JP2846331B2 - 骨髄細胞分化増殖因子、その産生細胞及びその製法 - Google Patents

骨髄細胞分化増殖因子、その産生細胞及びその製法

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JP2846331B2 JP1046420A JP4642089A JP2846331B2 JP 2846331 B2 JP2846331 B2 JP 2846331B2 JP 1046420 A JP1046420 A JP 1046420A JP 4642089 A JP4642089 A JP 4642089A JP 2846331 B2 JP2846331 B2 JP 2846331B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、哺乳動物の骨髄白血球前駆細胞に作用し
て、マクロフアージへの分化増殖を促進する新規な物質
(以下、M−CSFという)に関し、M−CSF産生細胞の大
量培養によるM−CSF工業的量産法を確立し、それによ
つて得られたM−CSFを抗癌剤、放射線照射等による白
血球減少症あるいは種々の感染症の治療剤としての医薬
への応用ならびに白血球減少症、再生不良性貧血糖の疾
病の診断に応用することを目的とする。
〔技術的背景〕
CSFは、2層軟寒天培養法で骨髄白血球前駆細胞を培
養するとき、その前駆細胞を分化および増殖せしめ、成
熟血液細胞(好中球系顆粒や単球−マクロフアージ)か
らなるコロニーを形成するのに必要な因子である(Ichi
kawa Y.et.al;Proc.Natl.Acad.Sci.USA 56巻、p.448、
1966年、Metcalf D.:Eup.Hematol.1巻、p.185、1973
年)。
CSFには、さまざまなタイプの活性体が知られてお
り、顆粒球コロニー形成を誘導するG−CSF、単球/マ
クロフアージコロニー形成を誘導するM−CSF、両方の
コロニー形成を誘導するGM−CSF、好酸球、肥満細胞、
巨核球、赤芽球を含むさまざまな細胞からなるコロニー
形成を誘導するMULTI−CSF(多機能型CSF)などがあげ
られ、本発明は、ヒトM−CSFに関するものである。
ヒトM−CSFは、すい臓癌細胞(MIA PaCa)、肺癌細
胞、腎癌細胞等の培養液や人尿にその活性が認められ、
現在、MIA PaCa細胞及び人尿より分離されたM−CSFが
研究に用いられている。ヒト尿M−CSFの研究によれ
ば、ヒト末梢血単球をM−CSFで前処理することによ
り、G−CSFやGM−CSFの産生を誘導する作用を持つこと
が認められる(元吉:日本血液学会雑誌50巻、p.1557
1987年)。一方、ヒト末梢血単球をγ−インターフエロ
ン、GM−CSF、Tumor Necrosis Factor(TNF)やPhorbol
Myristate Acetate(PMA)で処理するとM−CSFを産生
することも認められている(J.Horiguchi et.al.:Blood
69巻、p.1259、1987年、W.Oster et.al.:Blood 70巻、
p.1700、1987年、A.Rambaldi et.al.:Blood 69巻、p.14
09、1987年)。
また、癌化学療法や骨髄移植後の顆粒球減少症に対し
て、ヒト尿M−CSF投与により、顆粒球数の回復の促進
も認められ始めている(元吉:Med Immunol.12巻、p.36
1986年)。一方、M−CSFは、単球やマクロフアージ
の長期生存と機能維持に努めているとも報告されている
(Susanne Becker:J.Immunol.139巻、p.3703 1987
年)。妊娠中に、子宮内のM−CSF濃度が、1,000倍以上
にも上昇していること(Bartocci A.:J.Exp.Med.164
巻、p.956、1986年)及び妊娠において、血清中M−CSF
量が上昇していることから(T.Hamamura et.al.:Blood
72巻、p.886、1988年)、胎盤発達や胎児発育過程に何
らかの役割を演ずると思われ(Pollard J.et.al.:Natur
e,330巻、p.484、1987年)、新しい生理作用を持つこと
も予想される。
将来、M−CSFとモノクロナール抗体との併用により
マクロフアージを活性化し、抗体依存性細胞障害作用
(ADCC)を患者の体内に再現する幅広いガン治療の可能
性、M−CSFのガンに対する直接効果、肺炎などの感染
症治療に期待がかけられている。以上のように、ヒトM
−CSFの医薬品や診断剤としての価値がかなり注目され
る。
〔従来の技術と発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、現在、公知のM−CSF産生細胞の生産
性は、ヒト腎癌細胞では、培養液1ml当り300単位(特公
昭63−14947号公報)、ヒト肺癌組織細胞では、培養液1
ml当り350単位(特公昭63−18470号公報)、ヒト白血病
T細胞由来株化細胞では、培養液1ml当り307単位である
(特開昭59−169489号公報)。このように、細胞培養で
のM−CSFの生産性は、極めて低く、工業的生産は、難
しいのが現状である。また、ヒト尿を原料として、M−
CSFが単離されている(特開昭63−198700号公報、特開
昭63−250400号公報)が、原尿中のM−CSF量は約30単
位/mlと低く、そのうえ原料に制限があり、常に一定の
M−CSF活性を有する標品を安定的に大量製造すること
は、困難である。
正常人中に存在する天然型M−CSF(元吉:組織培
養、14巻、p.242、1988年、T.Hanamura et.al.:Blood 7
2巻、p.886、1988年)の取得手段として、尿以外に正常
単球から生産させることも考えられるが、末梢血より正
常単球を大量採取し、天然型M−CSFを得ることは、尿
から得るよりさらに困難である。
大量にM−CSFを産生させる方法として、遺伝子組換
え技術による生産が行われているが、メチオニン付加や
天然のM−CSFとは、異なる糖鎖が結合したCSFが生じる
ことから、抗原性等の問題が生じる可能性がある。
そこで天然由来のM−CSFと同一の生理作用を有する
M−CSFを高い濃度で産生する細胞株及び産生方法の開
発が強く望まれている。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、骨髄細胞に作用して単球−マクロフアージ
の分化増殖を促進させる糖蛋白質からなり、下記理化学
性質を有する骨髄細胞分化増殖因子である。
(a) 分子量が、非還元条件下でSDSポリアクリルア
ミドゲル電気泳動により測定すると38000±5000ダルト
ンであり、非還元条件下ゲルロ過法で測定すると56000
±9000ダルトンであり、 (b) 逆相HPLCにおいて単一のピークとして移動し、 (c) 比活性が少なくとも1×108単位/mg蛋白質であ
り、 (d) 蛋白質部分のN末端アミノ酸配列が、 (以下、アミノ酸配列〔A〕とする。) (以下、アミノ酸配列〔B〕とする。) である。
また、本発明は、ヒト骨髄性白血病細胞から分離され
た細胞のクローンであつて、血清を含む組織培養培地で
増殖し、化学試薬により誘導後、無血清培地、または無
蛋白培地中に多量の骨髄細胞分化増殖因子を長時間産生
する性質を有することを特徴とする上記の骨髄細胞分化
増殖因子産生細胞である。
さらに、本発明は、下記特徴を有する本発明細胞由来
M−CSFの製法である。
上記のヒト骨髄性白血病細胞を無蛋白(または無血
清)条件下で培養し、 の培養上清を濃縮後、pH2.5〜5.0の条件下で前処
理し、不溶画分を分離し、 の処理液をpH5.0〜7.5の条件下で陰イオン交換体
と接触させ、有用物質を該イオン交換体に吸着させた
後、0.05〜0.3M無機塩溶液にて溶出される分画を集め、 の分画を1.0〜1.5Mの無機塩濃度に調整し、pH6.0
〜8.0の条件下で疎水性吸着体に吸着させた後、0.1〜0.
5Mの無機塩溶液により溶出される分画を集め、 の分画濃縮液をゲルロ過剤と接触させ、相対溶出
液量が1.5〜1.8の分画を取得し、 の溶出液を逆相イオンクロマトグラフイー操作を
行う。
本発明者等は、天然型M−CSFを大量かつ容易に取得
するための手段について、検討をかさね、骨髄性白血病
細胞からまつたくアルブミン等の蛋白を含まない無蛋白
培地1ml培養液当り、約10,000単位のM−CSFを長時間産
生する細胞の取得に成功した。この細胞をDK−2と命名
した。
このDK−2細胞の大きな特徴は、誘導後、M−CSFを
産生させる場合、産生培地中に血清が含まれると、M−
CSFの産生がないか、或は産生されても弱く、血清を含
まない培地においてM−CSFの高産生が持続した。誘導
剤は、M−CSF産生培地、即ち無蛋白(或は無血清)培
地存在下で、数日間培養することにより、安全に大量の
細胞を取り扱うことができ、かつ高生産のM−CSFを取
得でき、数日後は、誘導剤非存在下の新しい無蛋白培地
で培養しても、M−CSFの高生産が続き、数日間毎の培
地交換で数回産生させることを可能とした。この培養液
25リツトルは、3×108単位のM−CSF量を含有し、これ
は、尿の約10トン分に相当する。
このように天然型M−CSFを均質な状態で、安価に大
量生産することを可能とし、得られた天然型M−CSFの
製造的特性及び理化学的特性を解明し、この物質を同定
することに成功し、かつ、この物質が従来にない構造特
性をもち、極めて高水準のM−CSF活性を有することを
解明し、本発明を完成するに至つた。
以下、本発明細胞の樹立及び細胞学的特性について、
詳述する。
本発明者等は、ヒトM−CSF産生能を有する細胞株の
検索につき種々の研究を重ねる過程において、ヒト骨髄
性白血病患者より株化された細胞に、他の検索細胞より
高いM−CSF活性が認められるのを見いだし、更に選別
培養を繰り返した結果、M−CSF産生能を有する細胞を
新たに単離することに成功し、これを培養株化細胞とし
て確立し、DK−2と命名し、この細胞を微工研に寄託し
た(微工研条寄第2277号)。
細胞株の樹立 急性骨髄性白血病患者の末梢血から、ヘパリン加デイ
スポーザブル注射器にて採血し、遠心し、白血球を分取
し、赤血球除去用トリス緩衝液を添加し、遠心した。RP
MI1640(GIBCO社)で洗浄後、50μg/mlカナマイシン
(シグマ社)及び20(v/v)%牛胎児血清(FCS)を含む
RPMI1640に懸濁し、24ウエルプレート(フアルコン社)
で37℃、5%炭酸ガス及び95%空気のインキユベーター
内で培養する。2〜3日毎に半分培地交換を行う。約7
ケ月後、親株として、10%FCSを含むRPMI1640で、さら
に継代培養し、後に、上記培地中で限界希釈法により細
胞のクローン化を行い、高いM−CSF産生を示す株を選
択して、株化細胞DK−2を取る。
細胞学的特性 このようにして、樹立したCSF産生細胞(DK−2)の
細胞学的特性は、下記のとおりである。
1) 細胞の形態:ほぼ球形、単球細胞様 2) 染色体数 :染色体数75本のモーダル・ナンバー
を示すことを特徴とする染色体数の分布モード 3) 継代培養 :無限な継代培養可能 4) 機能的特徴:誘導後、マクロフアージ様(付着細
胞)に変わり、無蛋白及び無血清培地中に持続してM−
CSFの高生産がある。
5) 細胞増殖性:懸濁状態で良く増殖する。世代倍加
時間は21.1時間である。
6) 血清の要求性:10%のFCSを含むRPMI1640培地で増
殖。
本発明では、上記のM−CSF産生細胞株DK−2を血清
培地中で増殖させ、細胞を回収し、血清除去を行い、誘
導剤添加無蛋白培地又は無血清培地中で培養することに
より、M−CSFを産生する。M−CSF産生用無蛋白培地と
しては、RPMI1640培地やE−RDF培地(極東製薬社)が
のぞましい。また、M−CSF産生用無血清培地として
は、ASF培地(味の素社:登録商標)やセルグロツサー
H(住友製薬社:登録商標)等が市販されて利用できる
が、RPMI1640培地やE−RDF培地を基本培地とし、これ
に牛血清アルブミン10〜100mg/、インシユリン5mg/
、トランスフエリン5mg/、エタノールアミン1.53mg
/、亜セレン酸ナトリウム0.0043mg/、カナマイシン
50μg/を含む無血清培地が望ましい。
次に、本発明細胞からのM−CSFの産生方法について
述べる。
M−CSF高産生株DK−2のM−CSFの誘導剤として、ホ
ルボール12−ミリステート13アセテート(PMA)やメゼ
レイン等のホルボールエステル類、ルチノイツクアシツ
ド(RA)、ジメチルスルホキサイド(DMSO)を使用でき
るが、PMAが誘導能が高く好適に使用できる。
通常、細胞濃度は、0.5〜2×106個/mlまで増殖させ
ることができ、細胞を遠心分離法により回収して、カル
シウム・マグネシウムを含まないリン酸緩衝生理食塩水
(PBS)で洗浄し、除血清を行い、細胞濃度1〜2×106
個/mlに調製し、誘導剤であるPMAを直接、産生培地に添
加し、24〜96時間培養し、M−CSF産生工程とする。後
は、一定時間毎に培地を交換すればよい。誘導剤は、最
初の数日間のみ添加するだけでよいが、その後の産生培
地にも添加してもよい。
このようにして、回収された培養上清は、補助的蛋白
質が含まれないため、製造コストが安価であり、かつ精
製コストも経済的である。
本発明に係わる細胞株は、誘導後、付着性細胞となる
ため培養容器から培養上清の分離は、容易である。
更に、本発明細胞産生M−CSFの分離精製について、
詳記する。
M−CSFの分離精製 培養上清の精製方法としては下記の手段が用いられ
る。
細胞培養上清を0.22μ無菌フイルターで処理し、限
外ロ過膜方式で濃縮し、それをpH2.5〜5.0に調整し低温
静置により析出物を遠心分離機で分離した培養濃縮原液
を調製する。
で得られた溶出液のpHを調製し、同じpH領域の緩
衝液で緩衝化した陰イオン交換体、例えばDEAE−セルロ
ースと接触させ、吸着物を無機塩、例えば塩化ナトリウ
ムを含む緩衝液(pH6〜8)を用いて塩濃度を連続的に
高めていく直線濃度勾配溶出法により溶出させ、塩濃度
の緩衝液により溶出される分画を集める。
の分画液に無機塩、例えば硫酸アンモニウムを添
加し、pHを調製してから、あらかじめ無機塩、例えば硫
酸アンモニウムを含む緩衝液で緩衝化させた疎水性クロ
マトグラフイー用樹脂、例えばフエニルセフアロースCL
−4B(登録商標)、またはオクチルセフアロース(登録
商標)などに接触させ、次いで、吸着物を1Mから0.1Mの
無機塩、例えば硫酸アンモニウムを含む緩衝液(pH6〜
8)を用いて高い塩濃度から低い塩濃度へと塩濃度を変
化させる直線濃度勾配溶出法により溶出させ、塩濃度の
緩衝液により溶出される分画を集める。
の溶出液を分子篩クロマトグラフイーの目的でゲ
ルロ過剤、例えばセフアデツクスG−150(登録商
標)、バイオゲルP−100(登録商標)または無機系ゲ
ルロ過剤などを充填したカラムに通液して溶液中のM−
CSFを充填剤に吸着させた後、無機塩緩衝液にて溶出せ
しめて相対溶出液量が1.5〜1.8である分画を集め、脱
塩、濃縮する。
なお、相対溶出液量とはVe/Voで表される数値である
(Veはカラムに通液する試料液がカラムから溶出する液
量を示し、Voはカラム内のゲル粒子外部の溶液量を示
す)。
また、この操作は以下の高速液体クロマトグラフイー
(HPLC)システムを用いても実施できる。
まず前工程からの濃縮液を0.15Mの無機塩を含む緩衝
液(pH7.4)で平衡化する。これをHPLC用ゲルロ過カラ
ム、例えばスーパーローズ12カラム(フアルマシア社:
登録商標)またはTSK−G3000SW(東洋曹達社:登録商
標)或いはこれらに相当する充填カラムに通液し、M−
CSF活性を有する分画を集める。
の分画を、逆相型イオンクロマトグラフイー操
作を行うことにより実質的に不純物を含まない純粋なM
−CSFを取得できる。これを非極性の充填剤に、対イオ
ンを含む溶離液を用いて、イオン成分を中性物質と交換
し、分配平衡の差を利用して分離する高速液体クロマト
グラフイーの1種であり、この目的のための充填剤とし
ては、TSKゲルODS−120A(東洋曹達社:登録商標)、日
立ゲル3050(日立社:登録商標)、マイクロ ボンダパ
ツクC18、C4(ウォーターズ社:登録商標)、ゾルボツ
クスODS(デュポン社:登録商標)等が知られている。
例えば、マイクロ ボンダパツクC18カラムの場合、
カラムを0.1%トリフルオロ酢酸で平衡化しておき、こ
れに工程で得たM−CSF活性を有する分画を通液して
吸着後、0.1%トリフルオロ酢酸を含む0%から100%の
アセトニトリルによる直線濃度勾配溶出法により溶出さ
せ、M−CSF活性を有する分画を中和後、透析すること
により、純M−CSFを得ることができる。
以上の精製法において本発明物質の確認追跡は、M−
CSF活性をマーカーとして行う。
M−CSFの理化学的特性 かくして得られたM−CSF活性物質は、分子量56000±
9000ダルトンであり、2−メルカプトエタノール処理に
より23000±5000ダルトンになる。蛋白質部分のアミノ
酸構成はモル%で、 アスパラギン酸(Asp)及び アスパラギン(Asn) 6.94 グルタミン酸(Glu)及び グルタミン(Gln) 15.62 セリン(Ser) 8.14 グリシン(Gly) 1.97 ヒスチジン(His) 2.72 アルギニン(Arg) 2.98 スレオニン(Thr) 5.13 アラニン(Ala) 3.71 プロリン(Pro) 2.63 チロシン(Tyr) 3.36 バリン(Val) 6.84 メチオニン(Met) 1.20 システイン(Cys) 1.21 イソロイシン(Ile) 6.23 ロイシン(Leu) 13.50 フエニルアラニン(Phe) 7.68 リジン(Lys) 10.15 である。シヨ糖密度勾配等電点電気泳動法により測定し
た等電点は4.4〜4.8であり、N末端のアミノ酸配列は、
〔A〕および〔B〕である。
以上の特性から、本発明により得られるM−CSFは新
規物質であり、生化学用、薬理学用試薬として用いても
よく、また医薬品として用いる場合には医薬品製造の慣
用的技術に従つて製剤化できる。M−CSF活性の測定はB
radley等の方法で行う(T.R.Bradley et.al.:Aust.J.Ex
p.Biol.Med.Sci.,44巻、p.287、1966年)。即ち、直径3
5mmのプラスチツク培養皿に20%馬血清、各濃度のM−C
SF試料、0.3%の寒天及び1×105個のマウス骨髄細胞を
含むMcCoy′s 5A培値1mlを加え7日間37℃で5%CO2
含む飽和水蒸気下で培養する。培養後、倒立顕微鏡下で
検鏡し、50個以上の細胞集塊をコロニーの数とする。
また、M−CSFの活性はコロニーを1個形成させる活
性を1単位(U)とし、比活性を次式により算出する。
なお蛋白質の定量はブラツドホールド法(M.M.Bradfo
ld:Anal.Biochem.,72巻、1976年)による。
〔実施例〕
実施例中、特に断わらない限り%は重量%を表わす。
実施例1 (1) DK−2細胞の樹立 急性骨髄性白血病患者の末梢血10mlをあらかじめフイ
コール・パツク液(フアルマシア社)10ml入れた試験管
に重層し、400gで30分、遠心し、中間層の白血球液1ml
を得た。これを、シグマコート(シグマ社)処理した小
ガラス試験管に移し、PBS5mlを入れ、400g、5分遠心
し、その上清を捨て、細胞沈渣にPBS5ml加え、混和後、
遠心した。次に、この細胞沈渣に0.87%塩化アンモニウ
ムを含むトリス緩衝液3ml入れ、よく混和し、溶液操作
を行つた。遠心後、RPMI1640培地5mlで2回遠心操作に
より、洗浄し、最後にRPMI1640+20%FCS培地1mlに細胞
を懸濁し、細胞数をトリパンブルー染色で、顕微鏡下、
カウントした。細胞数は2×107個であり、培地を加
え、2×106個/mlとし、24−ウエル−プレートに1ml/ウ
エルでまき、37℃5%炭酸ガスインキユベーター内で静
置培養した。最初の1週間は毎日、培養液0.5mlを静か
に抜取り、同量のRPMI1640+20%FCS培地を加えた。そ
の後は、2〜3日毎に半分培地交換を行い、培地交換時
に顕微鏡での観察を続けた。
1カ月後10ウエル中1ウエルに持続的な細胞の増殖が
認められたが、増殖が極めて悪く、さらに、培地交換を
1カ月行つた。後に直径35mmのシヤーレ(フアルコン
社)にスケールアツプをし、凍結保存をした。1ケ月
後、その凍結保存チユーブ1本を解凍し、20%FCS含有R
PMI1640培地で増殖することを確かめ、2ケ月を要し、2
5cm2の50mlフラスコ(フアルコン社)で10mlの継代培養
を可能とした。次に、10%FCS含有RPMI1640培地で馴化
を行つた。
10%FCS含有RPMI1640培地馴化株につき、限界希釈法
により、クローニングを行つた。即ち、96−ウエル・プ
レート(フアルコン社)を用い、0.5個/ウエル入るよ
うに培地で希釈し、フイーダー細胞として、マイトマイ
シンC(協和発酵社)25μg/mlで30分処理した馴化株5
×104個/ウエルとなるように入れ、0.2ml/ウエルずつ
まいた。CO2インキユベーターで培養開始後、20日目に
クローン株が出現し、24−ウエル−プレートへ移し、増
殖させ、50ng PMA/ml含有RPMI1640培地で3日間培養し
その、その培養上清のM−CSF活性を測定した。ここで
選択したクローン株について、さらにクローニングを実
施し、M−CSF産生及び増殖性が良い株を選択し、DK−
2と命名した。
(2) DK−2細胞の細胞学的性質 1) 染色体数 本細胞培養フラスコ(4×105個/ml)10mlに100ng/ml
濃度のコルセミドを入れ、5%炭酸ガスインキユベータ
ーで6時間培養した後、低張液(0.075M塩化カリウム)
で37℃下に15分間処理し、固定液(酢酸:エタノール=
1:3)で室温下に固定した後遠心し、細胞を回収し0.5ml
の固定液で細胞を懸濁し、その液2滴をスライドガラス
に落し、乾燥させ、ギムザ染色を行つて、本細胞の分裂
中期における核染色体数を100個の細胞について計数し
た。その結果、各細胞の核染色体数は、第1標に示す通
り69〜82の間に分布し、ピークは約75にあつた。
2) 細胞化学染色 本細胞株は、ペルオキシダーゼ及びスーダンブラツク
Bに対し陰性であり、α−ナフチルブチレートエステラ
ーゼに対し陽性であつた。
3) ロゼツト形成 未感作ヒツジ赤血球、lgG抗体感作ヒツジ赤血球及びl
gM抗体ヒト補体感作ヒツジ赤血球(EAC)におけるロゼ
ツト形成を調べた結果、1%以下、約20%及び約10%が
陽性であつた。
4) 細胞表面マーカー 本細胞浮遊液0.2mlを小試験管にとり、リン酸緩衝食
塩水(pH7.2)を加え400g、5分間遠心を行い洗浄し
た。下記のモノクロナール抗体0.1mlを加え、時々撹拌
しながら30分間氷中に放置した。次に400g、5分間の遠
心により2回、リン酸緩衝食塩水で洗浄し、FITC標識抗
マウス免疫グロブリン抗体0.1mlを加え、氷中で30分間
放置した。その後、リン酸緩衝食塩水で3回洗浄し、細
胞をスライドグラスに載せ、螢光顕微鏡で観察した。そ
の結果、抗末梢Tリンパ球抗体〔OKT3〕、に対しては陰
性、抗HLA−DR抗体〔OKI al〕に対して陽性であつた。
使用したモノクロナール抗体は、Ortho Diagnostic,Rar
itan,NJ社から得た。
実施例2 大量培養 骨髄性白血病細胞DK−2をRPMI1640+10%FCS培地に
て、約1×105個/mlの細胞濃度に調製し、その10を14
ジヤーフアーメンター(N.B.S.社)にて、37℃で培養
し、約1×106個/mlの細胞濃度に到達するまで約5日間
培養した。その時の増殖変化を第2表に示した。
実施例3 培養液の大量調製 骨髄性白血病細胞DK−2を、10%FCSを含むRPMI培地
にて、1×105個/mlの細胞濃度に調製し、その11を、
14ジヤーフアーメンター(N.B.S.社)に37℃で培養
し、1.6×106個/mlまで培養した。
次いで、培養された11容の細胞を連続遠心機(IEC
社)にて回収し、PBS15で細胞を洗浄し、血清を完全
に除去した。回収した細胞のうち、1×109個とRPMI164
0培地(無蛋白培地)500mlを培養表面積850cm2のローラ
ーボトル(フアルコン社)に入れ、17本のローラーボト
ルを仕込んだ。各々のローラーボトルに誘導剤、PMAを5
0ng/mlとなるように添加し、回転数1/2R.P.M.、37℃で
培養し、3日目に、誘導剤無添加のRPMI1640培地を1ロ
ーラーボトル当り500mlの割合で交換し、培養液を合計
8.5回収した。同様の操作を繰り返し、合計3回の回
収を行い、合計約25の回収液を得た。その回収時の活
性値を第3表示した。
得られた培養上清のM−CSF活性は、11,000単位/mlで
あつた。
実施例4 M−CSFの分離・精製 (1) 第1工程 上記工程で回収した培養上清25全量を濃縮装置(ペ
リコンカセツト、PM10膜使用、ミリポア社)により250m
lに濃縮した。この濃縮液をpH4.5に調整し、4℃で1晩
静置した。生成した沈澱を遠心分離器で分別し、上清を
回収しpH7.5に調整した。
(2) 第2工程 次に、この液全量を、0.02M−リン酸緩衝液(pH7.4)
で平衡化したDE52(ワツトマン社)カラム(直径5cm×
高さ45cm)に通液し、吸着後0.015Mと0.5Mの食塩を含む
0.02Mリン酸緩衝液(pH7.4)を用いて塩濃度を連続的に
高めていく直線濃度勾配溶出法により溶出させ、0.10〜
0.18Mの塩濃度で溶出した分画660mlを集めた。溶出部の
結果を第1図に示す。
(3) 第3工程 第2工程で得た分画濃縮液150mlに粉末状硫酸アンモ
ニウムを1M濃度になるように添加し、pH7.4に調整した
後、0.15M食塩を含む0.01Mリン酸緩衝液(pH7.4)で平
衡化されたフエニルセフアロースCL−4B(フアルマシア
社)カラム(直径2.6cm×高さ60cm)に通液し吸着後、1
M硫酸アンモニウムを含む0.01Mリン酸緩衝液(pH7.4)
及び硫酸アンモニウムを含まない0.01Mリン酸緩衝液(p
H7.4)を用いて塩濃度を連続的に下げていく直線濃度勾
配溶出法により溶出させ0.5〜0.2Mの塩濃度の緩衝液に
より溶出した分画300mlを集めた。この溶出部の結果を
第2図に示す。
(4) 第4工程 上記第3工程溶出液を限外ロ過法(PM10膜、アミコン
社)を用いて濃縮し1mlとした。その中の200μを、0.
15M食塩、0.05%PEG及び0.02%Tween20を含む、0.02Mリ
ン酸緩衝液(pH7.4)で平衡化したスーパーローズ12
(フアルマシア社)カラム(直径1cm×高さ60cm)に通
液し相対溶出液量が1.5〜1.8の分画2.0mlを得た。この
工程を繰り返し、同分画10mlを集めた。このゲルロ過パ
ターンを第3図に示す。
(5) 第5工程 上記溶出液全量をFPLCシステム(フアルマシア社)に
装着し、0.1%トリフルオロ酢酸で平衡化した逆相分配
クロマト用C4カラム(直径4.6mm×高さ25cm、山村化学
社)に通液し吸着後0.1%トリフルオロ酢酸を含む0%
〜100%のアセトニトリルによる直線濃度勾配溶出法に
より溶出させ、アセトニトリル濃度53〜58%で溶出する
分画4.0mlを集めた。
次に、この分画を中和後、透析し、凍結乾燥を行い、
比活性1.0×108単位/mg蛋白質の本発明物質M−CSFを得
た。
この物質を用いてマウス骨髄細胞を培養した際に形成
されたコロニーは単球/マクロフアージ系コロニーであ
つた。この工程での溶出部の結果を第4図に示す。
実施例5 M−CSFの理化学的性質 (1) SDS−電気泳動法による分子量測定 本発明物質3μgをそのまま、及び2−メルカプトエ
タノール(2−ME)で処理した後、0.1%SDSを含む10%
ポリアクリルアミドゲルに付与し、0.1%SDSを含む25mM
トリス/192mMグリシン緩衝液(pH8.3)でそれぞれ電気
泳動を行つた。フアルマシア社標準分子量キツト(ホス
ホリラーゼb、分子量94,000:アルブミン、分子量67,00
0:オブアルブミン、分子量43,000:カルボニツクアンヒ
ドラーゼ、分子量30,000:トリプシンインヒビター、分
子量20,100:α−ラクトアルブミン、分子量14,400)を
用いて分子量検量線を作成し、活性評価と銀染色(バイ
オラツド社キツト)により分子量を測定した。
本発明物質の分子量は38000±5000ダルトンであり、
また2−ME処理により分子量23000±5000ダルトンであ
つた。
(2) ゲルロ過法による分子量測定 以下の条件でゲルロ過のHPLCを行つた。
カラム:スーパーローズ12、直径1cm×60cm(フアルマ
シア社) 溶離液:0.05%PEG、0.02%Tween20及び含有0.02Mナトリ
ウムリン酸緩衝液(pH7.4)流速:0.5ml/分 フラクシヨン容積:0.5ml/チユーブ/分 また、分子量マーカーとして、γ−グロブリン(158,00
0)、フオスフオリラーゼb(94,000)、牛血清アルブ
ミン(67,000)、オブアルブミン(43,000)を用いた。
上記マーカーの分子量を基準とすれば、本発明物質は
分子量56000±9000ダルトンであつた。
(3) 等電点 シヨ糖密度勾配等電点電気泳動法により等電点を測定
した。すなわち、40%両性担体フアルマライト3−10
(フアルマシア社:pH3〜10:登録商標)を3.8%含む50w/
v%シヨ糖溶液と同1%を含む水溶液とを用いて、冷却
用ジヤケツトを装着した内径1cm、長さ25.6cmのガラス
カラム内に段階的名密度勾配を作製したところ本発明物
質20μgはこの密度勾配のほぼ中央にあつた。
陽極側に1%リン酸−50%シヨ糖溶液、陰極側に1.6
%エチレジアミン溶液を用い、4℃の冷却水を循環させ
ながら500Vで22時間泳動させた。泳動終了後0.5mlずつ
分取し、氷水冷却下でpHを測定した後、各分画を0.05%
PEGを含む緩衝生理食塩水に対して透析し、各分画につ
いて活性を評価した。
本発明物質の等電点はpH4.4〜4.8であつた。
(4) アミノ酸組成 PICO・TAGTMアミノ酸分析システム(ウオーターズ
社)により蛋白質部分のアミノ酸組成を分析した。本発
明物質20μgを70℃、窒素ガス流通下で乾固し、6N塩酸
により110℃で21時間PICO・TAGTM法により加水分解を行
つた。加水分解物にフエニルイソチオシアン酸塩を加え
てフエニルチオカルバミルアミノ酸を生成させ、内径3.
9mm、長さ15cmのPICO・TAGTMアミノ酸分析カラムを用い
て、酢酸ナトリウム/アセトニトリル/トリエチルアミ
ン及び水/アセトニトリル/トリエチルアミンを溶離液
としたクロマトグラフイーによりフエニルチオカルバミ
ルアミノ酸を分離分析した。
また、アミノ酸標準液(ピアス社:Type H)を同様に
フエニルチオカルバミル化して分析して作成した検量線
により蛋白質部分のアミノ酸組成を求めた。
得られた結果をモル%で示すと下記の通りであつた。
アスパラギン酸(Asp)及び アスパラギン(Asn) 6.94 グルタミン酸(Glu)及び グルタミン(Gln) 15.62 セリン(Ser) 8.14 グリシン(Gly) 1.97 ヒスチジン(His) 2.72 アルギニン(Arg) 2.98 スレオニン(Thr) 5.13 アラニン(Ala) 3.71 プロリン(Pro) 2.63 チロシン(Tyr) 3.36 バリン(Val) 6.84 メチオニン(Met) 1.20 システイン(Cys) 1.21 イソロイシン(Ile) 6.23 ロイシン(Leu) 13.50 フエニルアラニン(Phe) 7.68 リジン(Lys) 10.15 なお、一般に上記分析条件下においては、システイン
及びトリプトフアンの分解回収率が低いことが知られて
いる。
(5) N末端アミノ酸配列 本発明物質の純度検定及び部分構造解明のため、本発
明物質約20μgを用い、気相式プロテインシーケンサー
(477A型、ABI社)にかけ得られたPTH(フエニルヒダン
トイン)アミノ酸をHPLC(120A型、ABI社)にて分析
し、アミノ酸を同定定量した。その結果50番目までアミ
ノ酸配列を決定することができた。また、N末端アミノ
酸として確認できたのは2種類であり、電気泳動の結果
とも合わせて純度はほぼ100%である事を確認した。
決定したアミノ酸配列は〔A〕および〔B〕であつ
た。
〔発明の効果〕
(1) 本発明のヒト細胞は、血清を含まない無蛋白培
地で、M−CSFの高産生が持続する。
(2) 本発明のヒト細胞は、天然型M−CSFの生産性
が高く、臨床応用可能量の高純度M−CSFを取得でき
る。本発明の方法によつて得られた新規M−CSFは、白
血球減少症治療剤、制癌剤等医薬品又は診断薬としての
用途が期待される。
(3) 工業的製造が可能であり、製造コストが安価で
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第4図は、各々実施例による方法でのイオン交
換クロマトグラフイーの溶出部の結果、フエニルセフア
ロースクロマトグラフイーの溶出部の結果、スーパーロ
ーズ12によるゲルロ過の結果、逆相高速液体クロマトグ
ラフイー(RP−HPLC)の結果を示すものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI (C12N 5/10 C12R 1:91) (72)発明者 朝倉 淳 東京都町田市旭町3丁目5番1号 電気 化学工業株式会社総合研究所内 (72)発明者 中田 晃世 東京都町田市旭町3丁目5番1号 電気 化学工業株式会社総合研究所内 (72)発明者 鈴木 弘康 東京都町田市旭町3丁目5番1号 電気 化学工業株式会社総合研究所内 審査官 吉住 和之 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C12P 21/02 C12N 5/08 C07K 14/535 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】骨髄細胞に作用して単求−マクロファージ
    の分化増殖を促進させる糖蛋白質からなり、下記理化学
    的性質を有する骨髄細胞分化増殖因子。 (a) 分子量が、非還元条件下でSDSポリアクリルア
    ミドゲル電気泳動により測定すると38000±5000ダルト
    ンであり、非還元条件下ゲルロ過法で測定すると56000
    ±9000ダルトンであり、 (b) 逆相HPLCにおいて単一のピークとして移動し、 (c) 比活性が少なくとも1×108単位/mg蛋白質であ
    り、 (d) 蛋白質部分のN末端アミノ酸配列が、 である。
  2. 【請求項2】ヒト骨髄性白血病細胞から分離された細胞
    のクローンであって、血清を含む組織培養培地で増殖
    し、化学試薬により誘導後、無血清培地、または無蛋白
    培地中に多量の請求項(1)記載の骨髄細胞分化増殖因
    子を長時間産生する性質を有することを特徴とする骨髄
    細胞分化増殖因子産生細胞DK−2。
  3. 【請求項3】 請求項(2)記載の骨髄細胞分化増殖
    因子産生細胞を無蛋白(または無血清)条件下で培養
    し、 の培養上清を濃縮後、pH2.5〜5.0の条件下で前処
    理し、不溶画分を分離し、 の処理液をpH5.0〜7.5の条件下で陰イオン交換体
    と接触させ、有用物質を該イオン交換体に吸着させた
    後、0.05〜0.3M無機塩溶液にて溶出される分画を集め、 の分画を1.0〜1.5Mの無機塩濃度に調整し、pH6.0
    〜8.0の条件下で疎水性吸着体に吸着させた後、0.1〜0.
    5Mの無機塩溶液により溶出される分画を集め、 の分画濃縮液をゲルロ過剤と接触させ、相対溶出
    液量が1.5〜1.8の分画を取得し、 の溶出液逆相イオンクロマトグラフィー操作を行
    うことにより、得ることを特徴とする請求項(1)記載
    の骨髄細胞分化増殖因子の製法。
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