JP2841504B2 - 電子写真感光体の製造方法 - Google Patents
電子写真感光体の製造方法Info
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- JP2841504B2 JP2841504B2 JP19311989A JP19311989A JP2841504B2 JP 2841504 B2 JP2841504 B2 JP 2841504B2 JP 19311989 A JP19311989 A JP 19311989A JP 19311989 A JP19311989 A JP 19311989A JP 2841504 B2 JP2841504 B2 JP 2841504B2
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- JP
- Japan
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- charge transfer
- layer
- photoreceptor
- coating
- solvent
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は電子写真感光体の製造方法に関するものであ
る。詳しくは膜厚が27μm以上の電荷移動層を有する積
層型電子写真感光体の製造方法に関するものである。
る。詳しくは膜厚が27μm以上の電荷移動層を有する積
層型電子写真感光体の製造方法に関するものである。
(従来の技術) 電子写真技術は、即時性、高品質の画像が得られるこ
となどから、近年では複写機の分野にとどまらず、各種
プリンターの分野でも広く使われ応用されてきている。
電子写真技術の中核となる感光体については、その光導
電材料として従来からのセレン、ヒ素−セレン合金、硫
化カドミウム、酸化亜鉛といった無機系の光導電体か
ら、最近では、無公害で成膜が容易、製造が容易である
等の利点を有する有機系の光導電材料を使用した感光体
が開発されている。
となどから、近年では複写機の分野にとどまらず、各種
プリンターの分野でも広く使われ応用されてきている。
電子写真技術の中核となる感光体については、その光導
電材料として従来からのセレン、ヒ素−セレン合金、硫
化カドミウム、酸化亜鉛といった無機系の光導電体か
ら、最近では、無公害で成膜が容易、製造が容易である
等の利点を有する有機系の光導電材料を使用した感光体
が開発されている。
有機系感光体の中でも電荷発生層及び電荷移動層を積
層した、いわゆる積層型感光体が考案され研究の主流と
なっている。
層した、いわゆる積層型感光体が考案され研究の主流と
なっている。
積層型感光体は、それぞれ効率の高い電荷発生物質及
び電荷移動物質を組合せることにより高感度な感光体が
得られること、材料の選択範囲が広く安全性の高い感光
体が得られること、また塗布の生産性が高く比較的コス
ト面でも有利なことから、感光体の主流になる可能性も
高く鋭意開発されている。
び電荷移動物質を組合せることにより高感度な感光体が
得られること、材料の選択範囲が広く安全性の高い感光
体が得られること、また塗布の生産性が高く比較的コス
ト面でも有利なことから、感光体の主流になる可能性も
高く鋭意開発されている。
通常の積層型感光体においては、電荷発生層は0.5μ
m程度、電荷移動層は10〜20μm程度で設けられてい
る。
m程度、電荷移動層は10〜20μm程度で設けられてい
る。
(発明が解決しようとする課題) しかし、現在一般に使用されている積層型感光体はそ
の耐久性においてはまだまだ無機系感光体に劣ってお
り、比較的低級機種に限って使用されているのが現状で
ある。この耐久性が劣る大きな原因の一つとして、電子
写真プロセスのクリーニング工程における感光層の摩擦
による膜べりが挙げられている。すなわち膜べりするこ
とにより帯電電位が下がり画像上のコントラストが低下
するためである。
の耐久性においてはまだまだ無機系感光体に劣ってお
り、比較的低級機種に限って使用されているのが現状で
ある。この耐久性が劣る大きな原因の一つとして、電子
写真プロセスのクリーニング工程における感光層の摩擦
による膜べりが挙げられている。すなわち膜べりするこ
とにより帯電電位が下がり画像上のコントラストが低下
するためである。
この様な膜べりを少なくするためには、感光層表面の
耐摩耗性を向上させることが重要であるが、一方感光層
の膜厚を厚くすることも有力な手段の一つと考えられ
る。
耐摩耗性を向上させることが重要であるが、一方感光層
の膜厚を厚くすることも有力な手段の一つと考えられ
る。
こうすることにより膜べりの絶対量は同じでも、相対
的な膜べりの変化量は小さくなり帯電電位の変動を少な
く抑えることができるためである。
的な膜べりの変化量は小さくなり帯電電位の変動を少な
く抑えることができるためである。
ところで高膜厚にすると、膜減りによる帯電電位の変
動を抑制することができるが、半面残留電位が上昇し易
くなる。特に繰り返し帯電−露光−除電を行うと、残留
電位の蓄積が大きくなり、この残留電位の上昇は正規現
像時に画像上のカブリとなり、感光体の寿命を決める大
きな要素となる。この残留電位は上昇は感光体中の不純
物、残留溶剤等が主原因と考えられ特に後者の影響は顕
著である。
動を抑制することができるが、半面残留電位が上昇し易
くなる。特に繰り返し帯電−露光−除電を行うと、残留
電位の蓄積が大きくなり、この残留電位の上昇は正規現
像時に画像上のカブリとなり、感光体の寿命を決める大
きな要素となる。この残留電位は上昇は感光体中の不純
物、残留溶剤等が主原因と考えられ特に後者の影響は顕
著である。
本発明者等は上記の種々の課題を解決すべく鋭意検討
した結果、特定の方法である程度以上膜厚の厚い電荷移
動層を形成せしめれば、膜減り及び残留電位の蓄積に伴
う悪影響を大幅に抑制せしめ、画質および耐久性に優れ
た電子写真感光体を容易に製造し得ることを見出し、本
発明に到達した。
した結果、特定の方法である程度以上膜厚の厚い電荷移
動層を形成せしめれば、膜減り及び残留電位の蓄積に伴
う悪影響を大幅に抑制せしめ、画質および耐久性に優れ
た電子写真感光体を容易に製造し得ることを見出し、本
発明に到達した。
即ち、本発明の目的は、高品質且つ長寿命の電子写真
感光体を工業的有利に製造することにある。
感光体を工業的有利に製造することにある。
しかして、かかる本発明の目的は、導電性支持体上に
少なくとも、電荷発生層および電荷移動層を順次積層し
てなる電子写真感光体の製造方法において、該電荷移動
層の形成に際して、電荷移動材料、バインダー樹脂およ
び溶剤を含有する塗布液を塗布した後、該支持体表面の
温度を該溶剤の沸点より30〜60℃高い温度に保持して乾
燥せしめ、27μm以上の膜厚を有する電荷移動層を形成
せしめることにより容易に達成される。
少なくとも、電荷発生層および電荷移動層を順次積層し
てなる電子写真感光体の製造方法において、該電荷移動
層の形成に際して、電荷移動材料、バインダー樹脂およ
び溶剤を含有する塗布液を塗布した後、該支持体表面の
温度を該溶剤の沸点より30〜60℃高い温度に保持して乾
燥せしめ、27μm以上の膜厚を有する電荷移動層を形成
せしめることにより容易に達成される。
(作用) 以下本発明を詳細に説明する。
本発明方法に用いる導電性支持体としては、例えばア
ルミニウム、ステンレス鋼、銅、ニッケル等の金属材
料、表面にアルミニウム、銅、パラジウム、酸化すず、
酸化インジウム等の導電性層を設けたポリエステルフィ
ルム、紙等の絶縁性支持体が挙げられる。なかでもアル
ミ等の金属のエンドレスパイプが好ましい支持体であ
る。
ルミニウム、ステンレス鋼、銅、ニッケル等の金属材
料、表面にアルミニウム、銅、パラジウム、酸化すず、
酸化インジウム等の導電性層を設けたポリエステルフィ
ルム、紙等の絶縁性支持体が挙げられる。なかでもアル
ミ等の金属のエンドレスパイプが好ましい支持体であ
る。
導電性支持体と電荷発生層の間には通常使用されてい
るような公知のバリアー層が設けられていてもよい。
るような公知のバリアー層が設けられていてもよい。
バリアー層としては、例えばアルミニウム陽極酸化被
膜、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム等の無機
層、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリビニルピロ
リドン、ポリアクリル酸、セルロース類、ゼラチン、デ
ンプン、ポリウレタン、ポリイミド、ポリアミド等の有
機層が使用される。
膜、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム等の無機
層、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリビニルピロ
リドン、ポリアクリル酸、セルロース類、ゼラチン、デ
ンプン、ポリウレタン、ポリイミド、ポリアミド等の有
機層が使用される。
電荷発生層に用いられる電荷発生物質としては、セレ
ン及びその合金、ヒ素−セレン、酸化カドミウム、酸化
亜鉛、その他の無機光導電物質、フタロシアニン、アゾ
色素、キナクリドン、多環キノン、ピリリウム塩、チア
ピリリウム塩、インジゴ、チオインジゴ、アントアント
ロン、ピラントロン、ジアニン等の各種有機顔料、染料
が使用できる。
ン及びその合金、ヒ素−セレン、酸化カドミウム、酸化
亜鉛、その他の無機光導電物質、フタロシアニン、アゾ
色素、キナクリドン、多環キノン、ピリリウム塩、チア
ピリリウム塩、インジゴ、チオインジゴ、アントアント
ロン、ピラントロン、ジアニン等の各種有機顔料、染料
が使用できる。
中でも無金属フタロシアニン、銅塩化インジウム、塩
化ガリウム、錫、オキシチタニウム、亜鉛、バナジウム
等の金属又は、その酸化物、塩化物の配位したフタロシ
アニン類、モノアゾ、ピスアゾ、トリスアゾ、ポリアゾ
類等のアゾ顔料が好ましい。電荷発生層はこれらの物質
の均一層或いはバインダー樹脂中に微粒子分散した状態
で使用される。
化ガリウム、錫、オキシチタニウム、亜鉛、バナジウム
等の金属又は、その酸化物、塩化物の配位したフタロシ
アニン類、モノアゾ、ピスアゾ、トリスアゾ、ポリアゾ
類等のアゾ顔料が好ましい。電荷発生層はこれらの物質
の均一層或いはバインダー樹脂中に微粒子分散した状態
で使用される。
そのバインダー樹脂としては、ポリビニルアセテー
ト、ポリメタタリル酸エステル、ポリアクリル酸エステ
ル、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリビニルアセ
タール、ポリビニルプロピオナール、ポリビニルブチラ
ール、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、セルロースエス
テル、セルロースエーテル、ウレタン樹脂などがある。
ト、ポリメタタリル酸エステル、ポリアクリル酸エステ
ル、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリビニルアセ
タール、ポリビニルプロピオナール、ポリビニルブチラ
ール、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、セルロースエス
テル、セルロースエーテル、ウレタン樹脂などがある。
電荷発生層の膜厚としては通常、0.1μm〜1μm好
ましくは0.15μm〜0.6μmが好適である。またここで
使用される電荷発生物質の含有量は、バインダー樹脂10
0重量部に対して20〜300重量部、好ましくは30〜200重
量部の範囲で用いられる。
ましくは0.15μm〜0.6μmが好適である。またここで
使用される電荷発生物質の含有量は、バインダー樹脂10
0重量部に対して20〜300重量部、好ましくは30〜200重
量部の範囲で用いられる。
電荷移動層中の電荷移動材料としては、例えばポリビ
ニルカルバゾール、ポリビニルピレン、ポリアセナフチ
レン等の高分子化合物または各種ピラゾリン誘導体、オ
キサゾール誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導
体、アミン誘導体等の低分子化合物が使用できる。
ニルカルバゾール、ポリビニルピレン、ポリアセナフチ
レン等の高分子化合物または各種ピラゾリン誘導体、オ
キサゾール誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導
体、アミン誘導体等の低分子化合物が使用できる。
これらの電荷移動材料とともにバインダー樹脂が配合
される。好ましいバインダー樹脂としては、例えばポリ
メチルメタクリレート、ポリ酢酸ビニル、ポリスチレ
ン、ポリ塩化ビニル等のビニル重合体、およびその共重
合体、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスルフォ
ン、ポリエーテル、ポリケトン、フェノキシ、ェエポキ
シ、シリコーン樹脂等が挙げられ、またこれらの部分的
架橋硬化物も使用される。またこれらの電荷移動材料の
含有量は、バインダー樹脂100重量部に対して通常30〜2
00重量部好ましくは50〜150重量部の範囲で用いられ
る。更に電荷移動層には成膜性、可とう性等を向上する
ために酸化防止材、増感剤、レペリング剤等の各種添加
剤を含んでいてもよい。電荷移動層の塗布液に用いるこ
とのできる溶剤としては各種用いることができるが塗膜
が適当な風乾速度で乾くために、その沸点は35℃〜150
℃の範囲の中にあるものを使用することが好ましい。
される。好ましいバインダー樹脂としては、例えばポリ
メチルメタクリレート、ポリ酢酸ビニル、ポリスチレ
ン、ポリ塩化ビニル等のビニル重合体、およびその共重
合体、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスルフォ
ン、ポリエーテル、ポリケトン、フェノキシ、ェエポキ
シ、シリコーン樹脂等が挙げられ、またこれらの部分的
架橋硬化物も使用される。またこれらの電荷移動材料の
含有量は、バインダー樹脂100重量部に対して通常30〜2
00重量部好ましくは50〜150重量部の範囲で用いられ
る。更に電荷移動層には成膜性、可とう性等を向上する
ために酸化防止材、増感剤、レペリング剤等の各種添加
剤を含んでいてもよい。電荷移動層の塗布液に用いるこ
とのできる溶剤としては各種用いることができるが塗膜
が適当な風乾速度で乾くために、その沸点は35℃〜150
℃の範囲の中にあるものを使用することが好ましい。
その溶剤としては例えばベンゼン、トルエン、キシレ
ン等の芳香族炭化水素類;アセトン、メチルエチルメト
ン、ジエチルケトン、メチルインブチルケトン、シクロ
ヘキサノン、シクロペンタノン等のケトン類;酢酸メチ
ル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、メチルセロソル
ブ、エチルセロソルブ等のエステル類;メタノール、エ
タノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール
類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシメタ
ン、ジメトキシエタン、ジグライム等のエーテル類;四
塩化炭素、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタ
ン、トリクロロエチレン、クロルベンゼン等のハロゲン
化炭化水素類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメ
チルアセトアミド等のアミド類;ジメチルスルホキシド
等がある。これらの溶剤は単独として、或いは混合して
使用しても良い。
ン等の芳香族炭化水素類;アセトン、メチルエチルメト
ン、ジエチルケトン、メチルインブチルケトン、シクロ
ヘキサノン、シクロペンタノン等のケトン類;酢酸メチ
ル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、メチルセロソル
ブ、エチルセロソルブ等のエステル類;メタノール、エ
タノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール
類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシメタ
ン、ジメトキシエタン、ジグライム等のエーテル類;四
塩化炭素、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタ
ン、トリクロロエチレン、クロルベンゼン等のハロゲン
化炭化水素類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメ
チルアセトアミド等のアミド類;ジメチルスルホキシド
等がある。これらの溶剤は単独として、或いは混合して
使用しても良い。
以上の様な材料、溶剤を用いて全固形分濃度が25%以
上であって好ましくは35%以下の、かつ粘度が50センチ
ポアーズ以上300センチポアーズ以下、好ましくは50セ
ンチポアーズ以上200センチポアーズ以下の電荷移動層
形成用の塗布液が調整される。ここで実質的に塗布液の
粘度はバインダーポリマーの種類及びその分子量により
決るが、あまり分子量が低い場合にはポリマー自身の機
械的強度が低下するためこれを損わない程度の分子量を
持つバインダーポリマーを使用することが好ましい。こ
の様にして調整された塗布液を用いて浸漬塗布法により
電荷移動層が形成される。
上であって好ましくは35%以下の、かつ粘度が50センチ
ポアーズ以上300センチポアーズ以下、好ましくは50セ
ンチポアーズ以上200センチポアーズ以下の電荷移動層
形成用の塗布液が調整される。ここで実質的に塗布液の
粘度はバインダーポリマーの種類及びその分子量により
決るが、あまり分子量が低い場合にはポリマー自身の機
械的強度が低下するためこれを損わない程度の分子量を
持つバインダーポリマーを使用することが好ましい。こ
の様にして調整された塗布液を用いて浸漬塗布法により
電荷移動層が形成される。
電荷移動層の膜厚は乾燥後に27μm以上、より好まし
くは30μmから50μmとなる様に塗布速度を調整しなけ
ればならない。
くは30μmから50μmとなる様に塗布速度を調整しなけ
ればならない。
ここで塗布速度とは液面に対する被塗布体の引上げ速
度のことであり、およそ30〜80cm/分が適当である。塗
布速度がこれより遅い場合には非常に生産性が悪くな
り、速い場合には塗布装置の振動等に影響されやすくな
り均一な塗膜が得にくくなる。
度のことであり、およそ30〜80cm/分が適当である。塗
布速度がこれより遅い場合には非常に生産性が悪くな
り、速い場合には塗布装置の振動等に影響されやすくな
り均一な塗膜が得にくくなる。
その後電荷移動層の塗布液の溶剤の沸点より30℃から
60℃高い温度の支持体表面温度で乾燥させる工程を設け
る。支持体表面温度は実質的には電荷発生層の表面温度
と同一とみなせる。塗布溶剤は単独或いは混合して用い
るが、混合した場合は沸点が最も高い溶剤の沸点を基準
として、該沸点より支持体表面温度を30℃から60℃高い
温度で乾燥させ、該沸点と該支持体表面との温度差に応
じ、必要且つ充分な乾燥が行われ得る様に乾燥時間を調
整するとよい。即ち該温度差が小さければ乾燥には比較
的長時間を要するが、感光層中の有効成分が分解・変質
する惧れが小さい。乾燥方法としては、熱風乾燥器、蒸
気乾燥器、赤外線乾燥器及び遠赤外線乾燥機等を用い
る。より好ましい支持体表面温度は溶剤の沸点より35℃
から55℃高く、更に好ましくは該沸点より40℃から50℃
高い温度である。
60℃高い温度の支持体表面温度で乾燥させる工程を設け
る。支持体表面温度は実質的には電荷発生層の表面温度
と同一とみなせる。塗布溶剤は単独或いは混合して用い
るが、混合した場合は沸点が最も高い溶剤の沸点を基準
として、該沸点より支持体表面温度を30℃から60℃高い
温度で乾燥させ、該沸点と該支持体表面との温度差に応
じ、必要且つ充分な乾燥が行われ得る様に乾燥時間を調
整するとよい。即ち該温度差が小さければ乾燥には比較
的長時間を要するが、感光層中の有効成分が分解・変質
する惧れが小さい。乾燥方法としては、熱風乾燥器、蒸
気乾燥器、赤外線乾燥器及び遠赤外線乾燥機等を用い
る。より好ましい支持体表面温度は溶剤の沸点より35℃
から55℃高く、更に好ましくは該沸点より40℃から50℃
高い温度である。
以下本発明を実施例により更に具体的に説明する。
実施例1 以下構造を有するビスアゾ化合物10重量部150重量部
の4−メトキシ−4−メチルペンタノン−2に加え、サ
ンドグラインドミルにて粉砕分散処理を行なった。ここ
で得られた顔料分散液をポリビニルプチラール(積水科
学工業(株)製、商品名BH−3)の5%ジメトキシエタ
ン溶液に加え、最終的に固形分濃度4.0%の分散液を作
製した。
の4−メトキシ−4−メチルペンタノン−2に加え、サ
ンドグラインドミルにて粉砕分散処理を行なった。ここ
で得られた顔料分散液をポリビニルプチラール(積水科
学工業(株)製、商品名BH−3)の5%ジメトキシエタ
ン溶液に加え、最終的に固形分濃度4.0%の分散液を作
製した。
この様にして得られた分散液に、表面が鏡面仕上げさ
れた外径80mm、長さ340mm、肉厚1.0mmのアルミシリンダ
ーを浸漬塗布し、その乾燥膜厚が0.4g/mm2となるように
電荷発生層を設けた。
れた外径80mm、長さ340mm、肉厚1.0mmのアルミシリンダ
ーを浸漬塗布し、その乾燥膜厚が0.4g/mm2となるように
電荷発生層を設けた。
次にこのアルミシリンダーを、次に示すヒドラ 及びポリカーボネート樹脂(三菱化成(株)製ノバレ
ックス;粘度平均分子量20,300)100重量部をジオキサ
ン(沸点101.4℃)、テトラヒドロフラン(沸点66℃)
の混合溶剤に溶解させた塗布液(固形分濃度30%粘度12
0センチポアーズ)に浸漬塗布した後、室温で30分、放
置し、その後熱風恒温乾燥器で支持体表面温度140℃で2
0分間乾燥させ、乾燥後の膜厚が40μmとなるように電
荷移動層を設けた。なおこの時の塗布速度は48cm/分で
あった。又、この時の塗膜中の残存溶剤量は0.1wt%以
下であった。
ックス;粘度平均分子量20,300)100重量部をジオキサ
ン(沸点101.4℃)、テトラヒドロフラン(沸点66℃)
の混合溶剤に溶解させた塗布液(固形分濃度30%粘度12
0センチポアーズ)に浸漬塗布した後、室温で30分、放
置し、その後熱風恒温乾燥器で支持体表面温度140℃で2
0分間乾燥させ、乾燥後の膜厚が40μmとなるように電
荷移動層を設けた。なおこの時の塗布速度は48cm/分で
あった。又、この時の塗膜中の残存溶剤量は0.1wt%以
下であった。
この様に作製した感光体を市販の複写機に装着して帯
電−露光−除電のみの繰り返しサイクル30万回行った結
果を表1に示す。繰り返し後画像出しを行ったところ、
カブリのない良好な画像が得られた。
電−露光−除電のみの繰り返しサイクル30万回行った結
果を表1に示す。繰り返し後画像出しを行ったところ、
カブリのない良好な画像が得られた。
実施例2 熱風乾燥時の支持体表面温度を135℃として28分間乾
燥させた以外は実施例1と同様に行った。この時の塗膜
の残存溶剤量は0.1wt%以下であった。この様に作製し
た感光体を市販の複写機に装着して、帯電−露光−除電
のみの繰り返しサイクルを30万回行った結果を表1に示
す。繰り返し後画像出しを行ったところ、カブリのない
良好な画像が得られた。
燥させた以外は実施例1と同様に行った。この時の塗膜
の残存溶剤量は0.1wt%以下であった。この様に作製し
た感光体を市販の複写機に装着して、帯電−露光−除電
のみの繰り返しサイクルを30万回行った結果を表1に示
す。繰り返し後画像出しを行ったところ、カブリのない
良好な画像が得られた。
比較例1 熱風乾燥時の支持体表面温度を125℃として20分間乾
燥させた以外は実施例1と同様に行った。この時の塗膜
の残存溶剤量は0.7wt%であった。この様に作製した感
光体を市販の複写機に装着して、帯電−露光−除電のみ
の繰り返しサイクルを30万回行った結果を表1に示す。
繰り返し後画像出しを行ったところ、カブリが生じた画
像であった。
燥させた以外は実施例1と同様に行った。この時の塗膜
の残存溶剤量は0.7wt%であった。この様に作製した感
光体を市販の複写機に装着して、帯電−露光−除電のみ
の繰り返しサイクルを30万回行った結果を表1に示す。
繰り返し後画像出しを行ったところ、カブリが生じた画
像であった。
比較例2 電荷移動層塗布時の混合溶剤をジメトキシメタン(沸
点42.3℃)、テトラヒドロフラン(沸点66℃)の混合溶
剤に変えた以外は実施例1と同様に行った。この結果塗
膜の液ダレが非常に大きく感光体として評価不可能であ
った。
点42.3℃)、テトラヒドロフラン(沸点66℃)の混合溶
剤に変えた以外は実施例1と同様に行った。この結果塗
膜の液ダレが非常に大きく感光体として評価不可能であ
った。
以上の結果から明らかな様に本発明では残留電位の上
昇が抑制され、カブリのない良好な画像が得られる。
昇が抑制され、カブリのない良好な画像が得られる。
(発明の効果) 本発明方法によれば、膜べりおよび残留電位蓄積に由
来する悪影響を最小限に抑え、高品質且つ長寿命の電子
写真感光体を製造することができる。
来する悪影響を最小限に抑え、高品質且つ長寿命の電子
写真感光体を製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 近藤 由香 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三菱化成株式会社総合研究所内 (56)参考文献 特開 昭63−301052(JP,A) 特開 昭56−91237(JP,A) 特開 平3−15074(JP,A) 特開 昭58−102238(JP,A) 特開 昭58−205157(JP,A) 特公 昭54−19784(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 5/00 - 5/16
Claims (1)
- 【請求項1】導電性支持体上に少なくとも電荷発生層お
よび電荷移動層を順次積層してなる電子写真感光体の製
造方法において、該電荷移動層の形成に際して、電荷移
動材料、バインダー樹脂および溶剤を含有する塗布液を
塗布した後、該支持体表面の温度を該溶剤の沸点より30
〜60℃高い温度に保持して乾燥せしめ、27μm以上の膜
厚を有する電荷移動層を形成せしめることを特徴とする
電子写真感光体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19311989A JP2841504B2 (ja) | 1989-07-26 | 1989-07-26 | 電子写真感光体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19311989A JP2841504B2 (ja) | 1989-07-26 | 1989-07-26 | 電子写真感光体の製造方法 |
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-
1989
- 1989-07-26 JP JP19311989A patent/JP2841504B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JPH0356966A (ja) | 1991-03-12 |
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