JPS63150297A - 新規b細胞分化因子蛋白標品 - Google Patents

新規b細胞分化因子蛋白標品

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JPS63150297A
JPS63150297A JP61296312A JP29631286A JPS63150297A JP S63150297 A JPS63150297 A JP S63150297A JP 61296312 A JP61296312 A JP 61296312A JP 29631286 A JP29631286 A JP 29631286A JP S63150297 A JPS63150297 A JP S63150297A
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JP
Japan
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bcdf
cells
amino acid
cell
acid sequence
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JP61296312A
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English (en)
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Kazuyuki Yoshizaki
和幸 吉崎
Yoshiyuki Takahara
義之 高原
Akira Okano
明 岡野
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Ajinomoto Co Inc
Original Assignee
Ajinomoto Co Inc
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Publication date
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  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は従来B細胞分化因子(以下、BCDFと略称
する。)またはTリンパ球(以下、T細胞と略称する。
)代替因子(以下、TRPと略称する。)として知られ
ているヒトのBCDFの性質を有する新規ヒト BCD
F蛋白標品に関する。
より詳細には、ヒトB細胞由来細胞から産生され、ヒト
のB細胞を抗体産生細胞へ分化させる新規ヒトBCDF
 (以下、B−BCDFと略称する。)蛋白標品に関す
る。
ここで言うヒトB細胞由来細胞は、ヒト正常B細胞およ
びヒトB細胞を用いた融合細胞、ヒト形質転換細胞、ヒ
トB白血病細胞、ヒトBリンパ腫細胞等の悪性化ヒトB
細胞を含むものである。
〔従来の技術〕
抗原刺激を受は活性化された成Ij+ 13細胞は、T
細胞の助けにより分裂増殖するが、さらにB細胞が抗体
産生細胞にまで最終的に分化するには、1種またはそれ
以上のT細胞由来の分化誘導性の物質が必須であること
が知られている。この物質の存在はR,IA、 Dut
tonら、Transplant、 Rev、 236
6(1975)、 A、 SchimplとE、 We
ckerら、Nature N。
Biol、  237.15 (1972) 、により
明らかにされている。
彼らはマウスのリンパ球混合物培養後の培養上清中また
は抗原やマイトゲンにより刺激を受けたマウスのリンパ
球培養上清中に存在する物質がマウスのT細胞を除去さ
れたリンパ球細胞集団やヌードマウス由来のリンパ球の
ヒツジ赤血球(SRBC)に対する1次免疫応答を増幅
させることを見出し、そのような作用を有する活性物質
にTリンパ球代替因子すなわちTRFという呼称を与え
ている。それ以来TRFは抗原非特異的に主要組織適合
遺伝子複合体(以下、MHCと略称する。)の一致を必
要としない様式でB細胞に作用し、B細胞の分裂増殖を
誘導せず、B細胞の抗体産生細胞への分化を誘導する液
性因子であると定義されている。
その後、このようなり細胞分化因子の存在を示す証拠が
蓄積されており、ヒトにおいてもマウス同様の分化因子
の存在が示唆されている。現在では上述のような、分裂
、増殖した、B細胞を抗体産生細胞へ分化させる因子を
BCDFと総称するようになった。
このようにBCDFはヒトの体内でB細胞の抗体産生機
能に重要な働きをしている。
近年、このようなりC肝油性を有する因子の研究が活発
に行なわれており、厚木らはT細胞由来のBCDF (
T−BCDFと略する)の存在を見い出し、その性質を
明らかにしている(Proc、 Natl、 Acad
、 Sci。
USA、 82 、5490 (1985) 、特開昭
61−115024 、特開昭61−115025 、
特願昭60−86284、特願昭6l−184858)
また、BC叶活性を有する因子はT細胞由来細胞以外に
もB細胞由来細胞からも生産される事が明らかにされ(
K、 Yoshizakiら、J、 Immunol、
 132 +2948 (1984) 、特願昭59−
24948) 、この新規因子をB−BCDPと呼ぶこ
とにしている。
ここで言う、B−BC叶とT−BCDFは同一物質では
ない。何故ならば、■B−BCDFはBC叶活性のみな
らずインターロイキン1 (以後IL−1と略する)活
性を合わせもつ(K、 Yoshizakiら第6回国
際免疫学会(1986))のに対してT−BCDFには
IL−1活性は存在しない。■アミノ酸配列が相違する
。この点については「問題点を解決する手段」の項で詳
細に記載する。
またB−BCDFはIL−1とも同一物質ではない。な
ぜならば、■IL−1はT細胞、線維芽細胞、上皮細胞
等広汎な細胞の成熟、分化、活性化を促す因子として明
らかにされているが(J、 J、 Oppenheim
 ら、Immunology Today、  7. 
45  (1986))、BCDF活性を有することは
報告されていない。■IL−1の報告されているアミノ
酸配列(Proc、 Natl、^cad。
Sci、 USA、  81 、7907 (1984
) 、Nature、 315 。
641 (985))とB−BCDFのアミノ酸配列が
相違する。
従って、以上のことより、B−BCDFはT−BCDF
及びIL−1とは異なった新規なリンホカインである。
しかし、この新規リンホカインであるB−BCDFの理
化学的諸性質、特に部分アミノ酸配列を明らかにしたと
いう報告は現時点ではない。
B−BCDFの部分アミノ酸配列の決定には2つの大き
な意義がある。
1つはB−BCDFが既知のリンホカインと異なる新規
蛋白である事が確実にされたこと、もう1つは純粋なり
−BCDFを工業的に生産する方法が確立されたことで
ある。
B−BCDFを工業的に生産するうえにおいて、部分ア
ミノ酸配列の決定は次のような意義がある。
すなわち部分アミノ酸配列が決定すれば、このアミノ酸
配列をコードするDNAは一義的に定まる。
このDNAは一般的な方法(M、 D、 Mattev
cci、 J、Am。
mRNAを調整し、これを鋳型にCDNAライブラリー
を市販の試薬キット(例えば、アマジャム・ジャパン社
製CDNA合成/クローニングシステム)を用いて作成
し、前述の合成りNAをプローブとしてこれと相補的な
CDNAクローンを得る事は当該分野ではよく知られた
方法で容易に行ないうる。
得られたCDNAを発現可能なように適当なベクター 
DNAに導入し、得られた組み換え体DNAを真核生物
宿主あるいは原核生物宿主へ導入し、培養すれば純粋な
り−BCDFを大量に得ることができる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明の目的は、B−BCDFの部分アミノ酸配列を決
定することにある。更に詳細に述べると、大量の純粋化
したB−BCDFを得て、その理化学的諸性質、特にア
ミノ酸部分配列を決定することである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らはB−BC叶の工業的生産に有利であるヒI
−B−BCDFCD上トB細胞株を樹立し、この株化細
胞を用いたヒトB−B(:DF蛋白標品製造法を確立し
た。
ヒ1−B−BC叶産生ヒト細胞株の作製は以下のように
行なうことが出来る。ヒト末梢血、扁桃、請帯血などに
よりフィコールバンクなどを用いた密度勾配遠心法等で
リンパ球を分離し、T、 Katsukiら(Int、
 J、 Cancer−則、 7 (1976))の方
法に準じてHpstein−Barr Virus (
以下、EBVと略称する。)を用いてヒトB細胞を形質
転換(トランスフォーメーション)する。たとえば下記
の方法を用いることが出来る。ウィルス産生細胞株B9
5−8の培養上清(約105TD 50/n+j2のつ
4)Liスを含む)を1〜2x106/mllのリンパ
球と共に37℃で90分間ゆるやかに振動させた後、細
胞を一度洗浄してから20%FC3を含むRPMI 1
640  (培地1 m(1にペニシリン0100単位
、ストレプトマイシン100μgを含む)培養液に浮遊
させ、1×105細胞/ウエルずつ96穴マイクロプレ
ートに分注し、炭酸ガス培養器で培養する。5日毎に培
養液を半量交換する。2〜3週間後に形質転換B細胞が
増殖したウェルの培養上清のBC叶活性(活性測定法は
後述する)を測定し、BC叶活性を有するウェルの形質
転換B細胞をリミティングダイリューション法により株
化する。
来る。
CESSを用いたB−BCDPの製造法には増殖、誘導
、産生の3段階が存在するが、この増殖、誘導、産生の
いずれも特別な条件はなく、一般に用いられている培養
条件を適宜採用して行えばよい。
CESSを用いてB−BCDFを製造する場合の培地条
件であるが、増殖、誘導、産生のいずれの培地も市販の
培地でよし、1゜ 例えばRPMI 1640培地、改良イーグル培地(M
EM)、ダルベツコ改良イーグル培地(DMEM)また
はクリック培地でよい。これらの培地に対する添加物と
してi)  1 nv当り約20〜250単位、理想的
には1 me当り約100単位のペニシリン、ii)1
m7+当り1μg〜100μg、理想的には1mβ当り
10μgのゲンタマイシン、1ii)  1  ml当
り20〜250μg、理想的には100μgのストレプ
トマイシン、iv)Imff当?fJ100〜1100
0p、理想的には1 mA’当り約300μgの新鮮L
−グルタミン、v)  10〜60mM、理想的には2
5mMのヘペス緩衝液、vi)8〜20mM、理想的に
は16mMのNaHCO3、vii)  5 X 10
−4〜5 X 10−’M、理想的には5X10−’M
の2−メルカプトエタノールなどを必要に応じて用いる
ことが出来る。
cEssの細胞数を増やす即ち、増殖に好ましい培地と
して、たとえば上述の基本培地にさらに1〜30%、よ
り好ましくは10%のウシ胎児血清(Fe2)等の蛋白
質を添加した培地を用いる。
この増殖培地にて細胞数を増加させた後直ちに産生培地
に移しても良いが、B−BCDFの生産量をあげるため
には細胞を分離、洗浄して、次の誘導培地に移す方法が
有利である。
誘導培地であるが、これも特に限定する必要体ないが、
好ましくは上述の細胞を増殖させる培地(PMA)のよ
うなマイトゲンを単独又は組み合せて添加した培地を用
いればよい。
更に詳細に述べると、サイクロヘキシイミドの添加量は
細胞を増殖させる為に用いた培地1mβ当りにサイクロ
ヘキシイミドを1μg〜100 μg1より好ましくは
20μgである。
PMAの添加量は細胞を増殖させる為の培地1mβ当り
にPMAを0.1μg〜100μg、より好ましくは1
0μgである。
サイクロヘキシイミド、PMAを単独又は組み合せて添
加した培地で培養した場合は誘導法を行なわない場合に
比較して約10倍程度B−BCDFの産生量は上昇する
。尚、誘導培地で培養する時間は特に限定しないが、好
ましくは2〜16時間である。
次に、この誘導培地で培養した細胞を分離、洗浄してB
−BCDF産生培地に移し培養を行う。
B−BCDF産生培地は増殖培地と同じで良いが、Fe
2を添加しない上述の増殖培地が精製のためには有利で
ある。
Fe2を添加しない完全合成培地中で48時間培養後も
CESSの生存率は90%以上保持されている。
このように増殖、誘導、産生という3段階を経てCES
SはB−BCDFを生産する。
次に培養条件について記載する。
まず、増殖、誘導、生産の各段階に共通する培養条件で
あるが、CESSの培養は種々の条件で行なえる為に特
に限定はしないが、好ましくはCESS培養は約35〜
38°Cの温度範囲において約5〜10%の炭酸ガスを
含む湿度調節空気中で行う方がよい。更に、理想的には
培地のpHは約7.0〜7.4と僅かにアルカリ性の条
件下に保持すべきである。CESSは平底ミクロプレー
トなど種々のタイプの培養器上100μl単位などの種
々の容量で接種される。
ファルコン・ラブウェア・ディヴイジョン・ベクトン・
ディヴイソキンソン・エンド・コーポレーション(Fa
j!con Labware、 Div、 Becto
n。
Dickinson and Co、)から市販されて
いるフラスコ陽、3013または3024のような組織
培養フラスコも使用できる。別法として上記ファルコン
・ラブウェアから市販されているボトル11に1.30
27のような回転びんも培養容器として使用できる。
またヌンク社から市販されているセルフアクドリー1k
164327も大量培養するのに使用できる。
さて、cgssを培養して細胞数を増やす増殖段階であ
るが、その条件としては、細胞の当初密度は培地1 m
AあたりlXl0’細胞ないし5×105細胞、好まし
くはlXIO3細胞である。上述の条件でCESSを培
養すると、通常2〜7日で培地1m7!当り5X105
細胞から2X106細胞程度まで細胞密度が増加するの
で、再び新しい培地を加えて培地1mβ当りlXl0’
〜5X105細胞にまで細胞密度を下げ、再び培養を続
ける。このようにして目的とする細胞数になるまでCE
SSの培養を行う。
次に細胞を遠心分離等で分離、洗浄後、B−BCDF産
生に有利な誘導培地に移し、誘導を行う。くり返えし述
べるが誘導段階は必ずしも必要でない。
誘導培地での培養時間は2〜16時間である。
この細胞を遠心分離等で分離し、細胞をタンパク質を含
まぬ完全合成培地で洗ってから新しい完全合成培地に接
種する。これより、B−BCD、Fの産生段階が始まる
わけである。この時の細胞の当初密度は培地1mβあた
り約lXl0’細胞ないしlXl0’細胞であることが
好ましく、理想的には培地1m!あたり5X105細胞
である。
CESSを培養することによって生産されるB−BCD
F量は経時的に変化する。例えば1mA当り5X10’
初発細胞密度でCESSをRP旧1640培地(1m4
当りペニシリン100単位、ストレプトマイシン100
 μg 、ゲンタマイシン10.cogおよびNaHC
o。
16μHを含む)で培養すると、BCDF活性は48時
間後にピークレベルに達する。さらに次の24時間に存
在するBCDF活性は僅かに減少する。このようにRP
MI 1640培地中のCESSでB−BCDFを生産
する至適培養時間は約24〜78時間である。
このようにしてB−BCDFを製造するが、この時の培
養上清中のB−B(:DF活性の測定は以下の方法であ
行う。
B−BCDF活性の測定法 種々のヒト細胞由来細胞を培養して生産されたB−BC
DFの活性はA、 MuraguchiらJ、 Imm
unol 127 +412 (1981)に論じられ
た検定法に準じて測定できる。この検定法はEBVによ
る形質転換ヒl−B細胞株のイムノグロブリン産生8Z
’J−により活性検定するものである。BCDFのシグ
ナルによりイムノグロブリン産生細胞に分化するヒトB
細胞株としてQ、 5aekiら(Eur、 J、 I
mmunol、 13.31 (1983))で報告さ
れている5KW6 CL−4を用いる。
BCDF含有試料をjl! Ogz希釈した一連の希釈
溶液200μβずつに約104のSK讐6 CL−4を
接種する。希釈は10%FC3を含むRPMI 164
0培地(1mA当りペニシリン単位、ストレプトマイシ
ン100 μg 、ゲンタマイシン10ttgおよびN
a)Ices16mM  を含む)で行なう。通常、1
つの試料について2連で行なう。この混合物を96穴ク
イクロプレート中で72時間、37°Cにて5%炭酸ガ
スを含む湿度調節された空気中で培養する。途中48時
間後、各ウェルに100μβの新鮮な上述の培地を添加
する。48℃に保温した試験管の中ヘハンクス緩衝液に
溶解した0、5%アガロース溶液300μ1.ハンクス
緩衝液に懸濁したプロティンA結合5IllBC40%
シ/シ懸濁液20μ! (プロティンA結合5RBC、
5RBCパツク1 mj2に対し、プロティンA0.7
5■を含む生理食塩水0.7’5m2およびCrCA 
z ・6H20660μgを含む生理食塩水10mAを
混合し、37℃で60分保温後、SRBCを生理食塩水
で2回洗浄する)、ハンクス緩衝液で希釈した上述の5
KW6 CL−4細胞浮遊液100μl1モルモット補
体溶液(SRBCで吸収したモルモット血清をハンクス
緩衝液で3〜4倍希釈して用いる)20μ!および抗ヒ
HgM抗体溶液(ウサギ抗ヒトIgM抗体全血清、マイ
ルスをハンクス緩衝液で20〜50倍希釈して用いる)
20μ4を上記の順に攪拌しつつ手早く加え、次いでプ
ラスチックシャーレにソスイPシャーレ、深型。
日水製薬株式会社)上に直径約5 cmの円板を画くよ
うに上述の混合物を手早くまく。寒天が固まってから3
7℃で5%の炭酸ガスを含む湿度調節された空気中で約
16時間培養する。
この方法によりB−BCDFの存在下に培養されたsK
w6CL−4Iff胞はB−BC叶の添加量に依存して
溶血班(プラック)の増加を示す。これはB−BCDF
により5KW6 CL−4が抗体産生細胞へ分化し、I
gMを分泌するようになり、寒天中の5KW6 CL−
4細胞が分泌したIgMと5KW6 CL−4細胞周囲
の抗ヒトIgM抗体結合5RBCが結合し、補体の働き
で溶血するものである。
BCDF活性の標準として、T細胞因子(TF)を用い
る。なお、八、 Muraguchiら(J、 of 
Immunol。
27 、412 (1981))の方法に従い、1 m
l中1×106細胞のヒトリンパ球をPHAを含む培地
で48時間培養した培養上清をTFとする。このTFを
1単位/ m j2とし、このTFにより作成した標準
曲線より測定試料の単位を決定する。
培養上澄からのB−BCDFの精製の概略は以下の通り
である。
B−BCDFの精製 B−BCDFは塩析、真空透析、限外濾過、ゲル濾過ク
ロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、ア
フィニティークロマトグラフィー、クロマトフォーカシ
シング、逆相クロマトグラフィー。
焦点電気泳動およびゲル電気泳動等の種々の方法によっ
て上述の培養物上清から濃縮して精製できる。
精製品の理化学的性質は下記のとおりである。
理化学的性質ニ ア 分  子  量: 15,000〜30,000等  
電  点:5.0〜5.5 熱 安 定 性=56°C330分処理で90%以上の
活性が残存する 80℃、15分処理で90%以上の 活性が消失する pl+安 定 性:25°C,pH2,30分処理で9
0%以上の活性が残存する トリプシン処理:活性が低下する UV  処 理:活性が低下しない 超遠心処理: 1x105G、60分処理で上清に活性
が残存する 作    用 :正常ヒトB細胞または特定のヒト悪性
化B細胞を抗体産生細胞 へ分化させる 産 生 細 胞:正常ヒトB細胞または特定のヒト悪性
化B細胞 しかも下記のアミノ酸部分配列を内部に有する。
アミノ酸部分配列1 : Gin Leu Glu G
lu Asp Pheys アミノ酸部分配列II : Phe Ala Leu 
Ile Thr Trplle Gly Glu  Asn  Val  Ser  X  Le
uin  X (Xは未確認アミノ酸) アミノ酸部分配列m : Gin Val Val G
in Asn PheAla Lys アミノ酸部分配列IV : Glu Phe Val 
Ile Ser Asprg 尚、上記アミノ酸部分配列はT−BCDF (特願昭6
l−184858)には存在しない。従って、この事実
からもB−BCDFはT−BC叶とは相違するB細胞分
化因子である。
〔効 果〕
本発明のB−BCDFは従来、明らかにされているT−
BCDF、 IL−1と異なる新規リンホカインで、か
つ広汎な細胞に作用する事から下記のような有用性が期
待される。
B−BC叶の臨床への応用は大別して3つ考えられる。
第1はB−BCDFにより抗BCDF抗体を作り、B−
BCDFと抗BCDF抗体によるBCDFのイムノアッ
セイ系を用いて免疫学的な病態の解析に用いることが出
来ると共に、自己免疫疾、壱において散見されるB細胞
機能異状の修復にも用いうる。
第2の応用は各種疾患の治療への応用である。
例えば、T細胞のヘルパー機能低下にともなうB細胞抗
体産生能低下による免疫不全症患者にB−BCIIF単
独または他のリンホカインや免疫療法剤と共に投与する
ことにより抗体産生機能を戻すことが考えられる。
また、重症感染症患者にB−BCDF単独または他のリ
ンホカインと共に投与することにより、感染細菌に対す
る抗体産生能を増強させることも考えられる。
第3の応用として次のことが考えられる。B細胞増殖因
子(BCGF) (K、 Yoshizaki ら、J
、 ofImmunol、 130 、1241 (1
983)) 、その他のリンホカインを含むT細胞因子
を培地に加えることにより正常B細胞を長期培養するこ
とが報告されている (B、 5redni  ら、J
、 Exp、 Med、、 154 、1500(19
81))参照)。これらの培養正常B細胞に対し適当な
時期にB−BCDFを作用させることにより1nvit
ro抗体を産生させることが出来る。特定の抗体、例え
ば病原細菌、病原ウィルス、病原原虫、癌細胞などの表
面にある特定抗原を認識する抗体を産生ずるB細胞をモ
ノクローン化し、クローン化正常B細胞をB−BC叶と
その他のリンホカインを組合せて培養し、有用なモノク
ローナル抗体を産生させることが出来る。これら抗体は
感染症や癌の治療および診断に利用できる。
実施例に従って、本発明を更に具体的に説明する。
プ」E例I  CESSによるB−BCDFの製造10
%FC3含有RPMI 1640培地で培養して細胞数
を増加させたCESSの細胞懸濁液にPMAを最終濃度
Long/mβ、サイクロヘキシイミド最終濃度2(J
ug/m!を加え、B−BCDF生産の誘導を行った。
6時間後に細胞を集め、RPMI 、1640培地にて
3回洗った後、1m!当り5X10’細胞数でデイソシ
ュ(フアシヨン3003、ベクトンディソキンソン、オ
ーバーシーズ、インク、カリフォルニア。
[l5A)中、50 mIlのRPMI 1640培地
で培養を行い、B−BCDFの生産をはかった。この培
地には1mlあたり100単位のペニシリン、1mJあ
たり100μgのストレプトマイシン、1mj!あたり
10μgのゲンタマイシン、16mMのNaHCOs、
  5 X 10−’Mの2−メルカプトエタノールを
含有させた。
培養物を空気中5%炭酸ガス含有の湿度調節環境下37
℃に保った。48時間後、培養上清を取り、前述の検定
法を用いてBC叶活性を調べた。この結果、1 mll
中約10単位のB−BCDFが得られた。
上述のように、CESSを培養して得たB−BCDFを
含む培養上清よりB−BC叶を以下の方法で精製した。
即ち、無細胞上滑70j2をホローファイバー(アミコ
ン)IIP5−20 、アミコン・コーポレーション。
マサチューセッツ、 tlsA)を装着した濃縮装置(
アミコンDC4システム、アミコン・コーポレーシコン
、マサチューセッツ+、 [l5A)を用いて’lll
に濃縮□した。
21の濃縮液をさらに限外濾過膜(アミコンYM−10
)を装着した限外濾過装置(アミコン、スタンダードセ
ル52型)を用い窒素ガスにより4kg/c/の圧力を
かけて濾過した。濾過膜上部に残った5 mllの濃縮
液を採油した。
このようにして得た上清をAcA−34ゲル濾過カラム
(LKB Produker、 Sweden、1.6
X90cm)で処理した。なお、ゲル濾過カラムはあら
かじめPBS(ホスフェート・バソファーセイライン、
0.15M食塩を含む0.01Mホスフェート・バッフ
ァー。
PH7,0)で平衡化した。濃縮上清をPBSで溶出し
、溶出液を5 mj2ずつ分取し、分取液のBCDF活
性を測定した。BCDF活性を有する分画は分子量15
.000から30,000に相当するフラクションにB
−BCDFが含まれていることがわかった。ゲル濾過カ
ラムは次の分子量マーカーで検定した。ブルーデキスト
ラン2000 (ファルマシア・ファインケミカルス、
スウェーデン)2x106.フェリチン4.5X105
1アルドラーゼ1.58X105.オブアルブミン4.
5X10’lキモトリプシノーゲン2.5X10’1チ
トクロームC1,17X 10’。
また、B−BCDFを含むフラクションを集め、100
゜倍容の25mMピペラジン−塩酸緩衝液(pH6,3
)に対し4℃で1夜透析した。
次にクロマトフオーカシングを行った。
クロマトフオーカシング AcA−34カラムクロマトグラフイーで分画れ、集め
られ、透析されたB−BC叶両分をあらかじめ25mM
ピペラジン−塩酸緩衝液(pH6,3)で平衡化したM
ono Pカラム(ファルマシア・ファインケミカルス
、スウェーデン)に通した。このカラムを10nlの2
5mMピペラジン−塩酸緩衝液で洗った後、塩酸でpH
4,5に調製した40mj!の1710希釈ポリバツフ
アー74 (ファルマシア・ファインケミカルス、スウ
ェーデン)で溶出した。カラム操作はファースト・プロ
ティン・リキッド・クロマトグラフィー、 FPLC(
ファルマシア・ファインケミカルス、スウェーデン)を
用い、流速は毎分1 mβで行なった。溶出液を1 m
eずつ分取し、BCDF活性とp)lを測定した。BC
DF活性はpH5〜5.5の位置に溶出された。
BCDF活性を持つフラクションを集め、20mMビス
・トリス−プロパン塩酸緩衝液(pH7,0)に透析し
た。
Mono Q陰イオン交換カラムクロマトグラフィー上
述の透析した活性フラクションを20mMビス・トリス
−プロパン塩酸緩衝液(all 7.0 )で平衡化し
たMono Qカラム(ファルマシア・ファインケミカ
ルス、スウェーデン)に通した。このカラムを10mj
l!の20mMビス・トリス−プロパン塩酸緩衝液(p
H7,0)で洗った後、20m#の20mMビス・トリ
ス−プロパン塩酸緩衝液(pH7,0)に対し20m1
の1.0M食塩を含む20mMビス・トリス−プロパン
塩酸緩衝液(pH7,0)を直線的濃度勾配により加え
て溶出した。Mono Qカラムの操作はファルマシア
F、PLC装置を用い、流速は毎分1 mllで行なっ
た。溶出液を1 m7!ずつ分取し、BCDF活性を測
定した。BCDF活性は約75mM食塩を含むフラクシ
ョンに検出された。
ハ  0口  2  パ      −   ロ   
  −上述の活性フラクションをHCAカラムA761
0(φ7.5mmX10am  三弁醍圧化学)に通し
、リン酸カリウム緩衝液(pH5,6)で溶出させた。
溶出速度は1ml/win、塩濃度は5mMから300
mMまで30分かけて直線的に増加させ、さらに10分
間300 mMで溶出させた。
BCDF活性画分を回収し、次にHPLCによるゲル濾
過を行った。
上述のBCDF活性画分を濃縮し、TSK−8W200
0(東洋曹達)2本を連結したカラムにかけ、PBSで
溶出した。BCDF活性は分子量20.000のフラク
ションに含まれていた。活性画分を回収し、再度同じ条
件にてTSK−3W2 、OOOカラムにかけ、PBS
で溶出した。BCDF活性画分を回収し、次に逆相カラ
ムによる精製を行なった。
入ら ゛      −口       −−上述の13CD
F活性画分をハイボアーC4逆相HPLCカラム(バイ
オラッド)にかけ、0.1%TFA中のアセトナトリル
濃度を0から60%まで直線的に増加させて、溶出させ
た。溶出速度1.5 tsl/ winの条件でBCD
F活性は、リテンション・タイム34−35分の画分に
回収された。
この画分を精製B−BCDF標品とした。
I    、                   
  −一ソデイウム・ドデシル・サルフエイト・ポリア
クリルアミド・ゲル電気泳動(5O3−PACE)精製
B−BCDF溶液の5DS−PAGEを行なった。
U、に、Laemmli (Nature、 」u、6
80.(1970))に示された方法で5DS−PAG
Eを行なった。1%SO3中12%ポリアクリルアミド
ゲルを用いた。 5w1tzerらの方法(^na1.
Biochem、 JJI、231(1979))にし
たがいシルバーステイニング法を用いてタンパク質を検
出した。その結果、分子量20 、OOOの位置にただ
1本のタンパク質のバンドが検出された。
以上の結果より、上述の精fJIB−BCDF標品は単
一物と判断される。
爽m  アミノ酸シークエンス 凍結乾燥したB−BCDF標品5μgを20p1の50
 mM Tris−Hcl(p H8,0)、2mMC
aC12バツフアーに溶解し、500ngのTPCK処
理したトリプシンを加え、37℃・20時間反応させB
−BCDFをフラグメント化した。
反応液を逆相クロマトグラフィー用カラム(chemc
osord 00S−H4,6X 75 am)を用い
たI(PLOにかけ、流速1 ml/ rBinで、1
%TFA中のアセトニトリル濃度0から60%まで60
分かけて直線的に増加させ、フラグメントを分m溶出し
た。
各ピーク部分の溶出液を凍結乾燥し、ブリティン・シー
クエンサー(Applied Biosystem C
o、)に導入した。
アミノ酸配列の決定は、j、Btol、c:hem、、
J、265〜275 (1951)に記載されている方
法により行なった。
アミノ酸配列を確認出来たフラグメントとアミノ酸配列
を記す。
フラグメント T−12 Gin−Leu−Glu−Glu−Asp−Phi−L
ysフラグメント τ−18 Phe−^1a−Leu−11s−τhr−Trp−1
1e−Gly−111u−Asn−Val−Ser−X
−Leu−(lIn−XXは未確認アミノ酸 フラグメント T−10 Glu−Val−Val−Gln−Asn−Phe−A
la−Lysフラグメント τ−11

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ヒトB細胞により生産され分子量15000〜3
    0000、等電点5.0〜5.5でかつB細胞分化因子
    活性が18000U/OD_2_8_0以上である蛋白
    標品
  2. (2)下記のアミノ酸配列 I を内部に有する特許請求
    の範囲第(1)項記載の蛋白標品 アミノ酸配列 I :Gln Leu Glu Glu 
    Asp Phe Lys
  3. (3)下記のアミノ酸配列IIを内部に有する特許請求の
    範囲第(1)項記載の蛋白標品 アミノ酸配列II:Phe Ala Leu Ile T
    hr Trp Ile GlyGlu Asn Val
     Ser X Leu Gln X(但し、Xは未確認
    アミノ酸)
  4. (4)下記のアミノ酸配列IIIを内部に有する特許請求
    の範囲第(1)項記載の蛋白標品 アミノ酸配列III:Glu Val Val Gln 
    Asn Phe Ala Lys
  5. (5)下記のアミノ酸配列IVを内部に有する特許請求の
    範囲第(1)項記載の蛋白標品 アミノ酸配列IV:Glu Phe Val Ile S
    er Asp Arg
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1992018537A1 (fr) * 1991-04-18 1992-10-29 Toray Industries, Inc. Composition a base d'interleukine 6 et procede de production
US5641868A (en) * 1991-04-18 1997-06-24 Toray Industries, Inc. Interlekin-6 compositions, and a production process thereof

Citations (1)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60169424A (ja) * 1984-02-15 1985-09-02 Chuzo Kishimoto 新規ヒトb細胞分化因子,その製造法およびその使用法

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