JP2845160B2 - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JP2845160B2 JP7064066A JP6406695A JP2845160B2 JP 2845160 B2 JP2845160 B2 JP 2845160B2 JP 7064066 A JP7064066 A JP 7064066A JP 6406695 A JP6406695 A JP 6406695A JP 2845160 B2 JP2845160 B2 JP 2845160B2
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  • Internal Circuitry In Semiconductor Integrated Circuit Devices (AREA)
  • Formation Of Insulating Films (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、層間絶縁膜に低誘電率
絶縁材料、特に非晶質炭素膜を用いることを特徴とする
半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】今後の半導体装置、及びその実装基板等
の配線幅、配線間隔の減少により、配線浮遊容量、及び
配線抵抗が増大するようになる。それにともなう配線遅
延の増大から、半導体装置の高速動作に障害が生じるよ
うになってくる。一般に配線遅延は、絶縁材料の比誘電
率の平方根に比例するので、絶縁材料に比誘電率の低い
ものを用いることによって配線遅延を減少させることが
可能になり、多層配線層における絶縁材料の見直しが行
われている。従来から半導体装置の層間絶縁膜には主と
してSiO2 が用いられており、プラズマによる化学気
相成長を用いた製造方法が確立されている。しかしこの
方法で製造されるSiO2 膜の比誘電率は約4程度であ
り、比誘電率がそれ以下である膜の堆積方法の開発が望
まれている。
【0003】そこで次世代の低誘電率層間絶縁材料とし
て、比誘電率が3以下になるフッ素化非晶質炭素材料が
有力視されている。このフッ素化非晶質炭素材料はプラ
ズマによる成膜が用いられており、先行技術として例え
ば本発明の発明者が以前に出願した特願平6−2174
70号等に示されているように、主にCxFy(x=1
−4,y=4−8)などのガス、及びそれらに水素系の
ガスを添加したものが用いられている。層間絶縁膜にフ
ッ素化非晶質炭素膜を用いた半導体装置で当社の開発例
の代表的なものを図3(a)(b)に示す。それぞれバ
イポーラトランジスタ及びMOS型電界効果トランジス
タ(MOSFET)から形成されている。
【0004】 バイポーラトランジスタで形成される半
導体装置はp型半導体基板上11にn+ 埋め込み拡散
層9が形成されている。その上にエピタキシャル法によ
るn層8が形成され、その横にはイオン注入によるp+
分離層10が形成されている。エピタキシャル層上に
はベースとなるP層7が同様に形成され、その横にn+
エミッタ層6が形成されている。またコレクタにも引
き出し層としてn+ 層5が形成されている。電極とし
ては、n+ コレクタ引き出し層及びエミッタ層にはn+
ポリシリコン電極4、ベースには金属電極2が形成さ
れている。これらのバイポーラトランジスタの能動領域
あるいは配線電極を覆う層間絶縁膜として非晶質炭素
膜、あるいはフッ素化非晶質炭素膜が使用されている。
【0005】またMOSFETから構成されている半導
体装置は、p型基板上11に素子の能動領域となる部分
を残して、他の部分にフィールドSiO2 酸化膜16が
形成される。能動領域内にはイオン注入によりn+ のソ
ース14、ドレイン15が形成され、薄いSiO2 膜を
介してゲート電極13となるポリシリコンが中央に存在
している。これらのコンタクト材料を覆うように、非晶
質炭素膜が堆積されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した先行技術のフ
ッ素化非晶質炭素膜は比誘電率2.1程度を示すものも
あり、誘電率は低い値を示しているが、耐熱性がSiO
2 よりも劣るため用途が限定されてしまう。例えば特願
平6−217470号で示したものは約420℃で膜の
分解が始まり、膜厚の減少及びそれに伴うガスの発生が
見られ、この低誘電率材料を使用する場合、熱処理温度
をそれ以下に抑える必要があった。しかし、半導体装置
の製造には高温での処理を必要とする場合があり、その
ため非晶質炭素膜を用いて、少なくとも450℃以上の
熱処理に耐えうる構造を新たに提供することが課題とな
る。
【0007】本発明の目的は、配線での信号遅延を低減
させた低誘電率の絶縁材料を層間絶縁膜に用いた、高速
動作可能な半導体装置であって、高温での熱処理工程で
の耐熱性に優れた装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、半導体基板上
に形成された半導体装置の層間絶縁膜に、非晶質炭素膜
またはフッ素を含有する非晶質炭素膜が用いられた半導
体装置であって、前記非晶質炭素膜と、前記半導体装置
の電極または配線材料またはトランジスタ部またはその
組み合わせたものとの間に、前記非晶質炭素膜とは構成
元素または組成が異なる絶縁膜からなる緩衝層を備え、
かつ非晶質炭素膜と緩衝層との間に非晶質炭素膜から緩
衝層へと組成が徐々に変化している遷移層を有すること
を特徴とする半導体装置である。
【0009】
【0010】そこで本発明では、図3に示したような従
来の非晶質炭素膜を用いた半導体装置の構造に変えて、
非晶質炭素膜が電極、配線材料に接する部分に、ガス放
出を抑えるための緩衝層を設けることによって、熱処理
時の非晶質炭素膜からのガス放出を抑えて、より高い処
理温度に耐えうる半導体装置を実現する。新たに形成す
る緩衝層の材料としては非晶質炭素膜からのガス放出を
抑えられるものであれば良く、SiO2 、Si3 4
るいは非晶質炭素膜にシリコンを含有させた絶縁材料、
及び非晶質炭素膜に窒素を含有させた絶縁材料が使用で
きる。
【0011】
【作用】本発明では、非晶質炭素膜からのガス放出を抑
えるための、緩衝層を非晶質炭素膜と電極及び配線材料
間に設ける。緩衝層となりうる絶縁材料としては、緻密
であり炭化水素あるいはフッ化炭素等加熱時に非晶質炭
素膜からガスとして放出されるものが緩衝層の膜で遮ら
れ、緩衝層外に拡散してこない材料であれば、どのよう
な材料でも使用可能である。また、そのような材料は一
般に比誘電率が非晶質炭素膜よりも高くなる。今回使用
した材料の比誘電率はSiO2 で約4、Si3 4 で約
7、窒素あるいはシリコンを含有させた非晶質炭素膜で
は約3である。緩衝層を非晶質炭素膜に比べて薄くする
ことによって、全体の比誘電率としては非晶質炭素膜単
体で使用した場合と同等の値にすることができる。
【0012】
【実施例】本発明を図面に基づいて説明する。図1に本
発明の実施例を示す。図1(a)の実施例1は本発明を
パイポーラトランジスタから構成される半導体装置の層
間絶縁膜に使用した実施例である。バイポーラトランジ
スタとしては、npn型を実施例に示す。
【0013】このトランジスタにはまずp型半導体基板
11上にn+ 埋め込み拡散層9が形成されている。その
上にエピタキシャルによるn層8が形成され、その横に
はイオン注入によるp+ 分離層10が形成されている。
エピタキシャル層8上にはベースとなるp層7が同様に
イオン注入によって形成され、その横にはn+ エミッタ
層6が形成されている。またコレクタにも引き出し層と
してn+ 層5が形成されている。電極としてはn+ コレ
クタ引き出し層、及びエミッタ層にはn+ ポリシリコン
電極4、ゲートには金属電極2が形成されている。
【0014】本発明では図3のように非晶質炭素膜が直
接トランジスタの能動領域あるいは配線材料に接する部
分を無くし、図1に示した様に非晶質炭素膜とそれらの
間にSiO2 から成る緩衝層12を設けている。作製方
法としては、まずトランジスタの能動領域を作製後、コ
ンタクトのためのポリシリコン及び金属材料を堆積さ
せ、通常のパターニング技術によってそれぞれの所定の
パターンに加工する。続いてプラズマを用いた化学気相
堆積法により、SiO2 をトランジスタ領域を覆うよう
に薄く堆積させる。この実施例では0.01μm のSi
2 層を緩衝層として用いた。その後、非晶質炭素膜1
を約1μm 堆積させて層間絶縁膜とし、さらに上部にア
ルミニウム配線3を堆積させた。なおこの上部のアルミ
ニウム配線に関しても、直接非晶質炭素膜とは接してお
らず、まわりにSiO2 を緩衝層として堆積させてい
る。
【0015】SiO2 緩衝層12の厚さを0.01μm
にしたのは、膜厚がこれ以下の場合、500℃での加熱
時に非晶質炭素膜から放出されるガスの緩衝としてSi
2膜が機能しないことが明らかになったからである。
逆に膜厚がこれ以上の場合は層間絶縁膜の全体の比誘電
率が上昇してしまうため、膜厚は可能な限り薄いほうが
望ましい。従って緩衝層の厚さは、半導体装置の製造過
程の熱処理温度によって決定され、半導体装置の耐熱性
が低くてもよい場合はこの実施例以下の膜厚でも非晶質
炭素膜からのガスの緩衝層として機能するが、高い耐熱
性が必用な場合は、逆にこの実施例以上に緩衝層の膜厚
を厚くする必要がある。ここで比誘電率は4のSiO2
を0.01μ堆積させ、比誘電率2.3の非晶質炭素膜
を膜を1μm 堆積させた。この場合全体の比誘電率も、
それぞれの層をキャパシタが直列に接続されているとす
ると2.3であり、SiO2 による比誘電率の増加は無
視できる値になっている。
【0016】本発明で使用する非晶質炭素膜及び含フッ
素非晶質炭素膜はプラズマによる化学気相堆積法が一般
的である。本発明の半導体装置では平行平板型プラズマ
発生装置に、CH4 及びCF4 を原料として供給して堆
積させた。真空槽内に対向電極を設け、その間に電源装
置から直流及び高周波電力を印加しプラズマを発生させ
る。電極上にシリコン基板等の試料を設置後、CF4
SF6 、C2 4 、NF3 、C2 6 、C3 8 、C4
8 等のフッ素系ガスと、CH4 などの炭化水素あるい
は水素ガスを導入し、電極間に高周波あるいは、直流電
力を印加してグロー放電させ、フッ化炭素のプラズマを
発生させる。このフッ化炭素プラズマにより非晶質炭素
膜を堆積させる。この高周波を利用したプラズマ発生方
法以外にも、マイクロ波、ヘリコン波等を用いた高密度
プラズマも同様に使用できる。
【0017】次に実施例2について図1(b)を用いて
説明する。実施例2は、MOSFETから構成される半
導体装置に、本発明を実施した例である。実施例2では
nチャネル型を実施例として作製した。まずp型基板上
11に素子の能動領域となる部分を残して、他の部分に
フィールドSiO2 酸化膜16を形成する。能動領域内
にはイオン注入によりn+ のソース14、ドレイン層1
5が形成され、薄いSiO2 膜を介してゲート電極13
となるポリシリコンが中央に存在している。これらのコ
ンタクト材料を覆うように、まずSiO2 の緩衝層12
を薄く堆積させてから、非晶質炭素膜を堆積させた。こ
の場合もSiO2 の緩衝層は0.01μm 堆積させた。
【0018】実施例3として、実施例1の半導体装置に
使われている緩衝層をSiO2 の代わりにSi3 4
0.01μm 堆積させた。実施例4として、実施例1の
半導体装置に使われている緩衝層をSiO2 の代わりに
非晶質炭素膜にシリコンを40%添加して緻密化したも
のを用いた。実施例5として実施例1の半導体装置に使
われている緩衝層をSiO2 の代わりに非晶質炭素膜に
窒素を40%添加して緻密化したものを用いた。実施例
6として実施例2の半導体装置に使われている緩衝層を
SiO2 の代わりにSi3 4 を0.01μm 堆積させ
た。実施例7として、実施例2の半導体装置に使われて
いる緩衝層をSiO2 の代わりに非晶質炭素膜にシリコ
ンを40%添加して緻密化したものを用いた。実施例8
として実施例2の半導体装置に使われている緩衝層をS
iO2 の代わりに非晶質炭素膜に窒素を40%添加して
緻密化したものを用いた。
【0019】これらの半導体装置について、それぞれ6
00℃までの加熱を行い、配線の不良試験を行った。結
果を次に示す。非晶質炭素膜の分解により生じたガスに
より、配線材料にガスが噴出したことによる凹凸などの
欠陥が生じた温度を示す。図3に示した先行技術の非晶
質炭素膜のみを用いた場合、420℃で欠陥が発生し
た。本発明の実施例ではそれぞれ、実施例1及び、2で
は500℃、実施例3及び6では520℃、実施例4、
5及び7、8では470℃であった。また、先行技術の
例では500℃の加熱によってMOSFETの閾値電圧
が変動する現象が見られたが、SiO2 緩衝層でトラン
ジスタ部を覆った実施例では、500℃の加熱による閾
値変動を防止することができた。従来例で閾値が変動し
たのは、トランジスタのゲート酸化膜中に、加熱時の非
晶質炭素膜からのガスによる不純物が混入したためと考
えられる。従ってトランジスタ部に緩衝層を設けること
によって、このゲート酸化膜中への不純物の混入が防止
できたと考えられる。
【0020】また以上の実施例は実施例1を例に取れ
ば、図2(b)に示すように非晶質炭素膜と、SiO2
との界面で急峻に組成が非晶質炭素膜からSiO2 に変
化していた。次に示す、実施例9はこれに変えて界面で
急に組成が変わるのではなく、図2(a)に示すように
非晶質炭素膜から徐々にSiO2 へ組成を変えていった
実施例である。この実施例では約50オングストローム
の組成遷移層を設けて、その間で炭素及びフッ素含有量
を減少させ、代わりにシリコン及び酸素含有量を増加さ
せていき、最終的にSiO2 になるようにした。その上
にSiO2 を50オングストローム堆積させて、全体を
緩衝層とした。この実施例9に関して耐熱性試験を行っ
たところ、界面で急峻に組成が変化する実施例1と同等
の耐熱性を得ることができた。なお実施例2から8に関
しても、同様に50オングストロームの遷移層を設けて
組成が徐々に変化するようにしたところ、組成が急峻に
変化する実施例と同等の耐熱性を持たせることができ
た。
【0021】また以上の実施例で用いた緩衝層はいずれ
も、CF4 あるいは酸素プラズマによるエッチングの際
に、非晶質炭素膜あるいはフッ素の含有された非晶質炭
素膜あるいはレジスト材料とはエッチングレートが異な
るため、本発明の半導体装置を形成する際に必須の非晶
質炭素膜のエッチング、あるいはレジストを用いて非晶
質炭素膜をエッチングした後のレジストアッシング時
に、当該緩衝層をエッチングのストッパー層として機能
させることができた。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、非晶質炭
素膜を層間絶縁膜に用いた高速動作の半導体装置であっ
て、非晶質炭素膜とそれに接する電極、配線などの材料
間に、熱処理時の非晶質炭素膜からのガス放出を抑える
ための薄い緩衝層を設け、非晶質炭素膜からのガス放出
による電極、配線材料の劣化を防止し、耐熱性の高い半
導体装置を実現させた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体装置の実施例を説明するための
図である。
【図2】非晶質炭素膜と緩衝層との界面での組成変化を
説明するための図である。
【図3】先行技術の非晶質炭素膜を層間絶縁膜に用いた
半導体装置を説明するための図である。
【符号の説明】
1 非晶質炭素膜 2 金属電極 3 金属配線 4 n+ ポリシリコン電極 5 n+ コレクタ引き出し電極 6 n+ エミッタ 7 ベース 8 n型エピタキシャル層 9 n+ 埋め込み拡散層 10 p+ 分離拡散層 11 p型半導体基板 12 緩衝層 13 ゲート電極 14 n+ ソース 15 n+ ドレイン 16 フィールド酸化層
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 21/768 H01L 21/31 - 21/32

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に形成された半導体装置の
    層間絶縁膜に、非晶質炭素膜またはフッ素を含有する非
    晶質炭素膜が用いられた半導体装置であって、前記非晶
    質炭素膜と、前記半導体装置の電極または配線材料また
    はトランジスタ部との間に、前記非晶質炭素膜とは構成
    元素または組成が異なる絶縁膜からなる緩衝層を備え、
    前記非晶質炭素膜と緩衝層との間に非晶質炭素膜から緩
    衝層へと組成が徐々に変化している遷移層を有すること
    を特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記トランジスタがバイポーラトランジ
    スタであることを特徴とする請求項1に記載の半導体装
    置。
  3. 【請求項3】 前記トランジスタがMOS型電界効果ト
    ランジスタであることを特徴とする請求項1に記載の半
    導体装置。
  4. 【請求項4】 前記緩衝層がシリコン酸化膜またはシリ
    コン窒化膜からなる請求項1から請求項3のいずれかに
    記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】 前記緩衝層がシリコンを含有させた非晶
    質炭素膜または窒素を含有させた非晶質炭素膜からなる
    請求項1から請求項3のいずれかに記載の半導体装置。
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