JP2846770B2 - 光学活性なトランス−2−アミノシクロヘキサノール誘導体を取得するための光学分割法 - Google Patents

光学活性なトランス−2−アミノシクロヘキサノール誘導体を取得するための光学分割法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】光学活性なトランス−2−ア
ミノシクロヘキサノール誘導体を容易に取得することの
できる光学分割法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】カート ファバー、ヘルムト ヘーニッ
ヒ.テトラヘドロン レタース(Kurt Fabe
r,Helmut Honig.Tetrahedro
n Letters.29,1903,1988)で報
告されているように酵素による不斉加水分解を経る光学
活性体トランス−2−アミノシクロヘキサノールの製造
法が知られている。
【0003】
【化5】
【0004】この方法はアジド体を基質とし、リパーゼ
で処理後、接触還元に付し光学活性体トランス−2−ア
ミノシクロヘキサノールへ導くものである。本反応の化
学収率はそれぞれ34%および35%と低収率であり、
光学純度も91%〜98%と、定量的な光学分割には至
っていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、このよ
うな化合物を光学分割する場合、高度な簡便性、収率、
光学純度および再現性が要求されている。本発明の目的
は、上述のような要求をみたす、光学分割法として有用
な方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意検討した結果、本発明に至った。本発
明は、下記(1)式で示される化合物を含むラセミ体を
リパーゼまたはアシラーゼで処理し不斉加水分解するこ
とにより、下記(2)式で示される光学活性ヒドロキシ
体となす工程を含むことを特徴とする、該光学活性ヒド
ロキシ体と下記(3)式で示される光学活性アセテート
との光学分割法である。
【0007】
【化6】
【0008】また本発明は、下記(1)式で示される化
合物を含むラセミ体をリパーゼまたはアシラーゼで処理
し不斉加水分解することにより、下記(2)式で示され
る光学活性ヒドロキシ体となす工程を含むことを特徴と
する、光学活性なトランス−2−アミノシクロヘキサノ
ール誘導体の製造方法である。
【0009】
【化7】
【0010】下記に示すように、リパーゼまたはアシラ
ーゼによってラセミ体化合物(1)を選択的に不斉加水
分解した後、反応生成物の光学活性ヒドロキシ体(2)
と未反応な光学活性アセテート(3)を分離することを
好ましい態様とするものである。
【0011】
【化8】
【0012】不斉加水分解には、通常使用されているリ
パーゼまたはアシラーゼを用いればよく、例えばリパー
ゼとしては、Pseudomonas cepacia
lipaseやAspergillus niger
を起源とするリパーゼA6が具体例として挙げられ、ま
たアシラーゼとしては、Aspergillusを起源
とするアシラーゼが好ましい例として挙げられる。この
酵素反応は、この反応を阻害しない適宜の媒体中で行う
ことができ、例えば、0.1モルリン酸ナトリウムバッ
ファー(pH6.0〜7.0)等が挙げられる。使用す
る酵素は基質に対して重量で通常、1/20〜1/2の
範囲で用いられ、バッファーに対する基質の濃度は通
常、1〜5%が例示される。本反応は通常30〜50℃
にて攪拌され、1〜24時間で終了する条件を挙げるこ
とができる。
【0013】本発明の不斉加水分解によれば、(1)式
の化合物を含むラセミ体の全体量に対して、光学活性ヒ
ドロキシ体(2)は46〜49%の収率で、未反応な光
学活性アセテート体(3)は45〜49%の収率で得る
ことができ、それぞれ元々、50%しか存在しないこと
を考慮すると定量的に取得できるものである。かくし
て、不斉加水分解により生成する(2)式で示される光
学活性ヒドロキシ体と、未反応な光学活性アセテート体
(3)とは、適宜の方法により分離することが好まし
く、この分離は光学活性ヒドロキシ体と光学活性アセテ
ート体の物性が大きく相違することから、極めて容易で
あるが、実施例に示す通り例えばクロマトグラフイー等
により実施することができる。
【0014】また本発明は、前述の光学活性なトランス
−2−アミノシクロヘキサノール誘導体が、(1R,2
R)トランス−2−アミノシクロヘキサノールまたはそ
の塩である場合には、前述の不斉加水分解により生成さ
れた(2)式で示される光学活性ヒドロキシ体と未反応
物とを分離して得た該光学活性ヒドロキシ体のアミン保
護基を除去して、(1R,2R)トランス−2−アミノ
シクロヘキサノールまたはその塩となす、または前述の
光学活性なトランス−2−アミノシクロヘキサノール誘
導体が、(1S,2S)トランス−2−アミノシクロヘ
キサノールまたはその塩である場合には、前述の不斉加
水分解により生成された(2)式で示される光学活性ヒ
ドロキシ体と未反応物とを分離して得た未反応物中の
(3)式で示される光学活性アセテートのアセチル基及
びアミンの保護基を除去して、(1S,2S)トランス
−2−アミノシクロヘキサノールまたはその塩となす、
いずれかの方法を特徴とする製造方法である。
【0015】
【化9】
【0016】すなわち、下記に示すように、上記不斉加
水分解後、分離して得られた光学活性ヒドロキシ体
(2)を塩酸等の酸にて処理し、(1R,2R)トラン
ス−2−アミノシクロヘキサノール塩酸塩(4)等の適
宜の塩に変換することができる。なお、この方法により
得られた化合物(4)を、2,4−ジニトロフルオロベ
ンゼンで処理し、高速液体クロマトグラフイーにて光学
純度を測定したところ100%e.e.であることが判
明した。化合物の絶対配置はカート ファバー、ヘルム
ト ヘーニッヒ.テトラヘドロン レタース(Kurt
Faber,Helmut Honig.Tetra
hedoron Letters.)29,1903,
1988を参照した。
【0017】
【化10】
【0018】また、上記不斉加水分解の工程において、
未反応物として分離取得される光学活性アセテート
(3)を、下記に示すように、メタノール溶媒中1.0
〜3.0当量のナトリウムメチラートで処理し、光学活
性ヒドロキシ体(6)へ導き(収率92%〜97%)、
次いで、1.0〜3.0当量の塩酸等の適宜の酸を用い
てtert−ブトキシカルボニルを除去し、(1S,2
S)トランス−2−アミノシクロヘキサノール塩酸塩
(7)等の塩へ変換する(収率94%〜96%)ことが
できる。
【0019】
【化11】
【0020】本化合物を化合物(4)と同様に光学純度
を測定したところ100%e.e.であった。従って、
化学収率34%および35%、光学純度91%〜98%
e.e.である公知方法〔カート ファバー、ヘルムト
ヘーニッヒ.テトラヘドロン レタース(Kurt
Faber,Helmut Honig.Tetrah
edron Letters.)29,1903,19
88〕に比べ、本発明の製造方法は化学収率45〜49
%、光学純度100%e.e.であり、極めて優れた光
学分割法であることが判明した。前述の(1R,2R)
または(1S,2S)トランス−2−アミノシクロヘキ
サノール塩酸塩等の塩は、公知の方法にて(1R,2
R)または(1S,2S)トランス−2−アミノシクロ
ヘキサノールへと変換できる。
【0021】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。
【0022】実施例1 (±)trans−2−tert−ブトキシカルボアミ
ドシクロヘキサノールの製造方法 (±)trans−2−アミノシクロヘキサノール2
3.0g(0.2mol)の塩化メチレン600ml溶
液へ、トリエチルアミン27.8ml(0.2mol)
を加えて均一溶液となった後、ジ−tert−ブチル
ジ−カーボネート43.6g(0.2mol)を加えて
1時間室温攪拌した。次に、水300mlで3回水洗
後、硫酸マグネシウムで30分間乾燥し、溶媒を減圧留
去した。そこで、得られた白色固体をキシレンで再結晶
し、(±)trans−2−tert−ブトキシカルボ
アミドシクロヘキサノール41.3g(96.0%)を
得た。1R(KBr)3310cm−1、1670cm
−1H−NMR(CDCl,200MHz)δ:
1.1〜1.4(4H,m)、1.6〜1.8(2H,
m)、1.9〜2.1(2H,m)、3.2〜3.4
(2H,m)、4.6(1H,brs)。
【0023】実施例2 (±)trans−2−tert−ブトキシカルボアミ
ドシクロヘキシルアセテートの製造方法 (±)trans−2−tert−ブトキシカルボアミ
ドシクロヘキサノール33.0g(0.15mol)を
無水酢酸15.9ml(0.17mol)及びトリエチ
ルアミン23.4ml(0.17mol)の混合液に溶
解し、4時間室温攪拌した。反応終了後、水100ml
を加え、白色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフイ
ー(展開溶媒、クロロホルム:ヘキサン混合溶媒)に付
し、trans−2−tert−ブトキシカルボアミド
シクロヘキシルアセテート16.6g(96.0%)を
得た。IR(KBr)3310cm−1、1725cm
−1、1670cm−1H−NMR(CDCl
200MHz)δ:1.1〜2.2(8H,m)、1.
4(9H,s)、2.0(3H,s)、3.4〜3.7
(1H,m)、4.4〜4.7(2H,m)。
【0024】実施例3 酵素Pseudomonas cepacia lip
aseを用いた式(1)化合物ラセミ体の不斉加水分解
法 (±)trans−2−tert−ブトキシカルボアミ
ドシクロヘキシルアセテート1.0g(3.9mmo
l)を0.1Mリン酸ナトリウムバッファー(pH7.
0)100mlに懸濁させ、そこへ、Pseudomo
nas cepacia lipase(天野製薬社
製)500mgを加えた。本反応溶液を30℃にて、マ
グネチックスターラーを用いて13時間攪拌した。反応
終了後、本溶液を桐山濾紙で濾過した。この濾紙上に残
った結晶をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー
(展開溶媒、酢酸エチル:ヘキサン混合溶媒)に付し、
trans−2−tert−ブトキシカルボアミドシク
ロヘキシルアセテート490mg(49.0%)を得
た。
【0025】また母液をクロロホルム100mlにて3
回抽出し、有機層を溶媒留去後、残留物をフラッシュシ
リカゲルクロマトグラフイー(展開溶媒、酢酸エチル:
ヘキサン混合溶媒)に付し、trans−2−tert
−ブトキシカルボアミドシクロヘキサノール408.9
mg(49.0%)を得た。本化合物の1R及びH−
NMRスペクトルは実施例1の(±)trans−2−
tert−ブトキシカルボアミドシクロヘキサノールと
一致した。また、trans−2−tert−ブトキシ
カルボアミドシクロヘキシルアセテートのIRおよび
H−NMRスペクトルは実施例2の(±)trans−
2−tert−ブトキシカルボアミドシクロヘキシルア
セテートと一致した。
【0026】実施例4 Aspergillus nigerを起源とするリパ
ーゼA6を用いた式(1)化合物ラセミ体の不斉加水分
解法 (±)trans−2−tert−ブトキシカルボアミ
ドシクロヘキシルアセテート2.0g(7.8mmo
l)を0.1Mリン酸ナトリウムバッファー(pH7.
0)200mlに懸濁させ、Aspergillus
nigerを起源とするリパーゼ6A(天野製薬社製)
1.0gを加えた。本反応溶液を30℃にてマグネチッ
クスターラーを用いて11時間攪拌した。反応終了後、
本反応混合物を桐山濾紙で濾過した。濾紙上の残留物を
シリカゲルクロマトグラフイー(展開溶媒、酢酸エチ
ル:ヘキサン混合溶媒)に付し、trans−2−te
rt−ブトキシカルボアミドシクロヘキシルアセテート
970mg(49.0%)を得た。
【0027】また、母液は溶媒留去し、残留物をクロロ
ホルム及びメタノールで洗浄後、シリカゲルクロマトグ
ラフイー(展開溶媒、酢酸エチル:ヘキサン混合溶媒)
に付し、trans−2−tert−ブトキシカルボア
ミドシクロヘキサノール821mg(49.0%)を得
た。本化合物のIRおよびH−NMRスペクトルは実
施例1の(±)trans−2−tert−ブトキシカ
ルボアミドシクロヘキサノールと一致した。また、tr
ans−2−tert−ブトキシカルボアミドシクロヘ
キシルアセテートのIRおよびH−NMRスペクトル
は実施例2の(±)trans−2−tert−ブトキ
シカルボアミドシクロヘキシルアセテートと一致した。
【0028】実施例5 Aspergillusを起源とするアシラーゼを用い
た式(1)化合物ラセミ体の不斉加水分解法 (±)trans−2−tert−ブトキシカルボアミ
ドシクロヘキシルアセテート2.0g(7.8mmo
l)を、上記のリパーゼA6と同条件にてAsperg
illusを起源とするアシラーゼ(天野製薬社製)を
用いた不斉加水分解を行った。使用した酵素は、1.0
gであり、他の条件はリパーゼA6と同条件で行った。
反応終了後、本混合物を桐山濾紙で濾過した。濾紙上の
残留物は、シリカゲルクロマトグラフイー(展開溶媒、
クロロホルム:ヘキサン混合溶媒)に付し、trans
−2−tert−ブトキシカルボアミドシクロヘキシル
アセテート752mg(45.0%)を得た。
【0029】また、母液は溶媒留去後、クロロホルム抽
出し、さらに溶媒留去後、カラムクロマトグラフイー
(展開溶媒、クロロホルム:ヘキサン混合溶媒)に付
し、trans−2−tert−ブトキシカルボアミド
シクロヘキサノール784.9mg(47.0%)を得
た。本化合物のIRおよびH−NMRスペクトルは実
施例1の(±)trans−2−tert−ブトキシカ
ルボアミドシクロヘキサノールと一致した。また、tr
ans−2−tert−ブトキシカルボアミドシクロヘ
キシルアセテートのIRおよびH−NMRスペクトル
は実施例2の(±)trans−2−tert−ブトキ
シカルボアミドシクロヘキシルアセテートと一致した。
【0030】実施例6 (1R,2R)trans−2−アミノシクロヘキサノ
ール塩酸塩の製造方法 実施例3で合成した光学活性trans−2−tert
−ブトキシカルボアミドシクロヘキサノール(2)1
0.0g(47mmol)の塩化メチレン200ml溶
液へ、4N塩酸ジオキサン溶液100ml(400mm
ol)を室温にて加え、同温度にて1時間攪拌後、結晶
が析出したのでこれを濾過し、濾紙上の結晶を取得した
ところ(1R,2R)trans−2−アミノシクロヘ
キサノール塩酸塩6.6g(94%)を得た。IR(K
Br)2600〜3600cm−1H−NMR(D
MSO−d,200MHz)δ:0.9〜2.4(8
H,m)、2.5〜3.1(1H,m)、3.2〜3.
8(1H,m)、5.2〜5.9(1H,brs)、
7.9〜8.7(1H,brs)。
【0031】本化合物(1R,2R)trans−2−
アミノシクロヘキサノール塩酸塩5mg(33μmo
l)のクロロホルム0.5ml溶液へ、トリエチルアミ
ン10μl(73μmol)及び2,4−ジニトロフル
オロベンゼン63μl(5mmol)を室温にて加え、
60℃にて1時間攪拌後、反応混合物を減圧留去した。
次に、この残留物に5mlのエタノールを加え、本溶液
5μlを高速液体クロマトグラフイーにて測定したとこ
ろ(1R,2R)trans−2−アミノシクロヘキサ
ノールの鏡像体である(1S,2S)trans−2−
アミノシクロヘキサノールは検出されず、(1R,2
R)体が保持時間12分付近に検出された。(±)tr
ans−2−アミノシクロヘキサノールの各鏡像体の保
持時間は、それぞれ12分付近および15分付近にて検
出された。高速液体クロマトグラフイーの測定条件は、
ダイセル化学工業のキラルパックASを用い、紫外吸光
光度計350nmにて検出し、移動相はヘキサン:エタ
ノールの比が9:1の混合溶媒を使用した。
【0032】実施例7 (1S,2S)trans−2−アミノシクロヘキサノ
ール塩酸塩の製造方法 実施例3で合成した光学活性trans−2−tert
−ブトキシカルボアミドシクロヘキシルアセテート1.
0g(3.9mmol)のメタノール10ml溶液へ、
室温にてナトリウムメチラート210mg(3.9mm
ol)を加え、同温度にて2時間攪拌後、飽和塩化アン
モニウム溶液を加え、クロロホルムで抽出し、硫酸ナト
リウム乾燥後溶媒留去した。残留物をシリカゲルクロマ
トグラフイー(展開溶媒、酢酸エチル:ヘキサン混合溶
媒)に付し、光学活性体trans−2−tert−ブ
トキシカルボアミドシクロヘキサノール770mg(9
2.0%)を結晶として得た。IR(KBr)3300
cm−1、1680cm−1H−NMR(CDCl
,200MHz)δ:1.1〜1.4(8H,m)、
1.4(9H,s)、1.6〜1.8(2H,m)、
1.9〜2.1(2H,m)、3.2〜3.4(2H,
m)、4.6(1H,m)。
【0033】なお、光学活性体trans−2−ter
t−ブトキシカルボアミドシクロヘキサノールの塩酸処
理による(1S,2S)trans−2−アミノシクロ
ヘキサノール塩酸塩への変換を実施例6と同様に行い、
高速液体クロマトグラフイーによる光学純度検定を行っ
たところ、保持時間15分付近に(1S,2S)tra
ns−2−アミノシクロヘキサノール塩酸塩が検出さ
れ、本化合物の鏡像体は検出されず、光学純度は100
%e.e.であった。
【0034】
【発明の効果】本発明の方法は、従来法に比し、化学収
率および光学純度においてすぐれた光学分割法である。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(1)式で示される化合物を含むラ
    セミ体をリパーゼまたはアシラーゼで処理し不斉加水分
    解することにより、下記(2)式で示される光学活性ヒ
    ドロキシ体となす工程を含むことを特徴とする、該光学
    活性ヒドロキシ体と下記(3)式で示される光学活性ア
    セテートとの光学活性なトランス−2−アミノシクロヘ
    キサノール誘導体を取得するための光学分割法。 【化1】
  2. 【請求項2】 下記 1)式で示される化合物を含むラ
    セミ体をリパーゼまたはアシラーゼで処理し不斉加水分
    解することにより、下記(2)式で示される光学活性ヒ
    ドロキシ体となす工程を含むことを特徴とする、光学活
    性なトランス−2−アミノシクロヘキサノール誘導体の
    製造方法。 【化2】
  3. 【請求項3】 請求項2の光学活性なトランス−2−ア
    ミノシクロヘキサノール誘導体が、(1R,2R)トラ
    ンス−2−アミノシクロヘキサノールまたはその塩であ
    る場合には、請求項2に記載の不斉加水分解により生成
    された(2)式で示される光学活性ヒドロキシ体と未反
    応物とを分離して得た該光学活性ヒドロキシ体のアミン
    保護基を除去して、(1R,2R)トランス−2−アミ
    ノシクロヘキサノールまたはその塩となすまたは請求項2の光学活性なトランス−2−アミノシク
    ロヘキサノール誘導体が、(1S,2S)トランス−2
    −アミノシクロヘキサノールまたはその塩である場合に
    は、請求項2に記載の不斉加水分解により生成された
    (2)式で示される光学活性ヒドロキシ体と未反応物を
    分離して得た未反応物中の(3)式で示される光学活性
    アセテートのアセチル基及びアミンの保護基を除去し
    て、(1S,2S)トランス−2−アミノシクロヘキサ
    ノールまたはその塩となすいずれかの方法を特徴とする請求項2に記載の製造方
    。 【化3】
  4. 【請求項4】 光学活性なシクロヘキサノール誘導体
    が、下記の(4)式または(5)式のいずれかで示され
    る化合物である、請求項2または3に記載の製造方法。 【化4】
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