JP2840443B2 - 血小板産生刺激薬剤のためのil―7の使用 - Google Patents

血小板産生刺激薬剤のためのil―7の使用

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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
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    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides

Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明は一般的には血液学および血液成長因子の分子
生物学に関するものであり、詳しくは、巨核球分化を誘
導するための薬剤調製にインターロイキン−7を使用す
ることに関するものである。
巨核球は細胞の血小板の基となるものであり、全ての
造血細胞系列を生じさせる共通骨髄前駆細胞に由来する
ものである。共通前駆細胞は、多能性造血細胞(plurip
otential hematopoietic stem cell,PHSC)として知ら
れており、in vitroでIL−3および腫瘍誘導性ホルボー
ルエステル(例えば、ホルボールミリステートアセテー
ト、PMA)に反応するバースト形成ユニット巨核球(BFU
−MK)を生じ、巨核球(MK)の巨大な多フォーカス性コ
ロニーの発達が誘導される。BFU−MKはMKコロニー形成
細胞(CFU−MK)に分化し、in vitroでIL−3、GM−CS
F,EPO,G−CSF,IL−6、あるいはIL−4に反応してコロ
ニーを形成するが、後ろ4つに関しては議論の余地があ
る。CFU−MKは、マウス中でアセチルコリンエステラー
ゼで染色される形態学的に識別可能な小さなMKを生じる
(SAChE+細胞)。これらの細胞に増殖能が残っている
かどうかは不明である。SAChE+細胞は続いて一連の細
胞質性および核性成熟過程(倍数体化)を行い、最終的
にMKを産生する血小板となる。In vivoの結果から、MK
コロニー産生細胞のレベルの増殖過程と血小板産生に至
る成熟過程とは、異なるサイトカインによって独立に制
御されていると考えられている。
巨核球過少性血小板減少症の患者由来の尿、血清およ
び血漿は、in vitroで骨髄単核細胞によってCFU−MKの
産生が促進されることが示されている。カワキタ他、B
r.J.Haematol.,52:429;ホフマン(Hoffman)他、N.Eng
l.J.Med.,305:533(1981);メスナー(Messner)他、
J.Cell.Physiol.Supp.,1:45(1982);およびキムラ
他、J.Cell.Physiol.118:87−96等を参照されたい。こ
れらの予想される因子のなかでかなりの程度までに精製
されたものはない。
ホフマン他、J.Clin.Invest.75:1174(1985)は巨核
球過少性血小板減少症患者の血清からMeg−CSFと呼ばれ
る巨核球コロニー刺激因子の精製を報告した。硫酸アン
モニウム沈澱、DEAE−セルロースクロマトグラフィー、
レクチンアフィニティークロマトグラフィー、およびRP
−HPLCにより、分子量が約46,000ダルトン(Da)で骨髄
アッセイでCSF−MK分化を刺激する糖タンパク質性物質
が得られた。この物質のクローニングや塩基配列決定は
まだ行われておらず、また、in vivoでは穏やかな効果
しか報告されていない。
ローゼンベルグ(Rosenberg),ヨーロッパ特許出願
第260,918号は、ヒト胎児腎臓細胞によって産生され、
巨核球系列細胞の特異的造血素と仮定される“巨核球刺
激因子”を開示している。この参考文献で開示されてい
る精製画分は、部分精製された巨核球画分とラット前巨
核球芽細胞によってタンパク質合成が決定されるアッセ
イにおいて、見かけの分子量が約15,000の“酸性タンパ
ク質”であった。in vivoの研究は報告されておらず、
この因子のクローニングまたは塩基配列決定に関するそ
れ以降の成果に関する文献は発表されていない。
インターロイキン−7(IL−7)はまた、リンホポエ
チン−1としても知られ、最初に単離されたリンパ球生
成成長因子であり、骨髄においてBおよびT細胞前駆細
胞の増殖刺激能を利用してクローニングされた。1988年
10月19日に提出されたPCT出願US88/03747および1988年1
0月24日に提出されたヨーロッパ特許出願第88309977.2
号(USSN07/113,556号も参照のこと)は、組み換えDNA
技術によって哺乳類IL−7タンパク質を産生するための
DNA、ベクター、およびそれに関連した過程を開示して
いる。これらの特許出願の関連した開示もここに参考と
して含める。マウスIL−7のクローニングはナーメン
(Namen)他、Nature 333:571(1988)によって、ヒトI
L−7のクローニングはグッドウィン(Goodwin)他、Pr
oc.Natl.Acad.Sci.USA(印刷中)によって、最初に報告
された。トランスフォームした骨髄間質細胞系の上清か
らのマウスIL−7の精製から、見かけの分子量が約25,0
00daであることが示唆された。ナーメン他、J.Exp.Med.
167:988(1988)を参照されたい。ナーメンとグッドウ
ィンによって報告されたクローニングされたDNAは、グ
ルコシル化を除いて、マウスおよびヒトIL−7分子の最
小分子量はそれぞれ14,897および17,387ダルトンである
ことを示している。
これまでに、IL−7はin vivoで血小板産生(血小板
形成)を顕著に刺激する能力を有することが示されてい
る。IL−7のこの性質により、例えば多様な癌の化学療
法や放射線療法の結果として起こった急性血小板減少症
患者の治療において有用な補助を与えるはずである。現
在のところ、このような患者は血小板生成が不可能な状
態にまで循環血小板レベルが下がると、非常に危険な状
態となる。生命を脅かす急性血小板減少症の通常の治療
法は、生成した血小板の反復注入によるものである。
発明の概要 本発明は血小板が必要な哺乳動物において血小板産生
を誘導するための薬剤を供給する際のIL−7の使用に関
するものである。組成物の面では、本発明は血小板産生
の誘導のための組成物を供給し、これは薬剤学的に受容
し得る希釈剤、担体、または賦形剤との混合物中の効果
的な量のIL−7を含むものであり、また本発明は血小板
産生を誘導するための薬剤組成物を調製する際にIL−7
を用いる方法も含むものである。
図面の簡単な説明 第1図は、正常なマウスにIL−7が投与された場合に
見られる血小板数の増加を示している。
第2図は、照射マウスにIL−7を投与した場合に見ら
れる血小板レベルの回復の促進を示している。第2図に
おいて水平な点線はコントロールの正常マウスにおける
血小板レベルを示す(n=14)。
発明の望ましい態様の詳細な説明 本発明の方法にしたがって使用するために、例えばIL
−7タンパク質に関する上述の参照特許出願で述べられ
ているような哺乳類細胞系での発現などの、通常の方法
によって産生することが可能である。ヒトおよびマウス
IL−7のアミノ酸配列を表1および表2に示す。
前述のタンパク質の生物学的に活性のある多様な類似
物質も本発明の方法および組成物に使用可能である。し
たがって、ここで用いる場合に“IL−7"という語は天然
の哺乳類IL−7と実質的に同一のアミノ酸配列および、
例えば標準的バイオアッセイやIL−7レセプター結合ア
フィニティーアッセイにおいて同等の生物活性を有する
タンパク質を意味する。組み換えタンパク質は昆虫細
胞、酵母、細菌、その他の細胞を用いても適当なプロモ
ーターの制御下でも産生されるが、哺乳類IL−7を産生
するには哺乳動物細胞内で発現させる方法が望ましい。
細菌、菌類、酵母、および哺乳動物細胞宿主で用いるの
に適したクローニングおよび発現ベクターは、パウエル
ス(Pouwels)他、Cloning Vectors:A Laboratory Manu
al,(エルセヴィアー、ニューヨーク、1985)に記載さ
れており、その関連した開示をここに参考として含め
る。多様な哺乳動物細胞培養系を組み換えタンパク質の
発現に用いることができる。哺乳動物発現系の例として
は、グルツマン(Gluzman)、Cell 23:175(1981)に報
告されているサル腎臓繊維芽細胞のCOS−7系、および
その他の互換性のあるベクターを発現できる細胞系、例
えばC127,3T3,CHO,HeLaおよびBHK細胞系が含まれる。哺
乳類発現ベクターは、複製開始部位、適当なプロモータ
ーおよびエンハンサー、およびその他の5′または3′
隣接非転写配列、および必須のリボソーム結合部位、ポ
リアデニル化部位、スプライシングのドナーおよびアク
セプター部位、および終結配列などの5′または3′非
翻訳配列を含むことができる。SV40複製開始部位、初期
プロモーター、エンハンサー、スプライシング、および
ポリアデニル化部位などのSV40ウイルスゲノム由来のDN
A配列を、外来性のDNA配列の発現に必要な他の遺伝子要
素を付与するために用いることができる。組み換え哺乳
類IL−7を産生するための哺乳類高発現ベクターの使用
に関する詳細は以下に示す。典型的なベクターは、岡山
とバーグ(Berg),Mol.Cell.Biol.3:280(1983),コス
マン(Cosman)他、Nature 312:768(1984),コスマン
他、Mol.Immunol.23:935(1986),あるいは、クラーク
(Clark)他、米国特許第4,675,285号で記述されている
ように構築することができる。
発現ベクターは、成熟タンパク質のN末端残基をコー
ドするコドンに近接した部位でcDNAクローンを切断する
ことによって容易に構築される。例えば、マウスcDNAは
Nde IまたはCla Iで、ヒトcDNAはCla Iで切断して実質
的に全コード領域を含む断片を生成することができる。
そして、合成オリゴヌクレオチドを用いて、コード領域
の欠失した部分を“再付加”し、発現ベクター中の適当
な読み枠でコード領域の連結のための連結配列を与え、
さらに任意に開始メチオニンを特定するコドンを付加す
ることもできる。
ヒトIL−7の他の哺乳動物細胞発現系は、選択マーカ
ーを含む安定な哺乳動物発現ベクターにIL−7構造を挿
入し、それをハムスター乳児腎臓細胞(BHK)に導入す
ることによって作成される。発現ベクターは以下のよう
に構築される。Sma I−Hinc II cDNA断片を、PCT出願US
88/03747号およびヨーロッパ特許出願第88309977.2号
(上述)に記載されているプラスミドpDC201/hIL−2R/h
IL−7から切り出し、マウス メタロチオネイン プロ
モーター(MT−1)に付加されたSV40複製開始部位とウ
イルスエンハンサー配列を含む哺乳動物発現ベクターpN
PV1の修復された(クレノーポリメラーゼによる)BamH
I部位にクローニングする。このバイブリッドプロモー
ターは多数の哺乳動物細胞型において高レベルの安定
な、構造的発現を示す。pNPV1はまた、このプラスミド
を含有する哺乳動物細胞のメトトレキセート選択を可能
にする正常なジヒドロ葉酸リダクテース(DHFR)DNA配
列を含む。このような細胞におけるDHFR配列増幅現象
は、メトトレキセート濃度の上昇によって選択可能であ
る。このようにして、近接したDNA配列も一般的に増幅
し、発現の増強を行うことができる。
選択と発現は、ウェヒター(Waechter)他、Proc.Nat
l.Acad.Sci.USA 79:1106(1982)およびタラベラ(Tala
vera)他、J.Cell Physiol.92:425(1977)によって報
告されている接着性BHKtk−ts 13細胞(ATCC CRL 163
2)を用いて行われる。これらの細胞は、高マンノース
および複合オリゴ糖タンパク質修飾の双方が可能であ
る。Sal Iによる発現ベクターの直鎖状化の後、DNAを30
0ボルト、960マイクロファラッドでのエレクトロポレー
ションによってBHK細胞に導入する。適当なエレクトロ
ポレーション法は、アウスベル(Ausbel)他編集、Curr
ent Protocols in Molecular Biology(ウィリー−イン
ターサイエンス、メディア、PA,USA)の9.3.1に記載さ
れている。48時間後、1マイクロモルのメトトレキセー
トを培地に加え、耐性のコロニーを2週間後に選択す
る。典型的なクローンに対して、培養液の上清画分への
hIL−7の分泌に関してバイオアッセイを行う。最も高
い発現を示したクローンに関して、10、20、および50マ
イクロモルのメトトレキセートを用いてさらに選択を行
った。耐性のコロニーをさらに解析して高発現レベルの
クローンを単離する。この方法を用いて選択したBHK細
胞系は接着性細胞であり、ビーズを用いた懸濁液培養ま
たはホローファイバー技術を用いたバイオリアクターで
の培養を用いて大規模合成を行わせることができる。BH
K細胞は懸濁細胞としての培養に容易に適合させること
ができる。
投与のためのIL−7は細胞培養液上清から以下のよう
にして精製することができる。上清は、市販のタンパク
質濃縮フィルター、例えば、アミコン(Amicon;登録商
標)(W.R.グレース社、ダンバース、MA,USA)やペリコ
ン(Pellicon;登録商標)(ミリポア社、ベッドフォー
ド,MA,USA)限外濾過ユニットを用いて濃縮する。濃縮
過程に続いて、例えばジエチルアミノエチル(DEAE)基
が付加しているマトリックスまたは基剤などの、適当な
陰イオン交換樹脂に濃縮液をとおす。マトリックスは、
アクリルアミド、アガロース、デキストラン、セルロー
ス、あるいはその他のタンパク質精製に通常用いられて
いるものを使用することができる。望ましいマトリック
スはDEAEセファセル(登録商標;ファルマシア社)であ
る。DEAE基を含むマトリックスを用いる場合には、IL−
7を含む抽出液を弱い塩基性pH(pH8など)とし、塩化
ナトリウム濃度(あるいは他の適当な塩)を約100mMと
する。多くの混在しているタンパク質はイオン交換樹脂
に結合するが、IL−7は非結合画分として回収される。
陰イオン交換クロマトグラフィーに続いて、陽イオン交
換過程を行う。この過程では、IL−7を含む画分を弱
酸、低イオン濃度(例えばpH5,100mM NaCl)で陽イオン
交換樹脂にかける。IL−7は交換樹脂に結合し、高塩濃
度および弱塩基性pHにおいて、より高度に精製された形
で溶出される。適当な陽イオン交換樹脂には、スルフォ
プロピル基またはカルボキシメチル基を含む多様な不溶
性マトリックスが含まれる。スルフォプロピル基を用い
るのが望ましい。IL−7精製に有用なものは、SP−トリ
スアクリル(登録商法;ファルマシア−LKB)である。
陽イオン交換クロマトグラフィーに続いて、ブルーダイ
リガンドを有するマトリックスを用いるアフィニティー
精製過程を行うのが有効であることが示されている。適
当なダイリガンドは、ブルーBであり、これはアガロー
スとの複合体として入手できる(ブルーBアガロー
ス)。その他の同等のダイリガンドも使用可能である。
最後に、疎水性RP−HPLC物質、例えばメチル基などの疎
水性基を付加しているシリカゲルなどを用いて、1回以
上の逆相高性能液体クロマトグラフィー(RP−HPLC)過
程を行い、さらにIL−7組成物を精製することができ
る。上記の精製過程のいくつかまたは全てを、さまざま
な組み合わせで行い、薬剤処方に適した均一な組み換え
タンパク質を与えることも可能である。
組成物と使用法の面において、本発明は、効果的な量
の本発明の哺乳類IL−7タンパク質のいずれかおよび適
当な希釈剤あるいは担体を含む治療用組成物、および効
果的な量の上述の組成物のいずれかを投与することを含
む、ヒトを含む哺乳動物の巨核球分化を刺激する方法ま
たは、血小板産生を修飾あるいは増大させる方法を与え
るものである。他のリンホカイン、例えば、IL−1a,IL
−1b,IL−2,IL−3,IL−4,IL−5,IL−6,CSF−1,GM−CSF,
G−CSF,EPO,IFN−a,IFN−b,またはIFN−gとの同時使用
または混合物での使用も予想される。
治療用に用いる場合には、指示に適した方法で哺乳動
物の治療のために精製したIL−7を投与する。したがっ
て、例えば、血小板産生または機能の刺激剤として投与
される哺乳動物IL−7組成物は、ボーラス注射(bolus
injection)、連続的注入、移植片からの持続的放出、
またはその他の適当な技術によって与えることができ
る。典型的にはIL−7治療用組成物は、病理学的に受容
できる担体、賦形剤または希釈剤との混合物で精製タン
パク質を含む組成物の形で投与される。中性緩衝化生理
食塩水または同種の血清アルブミンと混合した生理食塩
水は典型的に好適な希釈剤である。望ましくは、産生物
は好適な賦形剤溶液(例えばサッカロース)を希釈剤と
して用いた凍結乾燥物として調製される。適当な投与量
は試行で決定される;一般に、10ngから100μg/kg/日、
望ましくは100ngから1μg/kg/日で1−20日間の投与
が、生物学的効果を誘導すると期待される。例えば、血
小板産生の刺激剤として1μg/kgのボーラス注射を4日
ごとにすることができる。
以下の実施例は本発明の方法と組成物の使用を例示す
るものである。
実施例1:IL−7によるMK成熟の誘導 EST−IUと呼ばれるヒト骨髄細胞系が急性リンパ性白
血病と縦隔生殖細胞腫瘍患者から誘導された。患者の骨
髄が肺繊維芽細胞フィーダー層上の培養液中に置かれ、
最終的にフィーダー細胞から離脱された。細胞を各細胞
継代時に液体窒素で凍結させ、このような各継代の子孫
を以下の実験に用いた。細胞は多倍数性を含む、ヒトMK
と一致する表現形質を示す。PMAで細胞を処理すること
で、より高い倍数性となり、血小板を産生するMK表現形
質への成熟と一致する血小板関連抗原の発現が促進され
る。
IL−7効果を評価するために、培地のみ、5×10-8M
PMA、あるいは3000U/ml(プレB細胞増殖アッセイ)の
精製マウスIL−7を含む液体培地で3日間培養したEST
−IU細胞を準備した。用いた培地は10%V/Vウシ胎児血
清を添加したRPMI 1640である。細胞を1mlの培地に2×
105細胞の濃度で懸濁した。3日後、細胞を回収し、洗
浄して飽和濃度のマウス抗ヒト血小板糖タンパク質Ib
(GpIb)と反応させ、つづいてヤギ抗マウスフルオレセ
インイソチオシアネート(FITC)結合抗IgG(Fab断片)
と反応させた。完全に洗浄した後、細胞をフローサイト
メトリーで解析した。GpIbは比較的成熟したMK細胞では
発現しているが、MKとして認識される最も初期の細胞で
は存在しない。結果から、期待された通り、PMA処理後
はGpIbの発現が培地コントロール細胞中の21%から67%
陽性に誘導されたことがわかった。IL−7処理細胞はGp
Ib発現が61%陽性まで誘導された。
実施例2:正常マウス中の循環血小板へのIL−7の効果 正常なC57B1/6マウスに1日に2回、20ng若しくは100
ngのIL−7を、または、コントロールとしてマウス血清
アルブミン(MSA)を5日間注射した。治療開始後1か
ら4日の心臓血の血小板数を顕微鏡で、ウノペット(Un
opette;登録商標)システムで決定した。循環血小板数
は、治療後1日のMSA処理したコントロールよりもIL−
7処理したマウス(1グループあたり4−5匹)の方が
顕著に(p=0.001)多く、4日目には正常レベルに戻
った。結果は第1図に模式的に示してある。
実施例3:準致死的に照射したマウスへのIL−7の効果 正常なC57B1/6マウスを0日目に137Cs源を用いて750r
adのレベルまで照射し、毎日1mgのIL−7またはMSAを注
射した(2×500ngを注射)。次に、心臓血または後眼
窩血の血小板数をMSAコントロール、IL−7処理、およ
び非照射コントロール群に関して決定し、このとき処理
群あたり4−10マウスおよびヒト照射コントロール群に
関しては14マウスを調べた。結果は第2図に示してあ
り、IL−7は照射誘導性の急性血小板減少症の発病を遅
らせ、11日目の最低レベルから血小板レベルの回復を促
進することが示唆された。IL−7およびMSA処理群間の
平均血小板数は、8日目と11日目を除いた全ての日に統
計学的に顕著に異なっていた。
本発明は上記の特定の態様に制限されるものではな
く、以下の請求の範囲内の全ての組成物および方法が含
まれる。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】哺乳類IL−7を含む、血小板が必要な哺乳
    動物内で血小板産生を刺激するための薬剤。
  2. 【請求項2】哺乳類IL−7がヒトIL−7である、請求項
    1に記載の薬剤。
  3. 【請求項3】IL−1a、IL−1b、IL−3、IL−4、IL−
    6、EPO、GM−CSFおよびG−CSFからなる群から選択さ
    れる1種以上のサイトカインとの組み合わせでIL−7を
    含む、請求項2に記載の薬剤。
  4. 【請求項4】適当な賦形剤または担体と共に哺乳類IL−
    7を調製することを含む、哺乳動物中で血小板産生を刺
    激するための薬剤を調製する方法。
  5. 【請求項5】IL−7がヒトIL−7である、請求項4に記
    載の方法。
JP2504021A 1989-02-17 1990-02-06 血小板産生刺激薬剤のためのil―7の使用 Expired - Lifetime JP2840443B2 (ja)

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