JPH0694479B2 - ヒト尿由来csf及びその製法 - Google Patents

ヒト尿由来csf及びその製法

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JPH0694479B2
JPH0694479B2 JP61258163A JP25816386A JPH0694479B2 JP H0694479 B2 JPH0694479 B2 JP H0694479B2 JP 61258163 A JP61258163 A JP 61258163A JP 25816386 A JP25816386 A JP 25816386A JP H0694479 B2 JPH0694479 B2 JP H0694479B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はヒトCSF(Colony Stimulating Factor)に関
し、より詳しくは、健康な人の尿から純粋に分離された
哺乳動物骨髄中の単球マクロファージ系幹細胞に作用し
て、この細胞の単球マクロファージのみへ分化増殖を促
進する純粋な単球マクロファージ系CSFに関する。
CSFは抗癌剤、放射線照射による白血球減少症或いは種
々の感染症の治療剤として医薬への応用の他、白血球減
少症、再生不良貧血等の診断剤としての用途が期待され
る(Motoyoshi K.et al.Jap.J.Med.21巻、p.187,1982
年)。
〔従来の技術〕
CSFは哺乳動物の骨髄白血球前駆細胞に作用して、この
細胞の顆粒球又はマクロファージへの分化増殖を促進す
る物質であり、骨髄細胞をin vitroで培養するとき、骨
髄白血球前駆細胞が分化と同時に増殖してコロニーを形
成するために必須な因子である。(Ichikawa.Y.et al,:
Proceedings of the National Academy of Science 56
巻、P.488,1966年)、Metcalf,D.:Experimental Hemoto
logy 1巻、P.185,1973年) CSFは種々の動物細胞や組織が産生する糖蛋白質で、そ
のタイプも種々存在することが判明しているが、CSFを
医薬品として利用する場合には免疫的副作用の少ないヒ
ト由来のCSFが好ましい。
従来、報告されているヒト由来のCSFの起源としては、 (1) ヒト尿(Stanley E.R.et al;Fed.Proc.,34巻、
P.2272、1975年) (2) ヒト胎盤(Nicola N.A.et al;Blood 54巻P.61
4、1979年) (3) 白血球の培養上清(Pike B.L.et al;J.Cell.Ph
ysiol.,76巻、P.77、1970年) (4) ヒト癌細胞から樹立した株化細胞GCT(Dipersi
o J.F.et al;Fed.,Blood 51巻P.507、1978年)及びT3H
−5(Okabe T.et al;J.Cell.Physiol.,110巻、P.413、
1982年)及びCHU−2(Nagata S.et al;Nature、319
巻、30号、P.415、1986年)の培養上清などが知られて
いる。
しかし、ヒト由来のCSFを製造する原料としては、健康
なヒトの尿が最も有用な工業的な原料であるとされてい
るが、ヒト尿中には非常に多くの種々の蛋白質及び糖タ
ンパク質が含まれており、これらより純粋なCSFを精
製、分離することは困難をきわめ、種々の精製方法が提
案されている。例えば、 (1) ヒト尿をDEAE−セルロースに吸着させ、吸着物
を溶出後、リン酸カルシウムゲルで処理し、次いで再度
DEAE−セルロースカラムに吸着させ、その吸着物を濃度
勾配をつけた塩化ナトリウム水溶液で溶出させ、食塩濃
度0.075Mから0.13Mの溶出画分をゲルロ過し、次いでコ
ンカナバリン−A・セファロースカラムに吸着させ溶出
液で溶出し最後にポリアクリルアミド電気泳動をかける
ことにより、分子量45,000、CSF活性1.6×108単位/mg−
蛋白質のマウス骨髄細胞及びヒト骨髄細胞を分化増触さ
せるCSFを得ている。(Stanley E.R.et al:Federation
Proceedings,37巻、P.2272、1975年) (2) ヒト尿をケイ素含有吸着剤と接触させ、吸着し
た有効物質を溶出せしめ中性塩で濃縮沈澱せしめた分画
を分別し、これを陽イオン交換体と接触させ不純物を交
換体に吸着せしめて除去し、溶出した液を陰イオン交換
体と接触させ有効物質をイオン交換体に吸着せしめたの
ち、0.1〜0.3Mの無機塩溶液にて溶出せしめ、得られた
溶出液を高架橋度重合ゲルを充填したカラムに通液して
有効物質を充填剤に吸着させた後、0.005〜0.1Mの塩類
緩衝液にて溶出せしめ、相対溶出液量が1.11〜1.60であ
る分画を分別し、次いで糖親和性吸着体と接触させ20〜
100mMの糖類を含む1.0〜2.0M塩添加緩衝液で溶出し、有
効成分を集め、さらにその溶出液を電気泳動にかけ、希
薄塩溶液により溶出する分子量75,000〜90,000、等電点
pH4.7±0.2、CSF比活性1.0×106単位/mg−蛋白質のマウ
スおよびヒトの骨髄細胞に作用して顆粒球だけからなる
コロニーを形成させるCSFが得られている。(特開昭54
−140707号)(3) ヒト尿をケイ素含有吸着剤と接触
させ、吸着した有効物資をアルカリ溶液で溶出させ、そ
の溶出液をpH3.5〜6の条件下で陰イオン交換体と接触
させ有効物質を吸着せしめた後、0.1〜0.3Mの無機塩溶
液にて溶出する。この溶出液を0.6〜1.5Mの無機塩濃度
に調整し疎水的親和性吸着体と接触させ、有効物質をこ
の吸着体に吸着させた後、0.4〜0.15Mの無機塩溶液にて
溶出させ、この溶出液をゲルロ過剤と接触させ相対溶出
液量が1.1〜1.7の分画を取得する分子量約80,000、等電
点pH4.3±0.2、CSF比活性1.28×107単位/mg−蛋白質の
マウスおよびヒトの骨髄細胞を分化増殖させるCSFを得
ている。(特開昭60−209526号)。
(4) その他にもヒト尿からのCSFの精製法として、
無機担体への吸着、硫安分画、陽イオン交換体操作、ア
フィニティークロマトグラフィー操作、ゲルロ過操作、
電気泳動操作などの慣用的蛋白質および糖蛋白質の精製
方法を組み合わせて精製する方法が知られている。(D.
Metcalf,E.R.Stanley;British Journal of Haematolog
y,21巻、P.481、1971年。元吉和夫、高久史麿:医学の
あゆみ、106巻、第2号、P.72、1978年) 以上のように、ヒト尿より天然型のCSFを取得する方法
が各種提案されているが、それらいずれの方法において
も、実質的に不純物を含まない純粋なCSFの取得に成功
していないか、またはかなり純粋なCSFの取得が推測で
きるものの、その物質の構造的特性が解明されておら
ず、純粋なCSFの取得を実証するに至っていない。
例えば、(1)では各種クロマトグラフィー操作後最終
ステップの電気泳動で分子量45,000の糖蛋白質が得られ
ており、CSF比活性も1.6×108単位/mg−蛋白質と、かな
り高水準の比活性を示すCSFを得ているが、蛋白質量は
推定値であり、その物質の構造的特性は解明されていな
い。
また、(2)においては、ヒト尿からCSF活性を示す精
製物質の各種物性値が示されているが、その物質のCSF
比活性は1×106単位/mg−蛋白質であり、電気泳動的に
も均質性が実証されておらず、かなりの不純物を含有す
る物質の物性値が開示されているもので、これをもって
純粋のCSFの物性とすることはできない。
更に、(3)においては疎水的親和性吸着体を使用し、
最終精製物質のCSF比活性は1.28×107単位/mg−蛋白質
と高水準の比活性を示すCSFを得ているが、電気泳動的
均質性が実証されておらず、また、その物質の構造的特
性も解明されていない。
最近、ヒト尿から純CSFを取得するための精製法の改良
に関する技術が開示されている。(Kiyohiko Hatake,Ka
zuo Motoyoshi;Journal of Chromatography,344巻、P.3
39−344、1985年) それによると、正常ヒト尿をDEAE−セルロースクロマト
グラフィー、フェニルセファロースクロマトグラフィ
ー、ハイドロキシアパタイトカラム分画、クロマトファ
ーカシングHPLC、次いで逆相HPLCの5段階工程をへてCS
F比活性2.0×108単位/mg−蛋白質のCSFを検出してい
る。この物質は非常に高い比活性を示し、ほぼ純粋なCS
Fと推定されるが、幹細胞から顆粒球のみを分化増殖さ
せる顆粒球系CSFであり、収率がきわめて低いため、電
気泳動的均質性の実証および物質の構造的特性について
は、何ら解明されていない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記の如く、ヒト尿中に存在するCSFの精製に関しては
多くの提案があるものの、存在量が極微量であること、
及び他の不純物質との分離性がきわめて悪いことなどに
より、天然型の純粋なCSFを有効量分離することが困難
であったため純粋なヒト尿CSFの物性を解明し、同定す
ることが従来までなされていなかった。
〔問題解決の手段〕
本発明者らは、ヒト尿からの単球マクロファージ系コロ
ニーを形成するCSFの効率的精製法に関し研究した結
果、慣用的蛋白質精製操作に加えて改良的精製法を組合
わせることにより哺乳動物の骨髄細胞に作用してコロニ
ーを形成させる純粋の哺乳動物の骨髄細胞に作用して、
単球マクロファージ系幹細胞への分化増殖を促進するCS
Fを高収率で精製する方法を見出し、この物質を同定す
ることに成功し、かつこの物質が極めて高水準の哺乳動
物の骨髄細胞に作用して、単球マクロファージ系幹細胞
への分化増殖を促進するCSF活性を有することが判明し
本発明を完成するに至った。
本発明によりヒト尿から得られた哺乳動物の骨髄細胞に
作用して、単球マクロファージ系幹細胞への分化増殖を
促進するCSFは、分子量が82,000±6,000ダルトンであ
り、還元剤処理にて分子量36,000±3,000ダルトンの単
一のサブユニットに分解され、 1.0×108単位/mg−蛋白質より大きい特異活性を有し、P
ICO・TAGTM法により測定した蛋白質の部分のアミノ酸構
成が、 アスパラギン酸及びアスパラギン(Asx) 12.0〜13.0モ
ル% グルタミン酸及びグルタミン(Glx) 13.5〜14.5モル% セリン(Ser) 8.2〜9.3 モル% グリシン(Gly) 2.5〜3.5 モル% ヒスチジン(His) 2.0〜3.0 モル% アルギニン(Arg) 2.5〜3.5 モル% スレオニン(Thr) 4.5〜5.5 モル% アラニン(Ala) 5.5〜6.5 モル% プロリン(Pro) 6.0〜7.0 モル% チロシン(Tyr) 2.2〜3.3 モル% バリン(Val) 6.2〜7.3 モル% メチオニン(Met) 0.2〜0.4 モル% イソロイシン(Ile) 3.7〜4.8 モル% ロイシン(Leu) 11.0〜12.0モル% フェニルアラニン(Phe) 5.0〜6.0 モル% リジン(Lys) 7.0〜8.0 モル% トリプトファン(Trp) 痕跡であり、 蛋白質部分のN末端からのアミノ酸配列が、 ……であることを特徴とし、更にその製法としては、下
記の手段が用いられる。
健康なヒトから集めた新鮮な尿に含水珪酸〔SiO2
(H2O)n〕の粒子を添加し、吸着後、遠心分離または
減圧ロ過などにより吸着剤を回収し、これをpH9以上の
アルカリ水溶液、例えば、希薄なアンモニア水溶液で処
理し、吸着物を溶出させる。
かくして得られた溶出液のpHを7〜8に調整し脱
塩、濃縮後、さらにpHを4〜5に調整し、同じpH領域の
緩衝液で緩衝化した陰イオン交換体、例えば、DEAE−セ
ルロースと接触させ吸着物を0.1〜0.3Mの無機塩、例え
ば塩化ナトリウムを含む緩衝液(pH4〜5)を用いて溶
出する分画を集める。
この溶出液を脱塩、濃縮しpH6〜8に調整した後、
同じpH領域の緩衝液で緩衝化した陰イオン交換体、例え
ばDEAE−セルロースと接触させ、吸着物を0から0.5Mの
無機塩、例えば塩化ナトリウムを含む緩衝液(pH6〜
8)を用いて塩濃度を連続的に高めていく直線濃度勾配
溶出法により溶出させ、0.1〜0.3Mの塩濃度の緩衝液に
より溶出される分画を集める。
この分画液に無機塩、例えば硫酸アンモニウムを0.
6〜1.5M、好ましくは0.8〜1.2Mになるように添加しpHを
6〜8に調整してから、あらかじめ0.6〜1.5Mの無機
塩、例えば硫酸アンモニウムを含む緩衝液で緩衝化され
た疎水性クロマトグラフィー用樹脂、例えばフェニルセ
フエロースCL−4B、またはオクチルセファロースなどに
接触させ、次いで吸着物を1Mから0.1Mの無機塩、例えば
硫酸アンモニウムを含む緩衝液(pH6〜8)を用いて高
い塩濃度から低い塩濃度へと塩濃度を変化させる直線濃
度勾配溶出法により溶出させ、0.6Mから0.3Mの塩濃度の
緩衝液により溶出させる分画を集める。
の溶出液を分子篩クロマトグラフィーの目的でゲ
ルロ過剤、例えばセファデックスG−150、バイオゲル
P−100または無機系ゲルロ過剤などを充填したカラム
に通液して溶液中のCSFを充填剤に吸着させたのち、0.0
1−0.15Mの無機塩緩衝液にて溶出せしめ相対溶出液量が
1.5〜2.0、好ましくは1.7〜1.9である分画を集め脱塩、
濃縮する。
なお、相対溶出液量とはVe/V0で表される数値であ
る。。(Veはカラムに通液する試料液がカラムから溶出
する液量を示し、V0はカラム内のゲル粒子外部の溶液量
を示す) 更に精製度を高めるため、高速液体クロマトグラフ
ィー(HPLC)システムを用い、以下の操作を行い、最終
的に、実質的に不純物を含まない純粋なCSFが取得でき
る。
まず前工程からの濃縮液を0.15Mの無機塩を含む緩衝液
(pH7.4)で平衡化する。これをHPLC用ゲルロ過カラ
ム、例えばSuperose12カラム(ファルマシア社製)また
はTSK−3000SW(東洋曹達社製)あるいはそれに相当す
る充填カラムに通液し、CSF活性を含む分画を集める。
次で、逆相クロマトグラフィー操作を行う。これは非極
性の充填剤に、対イオンを含む溶離液を用いて、イオン
成分を中性物質に交換し、分配平衡の差を利用して分離
する高速液体クロマトグラフィーの一種であり、この目
的のための充填剤としては、TSK gel ODS−120A(東洋
曹達社製)、日立ゲル3050(日立社製)、μ Bondapak
C18(Waters社製)、ZorboxODS(Du Pont社製)などが
知られている。
例えば、μ Bondapak C18カラムの場合、カラムを0.1%
トリフルオロ酢酸で平衡化しておき、これに前工程で得
たCSF活性分画を通液して吸着後、0.1%トリフルオロ酢
酸を含む0%から100%のアセトニトリルによる直線的
濃度勾配溶出法により溶出させ、CSF活性分画を中和
後、透析することにより、純CSFを得ることができる。
以上の精製法において本発明物質の確認追跡は、CSF活
性をマーカーとして行う。
かくして得られたCSF活性物質は、分子量82,000±6,000
ダルトンであり、2−メルカプトエタノール処理により
36,000±3,000ダルトルになる。蛋白質部分のアミノ酸
構成は、モル%で、 アスパラギン酸及び 12〜13 アスパラギン(Asx) グルタミン酸及び 13.5〜14.5 グルタミン(Glx) セリン(Ser) 8.2〜9.3 グリシン(Gly) 2.5〜3.5 ヒスチジン(His) 2〜3 アルギニン(Arg) 2.5〜3.5 スレオニン(Thr) 4.5〜5.5 アラニン(Ala) 5.5〜6.5 プロリン(Pro) 6〜7 チロシン(Tyr) 2.2〜3.3 バリン(Val) 6.2〜7.3 メチオニン(Met) 0.2〜0.4 イソロイシン(Ile) 3.7〜4.8 ロイシン(Leu) 11〜12 フェニルアラニン(Phe) 5〜6 リジン(Lys) 7〜8 トリプトファン(Trp) トレース の範囲にある。。ショ糖密度勾配等電点電気泳動法によ
り測定した等電点はpH4.2±0.4であり、N未満のアミノ
酸配列は、 ……である。
更に、本発明哺乳動物の骨髄細胞に作用して、単球マク
ロファージ系幹細胞への分化増殖を促進するCSFは中性
糖18.0〜23.0%、シアル酸6.0〜11%、アミノ糖1.0%で
あり、合計の糖質量は25〜35%、蛋白質は70〜78%であ
った。
以上の特性から、本発明により得られるCSFは新規物質
であり、生化学用、薬理学用試験として用いてもよく、
また、医薬品として用いる場合には医薬品製造の慣用的
技術にしたがって製剤化できる。
CSF活性の測定方法は、直径35mmのプラスチック培養皿
に20%馬血清、各濃度のCSF試料、0.3%の寒天および1
×105個のマウス骨髄細胞を含むMcCoy′s5A培地1mlを加
え7日間37℃で5%CO2を含む飽和水蒸気下で培養し
た。培養後、倒立顕微鏡下で検鏡し、50個以上の細胞集
塊をコロニーの数とした。
また、CSFの活性はコロニーを1個形成させる活性を1
単位(U)とし、比活性を次式により算出した。
なお、蛋白質の定量はブラッドホールド法(M.M.Bradfo
ld;Analytical Biochemistry,72巻、p.248、1976年)に
よった。
〔発明の効果〕
本発明物質は、従来報告されているヒト尿由来のCSF
(特開昭54−140707号)とは次の点で明確な区別がなさ
れ、明らかに異なる物質である。
第1に、蛋白質部分のアミノ酸組成に関しては、本発明
物質はロイシン11〜12モル%、リジン7〜8モル%、プ
ロリン6〜7モル%と含量が高く、(従来の値はそれぞ
れ6.4モル%、1.8モル%及び3.3モル%)グリシン2.5〜
3.5モル%、アラニン5.5〜6.5モル%と含量が低く、
(従来の値はそれぞれ17.6モル%と9.8モル%)両者の
アミノ酸組成に関して明らかな相違が認められる。
第2に、その生物作用に関して明らかな相違を確認し
た。つまり、本発明物質は哺乳動物の骨髄白血球前駆細
胞に作用して単球マクロファージ系細胞の分化増殖を促
すが、従来報告されている上記CSFは顆粒球系細胞にの
み分化増殖を促し、単球マクロファージ系細胞には何ら
分化増殖効果を示さない。
〔実施例〕
成人男子尿10,000(pH6.5)に粒状含水珪酸(商品名
“ホワイトカーボン”徳山曹達(株)製)を2g/尿の割
合で添加し、5時間撹拌した。2時間静置後デカンテー
ションにより沈澱物を回収した。この沈澱物を1%アン
モニア水200に添加して30分間撹拌し含水珪酸に吸着
した蛋白質様物質を溶出させた。溶出液をpH7に調整
し、硫酸アンモニウムを80%飽和になるよう添加し、遠
心分離にて沈澱させた(重量2.82kg)。
次に、上記沈澱物を約6の超純水に溶かし、60℃、10
時間の加熱処理を施した。これを遠心分離し上清を採取
後、沈澱を再度超純水に溶解、遠心分離を行った。得ら
れた上清をすべて合わせて、濃縮装置(ペリコンカセッ
ト、ミリポア社製)により8に濃縮した(第一工
程)。
この濃縮液をpH4.5に調整し、0.02Mリン酸緩衝液(pH4.
5)で平衡化されたDEAE−セルロファインAH(チッソ社
製)カラム(直径25cm×高さ32cm)に通液し、0.3M NaC
lを含む0.02Mリン酸緩衝液(pH4.5)で溶出を行い溶出
液30を得た。この溶出液をペリコンカセットにて脱塩
濃縮し1.6にした。(第二工程) 次に、この液全量を0.02M−リン酸緩衝液(pH7.4)で平
衡化したDE52(ワットマン社製)カラム(直径9cm×高
さ90cm)に通液し吸着後、0.03から0.5MのNaClを含む0.
02Mリン酸緩衝液(pH7.4)を用いて塩濃度を連続的に高
めていく直線濃度勾配溶出法により溶出させ、0.12M〜
0.16Mの塩濃度で溶出した分画1360mlを集めた。この分
画液をペリコンカセットにて脱塩濃縮して500mlとし
た。
(第三工程) 第三工程で得た分画濃縮液250mlに粉末状硫酸アンモニ
ウムを1M濃度になるように添加し、pH7.4に調整した
後、0.15M NaClを含む0.01Mリン酸緩衝液(pH7.4)で平
衡化されたフェニルセファロースCL−4B(ファルマシア
社製)カラム(直径9cm×高さ53cm)に通液し吸着後、1
Mから0.1Mの硫酸アンモニウムを含む0.1.Mリン酸緩衝液
(pH7.4)を用いて塩濃度を連続的に下げていく直線濃
度勾配溶出法により溶出させ、0.6Mから0.3Mの塩濃度の
緩衝液により溶出した分画3000mlを集めた。この分画液
をペリコットカセットにて脱塩濃縮し、60mlとした。
(第四工程) 第四工程の濃縮液60mlを0.02Mリン酸緩衝液(pH7.4)で
平衡化された0.15MNaCl及び0.05%PEGを含む、セファク
リルS300(ファルマシア社製)カラム(直径9cm×高さ9
cm)に通液し相対溶出液量が1.71−1.84の分画215mlを
集めた。この工程を終了した段階での比活性は2.5×107
単位/mg蛋白質であった。(第五工程) 上記第五工程溶出液215mlを限外ロ過法(PM10膜−アミ
コン社製)を用いて濃縮し2.5mlとした。その中200μ
を、0.15MNaCl及び0.05%PEGを含む、0.02Mリン酸緩衝
液(pH7.4)で平衡化したSuperose12(ファルマシア社
製)カラム(直径1cm×高さ60cm)に通液し相対溶出液
量が1.45〜1.56の分画1.5mlを得た。この工程を繰返し
同分画15ml分を集めた。
上記溶出液3mlをFPLCシステム(ファルマシア社製)に
装着し、0.1%TFAで平衡化したμ−BondapaKC18(ウオ
ーターズ社製)カラム(直径3.9mm×高さ30cm)に通液
し吸着後0.1%TFAを含む0%から100%のアセトニトリ
ルによる直線濃度勾配溶出法により溶出させ、アセトニ
トリル濃度60%〜65%の分画1.0mlを得た。
この分画を繰り返し集め中和後透析し、凍結乾燥を行
い、比活性1.3×108単位/mg蛋白質の本発明物質を得
た。この物質を用いてマウス骨髄細胞を培養した際に形
成されたコロニーは単球マクロファージ系コロニーであ
った。なお、この工程でのCSFの溶出パターンを第1図
に示すが、CSFの活性ピークに一致して蛋白質の溶出が
認められた。
かくして得られた本発明物質を用いてCSF活性を測定し
た。
直経35mmのプラスチックディッシュに、0.3%寒天、20
%馬血清、1×105個のマウス骨髄細胞及び各濃度の本
発明物質を含むMcCoy′s5A培地1mlを加えた。半固形状
態を形成した後に、37℃で5%CO2を含む飽和水蒸気下
にて培養を開始した。
7日培養後、ディッシュを取出し、倒立顕微鏡下で観察
して50個以上の細胞集塊を1コロニーと算出した。算定
後、エステラーゼ二重染色法(実験動物の血液学、関正
利他編、ソフトサイエンス社、1981年)を用いて、コロ
ニーの構成細胞を同定した。すべてのコロニーが単球マ
クロファージ系であり、顆粒球コロニー及びその他のコ
ロニーは存在しなかった。測定した結果を第1表に示し
た。
なお、鏡検によると、単球マクロファージ系コロニーは
茶色を呈し、青色の顆粒球コロニーとはその色彩、形状
共に異なり、両者は一見して判別することができた。
かくして得られた本発明CSFの理化学的性質に関して
は、以下に述べる方法を用いて解析した。
(1) 分子量 SDS−電気泳動法による分子量測定 本発明物質3μgをそのまま、及び2−メルカプトエタ
ノール(2−ME)で処理したのち、0.1%SDSを含む10%
ポリアクリルアミドゲルに付与し、0.1%SDSを含む25mM
トリス/19mMグリシン緩衝液(pH8.3)でそれぞれ電気泳
動を行った。ファルマシア社製標準分子量キッド(ホス
ホリラーゼb、分子量94,000;アルブミン、分子量67,00
0;オブアルブミン、分子量43,000;カルボニックアンヒ
ドラーゼ、分子量30,000;トリプシンインヒビター、分
子量20,100;α−ラクトアルブミン、分子量14,400)を
用いて分子量検量線を作成し、活性評価と銀染色(バイ
オラッド社製キット)により分子量を測定した。(第2
図、第3図参照) 本発明物質の分子量は82,000±6,000ダルトンで電気泳
動的に単一であり、また2−ME処理により単一のサブユ
ニット、分子量36,000±3,000ダルトンが得られた。
(2) 等電点 ショ糖密度勾配等電点電気泳動法により等電点を測定し
た。すなわち、40%両性担体ファルマライト3−10(フ
ァルマシア社製;pH3〜10)を3.8%含む50%(W/V)ショ
糖溶液と同1%を含む水溶液とを用いて、冷却用ジャケ
ットを装着した内径1cm、長さ25.6cmのガラスカラム内
に段階的な密度勾配を作製し、本発明物質20μgはこの
密度勾配のほぼ中央に付与した。陽極側に1%リン酸−
50%ショ糖溶液、陰極側に1.6%エチレンジアミン溶液
を用い、4℃の冷却水を循環させながら500Vで22時間泳
動させた。泳動終了後0.5mlずつ分取し、氷水冷却下でp
Hを測定したのち、各分画を0.05%ポリエチレングリコ
ールを含む緩衝生理食塩水に対して透析し、各分画につ
いて活性を評価した。本発明物質の等電点はpH4.2±0.4
であった。
(3) アミノ酸組成 PICO・TAGTMアミノ酸分析システム(ウォーターズ社
製)により蛋白質部分のアミノ酸組成を測定した。本発
明物質20μgを70℃、窒素ガス流通下で乾固し、6N塩酸
により110℃で21時間PICO・TAGTM法による加水分解を行
った。加水分解物にフェニルイソチオシアン酸塩を加え
てフェニルチオカルバミルアミノ酸を生成させ、内径3.
9mm、長さ15cmのPICO・TAGTM法アミノ酸分析カラムを用
いて、酢酸ナトリウム/アセトニトリル/トリエチルア
ミン及び水/アセトニトリル/トリエチルアミンを溶離
液としたクロマトグラフィーによりフェニルチオカルバ
ミルアミノ酸を分離分析した。また、アミノ酸標準液
(ピアス社製;Type H)を同様にフェニルチオカルバ
ミル化して分析し、作成した検量線よりタンパク質部分
のアミノ酸組成を求めた。結果をモル%で第2表に示し
た。
(4) N末端アミノ酸配列 本発明物質の純度検定及び部分構造解明のため、本発明
物質約20μgを用い、気相式プロテインシーケンサー
(470A型、ABI社製)にかけ得られたPTH(フェニルヒダ
ントイン)アミノ酸をHPLC(120A型、ABI社製)にて分
析し、アミノ酸を同定定量した。その結果44番目までア
ミノ酸配列を決定し得た。又N末端アミノ酸として確認
できたのは1種類であり、電気泳動の結果(第2図)と
も合わせて、純度はほぼ100%である事を確認した。決
定したアミノ酸配列は次の通りであった。
なお、7番目及び31番目の未同定のアミノ酸に関して
は、本発明物質をGrestfieldらの方法〔A.M.Crestfield
et al.,J.Biol.Chem.,238,622(1963)〕を用いてカル
ボキシメチル化し、得られた約20μg分をプロテインシ
ーケンサーにかけ、システィンであることを確認した。
(5) 糖質と蛋白質の構成比率 本発明物質の糖質部分に関し、中性糖をフェノール硫酸
法、シアル酸をWarrenのチオバルビツール酸法(Journa
l of Biological Chemistry,234巻,P.1971,1959年)、
アミノ糖をElson−Molgen法(Biochemical Journal,27
巻,P.1824,1933年)により定量した。そして中性糖の量
は、グルコース換算量として表した。その結果、中性糖
18.0〜23.0%、シアル酸6.0〜11%、アミノ糖約1.0%で
あり、合計の糖質量は、25〜35%であった。
一方蛋白質はブラッド・ホールド法により定量した結
果、70〜78%であった。
【図面の簡単な説明】
第1図は第六工程で本発明CSFを逆相クロマトグラフィ
ー(μ−Bondapak C18、ウォーターズ社製)にかけた
際の蛋白質溶出パターンを示し、太線はCSF活性を示
す。破線は、0.1%TFAを含む0%から100%のアセトニ
トリルによる直線濃度勾配溶出法により溶出させた場合
のアセトニトリル濃度と時間との関係を示す。 第2図は、本発明CSFをSDS/ポリアクリルアミドゲルを
用いた電気泳動を行った際の分子量測定図を示し、第2
図(A)はそのまま、第2図(B)は還元剤、2−メル
カプトエタノール処理した場合である。 第3図は電気泳動法による分子量測定図であり、(A)
は本発明CSFをそのまま、(B)は、還元剤、2−メル
カプトエタノール処理した場合である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新井 一彦 東京都町田市旭町3丁目5番1号 電気化 学工業株式会社中央研究所内 (72)発明者 石松 義章 東京都町田市旭町3丁目5番1号 電気化 学工業株式会社中央研究所内 (72)発明者 鈴木 弘康 東京都町田市旭町3丁目5番1号 電気化 学工業株式会社中央研究所内 (72)発明者 色田 幹雄 東京都文京区小日向2−13−1−101 (56)参考文献 特開 昭54−140707(JP,A) Journal of Chromat ography 344巻,p.339−344 (1985)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分子量が82,000±6,000ダルトンであり、
    還元剤処理にて分子量36,000±3,000ダルトンの単一の
    サブユニットに分解され、 1.0×108単位/mg−蛋白質より大きい特異活性を有し、P
    ICO・TAGTM法により測定した蛋白質の部分のアミノ酸構
    成が、 アスパラギン酸及びアスパラギン(Asx) 12.0〜13.0モ
    ル% グルタミン酸及びグルタミン(Glx) 13.5〜14.5モル% セリン(Ser) 8.2〜9.3 モル% グリシン(Gly) 2.5〜3.5 モル% ヒスチジン(His) 2.0〜3.0 モル% アルギニン(Arg) 2.5〜3.5 モル% スレオニン(Thr) 4.5〜5.5 モル% アラニン(Ala) 5.5〜6.5 モル% プロリン(Pro) 6.0〜7.0 モル% チロシン(Tyr) 2.2〜3.3 モル% バリン(Val) 6.2〜7.3 モル% メチオニン(Met) 0.2〜0.4 モル% イソロイシン(Ile) 3.7〜4.8 モル% ロイシン(Leu) 11.0〜12.0モル% フェニルアラニン(Phe) 5.0〜6.0 モル% リジン(Lys) 7.0〜8.0 モル% トリプトファン(Trp) 痕跡であり、 蛋白質部分のN末端からのアミノ酸配列が、 ……である哺乳動物の骨髄細胞に作用して単球マクロフ
    ァージ系幹細胞の分化増殖を促進するヒト尿由来CSF。
  2. 【請求項2】 ヒト尿を珪酸含有吸着剤と接触させ、
    吸着した有用物質をアルカリ溶液で溶出し、 の溶出液をpH3.5〜6.0の条件下で陰イオン交換体
    と接触させ、有用物質を該イオン交換体に吸着させた
    後、0.1〜0.3Mの無機塩溶液にて溶出し、 の溶出液をpH6.0〜8.0の条件下で陰イオン交換体
    と接触させ、有用物質を該イオン交換体に吸着させた
    後、0.1〜0.3Mの無機塩溶液にて溶出される分画を集
    め、 の分画を0.6〜1.5Mの無機塩濃度に調整しpH6.0〜
    8.0の条件下で疎水性親和性吸着体に吸着させた後、0.6
    〜0.3Mの無機塩溶液にて溶出される分画を集め、 の溶出液をゲルロ過剤と接触させ、相対溶出液量
    が1.5〜2.0の分画を取得し、 の溶出液を高速液体クロマトグラフィーシステム
    を用い、先ずゲルロ過カラム操作により相対溶出液量が
    1.45〜1.56の分画を集め、ついで逆層クロマトグラフィ
    ー操作により0.1%トリフルオロ酢酸を含む0%から100
    %のアセトニトリルによる直線的濃度勾配配溶出法によ
    り溶出させ、アセトニトリル濃度60〜65%の分画を集め
    る哺乳動物の骨髄細胞に作用して、単球マクロファージ
    系幹細胞の分化増殖を促進するヒト尿由来CSFの製法。
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