JP2842556B2 - 床構造 - Google Patents

床構造

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JP2842556B2
JP2842556B2 JP1018335A JP1833589A JP2842556B2 JP 2842556 B2 JP2842556 B2 JP 2842556B2 JP 1018335 A JP1018335 A JP 1018335A JP 1833589 A JP1833589 A JP 1833589A JP 2842556 B2 JP2842556 B2 JP 2842556B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、コンクリートスラブ等の床基盤に直接床
材を貼って仕上げる床構造に関するものである。
〔従来の技術〕 コンクリートスラブ等の床基盤に直接貼って仕上げる
床構造では、仕上材として木質系や合成樹脂系の比較的
硬質なものを使用すると、生活騒音、特に軽量床衝撃音
の階下への伝達が大きく、階下からの騒音クレームにな
ることが多かった。そこで、仕上材の下面に弾力性のあ
る緩衝材を設け遮音対策を施したものが開発されるに至
った。
〔解決しようとする課題〕
緩衝材を設けた床構造では、軽量床衝撃音の階下への
伝達を抑制することはできても、床下の空間がないので
床下の配線,配管ができず、内装設計に対する自由度が
制限されてしまうものであった。
そこで、このようなコンクリートスラブ床の床基盤に
直接床材を貼って仕上げる床構造でも床下の空間を設
け、配線や配管を施すことができるようにすると共に、
遮音性能も向上した床構造を提供することを目的とす
る。
〔課題を解決するための手段〕
上述の目的を達成するため、多数の下地パネルを一方
向に一定の間隔を置いて配列することにより一方向にの
みスペース部を形成し、これらスペース部を仕上パネル
で覆うように下地パネル上に仕上パネルを取付け、仕上
パネルの長手方向目地とスペース部の長手方向とが直交
するように構成し、仕上パネルの下面に下地パネルに嵌
合するための溝を形成し、あるいは仕上パネルの下面長
手方向に沿って、凹部を形成したものである。
〔作用〕
この発明では、下地パネルは硬質な台板の下面に弾性
を有する緩衝材を形成し一体化したものであり、軽量床
衝撃音遮断性能に優れると共に、下地パネル間に形成さ
れるスペース部には配線,配管等を施すことが可能とな
る。
〔実施例〕
第1図では、コンクリートスラブ等の床基盤上に下地
パネル2を直接貼り付け、各下地パネル2の長手方向に
おいて一定の間隔をおいて配列した。下地パネル2は硬
質な台板2Aの下面に弾性を有する緩衝材2Bを形成し一体
化したものである。このように多数の下地パネル2を一
方向に一定の間隔をおいて配列することにより一方向に
のみスペース部3を形成してある。これらスペース部3
には配線,配管類4を設置することができる。このよう
な下地パネル2に対してスペース部3を覆うように下地
パネル2上に仕上パネル5を取付けてある。スペース部
3は仕上パネル5の長手方向目地と直交する方向に設け
てある。また、仕上パネル5の図面上aとbで示す寸法
は、a×b=330mm×1800mm、或いは150mm×900mm、或
いは100mm×600mmとした。また、 とした。このような仕上パネル5の長手方向(b方向)
に沿ってスペース部3を形成すると、このスペース部3
が仕上パネル5の長手方向の目地と合致してしまう可能
性が大きく、これを避けるのが難しいので、仕上パネル
5の長手方向目地と直交する方向にスペース部3を設け
た。スペース部3が目地と合致してしまうと床歪み等の
原因となる。また、下地パネル2の幅cとスペース部3
の幅Sとの関係は、Sがcの30〜100%が好適である。
第1図においては、仕上パネル5の下面に下地パネル2
に嵌合するための溝5A(第4図参照)や仕上パネル5の
下面長手方向に沿って凹部7(第5図参照)を形成した
状態を図示していないが、溝5A又は凹部7が仕上パネル
5に形成される。
第2図は、部屋にこの床構造を適用した一例を示すも
のであり、壁際には際根太材6を配し、これら際根太材
6で囲まれたスペース内に下地パネル2を一方向に一定
の間隔をおいて配列することにより一方向にのみスペー
ス部3を形成し、これらスペース部3を仕上パネル5で
覆うように下地パネル2上に仕上パネル5を取付けたも
のである。第3図は、下地パネル2の長手方向に沿って
スペース部3を形成せず、その幅方向(a方向)に沿っ
てスペース部3を形成したものを示す。いずれの実施例
でも仕上パネル5の長手方向目地とスペース部3の長手
方向とが直交するように構成する。
第4図は、この発明で使用される仕上パネル5を示
し、仕上パネル5の下面に下地パネル2に嵌合するため
の溝5Aを形成してある。
第5図もこの発明で使用される仕上パネル5を示し、
仕上パネル5の下面長手方向に沿って凹部7を形成し、
この凹部7内にもスペース部3と同様に配線,配管類4
を通すことができるようになっている。このような凹部
7が形成された仕上パネル5をすべて使用する必要はな
く、配線,配管類4を設けたい位置の仕上パネル5のみ
に凹部7を形成することができ、配線,配管類4の配設
位置を自由に設定することができる。また、コンクリー
トスラブ等の床基盤1に直接床材を貼り付ける構造であ
るため、スペース部3のみで縦横の配線,配管類4を配
設するには高さ即ち下地パネル2の厚みが制限されるた
めに問題があるので、仕上パネル5に凹部7を設けるこ
とによりスペース部3の配線,配管類4とは別方向の配
線,配管類4の配設を行う方が好ましい。第6図は第5
図に示す仕上パネル5の断面図である。第7図は凹部7
を並列して2個所形成した例を示すものである。第8図
に示す仕上パネル5は3層構造で構成され、表面仕上材
5Bと台板5Dの間に緩衝材5Cを挟んだものである。表面仕
上材5Bとしては木質系,合成樹脂系等の比較的硬質なも
のが使用され、緩衝材5Cとしてはゴム系,アスファルト
系,オレフィン系等の高分子材料が使用される。台板5D
は表面仕上材5Bと同様の材質が好ましい。この実施例で
は両側面に雄実と雌実とを形成し、隣合う床材が雌雄の
実で嵌合するようになっている。このような雌雄の実は
他の実施例においても採用可能である。第9図及び第10
図に示す仕上パネル5は、木質系,合成樹脂系等の比較
的硬質な平板材料の下面に硬質発泡体8を線状或いは島
状に配置することにより硬質発泡体8の間に凹部7を形
成したものを示す。第11図に示す仕上パネル5は第8図
に示すような3層構造のものの下面に第9図に示すよう
な硬質発泡体8を設けて凹部7を形成したものを示す。
第8図や第11図に示す3層構造の仕上パネル5を使用
することにより、より一層軽量床衝撃音遮断性能を向上
させることができる。また硬質発泡体8を有する仕上パ
ネル5も同様の性能が得られる。
なお下地パネル2の緩衝材2Bもゴム系,アスファルト
系,オレフィン系等の高分子材料とするのが好ましい。
また、台板2Aは仕上パネル5との結合を接着材或いは釘
止めで行なえるように木質系の材料とるのが望ましい。
〔効果〕
以上説明したようにこの発明によれば、硬質な台板の
下面に弾性を有する緩衝材を形成し一体化した下地パネ
ルの緩衝材をコンクリートスラブ等の床基盤に直接貼付
し、これら下地パネル上に仕上パネルを取付けた床構造
であって、多数の下地パネルを一方向に一定の間隔をお
いて配列することにより一方向にのみスペース部を形成
し、これらスペース部を仕上パネルで覆うように下地パ
ネル上に仕上パネルを取付け、仕上パネルの長手方向目
地とスペース部の長手方向とが直交するように構成し、
仕上パネルの下面に下地パネルに嵌合するための溝を形
成したので、下地パネルの緩衝材の存在により、軽量床
衝撃遮断性能に優れると共に、スペース部を形成してあ
るので配線,配管類の配設も簡単に行うことができ、ま
た、仕上パネルの長手方向目地と直交する方向にスペー
ス部を設けてあるので、スペース部が仕上パネルの長手
方向目地と合致して床歪みを生じるおそれもない。さら
に、仕上パネル下面の溝が下地パネルに嵌合し、両者の
位置決めが図られるとともに、溝に隣接する凸部はスペ
ース部に嵌まり込んで配管類を固定する役目もする。
また、仕上パネルの下面長手方向に沿って凹部を形成
したものにあっては、この凹部内にも配線,配管類を通
すことができ、配設の自由度が増大する。
【図面の簡単な説明】
第1図は一部破断の斜視図、第2図は一つの部屋にこの
床構造を適用した一例を示す平面略図、第3図は第2図
と同様の平面略図でありスペース部の形成方向を変えた
下地パネルの配列のみを示す図、第4図はこの発明の好
適な実施例を示す斜視図、第5図はさらに別の実施例を
示す斜視図、第6図乃至第11図は仕上パネルの種々の例
を示す断面図である。 1……床基盤、2……下地パネル、 2A……台板、2B……緩衝材、 3……スペース部、4……配線,配管類、 5……仕上パネル、5A……溝、7……凹部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04F 15/18 601 E04F 15/02 E04F 15/18

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】硬質な台板の下面に弾性を有する緩衝材を
    形成し一体化した下地パネルの緩衝材をコンクリートス
    ラブ等の床基盤に直接貼付し、これら下地パネル上に仕
    上パネルを取付けた床構造であって、 多数の下地パネルを一方向に一定の間隔をおいて配列す
    ることにより一方向にのみスペース部を形成し、 これらスペース部を仕上パネルで覆うように下地パネル
    上に仕上パネルを取付け、 仕上パネルの長手方向目地とスペース部の長手方向とが
    直交するように構成し、 仕上パネルの下面に下地パネルに嵌合するための溝を形
    成したことを特徴とする床構造。
  2. 【請求項2】硬質な台板の下面に弾性を有する緩衝材を
    形成し一体化した下地パネルの緩衝材をコンクリートス
    ラブ等の床基盤に直接貼付し、これら下地パネル上に仕
    上パネルを取付けた床構造であって、 多数の下地パネルを一方向に一定の間隔をおいて配列す
    ることにより一方向にのみスペース部を形成し、 これらスペース部を仕上パネルで覆うように下地パネル
    上に仕上パネルを取付け、 仕上パネルの長手方向目地とスペース部の長手方向とが
    直交するように構成し、 仕上パネルの下面長手方向に沿って凹部を形成したこと
    を特徴とする床構造。
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