JP5299627B2 - フッ素含有ナノコンポジット粒子およびその製造方法 - Google Patents
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Description
(I) (A)シリカナノ粒子と、
(B)式(1):
を含むことを特徴とする、フッ素含有シリカナノコンポジット粒子。
(II) (B)成分の官能性アルコキシシランが、式(2):
(III) (B)成分の官能性アルコキシシランが、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、トリメトキシシランおよびトリエトキシシランからなる群から選択される少なくとも1種の化合物である、上記(I)または(II)記載のフッ素含有シリカナノコンポジット粒子。
(IV) (1)式のTがSO3HまたはSO3Kであり、Rfが直鎖である、上記(I)〜(III)のいずれか記載のフッ素含有シリカナノコンポジット粒子。
(V) 熱重量分析において、昇温速度が10℃/分で、室温から800℃まで加熱したときの重量減少が、シリカ粒子を用いて測定したときの重量減少の±50%以内である、上記(I)〜(IV)のいずれか記載のフッ素含有シリカナノコンポジット粒子。
(VI) (A)シリカナノ粒子と、
(B1)式(1):
(B2)官能性アルコキシシラン
を混合した後、
(B1)成分および/または(B2)成分を加水分解および/または脱水縮合させる
ことを特徴とする、フッ素含有シリカナノコンポジット粒子の製造方法。
(VII) (A)シリカナノ粒子と、
(B1)式(1):
(B2)官能性アルコキシシランと、
(C)溶剤と、
(D)アルカリ触媒または酸触媒と
を含有する、表面処理組成物。
(VIII) (B2)成分が、式(2):
(IX) (1)式のTが、SO3HまたはSO3Kであり、Rfが、直鎖である、上記(VII)または(VIII)記載の表面処理組成物。
(X) 上記(VII)〜(IX)記載の表面処理組成物を、ガラス基材の表面に塗布し、塗膜を形成する工程と、前記塗膜と前記ガラス基材を加熱処理し、表面処理膜を形成する工程を、この順で含む、ガラス基材の表面処理方法。
本発明のフッ素含有シリカナノコンポジット粒子は、(A)シリカナノ粒子と、
(B)式(1):
(B2)官能性アルコキシシラン
を混合した後、
(B1)および/または(B2)成分を加水分解および/または脱水縮合させる
ことを特徴とする。
本発明の表面処理組成物は、 (A)シリカナノ粒子と、
(B1)式(1):
(B2)官能性アルコキシシランと、
(C)溶剤と、
(D)アルカリ触媒または酸触媒と
を含有する。
本発明の処理方法は、ガラス基材の表面に、本発明の表面処理組成物を塗布し、塗膜を形成する工程と、前記表面処理組成物による塗膜を加熱処理し、表面処理膜を形成する工程を、この順で含む。塗布工程において、ガラス基材の表面への表面処理組成物の塗布方法としては、当該表面処理組成物中にガラス基材を浸漬する浸漬法、スプレー、刷毛、ローラなど塗布手段を使用する、あるいは印刷手法を用いる方法など特に制限されるものではない。なお、この塗布工程の終了後、無機材料の表面に形成された塗膜から溶剤を除去するために乾燥処理を行うことが好ましい。乾燥条件としては、処理組成物を構成する溶剤の種類及び含有割合などによっても異なるが、例えば、常温で1〜24時間が挙げられる。
フッ素含有界面活性剤として0.2gのHO3S(CF2)3SO3Hをメタノール約30mlに溶かし、メタノールシリカゾル(30%ナノシリカ、平均粒子サイズ:11nm)3.33gおよびテトラエトキシシラン0.5mlを加え、最後に攪拌しながら28%アンモニア水0.5mlを加えて5時間反応を行った。次いで、アンモニア水を除去するためにエバポレーターにより溶媒を除去し、メタノールを10ml加えて一晩中攪拌し分散させた。さらに、遠心分離器でメタノールにより数回洗浄し、再びメタノールを10ml加えて一晩攪拌し分散させた。その後、動的光散乱法によりそれぞれ粒子サイズの測定を行った。
0.5gのシリカナノ粒子と、0.30gのXO3S(CF2)3SO3Xで示されるフッ素含有界面活性剤と、0.25mlのSi(OC2H5)4と、10mlのメタノールと、0.5mlの28質量%アンモニア水を、マグネチックスターラーを用いて混合し、表面処理組成物を作製した。
得られた表面処理膜の上にドデカン(以下、油という)25μlを滴下させ、ガラス基板と油滴の接触部位で形成される角度(単位:度)を、ERMA製G−1−1000接触角測定器により測定を行った。この接触角値が高いほど、空中において油を弾きやすい、すなわち高い防汚性を有するということができる。(以降、ガラス基板と油滴の形成する角度を水中油滴接触角(度)あるいは単に水中油滴角(度)と呼ぶ。)
得られた表面処理膜の上に前記油を滴下させ、さらにそのガラス基板を水中に浸漬し、ガラス基板と油滴の接触角度を前記接触角測定器により測定を行った。この接触角値が高いほど、水中において油が容易にとれる、すなわち高い洗浄性を有するということができる。この接触角測定は、水中に浸漬後、30分経過するまで、5分間隔で行った。
表3に示す組成としたこと以外は、実施例1と同様にして、フッ素含有シリカナノコンポジット粒子を作製した。
表6に示す組成としたこと以外は、実施例1と同様にして、フッ素含有シリカナノコンポジット粒子を作製した。
表9に示す組成としたこと以外は、実施例1と同様にして、フッ素含有シリカナノコンポジット粒子を作製した。
Claims (10)
- (A)シリカナノ粒子と、
(B)式(1):
を含むことを特徴とする、フッ素含有シリカナノコンポジット粒子。 - (B)成分の官能性アルコキシシランが、式(2):
- (B)成分の官能性アルコキシシランが、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、トリメトキシシランおよびトリエトキシシランからなる群から選択される少なくとも1種の化合物である、請求項1または2記載のフッ素含有シリカナノコンポジット粒子。
- 式(1)のTがSO3HまたはSO3Kであり、Rfが直鎖である、請求項1〜3のいずれか1項記載のフッ素含有シリカナノコンポジット粒子。
- 熱重量分析において、昇温速度が10℃/分で、室温から800℃まで加熱したときの重量減少が、シリカナノ粒子を用いて測定したときの重量減少の±50%以内である、請求項1〜4のいずれか1項記載のフッ素含有シリカナノコンポジット粒子。
- (A)シリカナノ粒子と、
(B1)式(1):
(B2)官能性アルコキシシラン
を混合した後、
(B1)成分および/または(B2)成分を加水分解および/または脱水縮合させる
ことを特徴とする、フッ素含有シリカナノコンポジット粒子の製造方法。 - (A)シリカナノ粒子と、
(B1)式(1):
(B2)官能性アルコキシシランと、
(C)溶剤と、
(D)アルカリ触媒または酸触媒と
を含有する、表面処理組成物。 - (B2)成分が、式(2):
- (1)式のTがSO3HまたはSO3Kであり、Rfが直鎖である、請求項7または8記載の表面処理組成物。
- 請求項7〜9のいずれか1項記載の表面処理組成物を、ガラス基材の表面に塗布し、塗膜を形成する工程と、前記塗膜と前記ガラス基材を加熱処理し、表面処理膜を形成する工程を、この順で含む、ガラス基材の表面処理方法。
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