JP2840625B2 - 白黒用ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法 - Google Patents

白黒用ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法

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JP2840625B2 JP6927090A JP6927090A JP2840625B2 JP 2840625 B2 JP2840625 B2 JP 2840625B2 JP 6927090 A JP6927090 A JP 6927090A JP 6927090 A JP6927090 A JP 6927090A JP 2840625 B2 JP2840625 B2 JP 2840625B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は白黒用ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
に関し、特に、白黒用ハロゲン化銀写真感光材料用定着
液(以下本明細書において、単に定着液と称することも
ある)を用いる処理方法に関する。
〔従来の技術〕
白黒用ハロゲン化銀写真感光材料(以下単に感光材料
ということもある)を現像した後、定着処理を行うこと
はよく知られている。例えば、チオ硫酸塩を含有する定
着液で定着すること、更にチオ硫酸塩の分解を防ぐため
に亜硫酸塩を含有する定着液で定着することは、公知で
ある。また感光材料の膜面を硬膜するため、定着液中に
水溶性アルミニウム化合物を含有させることも公知であ
り、広く用いられている。
近年感光材料は多量に自動現像処理装置によって処理
されるようになり、かつ処理時間の短縮が望まれるよう
になってきた。従って定着時間についてもその短縮が望
まれている。そのため定着速度の増大を実現すべく、チ
オ硫酸塩の濃度は増加傾向をたどっている。
定着液中に含有させるチオ硫酸塩の種類としては、定
着速度が高いことにより、アンモニウム塩が用いられる
ことが多い。
しかし定着液にチオ硫酸アンモニウム等のアンモニウ
ム塩を使用する場合で、現像終了後他の処理工程を経ず
に直接被処理感光材料であるフィルムが定着液槽に入る
場合は、例えば自動現像機にて多量に連続処理される
と、フィルムにより定着液槽に持ち込まれる現像液によ
る定着液のpH変動(上昇)により、アンモニアガスが発
生し易くなる。これは例えば、狭い室内にて現像処理を
行う際など、作業環境上も好ましくない。
また一般に、感光材料の高感度化等の諸性能の向上の
ために、増感色素や、種々の染料が感光材料中に添加さ
れることがあるが、このような感光材料について処理が
迅速化されると、これらの色素や染料の脱色性や、処理
液中への溶出性が低下し、得られる銀画像にムラ状の色
汚染が発生(残色性が劣化)するといった問題が生じ
る。
〔発明の目的〕
本発明の第1の目的は、上記問題点を解決し、高速処
理可能な処理方法であって、しかも作業環境上好ましい
白黒用ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法を提供する
ことにある。本発明の第2の目的は、高速処理可能であ
って、しかも写真性能の変動や、定着能力の劣化、特に
被処理感光材料の残色性を劣化させることなく、かつ作
業環境上好ましいものであるハロゲン化銀写真感光材料
の処理方法を提供することにある。
〔発明の構成及び作用〕
本発明の上記目的は、白黒用ハロゲン化銀写真感光材
料を、カリウムイオンの濃度が、0.5グラムイオン/
以上である定着液で処理することを特徴とする白黒用ハ
ロゲン化銀写真感光材料の処理方法によって、達成され
た。
本発明において、定着液が、チオ硫酸塩及び/または
ハロゲン化合物を含有するものであることは、一つの好
ましい態様である。
また、下記式に相当する条件のローラー搬送式自動現
像機により処理されるものであることが、一つの好まし
い態様である。
0.75×T=50〜130 0.7<l<4.0 但し、lはハロゲン化銀写真感光材料が処理される際
の処理長さ(単位:m)であり、Tは該感光材料が上記l
を通過するのに要する時間(単位:秒)である。
以下本発明について更に詳述する。
本発明の処理方法は、白黒用ハロゲン化銀写真感光材
料を処理するものである。まず、本発明におけるかかる
被処理感光材料について述べる。
本発明により処理される白黒用感光材料は、特にその
構成が限定されるものではない。例えば、被処理感光材
料に使用されるハロゲン化銀粒子の粒子形状や構造等は
何ら限定されるものではない。好ましくは特開昭63−23
154号に記載の粒子や、特開昭58−113927号、同58−113
928号、同59−105636号、同60−147727号公報で開示さ
れているような平板粒状性が使用される感光材料につい
て、本発明を好ましく用いることができる。
更に乳剤や粒子構造について、特開昭62−147449号、
同62−169149号の記載や、特開昭60−136738号、同60−
147727号、同60−254032号、同60−215540号、同61−23
2445号、同62−3247号、同62−7040号、同62−54249
号、同62−123466号、同62−123447号、同62−124550
号、同62−124551号、同62−124552号、同62−151840号
に開示の技術を用いたものが好ましい。
被処理感光材料の銀量及び親水性コロイドの量は、片
面乳剤感光材料、両面乳剤感光材料にかかわらず、片面
の銀量が1.0〜4.5(g/m2)、親水性コロイドの量が1.8
〜4.0(g/m2)の範囲であることが好ましい。
被処理感光材料は、ハロゲン化銀粒子形成時から塗布
までの間に増感色素を添加したものであることが好まし
く、増感色素の使用量は3mg/m2以上が好ましく、特に5
〜30mg/m2が好ましい。
増感色素及び化学増感法としては、特開昭61−80237
号公報に記載のものを使用することが好ましい。
他に被処理感光材料に用いる添加剤や手段として、特
開昭63−23154号に記載の方法を用いることが好まし
い。
即ち、感光材料には任意の添加剤が含有されていてよ
く、これらはリサーチ・ディスクロージャー176巻、No.
17643(1978年12月)及び同187巻、No18716(1976年11
月)に記載されており、その該当箇所を次の表にまとめ
た。
本発明における被処理感光材料の乳剤の調製に当たり
使用できる公知の写真用添加剤も上記の2つのリサーチ
・ディスクロージャーに記載されており、次の表に記載
箇所を示した。
また、処理剤その他処理関係の技術としては、特開昭
60−53848号、同60−136741号、同61−36744号に開示の
技術や、メイスン著“フォトグラフィック・プロセッシ
ング・ケミストリー”(Photographic Processing Chem
istry)、フォーカルプレス(Focal Press)社刊に記載
の技術を用いることが好ましい。
更に処理剤としては、同117頁10行目から123頁12行目
記載のものを用いることが好ましい。その他添加剤とし
て、リサーチ・ディスクロージャー176号、22−31(RD1
7643、1978年)に記載のものが好ましく用いられる。
次に、本発明の処理方法に用いる定着液は、カリウム
イオンの濃度が0.5グラムイオン/以上のものであ
る。
本発明に用いる定着液にカリウムイオンを与えるため
には、水溶性カリウム塩を定着液に添用すればよい。例
えば、チオ硫酸カリウム、チオシアン酸カリウム、臭化
カリウム、沃化カリウム等、定着剤としても機能し得る
カリウム塩を用いることができる。
本発明に用いる定着液は、上述のようにそのカリウム
イオンの濃度が0.5グラムイオン/以上であるが、更
に、1.0グラムイオン/以上、6.0グラムイオン/以
下であることが好ましい。
上記例示したカリウム塩は、通常の定着処理に用いら
れるようなハロゲン化銀と反応して水溶性の錯塩を形成
する定着剤として機能し得るものであるが、本発明に用
いる定着液には、そのほかの定着剤を任意に含有させる
ことができる。例えばチオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸ア
ンモニウムの如きチオ硫酸塩、チオシアン酸ナトリウ
ム、チオシアン酸アンモニウムの如きチオシアン酸塩、
臭化リチウム、臭化ナトリウム等の臭化物、沃化ナトリ
ウム等の沃化物の如きハロゲン化合物、あるいはチオ尿
素、チオエーテル等がその代表的なものである。これら
の代表的定着剤は、単独で、あるいは2種以上を適宜組
み合わせて使用することができ、組み合わせて使用する
場合にはそれらの組み合わせの混合比は任意である。カ
リウムイオンとの比も任意である。
本発明においては、定着剤としてはチオ硫酸塩、また
はハロゲン化合物を単独で、または両者を併用して用い
ることが好ましい。
チオ硫酸塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩が好
ましく、特にカリウム塩が好ましい。また、ハロゲン化
合物としては、沃化物、特に沃化カリウムが好ましい。
定着剤の使用量は適宜変えることができ、好ましい量
は一般には約0.1〜約6モル/である。
定着液は硬膜剤として作用する水溶性アルミニウム塩
を含んでもよく、それらには例えば塩化アルミニウム、
硫酸アルミニウム、カリ明ばんなどがある。
本発明で用いる定着液には、酒石酸、クエン酸、リン
ゴ酸、コハク酸あるいはそれらの誘導体、またはアミノ
ポリカルボン酸、アミノポリホスホン酸あるいはその塩
を単独で若しくは2種以上併用して使用することが好ま
しい。これらの化合物を使用する場合は、定着液1に
つき0.004モル以上添加することで本発明の効果を更に
高めることができる。
具体的には、クエン酸、イソクエン酸、リンゴ酸、コ
ハク酸及びこれらの光学異性体を使用することができ
る。また、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、ク
エン酸リチウム、クエン酸アンモニウム、酒石酸リチウ
ム、酒石酸カリウム、酒石酸ナトリウム、酒石酸カリウ
ムナトリウム、酒石酸水素リチウム、酒石酸リチウムカ
リウム、酒石酸水素カリウム、酒石酸水素ナトリウム、
酒石酸水素アンモニウム、酒石酸水素マグネシウム、酒
石酸ホウ素カリウム、酒石酸アンモニウム、酒石酸アン
モニウムカリウム、酒石酸アルミニウムカリウム、酒石
酸アンチモニルカリウム、酒石酸アンチモニルナトリウ
ム、リンゴ酸ナトリウム、リンゴ酸アンモニウム、コハ
ク酸ナトリウム、コハク酸アンモニウム等に代表される
リチウム、カリウム、ナトリウム、アンモニウム塩等を
使用することができる。また、アミノポリカルボン酸、
アミノポリホスホン酸の具体例としては、特開昭63−18
2650号公報の第10ページにおけるA−1〜A−12のよう
な化合物等を用いることができる。
定着液には所望により保恒剤(亜硫酸塩、重亜硫酸
塩)、pH緩衝剤(酢酸、硝酸)、pH調整剤(例えば硫
酸)、硬水軟可能のあるキレート剤を含むことができ
る。保恒剤の使用量は適宜変えることができ、好ましく
は約0.05〜1モル/である。定着液のpHは、3.8以上
が好ましく、特に4.0〜5.5が好ましい。
定着温度及び時間は、一般に好ましくは約20℃〜約50
℃で6秒〜90秒で行うことができ、30℃〜40℃で6秒〜
60秒がより好ましい。なお、定着処理時間とは、実質的
に定着液と接している時間を言い、自動現像機処理の場
合で言えば、処理する感光材料が定着タンク液に浸漬し
てから次の水洗タンク液(安定液)に浸漬するまでの時
間を言う。
本発明の処理方法における処理工程としては、感光材
料を露光後、現像、定着し、次いで、水洗または安定化
処理した後、乾燥する方法が好ましい。
本発明の実施に際して、現像液に用い得る現像主薬と
しては、次のものを挙げることができる。
HO−(CH=CH)n−OH型現像主薬の代表的なものとし
てはハイドロキノンがあり、その他にカテコール、ピロ
ガロール及びその誘導体並びにアスコルビン酸、クロロ
ハイドロキノン、ブロムハイドロキノン、イソプロピル
ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、2,3−ジクロ
ロハイドロキノン、2,5−ジクロロハイドロキノン、2,3
−ジブロムハイドロキノン、2,5−ジメチルハイドロキ
ノン等がある。
また、HO−(CH=CH)n−NH2型現像主薬としては、
オルト及びパラのアミノフェノールが代表的なものであ
るので、N−メチル−p−アミノフェノール、その他4
−アミノフェノール等もある。
また、H2N−(CH=CH)n−NH2型現像主薬としては、
4−アミノ−2−メチル−N,N−ジエチルアニリン、p
−フェニレンジアミン等がある。
ヘテロ環型現像主薬としては、1−フェニル−3−ピ
ラゾリドン、1−フェニル−4,4−ジメチル−3−ピラ
ゾリドン、1−フェニル−4−メチル−4−ヒドロキシ
メチル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4,4−ジヒ
ドロキシメチル−3−ピラゾリドン等がある。
上記の現像主薬は単独で用いてもよいし、二種以上組
み合わせて用いることもできる。
現像主薬は通常0.01モル/〜1.2モル/の量で用
いられるのが好ましい。
現像液に用いることが好ましい保恒剤としては、亜硫
酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸リチウム、亜硫
酸アンモニウム、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸カ
リウム、ホルムアルデヒド重亜硫酸ナトリウムなどがあ
る。亜硫酸塩は0.1モル/以上特に0.3モル/以上が
好ましい。また、上限は2.5モル/までとするのが好
ましい。
現像液のpHは9から13までの範囲のものが好ましい。
更に好ましくはpH9.5〜12までの範囲である。
pHの設定のために用いるアルカリ剤には、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、第三リン酸ナトリウム、第三リン酸カリウムの如き
pH調節剤を含む。
特開昭61−28708号(ホウ酸塩)、特開昭60−93439号
(例えばサッカロース、アセトオキシム、5−スルホサ
ルチル酸)、リン酸塩、炭酸塩などの緩衝剤を用いても
よい。
上記成分以外に用いられる添加剤としては、臭化ナト
リウム、臭化カリウム、沃化カリウムの如き現像抑制剤
や、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、ジメチルホルムアミド、メチルセ
ルソルブ、ヘキシレングリコール、エタノール、メタノ
ールの如き有機溶剤がある。また、1−フェニル−5−
メルカプトテトラゾール、2−メルカプトベンツイミダ
ゾール−5−スルホン酸ナトリウム塩等のメルカプト系
化合物、5−ニトロインダゾール等のインダゾール系化
合物、5−メチルベンツトリアゾール等のベンツトリア
ゾール系化合物などのカブリ防止剤を含んでもよい。更
に必要に応じてホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド
等の硬膜剤を含んでもよい。また更に、色調剤、界面活
性剤、消泡剤、硬水軟化剤、特開昭56−106244号記載の
アミノ化合物などを含んでもよい。
現像液に銀汚れ防止剤、例えば特開昭56−24347号に
記載の化合物を用いることができる。
現像液には、特開昭56−106244号に記載のアルカノー
ルアミンなどのアミン化合物を用いることができる。
この他L.F.A.メソン著「フォトグラフィック・プロセ
シン・ケミストリー」、フォーカル・プレス社刊(1966
年)の226〜229頁、米国特許第2,193,015号、同2,592,3
64号、特開昭48−64933号などに記載のものを用いても
よい。
現像処理温度及び時間は、一般に好ましくは約25℃〜
約50℃で5〜90秒、より好ましくは30℃〜40℃で8秒〜
1分とすることができる。
現像処理時間とは、感光材料が実質的に現像液と接し
ている時間を言い、自動現像機の場合で言えば、処理す
る感光材料が自動現像機の現像タンク液に浸漬してから
次の定着液に浸漬するまでの時間を言う。
水洗または安定化処理を行う場合、これらの処理とし
ては、本分野で公知のあらゆる方法を適用することがで
き、本分野で公知の種々の添加剤を含有する水を水洗水
または安定化液として用いることもできる。防黴手段を
施した水を水洗または安定液に使用することにより、感
光材料1m2当たり3以下の補充量という節水処理も可
能となるのみならず、自動現像機設置の配管が不要とな
り更にストック槽の削減が可能となる。
少量の水洗水で水洗するときには特開昭62−32460号
に記載のスクイズローラー洗浄槽を設けることがより好
ましい。
更に水洗または安定化浴に防黴手段を施した水を処理
に応じて補充することによって生ずる水洗または安定化
浴からのオーバーフロー液の一部または全部は、特開昭
60−235113号に記載されているように、その前処理の工
程である定着能を有する処理液に利用することもでき
る。
更には、特開昭57−8542号等に記載されている防菌
剤、防バイ剤、界面活性剤などを併用することもでき
る。
更に、水洗浴には、R.T.Kreiman著J.Image,Tech 10.
(6)242(1984)等に記載されたイソチアゾリン系化
合物、特願昭61−51396号に記載された化合物などを防
菌剤(Microbiocide)として併用することもできる。
防黴手段を施して水ストック槽に保存された水は前記
現像液、定着液などの処理液原液の希釈水としても水洗
水としても共用されるのが、スペースが小さくてすむ点
で好ましい。しかし防黴手段を施した希釈水と水洗水
(または安定化液)とを分けて別槽にそれぞれ保管する
こともできるし、どちらか一方だけを水道から直接とっ
てもよい。
別槽に分けて保管したときは、例えば防黴手段を施し
た上に、水洗水(または安定浴)には種々の添加剤を含
有させることができる。
例えば、アルミニウムとのキレート安定度logK値が、
10以上のキレート化合物を含有させてもよい。これら
は、定着液中に硬膜剤としてアルミニウム化合物を含む
場合に水洗水中での白沈を防止するのに有効である。
キレート剤の具体例としては、エチレンジアミン四酢
酸(logK16.1)、シクロヘキサンジアミン四酢酸(同1
7.6)、ジアミノプロパノール四酢酸(同13.8)、ジエ
チレントリアミン五酢酸(同18.4)トリエチレンテトラ
ミン六酢酸(同19.7)等及びこれらのナトリウム塩、カ
リウム塩、アンモニウム塩があり、その添加量は好まし
くは0.01〜10g/、より好ましくは0.1〜5g/である。
更に水洗水中には銀画像安定化剤の他に水滴むらを防
止する目的で、各種の界面活性剤を添加することができ
る。界面活性剤としては、陽イオン型、蔭イオン型、非
イオン型及び両イオン型のいずれを用いてもよい。界面
活性剤の具体例としては例えば工学図書(株)発行の
「界面活性剤ハンドブック」に記載されている化合物な
どがある。
上記安定化浴中には画像を安定化する目的で各種化合
物が添加されてよい。例えば膜pHを調整する(例えばpH
3〜8)のための各種の緩衝剤(例えばホウ酸塩、メタ
ホウ酸塩、ホウ砂、リン酸塩、炭酸塩、水酸化カリ、水
酸化ナトリウム、アンモニア水、モノカルボン酸、ジカ
ルボン酸、ポリカルボン酸などを組み合わせて使用)や
ホルマリン等のアルデヒドを代表例として挙げることが
できる。その他、キレート剤、殺菌剤(チアゾール系、
イソチアゾール系、ハロゲン化フェノール、スルファニ
ルアミド、ベンゾトリアゾールなど)、界面活性剤、蛍
光増白剤、硬膜剤などの各種添加剤を使用してもよく、
同一もしくは異種の目的の化合物を2種以上併用しても
よい。更に塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム、硫酸
アンモニウム、リン酸アンモニウム、亜硫酸アンモニウ
ム、チオ硫酸アンモニウム等の各種アンモニウム塩を添
加するのが、画像保存性を良化するために好ましい。
上記の方法による水洗または安定浴温度及び時間は、
0℃〜50℃で6秒〜90秒が好ましい。
水洗(安定化)処理時間とは、処理する感光材料が水
洗水(または安定化液)に浸漬している時間を言い、自
動現像機について言えば、水洗タンク液(または安定化
タンク液)に浸漬している時間である。
本発明を実施する場合、現像、定着及び水洗または安
定化された写真材料は、水洗水または安定化液をしぼり
切る、即ちスクイズローラ法を経て乾燥されるのが好ま
しい。この場合の乾燥は一般に約40℃〜約100℃で行わ
れ、乾燥時間は周囲の状態によっって適宜変えられる
が、通常は約5秒〜90秒でよく、より好ましくは40℃〜
80℃で約5秒〜60秒である。
次に、本発明の処理方法が、ローラー搬送式自動現像
機を用いる場合の好ましい条件について述べる。
感光材料を処理する際の処理長(自動現像機の挿入口
の第1ローラーの芯から、乾燥出口の最終ローラーの芯
までの長さ)であるl(単位:m)は、感度、搬送性、フ
ィルムのスリ傷の出やすさの点から、0.7<l<4.0が好
ましく、またl0.75とT(上記感光材料が上記lを通過
するのに要する時間(単位:秒))との積は、感度、色
残り、画像の粒状性、カブリの点から、50〜130が好ま
しく、より好ましくは76以上である。
なお上記lは、例えば、厚さ180μmのポリエチレン
テレフタレート支持体を用いた感光材料を基準にして測
定して得ることができる。
上記処理条件によると、高感度でありながら粒状性が
良く、しかも定着不良、水洗不良、乾燥不良を起こしに
くい好結果を得ることができる。
自動現像機を用いて処理する場合、上記のようにロー
ラー搬送式自動現像機を用いることが好ましく、その場
合全搬送ローラーの本数は、処理長であるlをローラー
本数で割った値が0.01〜0.04の範囲になるものであるこ
とが好ましい。また各処理部位の時間は次のような範囲
が好ましい。
挿入+現像+渡り 25〜40% 定着+渡り 12〜25% 水洗+渡り 10〜25% スクイズ+乾燥 25〜45% 合 計 100% 使用されるローラーは、搬送部の直径が12mm〜60mm、
長さが30cm〜110cmの間が好ましく、材質は様々なもの
が使用でき、例えば現像、定着、水洗、乾燥の部位では
ベークライト系(ガラス粉、金属粉、プラスチック粉を
含んでもよい)のものや、ゴム系(ネオプレン、イソプ
レン、シリコンゴム等)のものを使用することができ
る。渡り部やスクイズ部には、溌水性で弾力性のあシリ
コンゴム等や、吸水性の大きい合成皮革の商品明「クラ
リーノ」(クラレ(株)製)を用いることが好ましい。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を詳細に説明する。但し当然の
ことではあるが、本発明は以下述べる実施例に限定され
るものではない。
実施例−1 (フィルムの調製) 60℃、pAg=8.0、pH=2.0にコントロールしつつ、ダ
ブルジェット法で平均粒径0.28μmの沃化銀2.0モル%
を含む沃臭化銀単分散立方晶乳剤を得た。
そして、この乳剤の一部をコアとして用い、次のよう
に成長させた。即ち、このコア粒子とゼラチンを含む溶
液に40℃、pAg9.0、pH9.0でアンモニア性硝酸銀溶液と
沃化カリウムと臭化カリウムを含む溶液をダブルジェッ
ト法で加え、沃化銀を30モル%を含む第1被覆層を形成
した。そして、更にpAg=9.0、pH=9.0でアンモニア性
硝酸銀溶液と臭化カリウム溶液とをダブルジェット法で
添加して第2被覆層を形成し、平均粒径0.63μmの立方
晶単分散沃臭化銀乳剤を調製した。
凝集沈澱法により過剰塩を除去した後、ハロゲン化銀
1モル当たり塩化金酸塩8×10-7モル、チオ硫酸ナトリ
ウム7×10-6モル、チオシアン酸アンモニウム7×10-4
モルを加え、最適に金・硫黄増感を行い、更に下記の増
感色素(A)及び(B)と沃化カリウム1×10-3モル/
モルAgXを加え、最適に分光増感を施した(AgXはハロゲ
ン化銀を示す。本明細書中において同じ)。
分光増感終了後、乳剤層添加剤としてハロゲン化銀1
モル当たり、 等を加えて、乳剤層塗布液を調製した。
また、保護層添加剤として、下記の化合物を加え、保
護膜層塗布液を調製した。即ち、ゼラチン1g当たり、 等を加えた。
前述の乳剤層塗布液をこの保護膜層塗布液とともに、
厚さ180μmの下引き処理済のブルーに着色したポリエ
チレンテレフタレート支持体の両側に、スライドホッパ
ー塗布機で、銀量が片面で2.4g/m2、ゼラチンが片面で
3.8g/m2となるように塗布して、被処理感光材料の試料
であるフィルム1を得た。
次に、水中に、ゼラチ30g、臭化カリウム10.5g、及
び下記チオエーテル [HO(CH22S(CH22S(CH22S(CH22OH] の0.5wt%水溶液8mlを加えて溶解し、65℃に保った溶
液中(pAg=8.5、pH=6.5)に、攪拌しながら0.88モル
の硝酸銀溶液30ml、及び0.88モルの沃化カリウムと臭化
カリウムとの混合溶液(モル比96.5:3.5)30mlを15秒間
で同時に添加した後、1モルの硝酸銀溶液600ml、及び
モル比96.5:3.5の臭化カリウムと沃化カリウムとからな
る1モルの混合溶液600mlを70分かけて同時添加して、
平均粒径1.18μmで、厚み0.26μmで、沃化銀含有率が
3.5モル%の平板状臭化銀乳剤を調製した。
そして、凝集沈澱法により過剰塩を除去した後、これ
らの乳剤に対して前記フィルム1と同様の取り扱いを行
って、フィルム2を得た。
(ライニング処理試験) 第1図に示す自動現像機を用い、現像液としてXD−SR
(コニカ株式会社製)、定着液として表−2に示すもの
を使用し、前述のフィルム1及び2についてライニング
処理を行った。
処理時間T=46秒、処理長l=2.74mとした。
第1図中、1は感光材料挿入口の第1ローラー、2は
乾燥出口の最終ローラー、3aは現像槽、3bは定着槽、3c
は水洗槽、4は被処理対象である感光材料、5はスクイ
ズ部、6は乾燥部、7は乾燥空気の吹出口である。
処理条件は、下記のように設定した。
温度 補充量 現 像 35℃ 33cc/四ツ切1枚 定 着 33℃ 63cc/四ツ切1枚 水 洗 20℃ 1.5/minに設定 乾 燥 45℃ − (定着液の調製) 次の表−1に示す通り、4種の定着液を調製した。全
定着液とも、水で1とした。但し、酢酸でpHを4.80と
した。
(処理及び評価) ランニング処理は、次のように行った。即ち、フィル
ム1及びフィルム2を、それぞれ濃度約1.2になるよう
に露光したものを、四ツ切サイズで1000枚連続で処理し
た。
下記3項目について評価した。
(1)アンモニア臭 ランニング処理の0枚目、500枚目、1000枚目の時点
において、アンモニア臭の発生の状態を評価した。
評価基準は、次のとおりとした。
○:アンモニア臭は、ほとんどしない △:アンモニア臭が、わずかに認められる ×:アンモニア臭が、認められる (2)残色性 各フィルムについて、ランニング終了時に、未露光試
料を通し、残色性評価の試料とした。得られたフィルム
について、目視にて残色性の評価を行った。評価は、以
下のような5段階評価とした。
1:残色なし 2:わずかに残色はあるが良好 3:残色はあるが使用に問題なし 4:残色あがり、使用不可 5:残色がひどく、使用にたえない (3)残留銀 各フィルムについてランニングの前後に(0枚目、10
00枚目)、未露光試料を通し、残留銀評価用試料とし
た。硫化ナトリウムの2.6×10-3モル/水溶液を残留
銀評価液として、上記の残留銀評価用試料上に1滴落と
し、3分放置後、残った液をふきとり常温、常湿下で15
時間放置した。その後、PDA−65型濃度計(コニカ株式
会社製)を用いて、残留銀評価液を滴下した部分と、滴
下しない部分のブルー光の透過濃度を測定し、その差
(滴下部分−未滴下部分)をもって残留銀の目安とし
た。この差が大きければ大きい程、処理後のフィルム中
の残留銀濃度が高いことになる。
得られた結果を表−2に示す。
表−2により明らかなように、本発明に係る定着液
は、定着能力の劣化なく、アンモニア臭の発生がおさえ
られており、作業環境上好ましいことがわかる。
実施例−2 現像液及び定着液については、実施例−1で調製した
ものを使用し、また、実施例−1で使用した自動現像機
にて、表−3に示すように処理時間を変化させて、処理
した。被処理試料としては、フィルム1を使用した。
実施例−1と同様にランニング処理を行い、アンモニ
ア臭、残色性、残留銀の評価を行った。
また、コニカ株式会社製スクリーンKO−250を用い、
表−3の実験No.9のカブリ+1.0の黒化濃度を与えるX
線量の逆数を100とした相対感度とカブリの値も求め
た。
更に第2図に示す自動現像機にても、処理時間を変化
させて、同上の評価をした。
結果を表−3に示す。
表−3から明らかなように、本発明に係る定着液で処
理すると、アンモニア臭の発生がなく、同一処理条件で
比較すると、カブリや定着性の劣化の著しく少ない処理
を実現できる。
〔発明の効果〕 上述の如く本発明の処理方法は、高速処理可能な処理
方法であって、しかも作業環境上好ましく、かつ写真性
能の変動や、定着能力の劣化、特に被処理感光材料の残
色性を劣化させることがないという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は、本発明の実施例に用いた自動現像
機の構成図である。 1……ローラー、2……乾燥出口の最終ローラー、3a…
…現像槽、3b……定着槽、3c……水洗槽、4……感光材
料、5……スクイズ部、6……乾燥部、7……乾燥空気
の吹出口。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】白黒用ハロゲン化銀写真感光材料を、カリ
    ウムイオンの濃度が、0.5グラムイオン/以上である
    定着液で処理することを特徴とする白黒用ハロゲン化銀
    写真感光材料の処理方法。
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