールさ
れ、低圧側Aへ漏れることがない。
に、切込み溝Hが形成され、この溝Hにより区画された
溝間の領域においては大きな接触面圧を得ることがで
き、これにより、流体Mを封止することができるからで
ある。
転軸3の回転に伴い、ねじポンプの作用(ポンピング効
果)により、流体Mは流体収納室Rへ還流される。
ルリップ部10からの漏れは、該シールリップ部10及び第
2シールエレメント9のシールリップ部16の潤滑効果を
持ち、シールリップ部10,16が摩耗したり、高温に発熱
したりすることがなく、シールリップ部10,16の耐久性
を高める。
用されるホットコイニングにより加工すれば、軸挿入時
に切込み溝は一定の幅を有することになる。
ば、回転時にはポンピング作用により漏れた流体Mが流
体収納室R側へ還流されたとしても、回転軸3が静止す
れば、一定の幅を有する溝内に溜った流体Mが徐々に低
圧側Aへ漏れる虞れがある。
は、流体収納室R側においては閉状態であり、この流体
収納室R側から低圧側Aへ向って順次開状となっている
ので、流体Mの表面張力及び溝H内に侵入した異物(摩
耗粉、油炭化物)等がシールパスを有効に防止し、回転
軸静止時の流体漏れが発生しない。
リップ部10が摩耗、熱劣化、冷媒のブリスター等による
トラブルが発生したとしても、第2シールエレメント9
のシールリップ部16にて流体漏れを確実に防止すること
ができ、安定したシール性能を発揮する。
ップ部16は、回転軸3が回転すれば、該回転軸3になじ
むと共に、流体Mの表面張力及び異物侵入によるシール
パスの防止等により、静止時において漏れが発生しな
い。
は、第1シールエレメント7に密着状とされるので、第
1シールエレメント7のシールリップ部10の変形を防止
するバックアップ効果を具備する。
合、Oリング20を嵌込む外周凹周溝21を有する保持金具
19を備える。
メント7は、断面くの字形のシールリップ部10と、この
シールリップ部10に連設される連設部22と、からなり、
この連設部22内に補強金具23が埋設されている。
ント7のシールリップ部10は、モールド成形のままにて
仕上げられると共に、第2シールエレメント9は合成樹
脂の円環平板状からなり、そのシールリップ部16の回転
軸接触面17には、切込み溝Hが形成される。
ても上述の図1と図2に示す回転軸シールと同様の作用
・効果を奏する。
示す回転軸シールを試料(切込み溝Hを螺旋溝とする)
として5個製造し、各試料について定圧気密試験と急加
圧気密試験と急減圧気密試験を行なった。
た圧力容器を水没させた状態で試験圧力まで窒素ガスで
加圧し、そのまま3分間保持し、気体漏れを測定する試
験をいう。試験圧力としては、10kgf/cm2 、20kgf/c
m2 、36kgf/cm2 とした。
で試験圧力(10kgf/cm2 、20kgf/cm2 、36kgf/cm2 )ま
で加圧した場合の気体漏れを測定する試験をいう。
kgf/cm2 、20kgf/cm2 、36kgf/cm2)から約1秒で大気
圧まで減圧した場合の気体漏れを測定する試験をいう。
く漏れが発生しなかった。
いて、軸回転時の密封性能試験(運転性能試験)を行な
ったが、この場合も全く漏れが発生しなかった。
m2G、 100℃で 100時間回転軸を静止させる静止漏れ試
験を行なったが、この場合も各試料に漏れがなかった。
あり、2時間放置後の真空度上昇は5mmHgであった。
シールは、回転時及び静止時に極めて優れたシール性能
を示すことがわかる。
ず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で設計変更自由であ
り、例えば、第2シールエレメント9のシールリップ部
16に形成される切込み溝Hとしては、独立した円形であ
る場合、その数を増減させるも、配設ピッチを一定に限
らず不等ピッチに配設するも自由であり、螺旋状である
場合にも、螺旋ピッチも自由に変更することができる。
ールリップ部16が強度的に劣らずかつシール性能が損な
われない範囲に変更することができる。
で、次に記載する効果を奏する。
サーシール)として耐久性に優れる。
に対しても、回転軸3の静止時及び回転時に十分優れた
シール効果を示す。
て合成樹脂の第2シールエレメント9のシールリップ部
16にて行なうので、高速、高圧でも十分対応することが
できる。
プ部10及び第2シールエレメント9のシールリップ部16
は、回転軸3に対して潤滑状態に保持され、摩擦抵抗が
少なく、各シールリップ部10,16が摩耗したり、高温に
発熱したりしない。
シールリップ部16にて主としてシールするので、偏心性
能が優れる。
ルエレメント7のシールリップ部10にてシールすること
ができ、静的シール性が安定する。
工にて行なうので、従来において多用されているホット
コイニング加工に比べて加工し易く、かつコスト高とな
らない利点がある。
して劣ることがない。
プ部10の破損が発生したとしても、直接漏れにつながる
ことがなく、シールアッシィとして安定性を保持するこ
とができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 回転軸の外周面に接触するシールリップ
部をモールド成形のままにて仕上げたゴム弾性体の第1
シールエレメントを備え、該第1シールエレメントを流
体収納室側に配設し、かつ、合成樹脂からなる円環平板
状の第2シールエレメントの内周縁側を上記流体収納室
側へ弯曲させて上記回転軸の外周面に接触するシールリ
ップ部を形成すると共に、該第2シールエレメントのシ
ールリップ部の回転軸接触面が上記回転軸の外周面に接
触した状態に於て流体収納室側にて閉状態となりかつ該
流体収納室側から低圧側へ向って順次開状となる切込み
溝を、上記回転軸接触面に形成し、該第2シールエレメ
ントを上記第1シールエレメントに密着状として低圧側
に配設したことを特徴とする回転軸シール。
Priority Applications (3)
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Applications Claiming Priority (1)
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Publications (2)
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5107455A Expired - Lifetime JP2847277B2 (ja) | 1993-04-09 | 1993-04-09 | 回転軸シール |
Country Status (1)
Country | Link |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021117601A1 (ja) | 2019-12-11 | 2021-06-17 | Ntn株式会社 | 軸シール |
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JP4502108B2 (ja) * | 2003-06-26 | 2010-07-14 | Nok株式会社 | 密封装置 |
DE102012001226A1 (de) * | 2012-01-19 | 2013-07-25 | Kaco Gmbh + Co. Kg | Wellendichtung, insbesondere Radialwellendichtung |
-
1993
- 1993-04-09 JP JP5107455A patent/JP2847277B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH06300142A (ja) | 1994-10-28 |
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