JP2845400B2 - レジスト処理装置及び処理装置 - Google Patents

レジスト処理装置及び処理装置

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JP2845400B2
JP2845400B2 JP5699589A JP5699589A JP2845400B2 JP 2845400 B2 JP2845400 B2 JP 2845400B2 JP 5699589 A JP5699589 A JP 5699589A JP 5699589 A JP5699589 A JP 5699589A JP 2845400 B2 JP2845400 B2 JP 2845400B2
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は、レジスト処理装置及び処理装置に関する。
(従来の技術) 被処理体としての半導体ウエハに対してレジストを塗
布する場合の方法として、例えば特開昭52−144971号公
報に示すものが知られている。この方法は、クリーンル
ーム内に設置されたスピンコータにより半導体にレジス
トを塗布するもので、クリーンルームの垂直層流を入れ
る入口を上側に有するカップ内に設けられたスピンチャ
ックに、半導体ウエハを被塗布面を上に向けた状態で真
空吸着させ、スピンチャックに連結されたモータにより
ウエハを高速回転しつつ、ウエハの被塗布面中心部にレ
ジストを滴下し、その際の遠心力によりレジストを被塗
布面全面に塗布する。
しかし、上述のような装置によりウエハにレジストを
塗布する場合には、レジストの温度変化によりウエハに
塗布されたレジストの膜厚が不均一になるという欠点が
ある。
このような欠点を解消するために、塗布の際にレジス
ト温度を調整してレジストの温度変化を抑制しつつ、半
導体ウエハの表面にレジストを滴下して塗布する技術
が、例えば特開昭61−125017号公報に開示されている。
また、被処理体として例えば半導体ウエハを用い、そ
の表面のパターン露光されたレジスト膜を現像処理する
場合、クリーンルームの垂直層流を入れる入口を上側に
有するカップ内に設けられたスピンチャックに、半導体
ウエハを被塗布面を上に向けた状態で真空吸着させ、ス
ピンチャックに連結されたモータによりウエハを低速回
転しつつ、又は停止させた状態で、ウエハの被現像面に
現像液をスプレーノズル等により供給して塗布し、その
後、モータによりウエハを高速回転させて、遠心力によ
り処理後に残存する現像液を排除する方法が採用されて
いる。この場合にも、上述のレジスト塗布の際と同様、
現像液の温度変化によりウエハ上の現像パターンが不均
一になるという問題点があり、現像液の温度を調整して
レジストの温度変化を抑制しつつ、現像液を塗布する方
法が採用されている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上述のようにカップ内で、クリーンル
ームの垂直層流を入れつつ、レジスト塗布又は現像液塗
布を行なう場合には、たとえレジスト又は現像液の温度
調整を行なったとしても、ウエハに供給された後のレジ
スト及び現像液がカップ内の雰囲気温度及び湿度の影響
を受ける。従って、カップ内の温度及び湿度の変動によ
り、所望のレジスト膜厚や現像パターンが得られなかっ
たり、レジスト膜厚又は現像の所望の均一性が得られな
い場合があり、歩留り及び生産性が低くなってしまう。
ウエハ周囲の雰囲気を安定させる技術としては、特開
昭60−152029号公報に開示されたものがある。この技術
について、第5図を参照しながら説明する。第5図にお
いて、スピンチャック5に吸着された半導体ウエハ1
は、下カップ3及び上カップ2からなるカバー4により
囲まれ、密閉状態になっている。この状態で、滴下ノズ
ル6からウエハ1の中心部にレジストを滴下させる。そ
うすると、レジストに含有された溶剤が揮発し、カバー
4内が溶剤の飽和状態となるので、ウエハ1の周囲の温
度・湿度は一定となる。従って、この状態でウエハ1を
モータ7により回転させることにより、ウエハ1表面へ
の均一なレジスト膜形成が期待できる。
しかし、このような技術においては、ウエハ1の回転
により飛散したレジストや現像液がカバー4の内壁に固
着し、この固着物が高く積み重なると、わずかな力で剥
がれてカップ内の雰囲気が汚染され、ウエハ1に塵が付
着するおそれがある。ウエハ1が256Kビットから1Mビッ
ト、4Mビットと高集積化されるにつれて、雰囲気のクリ
ーン度をより高める必要があるが、上述の技術ではウエ
ハへの塵の付着により必要なクリーン度が保てず、歩留
り及び生産性が低下するという問題点がある。
この発明は、このような従来技術の問題点を解決する
ためになされたものであり、その目的は、所望のクリー
ン度を保持した状態で、雰囲気の温度及び湿度の影響を
受けずに被処理体の処理を行なうことができるレジスト
処理装置及び処理装置を提供することにある。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) 上記課題を解決するために、本発明は、 第1に、カップ内で被処理体にレジスト処理を施すレ
ジスト処理部と、このレジスト処理部の上方に設けら
れ、クリーンエアーの垂直層流を導入してその温度およ
び湿度をコントロールし、その温度および湿度がコント
ロールされたクリーンエアーを前記カップ内に供給する
温度湿度コントロール部とを具備し、 前記温度湿度コントロール部は、上下に開口部を有す
る筒状の筐体と、クリーンエアーの垂直層流を前記筐体
の上部開口部から強制的に導入するための導入手段と、
クリーンエアーの風量を変化させることが可能な風量可
変機構と、風量可変機構により風量が調節されたクリー
ンエアーの温度および湿度をコントロールする温度湿度
コントロール機構とを備え、 前記温湿度コントロール機構は、クリーンエアーを冷
却する第1の熱交換器と、冷却されたクリーンエアーに
加湿された気体を供給する加湿器と、加湿器を制御して
クリーンエアーの湿度をコントロールする湿度コントロ
ーラと、加湿されたクリーンエアーの熱交換を行う第2
の熱交換器と、第2の熱交換器を制御してクリーンエア
ーの温度をコントロールする温度コントローラとを有す
ることを特徴とするレジスト処理装置を提供する。
第2に、上記レジスト処理装置において、前記温度湿
度コントロール部は、前記クリーンエアーの静電気を除
去するイオナイザーをさらに有することを特徴とするレ
ジスト処理装置を提供する。
第3に、上記いずれかのレジスト処理装置において、
前記温度湿度コントロール部は、温度湿度コントロール
機構で温度および湿度がコントロールされたクリーンエ
アーをフィルタリングするフィルターをさらに有するこ
とを特徴とするレジスト処理装置を提供する。
第4に、クリーンルーム内に配置され、被処理体に液
体を供給して処理する処理装置であって、 カップ内で被処理体に液体処理を施す処理部と、この
処理部の上方に設けられ、クリーンルーム内のクリーン
エアーの垂直層流を導入してその温度および湿度をコン
トロールし、その温度および湿度がコントロールされた
クリーンエアーを前記カップ内に供給する温度湿度コン
トロール部とを具備し、 前記温度湿度コントロール部は、上下に開口部を有す
る筒状の筐体と、クリーンエアーの垂直層流を前記筐体
の上部開口部から強制的に導入するための導入手段と、
クリーンエアーの風量を変化させることが可能な風量可
変機構と、風量可変機構により風量が調節されたクリー
ンエアーの温度および湿度をコントロールする温度湿度
コントロール機構とを備え、 前記温湿度コントロール機構は、クリーンエアーを冷
却する第1の熱交換器と、冷却されたクリーンエアーに
加湿された気体を供給する加湿器と、加湿器を制御して
クリーンエアーの湿度をコントロールする湿度コントロ
ーラと、加湿されたクリーンエアーの熱交換を行う第2
の熱交換器と、第2の熱交換器を制御してクリーンエア
ーの温度をコントロールする温度コントローラとを有す
ることを特徴とする処理装置を提供する。
第5に、上記レジスト処理装置において、前記温度湿
度コントロール部は、前記クリーンエアーの静電気を除
去するイオナイザーをさらに有することを特徴とする処
理装置を提供する。
第6に、上記いずれかのレジスト処理装置において、
前記温度湿度コントロール部は、温度湿度コントロール
機構で温度および湿度がコントロールされたクリーンエ
アーをフィルタリングするフィルターをさらに有するこ
とを特徴とする処理装置を提供する。
(作 用) 本発明においては、処理部の上方に、上下に開口部を
有する筒状の筐体と、クリーンエアーの垂直層流を前記
筐体の上部開口部から強制的に導入するための導入手段
と、クリーンエアーの風量を変化させることが可能な風
量可変機構と、風量可変機構により風量が調節されたク
リーンエアーの温度および湿度をコントロールする温度
湿度コントロール機構とを有する温度湿度コントロール
部を設けたので、常に温度および湿度がコントロールさ
れ、かつ一定の風量で安定したクリーンエアーの垂直層
流を処理部に供給することができ、処理部における雰囲
気変動が防止され、安定した処理を行うことができる。
また、温湿度コントロール機構は、クリーンエアーを冷
却する第1の熱交換器と、冷却されたクリーンエアーに
加湿された気体を供給する加湿器と、加湿器を制御して
クリーンエアーの湿度をコントロールする湿度コントロ
ーラと、加湿されたクリーンエアーの熱交換を行う第2
の熱交換器と、第2の熱交換器を制御してクリーンエア
ーの温度をコントロールする温度コントローラとを有し
ており、確実に温湿度コントロールを行うことができ
る。この場合に、加湿器からの加湿された気体の供給量
が変化し、また外部の気流の状態も変化するが、このよ
うな変化があっても、クリーンエアの導入手段および風
量可変機構により、常に安定的な垂直層流を供給するこ
とができる。そして、このような効果は装置がクリーン
ルームに配置された場合に特に著しい。
また、イオナイザー、またはそれに加えてフィルター
を用いることによりエアー中の塵を有効に除去すること
ができ、一層クリーンなエアーを処理部に供給すること
ができるので、より安定した処理が実現される。
(実施例) 以下、本発明装置を半導体製造工程における半導体ウ
エハのレジスト塗布に適用した一実施例につき、図面を
参照して説明する。
第1図は、この実施例に係る塗布設備の設置状態を説
明するための図である。第1図中、参照符号10はクリー
ンルームであり、このクリーンルーム10内に塗布設備20
が設置されている。クリーンルーム10は、その天井に沿
って設けられたエアー通路12を有しており、ブロアー
(図示せず)からのエアーが通路12に供給されるように
なっている。通路12の直下にはフィルター13が設けられ
ており、通路12に供給されたエアーがこのフィルター13
を通過してクリーンルーム10の本体11内の全面に亘って
導入され、垂直層流15となる。
塗布設備20は、第2図に示すように、被処理体として
の半導体ウエハにレジストを塗布する塗布装置30と、ウ
エハに対して垂直に供給される垂直層流15の温度・湿度
をコントロールする手段である温度/湿度コントロール
装置50とを備えている。
塗布装置30は、真空吸着によってウエハ40を水平かつ
回転可能に支持するためのスピンチャック31を備えてい
る。スピンチャック31はスピンモータ32の出力軸33に連
結されており、このモータ32により例えば8000rpmまで
の範囲の所定の回転速度で回転される。なお、このよう
なモータ32としては、例えばACサーボモータを用いるこ
とができる。
スピンチャック31上のウエハ40の周囲には、ウエハ40
を囲繞するように、樹脂又はステンレス鋼でつくられた
略円筒状のカップ34が設けられている。このカップ34の
上部には、上述したクリーンルーム10の垂直層流15を入
れる導入口35が形成されている。また、カップ34の周壁
上部は、その底壁となす角度が鋭角となるように傾斜し
て設けられている。
カップ34の底部には垂直層流を形成する如く、上記カ
ップ34内の排気を行なうための排気装置(図示せず)に
接続された排気パイプ36、及び使用後のレジストをカッ
プ34から排出するためのドレインパイプ37が設けられて
いる。ドレインパイプ37は、例えば塩化ビニル製の立方
形状をなすドレインボックス38に接続されており、この
ドレインボックス38にドレインパイプ37を通流してきた
使用後のレジスト廃液が収容される。
スピンチャック31に支持されたウエハ40の上方には、
ウエハ40のほぼ中心にレジスト液を滴下させるためのレ
ジスト滴下ノズル39が設けられている。このレジストノ
ズル39は、レジスト液を収容したレジスト容器(図示せ
ず)に至るパイプ(図示せず)に連結されており、この
パイプの途中に設けられたベローズポンプ(図示せず)
を作動させることにより、パイプを介してノズル39にレ
ジスト液が供給される。ノズル39は、例えば四フッ化エ
チレン樹脂、又はステンレス鋼でつくられている。
レジスト滴下ノズル39には、ノズル39の一部分を囲む
ように、二重管構造の温度調節器41が設けられている。
この温度調節器41内には恒温槽(図示せず)から所定温
度に設定された恒温水がパイプ42,43を通流して循環さ
れ、これによりレジスト滴下ノズル39を通流するレジス
ト液が一定温度に保持される。
温度/湿度コントロール装置50は、第3図に示すよう
にカップ34の導入口35の直上に設けられている。この温
度/湿度コントロール装置50は、上下に夫々開口部52及
び53を有する角筒状のハウジング51を備えており、開口
部52より垂直層流15を取込み、取込んだ垂直層流15の温
度及び湿度をコントロールして開口部53から排出するよ
うになっている。
ハウジング51内の開口部52近傍には、2つのファン54
が設けられており、これによりハウジング51内に垂直層
流15を強制的に導入することができる。ファン54の下に
は風量調節用のダンパー55が設けられ、更にその下に層
流15内の塵の静電気を解消して層流15の清浄度を向上さ
せるイオナイザー56が設けられている。
イオナイザー56の下には、冷却水通流パイプ58とフイ
ン59とを備えた第1の熱交換器57が設けられており、こ
の熱交換器57によりハウジング51内に取込まれた垂直層
流15を冷却してその中の水分を結露させ、その湿度を低
下させる。この第1の熱交換器57のパイプ58は、冷却用
の水を貯留する第1の貯留槽60に連結されており、また
パイプ58にはポンプ61が接続されていて、ポンプ61を作
動させることにより貯留槽60の水がパイプ58内を循環す
る。第1の貯留槽60には冷却水を加熱・冷却可能の第1
の温度調節装置62が接続されており、この第1の温度調
節装置62によりパイプ58を循環する冷却水の温度を所定
値に設定する。
第1の熱交換器57の下には、複数の孔64が設けられた
加湿管63が設けられている。加湿管63は、ハウジング51
外に設けられた加湿器65に連結されている。加湿器65
は、例えばフォトレジストの溶媒等の蒸気を超音波等に
より発生させるもので、この蒸気が加湿管63を通って孔
64からハウジング51内に供給される。加湿器65には、コ
ントローラ66が接続されており、コントローラ66にはケ
ーブル68を介して後述する第2の熱交換器69の下方に設
けられた湿度センサ67が接続されている。従って、湿度
センサ67が検出した湿度に応じた信号がコントローラ66
に出力され、コントローラ66はその信号に基づいて加湿
器65にコントロール信号を出力して、ハウジング51から
塗布装置30に供給される垂直層流15の湿度が所望の値に
なるようにフィードバック制御を行なう。
加湿管63の下方には、温度調節水通流パイプ70とフイ
ン71とを備えた第2の熱交換器69が設けられており、こ
れによりハウジング51から塗布装置30に供給される垂直
層流15の温度を所定温度に設定する。この第2の熱交換
器69のパイプ70は、温度調節用の水を貯留する第2の貯
留槽72に連結されており、またパイプ70にはポンプ73が
接続されていて、ポンプ73を作動させることにより貯留
槽72の水がパイプ70内を循環する。第2の貯留槽72には
温度調節水を加熱・冷却可能の第2の温度調節装置74が
接続されており、この温度調節装置74にはコントローラ
75が接続されている。コントローラ75にはケーブル77を
介して第2の熱交換器69の下方に設けられた温度センサ
76が接続されている。従って、温度センサ76が検出した
温度に応じた信号がコントローラ75に出力され、コント
ローラ75はその信号に基づいて第2の温度調節装置74に
コントロール信号を出力してパイプ70を循環する水の温
度を調節し、ハウジング51から塗布装置30に供給される
垂直層流15の温度が所望の値になるようにフィードバッ
ク制御を行なう。
湿度センサ67及び温度センサ76の下のハウジング51の
出口である開口部53近傍には、フィルタ78が設けられて
おり、垂直層流15がこのフィルタ78を通過することによ
り、垂直層流15のクリーン度が更に向上する。なお、フ
ィルタ78としては、例えばHEPAフィルタを用いることが
できる。
なお、この塗布設備20は、図示しない制御部で動作設
定及び制御が行なわれる。
次に、上述のように構成された塗布設備20におけるレ
ジスト塗布動作について説明する。
被処理体としての半導体ウエハ40を例えばベルト搬送
を行なう搬送機構(図示せず)によりスピンチャック31
上方に搬送し、ウエハ40の中心とスピンチャック31の中
心とを合せて、ウエハ40をスピンチャック31上に載置す
る。この場合に、ウエハ40の外周にフイットする外形を
有する2つの挟持部材(図示せず)でウエハを挟持し、
スピンチャック31の中央にウエハ40の中心を合せること
ができる。
スピンチャック31上に載置されたウエハ40は、真空機
構(図示せず)によりチャック31に真空吸着される。
なお、このようにウエハ40がチャック31上に搬送され
る際には、カップ34はウエハ40の搬送の妨げとならない
ように、昇降装置(図示せず)により下方に退避してお
り、ウエハ40がチャック31上に保持された後に第1図の
位置まで上昇する。
次いで、チャック31上に保持されたウエハ40の中心部
に、レジスト滴下ノズル39からレジストを滴下する。こ
のレジストは、前述したように図示しないレジスト容器
からパイプを通って先ず温度調節器41に供給される。そ
して、温度調節器41に恒温槽から所定温度に設定された
恒温水をパイプ42,43を通って循環させることにより、
レジスト滴下ノズル39を通流してウエハ40上に滴下され
るレジストを例えば24℃の一定温度に調節する。この場
合、1回に温度調節可能なレジスト量は、1つのウエハ
のレジスト量を例えば3ccとすると、例えばその3倍程
度の10ccである。
なお、温度調節器41内のレジストの通路を蛇管状又は
螺旋状にすることにより、一度に温度調節できるレジス
ト量を増加させて温度調節を高効率で行なうことができ
る。
このように温度調節されたレジストをノズル39からウ
エハ40の表面に、例えば3cc滴下し、モータ32によりウ
エハ40を例えば50000rpm/secで加速させ、回転数例えば
4000rpmで高速回転させて、滴下されたレジストを拡散
させる。その後、ウエハ40を更に回転させ、拡散された
レジストを乾燥させる。
このような塗布装置の間、カップ34内は、予め設定さ
れたプログラムに従って、図示しない排気装置により排
気パイプ36を介して排気される。
ウエハ40の回転により飛散したレジストは、カップ34
の周壁上部の傾斜部の内側部分に付着し、ウエハ40の外
側に落下する。すなわち、カップ34周壁の傾斜部によ
り、飛散したレジストがウエハ40に跳返ることが防止さ
れる。飛散したレジストは、ドレインパイプ37を通って
ドレインボックス38に収容される。
このようなレジスト塗布処理中、カップ34内は上述の
ように、排気装置により排気されるので、温度/湿度コ
ントロール装置50で温度・湿度がコントロールされた垂
直層流15が常にカップ34内に供給される。すなわち、ハ
ウジング51の上部開口部52からファン54によりクリーン
ルーム10の垂直層流15をハウジング51内に強制的に取込
み、これをダンパー55及びイオナイザー56を介して第1
の熱交換器57に供給して除湿する。その後、前述したよ
うに、湿度センサ67及び温度センサ76が検出した値に基
づいて、コントローラ66,75を動作させることにより、
加湿器65からの蒸気量及び第2の熱交換器69を通流する
温度調節水がコントロールされ、結果として垂直層流15
の温度及び湿度がコントロールされる。このように温度
及び湿度が所望の値にコントロールされた垂直層流15
は、フィルター78を通過してカップ34内に供給される。
従って、カップ34内は常に所望の雰囲気が維持される
こととなり、レジスト塗布の際にウエハ40周囲の温度及
び湿度変化によって生じる不都合が解消される。すなわ
ち、ウエハ40に塗布されるレジスト膜の厚みを所望の値
にすることができ、しかも、レジスト膜厚の均一性が向
上する。このため、歩留り及び生産性を著しく向上させ
ることができる。また、クリーンルーム内の温度又は湿
度が変動した場合でも、上述のように温度及び湿度をコ
ントロールすることにより、その影響を回避することが
できる。
更に、イオナイザー56及びフィルタ78により清浄化さ
れた層流15がカップ34内に供給されるので、カップ34を
極めてクリーンな状態に保つことができ、半導体ウエハ
40の塵等による汚染を防止することができ、歩留り及び
生産性を一層向上させることができる。
更に、上記実施例においては、ファン54により強制的
に垂直層流15を取入れるので、カップ34からの排気量
と、カップ34内に供給される垂直層流15の流量とをバラ
ンスさせることができる。従って、カップ34内での気流
の乱れを防止することができ、飛散したレジストがウエ
ハ40に付着するおそれを極めて少なくすることができ
る。排気パイプ36にバタフライ状のダンパを設置し、こ
のダンパを回転させて排気パイプ36の排気面積を変化さ
せ、排気量を制御することもできる。この場合には、カ
ップ34内の気流の乱れを一層小さくすることができる。
ダンパの回転は、ロータリシリンダ等のロータリアクチ
ュエータで行なうことができる。ダンパは目的に応じ
て、排気の可否を自動的に選択するオートダンパ、排気
変動による影響を防止するためのリニアダンパ、排気量
を多段階に偏向可能なシーケンシャルダンパ等を用いる
ことができ、これらを組合わせて使用することもでき
る。
このようにしてウエハ40に対するレジスト塗布動作が
終了した後、前述の図示しない搬送機構によりウエハ40
を塗布装置30から装置外へ搬送し、一連の処理が終了す
る。
次に、この発明を第4図に示す塗布装置100に適用し
た実施例について説明する。この塗布装置100は半導体
ウエハの搬送から一連の塗布に関する処理を全て行なう
ことができる装置であり、基台101と、夫々基台101に設
けられた予備加熱機構103、冷却機構104、第1の加熱機
構105、第2の加熱機構106、第1の塗布機構107、及び
第2の塗布機構108とを備えている。また、基台101の中
央部には、矢印Y方向(横方向)に延長する通路102が
設けられており、その一方の側に予備加熱機構103、冷
却機構104、第1の加熱機構105、及び第2の加熱機構10
6が設けられており、他方の側に第1の塗布機構107、及
び第2の塗布機構108が設けられている。なお、第4図
では予備加熱機構103と冷却機構104とが並列に記載され
ているが、実際には冷却機構104は予備加熱機構103の下
に設けられている。
通路102には、その中を移動するウエハ搬送装置110が
設けられている。この搬送装置110は、本体111及び2つ
のウエハ吸着保持用ピンセット112,113を有している。
本体111は通路102をY方向に移動可能であり、ピンセッ
ト112,113は、Y方向(横方向)、X方向(縦方向)、
Z方向(垂直方向)、及びθ方向(回転移動)に、夫々
独立して移動することが可能となっている。そして、こ
れらピンセット112,113により前記各処理機構(103〜10
8)のうち任意の機構に対するウエハWの搬出・搬入、
及び後述するウエハ搬出・搬入機構からのウエハWの授
受を行なう。
基台101の側方には、ウエハ搬出搬入機構120が設けら
れている。この搬出搬入機構120には、処理前のウエハW
Bを収容したウエハカセット122、及び処理後のウエハWF
を収容するウエハカセット123が設けられている。ま
た、搬出搬入機構120はウエハWを吸着保持し、X,Y方向
に移動が可能なピンセット121を備えており、このピン
セット121により処理前のウエハをカセット122から取出
し、また処理済みのウエハを搬送装置110のピンセット
から受取る。通路102と搬出搬入機構120とのインターフ
ェイスにおいて、搬送装置110のピンセット112,113とピ
ンセット121との間でウエハWの受渡しができるように
なっている。
第1及び第2の塗布機構107,108は、前述の塗布装置3
0と同様の構造を有しており、ウエハWに例えばレジス
トを実際に塗布するものである。
このような塗布装置100を垂直層流の存在下、例えば
ダウンフローを有するクリーンルーム内に設置し、この
装置の上方に前述した温度/湿度コントロール装置50と
同様の装置を設置する。この場合に、温度及び湿度がコ
ントロールされた層流は、必ずしも塗布装置100の全面
に供給される必要はなく、少なくとも第1及び第2の塗
布機構107,108に設置されたウエハに垂直に供給される
ようにすればよい。
このような塗布装置100によれば、予備加熱−冷却−
プリベーク−レジスト等の塗布処理−ポストベークとい
った、一連の塗布動作を行なうことができ、しかも、工
程の順序等を任意に設定することができる。また、2つ
のピンセット112,113を独立に動作させることができ、
しかも熱処理機構及び塗布機構が夫々2つ設けられてい
るので、複数のウエハを同時に処理することができ、極
めて迅速な塗布処理を行なうことができる。
以上説明したように、これら実施例によれば、塗布装
置にセットされたウエハ等の被処理体に、温度/湿度コ
ントロール装置により温度及び湿度がコントロールされ
た垂直層流が常に供給されるので、被処理体雰囲気の温
度及び湿度が変動することによる塗布処理への悪影響を
防止することができ、しかも被処理体の清浄度を著しく
向上させることができる。
なお、この発明は上記実施例に限定されることなく、
種々変形することが可能である。例えば、温度/湿度コ
ントロール装置において、熱交換器及び超音波を用いた
加湿器により温度及び湿度をコントロールしたが、これ
に限らず温度・湿度をコントロールできるものであれば
どのようなものであってもよい。例えば、熱交換はペル
チェ素子等を用いることもでき、加湿はバブリング等に
より行なってもよい。
また、上記実施例における塗布装置は、半導体ウエハ
のレジスト塗布を行なうものであるが、これに限らずウ
エハ表面のパターン露光されたレジスト膜を現像する場
合の塗布処理に適用することもできる。要するに、スピ
ン法によって被処理体をレジスト処理する装置であれば
この発明を適用することができる。なお、前述の塗布装
置100において、第2の塗布機構108を基本的に塗布装置
30と同様の構造を有する現像機構に適用し、通路102の
右端において露光装置との間でウエハの授受をできるよ
うにすることにより、レジスト塗布から現像までの一連
の動作が可能な塗布装置を得ることができ、この発明は
このような装置にも適用することができる。
更に、被処理体としてウエハを用いた場合について示
したが、これに限らずマスク等等のものに塗布材を塗布
するものであってもよい。
以上述べたように、この実施例によれば、カップ内で
被処理体を回転してレジスト処理を行なうのに、カップ
上側より垂直層流を入れることによりカップ内の被処理
体のクリーン度を向上することができ、このカップ内に
充満させる垂直層流の温度及び湿度をカップの上方に設
けた部屋でコントロールするので、カップ内の被処理体
をレジスト及び現像液で処理する場合のカップ内雰囲気
温湿度による影響を防止でき、このことにより所望のレ
ジスト膜厚や現像パターンを得られ、膜厚や現像の不均
一の発生も防止できる。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、クリーン度を保
った状態で、所望の処理及び処理の均一性が得られ、歩
留り及び生産性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明装置の一実施例を説明するための塗布設
備の構成図、第2図は第1図の塗布装置の説明図、第3
図は第2図の温湿度コントロール装置の説明図、第4図
は本発明装置の他の実施例を説明するための塗布装置の
構成図、第5図は従来の塗布装置の説明図である。 15……垂直層流、30……塗布装置 40……ウエハ、50……温度/湿度コントロール装置 57……第1の熱交換器、65……加湿器 69……第2の熱交換器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 21/30 569C

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カップ内で被処理体にレジスト処理を施す
    レジスト処理部と、このレジスト処理部の上方に設けら
    れ、クリーンエアーの垂直層流を導入してその温度およ
    び湿度をコントロールし、その温度および湿度がコント
    ロールされたクリーンエアーを前記カップ内に供給する
    温度湿度コントロール部とを具備し、 前記温度湿度コントロール部は、上下に開口部を有する
    筒状の筐体と、クリーンエアーの垂直層流を前記筐体の
    上部開口部から強制的に導入するための導入手段と、ク
    リーンエアーの風量を変化させることが可能な風量可変
    機構と、風量可変機構により風量が調節されたクリーン
    エアーの温度および湿度をコントロールする温度湿度コ
    ントロール機構とを備え、 前記温湿度コントロール機構は、クリーンエアーを冷却
    する第1の熱交換器と、冷却されたクリーンエアーに加
    湿された気体を供給する加湿器と、加湿器を制御してク
    リーンエアーの湿度をコントロールする湿度コントロー
    ラと、加湿されたクリーンエアーの熱交換を行う第2の
    熱交換器と、第2の熱交換器を制御してクリーンエアー
    の温度をコントロールする温度コントローラとを有する
    ことを特徴とするレジスト処理装置。
  2. 【請求項2】前記温度湿度コントロール部は、前記クリ
    ーンエアーの静電気を除去するイオナイザーをさらに有
    することを特徴とする請求項1に記載のレジスト処理装
    置。
  3. 【請求項3】前記温度湿度コントロール部は、温度湿度
    コントロール機構で温度および湿度がコントロールされ
    たクリーンエアーをフィルタリングするフィルターをさ
    らに有することを特徴とする請求項1または請求項2に
    記載のレジスト処理装置。
  4. 【請求項4】クリーンルーム内に配置され、被処理体に
    液体を供給して処理する処理装置であって、 カップ内で被処理体に液体処理を施す処理部と、この処
    理部の上方に設けられ、クリーンルーム内のクリーンエ
    アーの垂直層流を導入してその温度および湿度をコント
    ロールし、その温度および湿度がコントロールされたク
    リーンエアーを前記カップ内に供給する温度湿度コント
    ロール部とを具備し、 前記温度湿度コントロール部は、上下に開口部を有する
    筒状の筐体と、クリーンエアーの垂直層流を前記筐体の
    上部開口部から強制的に導入するための導入手段と、ク
    リーンエアーの風量を変化させることが可能な風量可変
    機構と、風量可変機構により風量が調節されたクリーン
    エアーの温度および湿度をコントロールする温度湿度コ
    ントロール機構とを備え、 前記温湿度コントロール機構は、クリーンエアーを冷却
    する第1の熱交換器と、冷却されたクリーンエアーに加
    湿された気体を供給する加湿器と、加湿器を制御してク
    リーンエアーの湿度をコントロールする湿度コントロー
    ラと、加湿されたクリーンエアーの熱交換を行う第2の
    熱交換器と、第2の熱交換器を制御してクリーンエアー
    の温度をコントロールする温度コントローラとを有する
    ことを特徴とする処理装置。
  5. 【請求項5】前記温度湿度コントロール部は、前記クリ
    ーンエアーの静電気を除去するイオナイザーをさらに有
    することを特徴とする請求項4に記載の処理装置。
  6. 【請求項6】前記温度湿度コントロール部は、温度湿度
    コントロール機構で温度および湿度がコントロールされ
    たクリーンエアーをフィルタリングするフィルターをさ
    らに有することを特徴とする請求項4または請求項5に
    記載の処理装置。
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