JP2847176B2 - 高速トレーローディング装置 - Google Patents

高速トレーローディング装置

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JP2847176B2
JP2847176B2 JP5347003A JP34700393A JP2847176B2 JP 2847176 B2 JP2847176 B2 JP 2847176B2 JP 5347003 A JP5347003 A JP 5347003A JP 34700393 A JP34700393 A JP 34700393A JP 2847176 B2 JP2847176 B2 JP 2847176B2
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高速トレーローディング
装置にかかるもので、とくに被搬送物をトレーに載せて
搬送するとともに、複数枚のトレーをマガジンに格納す
るようにした高速トレーローディング装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来から各種の生産ラインにおいて、こ
われやすい菓子類あるいはその他比較的小型の物品の多
数個を搬送・格納するに際し、こうした被搬送物を破損
しないように丁寧にかつ効率よくハンドリングする必要
がある。こうした必要性に対して、所定数の被搬送物を
トレーに載置し搬送して包装することが考えられる。
【0003】図18は、こうした搬送・包装システムを
概略的に示したフローチャート図であって、ステップS
1において製造した製品(被搬送物)をトレーに載せて
搬送し(ステップS2)、所定のステーションにおいて
トレーから被搬送物を取り出して(ステップS3のアン
ロード工程)、最後に包装する(ステップS4)。
【0004】しかして、一般には製造設備における大量
生産に対して、包装設備における処理能力に差があるた
めに、包装設備を(I)、(II)、(III)とその
複数個を必要とするが、設置面積およびコストに限りが
あるため無制限に包装設備を多くすることができないと
いう問題がある。
【0005】図19は、こうした問題に対処するための
他の搬送・包装システムを示すフローチャート図で、複
数枚のトレーをマガジンにロードし(ステップS1
3)、このマガジンを搬送することにより(ステップS
14)大量搬送を可能とし、ステップS15において、
マガジンからのトレーのアンロードおよびトレーからの
被搬送物のアンロードを行い、包装する(ステップS1
6)。
【0006】さらに、ステップS16における包装処理
が間に合わない場合には、ステップS17のように立体
倉庫などにマガジンごと一時保管して、必要に応じて随
時補給するものとする。
【0007】図20は、上述の搬送・包装システムに用
いて好適なトレー1およびマガジン2を示す斜視図であ
って、トレー1の載置面3には菓子などの被搬送物4を
並べて載置し、コンベア(図示せず)など所定の搬送路
上を搬送可能としてあるとともに、その対向する側端部
にはそれぞれ一対の補強用折曲げ部5および格納用側縁
部6を形成してある。
【0008】マガジン2は、その内部の格納空間7にお
ける対向する内壁面に一対の格納用棚段8を複数段形成
し、正面開口部9からトレー1を押し込んで格納用棚段
8にトレー1の格納用側縁部6を係合することにより格
納用棚段8内にトレー1を多段に格納(ローディング)
可能とするとともに、背面開口部10からトレープッシ
ャー(図示せず)などを用いて押し出すことにより排出
(アンローディング)可能とする。
【0009】なお、格納用棚段8の正面側には外方に向
かって上方に傾斜したトレー飛出し防止用の傾斜部11
を形成することにより、マガジン2のX方向、Y方向、
あるいは回動などその搬送中におけるトレー1の飛び出
しを防止可能としてある。なお、このトレー飛出し防止
用の傾斜部11の奥行き長さをLとする。
【0010】こうしたマガジン2にトレー1をつめ込む
ローディング装置としては、従来は往復型が採用されて
いる。図21は、従来の一段式往復型のローディング装
置20の概略断面図であって、マガジン2はマガジン用
コンベア21により、ローディング装置20の前面位置
にその正面開口部9を向けてこれを搬送配置する。
【0011】ローディング装置20は、上下動可能なロ
ーディングフレーム22と、このローディングフレーム
22を昇降させるフレーム昇降機23と、トレー1の搬
入用コンベア24と、整列用コンベア25と、トレー押
込みヘッド26と、このトレー押込みヘッド26を往復
動させる押込みシリンダー27と、この押込みシリンダ
ー27を水平傾斜させるチルトシリンダー28とを有す
る。なお、以下の各図において駆動用のモーターについ
ては、「M」の符号を付しておく。
【0012】こうした構成の一段式往復型のローディン
グ装置20において、生産ラインからの被搬送物を積載
したトレー1が搬入用コンベア24により搬入され、マ
ガジン2の格納用棚段8一段あたりに整列させるだけの
枚数のトレー1を整列用コンベア25により整列する。
【0013】整列用コンベア25上に所定枚数のトレー
1が揃ったら、チルトシリンダー28が押込みシリンダ
ー27をトレー1の後端部分に水平位置に準備し、押込
みシリンダー27を駆動して、トレー押込みヘッド26
により複数枚のトレー1をマガジン2の格納用棚段8内
に押し込む。
【0014】つぎにフレーム昇降機23によってローデ
ィングフレーム22全体を格納用棚段8の一段分だけリ
フトアップし、同様の動作によって二段目の格納用棚段
8に複数枚のトレー1を押し込み格納する。以下、同様
な動作の繰り返しによりマガジン2内に多数枚のトレー
1を格納する。
【0015】しかしながら、上述のような構成にもとづ
いてトレー押込みヘッド26を往復動させる一段式往復
型のローディング装置20では、トレー1の搬入、整列
および押込みの各動作のために、押込みシリンダー27
の往復および昇降のサイクルがトレー1の整列のたびに
毎回必要である。
【0016】つまり、トレー押込みヘッド26の水平面
内での往復および鉛直面内での昇降のための移行操作が
必要であり、押込みサイクルの一周期のうち、トレー押
込みヘッド26の後退動作および整列用コンベア25の
下降動作は実際のトレー押込み作業に寄与していないた
め連続動作に比較して少なくとも2倍の動作時間を必要
とするとともに、整列用コンベア25およびトレー押込
みヘッド26の移行速度を同一とした場合には単純計算
で4倍の動作時間を必要とし、能率の低さを否めないと
いう問題がある。
【0017】こうした問題を解消するために、複数枚の
トレー1を多段(たとえば四段)としてマガジン2にお
ける四段の格納用棚段8に同時に押し込む方法が考えら
れる。図22はこのような多段式往復型のローディング
装置30の概略断面図、図23は図22のXXIII−
XXIII線断面図であって、この多段式往復型のロー
ディング装置30は、搬入用コンベア24と、整列用コ
ンベア25と、多段の垂直コンベア31と、トレー押込
みヘッド26の四本分に相当するトレー押込みヘッド3
2と、このトレー押込みヘッド32を往復動させるとと
もに昇降可能な押込みシリンダー33と、この押込みシ
リンダー33を昇降させるシリンダー昇降機34とを有
する。
【0018】多段の垂直コンベア31は図23に示すよ
うに、互いに対に形成したトレー保持部35を有し、こ
のトレー保持部35の間にトレー1を水平かつ多段式に
保持してこれらを所定位置に昇降させることができる。
【0019】こうした構成の多段式往復型のローディン
グ装置30において、整列用コンベア25上に整列した
トレー1を多段の垂直コンベア31により順次上昇さ
せ、四段分溜まった時点で押込みシリンダー33を駆動
してトレー押込みヘッド32により四段分のトレー1を
マガジン2内に同時に押し込む。
【0020】したがって、図21の一段式往復型のロー
ディング装置20に比較してローディング効率を上げる
ことはできるが、構造が複雑であるとともに、マガジン
2の格納用棚段8に同時に多段式にトレー1を押し込む
ため、こうしたローディング動作中に4段中のいずれか
の段においてトレー1どうしが互いにせり上がるような
状態となったときには、このせり上がりトレー1を除去
する、いわゆる復旧作業がきわめて困難であるという問
題がある。この復旧困難性という問題は、システム運用
という実用上非常に大きな支障を与えることになる。
【0021】なお述べれば、上述の一段式往復型のロー
ディング装置20および多段式往復型のローディング装
置30のような往復型のローディング装置にかわって一
段式ではあっても連続してトレー1を押し込み可能な一
段式連続型のローディング装置40が考えられる。図2
4はこうした一段式連続型のローディング装置40の概
略側面図であって、このローディング装置40は、押込
み用コンベア41をマガジン2の正面開口部9に対向さ
せて配置してある。
【0022】押込み用コンベア41には180度の位相
差をもって一対の押込みプレート42を取り付け、たと
えば多段の垂直コンベア31の一段分のトレー保持部3
5上に整列した複数枚のトレー1を、押込み用コンベア
41の回転にともなってこの押込みプレート42により
マガジン2の格納用棚段8に押し込むものである。
【0023】なお、一段分のトレー1について格納が完
了すると、マガジン2を上昇あるいは下降させることに
よって空きの格納用棚段8をローディング位置に配置さ
せる。
【0024】こうした構成の一段式連続型のローディン
グ装置40においては、押込み用コンベア41および押
込みプレート42がトレー押込みヘッド26(図21)
あるいはトレー押込みヘッド32(図22)のような往
復動作および昇降動作が不要となるため高効率かつ高速
の押し込み動作が可能となるとともに、一段式であるた
め、トレー1のせり上がりその他ラインを停止せざるを
得ない自体が発生しても、復旧作業は容易である。
【0025】しかしながら、図示のように、トレー1を
マガジン2の格納用棚段8に押し込むためには、前記ト
レー飛出し防止用の傾斜部11(図20)の奥行き長さ
Lだけ内方にトレー1をいわば完全に押し込む必要があ
るにもかかわらず、押込みプレート42およびスプロケ
ット43は正面開口部9をこえて格納空間7内にこれを
伸ばすわけにはいかない。
【0026】すなわち、押込みプレート42およびスプ
ロケット43がマガジン2の正面開口部9の部位におい
て反転作用を行うことが必要であるため、図中仮想線で
示す半円形の範囲が接近限度である。なぜならば、押込
みプレート42を格納空間7に伸ばすように押込み用コ
ンベア41を位置させると、格納空間7内の上段あるい
は下段において押込みプレート42がマガジン2の上部
壁面あるいは下部壁面に衝突し、トレー1を押し込み不
可能となるからである。
【0027】したがって、一段式往復型のローディング
装置20や多段式往復型のローディング装置30のよう
な往復型のローディング装置においてはトレー押込みヘ
ッド26あるいはトレー押込みヘッド32の押込みスト
ロークを単純に制御することによりトレー1の押込み作
業を簡単に実行し得るが、一段式連続型のローディング
装置40のような連続型のローディング装置では、トレ
ー1は長さTだけマガジン2の正面開口部9から突出し
てしまうことになり、連続型の押込み機構の長所を発揮
することができないという別の問題がある。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような
諸問題にかんがみなされたもので、比較的小型で多数の
被搬送物をトレーに載せて搬送するとともにマガジンに
このトレーを格納してマスハンドリングするに際し、高
効率かつ高速でローディング動作可能であり、しかも確
実にトレー飛出し防止用の傾斜部の奥行き長さの分だけ
トレーをマガジンの格納用棚段に押し込むことによって
トレーをマガジンの格納空間内に格納可能であり、かつ
トレーのせり上がりなど搬送・包装などの処理に支障と
なる事態が発生した場合にも復旧処理が容易な高速トレ
ーローディング装置を提供することを課題とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、上述
の連続型の押込み機構(図24)を基本としてなされた
ものであり、マガジンへのトレーの押込み方向に楯環可
能な一対の押込み用無端コンベアを採用すること、およ
びトレーをマガジンに押し込み可能な揺動レバーをロー
ディング態勢とローディング終了態勢との間で揺動可能
とすることに着目したもので、被搬送物を載置して搬送
可能なトレーの複数枚を格納して搬送可能なマガジン
に、当該トレーをローディングする高速トレーローディ
ング装置であって、上記マガジンに多段に形成した格納
用棚段に対向するローディング位置に上記トレーを順次
配置するとともに、それぞれの格納用棚段との相対位置
変更可能としてあるトレーリフト機構と、上記トレー
を上記マガジンの正面開口部から上記格納用棚段に押し
込むためのトレー押込み機構とを有し、このトレー押込
み機構は、上記ローディング位置に配置するとともに、
上記マガジンへの上記トレーの押込み方向に循環可能な
一対の押込み用無端コンベアと、この押込み用無端コン
ベアにまたがって配置したプッシャーバーと、上記トレ
ーを上記マガジンの上記格納用棚段に押し込み可能なロ
ーディング態勢と、上記マガジンの上記正面開口部から
退避したローディング終了態勢との間で揺動可能に、こ
のプッシャーバーに取り付けた揺動レバーと、この揺動
レバーが上記トレーを上記マガジンの正面開口部から上
記格納用棚段に押し込むまで該揺動レバー上記ローデ
ィング態勢に保持する第1のガイド手段と、上記マガジ
ンの上記正面開口部の近傍におて上記揺動レバーを上
記ローディング態勢から解除し上記マガジンから退避さ
せて上記ローディング終了態勢とするローディング態勢
解除手段と、上記マガジンの上記正面開口部から離れた
位置においてこのローディング終了態勢の揺動レバーを
上記ローディング態勢に復帰させる第2のガイド手段
と、を有することを特徴とする高速トレーローディング
装置である。
【0030】上記トレーリフト機構は、一対のリフト用
無端コンベアと、このリフト用無端コンベアに所定間隔
で取り付けるとともに上記トレーを支持可能なたとえば
L字型の支持金具とを有することができる。
【0031】上記プッシャーバーは、これを一対設ける
ことができ、また上記揺動レバーは、これを一対設ける
ことができる。
【0032】上記第1のガイド手段は、これを上記押込
み用無端コンベアに沿って設けた揺動用ガイド板とし、
上記揺動レバーには押込み制御用ローラーを一体的に設
け、上記揺動レバーは、この押込み制御用ローラーが上
記揺動用ガイド板の揺動用先端部から外れることにより
上記ローディング態勢からローディング終了態勢に揺動
することができる。
【0033】上記ローディング態勢解除手段は、上記揺
動レバーを上記ローディング終了態勢に付勢する揺動用
スプリングを有し、上記第1のガイド手段は、この揺動
用スプリングの付勢力に抗して上記揺動レバーを上記ロ
ーディング態勢に保持することができる。
【0034】上記第2のガイド手段は、これを上記第1
のガイド手段とは異なる位置に設けた復帰用ガイド板と
し、上記揺動レバーには復帰制御用ローラーを一体的に
設け、上記揺動レバーは、この復帰制御用ローラーが上
記復帰用ガイド板に当接することにより上記ローディン
グ終了態勢から上記ローディング態勢に揺動することが
できる。
【0035】上記プッシャーバーには、上記揺動レバー
と、この揺動バーと揺動軸により一体的に枢支したロー
ラー軸板と、このローラー軸板に設けるとともに、上記
第1のガイド手段によってガイドする押込み制御用ロー
ラーと、上記ローラー軸板に設けるとともに、上記第2
のガイド手段によってガイドする復帰制御用ローラーと
を設けることができる。
【0036】上記マガジンの上記格納用棚段に連続して
外方に向かって上方に傾斜したトレー飛出し防止用の傾
斜部を形成することができる。
【0037】上記マガジンを上記ローディング位置に供
給するマガジン搬送装置を有することができる。
【0038】
【作用】本発明による高速トレーローディング装置にお
いては、揺動レバーがトレー飛出し防止用の傾斜部をこ
えたマガジンの格納空間内にトレーを完全に押し込み完
了後、正面開口部の部位から退避可能であるので、確実
にトレーをマガジンの格納用棚段にローディングするこ
とができる。
【0039】したがって、一段式が基本的な構造である
にもかかわらず、実際の押込み動作に寄与しない無駄な
移行動作を省略可能で、押込み用無端コンベアの連続回
転により高速かつ高効率でトレーのローディングが可能
であるとともに、押込み中にトレーが互いにせり上がる
ような事態となっても、ラインの運転を停止し、押込み
用無端コンベアをバックさせ、トレーリフト機構を下降
させれば、その昇降必要空間からトレーを取り出し、復
旧作業を終了させることができるため、実際の操業を続
行可能で、実稼働上の諸問題を解消した一段式連続型の
ローディング装置とすることができる。
【0040】
【実施例】つぎに本発明の一実施例による高速トレーロ
ーディング装置を装備したローディングシステムについ
て図1ないし図16にもとづき説明する。ただし図18
ないし図24と同様の部分には同一符号を付し、その詳
述はこれを省略する。
【0041】図1は、ローディングシステム50の全体
概略側面図、図2は図1のII−II線断面図、図3は
図1のIII−III線断面図であって、ローディング
システム50は、高速トレーローディング装置51と、
前記搬入用コンベア24および整列用コンベア25と、
マガジン搬送装置52とを有する。
【0042】マガジン搬送装置52は、マガジン搬入用
コンベア53と、ローラーを有するマガジン転向機54
と、転向機リフター55と、マガジンプッシャー56
と、マガジン昇降機57と、マガジン搬出用コンベア5
8と、コンベア昇降シリンダー59と、マガジン転向機
60とを有する。
【0043】マガジン昇降機57は図2に示すように、
一対の無端チェーンコンベア61と、無端チェーンコン
ベア61に所定間隔で取り付けたL字型支持レバー62
とを有しており、L字型支持レバー62に支持したマガ
ジン2を無端チェーンコンベア61の回転により高速ト
レーローディング装置51の側面位置(ローディング位
置LP)まで下降可能とする。
【0044】マガジン搬入用コンベア53により紙面裏
側から表面側に向かって搬送されてきたマガジン2は、
マガジンプッシャー56によりマガジン転向機54上を
移送されてマガジン昇降機57のL字型支持レバー62
に乗り換えられ、下降し、ローディング位置LPにおい
て高速トレーローディング装置51によってトレー1を
格納され、トレー1を順次充填されて満杯になると、マ
ガジン搬出用コンベア58の部分まで下降したのち、コ
ンベア昇降シリンダー59がマガジン搬出用コンベア5
8を下げ、マガジン転向機60により紙面表面側から裏
面側に搬出される。
【0045】一方、搬入用コンベア24および整列用コ
ンベア25上を搬送されてきた所定枚数のトレー1は、
整列用コンベア63によって高速トレーローディング装
置51の下部に集積され、たとえば図1に示すように四
枚など必要所定枚数が集積された状態で高速トレーロー
ディング装置51によりマガジン2に押し込み格納され
る。
【0046】当該高速トレーローディング装置51は、
トレーリフト機構64と、トレー押込み機構65とを有
する。
【0047】トレーリフト機構64は、図3および図4
に示すように、一対のリフト用無端チェーンコンベア6
6と、リフト用無端チェーンコンベア66に所定間隔で
取り付けたL字型支持金具67とを有し、L字型支持金
具67に支持したトレー1をリフト用無端チェーンコン
ベア66の回転によりマガジン2の正面開口部9に対向
した側面位置(ローディング位置LP、図1)まで上昇
可能とする。
【0048】トレー押込み機構65は、所定の固定フレ
ーム68にこれを配置したもので、トレーリフト機構6
4により順次上昇されてきたトレー1を、固定ガイド6
9(図1)の部分をガイドとしてローディング位置LP
にあるマガジン2の格納用棚段8に正面開口部9からト
レー1を順次押し込み可能としている。
【0049】トレー押込み機構65は、図5に示すよう
に、一対の押込み用無端チェーンコンベア70と、この
押込み用無端チェーンコンベア70に180度の位相差
でまたがって取り付けた一対のプッシャーバー71と、
このプッシャーバー71に揺動可能に取り付けたトレー
押込み用の左右一対の揺動レバー72と、この揺動レバ
ー72の先端部に取り付けた押込み用ローラー73と、
揺動軸74で枢支した三角形状のローラー軸板75と、
押込み制御用ローラー76と、復帰制御用ローラー77
と、一対の揺動レバー72の端部に取り付けた揺動用ス
プリング78(ローディング態勢解除手段)と、揺動用
ガイド板79(第1のガイド手段)と、この揺動用ガイ
ド板79とは異なる位置に設けた復帰用ガイド板80
(第2のガイド手段)とを有する。
【0050】図6に示すように、トレーリフト機構64
によってローディング位置LPにセットされたトレー1
の前記補強用折曲げ部5(図20)に揺動レバー72の
押し込み用ローラー73が当接可能に、トレーリフト機
構64の上部にトレー押込み機構65をはまり込むよう
に配置してある。
【0051】図7は、トレー押込み機構65のプッシャ
ーバー71部分の側面からみた断面図であって、押込み
制御用ローラー76と揺動用ガイド板79とが同一平面
内に位置するとともに、揺動用スプリング78の付勢力
により互いに当接可能であるとともに、復帰制御用ロー
ラー77と復帰用ガイド板80とが同一平面内に位置し
て互いに当接可能としている。
【0052】また揺動レバー72は、ローラー軸板75
と一体的にプッシャーバー71に対して回動可能として
あり、押込み制御用ローラー76と揺動用ガイド板79
との当接状態でローディング態勢となり、当接解除状態
でローディング終了態勢となり、さらには復帰制御用ロ
ーラー77と復帰用ガイド板80との当接によってロー
ディング終了態勢からローディング態勢に復帰し、当接
が解除されると押込み制御用ローラー76と揺動用ガイ
ド板79とが当接状態したローディング態勢となる。
【0053】なお、図5に示すように、揺動用ガイド板
79は、その揺動用先端部79Aにおいて揺動用スプリ
ング78の付勢力により押込み制御用ローラー76が揺
動用ガイド板79との係合を解除することができるよう
になっているとともに、これを二分割として調節用間隙
部79Bを形成可能としてその長さを調節可能としてあ
る。
【0054】なお復帰用ガイド板80は、復帰制御用ロ
ーラー77が当接するその面を傾斜状の復帰用傾斜面8
0Aとしてある。
【0055】つぎに、トレー押込み機構65を平面的に
示した図8ないし図16にもとづきトレー押込み機構6
5の作用を説明する。図8は、一方のプッシャーバー7
1が一対の押込み用無端チェーンコンベア70の下側に
位置するローディング位置LPにあって、ローディング
態勢にある揺動レバー72の押込み用ローラー73がト
レー1を押しながらマガジン2の正面開口部9に向かう
状態を示し、図9に示した状態で揺動レバー72の押込
み用ローラー73がトレー1をマガジン2内に押し込
み、さらに押込み用無端チェーンコンベア70が回転し
た段階でトレー飛出し防止用の傾斜部11をこえてトレ
ー1を完全に格納用棚段8に格納する。
【0056】図10の状態において、押込み制御用ロー
ラー76が揺動用ガイド板79の揺動用先端部79Aを
こえるので、揺動用スプリング78の張力により一対の
揺動レバー72は水平面内で互いに反対方向に揺動し、
図5の左側(押込み用無端チェーンコンベア70の上方
側)に示した状態となってマガジン2の正面開口部9部
分において反転し、ローディング終了態勢となる。
【0057】この反転したままの状態で、図11のよう
に揺動レバー72は元位置に復帰してゆき、図12に示
すように、押込み用無端チェーンコンベア70の下方側
に至った段階で復帰制御用ローラー77が復帰用ガイド
板80に当接する。押込み用無端チェーンコンベア70
の回転にともない揺動用スプリング78の張力に抗して
復帰制御用ローラー77が復帰用ガイド板80に押され
ることにより図13に示すように揺動レバー72が元状
態に復帰する。
【0058】図14ないし図16は、この図12から図
13に移行する状態を詳細に拡大して示す平面図で、図
14に示すように、復帰制御用ローラー77が復帰用ガ
イド板80に当接し、この揺動用傾斜面80Aが傾斜面
としてあるので、図15に示すようにこの復帰用傾斜面
80Aに沿って移動する間に三角形状のローラー軸板7
5が揺動軸74のまわりに回動し、図16に示す揺動レ
バー72を元状態に復帰させるとともに、押込み制御用
ローラー76が揺動用ガイド板79に当接して揺動用ス
プリング78の張力に抗して一対の揺動レバー72を互
いに接近するように閉じ、図8すなわち図13に示すロ
ーディング態勢の状態とする。
【0059】なお、本発明の上述の一実施例による高速
トレーローディング装置51は、これをローディングシ
ステム50に固定的に装備した場合を説明したが、任意
のシステムにも装備可能である。たとえば、図17に示
すように、立体自動倉庫90にマガジン2を格納し、こ
の正面開口部9に対向する面内において、クレーン91
などにより高速トレーローディング装置51を移動可能
としてトレー1を各マガジン2内に順次格納可能として
も良い。
【0060】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、揺動レバ
ーによってトレーをマガジンに押し込み可能とするとと
もに、所定長さだけ押し込んだのちに揺動レバーが水平
面内において揺動してマガジンの正面開口部から退避す
るようにしたので、一対の押込み用無端チェーンコンベ
などを用いた連続型の高速トレーローディング装置で
ありながら、揺動レバーがマガジンに衝突することなく
トレーの押込みを行うことができ高速かつ高効率のトレ
ーローディングを実現することができるとともに、一段
式であるので、トレーのせり上がりなどトラブルが生じ
た場合にも、その復旧作業を容易に行うことが可能であ
る。
【0061】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による高速トレーローディン
グ装置51を装備したローディングシステム50の全体
概略側面図である。
【図2】同、図1のII−II線断面図である。
【図3】同、図1のIII−III線断面図である。
【図4】同、トレーリフト機構64の斜視図である。
【図5】同、トレー押込み機構65の斜視図である。
【図6】同、トレーリフト機構64とトレー押込み機構
65とを組み合わせた状態の斜視図である。
【図7】同、トレー押込み機構65のプッシャーバー7
1部分を側面からみた断面図である。
【図8】同、一方のプッシャーバー71が一対の押込み
用無端チェーンコンベア70の下側にあってトレー1を
押しながらマガジン2の正面開口部9に向かうローディ
ング態勢の状態を示した概略平面図である。
【図9】同、揺動レバー72の押込み用ローラー73が
トレー1をマガジン2内に押し込む状態を示す概略平面
図である。
【図10】同、押込み制御用ローラー76が揺動用ガイ
ド板79の揺動用先端部79Aをこえて、揺動用スプリ
ング78の張力により一対の揺動レバー72が水平面内
で互いに反対方向に揺動した状態を示す概略平面図であ
る。
【図11】同、揺動レバー72がローディング終了態勢
のままで元位置に復帰してゆく状態を示す概略平面図で
ある。
【図12】同、復帰制御用ローラー77が復帰用ガイド
板80に当接した状態を示す概略平面図である。
【図13】同、揺動レバー72がローディング態勢の元
状態に復帰した状態を示す概略平面図である。
【図14】同、図12のローディング終了態勢から図1
3のローディング態勢に移行する状態を詳細に拡大して
示すもので、復帰制御用ローラー77が復帰用ガイド板
80に当接した状態を示す概略平面図である。
【図15】同、復帰用ガイド板80の復帰用傾斜面80
Aに沿って移動する間に三角形状のローラー軸板75と
ともに揺動レバー72が揺動軸74のまわりに回動する
状態を示す概略平面図である。
【図16】同、揺動レバー72がローディング態勢の元
状態に復帰した状態を示す概略平面図である。
【図17】本発明の高速トレーローディング装置51を
適用する立体自動倉庫90を示す斜視図である。
【図18】従来の製造ラインにおける搬送・包装システ
ムを概略的に示したフローチャート図である。
【図19】同、他の搬送・包装システムを示すフローチ
ャート図である。
【図20】同、トレー1およびマガジン2を示す斜視図
である。
【図21】従来の一段式往復型のローディング装置20
の概略断面図である。
【図22】従来の多段式往復型の一段式往復型のローデ
ィング装置30の概略断面図である。
【図23】同、図22のXXIII−XXIII線断面
図である。
【図24】一段式連続型のローディング装置40の概略
側面図である。
【符号の説明】
1 トレー 2 マガジン 3 トレー1の載置面 4 トレー1上の菓子などの被搬送物 5 トレー1の一対の補強用折曲げ部 6 トレー1の一対の格納用側縁部 7 マガジン2の格納空間 8 マガジン2の一対の格納用棚段 9 マガジン2の正面開口部 10 マガジン2の背面開口部 11 マガジン2のトレー飛出し防止用の傾斜部 20 一段式往復型のローディング装置 21 マガジン用コンベア 22 ローディングフレーム 23 フレーム昇降機 24 搬入用コンベア 25 整列用コンベア 26 トレー押込みヘッド 27 押込みシリンダー 28 チルトシリンダー 30 多段式往復型のローディング装置 31 多段の垂直コンベア 32 トレー押込みヘッド 33 押込みシリンダー 34 シリンダー昇降機 35 トレー保持部 40 一段式連続型のローディング装置 41 押込み用コンベア 42 押込みプレート 43 スプロケット 50 高速トレーローディング装置51を装備したロー
ディングシステム 51 高速トレーローディング装置 52 マガジン搬送装置 53 マガジン搬入用コンベア 54 マガジン転向機 55 転向機リフター 56 マガジンプッシャー 57 マガジン昇降機 58 マガジン搬出用コンベア 59 コンベア昇降シリンダー 60 マガジン転向機 61 一対の無端チェーンコンベア 62 L字型支持レバー 63 整列用コンベア 64 トレーリフト機構 65 トレー押込み機構 66 一対のリフト用無端チェーンコンベア 67 L字型支持金具 68 固定フレーム 69 固定ガイド 70 一対の押込み用無端チェーンコンベア 71 プッシャーバー 72 トレー1押込み用の揺動レバー 73 押込み用ローラー 74 揺動軸 75 三角形状のローラー軸板 76 押込み制御用ローラー 77 復帰制御用ローラー 78 揺動用スプリング(ローディング態勢解除手段) 79 揺動用ガイド板(第1のガイド手段) 79A 揺動用ガイド板79の揺動用先端部 79B 揺動用ガイド板79の調節用間隙部 80 復帰用ガイド板(第2のガイド手段) 80A 復帰用ガイド板80の復帰用傾斜面 90 立体自動倉庫 91 クレーン L トレー飛出し防止用の傾斜部11の奥行き長さ T トレー1がマガジン2の正面開口部9から突出する
長さ LP ローディング位置
フロントページの続き (72)発明者 三上 定夫 大阪府大阪市西区江戸堀1−10−8 住 友重機械工業株式会社 大阪支社肥後橋 分室内 (56)参考文献 特開 平5−193731(JP,A) 実開 昭60−117307(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B65G 1/04 561 B65G 47/52

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被搬送物を載置して搬送可能なトレー
    の複数枚を格納して搬送可能なマガジンに、当該トレー
    をローディングする高速トレーローディング装置であっ
    て、 前記マガジンに多段に形成した格納用棚段に対向するロ
    ーディング位置に前記トレーを順次配置するとともに、
    それぞれの格納用棚段との相対位置を変更可能としてあ
    トレーリフト機構と、 前記トレーを前記マガジンの正面開口部から前記格納用
    棚段に押し込むためのトレー押込み機構とを有し、 このトレー押込み機構は、 前記ローディング位置に配置するとともに、前記マガジ
    ンへの前記トレーの押込み方向に循環可能な一対の押込
    み用無端コンベアと、 この押込み用無端コンベアにまたがって配置したプッシ
    ャーバーと、前記トレーを前記マガジンの前記格納用棚段に押し込み
    可能なローディング態勢と、前記マガジンの前記正面開
    口部から退避したローディング終了態勢との 間で揺動可
    能に、このプッシャーバーに取り付けた揺動レバーと、 この揺動レバーが前記トレーを前記マガジンの正面開口
    部から前記格納用棚段に押し込むまで該揺動レバーを前
    記ローディング態勢に保持する第1のガイド手段と、 前記マガジンの前記正面開口部の近傍におて前記揺動
    レバーを前記ローディング態勢から解除し前記マガジン
    から退避させて前記ローディング終了態勢とするローデ
    ィング態勢解除手段と、前記マガジンの前記正面開口部から離れた位置において
    このローディング終了態勢の揺動レバーを前記ローディ
    ング態勢に復帰させる第2のガイド手段と、 を有することを特徴とする高速トレーローディング装
    置。
  2. 【請求項2】 前記トレーリフト機構は、 一対のリフト用無端コンベアと、 このリフト用無端コンベアに所定間隔で取り付けるとと
    もに前記トレーを支持可能な支持金具とを有することを
    特徴とする請求項1記載の高速トレーローディング装
    置。
  3. 【請求項3】 前記プッシャーバーは、これを一対設
    けたことを特徴とする請求項1記載の高速トレーローデ
    ィング装置。
  4. 【請求項4】 前記揺動レバーは、これを一対設けた
    ことを特徴とする請求項1記載の高速トレーローディン
    グ装置。
  5. 【請求項5】 前記第1のガイド手段は、これを前記
    押込み用無端コンベアに沿って設けた揺動用ガイド板と
    し、 前記揺動レバーには押込み制御用ローラーを一体的に設
    け、 前記揺動レバーは、この押込み制御用ローラーが前記揺
    動用ガイド板の揺動用先端部から外れることにより前記
    ローディング態勢からローディング終了態勢に揺動する
    ことを特徴とする請求項1記載の高速トレーローディン
    グ装置。
  6. 【請求項6】 前記ローディング態勢解除手段は、前
    記揺動レバーを前記ローディング終了態勢に付勢する揺
    動用スプリングを有し、 前記第1のガイド手段は、この揺動用スプリングの付勢
    力に抗して前記揺動レバーを前記ローディング態勢に保
    持することを特徴とする請求項1記載の高速トレーロー
    ディング装置。
  7. 【請求項7】 前記第2のガイド手段は、これを前記
    第1のガイド手段とは異なる位置に設けた復帰用ガイド
    板とし、 前記揺動レバーには復帰制御用ローラーを一体的に設
    け、 前記揺動レバーは、この復帰制御用ローラーが前記復帰
    用ガイド板に当接することにより前記ローディング終了
    態勢から前記ローディング態勢に揺動することを特徴と
    する請求項1記載の高速トレーローディング装置。
  8. 【請求項8】 前記プッシャーバーには、 前記揺動レバーと、 この揺動バーと揺動軸により一体的に枢支したローラー
    軸板と、 このローラー軸板に設けるとともに、前記第1のガイド
    手段によってガイドする押込み制御用ローラーと、 前記ローラー軸板に設けるとともに、前記第2のガイド
    手段によってガイドする復帰制御用ローラーとを設けた
    ことを特徴とする請求項1記載の高速トレーローディン
    グ装置。
  9. 【請求項9】 前記マガジンの前記格納用棚段に連続
    して外方に向かって上方に傾斜したトレー飛出し防止用
    の傾斜部を形成したことを特徴とする請求項1記載の高
    速トレーローディング装置。
  10. 【請求項10】 前記マガジンを前記ローディング位
    置に供給するマガジン搬送装置を有することを特徴とす
    る請求項1記載の高速トレーローディング装置。
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