JP2844203B2 - 版画材料および版画方法 - Google Patents

版画材料および版画方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、版面部材の材質を改良した版画材料に関
し、また、この版画材料を利用した版画方法に関する。
[従来の技術] 凸版版画の版面部材の材質としては、従来、さまざま
なものが利用されている。たとえば、板紙、木材、ゴ
ム、スチロール樹脂、塩化ビニル樹脂、石こう等が用い
られている。
このような版面部材を利用して凸版版画をおこなうに
は、版面部材を選択的に除去して所望の絵柄の凸版を形
成し、凸版の表面にインクを塗布し、その後、紙などの
版画媒体を凸版の表面に押し当てて、インクを版画媒体
に転写する。
[発明が解決しようとする課題] 上述のような凸版式の版画方法は、版面部材が安価
で、しかも版の作成に特別な装置を必要としない利点が
ある。しかし、同じ版から複数枚の版画を刷り上げるに
は、原則として、そのたびに凸版の表面にインクを塗布
しなければならない。もし、インクを補充しなければ、
2枚目以降の刷り上がりは、インクの転写がきわめて不
十分なものとなる。
ところで、このような欠点を解消したものとして、毛
状紙を利用した凸版版画の技法が知られている(実公昭
54−23419号参照)。毛状紙はインクを吸収できるの
で、いったんインクを凸版に塗布すれば、インクを補充
することなく10枚程度の版画印刷が可能となる。しか
し、版画媒体を毛状紙に押し付けたときに、毛状紙が形
崩れしやすいのが欠点であり、転写の再現性に難点があ
る。さらに、この毛状紙は、繊維自体がインクを吸収し
て膨脹してくるので、印刷を重ねるにつれて、刷り上が
りの鮮明さが劣化してくる問題もある。
この発明は、このような欠点を解消するためになされ
たものであり、その目的は、多数の版画印刷が可能で、
しかも転写の再現性が損なわれることのない凸版版画用
の版画材料を提供することにあり、またこの版画材料を
利用した版画方法を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 上述の目的を達成するために、この発明に係る版画材
料は、超極細繊維で作られた布で版面部材を構成したこ
とを特徴としている。
この明細書で「超極細繊維」とは、直径が10μm以下
の繊維を意味する。好ましくは、直径2μm程度のもの
が利用される。このような超極細繊維て作られた布は、
たとえば、特開昭56−43473号、特開昭60−39439号に開
示されている。繊維の素材は、ナイロン、ポリエステル
などが利用される。超極細繊維で作られた布は、織布で
あっても、不織布であってもよい。
このような布でできた版面部材は、たとえば、粘着剤
層を介して支持板や剥離紙に張り付けられた状態で、版
画材料として提供される。
また、この発明に係る版画方法は、次の各工程を含ん
でいる。
(a)超極細繊維で作られた布を版面部材として利用し
て、この版面部材を選択的に除去することによって凸版
を形成する工程。
(b)前記凸版にインクを付けて、版面部材の超極細繊
維の間にインクを毛細管現象でしみこませる工程。
(c)前記凸版の表面に版画媒体を接触させて、凸版に
しみこんだインクを版画媒体に転写する工程。
上述の方法において、「版面部材を選択的に除去す
る」には、たとえば、絵柄に沿って版面部材をカッター
ナイフなどで切り取る。このとき、絵柄部分が凸面とし
て残るようにする。
「インク」は、超極細繊維の間に毛細管現象でしみこ
むことができれば、どのようなものも利用できる。たと
えば、水彩絵の具を使うことができる。
[作用] 超極細繊維で作られた布を版面部材として利用する
と、繊維自体がインクを吸収するよりはむしろ、繊維の
間に毛細管現象でインクが入り込む。そして、繊維と繊
維の間の狭い隙間にインクが保持される。版画媒体を凸
版の表面に接触させると、凸版の表面から版画媒体にイ
ンクが転写されて、版画が出来上がる。凸版の表面に
は、布の内部からインクが供給されるので、インクを追
加塗布することなく、同一の版で多数枚の版画を刷り上
げることができる。
[実施例] 次に、この発明の実施例を図面を参照して説明する。
第1図は、この発明の第1実施例を示すもので、第1
図(a)は版画材料の断面図であり、第1図(b)〜
(g)は、この版画材料を利用した版画方法の工程図で
ある。
第1図(a)において、この版画材料は、超極細繊維
で作られた布で構成された版面部材10を備えている。こ
の版面部材10は厚さ0.4mmであり、その片面に、粘着剤
層12を介して剥離紙14が張り付けられている。剥離紙の
代わりに剥離フィルムを使うこともできる。
次に、この版画材料を用いて版画を作る工程を説明す
る。
第1図(b)において、剥離紙14の上に絵柄を描き、
これに沿ってカッターナイフ16で切り込み18、20を入れ
る。そして、(c)に示すように、剥離紙14の切り取り
部分22を剥がして取り除く。この例では、切り込み18と
20の間が、凸版部分26となる。次に、(d)に示すよう
に、版画材料を裏返しにして支持版24の上に載せ、凸版
部分26を上から押し付ける。すると、粘着剤層12が支持
板24に付着し、凸板部分26だけが支持板24に固定され
る。残りの部分を支持板24の上から取り除くと、(e)
に示すように、凸板部分26だけが残り、所定の絵柄の版
が出来上がる。次に、(f)に示すように、この凸版部
分26に絵筆28でインク30を付ける。すると、インク30は
超極細繊維でできた布の内部に速やかにしみこんで、凸
版部分26の全体にゆきわたる。この点、木版画などと違
って、凸版部分の表面全体に丁寧にインクを塗らなくて
も自動的にインクがゆきわたるので、インク付けがきわ
めて簡単である。最後に、(g)に示すように、凸版部
分26の表面に、紙などの版画媒体32を押し付ければ、凸
版部分26のインクが版画媒体32に転写される。
もし、異なる凸版部分に、異なる色のインクを付けれ
ば、同一の版で多色版画が簡単に出来る。
この版画材料を用いると、インクを追加塗布すること
なく、同一の版で30枚以上の版画を明瞭に刷り上げるこ
とができる。
この版画方法では、剥離紙14の上に描く絵柄は、出来
上がりの絵柄と同じで良く、絵柄を反転させて描く必要
がない。
第2図は、第2実施例の版画材料を示す。この版画材
料は、版面部材の強度を補強したものである。すなわ
ち、第1実施例の版面部材10と粘着剤層12との間に、塩
化ビニル樹脂製の補強層34を重ねたものである。剥離紙
14を利用する点は、第1実施例と同じである。
版面部材10は布なので形状保持性が弱い。第1実施例
のものでは、大きな絵柄の場合には、版画材料を裏返し
て凸版部分を支持板に固着させるときに、しわが寄った
り、形が崩れたりする恐れがあった。そこで、第2実施
例では補強層34を追加して、このような欠点を解消し
た。
第2実施例の版画材料の使用方法は、第1実施例のも
のと同じである。
第3図は、第3実施例の版画材料とその使用方法を示
す。この版画材料は、第3図(a)に示すように、版面
部材40を粘着剤層で支持板42にあらかじめ張り付けたも
のである。
次に、この版画材料の使用方法を説明する。
まず、第3図(b)に示すように、2枚刃のカッター
ナイフ46で所望の絵柄に沿って一対の平行な切り込み4
8、50を入れる。切り込み52、54も、同様にして作られ
る。次に、(c)に示すように、平行な切り込みの間か
ら線状の切り取り部分56、58を粘着剤層44から剥がす。
すると、凸版部分60、62、64が残る。この例では、絵柄
の輪郭線だけが剥がされ、それ以外はすべて凸版部分と
なって残っている。したがって、絵柄の内側も外側も着
色可能である。もし、絵柄の内側だけ着色する場合に
は、凸版部分60と64も剥がして、中央の凸版部分62だけ
残せばよい。次に、(d)に示すように、凸版部分に絵
筆66でインク68を付ける。すると、インク68は超極細繊
維でできた布の内部に速やかにしみこんで、凸版部分の
全体にゆきわたる。最後に、(e)に示すように、凸版
部分の表面に、紙などの版画媒体70を押し付ければ、凸
版部分のインクが版画媒体70に転写される。
この版画方法は、第1実施例と違って、版面部材に描
く絵柄は、所望の絵柄を反転したものとなる。
[発明の効果] 以上説明したように、この発明は、超極細繊維で作ら
れた布で版面部材を構成しているので、次の効果があ
る。
(1)繊維と繊維の隙間にインクが毛細管現象で入り込
むので、インクの塗布作業が簡単になると共に、インク
保持能力が優れている。
(2)版面部材の内部に保持されたインクが凸版の表面
に供給されるので、同一の版で多数枚の版画を明瞭に刷
り上げることができる。
(3)繊維自体がインクを吸収するわけではないので、
毛状紙製の版面部材と比較して、繊維の膨脹がなく、転
写の再現性に優れている。
(4)繊維がきわめて細いので、毛状紙製の版面材料と
比較して、繊維が押し潰されることがなく、転写の再現
性に優れている。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)は、この発明の第1実施例の版画材料の断
面図、 第1図(b)〜(g)は、この版画材料の使用方法を示
す工程図、 第2図は、第2実施例の版画材料の断面図、 第3図(a)は、第3実施例の版画材料の斜視図、 第3図(b)〜(e)は、この版画材料の使用方法を示
す工程図である。 10……版面部材 26……凸版部分 30……インク 32……版画媒体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−136904(JP,A) 特開 昭51−52003(JP,A) 特開 昭52−39406(JP,A) 特開 昭53−69707(JP,A) 特開 昭49−134401(JP,A) 特開 昭56−43473(JP,A) 特開 昭60−39439(JP,A) 実開 昭55−2637(JP,U) 実公 昭54−23419(JP,Y2) 実公 昭50−33207(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41N 1/06 B41N 1/12 B41M 1/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】超極細繊維で作られた布で版面部材を構成
    したことを特徴とする版画材料。
  2. 【請求項2】超極細繊維で作られた布を版面部材として
    利用して、この版面部材を選択的に除去することによっ
    て凸版を形成する工程と、 前記凸版にインクを付けて、版面部材の超極細繊維の間
    にインクを毛細管現象でしみこませる工程と、 前記凸版の表面に版画媒体を接触させて、凸版にしみこ
    んだインクを版画媒体に転写する工程 とを含む版画方法。
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