JP2841496B2 - サーマルラインプリンタ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はサーマルラインプリンタに関するものであ
る。

従来の技術 従来のサーマルラインプリンタについて図面を参照し
ながら説明する。

第３図は、従来のサーマルラインプリンタの斜視図
（第３図ａ）と側面図（第３図ｂ）を示す。

第３図において、１は記録紙、２は本体フレーム、３
は紙送りローラ、４は裏面に放熱板を設けたサーマルラ
インヘッド基板、５は本体フレーム側板、６は印字時の
紙送りを行うステッピングモータ、７は紙送りローラ３
を駆動するための駆動ギヤ、８は記録紙１の有無を検出
するフォトトランジスタ、９はサーマルラインヘッド基
板４を押さえるコイル状のバネ、10はサーマルラインヘ
ッド基板４の位置を調整するヘッド調整板である。

第３図をもとにサーマルラインプリンタの動作を説明
する。記録紙１は本体フレームの形状に添っててプリン
タ内に挿入された後、紙送りローラ３の回転によって、
記録紙１は紙送りローラ３とサーマルラインヘッド基板
４の間に挟み込まれる。この時、サーマルラインヘッド
基板４は本体フレーム側板５に固定されたコイル状のバ
ネ９によって、記録紙１および紙送りローラ３に均一な
圧力で押さえられている。この後、サーマルラインヘッ
ド基板４は記録紙１に所定ラインに印字を行い、さらに
紙送りローラ３に直結した駆動ギヤ７がステッピングモ
ータ６によって１ステップ紙送りされ、サーマルライン
ヘッド基板４は印字を行う。このような動作を繰り返し
て所望の印字がなされる。

第４図にサーマルラインヘッド基板４を押さえるコイ
ル状のバネの様子を説明するための拡大図（第４図ａ）
とその側面図（第４図ｂ）を示す。

サーマルラインヘッド基板４側にはコイル状のバネ９
が移動できないようにカギ状のヘッド調整板10で固定さ
れている。本体フレーム側板５には、コイル状のバネ９
を固定するために、本体フレーム側板５のコイル状のバ
ネ９があたる位置に凸部（以下、バーリング部）を設
け、コイル状のバネ９がずれないようにしている。この
時、凸部の出っ張りはコイル状バネ９のコイル内径より
小さくしてある。

発明が解決しようとする課題 しかしながら、上記の従来の構成では、サーマルライ
ンヘッドに付着した記録紙の印字かすの除去やサーマル
ヘッドの交換等のメンテナンスで、サーマルラインヘッ
ドを着脱するのに容易に取り外すことができない、ま
た、無理に外そうとするとバネが傷ついたり、サーマル
ラインヘッド基板が傷つくという問題点を有していた。
本考案は、このような問題点を解決するもので、本体フ
レームとサーマルラインヘッド基板とをつなぐコイルバ
ネが容易に取り外すことができるようにすることを目的
とする。

課題を解決するための手段 この目的を達成するために本発明のサーマルラインプ
リンタは、本体フレームと、本体フレームに取り付けら
れたコイルバネと、コイルバネで印刷媒体へ押さえつけ
られるサーマルラインヘッド基板と、コイルバネを取り
外す為に本体フレームとサーマルラインヘッド基板の少
なくとも一方に設けられた凹部とを備え、凹部はコイル
バネに接する部分に設けられるとともに、凹部にコイル
バネが落ち込むことがなく、かつ凹部の一部がコイルバ
ネのある部分から外側に出るように構成されたことを特
徴とする。

作用 このように、バネが接する部分に凹部を設けること
で、バネの取外しが容易になる。

実施例 以下、本発明の一実施例について、図面を参照しなが
ら説明する。

第１図は本考案の一実施例における、サーマルライン
ヘッド基板を押さえるコイル状のバネの様子を説明する
ための拡大図（第１図ａ）とその平面図（第１図ｂ）を
示す。

第１図において、20はサーマルヘッド基板、21は本体
フレーム側板、22はコイル状のバネ、23はヘッド調整
板、24はバネ22の取り外しを容易にするための溝、25は
ヘッド調整板23を固定するネジである。

本実施例の構成を第１図を参照して説明する。

サーマルヘッド基板20にはバネ22の取外しを容易にす
るための溝24とヘッド調整板23が設けられている。この
ヘッド調整板23はサーマルヘッド基板20のヘッドが印刷
紙と所定の間隔を保つように調整され、ネジ25で固定さ
れている。ここでは溝の幅は2mm、深さ5mmの溝を掘って
ある。

リング状のバネ22の一端はこの溝24の上で、かつリン
グ状バネ22の一部が溝24内部に落ち込むことがない位置
で、さらにヘッド調整板23のかぎ型領域で囲まれた領域
内に配置される。

本実施例で用いたリング状のバネ22は直径5mmφ、バ
ネの高さ1cmのものを使用した。

リング状のバネ22の他端は本体フレーム側板21で押さ
えられ固定されている。リング状のバネ22が固定されて
いる部分には本体フレーム側板21をプレスしてバーリン
グ部が形成されている。このバーリング部にバネがはめ
込まれて固定されている。

第２図に、コイル状のバネ22を取り外す場合のバネ部
の断面を示す。

第２図の構成は第１図と同じであり、26はコイル状の
バネ22を取り外すための工具である。

コイル状のバネ22を取り外すときの操作について説明
する。

コイル状のバネ22取り外し用の工具26（以下、取り外
し用工具）として直径1.5mm、長さ5cmの金属棒を用い
た。

まず、サーマルへッド基板に接したコイル状のバネ22
とヘッド調整板23の隙間にある溝24に、取り外し用の工
具26の一方の端をいれ、取り外し用の工具26を斜めにし
て、コイル状のバネ22の底部にはいるように挿入する。

この後、ヘッド調整板23の上面端を支点として、取り
外し用の工具26をてこの原理で矢印方向に押せば容易に
コイル状のバネ22は圧縮し、バネが浮いた状態になる。
これと同時に、取り外し用の工具26をさらにコイル状の
バネ22の底部にはいるようにし、次に、取り外し用の工
具26を持ち上げることによって容易にコイル状のバネ22
を取り外すことができ、バネを傷つけたり、サーマルラ
インヘッド基板20を傷つけることはない。

なお、ここではコイル状のバネについての実施例につ
いて説明したが、棒状のバネや立体状のバネについても
同じようにして取り外すことができる。

なお、ここではコイル状のバネ取り出し用工具として
円柱状の金属棒を用いたが、溝に一部だけでも挿入でき
るような工具や木、プラスチックのような材質の工具で
も用いることができる。

なお、ここではコイル状のバネ22がヘッド調整板23で
囲まれているような構造になっているが、ヘッド調整板
がなくても、溝24に取り外し用の工具26を差し込み、持
ち上げることで容易にコイル状のバネ22を取り外すこと
ができる。

考案の効果 以上のように本発明は、本体フレームと、本体フレー
ムに取り付けられたコイルバネと、コイルバネで印刷媒
体へ押さえつけられるサーマルラインヘッド基板と、コ
イルバネを取り外す為に本体フレームとサーマルライン
ヘッド基板の少なくとも一方に設けられた凹部とを備
え、凹部はコイルバネに接する部分に設けられるととも
に、凹部にコイルバネが落ち込むことがなく、かつ凹部
の一部がコイルバネのある部分から外側に出るように構
成することによって、バネを傷つけたり、サーマルライ
ンヘッド基板を傷つけることなく容易にバネを取り外す
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例における、サーマルラインヘ
ッドを押さえるコイル状のバネの様子を説明する図、第
２図は本考案の一実施例におけるコイル状のバネを取り
外す場合のバネ部の断面図、第３図は従来のサーマルラ
インプリンタを説明する図、第４図は従来のサーマルラ
インプリンタのサーマルラインヘッドを押さえるコイル
状のバネの様子を説明する図である。 20……サーマルラインヘッド基板、21……本体フレーム
側板、22……コイル状のバネ、23……ヘッド調整板、24
……溝、25……ネジ、26……コイル状のバネ取り外し用
工具。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】本体フレームと、前記本体フレームに取り
   付けられたコイルバネと、前記コイルバネで印刷媒体へ
   押さえつけられるサーマルラインヘッド基板と、前記コ
   イルバネを取り外す為に前記本体フレームと前記サーマ
   ルラインヘッド基板の少なくとも一方に設けられた凹部
   とを備え、前記凹部は前記コイルバネに接する部分に設
   けられるとともに、前記凹部に前記コイルバネが落ち込
   むことがなく、かつ前記凹部の一部が前記コイルバネの
   ある部分から外側に出るように構成されたことを特徴と
   するサーマルラインプリンタ。