JP2845544B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、半導体集積回路、特に同一半導体基板上
に、バイポーラトランジスタとMOSトランジスタと抵抗
素子および容量素子を形成するBi−MOS半導体装置の製
造方法に関するものである。
従来の技術 近年、半導体集積回路の高速化やアナログ・デジタル
共存機能が望まれ、バイポーラトランジスタとMOSトラ
ンジスタを同一基板内に集積化したBi−MOS集積回路が
注目されており、また、高精度の抵抗素子,容量素子を
搭載することが望まれている。特に、寄生容量や電圧依
存性の小さい高精度の抵抗,容量素子はフィルタ内蔵の
ために重要となっている。
従来の抵抗素子,容量素子を搭載したBi−MOS半導体
装置の製造方法を第2図を参照して説明する。
まず、p型単結晶シリコン基板1の上にn型埋め込み
領域2およびp型埋め込み領域3を選択的に形成した
後、比抵抗が1〜5Ωcmのn型シリコンエピタキシャル
層を形成し、n型埋め込み領域2の上にnウェル領域4
を、また、p型埋め込み領域3の上に分離領域5とpウ
ェル領域6を形成する。さらに選択的に厚いシリコン酸
化膜7を形成し、素子間を分離させる。次に、シリコン
酸化膜7上に多結晶シリコン膜を選択的に形成し、抵抗
素子領域にイオン注入して抵抗素子8とし、容量素子領
域の多結晶シリコン膜に選択的に高濃度の不純物をイオ
ン注入して低抵抗の容量素子の第1の電極9とする。次
に、抵抗素子8の保護膜および容量素子の誘電膜として
シリコン窒化膜10を選択的に形成する。その後、選択酸
化法によりnpnバイポーラトランジスタ形成領域のnウ
ェル領域4の表面にベースエミッタ間分離のシリコン酸
化膜11を形成する。さらに、MOSトランジスタを形成す
るnウェル領域4とpウェル領域6の上に薄いシリコン
酸化膜を形成し、ゲート絶縁膜12とする。次にMOSトラ
ンジスタ領域上と、容量素子の第1の電極9上に熱拡散
により高濃度の燐をドープした多結晶シリコン膜を選択
的に形成してゲート電極13と容量素子の第2の電極14と
する。次に、n型不純物の拡散によりnpnバイポーラト
ランジスタのコレクタウォール層15を形成し、さらにp
型の不純物を選択的にイオン注入してベース領域16を形
成する。次に、n型の不純物を選択的にイオン注入して
nチャンネルMOSトランジスタの低濃度でn型のソース
領域17およびドレイン領域18を形成し、さらにゲート電
極13の側壁にサイドウォール用のシリコン酸化膜19を形
成した後、n型の不純物を選択的にイオン注入してnチ
ャンネルMOSトランジスタの高濃度でn型のソース領域2
0およびドレイン領域21を形成することによりLDD構造の
nチャンネルMOSトランジスタを形成する。
さらに、p型の不純物を選択的にイオン注入してpチ
ャンネルMOSトランジスタの高濃度でp型のソース領域2
2及びドレイン領域23を形成する。次に、砒素をドープ
した多結晶シリコン膜を選択的に形成してエミッタ電極
24およびコレクタ電極25を形成する。そして、エミッタ
電極24およびコレクタ電極25からの砒素の拡散によりそ
れぞれエミッタ領域26とコレクタコンタクト領域27を形
成する。
発明が解決しようとする課題 しかしながら前記従来の製造方法では、バイポーラト
ランジスタのベースエミッタ間分離膜がシリンコン酸化
膜11で形成されているためサイドウオール用のシリコン
酸化膜を形成する途中工程のシリコン酸化膜エッチング
により膜減りし、製造ばらつきにより極端に薄くなって
いた。このためベースエミッタ間に逆方向バイアスが加
わった場合、エミッタ電極24とベース領域16との間に強
電界が加わりホットエレクトロンのベースエミッタ間分
離膜であるシリコン酸化膜11への注入トラップが起こ
り、電流増幅率の変動などの信頼性上問題となる特性変
動が生じ、また寄生容量が大きく充分な高周波特性が得
られないという欠点を有していた。本発明はこのような
前記従来の課題を解決するもので、ベースエミッタ間分
離膜厚が途中工程のシリコン酸化膜エッチングなどによ
り減少するのを防ぐことにより、信頼性上問題となるよ
うなバイポーラトランジスタの特性変動を抑制し、寄生
容量の増加を低減することを可能にした半導体装置の製
造方法を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段 これらの課題を解決するために本発明の半導体装置の
製造方法は、MOSトランジスタのゲート電極側壁にサイ
ドウオールをエッチング形成する前に成長形成したシリ
コン窒化膜を部分的にエッチングして、抵抗体上およ
び、または容量素子の第1の電極上およびバイポーラト
ランジスタを形成すべき領域上に残留させる工程を有す
る。
作用 本発明の半導体装置の製造方法によると、容量素子の
誘電膜を形成する工程において、同時にバイポーラトラ
ンジスタを形成すべき領域上に残したシリコン窒化膜が
シリコン酸化膜の耐エッチングマスクとなり、以降の工
程のシリコン酸化膜エッチングにより減少することがな
く、製造ばらつきの影響による膜厚変動を抑制できるた
め、ベースエミッタ間分離膜は初期の膜厚を維持でき
る。また、MOSトランジスタを形成する領域にはシリコ
ン窒化膜を残さないので、シリコン窒化膜に起因するMO
Sトランジスタ領域への影響はない。
実施例 本発明にかかる半導体装置の製造方法を適用した一実
施例について第1図(a)〜(c)に示した工程流れ図
を参照しながら説明する。
まず、第1図(a)のように、p型単結晶シリコン等
の半導体基板101の上に、n型埋め込み領域102およびp
型埋め込み領域103を選択的に形成した後、比抵抗が0.3
〜10Ωcmのn型またはp型のシリコンエピタキシャル層
を形成し、n型埋め込み領域102の上にnウェル領域104
を、またp型埋め込み領域103の上にはこれにつながる
分離領域105とpウェル領域106を形成する。さらに選択
酸化法により成長させたシリコン酸化膜等の第1の絶縁
膜107を形成して素子間を分離させた後、n型不純物の
拡散によりコレクタウォール層108を形成する。
さらに、半導体ウェハ表面に薄いシリコン酸化膜109
を形成した後、抵抗素子および容量下部電極として多結
晶シリコン膜等の第1の導電膜を選択的に形成し、さら
に多結晶シリコン膜のうち抵抗素子領域にたいして選択
的にn型またはp型の不純物をイオン注入して抵抗素子
110とする。その後多結晶シリコン膜のうち容量素子下
部電極領域に対して選択的にn型またはp型で高濃度の
不純物をイオン注入して低抵抗の容量素子の第1の電極
111とする。次に、半導体ウェハ表面にシリコン窒化膜
を成長させて、抵抗素子110上、容量素子の第1の電極1
11上および、nウェル領域104の中のnpnバイポーラトラ
ンジスタのベース形成領域にシリコン窒化膜112を残す
ようにシリコン窒化膜を選択的に除去する。その後、前
記シリコン窒化膜112をマスクとして、薄いシリコン酸
化膜109を除去してシリコン酸化膜109を形成する。
次に第1図(b)のように、シリコン窒化膜112をマ
スクとして選択酸化法によってMOSトランジスタを形成
するnウェル領域104とpウェル領域106の上にゲート絶
縁膜となる薄いシリコン酸化膜等の第2の絶縁膜を形成
する。次に、MOSトランジスタ領域上と、容量素子の第
1の電極111上に熱拡散により高濃度の燐をドープした
多結晶シリコン膜等の第2の導電膜を選択的に形成して
ゲート電極114と容量素子の第2の電極115を形成する。
次に第1図(c)のように、p型の不純物を選択的に
イオン注入してベース領域116を形成する。次に、第2
の絶縁膜をゲート電極114直下のみに残してゲート絶縁
膜113を形成した後、n型の不純物を選択的にイオン注
入してnチャンネルMOSトランジスタの低濃度でn型の
ソース領域117およびドレイン領域118を形成し、さらに
ゲート電極114の側壁にサイドウォール用の絶縁膜とし
て酸化膜119を形成した後、n型の不純物を選択的にイ
オン注入してnチャンネルMOSトランジスタの高濃度で
n型のソース領域120およびドレイン領域121を形成する
ことによりnチャンネルMOSトランジスタのLDD構造を形
成する。さらに、p型の不純物を選択的にイオン注入し
てpチャンネルMOSトランジスタの高濃度でp型のソー
ス領域122およびドレイン領域123を形成する。次に、エ
ミッタ,コレクタを形成する領域のシリコン酸化膜109
とシリコン窒化膜112を開孔し、砒素等のn型不純物を
ドープした多結晶シリコン膜等を選択的に形成してエミ
ッタ電極124およびコレクタ電極125とする。その後、エ
ミッタ電極124およびコレクタ電極125からの砒素の拡散
によりそれぞれエミッタ領域126とコレクタコンタクト
領域127を形成する。
以上のように形成された実施例によれば、npnバイポ
ーラトランジスタのベース領域116とエミッタ電極124間
のベースエミッタ間分離膜のシリコン窒化膜112がシリ
ンコン酸化膜109の耐エッチングマスクとなるため、ベ
ースエミッタ間分離膜厚が途中工程のシリコ酸化膜エッ
チングなどにより減少することがなく、初期の膜厚を維
持できるので、ベースエミッタ間に逆バイアスが印加さ
れた場合ベース領域116とエミッタ電極124間の逆電界を
緩和し、ホットエレクトロンのベースエミッタ分離膜へ
の注入を防ぎ、電流増幅率の変動などの信頼性上問題と
なるような特性変動を抑制でき、またベースエミッタ間
の余分な寄生容量の増加も防止できる。さらに、このシ
リコン窒化膜は抵抗素子の保護膜および、容量素子の誘
電膜の形成と同時に形成できるため、新たに工程を追加
する必要がない。
なお、本実施例では、抵抗素子および容量素子の両方
を形成する場合ににつて説明したが、抵抗素子または容
量素子の一方を形成する場合においても同様に適用でき
る。また、本実施例では、バイポーラトランジスタとし
てnpnトランジスタの場合について説明したが、同様にp
npトランジスタを形成する場合においても適用できる。
また、本実施例では、MOSトランジスタとしてCMOSト
ランジスタを形成する場合について説明したが、pチャ
ンネルMOSトランジスタまたはnチャンネルMOSトランジ
スタのみを形成する場合についても適用できる。
さらに、本発明にかかる半導体装置の製造方法はシリ
コンの代わりに化合物半導体にも適用できることは言う
までもない。
発明の効果 以上説明したように、本発明にかかる半導体装置の製
造方法によれば、信頼性に優れたバイポーラトランジス
タの形成と同時に新規工程の追加をすることなく抵抗素
子,容量素子の同時形成ができる。また、MOSトランジ
スタ部にも何らの影響を与えることはない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の半導体装置の製造方法の流れを示す工
程順断面図、第2図は従来の半導体装置の構造を示す断
面図である。 101……半導体基板、107……第1の絶縁膜、109……シ
リコン酸化膜、110……抵抗素子、111……容量素子の第
1の電極、112……シリコン窒化膜、113……ゲート絶縁
膜、114……ゲート電極、115……容量素子の第2の電
極。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板上にバイポーラトランジスタを
    形成する第1の領域とMOSトランジスタを形成する第2
    の領域と少なくとも抵抗あるいは容量を形成する第3の
    領域を有する半導体装置の製造方法において、前記第3
    の領域上の所定部分に導電膜を形成した後、前記第1の
    領域上を含む前記半導体基板に絶縁膜を形成する工程
    と、前記絶縁膜の、前記第2の領域の部分を選択的に除
    去する工程と、前記第2の領域にゲート電極を形成する
    工程と、前記ゲート電極を覆って前記半導体基板上に酸
    化膜を形成する工程と、前記酸化膜をエッチングして前
    記ゲート電極の側壁に前記酸化膜を残す工程とを含み、
    前記絶縁膜は前記酸化膜のエッチングする条件によって
    は除去されない材料からなることを特徴とする半導体装
    置の製造方法。
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