JP2840601B2 - 金属化合物含有中実多孔質シリカビーズ、その製造方法及び粉末消臭剤 - Google Patents

金属化合物含有中実多孔質シリカビーズ、その製造方法及び粉末消臭剤

Info

Publication number
JP2840601B2
JP2840601B2 JP2175562A JP17556290A JP2840601B2 JP 2840601 B2 JP2840601 B2 JP 2840601B2 JP 2175562 A JP2175562 A JP 2175562A JP 17556290 A JP17556290 A JP 17556290A JP 2840601 B2 JP2840601 B2 JP 2840601B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal compound
particles
silica beads
aqueous solution
silica
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2175562A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0465312A (ja
Inventor
正純 掬川
久典 篠原
弘道 堀江
和久 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=15998252&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP2840601(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Lion Corp filed Critical Lion Corp
Priority to JP2175562A priority Critical patent/JP2840601B2/ja
Publication of JPH0465312A publication Critical patent/JPH0465312A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2840601B2 publication Critical patent/JP2840601B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
  • Silicon Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、粒子内に金属化合物微粒子を均一に分散含
有し、かつ粒子内に0.3μm以上の空孔を実質的に含有
しない金属化合物含有中実多孔質シリカビーズ、その製
造方法及び粉末消臭剤に関するものである。
(従来技術及びその問題点) 金属化合物を含有する多孔質シリカ球状粒子を製造す
るための方法として、(1)金属化合物を水ガラスやシ
リカゾル等に分散させた懸濁液を有機溶媒中に乳化させ
た後、酸添加や加熱を行って、その乳化粒子を凝集させ
る方法(特開昭52−74620号)や、(2)金属化合物を
アルカリ金属ケイ酸塩水溶液中に分散させた懸濁液を乳
化剤の存在下で有機溶媒中に乳化して油中水型(W/O
型)の乳化液を調製し、この乳化液を、前記アルカリ金
属ケイ酸塩に対して不溶性シリカ形成反応を示す化合物
の水溶液に混合する界面反応方法(特公昭54−6251号)
等が知られている。
しかし、これらの方法で得られる金属化合物含有多孔
質シリカ球状粒子は、その一部又は全部が内部に0.3μ
m以上の空孔を有する中空状構造となったり、含有する
金属化合物が凝集体となって粒子内の一定部分に集中す
るカプセル構造(即ち、金属化合物の凝集体を芯材と
し、シリカを壁材とするカプセル)となったりする。そ
して、このような構造を有する粒子は、その内部に含有
する金属化合物の効果の発現が不十分である上、光の散
乱や反射が大きいという問題点を有している。
金属化合物として酸化マグネシウムや酸化亜鉛を含む
多孔質シリカ球状粒子は、化粧料や消臭剤としての用途
を有するが、前記のようにして得られるものは、光の散
乱や反射が大きく、透明性が失なわれるために、これを
身体に塗布した場合、その塗布部が白く見えるという問
題を生じる。
特公昭61−28605号公報によれば、ケイ酸ソーダ水溶
液に水不溶性色材を分散させたものを酸中に加えて混合
分散液を作り、これを界面活性剤を混入した分散媒中に
撹拌注加して懸濁液となし、これを昇温ゲル化した後、
分散媒を除去し洗浄、乾燥することにより、内部に色材
を封じ込んだシリカゲルを製造する方法が示されてい
る。この方法は、色材をシリカ粒子内に封じ込めること
から、色材の安定性や取扱い性を高める点では有効であ
るが、光の散乱や反射の減少したシリカ粒子を得ること
はできず、また、効率よく酸化マグネシウムや、酸化亜
鉛等の塩基性金属化合物を含有するシリカ粒子を得るこ
とはできない。前記従来法は、水不溶性色材を分散させ
たケイ酸ソーダ水溶液を酸に混合してケイ酸ソーダ水溶
液と酸との混合液に色材の分散した混合分散液を調製す
る工程を含むが、この工程では、シリカの沈殿が生じな
いように、その混合を氷冷下で行うとともに、液中のケ
イ酸ソーダ濃度を低濃度(約2モル/程度)に保持す
る必要がある。本発明者らの研究によれば、このような
ケイ酸ソーダが低濃度である分散液を用いる時には、内
部に0.3μm以上の空孔を有するシリカ粒子が多量に生
成されることが確認されている。従って、この従来法で
は、光の散乱や反射のないシリカ粒子を得ることはでき
ない。また、前記従来法により、酸化マグネシウムや酸
化亜鉛等の塩基性金属化合物を含有するシリカ粒子を製
造しようとすると、これらの塩基性化合物は酸と反応し
てその一部又は全部が溶解してしまう。従って、前記従
来法では、このような塩基性金属化合物を含有するシリ
カ粒子を得ることはできない。
(発明の課題) 本発明は、従来の金属化合物含有球状多孔質シリカ粒
子に見られる前記問題点を解決し、内部に含有する金属
化合物の効果発現にすぐれるとともに、光の散乱や光の
反射が著しく少ない金属化合物含有球状多孔質シリカ粒
子及びその製造方法、さらに消臭効果にすぐれた粉末消
臭剤を提供することをその課題とする。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ね
た結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明によれば、一次粒子径が0.001〜0.3
μmの範囲にある金属化合物微粒子を0.1〜30重量%の
割合で粒子内に含有し、かつ粒子内に0.3μm以上の空
孔を実質的に含有しないことを特徴とする金属化合物含
有中実多孔質シリカビーズが提供される。
また、本発明によれば、金属化合物微粒子を分散含有
させたアルカリ金属ケイ酸塩水溶液を乳化剤の存在下で
有機溶媒中に乳化して油中水型の乳化液を調製し、この
乳化液を前記アルカリ金属ケイ酸塩に対して不溶性シリ
カ形成反応を示す化合物の水溶液に混合して金属化合物
含有シリカビーズを製造する方法において、前記金属化
合物微粒子の一次粒子径が0.001〜0.3μmの範囲にあ
り、かつ前記アルカリ金属ケイ酸塩水溶液のSiO2含有率
が少なくとも5.0モル/であり、さらに生成されるシ
リカビーズ中の金属化合物含有率が0.1〜30重量%であ
ることを特徴とする金属化合物含有中実多孔質シリカビ
ーズの製造方法が提供される。
さらに、本発明によれば、一次粒子径が0.001〜0.3μ
mの範囲にある消臭性金属化合物微粒子を0.1〜30重量
%の割合で粒子内に含有し、かつ粒子内に0.3μm以上
の空孔を実質的に含有しない中実多孔質シリカビーズか
らなる粉末消臭剤が提供される。
本発明で用いるアルカリ金属ケイ酸塩は、式M2O・xSi
O2(M:Na,k等のアルカリ金属、x:1〜4.5の数)で表わさ
れるもので、このようなものとしては、例えば、Na4SiO
4、Na2Si2O5、Na2Si4O9、K2SiO3、K2SiO4、K2Si4O9・H2
O、Li2SiO3等が挙げられる。本発明では、SiO2/Na2Oの
モル比が3以上のケイ酸ナトリウムの使用が好ましい。
金属化合物としては、溶液中においてケイ酸ナトリウ
ムと実質的に反応しない水不溶性のものであれば任意の
ものが用いられる。このようなものとしては、吸着剤、
脱臭剤、触媒、樹脂用充填剤等として従来知られている
金属酸化物、金属水酸化物、金属塩(炭酸塩、亜硫酸
塩、硫酸塩、金属ハライド等)、金属硫化物、金属窒化
物、金属炭化物等が挙げられる。これらの具体例を示す
と、例えば、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化
アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化鉄(フェライト
等)、酸化チタン、酸化スズ、酸化亜塩、酸化銅、酸化
ニッケル、酸化コバルト、酸化バナジウム、酸化タング
ステン、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸
化アルミニウム、炭酸マグネシウム、亜硫酸カルシウ
ム、硫酸アルミニウム、塩化第一銅、炭化ケイ素、窒化
ケイ素、窒化アルミニウム等が例示される。金属化合物
の粒子範囲は、一次粒子径で0.001〜0.3μm、好ましく
は0.001〜0.15μmである。金属化合物の一次粒子径を
このような範囲に規定することにより、光の散乱や反射
が減少し、透明性の向上したシリカ粒子を得ることがで
きる。また、透明性のさらに向上したシリカ粒子を得る
には、金属化合物として、その屈折率がシリカの屈折率
に近いもの、例えば、屈折率が1.4〜2.0の範囲にあるも
のを選ぶのがよい。このような屈折率を持つ金属化合物
としては、例えば、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、炭酸
カルシウム、炭酸マグネシウム等の金属化合物が例示さ
れる。
本発明の方法を実施するには、先ず、アルカリ金属ケ
イ酸塩の水溶液に、金属化合物微粒子を添加し、均一に
分散させる。アルカリ金属ケイ酸塩の水溶液中のSiO2
有率は、5.0モル/以上であることが必要で、これよ
り低いと、得られるシリカビーズが中空状やカプセル状
構造となりやすい。水溶液中のSiO2含有率の上限は、水
溶液中のアルカリ金属ケイ酸塩の飽和濃度に対応する値
である。水溶液中の好ましいSiO2含有率は6.7〜7.5モル
/である。水溶液中の金属化合物濃度は、生成するシ
リカビーズ中に含まれる金属化合物含有率(乾燥シリカ
ビーズ基準)で、0.1〜30重量%、好ましくは2.0〜20重
量%である。金属化合物濃度がこれより高くなると、金
属化合物がアルカリ金属ケイ酸塩水溶液中で凝集しやす
くなり、カプセル状構造のシリカビーズが生じやすくな
る。添加する金属化合物微粒子は一次粒子の凝集体(二
次粒子)であってもよく、このような凝集体はアルカリ
金属ケイ酸塩水溶液中での撹拌や超音波処理により一次
粒子として分散される。従って、本発明では、一次粒子
の粒径の規定が重要で、二次粒子の粒径は特に制約され
ない。金属化合物をアルカリ金属ケイ酸塩水溶液中に分
散させるためには、ディスパーザーや超音波ホモジナイ
ザー等の一般的な分散機を用いることができる。
次に、本発明では、前記のようにして得られた金属化
合物微粒子を分散含有するアルカリ金属ケイ酸塩水溶液
(以下、単に水溶液〔I〕とも言う)を乳化剤の存在下
で有機溶媒中に乳化して、油中水型(W/O型)乳化液と
する。この場合、使用する乳化剤はあらかじめ有機溶媒
に溶解させて用いるのが好ましい。乳化剤としては、例
えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレー
ト、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポ
リオキシエチレンソルビタントリオレート、ポリオキシ
エチレンソルビタンモノオレート、ソルビタンモノステ
アレート、ソルビタンモノオレート、ポリオキシエチレ
ンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒ
マシ油等が挙げられる。特に好ましい乳化剤はポリオキ
シエチレンソルビタンエステルである。有機溶媒として
は、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、オクタン、ベ
ンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クロロ
ホルム、酢酸エチル等が挙げられる。これらの乳化剤や
有機溶媒は2種以上を混合して用いることもできる。水
溶液〔I〕と有機溶媒との混合比は、W/O型の乳化液が
得られる範囲であればよく、特に制限されないが、一般
には、体積比で1/9〜2/1の範囲に規定するのが好まし
い。
本発明では、次いで、前記のようにして調製した乳化
液を、この乳化液中のアルカリ金属ケイ酸塩に対して不
溶性シリカ形成反応を示す化合物の水溶液(以下、単に
水溶液〔II〕とも言う)に混合し、反応させる。この反
応操作によって粒子内に金属化合物微粒子が均一に分散
した中実のシリカビーズが生成される。乳化液と水溶液
〔II〕との混合は、水溶液〔II〕を撹拌しながら、この
撹拌液に乳化液を注入するように行うのが好ましい。こ
の乳化液の注入は、特に、撹拌液の下部において行なう
のが好ましい。乳化液と水溶液〔II〕の混合比は特に限
定されないが、一般には、体積比で、1/9〜8/2の範囲に
規定するのがよい。また、乳化液と水溶液の混合反応
は、一般的には、常温、常圧の条件で行なわれるが、必
要に応じて、加圧や減圧下、あるいは加熱や冷却下で行
ってもよい。反応時間は5分〜1時間程度で十分であ
る。生成するシリカビーズの粒径は、乳化条件や撹拌条
件等によって調節することができる。
アルカリ金属ケイ酸塩に対して不溶性シリカ形成反応
を示す化合物としては、従来公知のもの、例えば、硫酸
アンモニウム、塩化アンモニウム等の無機酸のアンモニ
ウム塩や、硫酸、塩酸等の無機酸の水溶液、その他、亜
硫酸水素ナトリウム等が挙げられる。これらの化合物
は、アルカリ金属ケイ酸塩1モルに対し、1.0〜10モ
ル、好ましくは1.5〜5モルの割合で用いられる。
前記のようにして得られる金属化合物含有シリカビー
ズは、遠心分離や濾過等の固液分離操作によって反応液
から分離、回収することができる。回収されたシリカビ
ーズは、そのまま乾燥して製品とすることができるし、
また、水やアルコール等の洗浄液で1回〜数回洗浄した
後、乾燥や、加熱処理を行って製品とすることもでき
る。
本発明によれば、平均粒径が0.1〜50μmの範囲でか
つ比表面積が10m2/g以上、特に60m2/g以上の多孔質シリ
カビーズを生産性良く製造することができる。このシリ
カビーズに含まれる細孔の孔径は100Å以下であり、そ
の平均細孔径は、通常、20〜80Åである。また、本発明
のシリカビーズは実質的上中実構造のもので、粒子内部
には直径0.3μm以上の空孔を実質上含有せずかつ粒子
内に分散含有される金属化合物も可視光の波長に比べて
十分に小さい粒子となっているので非常に高い透明性を
有する。
〔発明の効果〕
本発明により得られるシリカビーズは、粒子内に金属
化合物微粒子が均一に分散した中実構造を有するもの
で、従来品のように中空構造やカプセル構造を有するも
のではない。本発明のシリカビーズは、その粒子内に直
径0.3μm以上の空孔を実質上含有せず、かつ金属化合
物微粒子が粒子内に均一にしかも十分細かく分散されて
いることが確認されている。従って、本発明のシリカビ
ーズは、光の散乱や光の反射が著しく少なく、透明性に
おいて非常にすぐれたものである。
本発明のシリカビーズは、内部に連通する多数の微細
孔を有する比表面積の大きい多孔質のものである。ま
た、粒子内部の金属化合物微粒子は、凝集体とならず、
比表面積の大きい微粒子状態で均一に粒子内に分散して
いる。従って、本発明のシリカビーズは、多孔質シリカ
の特性とともに、金属化合物による特性をあわせ持った
ものであり、多孔質シリカ表面に吸着された吸着物は、
その内部の金属化合物微粒子表面に迅速に拡散し、金属
化合物微粒子による作用を受ける。この場合、粒子内に
は直径0.3μm以上の大きな空孔は存在せず、しかも粒
子内の金属化合物は微細状態で均一に分散しているた
め、その金属化合物による効果発現は極めて効率よく行
われる。
本発明のシリカビーズは、それに含有される金属化合
物として酸化マグネシウムや酸化亜鉛、酸化カルシウム
等の消臭性のものを選ぶことにより、粉末消臭剤として
有利に用いることができる。このような粉末消臭剤は、
高い透明性を有することから、身体に直接塗布して用い
ても、その塗布部分が白く見えるということはない。ま
た、この粉末消臭剤は、靴下や、靴内部に塗布して使用
し得る他、ロールオンやパウダースティック、スプレー
等の形態で使用することができる。
本発明のシリカビーズは、前記した消臭剤の他、その
内部に含有させる金属化合物を適当に選ぶことにより、
クロマトグラフィー用充填剤、電子材料用原料、化粧品
添加剤、医療用材料、触媒、ガス吸着剤等として有利に
用いられる。
また、本発明の方法は、取扱い性の悪い超微粒子をそ
の性状を損わずに安定な取扱いの容易な球状粒子に変換
させる技術として応用することもできる。
〔実施例〕
次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
実施例1〜4 3号水ガラスの原液(SiO2含有率:6.9モル/)80ml
に、表−1に示す金属化合物微粒子を表−1に示す割合
で加え、ディスパーザーで5分間分散させた。この分散
液を、混合乳化剤(Span60とTween80との混合物、混合
重量比:2:1)を0.8wt%含有するシクロヘキサン160mlに
加え、ホモジナイザーで7000rpmの条件で1分間処理し
て、W/O型乳化液を調製した。
次に、この乳化液を、濃度3.0モル/の硫酸アンモ
ニウム水溶液300ml中に撹拌下、足長ロートを用いて下
部から注入した。室温で1時間反応を行った後、得られ
た反応液を遠心分離により処理して、生成した粒子を分
離し、次いでこれを水洗し、温度105℃で乾燥して金属
化合物含有シリカビーズを得た。得られたシリカビーズ
の性状を表−1に示す。
比較例1 実施例1において、金属化合物として粒径1〜2μm
の軽質酸化マグネシウムを用いた以外は同様にして酸化
マグネシウム含有シリカビーズを得た。得られたシリカ
ビーズの性状を表−1に示す。
比較例2 実施例1において、3号水ガラスの原液の代りに、こ
れを水で希釈してSiO2含有率:4.0モル/の水溶液とし
て用いた以外は同様にして酸化マグネシウム含有シリカ
ビーズを得た。得られたシリカビーズの性状を表−1に
示す。
なお、表−1に示した中空率、平均細孔径、金属化合
物の含有状態、透明性及び消臭効果は以下のようにして
評価した。
(1)中空率(%) シリカビーズの割断面のSEM写真から内部に0.3μm以
上の空孔を有する粒子の割合を求めた。
(2)平均細孔径(Å) BET法による窒素吸着量から求めた。
(3)金属化合物の含有状態 シリカビーズの割断面をEPMA(日本電子(株)製、JX
A−8600)面分析によって観察した。
(4)透明性 試料粉末0.9g、LPG44.1gの組成のスプレーを作成し、
このスプレーを人の上腕部に吹きつけて付着した粒子の
透明性を目視により判定した。
1点:ごく少量吹きつけただけで白く見える 2点:やや大量に吹きつけると白く見える 3点:大量に吹きつけると白く見える 4点:わずかに粉体が有ることがわかる 5点:殆ど粉体が見えない (5)消臭効果(%) 100mlのゴム栓付きバイアルビンにシリカビーズ160mg
と0.5wt%イソ吉草酸水溶液2mlを入れて密栓し、60℃で
1時間加熱後、室温で24時間静置した。このバイアルビ
ンのヘッドスペースからシリンジでガス0.5ccをサンプ
リングし、キャピラリーガスクロマトグラフィーにてガ
ス中のイソ吉草酸量を分析した。同様にしてシリカビー
ズを入れずに調製した試料についてヘッドスペース中の
ガスのイソ吉草酸濃度を測定した。
消臭効果は、前記測定値を用いて下式に従って算出し
た。
消臭効果(%)=(1−(A)/(B))×100 (A):試料を入れた場合のバイアルビンのヘッドスペ
ース部分のイソ吉草酸濃度 (B):試料を入れなかった場合のバイアルビンのヘッ
ドスペース部分のイソ吉草酸濃度 実施例5 実施例3において、金属化合物として、種々の粒径の
軽質酸化マグネシウムを用いた以外は同様にしてシリカ
ビーズを得た。その性状を実施例1と同様にして評価
し、その結果を表−2に示す。
実施例6 実施例1において、酸化マグネシウムの添加量を種々
変化させた以外は同様にしてシリカビーズを得た。その
性状を実施例1と同様にして評価し、その結果を表−3
に示す。
実施例7 実施例1において、アルカリ金属ケイ酸塩水溶液とし
て、3号水ガラスの原液の水希釈又は水分蒸発により得
られた種々のSiO2含有率を有する水溶液を用いた以外は
同様にしてシリカビーズを得た。その性状を実施例1と
同様にして評価し、その結果を表−4に示す。
実施例8 3号水ガラスの原液を水で希釈しSiO2含有率を6.7モ
ル/とした溶液80mlに、酸化錫(粒径0.02μm)5.0g
を加え、超音波ホモジナイザーを用いて3分間分散処理
した。この分散液を、実施例1で示した混合乳化剤を0.
8wt%含有するベンゼン160mlに加えホモジナイザーで70
00rpmの条件で2分間処理して、W/O型乳化液を調製し
た。
次にこの乳化液を濃度3.0モル/の硫酸アンモニウ
ム水溶液300ml中に撹拌下、足長ロートを用いて下部か
ら注入した。室温で30分反応を行った後、得られた反応
液を加圧濾過して生成した粒子を分離し、次いでこれを
水洗し、105℃で乾燥して金属化合物含有シリカビーズ
を得た。得られたシリカビーズの性状を表−5に示す。
実施例9〜11 実施例8において、金属化合物として、表−6に示す
種々の化合物を用いた以外は同様にしてシリカビーズを
得た。その性状を評価した結果を表−6に示す。
比較例3 3号水ガラスの原液215mlに水300mlを加えた溶液に実
施例1で示した酸化マグネシウム(粒径0.02μm)30g
を加えてディスパーサーで5分間撹拌し、この分散液を
0.1規定の希硫酸380ml中に氷冷下で撹拌しながら少量づ
つ加え、混合分散液を作る。この分散液を実施例1で示
した混合乳化剤を含むシクロヘキサン1600ml中に撹拌下
で注加し、懸濁液を作り、これを徐々に約50℃に昇温さ
せた後、この温度に5時間保持してゲル化を行った。こ
のようにして生成したシリカ粒子を実施例1と同様にし
て評価したところ、その中空率は30%と大きい値を示
し、透明性は1であった。また、シリカ粒子中に分散含
有された酸化マグネシウムを螢光X線分析装置(理学電
機(株)製3070型)を用いて定量したところ、その含有
量は仕込量に対し約50%であった。
比較例4 比較例3において、酸化マグネシウムを窒化ケイ素
(粒径0.1μm)に変えた以外は同様にしてシリカ粒子
を得た。生成したシリカ粒子を実施例1と同様にして評
価したところ、その中空率は33%と大きい値を示した。
比較例5 3号水ガラスの原液100mlを、氷冷下で撹拌しながら
0.1規定の希硫酸を少量づつ添加したところ、混合液中
にはシリカの沈殿が生じた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C01B 33/12 B01J 20/10 A61L 9/01

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一次粒子径が0.001〜0.3μmの範囲にある
    金属化合物微粒子を0.1〜30重量%の割合で粒子内に含
    有し、かつ粒子内に0.3μm以上の空孔を実質的に含有
    しないことを特徴とする金属化合物含有中実多孔質シリ
    カビーズ。
  2. 【請求項2】金属化合物微粒子の屈折率が1.4〜2.0であ
    る請求項1のシリカビーズ。
  3. 【請求項3】金属化合物微粒子を分散含有させたアルカ
    リ金属ケイ酸塩水溶液を乳化剤の存在下で有機溶媒中に
    乳化して油中水型の乳化液を調製し、この乳化液を前記
    アルカリ金属ケイ酸塩に対して不溶性シリカ形成反応を
    示す化合物の水溶液に混合して金属化合物含有シリカビ
    ーズを製造する方法において、前記金属化合物粒子の一
    次粒子径が0.001〜0.3μmの範囲にあり、かつ前記アル
    カリ金属ケイ酸塩水溶液のSiO2含有率が少なくとも5.0
    モル/であり、さらに、生成されるシリカビーズ中の
    金属化合物含有率が0.1〜30重量%であることを特徴と
    する金属化合物含有中実多孔質シリカビーズの製造方
    法。
  4. 【請求項4】アルカリ金属ケイ酸塩水溶液のSiO2含有率
    が少なくとも6.7モル/である請求項3の方法。
  5. 【請求項5】一次粒子径が0.001〜0.3μmの範囲にある
    消臭性金属酸化物微粒子を0.1〜30重量%の割合で粒子
    内に含有し、かつ粒子内に0.3μm以上の空孔を実質的
    に含有しない中実多孔質シリカビーズからなる粉末消臭
    剤。
  6. 【請求項6】消臭性金属化合物微粒子の屈折率が1.4〜
    2.0である請求項5の粉末消臭剤。
  7. 【請求項7】消臭性金属化合物が酸化マグネシウム又は
    酸化亜鉛である請求項5又は6の粉末消臭剤。
JP2175562A 1990-07-02 1990-07-02 金属化合物含有中実多孔質シリカビーズ、その製造方法及び粉末消臭剤 Expired - Lifetime JP2840601B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2175562A JP2840601B2 (ja) 1990-07-02 1990-07-02 金属化合物含有中実多孔質シリカビーズ、その製造方法及び粉末消臭剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2175562A JP2840601B2 (ja) 1990-07-02 1990-07-02 金属化合物含有中実多孔質シリカビーズ、その製造方法及び粉末消臭剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0465312A JPH0465312A (ja) 1992-03-02
JP2840601B2 true JP2840601B2 (ja) 1998-12-24

Family

ID=15998252

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2175562A Expired - Lifetime JP2840601B2 (ja) 1990-07-02 1990-07-02 金属化合物含有中実多孔質シリカビーズ、その製造方法及び粉末消臭剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2840601B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2631963B2 (ja) * 1993-10-01 1997-07-16 花王株式会社 紫外線遮蔽性複合微粒子、その製造方法、及び化粧料
DE69502788T2 (de) * 1994-09-30 1999-02-25 Asahi Glass Co. Ltd., Tokio/Tokyo Zinkoxid enthaltende Kieselsäure und Verfahren zu ihrer Herstellung
AU1673197A (en) 1996-02-21 1997-09-10 Kao Corporation Ultraviolet-screening composite particulate and process for the production thereof
JP3449533B2 (ja) 1998-12-18 2003-09-22 花王株式会社 消臭剤組成物
TW200525015A (en) * 2003-09-11 2005-08-01 Taiyo Kagaku Kk Porous silica having substance carried thereon
JP4563689B2 (ja) * 2004-01-19 2010-10-13 独立行政法人産業技術総合研究所 光触媒体及びその製造方法
JP5021395B2 (ja) * 2007-08-24 2012-09-05 花王株式会社 複合シリカ粒子
JP5205223B2 (ja) * 2008-11-17 2013-06-05 Agcエスアイテック株式会社 人体用デオドラント剤

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0465312A (ja) 1992-03-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3419787B2 (ja) 中空シリカ粒子の製造方法
US5011690A (en) Spheroidal silica
US6159277A (en) Amorphous silica particles having a double structure, process for producing the same and use
US5718907A (en) Process for the preparation of organophilic metal oxide particles
JP7527548B2 (ja) 多孔質シリカ、消臭剤、及び消臭剤の製造方法
US20090047315A1 (en) Porous magnesia and process for preparing the same
JPH055768B2 (ja)
JP2840601B2 (ja) 金属化合物含有中実多孔質シリカビーズ、その製造方法及び粉末消臭剤
JP2000507834A (ja) 沈降シリカを基材とする担体に液体を吸収させてなる組成物
TW387859B (en) Amorphous precipitated silica
JP3016681B2 (ja) 高い比表面積とコントロールされた高構造性を有するシリカゲル及びその製造方法
JPH09208809A (ja) 半導体封止用樹脂組成物及びそれに用いる吸湿性充填剤
JPH07166062A (ja) 自由流動性の粒状組成物
JP3454554B2 (ja) 非晶質シリカ粒状体及びその製法
TW561054B (en) Composition comprising a liquid absorbed on a support based on precipitated silica
JP2001031414A (ja) 微小粒子状シリカゲル及び金属化合物微粒子内包粒子状シリカゲル
JP2004008518A (ja) 消臭剤
US5738718A (en) Zinc oxide-containing spherical silica and process for its production
JPH06157020A (ja) 破壊強さを有する二酸化珪素含有のゾル−ゲル粒子の製造法
JP2680823B2 (ja) 白色球状吸着剤及びその製法
JPH06279589A (ja) 球状シリコーン微粒子の製造方法
JP3048255B2 (ja) 無機複合粒子及びその製造方法
JPH04290546A (ja) 悪臭ガス吸着剤
JP3035632B2 (ja) 粉末エアゾール化粧料
JP2668959B2 (ja) 球状シリカ多孔体及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071023

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081023

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081023

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091023

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091023

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101023

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101023

Year of fee payment: 12