JPH01135800A - 骨髄細胞分化増殖因子、その産生細胞及びその製法 - Google Patents

骨髄細胞分化増殖因子、その産生細胞及びその製法

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JPH01135800A
JPH01135800A JP62291776A JP29177687A JPH01135800A JP H01135800 A JPH01135800 A JP H01135800A JP 62291776 A JP62291776 A JP 62291776A JP 29177687 A JP29177687 A JP 29177687A JP H01135800 A JPH01135800 A JP H01135800A
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JP
Japan
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amino acid
cells
proliferation
protein
differentiation
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Application number
JP62291776A
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English (en)
Inventor
Kazuhiko Arai
一彦 新井
Toshihiko Umeda
俊彦 梅田
Nobuo Sakai
酒井 伸夫
Shuji Mimura
三村 修治
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Denka Co Ltd
Original Assignee
Denki Kagaku Kogyo KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、哺乳動物の骨髄白血球前駆細胞に作用して、
この細胞の顆粒球又はマクロファージへの分化増殖を促
進する物質(以下C3Fという)に関し、より詳しくは
、動物細胞培養液から純粋に分離された哺乳動物骨髄中
の単球−マクロファージ系幹細胞に作用して、これらの
細胞の単球−マクロファージへの分化増殖を促進する均
質調製物たるM−C3F及びその製法に関する。
C3Fは抗癌剤、抗生物質、放射線照射による白血球減
少症或いは種々の感染症の治療剤として医薬への応用の
他、白血球減少症、再生不良貧血等の診断剤としての用
途が期待できる。(Motoy。
shi K、et al、Jap、J、Med、21巻
、P2S5.1982年)〔従来の技術〕 C3Fは2層軟寒天培養法で骨髄白血球前駆細胞を培養
するとき、その前駆細胞が分化と同時に増殖して好中球
系顆粒球や単球−マクロファージから成るコロニーを形
成するに必要な因子である。
(Ichikawa、Y、et al:Proceed
ings of the National Acad
e+ay of 5cience 56巻、P、48B
 、1966年、Metcalf、D、:Experi
mental Hematology 1巻%、P、1
85.1973年) C3Fにはさまざまなタイプの活性体が知られており、
顆粒球・C3F (G−C3F) 、マクロファージ・
C3F (M−C3F) 、顆粒球・マクロファージ・
C5F (GM−C3F)及び多機能型CsFなどが挙
げられ、本発明は、特にマウス・M−C3Fに関するも
のである。
C3Fは種々の動物細胞や組織が産生ずる糖蛋白質であ
るが、C3Fを臨床診断、科学的研究並びに哺乳動物、
より好ましくはヒトにおける特異的治療剤として使用す
るには充分な量及び高純度のC3Fを容易に供給し得る
哺乳動物のC3F供給源を得ることが望ましい。
マウス・M−C3Fに関しては、次のような報告がある
(1)  5tanley、E、R,et al; J
、Biol、Chem、、 52巻、P、4305.1
977年 (マウスL929細胞からのC3F蛋白質を約1×10
8ユニツト/l11gまで精製を報告、これは主として
マクロファージ生産を刺激した)(2)  Burge
ses+A、W、 et al; J、Biol、Ch
em、 252巻、P、1998.1977年) (マウス肺細胞条件化培地からのCSFの部分精製を報
告) (3)  Wahaed、A、et al; Bloo
d、60巻、P、238.1982年(マウスL細胞か
らのM−C3Fを見掛上均一になるまで精製した) (4)  T、0hno+ M、5hikita ; 
Ce1l 5truct、 Funct。
8巻、P、137.1983年 (マウス吉田肉腫細胞及びマウスL−P3細胞から得ら
れたC3Fの分子的特性を報告)(5)  Ben−A
vra+*、 C0M、 et al; Proc、 
Natl、 Acad。
Sci、 82巻、P、4486.1985年(マウス
L細胞からのM−C3Fの最初の25アミノ酸配列を報
告) (61Boosman+  八、  et  al; 
 Biochemical  and  Biophy
sical Re5earch Comn+unica
tions 144巻、No、1p、74.1987年
(マウスL細胞からのM−C3F(7)CDNA及びそ
れに基づくアミノ酸配列、さらに分子的特性を報告) (71Chowl)1.51et alHJ、Biol
ogical ResponseModifiers 
6巻、p、4461987年(マウス白血病細胞とマウ
ス線維芽細胞とのハイブリッド細胞からのM−C3Fの
報告゛)(8)  特開昭62−501607号公報(
マウスL929細胞のcDNA及び遺伝子組換体による
マウス・M−C3Fの製造を報告)M−C5Fを研究目
的、診断用及び治療用として大量かつ高純度で取得する
ためには、無血清、無蛋白及び無脂質の培養条件下で長
期間にわたり高濃度でM−C3Fを産生ずる細胞株がも
っとも望ましいが、マウスL929細胞やマウス白血病
細胞では工業的CSF生産方法としては不十分であった
更に、前記(8)のように遺伝子組換体を用いる場合、
高濃度でC3Fが生産できるため有利であるが、大腸菌
に組込んだ場合、天然のC3Fの重要な特徴である糖鎖
が欠如しており、また遺伝子組換体動物細胞を用いた場
合、天然のC3Fとは異なる糖鎖が結合したC5Fが生
じることになる。
そこで、天然由来のC3Fと同一の生理作用を有するC
3Fを高い濃度で産生ずる細胞株の開発が強く望まれて
いた。
〔問題解決の手段〕
本発明者らは、天然型M−CSFを大量に産生ずる動物
細胞株を種々検索した結果、マウス線維芽細胞を長期間
にわたり継代培養可能になるように馴化し、さらに無血
清培地条件下でも継代培養可能になるように馴化した細
胞株が無血清条件下、長時間にわたり大量のM−C3F
を産生ずることを見出し、さらにこの細胞をクローニン
グし、もっともC5F産生量が高い新規なりローニング
株を得てDK−1と命名した(徽工研寄託番号第156
8号)。
このDK−1の産生ずるC3Fの精製につき研究した結
果、慣用的蛋白質精製操作に加えて改良的精製法を組合
わせることにより、哺乳動物の骨髄細胞に作用してコロ
ニーを形成させる純粋のM・C3Fを高収率で精製純化
して均質調製物を得る方法を見出した。
更に、得られた天然型M−CSFの構造的特性及び理化
学的特性を解明し、この物質を同定することに成功し、
かつこの物質が従来にない構造的特性をもち、きわめて
高水準のC3F活性を有することを解明し本発明を完成
するに至った。
・ したマウス     の 本発明で用いたマウス線維芽細胞由来のM−C3F産生
細胞(DK−1と命名)は下記手順で樹立されたもので
あり、微工研条寄第1568号である。
マウス結合組織から株化されたマウス線維芽細胞L92
9 (ATCC番号CCL−1)を、10V八%FC3
を含むDM−170培地(極東薬品工業社製)に分散し
、(第1回から第4回のサブカルチャーはローラーチュ
ーブ式培養器を用い、第5回以後のサブカルチャーは静
置式培養器を用いた)COt含有インキュベーター中で
培養した。
培地は1週間に2度定期的に交換した。約9ケ月間の連
続培養後、第4回のサブカルチャーの段階で突然活発に
増殖が始まり、それ以後活発な増殖を持続した。これを
親株としてさらに継代培養後、上記培地中で限界希釈法
により細胞のクローン化を行い培養液中に高いC5F活
性を示す株を選択して株化細胞DK−1を得た。
員股ヱ煎立血 このようにして樹立したC3F産生細胞(DK−1)の
細胞学的特性は下記の如くである。
■ 細胞の形態:上皮細胞様 ■ 染色体数:低3倍体域である染色体数64本のモー
ダルナンバーを示すことを特徴とする染色体、数の分布
モード ■ 継代培養:無限な継代培養可能 ■ 機能的特徴:M−C5F産生 ■ 細胞増殖性:単層シート状の増殖性を示し、ポピユ
レーション・ダブリングタイムは33.4時間である。
■ 血清の要求性:10%のウシ胎児血清(Fe2)を
含むDM−170培地中で増殖可能。Fe2を含まない
DM−170培地中で生存可能。
本発明においては、上記のマウス線維芽細胞由来のC3
F産生細胞株DK−1を血清培地及び/又は無血清合成
培地中で培養することによりCSFを生産する。血清を
使用する場合は、ウシ胎児血清、ウシ新生児血清、ウマ
血清等が使用できるが、ウシ胎児血清が好ましい。また
、合成培地としてはイーグル最少必須培地(Eagle
’ s M E M )、フィッシャーの培地、ダルウ
ェッコ改変イーグル培地、RP M l−1640培地
、DM−160、DM−170培地等を使用できるが、
好ましくはDM−160やDM−170培地が用いられ
る。更には、細胞増殖後のC3Fの生産に際しては、血
清成分を除いた無血清培地においても本細胞は生存可能
であり、かつ安定的にC5Fを産生ずる。
本発明に係る細胞株の培養条件は特に制限はなく、通常
の炭酸ガス培養法等と同様に実施できる。
すなわち、一般には30〜40℃程度、好ましくは約3
7℃で上記細胞株を血清を含有する培地中で培養し、培
養開始後2〜4日毎に新鮮な培地と交換しながら培養を
継続し、細胞がコンフルエントに達したとき、無血清培
地と交換し培養を継続するとC3Fが培養液に産生され
て(る。C3Fの産生は2日〜4日の培養で最大となり
、より長く培養すると細胞寿命が短くなり、CSF産生
能も低下する6で、2〜4日毎に新鮮な無血清培地と交
換することにより、長期間にわたりC3Fを効率的に産
生させることができる。
本発明に係る細胞株は付着性細胞であるため、培養容器
からの培養上清の分離は容易である。
旦盈工至豆皿猪里 培養上清の精製方法としては下記の手段が用いられる。
■ 細胞培養上清を0.22μ無菌フイルターで処理し
、限外口過膜方式で約100倍に濃縮し、それを10%
のリン酸によりp H4,0〜5.0に調整し低温静置
により析出する析出物を遠心分離機で分離した培養t!
縮凍原液調製する。
■ ■で得られた溶出液のpHを5.0〜7.5に調整
し、同じpH領域の緩衝液で緩衝化した陰イオン交換体
、例えばDEAE−セルロースと接触させ、吸着物をO
から0.5Mの無機塩ζ例えば塩化ナトリウムを含む緩
衝液(pH6〜8)を用いて塩濃度を連続的に高めてい
く直線濃度勾配溶出法により溶出させ、0.05〜0.
3Mの塩濃度の緩衝液により溶出される分画を集める。
■ ■の分画液に無機塩、例えば硫酸アンモニウムを0
.6〜1.5M、好ましくは1.0〜1.2Mになるよ
うに添加し、pHを6〜8に調整してから、あらかじめ
1.0〜1.5Mの無機塩、例えば硫酸アンモニウムを
含む緩衝液で緩衝化された疎水性クロマトグラフィー用
樹脂、例えばフェニルセファロースCL−4B、または
オクチルセファロースなどに接触させ、次いで、吸着物
をIMから0.1Mの無機塩、例えば硫酸アンモニウム
を含む緩衝液(pH6〜8)を用いて高い塩濃度から低
い塩濃度へと塩濃度を変化させる直線濃度勾配溶出法に
より溶出させ、0.9Mから0.5 Mの塩濃度の緩衝
液により溶出される分画を集める。
■ ■の溶出液を分子篩クロマトグラフィーの目的でゲ
ルロ過剤、例えばセファデックスG−150、バイオゲ
ルP−100または無機系ゲルロ過剤などを充填したカ
ラムに通液して溶液中のC3Fを充填剤に吸着させた後
、0,01〜0.15Mの無機塩緩衝液にて溶出せしめ
て相対溶出液量が1.0〜1.7、好ましくは1.2〜
1.5である分画を集め、脱塩、濃縮する。
なお、相対溶出液量とはV e / V oで表される
数値である。(Veはカラムに通液する試料液がカラム
から溶出する液量を示し、Voはカラム内のゲル粒子外
部の溶液量を示す) また、この操作は以下の高速液体クロマトグラフィー(
HPLC)システムを用いても実施できる。
まず前工程からの濃縮液を0.15Mの無機塩を含む緩
衝液(pH7,4)で平衡化する。これをHPLC用ゲ
ルロ過カラム、例えば5uperose 12カラム(
ファルマシア社製)またはT S K −3000SW
(東洋曹達社製)或いはこれらに相当する充填カラムに
通液し、CSF活性を有する分画を集める。
■ ■の分画を、逆相型イオンクロマトグラフィー操作
を行うことにより実質的に不純物を含まない純粋なCS
Fを取得できる。これは非極性の充填剤に、対イオンを
含む溶離液を用いて、イオン成分を中性物質と交換し、
分配平衡の差を利用して分離する高速液体クロマトグラ
フィーの1種であり、この目的のための充填剤としては
、TSKgel 0DS−120A (東洋曹達社製)
、日立ゲル3050 (日立社製) 、p Bonda
pak C18、C4(Waters社製) 、Zor
box  OD S (Du Pont社製)などが知
られている。
例えば、p Bondapak C1Bカラムの場合、
カラムを0.1%トリフルオロ酢酸で平衡化しておき、
これに■工程で得たC3F活性を有する分画を通液して
吸着後、061%トリフルオロ酢酸を含む0%から10
0%のアセトニトリルによる直線濃度勾配溶出法により
溶出させ、C3F活性を有する分画を中和後、透析する
ことにより、純C3Fを得ることができる。
以上の精製法において本発明物質の確認追跡は、C3F
活性をマーカーとして行う。
M−C3Fの   ・ − かくして得られたM−C3F活性物質は、分子量100
,000±10.000ダルトンであり、2−メルカプ
トエタノール処理により50.000±10,000ダ
ルトンになる。蛋白質部分のアミノ酸構成はモル%で、
アスパラギン酸及び アスパラギン(Asx)    11〜12グルタミン
酸及び グルタミン(Glx)      7.8〜8.8セリ
ン(Set)         7〜8グリシン(Gl
y)         3〜4ヒスチジン(His) 
       2〜2.8アルギニン(Arg)   
     3〜3.8スレオニン(Thr)     
 5.3N6.3アラニン(Ala)       5
.7〜6.8プロリン(Pro)        7.
5〜8゜5チロシン(Ty、r)       1.2
〜2.2バリン(Va l)        4〜5メ
チオニン(Met)      0.8〜1.8システ
イン(c)73)       5.5〜6.5イソロ
イシン(I L e )     3.3〜4.30イ
シン(Leu)        9.3〜10.3フエ
ニルアラニン(Phe)   4.5〜5.5リジン(
Lys)       11.1〜12.1の範囲にあ
る。シ!II!密度勾配等電点電気泳動法により測定し
た等電点はpH3,5±0.5であり、N末端のアミノ
酸配列は、 (11QI Lys−Glu−Val−Ser−Glu−His−C
ys−Ser−His−Met−Ql)       
            (2ΦILe−Gly−As
n−Gly−His−Leu−Lys−Val−Leu
−Gln−Gln−Leu−ILe−Asp−Ser−
Gln−Met−Glu−Thr−Ser−・・・・・
・である。
以上の特性から、本発明により得られるC3Fは新規物
質であり、生化学用、薬理学用試薬として用いてもよく
、また医薬品として用いる場合には医薬品製造の慣用的
技術に従って製剤化できる。
C3F活性の測定方法は、直径35龍のプラスチック培
養皿に20%馬血清、各濃度のC3F試料、0.3%の
寒天および1×10S個のマウス骨髄細胞を含むMcC
oy’s 5 A培地1爪lを加え7日間37℃で5%
CO2を含む飽和水蒸気下で培養した。培養後、倒立顕
微鏡下で検鏡し、50個以上の細胞集塊をコロニーの数
とした。
また、C3Fの活性はコロニーを1個形成させる活性を
1単位(U)とし、比活性を次式により算出した。
なお蛋白質の定量はブラッドホールド法(M、M。
Bradfold  ;  八nalytical  
Biochemistry+  72巻、 1976年
)によった。
〔発明の効果〕
本発明物質は、従来報告されているマウス細胞由来の天
然型C3Fとは次の点で明確な区別がなされ、明らかに
異なる物質である。
1.3DS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法による
測定により分子it 100,000±io、oooダ
ルトンを示す巨大な糖蛋白質であり従来報告されている
C3Fとは異なる。
2、蛋白質部分のアミノ酸配列に関しては、本発明物質
はN末端がリジンであり、ヒト細胞由来のM−C3Fと
して従来報告されているものとは異なり、マウス細胞由
来のM−C3Fとして従来報告されていものと相同性が
あるものの、C3F分子のアミノ酸組成分析結果が従来
報告さている物質と異なる。すなわち、本発明物質はシ
スティン含量が5.5〜6.5モル%と多く、従来報告
されているC3Fとは異なる高次元構造を有する糖蛋白
質である。
本発明により上記の特性を有するC3Fを大量に取得す
ることができる。
〔実施例〕
1、細胞培養 5X10’個/mlのDK−1細胞を5%牛脂児血清含
有DM−160培地(極東製薬al製、増殖培地)50
0mlと共に、ローラーボトル(ファルコン社製、培養
表面積850cffl)に植込んだ。
37℃にて5日間培養することによりconfluen
tmonolayer  (細胞数2〜3X10”個/
ローラーボトル)を形成させた。このmonolaye
rの培養上清を捨て、250m1のリン酸緩衝食塩水(
PBS、p H7,2)で2回洗浄し、完全に牛胎児血
清を除去した。
洗浄後、1mM塩化リチウム及び0.1%炭酸水素ナト
リウム含有DM−160培地(産生培地)をローラーボ
ルト1本当たり500m1加え、37℃で3日間培養し
た。1回の培養終了後培養上清を回収し、同じローラー
ボルトに前記産生培地500m1を入れ、2回目の培養
を3日間行った。20本のローラーボルトを用いてこの
操作を繰返し、合計501の培養上清を回収した。
得られた培養上清のC3F力価は3500単位/mlで
あった。
2、CSFの精製 上記工程で回収した培養上清5(l全量を濃縮装置(ペ
リコンカセット、PMIO膜使用、ミリボア社製)によ
り500m1に濃縮した。この濃縮液をp H4,5に
調整し、4℃で1晩静置した。生成した沈澱を遠心分離
器で分別し、上清を回収しpH7,5に調整した。(第
一工程) 次に、この液全量を、0.02.M−リン酸緩衝液(p
H7,4)で平衡化したDE52(ワットマン社製)カ
ラム(直径5 cm X高さ45C1m)に通液し、吸
着後0.015Mと0.5 Mの食塩を含む0.02 
M IJン酸緩衝液(p)(7,4)を用いて塩濃度を
連続的に高めていく直線濃度勾配溶出法により溶出させ
、0、08 M〜0.15Mの塩濃度で溶出した分画6
60m1を集めた(第二工程)。
第二工程で得た分画濃縮液150m1に粉末状硫酸アン
モニウムをIMtJ1度になるように添加し、p H7
,4に調整した後、0.15M食塩を含む0.01Mリ
ン酸緩衝液(pH7,4)で平衡化されたフヱニルセフ
ァロースCL−4B(ファルマシア社q)カラム(直径
’l、 5 c+a X高さ60cm)に通液し吸着後
、1M硫酸アンモニウムを含む0.01Mリン酸緩衝液
(pH7,4)及び硫酸アンモニウムを含まない0.0
1Mリン酸緩衝液(p H7,4)を用いて塩濃度を連
続的に下げていく直線濃度勾配溶出法により溶出させ0
.9 M〜0.75Mの塩濃度の緩衝液により溶出した
分画300m1を集めた。(第三工程) 上記第三工程溶出液を限外口過法(PMIO膜−アミコ
ン社製)を用いて:a縮し1mlとした。その中の20
0μlを、0.15M食塩、0.05%PEG及び0.
02%Tween20を含む、0.02 M IJン酸
緩衝液(pH7,4)で平衡化したセファロース12(
ファルマシア社製)カラム(直径1c11×高さ60c
+m)に通液し相対溶出液量が1.25〜1.45の分
画2. Q m I!を得た。この工程を繰返し、同分
画10m1分を集めた。(第四工程) 上記溶出液全量をFPLCシステム(ファルマシア社製
)に装着し、0.1%トリフルオロ酢酸で平衡化した逆
相分配クロマト用04カラム(山村化学社製、直径4.
6 鶴X高さ25CIA)に通液し吸着後0.1%トリ
フルオロ酢酸を含む0%〜65%のアセトニトリルによ
る直線濃度勾配溶出法により溶出させ、アセトニトリル
濃度53〜58%で溶出する分画4.0mlを集めた。
(第五工程)次に、この分画を中和後、透析し、凍結乾
燥を行い、比活性1.0X101′単位/■蛋白質の本
発明物質M−C3Fを得た。
この物質を用いてマウス骨髄細胞を培養した際pこ形成
されたコロニーは単球マクロファージ系コロニーであっ
た。
なお、この工程でのC3Fの溶出パターンを図1に示し
た。また、C3Fの活性ピークに一致して蛋白質の溶出
が認められた。
得られた本発明物質の理化学的性質に関しては、以下に
述べる方法を用いて解析した。
(1)SDS−電気泳動法による分子量測定本発明物質
3μgをそのまま、及び2−メルカプトエタノール(2
−ME)で処理した後、0.1%SDSを含む10%ポ
リアクリルアミドゲルに付与し、0.1%SDSを含む
25mM)リス/19mMグリシン緩衝液(pH8,3
)でそれぞれ電気泳動を行った。ファルマシア社製標準
分子量キット(ホスホリラーゼb5分子量94.000
 :アルブミン、分子量67.000 ニオブアルブミ
ン、分子量43,000 :カルボニックアンヒドラー
ゼ、分子130.000 : )リプシンインヒビター
、分子120.100 :α−ラクトアルブミン、分子
量14.400 )を用いて分子量検量線を作成し、活
性評価と銀染色(バイオランド社製キット)により分子
量を測定した。(第2図、第3図参照) 本発明物質の分子量は100.000±10,000ダ
ルトンで電気泳動的に単一であり、また2−ME処理に
より分子量50.000±10.000ダルトンのサブ
ユニットが得られた。
(2)ゲルb適法による分子量測定 以下の条件でゲルロ過のHPLCを行った。
カラム: 5uperose 12、直径1cmX60
cm(ファルマシア社製) 溶離液:O,OS%PEG、0.02%Tween 2
0及び0.15%NaC1含有0.02Mナトリウムリ
ン酸緩衝液!pH7,4) 流速:0.5mj2/分 フラクション容積:0.5ml!/チューブ/分得られ
た結果を第4図に示した。
また、第4図には分子量マーカーとして、T −グロブ
リン(158,000) 、フォスフォリラーゼb(9
4,000) 、牛血清アルブミン(67,000) 
、オブアルブミン(43,000)を用いて同様に処理
した場合の分子量値を各々矢印を付して示した。
上記マーカーの分子量を基準とすれば、本発明物質は分
子量150.000±10.000ダルトンであった。
(3)  等電点 ショ糖密度勾配等電点電気泳動法により等電点を測定し
た。すなわち、40%両性担体ファルマライト3−10
(ファルマシア社製: pH3〜10)を3.8%含む
50W/V%シヨ糖溶液と同1%を含む水溶液とを用い
て、冷却用ジャケットを装着した内径1cm、長さ25
.6 cmのガラスカラム内に段階的な密度勾配を作製
したところ本発明物質20μgはこの密度勾配のほぼ中
央にあった。
陽極側に1%リン酸−50%ショ糖溶液、陰極側に1.
6%エチレンジアミン溶液を用い、4℃の冷却水を循環
させなから500Vで22時間泳動させた。泳動終了後
0.5mlずつ分取し、氷水冷却下でpHを測定した後
、各分画を0.05%PEGを含む緩衝生理食塩水に対
して透析し、各分画について活性を評価した。
本発明物質の等電点はp H3,5±0.5であった。
(3)アミノ酸組成 P I Go・TAGTI″アミノ酸分析システム(ウ
ォーターズ社製)により蛋白質部分のアミノ酸組成を分
析した。本発明物質20μgを70℃、窒素ガス流通下
で乾固し、6N塩酸により110℃で21時間Pico
・TAG”法により加水分解を行った。加水分解物にフ
ェニルイソチオシアン酸塩を加えてフェニルチオカルバ
ミルアミノ酸を生成させ、内径3.9謳、長さ15cm
のPICO・TAG”Mアミノ酸分析カラムを用いて、
酢酸ナトリウム/アセトニトリル/トリエチルアミン及
び水/アセトニトリル/トリエチルアミンを溶離液とし
たクロマトグラフィーによりフェニルチオカルバミルア
ミノ酸を分離分析した。
また、アミノ酸標準液(ピアス社製:Type  H)
を同様にフェニルチオカルバミル化して分析して作成し
た検量線トより蛋白質部分のアミノ酸組成を求めた。
得られた結果をモル%で示すと下記の通りであった。
アスパラギン酸及び アスパラギン(Asx)         11.4グ
ルタミン酸及び グルタミン(Gin)            8.3
セリン(Ser)            7.5グリ
シン(Gly)            3.4ヒスチ
ジン(His)           2.3アルギニ
ン(Arg)            3.4スレオニ
ン(Thr)           5.8アラニン(
Ala)            6.3プロリン(P
ro)             8.0チロシン(T
yr)            1.6バリン(Val
)            4.5メチオニン(Met
)            1.3システイン(cya
)            5.9イソロイシン(I 
L e )           3.80イシン(L
eu)             9.8フエニルアラ
ニン(phe)         5.0リジン<Li
3>            11.6トリプトフアン
(Trp)        )レースなお、一般に上記
分析条件下においては、システィン及びトリプトファン
の分解回収率が低いことが知られている。
(5)N末端アミノ酸配列 本発明物質の純度検定及び部分構造解明のため、本発明
物質約20μgを用い、気相式プロティンシーケンサ−
(477A型、ABI社製)にかけ得られたPTH(フ
ェニルヒダントイン)アミノ酸をHPLC(120A型
、AB1社製)にて分析し、アミノ酸を同定定量した。
その結果200番目でアミノ酸配列を決定することがで
きた。又、N末端アミノ酸として確認できたのは1種類
であり、電気泳動の結果(第2図)とも合わせて純度は
ほぼ100%である事を確認した。
決定したアミノ酸配列は次の通りであった。
(1)                  αのLy
s−Glu−Val−Ser−Glu−His−X −
5er−旧s−Met−Qυ            
     (2111Le−Gly−^5n−Gly−
His−Leu−Lys−Val−Leu−Gln−G
ln−Leu−ILe−Asp−Ser−Gln−Me
t−Glu−Thr−Ser−なお、7番目の未同定の
アミノ酸に関しては、本発明物質をGreStfiel
dらの方法(AoM、Grestfield et a
l、、J、Biol、Che+s、+238.622(
1963) )を用いてカルボキシメチル化し、得られ
た約20μg分をプロティンシーケンサ−にかけ、シス
ティンであることを確認した。
【図面の簡単な説明】
第1図は第五工程で本発明物質を逆相クロマトグラフィ
ー(c,、山村化学社製)にかけた際の蛋白質溶出パタ
ーン、CSF活性及びアセトニトリルによる直線濃度勾
配溶出法により溶出させた場合のアセトニトリル濃度と
保持時間との関係を示す。 第2図は、本発明物質をSDS/ポリアクリルアミドゲ
ルを用いた電気泳動を行った際の分子量測定を示し、(
A)はそのまま、(B)は還元剤、2−MEで処理した
場合である。 第3図は電気泳動法による分子量測定図であり、(A)
は本発明C3Fをそのまま、(B)は還元剤、2−ME
で処理した場合である。 第4図は、本発明物質のゲルロ過法による分子量測定の
際の蛋白質溶出パターン及びC3F活性を示す。 特許出願人 電気化学工業株式会社 代理人 弁理士  鈴 木 定 子 馬1図 保持時間(分) 馬2図 (A)(B) 馬3図 (A)        (B) も4図 保持時間け)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1) (a)分子量が、非還元条件下でSDSポリアクリルア
    ミドゲル電気泳動により測定すると100,000±1
    0,000ダルトンであり、非還元条件下ゲルロ過法で
    測定すると150,000±10,000ダルトンであ
    り、(b)逆相HPLCにおいて単一のピークとして移
    動し、 (c)比活性が少なくとも1×10^8単位/mg蛋白
    質であり、 (d)蛋白質部分のアミノ酸構成がシステイン4.0%
    以上であり、 (e)蛋白質部分のN末端アミノ酸配列が、【遺伝子配
    列があります】 ・・・・・・であり、哺乳動物の骨髄細胞に作用して単
    球−マクロファージの分化増殖を促進させる糖蛋白質か
    らなる骨髄細胞分化増殖因子。
  2. (2)微工研寄託第1568号の骨髄細胞分化増殖因子
    産生細胞。
  3. (3) [1]微工研寄託第1568号の自発増殖性を有するマ
    ウス線維芽細胞を無血清条件下で培養し、[2][1]
    の培養上清を濃縮後、pH4.0〜5.0の条件下で処
    理し、不溶分を分離し、 [3][2]の処理液をpH5.0〜7.5の条件下で
    陰イオン交換体と接触させ、有用物質を該イオン交換体
    に吸着させた後、0.05〜0.3Mの無機塩溶液にて
    溶出される分画を集め、 [4][3]の分画を0.6〜1.5Mの無機塩濃度に
    調整し、pH6.0〜8.0の条件下で疎水性吸着体に
    吸着させた後、0.9〜0.5Mの無機塩溶液により溶
    出される分画を集め、 [5][4]の分画濃縮液をゲルロ過剤と接触させ、相
    対溶出液量が1.0〜1.7の分画を取得し、[6][
    5]の溶出液を逆相イオンクロマトグラフィー操作を行
    うことにより、 (a)分子量が、非還元条件下でSDSポリアクリルア
    ミドゲル電気泳動により測定すると100,000±1
    0,000ダルトンであり、非還元条件下ゲルロ過法で
    測定すると150,000±10,000ダルトンであ
    り、(b)逆相HPLCにおいて単一のピークとして移
    動し、 (c)比活性が少なくとも1×10^8単位/mg蛋白
    質であり、 (d)蛋白質部分のアミノ酸構成がシステイン4.0%
    以上であり、 (e)蛋白質部分のN末端アミノ酸配列が、【遺伝子配
    列があります】 ・・・・・・である、哺乳動物の骨髄細胞に作用して単
    球−マクロファージの分化増殖を促進させる糖蛋白質か
    らなる骨髄細胞分化増殖因子の製法。
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