JPH06279589A - 球状シリコーン微粒子の製造方法 - Google Patents

球状シリコーン微粒子の製造方法

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JPH06279589A
JPH06279589A JP6820293A JP6820293A JPH06279589A JP H06279589 A JPH06279589 A JP H06279589A JP 6820293 A JP6820293 A JP 6820293A JP 6820293 A JP6820293 A JP 6820293A JP H06279589 A JPH06279589 A JP H06279589A
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JP
Japan
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sio
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organopolysiloxane
spherical silicone
fine particles
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JP6820293A
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Inventor
Hideyuki Aizawa
秀行 相澤
Tetsuya Watanabe
哲也 渡辺
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 [R1 SiO3/2 ]を構成単位とするか、ま
たは[R1 SiO3/ 2 ]と[R2 2 SiO]および/ま
たは[SiO2 ]とを構成単位とし、平均組成式がR1
2 SiO(R1 、R2 は各々炭素数1〜4のア
ルキル基、炭素数2〜4のアルケニル基、およびフェニ
ル基からなる群から選ばれた基を示し、j、kは0〜
1.4の数であり、j+kは0.6〜1.4、lは1.
3〜1.7の数であり、2l+j+k=4である。)で
示されるオルガノポリシロキサンを水酸化アルカリの水
溶液で溶解した後、イオン交換法により陽イオンを除
き、得られた溶液を50℃以上、pH10以上でゲル化
させることを特徴とする平均粒径0.1〜20μmの球
状シリコーン微粒子の製造方法。 【効果】 安価な原料である炭化水素基置換オルガノポ
リシロキサンを用いて、粒度分布の狭い球状シリコーン
微粒子を製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は形状が球状であるシリコ
ーン微粒子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】形状が球状であることを特徴としたシリ
コーン微粒子の製造法としては、メチルトリアルコキシ
シランおよび/またはその部分加水分解縮合物とアンモ
ニアおよび/またはアミンの水溶液との2層を形成しつ
つ、その界面で加水分解・縮合させる方法(特開昭63
−77940号公報)およびアルカリ金属水酸化物の水
溶液の濃度とメチルトリアルコキシシランおよび/また
はその部分加水分解物の滴下速度を規定して加水分解・
縮合させる方法(特開平2−209927号公報)があ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記特開昭63−77
940号公報および特開平2−209927号公報の方
法によれば、粒度分布の狭いポリメチルシルセスキオキ
サン微粒子が製造できるが、いずれも原料として高価な
メチルアルコキシシランを用いており、工業的に不利で
ある。
【0004】本発明の目的は、安価な原料である炭化水
素基置換オルガノポリシロキサンを用いた、粒度分布の
狭い球状シリコーン微粒子の製造法を提供するものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は[R
1 SiO3/2 ]を構成単位とするか、または[R1 Si
3/2 ]と[R2 2 SiO]および/または[Si
2 ]とを構成単位とし、平均組成式が次式(I) R1 2 SiO ……(I) (R1 、R2 は各々同一であっても異なっていてもよ
く、各々炭素数1〜4のアルキル基、炭素数2〜4のア
ルケニル基、およびフェニル基からなる群から選ばれた
基を示し、j、kは0〜1.4の数であり、j+kは
0.6〜1.4、lは1.3〜1.7であり、2l+j
+k=4である。)で示されるオルガノポリシロキサン
を水酸化アルカリの水溶液で溶解した後、イオン交換法
により陽イオンを除き、得られた溶液を50℃以上、p
H10以上でゲル化させることを特徴とする平均粒径
0.1〜20μmの球状シリコーン微粒子の製造方法で
ある。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。
【0007】まず、本発明の原料について説明する。
【0008】本発明の原料として用いるオルガノポリシ
ロキサンは[R1 SiO3/2 ]を構成単位とするか、ま
たは[R1 SiO3/2 ]と[R2 2 SiO]および/ま
たは[SiO2 ]とを構成単位とし、平均組成式がR1
2 SiO(R1 、R2 は炭素数1〜4のアルキ
ル基、炭素数2〜4のアルケニル基、およびフェニル基
からなる群から選ばれた基を示し、j、kは0〜1.4
の数であり、j+kは0.6〜1.4、lは1.3〜
1.7であり、2l+j+k=4である。)で示される
オルガノポリシロキサンである。
【0009】すなわち、[R1 SiO3/2 ]を構成単位
とするオルガノポリシロキサンはR1 SiX3(R1
炭素数1〜4のアルキル基、炭素数2〜4のアルケニル
基、およびフェニル基からなる群から選ばれた基を示
し、Xはハロゲン原子またはアルコキシ基などの加水分
解性基である。)を加水分解して製造する。この場合の
加水分解は化学量論量以上の水を用い、水中にR1 Si
3 を添加してもよいし、R1 SiX3 中に水を少量づ
つ添加してもよいが、発熱、突沸の危険性を考慮して、
特にXがハロゲンの場合は水中に少量づつR1 SiX3
を添加し、加水分解する方法が好ましい。
【0010】工業的に生産され、安価に入手可能な[R
1 SiO3/2 ]を構成単位とする化合物としては、例え
ば、CH3 SiCl3 、CH2 =CH−SiCl3 、C
6 5 SiCl3 、C2 5 SiCl3 などが好ましく
用いられ、それぞれ単独で用いてもよいし、混合物を用
いてもよい。
【0011】本発明の原料として用いる[R1 SiO
3/2 ]を構成単位とするオルガノポリシロキサンは、通
常、その純度については特に限定するものではなく、使
用にさしつかえない程度の水分あるいは有機物、無機物
が不純物として混在していても使用にさしつかえない。
【0012】次に、[R1 SiO3/2 ]と[R2 2 Si
O]および/または[SiO2 ]とを構成単位とするオ
ルガノポリシロキサンのうち[R2 2 SiO]はR2 2
SiX2 (R2 は同一であっても異なっていてもよく、
2 、Xは前記のR1 、Xと同様である。)の加水分解
により生成する。シリコーン工業の主製品であり、通常
シリコーンオイルとして市販されているものから選ぶこ
とができるし、また、前記R2 2 SiX2 を化学量論量
以上の水で前記R1 SiX3 と同様の方法で加水分解
し、環状オルガノポリシロキサンと直鎖状オルガノポリ
シロキオンの混合物として得られるものを用いてもよ
い。また、両者各々分離されたものを用いてもよい。
【0013】R2 としてはCH3 基、CH2 =CH基、
6 5 基のものが通常用いられ、特にR2 がCH3
であるジメチルシロキサン環状3〜8量体やHO[Si
O(CH3 2 n Hで表される直鎖状ジメチルポリシ
ロキサンが安価に入手でき、よく用いられる。
【0014】[SiO2 ]は、通常無水ケイ酸やシリカ
とよばれ、シリカゲル、シリカゾルなどの市販のものを
用いることができる。また、Na2 O・XSiO2 で表
現される水ガラスを酸で中和したり、SiX4 (Xは前
記と同様)で表される化合物の加水分解生成物を用いる
こともできる。
【0015】本発明で用いるオルガノポリシロキサン
は、平均組成式が次式(I) R1 2 SiO ……(I) で示される。
【0016】ここでj、kは0〜1.4の数であり、j
+kは0.6〜1.4、lは1.3〜1.7の数であ
り、2l+j+k=4である。
【0017】すなわち、[R1 SiO3/2 ]の単独重合
体か、[R1 SiO3/2 ]、[R2 2 SiO]、[Si
2 ](R1 、R2 は前記と同様)の混合物を用いても
よいし、共重合体であってもよく、j、k、lが上記範
囲にあればよい。前記j、kとlを前記範囲内に調節す
ることにより目的とする球状シリコーン微粒子製造用原
料とできる。
【0018】具体的には例えば[R1 SiO3/2 ]/
[R2 2 SiO]/[SiO2 ]のモル比が1/0.5
/0、1/0/0.5、1/0.3/0.2、0.5/
0.5/1などの混合物や共重合体が挙げられる。
【0019】本発明においては、前記平均組成式がR1
2 SiOで表されるオルガノポリシロキサンを
水酸化アルカリの水溶液で溶解する。ここで用いられる
水酸化アルカリとしては、例えば水酸化リチウム、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウムなどが挙げられる。
【0020】水酸化アルカリの量は特に限定するもので
はないが、前記R1 2 SiOで表されるオルガ
ノポリシロキサンのSi原子に対し、0.5〜1.5倍
モルを用いれば十分であるが、特に溶解性、効率を考え
れば、0.9〜1.1倍モル程度が好ましい。
【0021】また、溶解媒体としては、実質的に水が使
用されるが、本発明の効果を損わない範囲で他の水と均
一に混合する媒体を混合して用いることは可能である。
例えば、アルコール、エーテルなどが挙げられる。これ
ら媒体の使用量は、オルガノポリシロキサンに対し、等
量〜100倍(wt比)が用いられるが、取扱いやすさ
や効率を考えて、2〜10倍(wt比)がよく用いられ
る。
【0022】溶解時の温度、時間についても特に限定さ
れないが、溶解速度を考えれば50〜200℃、好まし
くは70〜100℃で1〜10時間で十分である。ま
た、不溶物が存在する場合には濾過分離して用いること
もある。
【0023】このオルガノポリシロキサンのアルカリ水
溶液中の溶質成分は一般式(II) R1 2 Si(OM)m n ……(II) (式中、R1 、R2 は前記と同じであり、j、kは0〜
1.4、j+k=0.6〜1.4、m=0.5〜1.
5、n=(4−j−k−m)/2であり、Mはアルカリ
金属を示す。)で表されるアルカリ金属シラノレート含
有オルガノポリシロキサンである。
【0024】上記オルガノポリシロキサンのアルカリ水
溶液は、後に述べるイオン交換法によって陽イオンを除
く際に式(I) で表される溶質成分の濃度を調節してから
用いる。
【0025】例えば、溶質成分濃度が20〜30wt%
と高い場合にはそれを直接イオン交換法によってH型イ
オン交換樹脂充填カラムへ供給した場合、カラム内でゲ
ル化が進行することがあり好ましくない。
【0026】従って、通常1〜15wt%の範囲、好ま
しくは2〜10wt%の濃度で用いられる。
【0027】次に、本発明におけるイオン交換法により
オルガノポリシロキサンのアルカリ水溶液から陽イオン
を除く方法について説明する。
【0028】前記オルガノポリシロキサンのアルカリ水
溶液をイオン交換樹脂を用いて陽イオンを除く際、イオ
ン交換樹脂はH型強酸性樹脂が用いられ、ゲル型、ポー
ラス型などいずれも用いることができる。
【0029】H型イオン交換樹脂は一般に市販されてい
るNa型樹脂を塩酸または硫酸などの水溶液で処理し、
H型に変換し、洗浄後用いる。
【0030】使用方法はオルガノポリシロキサンのアル
カリ水溶液とH型イオン交換樹脂とを同一容器に入れ、
撹拌処理するか、またはカラムにH型イオン交換樹脂を
充填し、流通式で用いる。一般的にはカラム流通式が操
作しやすい利点があり、好ましく用いられる。
【0031】カラム流通式の場合の流速は特に限定する
ものではないが、通常SV{(l/hr)/イオン交換
樹脂量(リットル)[hr-1]}で表せば、0.5〜
4.0程度で実施される。
【0032】イオン交換温度も広い範囲から選択できる
が、通常0〜80℃、好ましくは0〜40℃で用いる。
【0033】このようにして陽イオンを除いた後、必要
に応じてさらに原料オルガノポリシロキサン中の不純物
として含まれる。例えばClイオンを除くために陰イオ
ン交換樹脂カラムで処理する場合もある。
【0034】上記のようにして得られる透明溶液は一般
式(III) R1 2 Si(OH)m n ……(III) (式中、R1 、R2 は前記と同じであり、j、kは0〜
1.4、j+k=0.6〜1.4、m≧1.5、n=
(4−j−k−m)/2である。)で表されるシラノー
ル基含有オルガノポリシロキサンを溶質成分とする溶液
である。
【0035】この透明溶液は通常pH6〜7の中性液で
ある。1日以上の長時間放置することによって、オイル
状またはグリース状物が生成することがあり、安定性が
増すpH3〜5程度になるよう酸性物質を加えてpH調
節をすることもある。酸は通常酢酸などの弱酸性物質が
用いられる。
【0036】本発明において、上記陽イオン、陰イオン
を除いた(脱イオン)オルガノポリシロキサン溶液から
球状シリコーン微粒子を得る場合には、次のように限ら
れた条件が必要である。
【0037】すなわち、前記脱イオンオルガノポリシロ
キサン溶液を昇温し、50℃以上、かつ、pH10以上
となるようアルカリ剤を添加し、ゲル化させることによ
り、平均粒径0.1〜20μmの球状シリコーン微粒子
が生成する。
【0038】ここで、50℃以上の温度において、ゲル
化させることが必要であるが、温度50℃未満において
は、ゲル化速度が低下し、本発明の目的である球状シリ
コーン微粒子は得られず、たとえ得られたとしても、生
成粒子の凝集が大幅に増加したり、球の変形があった
り、また、球径のバラツキが増加したりして好ましくな
い。温度は50℃以上、特に常圧で実施できる50〜1
00℃が好ましく用いられる。
【0039】本発明でpH10以上としてゲル化させる
ことが重要である。ここに用いるアルカリ剤としては一
般的には周期律表Ia、IIa属金属の水酸化物、酸化
物、炭酸塩および有機窒素化合物、アンモニアなどが用
いられる。特に好ましくは苛性ソーダ、苛性カリなどの
周期律表Ia族水酸化物や、エチレンジアミン、ジエチ
ルアミン、トリエチルアミンなどの有機窒素化合物、そ
してアンモニアなどが用いられる。
【0040】これらのアルカリは単独で用いても、ある
いは2種以上を同時に用いてもよく、また、水に可溶性
の有機溶剤、例えばアルコール類、ケトン類、エーテル
類などが含まれていても使用可能である。
【0041】上記アルカリ剤を用いて、pH10以上と
なる量を添加し、目的の球状シリコーン微粒子を得るこ
とができる。
【0042】pH10未満では、生成粒子の凝集、不定
形物の生成が増加し、目的とする球状シリコーン微粒子
を得ることができない。
【0043】前記ゲル化において、昇温後アルカリ剤を
添加するまでの時間は特に限定されないが、昇温後、長
時間経過した場合に、溶解しているオルガノポリシロキ
サンの部分重合が進み、オイル状またはグリース状に遊
離する場合がある。従って昇温後できるだけ早目にアル
カリ剤を添加することが好ましい。
【0044】ゲル化時の撹拌についても限定するもので
はないが、前記アルカリ剤を添加後、すみやかに均一混
合できるだけの撹拌は必要である。通常の1リットル程
度の実験室スケールでは100〜700rpm で実施され
る。
【0045】ゲル化に要する時間は比較的短時間で終ら
せることができ、通常アルカリ剤添加後15分〜2時間
もあれば十分である。
【0046】この間の撹拌は継続しても、また、停止し
てもよいが、生成粒子の凝集を防止する目的で停止熟成
することが好ましい。
【0047】このようにして、ゲル化を行った後の後処
理については、ゲル化物のスラリーをそのまま濾過して
もよいし、中和後濾過してもよい。
【0048】濾過により得たケークを水洗または水に可
溶性の有機溶媒(例えばアルコールなど)で洗浄し、乾
燥することにより平均粒子径0.1〜20μmの球状シ
リコーン微粒子の粉末を得ることができる。
【0049】
【実施例】以下、本発明の内容を実施例で説明する。
【0050】得られた球状シリコーン微粒子の評価は走
査型電子顕微鏡(SEM)撮影し、長径/短径比、平均
粒子径(μm)、変動係数[標準偏差/平均粒子径×1
00(%)]を算出した。
【0051】収率は乾燥粉末/脱イオンオルガリポリシ
ロキサン溶液中の溶質量×100(%)で示した。
【0052】実施例1 メチルトリクロロシラン(CH3 SiCl3 )を多量の
水中に撹拌下に添加し、加水分解してポリメチルシルセ
スキオキサン(CH3 SiO3/2 )の塊状物を得た。
【0053】このものを濾過、水洗後、水酸化ナトリウ
ムの30%水溶液中に添加し、撹拌下で95℃、約5時
間で溶解させた。この溶液を分析した結果、溶液中のS
i/Naのモル比率は1.0でpHは14であった。次
いで、このものを固形分濃度4%になるように水で希釈
した後、H型の陽イオン交換樹脂[ダイヤイオンSK1
B(三菱化成工業製)]カラムにSV=1.0で通液処
理(室温)した。処理液のpHは3であり、Clイオ
ンが検出された。引続き、OH型の陰イオン交換樹脂
[ダイヤイオンSA20A(三菱化成工業製)]カラム
でSV=5で処理(室温)した。得られた液のpHは6
であった。液の状態は無色透明である。
【0054】この液を10wt%酢酸水でpH4に調整
し、安定化させた。この液の一部を採取し、分析の結
果、実質的に水とポリメチルシルセスキオキサンのみか
らなり、後者の濃度はロータリーエバポレーターで水分
除去し、2.2wt%であることがわかった。0.5リ
ットル四つ口丸底フラスコに撹拌機、還流器、滴下ロー
ト、温度計をセットし、前記濃度2.2wt%ポリメチ
ルシルセスキオキサン水溶液400gを仕込み、200
rpm で撹拌しつつ、温度を80℃に昇温した。昇温後、
滴下ロートから1N−NaOH水溶液8mlを約5秒間で
添加し、ゲル化を行った。pHは10.5であった。8
0〜85℃、1時間撹拌を継続後、冷却し、生成スラリ
ーを濾過器に移液した。
【0055】濾過後、濾過器上のケークをH2 O200
mlで3回、メタノール100mlで1回洗浄を行った。8
0℃で乾燥し、7.4gの白色粉末を得た。収率は84
%であった。
【0056】走査型電子顕微鏡(SEM)観察の結果、
長径/短径比1.03、平均粒子径0.6μm、変動係
数8%の球状シリコーン微粒子であった。
【0057】実施例2 実施例1と同じ濃度2.2wt%のポリメチルシルセス
キオキサン水溶液400gを用い、ゲル化条件のうち温
度を60℃とし、アルカリ剤に25wt%エチレンジア
ミン水溶液10gを用い、pH10.8とした以外、す
べて実施例1と同様にゲル化、後処理、乾燥を行い、白
色粉末8.4gを得た(収率95%)。
【0058】SEM観察の結果、長径/短径比1.0
5、平均粒子径1.1μm、変動係数6%、球状シリコ
ーン微粒子であった。
【0059】実施例3 原料にポリメチルシルセスキオキサン(CH3 SiO
3/2 )とポリエチルシルセスキオキサン(C2 5 Si
3/2 )を重量比90:10で混合したものを、水酸化
ナトリウム30%水溶液中に添加し、95℃で5時間撹
拌して溶解させた。この溶液を分析したところ、溶液中
のSi/Naモル比は1.1でpHは14であった。次
いで、このものを固形分濃度4%になるように水で希釈
した後、実施例1とまったく同様にイオン交換、安定
化、ゲル化(pH10.4)、後処理を行い、7.5g
の微粒子を得た(収率85%)。
【0060】SEM観察の結果、長径/短径比1.0
6、平均粒子径0.6μm、変動係数10%の球状シリ
コーン微粒子であった。
【0061】実施例4〜6 原料、ゲル化時のアルカリの種類および量、pH、ゲル
化温度などを変更し、実施例1と同様に実施した結果を
表1、表2に示す。
【0062】
【表1】
【0063】
【表2】
【0064】実施例7 ポリメチルシルセスキオキサン(CH3 SiO3/2 )と
ポリジメチルシロキサンオイル(HO[(CH3 2
iO]n H、n=約200)を重量比で90:10で混
合したものを実施例1と同様に水酸化ナトリウムの30
%水溶液中に添加し、95℃、5時間撹拌して溶解させ
た。この時のアルカリ水溶液中のSi/Naモル比は
0.9、pH14であった。このものを実施例1と同様
に図形分4%の濃度になるように水で希釈し、陽イオン
交換樹脂および陰イオン交換樹脂で処理した。得られた
液はpH6、無色透明で実質的に水とポリオルガノシロ
キサンのみからなり、その濃度は2.1%であった。
【0065】この液を実施例1と同様な条件でゲル化を
行い、7.2gの微粒子を得た(収率86%)。
【0066】SEM観察の結果、長径/短径比1.0
7、平均粒径0.9μm、CV13%の球状シリコーン
微粒子を得た。
【0067】比較例1〜3 実施例1と同様に、イオン交換後の濃度2.2wt%の
メチルシルセスキオキサン溶液400gを用い、ゲル化
温度、pHを表3のように変化させた以外、すべて実施
例1と同様に行った結果を表3に示す。
【0068】
【表3】
【0069】比較例4 原料のオルガノポリシロキサンを[CH3 SiO3/2
/[(CH3 2 SiO]モル比=1/2の混合物を用
い(R1 2 SiOでj+k=1.67、l=
1.17に相当)、実施例1と同様にアルカリ溶解、希
釈、脱イオン処理、ゲル化を行った。
【0070】得られたゲル化物はすべて不定形物であ
り、球状シリコーン微粒子の生成は認められなかった。
【0071】比較例5 原料として、[CH3 SiO3/2 ]/[(CH3 2
iO]/[SiO2 ]モル比=1/0.1/2.0の混
合物を用い(R1 2 SiOでj+k=0.3
9、l=1.80に相当)、実施例1と同様にアルカリ
溶解、希釈、脱イオン処理、ゲル化を行った。
【0072】得られたゲル化物は、0.1μmレベルの
粒子と1μmレベルの粒子、および不定形物が混在して
いた。
【0073】
【発明の効果】本発明の方法により、安価な原料である
炭化水素基置換オルガノポリシロキサンを用いて形状が
球状であり、その粒度分布が極めて狭く、かつ安価な球
状シリコーン微粒子を製造することが可能になる。
【0074】また、本発明によって得られる微粒子は化
粧品、塗料、接着剤などに添加し、はっ水性、耐熱性、
滑り特性などの向上に効果があり、さらに、樹脂の中に
添加して硬化や熱による収縮、膨脹によって生じる応力
の緩和剤、吸収剤などとして有効に利用することができ
る。また、表面に塗料、紫外線吸収剤などを吸着、結合
したり、金属をメッキすることなどによって新たな機能
を付与して利用することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 [R1 SiO3/2 ]を構成単位とする
    か、または[R1 SiO3/2 ]と[R2 2 SiO]およ
    び/または[SiO2 ]とを構成単位とし、平均組成式
    が次式(I) R1 2 SiO ……(I) (R1 、R2 は各々同一であっても異なっていてもよ
    く、各々炭素数1〜4のアルキル基、炭素数2〜4のア
    ルケニル基、およびフェニル基からなる群から選ばれた
    基を示し、j、kは0〜1.4の数であり、j+kは
    0.6〜1.4、lは1.3〜1.7の数であり、2l
    +j+k=4である。)で示されるオルガノポリシロキ
    サンを水酸化アルカリの水溶液で溶解した後、イオン交
    換法により陽イオンを除き、得られた溶液を50℃以
    上、pH10以上でゲル化させることを特徴とする平均
    粒径0.1〜20μmの球状シリコーン微粒子の製造方
    法。
JP6820293A 1993-03-26 1993-03-26 球状シリコーン微粒子の製造方法 Pending JPH06279589A (ja)

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