JPH064675B2 - 抗腫瘍性ポリペプチド - Google Patents
抗腫瘍性ポリペプチドInfo
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- JPH064675B2 JPH064675B2 JP60167037A JP16703785A JPH064675B2 JP H064675 B2 JPH064675 B2 JP H064675B2 JP 60167037 A JP60167037 A JP 60167037A JP 16703785 A JP16703785 A JP 16703785A JP H064675 B2 JPH064675 B2 JP H064675B2
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- Japan
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- leu
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K14/00—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
- C07K14/435—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
- C07K14/52—Cytokines; Lymphokines; Interferons
- C07K14/525—Tumour necrosis factor [TNF]
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P35/00—Antineoplastic agents
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K38/00—Medicinal preparations containing peptides
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- Peptides Or Proteins (AREA)
- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
- Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は抗腫瘍性ポリペプチドに関し、特にこの内、
一般的にTNFと称されるL−929マウス線維芽細胞
に対し毒作用を有するヒト起源の抗腫瘍性ポリペプチド
に関する。
一般的にTNFと称されるL−929マウス線維芽細胞
に対し毒作用を有するヒト起源の抗腫瘍性ポリペプチド
に関する。
L−929マウス線維芽細胞に対し毒作用を有するヒト
起源の抗腫瘍性ポリペプチドとしては、The Journal of
Biol.Chem.,260,2345−2354,(198
5)に記載されているヒト細胞株HL−60(ATCC
240)より得られたTNFと名付けられたポリペプチ
ドが知られている。このポリペプチドは、そのアミノ酸
配列も殆ど全部が知られている。
起源の抗腫瘍性ポリペプチドとしては、The Journal of
Biol.Chem.,260,2345−2354,(198
5)に記載されているヒト細胞株HL−60(ATCC
240)より得られたTNFと名付けられたポリペプチ
ドが知られている。このポリペプチドは、そのアミノ酸
配列も殆ど全部が知られている。
更に、TNFと名付けられたポリペプチドは、組換えプ
ラスミドにより形質転換された大腸菌により生産される
ことも知られている(Nature,312,724−72
9,(1984,12,20/27),Nature,31
3,803−806,(1985,2,28),Sci
ence,228,149−154,(1985,4,
12))。
ラスミドにより形質転換された大腸菌により生産される
ことも知られている(Nature,312,724−72
9,(1984,12,20/27),Nature,31
3,803−806,(1985,2,28),Sci
ence,228,149−154,(1985,4,
12))。
これらの形質転換された大腸菌により産生されるポリペ
プチドも又、クローン化されたDNAより推測される塩
基配列はThe Journal of Biol.Chem.,260に記載さ
れたものと同じであり、Nature,313に記載されたも
のがN−末端アミノ酸の2個バリンとアルギニンが欠落
している点が相違するのみである。
プチドも又、クローン化されたDNAより推測される塩
基配列はThe Journal of Biol.Chem.,260に記載さ
れたものと同じであり、Nature,313に記載されたも
のがN−末端アミノ酸の2個バリンとアルギニンが欠落
している点が相違するのみである。
この発明の目的は、叙上のような情況下において、新規
な抗腫瘍性ポリペプチドを見い出すことにある。
な抗腫瘍性ポリペプチドを見い出すことにある。
本発明者等は叙上の目的を達成するものとして以下の性
質を有する抗腫瘍性ポリペプチドを、製造することに成
功した。
質を有する抗腫瘍性ポリペプチドを、製造することに成
功した。
すなわち本発明は、N末端からのアミノ酸配列がVal-A-
Ser-X-Thr-B-Thr-C-D-E-F-G-Val-Ala-His-Val-Ala-Asn
で表わされ、かつAがArg又はLys、BがArg又はPro、C
がArg又はPro、DがSer又はLys、EがArg又はPro、Fが
Lys又はVal、GがPhe又はPro、Xが未同定アミノ酸であ
るペプチドフラグメントを有し、他にトリプシン分解フ
ラグメントとしてVal-Val-Ala-Asn-Pro-Gln-Ala-Glu-Gl
y-Gln-Leu-Gln,Ala-Asn-Ala-Leu-leu-Ala,Asn-Gln-Leu-
Val-Val-X-X-X-Gly-Leu,Ile-Ala-Val-X-Tyr,Val-Asn-Le
u-Leu,Glu-Thr-Pro-Glu-Gly-Ala-Glu-Ala,Tyr-Glu-Pro-
Ile-Tyr-Leu-Gly-Gly-X-Phe及びLeu-Ser-Ala-Glu-Ile-A
sn-Arg-Pro-Asp-Tyr-Leu-Asp-Phe-Ala-Glu-Ser-Gly-Gln
-Val-Tyrを有し、かつ下記の理化学的性質を有する抗腫
瘍性ポリペプチドである。
Ser-X-Thr-B-Thr-C-D-E-F-G-Val-Ala-His-Val-Ala-Asn
で表わされ、かつAがArg又はLys、BがArg又はPro、C
がArg又はPro、DがSer又はLys、EがArg又はPro、Fが
Lys又はVal、GがPhe又はPro、Xが未同定アミノ酸であ
るペプチドフラグメントを有し、他にトリプシン分解フ
ラグメントとしてVal-Val-Ala-Asn-Pro-Gln-Ala-Glu-Gl
y-Gln-Leu-Gln,Ala-Asn-Ala-Leu-leu-Ala,Asn-Gln-Leu-
Val-Val-X-X-X-Gly-Leu,Ile-Ala-Val-X-Tyr,Val-Asn-Le
u-Leu,Glu-Thr-Pro-Glu-Gly-Ala-Glu-Ala,Tyr-Glu-Pro-
Ile-Tyr-Leu-Gly-Gly-X-Phe及びLeu-Ser-Ala-Glu-Ile-A
sn-Arg-Pro-Asp-Tyr-Leu-Asp-Phe-Ala-Glu-Ser-Gly-Gln
-Val-Tyrを有し、かつ下記の理化学的性質を有する抗腫
瘍性ポリペプチドである。
(a)分子量:17400±500(SDS電気泳動
法) (b)等電点:pI5.7±0.2(ゲル等電点電気泳動法) (c)pH安定性:pH6から9の範囲で安定 (d)温度安定性:pH7.0,65℃,1時間の加熱によ
り60〜70%失活する (e)蛋白質分解酵素に対する安定性:失活する (f)生理活性:ヒト正常細胞に対し細胞毒性を示さ
ず、ヒト腫瘍細胞に対し細胞毒性を示す このものは、例えばヒト急性骨髄性白血病細胞THP−
1(Int.J.Cancer,26,171−176(198
0))を分化誘導物質と接触せしめつつ又は接触せしめ
た後、培養又は培地中に懸濁することにより製造するこ
とができる。
法) (b)等電点:pI5.7±0.2(ゲル等電点電気泳動法) (c)pH安定性:pH6から9の範囲で安定 (d)温度安定性:pH7.0,65℃,1時間の加熱によ
り60〜70%失活する (e)蛋白質分解酵素に対する安定性:失活する (f)生理活性:ヒト正常細胞に対し細胞毒性を示さ
ず、ヒト腫瘍細胞に対し細胞毒性を示す このものは、例えばヒト急性骨髄性白血病細胞THP−
1(Int.J.Cancer,26,171−176(198
0))を分化誘導物質と接触せしめつつ又は接触せしめ
た後、培養又は培地中に懸濁することにより製造するこ
とができる。
分化誘導物質は、悪性化単球性細胞と接触した時、この
悪性化単球性細胞をマクロファージ、顆粒球の単球細胞
に分化誘導せしめる作用を有する物質であり、具体的に
はヘミン、アクチノマイシンD,ヘキサメチレンアクラ
ミノマイシンA,テレオシジン,マイトマイシンC,プ
レオマイシン,プロピオン酸,酢酸ナトリウム,カダベ
リン,ツニカマイシン,12−o−テトラデカノイルフ
ォルボール13アセテート(TPA),γ−インターフ
ェロン等のリンフォカイン、D−因子,アルギナーゼ,
ヒストンHI,リポポリサッカライド(LPS),脂質
A,グルココルチコイド,1d−25−デハイドロオキ
シビタミンD3,ポリ(I),ポリ(ADP−リボー
ス),BCG,クロロキン等があげられる。
悪性化単球性細胞をマクロファージ、顆粒球の単球細胞
に分化誘導せしめる作用を有する物質であり、具体的に
はヘミン、アクチノマイシンD,ヘキサメチレンアクラ
ミノマイシンA,テレオシジン,マイトマイシンC,プ
レオマイシン,プロピオン酸,酢酸ナトリウム,カダベ
リン,ツニカマイシン,12−o−テトラデカノイルフ
ォルボール13アセテート(TPA),γ−インターフ
ェロン等のリンフォカイン、D−因子,アルギナーゼ,
ヒストンHI,リポポリサッカライド(LPS),脂質
A,グルココルチコイド,1d−25−デハイドロオキ
シビタミンD3,ポリ(I),ポリ(ADP−リボー
ス),BCG,クロロキン等があげられる。
ヒト骨髄性白血病細胞THP−1を分化誘導物質に接触
せしめる方法は、THP−1を分化誘導物質を含有する
培地に懸濁または培養すればよい。THP−1を培養し
て抗腫瘍性ポリペプチドを生成せしめるには、分化誘導
物質が存在する条件下で培養を続けてもよいが、ヒト骨
髄性白血病細胞を分化誘導物質と接触せしめた後、同細
胞を分化誘導物質を含まない培地に移し変えて培養して
もよい。後者の方法の場合、THP−1を移し変えた後
の培地に生体外刺激物質を添加してもよい。
せしめる方法は、THP−1を分化誘導物質を含有する
培地に懸濁または培養すればよい。THP−1を培養し
て抗腫瘍性ポリペプチドを生成せしめるには、分化誘導
物質が存在する条件下で培養を続けてもよいが、ヒト骨
髄性白血病細胞を分化誘導物質と接触せしめた後、同細
胞を分化誘導物質を含まない培地に移し変えて培養して
もよい。後者の方法の場合、THP−1を移し変えた後
の培地に生体外刺激物質を添加してもよい。
生体外刺激物質とは、ヒト細胞の細胞膜またはライソゾ
ームに変化を与え生体内高分子を細胞外に放出または漏
出し易くさせる作用を有するものである。具体的にはリ
ポポリサッカライド(LPS),各種レクチン,ビタミ
ンA等がある。
ームに変化を与え生体内高分子を細胞外に放出または漏
出し易くさせる作用を有するものである。具体的にはリ
ポポリサッカライド(LPS),各種レクチン,ビタミ
ンA等がある。
THP−1を培養する培地は、動物細胞を培養する通常
の培地のいずれもが用いられる。具体的にはローズウエ
ル・パーク・メモリアル・インスティテュート1640
培地(Rosewell Park Memorial Instiute−1640、
以下、RPMI−1640と略す。)が好適であるが、
他にダルベッコ変法イーグル培地(Dulbeccos Modified
Eagle Medium),イーグル基礎培地(Eagles Minimum
Essential Medium,以下、MEM培地と略す。),クリ
ック培地(Click Medium)なども用いられる。これらの
培地には胎児ウシ血清(以下FBSと略す。)や新生児
ウシ血清,ウマ血清などを添加して用いることもある
が、血清を全く含まない培地を用いたとき抗腫瘍性ポリ
ペプチドの分離、精製工程において極めて良い結果が得
られる。
の培地のいずれもが用いられる。具体的にはローズウエ
ル・パーク・メモリアル・インスティテュート1640
培地(Rosewell Park Memorial Instiute−1640、
以下、RPMI−1640と略す。)が好適であるが、
他にダルベッコ変法イーグル培地(Dulbeccos Modified
Eagle Medium),イーグル基礎培地(Eagles Minimum
Essential Medium,以下、MEM培地と略す。),クリ
ック培地(Click Medium)なども用いられる。これらの
培地には胎児ウシ血清(以下FBSと略す。)や新生児
ウシ血清,ウマ血清などを添加して用いることもある
が、血清を全く含まない培地を用いたとき抗腫瘍性ポリ
ペプチドの分離、精製工程において極めて良い結果が得
られる。
THP−1の培養は通常1〜5×106個/mの細胞密
度で35〜38℃にて4〜6%炭酸ガス気流中で行な
い、培養は浮遊培養で行なう。
度で35〜38℃にて4〜6%炭酸ガス気流中で行な
い、培養は浮遊培養で行なう。
分化誘導物質は、通常培養当初より培地に含有せしめ
る。また、生体外刺激物質は分化されたヒト骨髄性白血
病細胞の培養当初より培地に含有せしめてもよいが、同
細胞の増殖がある程度進んでから培地に含有せしめても
よい。しかし、生体刺激物質を添加しなくとも抗腫瘍性
ポリペプチドは充分生産されるので、生体外刺激物質を
添加しない方が、抗腫瘍性ポリペプチドの精製の際に好
都合である。
る。また、生体外刺激物質は分化されたヒト骨髄性白血
病細胞の培養当初より培地に含有せしめてもよいが、同
細胞の増殖がある程度進んでから培地に含有せしめても
よい。しかし、生体刺激物質を添加しなくとも抗腫瘍性
ポリペプチドは充分生産されるので、生体外刺激物質を
添加しない方が、抗腫瘍性ポリペプチドの精製の際に好
都合である。
抗腫瘍性ポリペプチドは以下のように定性及び定量分析
できる。即ち、標的細胞であるL−929細胞(Proc.
Natl. Acad. Sci. U.S.A.72,3666−36
70)をMEM培地に5%仔牛胎児血清を加え育成し、
8×104細胞が100μの同上培地に含まれる様に
し、96穴の平底プレートに育種する。育種条件は37
℃、2時間、5%CO2、100%H2Oで通常細胞培養
に用いられる方法でよい。その後、アクチノマイシンD
培地中に終濃度1μg/mとなる様に加え、培養液の
液量を150μとする。即座に抗腫瘍性ポリペプチド
を含むと考えられる検体を適当にMEM培地で稀釈した
ものを50μ加える。この際、稀釈率を適宜調整して
ED50を求めることができる。更に、最終液量が20
0μとなったL−929細胞を上記条件で18時間培
養を継続する。細胞壊死活性は、まず全培地を除去し、
ここに0.2%クリスタルバイオレットの2%メチルアル
コール溶液を加え固定染色する。クリスタルバイオレッ
トは全有核細胞を染色し、抗腫瘍性ポリペプチドにより
壊死し、フラスコ底面より遊離した細胞は染色しないの
で、抗腫瘍性ポリペプチド活性を直接測定できる。この
染色度をOD 590nmの吸収で測定し、対照群に対
する染色度と比較することにより抗腫瘍性ポリペプチド
活性を測定する。活性の定義は次の様に行う。L−92
9細胞が50%生存できる検体原液の稀釈率を原液の1
mlあたりの活性とする。即ち、原液の1倍稀釈でED5
0を与える検体の活性は1単位/mlである。
できる。即ち、標的細胞であるL−929細胞(Proc.
Natl. Acad. Sci. U.S.A.72,3666−36
70)をMEM培地に5%仔牛胎児血清を加え育成し、
8×104細胞が100μの同上培地に含まれる様に
し、96穴の平底プレートに育種する。育種条件は37
℃、2時間、5%CO2、100%H2Oで通常細胞培養
に用いられる方法でよい。その後、アクチノマイシンD
培地中に終濃度1μg/mとなる様に加え、培養液の
液量を150μとする。即座に抗腫瘍性ポリペプチド
を含むと考えられる検体を適当にMEM培地で稀釈した
ものを50μ加える。この際、稀釈率を適宜調整して
ED50を求めることができる。更に、最終液量が20
0μとなったL−929細胞を上記条件で18時間培
養を継続する。細胞壊死活性は、まず全培地を除去し、
ここに0.2%クリスタルバイオレットの2%メチルアル
コール溶液を加え固定染色する。クリスタルバイオレッ
トは全有核細胞を染色し、抗腫瘍性ポリペプチドにより
壊死し、フラスコ底面より遊離した細胞は染色しないの
で、抗腫瘍性ポリペプチド活性を直接測定できる。この
染色度をOD 590nmの吸収で測定し、対照群に対
する染色度と比較することにより抗腫瘍性ポリペプチド
活性を測定する。活性の定義は次の様に行う。L−92
9細胞が50%生存できる検体原液の稀釈率を原液の1
mlあたりの活性とする。即ち、原液の1倍稀釈でED5
0を与える検体の活性は1単位/mlである。
このようにして得られる抗腫瘍性ポリペプチドが生成蓄
積された培養液は通常の蛋白質の精製法に準じて精製さ
れ、本発明の抗腫瘍性ポリペプチドが精製される。即
ち、塩基性陰イオン交換体によるイオン交換クロマトグ
ラフィー,塩析法,透析法.ゲル濾過法,疎水クロマト
グラフィー,高速分子篩クロマトグラフィー,電気泳動
法等を順次又は適宜組み合せることによって精製され
る。以下、更に具体的に説明する。塩基性陰イオン交換
体としてはDEAE−セファデックスA−25,A−5
0,DEAE−セファロースCL−6B,DEAE−セ
ファミル(以上、ファルマシア社製)が好ましく、その
他ジエチルアミノ基,アミノエチル基または四級化アミ
ノエチル基含有陰イオン交換体等も使用される。使用さ
れる緩衝液としてはpH6.0〜9.0のトリス−塩酸塩または
リン酸緩衝液が望ましく、これら0.05M程度の希薄な緩
衝液で抗腫瘍性ポリペプチドの培養液を稀釈し、塩濃度
0.1M以下の溶液としてて陰イオン交換体と接触せしめ
て抗腫瘍性ポリペプチドを吸着させる。抗腫瘍性ポリペ
プチドの溶出は0.1〜0.2Mの食塩又は塩化カリウム等の
塩類溶液で行なわれ、抗腫瘍性ポリペプチドは0.2M付
近の塩濃度で溶出される。当該陰イオン交換体との接触
はカラム法が望ましいが、大量の場合にはバッチ法も採
用される。
積された培養液は通常の蛋白質の精製法に準じて精製さ
れ、本発明の抗腫瘍性ポリペプチドが精製される。即
ち、塩基性陰イオン交換体によるイオン交換クロマトグ
ラフィー,塩析法,透析法.ゲル濾過法,疎水クロマト
グラフィー,高速分子篩クロマトグラフィー,電気泳動
法等を順次又は適宜組み合せることによって精製され
る。以下、更に具体的に説明する。塩基性陰イオン交換
体としてはDEAE−セファデックスA−25,A−5
0,DEAE−セファロースCL−6B,DEAE−セ
ファミル(以上、ファルマシア社製)が好ましく、その
他ジエチルアミノ基,アミノエチル基または四級化アミ
ノエチル基含有陰イオン交換体等も使用される。使用さ
れる緩衝液としてはpH6.0〜9.0のトリス−塩酸塩または
リン酸緩衝液が望ましく、これら0.05M程度の希薄な緩
衝液で抗腫瘍性ポリペプチドの培養液を稀釈し、塩濃度
0.1M以下の溶液としてて陰イオン交換体と接触せしめ
て抗腫瘍性ポリペプチドを吸着させる。抗腫瘍性ポリペ
プチドの溶出は0.1〜0.2Mの食塩又は塩化カリウム等の
塩類溶液で行なわれ、抗腫瘍性ポリペプチドは0.2M付
近の塩濃度で溶出される。当該陰イオン交換体との接触
はカラム法が望ましいが、大量の場合にはバッチ法も採
用される。
陰イオン交換クロマトグラフィーを行なう前に、前処理
として限外濾過膜で低分子物質を除去することが望まし
く、精製効果を上げることが出来る。
として限外濾過膜で低分子物質を除去することが望まし
く、精製効果を上げることが出来る。
陰イオン交換クロマトグラフィーで得られた溶液は透析
後、濃縮してゲル濾過に付される。ゲル濾過用の担体と
してはセファデックスG−75,G−100(ファルマ
シア社製),セファクリルS−200(ファルマシア社
製),バイオゲルP−100(バイオラット社製)及び
トーヨーパールHW−50,HW−55(東洋曹達工業
社製)等が使用される。ゲル濾過に使用する緩衝液はpH
6.0〜9.0のトリス−塩酸塩またはリン酸緩衝液が使用さ
れ、吸着を防ぐ目的で0.2〜0.5Mの食塩等の塩類を添加
して使用すことが望ましい。この工程による精製度は2
〜10倍である。
後、濃縮してゲル濾過に付される。ゲル濾過用の担体と
してはセファデックスG−75,G−100(ファルマ
シア社製),セファクリルS−200(ファルマシア社
製),バイオゲルP−100(バイオラット社製)及び
トーヨーパールHW−50,HW−55(東洋曹達工業
社製)等が使用される。ゲル濾過に使用する緩衝液はpH
6.0〜9.0のトリス−塩酸塩またはリン酸緩衝液が使用さ
れ、吸着を防ぐ目的で0.2〜0.5Mの食塩等の塩類を添加
して使用すことが望ましい。この工程による精製度は2
〜10倍である。
また、陰イオン交換クロマトグラフィーで得られた抗腫
瘍性ポリペプチド活性溶液は疎水クロマトグラフィーで
精製することもでき、この場合はブチル−トーヨーパー
ル650(東洋曹達工業社製)等を担体とし、硫安,食
塩等の塩類を用いて抗腫瘍性ポリペプチドを溶出せしめ
る。この工程による精製度は5〜30倍であり、回収率
は80%以上である。また、この段階で抗腫瘍性ポリペ
プチドの比活性は1×106以上、抗腫瘍性ポリペプチ
ド含有率は1.0%以上になる。
瘍性ポリペプチド活性溶液は疎水クロマトグラフィーで
精製することもでき、この場合はブチル−トーヨーパー
ル650(東洋曹達工業社製)等を担体とし、硫安,食
塩等の塩類を用いて抗腫瘍性ポリペプチドを溶出せしめ
る。この工程による精製度は5〜30倍であり、回収率
は80%以上である。また、この段階で抗腫瘍性ポリペ
プチドの比活性は1×106以上、抗腫瘍性ポリペプチ
ド含有率は1.0%以上になる。
ゲル濾過で精製した抗腫瘍性ポリペプチド含有液は、次
いでMono Q HR5/5カラム(ファルマシア社製、
高性能陰イオン交換体カラム)を使用するファルマシア
FPLC(Fast Protein,Peptide,Polynucleotide,Liqu
id Chromatography)システムによる高性能陰イオン交
換クロマトグラフィーによって更に精製される。精製度
は5〜10倍で活性の回収率は70〜90%である。
いでMono Q HR5/5カラム(ファルマシア社製、
高性能陰イオン交換体カラム)を使用するファルマシア
FPLC(Fast Protein,Peptide,Polynucleotide,Liqu
id Chromatography)システムによる高性能陰イオン交
換クロマトグラフィーによって更に精製される。精製度
は5〜10倍で活性の回収率は70〜90%である。
この高性能陰イオン交換体クロマトグラフィーの条件は
最初のDEAE−セファローズ等の担体を使用する陰イ
オン交換クロマトグラフィーの場合と同じ条件下であ
る。
最初のDEAE−セファローズ等の担体を使用する陰イ
オン交換クロマトグラフィーの場合と同じ条件下であ
る。
FPLCにより精製された抗腫瘍性ポリペプチド溶液を
Mono Q HR5/5カラムを使用する再FPLCでS
DS−電気泳動的に単一な活性蛋白として精製すること
ができ、この方法による精製度は5〜10倍であり、蛋
白に対する比活性5×108単位/mg蛋白質を有する精
製標品が得られる。
Mono Q HR5/5カラムを使用する再FPLCでS
DS−電気泳動的に単一な活性蛋白として精製すること
ができ、この方法による精製度は5〜10倍であり、蛋
白に対する比活性5×108単位/mg蛋白質を有する精
製標品が得られる。
ところが、このSDS−電気泳動的に単一な活性標品に
ついて溶出条件を変えてMono Q HR5/5カラムを
使用するFPLCによるイオン交換クロマトグラフィー
を行うことにより3種類の活性蛋白質成分が分離される
ことが判明した。それぞれの活性蛋白を分取し、同条件
下で再FPLCを行うことにより3種類の活性蛋白標品
が得られる。
ついて溶出条件を変えてMono Q HR5/5カラムを
使用するFPLCによるイオン交換クロマトグラフィー
を行うことにより3種類の活性蛋白質成分が分離される
ことが判明した。それぞれの活性蛋白を分取し、同条件
下で再FPLCを行うことにより3種類の活性蛋白標品
が得られる。
FPLCで溶出される順にTNF−1,TNF−2,及
びTNF−3と名づけた。
びTNF−3と名づけた。
これら単離された抗腫瘍性ポリペプチドの理化学的性質
及びL−929に対する比活性は次のとおりである。
及びL−929に対する比活性は次のとおりである。
この表に示すように分子量及び等電点について差は見ら
れないが、比活性において差が見出される。次にTNF
−1,TNF−2,TNF−3のN末端アミノ酸配列を
示す。
れないが、比活性において差が見出される。次にTNF
−1,TNF−2,TNF−3のN末端アミノ酸配列を
示す。
上記N末端アミノ酸配列においてXで示される第4番目
のアミノ酸は気相アミノ酸配列分析機で同定されないア
ミノ酸であり、Serは検出されず、この方法では検出さ
れないアミノ酸であるCysの可能性が考えられる。前述
のヒト細胞株HL−60より得られるTNFのN末端ア
ミノ酸配列はVal-Arg-Ser-Ser-Arg-Thr-Pro-Ser-Asp-Ly
s-Pro-Val-Ala-His-Valであることが記載されており、
これと比較するとTNF−1,TNF−2,TNF−3
は第4番目のアミノ酸がSerではなく、第5番目のアミ
ノ酸もSerではなくThrとなっており、第10番目のアミ
ノ酸もAspではなくArg又はProとなっている。更にTN
F−1は第12番目のアミノ酸がPheとなっている。従
って、HL−60より得られるTNFと本発明の抗腫瘍
性ポリペプチドはN末端アミノ酸配列において明らかに
異なっている。因みにウサギのTNFのN末端アミノ酸
配列は特開昭60−19719号公報にSer-Ala-Ser-Ar
g-Ala-Leu-Ser-Asp-Lys-Pro-Leu-Ala-His-Valであるこ
とが記載されているが、これとHL−60のTNFを比
較すると、N末端の2個のアミノ酸が欠如しているほ
か、第4,第7,第8及び第13番目のアミノ酸が異な
っている。他の大部分のアミノ酸配列はウサギのものも
HL−60のものも差がないといわれている。本発明の
抗腫瘍性ポリペプチドについてSDSポリアクリルアミ
ドゲル電気泳動で単一なバンドを示す抗腫瘍性ポリペプ
チド(TNF−1,TNF−2およびTNF−3の混合
物)100μgを含む水溶液100μにトリプシン3.
3μgを加え37℃、pH8.0で22時間放置してトリプシ
ン分解を行った。分解物をRP318カラム(バイオラ
ッド社製、逆相HPLC用カラム)を使用するHPLC
によりF−1からF−8のフラグメントとして分離し
た。それぞれのフラグメントについてアプライド・バイ
オシステムズ社製、アミノ酸シークエンシングアナライ
ザー(モデル 470A)を用いてエドマン分解を行っ
た。遊離してくるフェニルチオヒダントイン−アミノ酸
をHPLC(島津LC−4A型)にて分析を行い常法に
従ってアミノ酸を決定した。その結果は次のとおりであ
った。
のアミノ酸は気相アミノ酸配列分析機で同定されないア
ミノ酸であり、Serは検出されず、この方法では検出さ
れないアミノ酸であるCysの可能性が考えられる。前述
のヒト細胞株HL−60より得られるTNFのN末端ア
ミノ酸配列はVal-Arg-Ser-Ser-Arg-Thr-Pro-Ser-Asp-Ly
s-Pro-Val-Ala-His-Valであることが記載されており、
これと比較するとTNF−1,TNF−2,TNF−3
は第4番目のアミノ酸がSerではなく、第5番目のアミ
ノ酸もSerではなくThrとなっており、第10番目のアミ
ノ酸もAspではなくArg又はProとなっている。更にTN
F−1は第12番目のアミノ酸がPheとなっている。従
って、HL−60より得られるTNFと本発明の抗腫瘍
性ポリペプチドはN末端アミノ酸配列において明らかに
異なっている。因みにウサギのTNFのN末端アミノ酸
配列は特開昭60−19719号公報にSer-Ala-Ser-Ar
g-Ala-Leu-Ser-Asp-Lys-Pro-Leu-Ala-His-Valであるこ
とが記載されているが、これとHL−60のTNFを比
較すると、N末端の2個のアミノ酸が欠如しているほ
か、第4,第7,第8及び第13番目のアミノ酸が異な
っている。他の大部分のアミノ酸配列はウサギのものも
HL−60のものも差がないといわれている。本発明の
抗腫瘍性ポリペプチドについてSDSポリアクリルアミ
ドゲル電気泳動で単一なバンドを示す抗腫瘍性ポリペプ
チド(TNF−1,TNF−2およびTNF−3の混合
物)100μgを含む水溶液100μにトリプシン3.
3μgを加え37℃、pH8.0で22時間放置してトリプシ
ン分解を行った。分解物をRP318カラム(バイオラ
ッド社製、逆相HPLC用カラム)を使用するHPLC
によりF−1からF−8のフラグメントとして分離し
た。それぞれのフラグメントについてアプライド・バイ
オシステムズ社製、アミノ酸シークエンシングアナライ
ザー(モデル 470A)を用いてエドマン分解を行っ
た。遊離してくるフェニルチオヒダントイン−アミノ酸
をHPLC(島津LC−4A型)にて分析を行い常法に
従ってアミノ酸を決定した。その結果は次のとおりであ
った。
F−1:Val-Val-Ala-Asn-Pro-Gln-Ala-Glu-G ly-Gl
n-Leu-Gln F−2:Ala-Asn-Ala-Leu-Leu-Ala F−3:Asn-Gln-Leu-Val-Val-X-X-X-Gly-Leu F−4:Ile-Ala-Val-X-Tyr F−5:Val-Asn-Leu-Leu F−6:Glu-Thr-Pro-Glu-Gly-Ala-Glu-Ala F−7:Tyr-Glu-Pro-Ile-Tyr-Leu-Gly-Gly-X-Phe F−8:Leu-Ser-Ala-Glu-Ile-Asn-Arg-Pro-Asp-Tyr-Le
u-Asp-Phe-Ala-Glu-Ser-Gly-Gly-Gln-Val-Tyr これらのF−1〜F−8のトリプシン分解フラグメント
の分析結果から推定される構造はいずれもHL−60の
TNF構造中に見い出されるので、TNF−1,TNF
−2,およびTNF−3のいずれもN末端から13番目
以降のアミノ酸配列はHL−60のTNFと同じである
と推定される。
n-Leu-Gln F−2:Ala-Asn-Ala-Leu-Leu-Ala F−3:Asn-Gln-Leu-Val-Val-X-X-X-Gly-Leu F−4:Ile-Ala-Val-X-Tyr F−5:Val-Asn-Leu-Leu F−6:Glu-Thr-Pro-Glu-Gly-Ala-Glu-Ala F−7:Tyr-Glu-Pro-Ile-Tyr-Leu-Gly-Gly-X-Phe F−8:Leu-Ser-Ala-Glu-Ile-Asn-Arg-Pro-Asp-Tyr-Le
u-Asp-Phe-Ala-Glu-Ser-Gly-Gly-Gln-Val-Tyr これらのF−1〜F−8のトリプシン分解フラグメント
の分析結果から推定される構造はいずれもHL−60の
TNF構造中に見い出されるので、TNF−1,TNF
−2,およびTNF−3のいずれもN末端から13番目
以降のアミノ酸配列はHL−60のTNFと同じである
と推定される。
高純度に精製された本発明の抗腫瘍性ポリペプチドはヒ
トに投与したときに副作用がなく、腫瘍細胞のみを壊死
せしめる作用を有するものと期待される。精製した抗腫
瘍性ポリペプチドはマウスに静注投与したとき急性およ
び亜急性毒性を示さず、たとえば腎原発肺転移を有する
末期癌患者に静注投与すれば病巣は消失、縮退または拡
大を停止し、治癒するものと思われる。本発明の抗腫瘍
性ポリペプチドはヒト正常細胞WI−38及びFlow10
00並びにマウス胎児細胞に対して細胞毒性を示さない
が、ヒト腫瘍細胞ヘラ(Hele)及びKB並びにマウス腫瘍
細胞サルコーマ180及びL−1210に対して細胞毒
性を示すと思われる。
トに投与したときに副作用がなく、腫瘍細胞のみを壊死
せしめる作用を有するものと期待される。精製した抗腫
瘍性ポリペプチドはマウスに静注投与したとき急性およ
び亜急性毒性を示さず、たとえば腎原発肺転移を有する
末期癌患者に静注投与すれば病巣は消失、縮退または拡
大を停止し、治癒するものと思われる。本発明の抗腫瘍
性ポリペプチドはヒト正常細胞WI−38及びFlow10
00並びにマウス胎児細胞に対して細胞毒性を示さない
が、ヒト腫瘍細胞ヘラ(Hele)及びKB並びにマウス腫瘍
細胞サルコーマ180及びL−1210に対して細胞毒
性を示すと思われる。
以下、実施例にて本発明を詳細に説明する。
実施例1 5%牛胎児性血清を有するRPMI−1640無菌培地
200を300容培養槽に張り込み、この培地TH
P−1細胞を2×105個/mになるように懸濁し
た。これを37℃で4日間培養し、得られた培養液を遠
心分離してTHP−1細胞を無菌的に採取した。この細
胞を別の培養槽に入れた血清を含まない上記RPMI−
1640培地200に移し、これにTPAを100n
g/m添加し、ゆるやかに液を攪拌(100r.p.
m.)しつつ無菌的条件下37.0℃で5時間培養(誘導)
を行った。このようにして得られた培養液を遠心分離し
て細胞を分離、除去して1.5×103単位/mlの抗腫瘍
性ポリペプチド活性を有する培養液を得た。このように
して得られた培養上清液を限外濾過膜(ミリポア社製、
HVLP OHV 20)で1/10量になるまで濃縮し
た。この濃縮液に固形硫酸アンモニウムを加え(65%
飽和量)て溶解し、蛋白を沈澱させた。該沈殿物を遠心
分離(1000r.p.m.,20分間)により採取し、少量
の0.05Mトリス−塩酸塩緩衝液(pH7.7)に溶解せしめ
た。次いで、これを同緩衝液に対し透析し(5℃、24
時間)、内液に等量の緩衝液を加え、これを予め同緩衝
液で平衡化させたDEAE−トーヨーパールM650カ
ラム(5×40cm)に負荷した。このカラムを同緩衝液
1.0で洗浄後、0.2Mの食塩を含有する同緩衝液で溶出
した。
200を300容培養槽に張り込み、この培地TH
P−1細胞を2×105個/mになるように懸濁し
た。これを37℃で4日間培養し、得られた培養液を遠
心分離してTHP−1細胞を無菌的に採取した。この細
胞を別の培養槽に入れた血清を含まない上記RPMI−
1640培地200に移し、これにTPAを100n
g/m添加し、ゆるやかに液を攪拌(100r.p.
m.)しつつ無菌的条件下37.0℃で5時間培養(誘導)
を行った。このようにして得られた培養液を遠心分離し
て細胞を分離、除去して1.5×103単位/mlの抗腫瘍
性ポリペプチド活性を有する培養液を得た。このように
して得られた培養上清液を限外濾過膜(ミリポア社製、
HVLP OHV 20)で1/10量になるまで濃縮し
た。この濃縮液に固形硫酸アンモニウムを加え(65%
飽和量)て溶解し、蛋白を沈澱させた。該沈殿物を遠心
分離(1000r.p.m.,20分間)により採取し、少量
の0.05Mトリス−塩酸塩緩衝液(pH7.7)に溶解せしめ
た。次いで、これを同緩衝液に対し透析し(5℃、24
時間)、内液に等量の緩衝液を加え、これを予め同緩衝
液で平衡化させたDEAE−トーヨーパールM650カ
ラム(5×40cm)に負荷した。このカラムを同緩衝液
1.0で洗浄後、0.2Mの食塩を含有する同緩衝液で溶出
した。
抗腫瘍性ポリペプチド活性区分2.0を集め、硫安分画
(40%〜55%飽和画分)を行い、得られた硫安沈澱
を少量の水に溶かし、この水溶液を同緩衝液で十分透析
した(5℃、24時間)。
(40%〜55%飽和画分)を行い、得られた硫安沈澱
を少量の水に溶かし、この水溶液を同緩衝液で十分透析
した(5℃、24時間)。
透析内液に40%飽和量の硫安を加えて溶解し、遠心分
離して不溶物を除去し、予め40%飽和硫安を含む0.05
Mトリス−塩酸塩緩衝液で平衡化したブチル−トーヨー
パール650Sカラム接触2.5×30cm)を用い流速2.0
m/min.の条件で疎水クロマトグラフィーを行っ
た。次いで、抗腫瘍性ポリペプチド活性画分を集め、0.
05Mトリス−塩酸塩緩衝液(pH7.8)で透析した。透析
内液を予め50mMトリス−塩酸塩緩衝液(pH8.5)で
平衡化したMono Q HR5/5カラムに負荷し、同緩
衝液で洗浄した後、0.1,0.15,0.2,0.3Mと順次食塩濃度
を上げる段階的溶出法により抗腫瘍性ポリペプチド活性
物質を溶出した。抗腫瘍性ポリペプチド活性は0.2Mの
食塩で溶出され、比活性1×108単位/mg蛋白質まで
精製された。この工程における精製度は5〜15倍、回
収率は80%以上であった。
離して不溶物を除去し、予め40%飽和硫安を含む0.05
Mトリス−塩酸塩緩衝液で平衡化したブチル−トーヨー
パール650Sカラム接触2.5×30cm)を用い流速2.0
m/min.の条件で疎水クロマトグラフィーを行っ
た。次いで、抗腫瘍性ポリペプチド活性画分を集め、0.
05Mトリス−塩酸塩緩衝液(pH7.8)で透析した。透析
内液を予め50mMトリス−塩酸塩緩衝液(pH8.5)で
平衡化したMono Q HR5/5カラムに負荷し、同緩
衝液で洗浄した後、0.1,0.15,0.2,0.3Mと順次食塩濃度
を上げる段階的溶出法により抗腫瘍性ポリペプチド活性
物質を溶出した。抗腫瘍性ポリペプチド活性は0.2Mの
食塩で溶出され、比活性1×108単位/mg蛋白質まで
精製された。この工程における精製度は5〜15倍、回
収率は80%以上であった。
このようにして得られた活性区分を集め、Mono Q H
R5/5カラムを用いて同条件で再びFPLCを行っ
た。再FPLCの溶出パターンを第1図に示す。この図
において縦軸は280nmにおける吸光度(%)を示し、
横軸は溶出時間(分)を示す。図面から明らかなよう
に、抗腫瘍性ポリペプチド活性は0.1Mの食塩で溶出さ
れ、280nmのピークと良く一致した。この活性区分
を集めて純水で透析した後、凍結乾燥して200μgの
精製標品を得た。この標品の比活性は5.0×108単位/
mg蛋白質である。
R5/5カラムを用いて同条件で再びFPLCを行っ
た。再FPLCの溶出パターンを第1図に示す。この図
において縦軸は280nmにおける吸光度(%)を示し、
横軸は溶出時間(分)を示す。図面から明らかなよう
に、抗腫瘍性ポリペプチド活性は0.1Mの食塩で溶出さ
れ、280nmのピークと良く一致した。この活性区分
を集めて純水で透析した後、凍結乾燥して200μgの
精製標品を得た。この標品の比活性は5.0×108単位/
mg蛋白質である。
次に本蛋白質についてファルマシア製、FPLCシステ
ムのアニオン交換カラムMono Q カラム クロマトを
行い、下記の条件で溶出を行った。
ムのアニオン交換カラムMono Q カラム クロマトを
行い、下記の条件で溶出を行った。
この溶出条件においてリテンションタイム35分,36
分,37.8分に溶出される3つのピークを分取した。(こ
れら3つのピークはそれぞれTNF−1,TNF−2,
TNF−3である。)さらに、各々について上記の条件
で再クロマトを行い、純化した。それぞれの抗腫瘍性ポ
リペプチドは以下に示す方法でいずれも単一な蛋白であ
ることが証明される。
分,37.8分に溶出される3つのピークを分取した。(こ
れら3つのピークはそれぞれTNF−1,TNF−2,
TNF−3である。)さらに、各々について上記の条件
で再クロマトを行い、純化した。それぞれの抗腫瘍性ポ
リペプチドは以下に示す方法でいずれも単一な蛋白であ
ることが証明される。
まず、それぞれのサンプルについてPro−RPC HR
5/2(ファルマシア社製、C−4逆相担体)カラムを
用いて逆相FPLCを行った。0.1%トリフルオロ酢酸
を展開液とし、アセトニトリルの濃度を0%から70%
直線時に変えて溶出した。この内TNF−1の溶出パタ
ーンを第2図に示す。TNF−1ポリペプチドはアセト
ニトリル36%付近で溶出され、他に蛋白のピークは認
められない。TNF−2およびTNF−3についても同
じような結果が得られた。従って、逆相FPLC的に単
一物質といえる。
5/2(ファルマシア社製、C−4逆相担体)カラムを
用いて逆相FPLCを行った。0.1%トリフルオロ酢酸
を展開液とし、アセトニトリルの濃度を0%から70%
直線時に変えて溶出した。この内TNF−1の溶出パタ
ーンを第2図に示す。TNF−1ポリペプチドはアセト
ニトリル36%付近で溶出され、他に蛋白のピークは認
められない。TNF−2およびTNF−3についても同
じような結果が得られた。従って、逆相FPLC的に単
一物質といえる。
次に、同じサンプルをSDS−ポリアクリルアミドゲル
電気泳動(SDS−PAGE)にかけた。すなわち、バ
イオラッド社製のスラブ電気泳動装置(「PROTEA
N」、16cm)を用い、0.1%SDSを含有する15.0%
のポリアクリルアミドゲルにサンプルを負荷し、20m
Aの定電流で電気泳動を行った。次いで銀染色を行って
蛋白を検出した。この結果、いずれも17.4Kdの位置に
単一バンドとして検出され、他に蛋白のバンドは認めら
れなかった。従って、本蛋白標品はSDS−PAGE的
に均一な蛋白であることが証明された。またこれらの蛋
白標品についてLKB社製のアンホライン(Ampholin
e)ポリアクリルアミドゲルを使用するポリアクリルア
ミドゲル等電点電気泳動法により等電点を測定した結
果、いずれも等電点(pI)は5.7であった。
電気泳動(SDS−PAGE)にかけた。すなわち、バ
イオラッド社製のスラブ電気泳動装置(「PROTEA
N」、16cm)を用い、0.1%SDSを含有する15.0%
のポリアクリルアミドゲルにサンプルを負荷し、20m
Aの定電流で電気泳動を行った。次いで銀染色を行って
蛋白を検出した。この結果、いずれも17.4Kdの位置に
単一バンドとして検出され、他に蛋白のバンドは認めら
れなかった。従って、本蛋白標品はSDS−PAGE的
に均一な蛋白であることが証明された。またこれらの蛋
白標品についてLKB社製のアンホライン(Ampholin
e)ポリアクリルアミドゲルを使用するポリアクリルア
ミドゲル等電点電気泳動法により等電点を測定した結
果、いずれも等電点(pI)は5.7であった。
次に、これら3つの抗腫瘍性ポリペプチドについて、N
末端よりアミノ酸配列を決定した。アミノ酸配列の決定
はガスフェイズアミノ酸シークエンサー(モデル470
A)を用い、各々のサンプルについて約10μgを分析
した。その結果をTNF−1,TNF−2及びTNF−
3のN末端アミノ酸配列は前記した通りであった。
末端よりアミノ酸配列を決定した。アミノ酸配列の決定
はガスフェイズアミノ酸シークエンサー(モデル470
A)を用い、各々のサンプルについて約10μgを分析
した。その結果をTNF−1,TNF−2及びTNF−
3のN末端アミノ酸配列は前記した通りであった。
本発明に使用するTHP−1はInt.J.Cancer26,17
1−176(1980)に記載されているものであり、
この報文の著者より分与されたものである。THP−1
はProc.Natl.Acad.Sci.U.S.A. 80,5397−54
01(1983),Cancer Research,42,484−
489(1982)(ここには、THP−1はDr.G.Rov
eraより分与されたものであると記載されている。)に
も記載されていて、これらの研究機関にも分与されてい
る。また、本発明者らは権利を有するいずれのものに対
してもTHP−1を分与する用意がある。
1−176(1980)に記載されているものであり、
この報文の著者より分与されたものである。THP−1
はProc.Natl.Acad.Sci.U.S.A. 80,5397−54
01(1983),Cancer Research,42,484−
489(1982)(ここには、THP−1はDr.G.Rov
eraより分与されたものであると記載されている。)に
も記載されていて、これらの研究機関にも分与されてい
る。また、本発明者らは権利を有するいずれのものに対
してもTHP−1を分与する用意がある。
以上のように、本発明の抗腫瘍性ポリペプチドはヒト正
常細胞には細胞毒性を示さないが、ヒト腫瘍細胞に対し
て細胞毒性を示す。しかも、本発明によればこの抗腫瘍
性ポリペプチドは、ヒト骨髄性白血病細胞を浮遊培養す
ることによっても、また血清を含まない培地を用いても
製造することができる。
常細胞には細胞毒性を示さないが、ヒト腫瘍細胞に対し
て細胞毒性を示す。しかも、本発明によればこの抗腫瘍
性ポリペプチドは、ヒト骨髄性白血病細胞を浮遊培養す
ることによっても、また血清を含まない培地を用いても
製造することができる。
第1図は抗腫瘍性ポリペプチド混合物の陰イオン交換ク
ロマトグラフと抗腫瘍性ポリペプチド活性を示すグラ
フ、第2図はTNF−1の逆相クロマトグラフを示すも
のである。
ロマトグラフと抗腫瘍性ポリペプチド活性を示すグラ
フ、第2図はTNF−1の逆相クロマトグラフを示すも
のである。
Claims (1)
- 【請求項1】N末端からのアミノ酸配列がVal-A-Ser-X-
Thr-B-Thr-C-D-E-F-G-Val-Ala-His-Val-Ala-Asnで表わ
され、かつAがArg又はLys、BがArg又はPro、CがArg
又はPro、DがSer又はLys、EがArg又はPro、FがLys又
はVal、GがPhe又はPro、Xが未固定アミノ酸であるペ
プチドフラグメントを有し、他にトリプシン分解フラグ
メントとしてVal-Val-Ala-Asn-Pro-Gln-Ala-Glu-Gly-Gl
n-Leu-Gln,Ala-Asn-Ala-Leu-Leu-Ala,Asn-Gln-Leu-Val-
Val-X-X-X-Gly-Leu,Ile-Ala-Val-X-Tyr,Val-Asn-Leu-Le
u,Glu-Thr-Pro-Glu-Gly-Ala-Glu-Ala,Tyr-Glu-Pro-Ile-
Tyr-Leu-Gly-Gly-X-Phe及びLeu-Ser-Ala-Glu-Ile-Asn-A
rg-Pro-Asp-Tyr-Leu-Asp-Phe-Ala-Glu-Ser-Gly-Gln-Val
-Tyrを有し、かつ下記の理化学的性質を有する抗腫瘍性
ポリペプチド。 (a)分子量:17400±500(SDS電気泳動
法) (b)等電点:pI5.7±0.2(ゲル等電点電気泳動法) (c)pH安定性:pH6から9の範囲で安定 (d)温度安定性:pH7.0,65℃,1時間の加熱によ
り60〜70%失活する (e)蛋白質分解酵素に対する安定性:失活する (f)生理活性:ヒト正常細胞に対し細胞毒性を示さ
ず、ヒト腫瘍細胞に対し細胞毒性を示す
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60167037A JPH064675B2 (ja) | 1985-07-29 | 1985-07-29 | 抗腫瘍性ポリペプチド |
EP86110139A EP0210588B1 (en) | 1985-07-29 | 1986-07-23 | Antitumor polypeptide and a method of preparing the same |
DE8686110139T DE3687246T2 (de) | 1985-07-29 | 1986-07-23 | Antitumor-polypeptid und dessen methode zur herstellung. |
AT86110139T ATE83246T1 (de) | 1985-07-29 | 1986-07-23 | Antitumor-polypeptid und dessen methode zur herstellung. |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60167037A JPH064675B2 (ja) | 1985-07-29 | 1985-07-29 | 抗腫瘍性ポリペプチド |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6226226A JPS6226226A (ja) | 1987-02-04 |
JPH064675B2 true JPH064675B2 (ja) | 1994-01-19 |
Family
ID=15842213
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60167037A Expired - Fee Related JPH064675B2 (ja) | 1985-07-29 | 1985-07-29 | 抗腫瘍性ポリペプチド |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
EP (1) | EP0210588B1 (ja) |
JP (1) | JPH064675B2 (ja) |
AT (1) | ATE83246T1 (ja) |
DE (1) | DE3687246T2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0247906B1 (en) * | 1986-02-04 | 1994-12-28 | Mizuno, Den'Ichi | DNA coding for anti-tumour polypeptides, the polypeptides and anti-tumour agents comprising said polypeptides |
DE3841759A1 (de) * | 1988-12-12 | 1990-06-13 | Basf Ag | Neue tnf-peptide |
IT1244879B (it) * | 1990-12-11 | 1994-09-12 | Alberto Bartorelli | Estratti da tessuti animali, utili in terapia e in diagnostica. |
CN116284229B (zh) * | 2022-10-27 | 2024-01-30 | 北海黑珍珠海洋生物科技有限公司 | 一种抗氧化珍珠贝活性肽及其应用 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP0155549B1 (en) * | 1984-03-06 | 1991-03-20 | Dainippon Pharmaceutical Co., Ltd. | Dna encoding human tumor necrosis factor and human tumor necrosis factor polypeptide |
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