JP2838587B2 - ゴム補強用モノフィラメント - Google Patents

ゴム補強用モノフィラメント

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、扁平断面を有するゴム補強用モノフィラメ
ントに関する。
〔従来の技術〕
空気入りタイヤの補強コードには金属コードと繊維コ
ードとがある。後者の繊維コードは、前者の金属コード
に比べて軽量性が利点であり、ナイロン,ポリエステル
などの有機重合体からなるマルチフィラメントを撚り合
わせたものが多く使用されているが、このようなマルチ
フィラメントの撚りコードに対し、高い剛性が得られる
モノフィラメントを使用する提案もある。
しかし、モノフィラメントの場合は、円形断面である
と耐疲労性に問題があるため、第6図に示すように矩形
状の扁平断面にしたものが良いとされている。この扁平
断面モノフィラメント50は、耐疲労性の解決と共に、曲
げ剛性に異方性を有していて、タイヤの上下方向の荷重
に対する撓み剛性を小さくする一方で、コーナリング時
に負荷される捩じりに対する剛性を高くするため、乗心
地を損なわずに操縦安定性を向上することができるとい
う特長がある。また、ゴム引きしてシート状のカーカス
シートにしたとき扁平面を面方向にすることにより薄肉
にできるため、タイヤの軽量化に有利にすることもでき
る。
しかしながら、扁平断面モノフィラメントは、このよ
うな利点を有する反面で、横断面におけるコーナがシャ
ープであるため応力を集中しやすく、コートゴムとの間
で界面破壊(剥離)を起こしやすいという欠点がある。
そのため、空気入りタイヤに使用した場合、耐久性が低
いという問題があった。また、扁平断面モノフィラメン
トは表面が平滑であるため、マルチフィラメントの撚り
コードに比べて機械的接着力が低く、この点からも空気
入りタイヤに使用したときの耐久性を悪くしていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、扁平断面を基調としながら、応力集
中によるゴムとの界面破壊を起こしにくく、かつゴムと
の機械的接着力を向上したゴム補強用モノフィラメント
を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、本発明は有機重合体からな
るゴム補強用モノフィラメントにおいて、最大径に対す
る最小径の比が0.4〜1.0の範囲にある2〜4個の円を1
列に並べ、隣接する二つの円の間を凹状の曲線で連接し
て描かれる図形の外形線によってフィラメントの横断面
が形成され、該横断面の長径をa,短径をb,前記最大円の
半径をR,前記凹状の連接曲線の深さをHとするとき、 0.1mm≦R≦1.0mm a/b=2〜5 H=(0.3〜0.6)b/2 の条件を満足し、かつ隣接する二つの円の間の中心間距
離Lを小さい方の円の直径の2〜5倍にしたことを特徴
とするものである。
本発明のゴム補強用モノフィラメントは、断面形状を
上記のように構成することによって、横断面の輪郭にシ
ャープなコーナ部分を形成しないため応力集中を生ぜ
ず、ゴムとの界面破壊を効果的に解消する。また、ゴム
との接触面積が増大するため、ゴムとの機械的接着力を
向上することができる。
扁平断面フィラメントの横断面形状は、さらに好まし
くはその短辺の中心を長辺に平行に通るx軸に対して実
質的に対称であるようにし、さらに望ましくは長辺の中
心を短辺に平行に通るy軸に対しても実質的に対称であ
るようにするのがよい。また、上記横断面形状は、2〜
4個の円が1列に並べれた形状において、その両端部に
最大径の円を配置するような形状にするのがよい。
本発明において、モノフィラメントに使用される有機
重合体としては、ナイロン6,ナイロン66,ナイロン11,ナ
イロン12,ナイロン612,ナイロン46などのポリアミド又
はこれらの相互共重合ポリアミド、ポリエチレンテレフ
タレート,ポリエチレンナフタレート,ポリブチレンテ
レフタレートなどのポリエステル又はこれらの相互共重
合ポリエステルおよびその他の溶融紡糸可能な熱可塑重
合体を使用することができる。そして、この有機重合体
を、、所望の断面形状を有する口金から溶融紡糸し、さ
らに延伸、熱固定することにより扁平断面モノフィラメ
ントに成形することができる。
以下、本発明のゴム補強用モノフィラメントを、図面
を参照して説明する。
第1図は本発明のゴム補強用モノフィラメントの一例
を示す断面図である。モノフィラメント5の横断面は、
二つの同一径からなる円1が並べられ、この二つの円1,
1の間を凹状の滑らかな曲線2が接続するように描かれ
た図形の外形線によって形成され、全体として扁平状に
なっている。
このような扁平状横断面を形成する円の数としては、
2〜4個の範囲で任意に選択することができる。第1
図,第2図,第5図に示すモノフィラメント5では、2
個の円1から横断面が形成されているが、第3図,第4
図に示すモノフィラメント5では、4個の円1を1列に
並べて横断面が形成されている。また、この横断面を形
成する円としては、第1図,第4図,第5図のように同
一径のものだけから形成してもよいが、第2図,第3図
のように径の異なる円を組み合わるようにしてもよい。
このように大きさの異なる円を組合せる場合、両端部に
最大径の円を配置するようにすることが好ましい。
隣接する二つの円の間を接続する凹状の曲線2として
は、滑らかな線でなければならない。これが鋭角的な屈
曲線を形成する場合は、その屈曲部分に応力が集中し、
ゴムとの界面破壊を生じやすくなる。また、横断面は、
その短辺bの中心を通る横軸(x軸)および/または長
辺aの中心を通る縦軸(y軸)対して、上下および/ま
たは左右に略対称形であることが望ましい。図示の例で
は、第1図,第3図,第4図,第5図の横断面はx軸及
びy軸の両軸に対して対称であるが、第2図の横断面で
はx軸に対してだけ対称になっている。
上述のような形状からなるモノフィラメントの横断面
において、最大円の半径R、横断面の長径aと短径b、
凹状の連接曲線の深さHは、それぞれ、 0.1mm≦R≦1.0mm a/b=2〜5 H=(0.3〜0.6)b/2 の条件を満たしていなければならない。
最大円の半径Rが0.1mm未満では補強用モノフィラメ
ントとして補強効果を小さくするばかりでなく、コーナ
のシャープ化によって応力集中をしやすくなる。また、
1.0mmを越えるとコートゴムに埋設してカーカス層を形
成したときの厚さが大きくなり、軽量化の効果を低減す
るようになる。
比a/bは扁平断面モノフィラメントの扁平比に相当す
る。この比が2以下ではモノフィラメントの偏平化の効
果が薄れてしまうし、また5以上では、モノフィラメン
トを取扱うとき捩じれを生じやすくなり、カーカスシー
トなどに加工するときの作業性を低下するようになる。
凹状の接続曲線の深さHは、隣接する二つの円の共通
接線からの最大深さとして測定される寸法である。この
深さHを大きくすることによってモノフィラメントの表
面積が増加し、機械的接着力を向上することができる。
このため深さHが0.3×b/2よりも小さくては接着力の向
上を図ることが難しくなる。また、深さHが0.6×b/2よ
りも大きくなると、扁平断面において凹状のくびれ部分
を大きくし、モノフィラメントの機械的強度を低下する
ようになる。
また、異なる径の円の組み合わから横断面が形成され
ている場合、その最大径の円に対する最小径の円の比
は、最低0.4までにすべきである。これより小さい最小
径の円を組み合わせると、扁平断面のくびれ部分が大き
くなりすぎ、前述した扁平断面モノフィラメントの特長
を失うようになる。
また、互いに隣接する二つの円の中心間距離Lとして
は、小さい円の方の直径cの2〜5倍の範囲にすべきで
ある。その理由は、前述した扁平比a/bと同じである。
上述した構成からなるゴム補強用モノフィラメント
は、断面の輪郭が滑らかになり、応力の集中をすること
がなくなるので、ゴムとの界面破壊を効果的に解消する
ことができる。また、ゴムとの接触面積が増大して機械
的接着力を向上することができる。
このような性能を有するゴム補強用モノフィラメント
は、タイヤに使用できるほか、コンベアベルト,ホース
などの他のゴム製品にも補強用としても広く適用するこ
とができる。
〔実施例〕
第1図に示すような断面形状を有し、断面の各寸法お
よび強度特性が表に示すような値である3880デニールの
ナイロン66からなる扁平断面モノフィラメントを溶融紡
糸法によって製糸し、次いでこの生コードにレソルシン
・ホルマリン・ゴムラテックス(RFL)接着剤で処理し
たあと熱処理して接着処理コードを作った。この接着剤
処理コードの強度特性は表中に括弧で示す通りであっ
た。
一方、比較例として、第6図に示す横断面形状を有
し、断面の各寸法および強度特性が表に示すような値で
ある4350デニールのナイロン66からなる扁平断面モノフ
ィラメントを溶融紡糸法によって製糸し、次いでこの生
コードにレソルシン・ホルマリン・ゴムラテックス(RF
L)接着剤で処理したあと熱処理して接着処理コードを
作った。この接着剤処理コードの強度特性は表中に括弧
で示す通りであった。
上記2種類のコードをJIS L−1017(1983年)に示さ
れるデマーシャ法に準じてコートゴムに埋設した試験サ
ンプルを作製し、下記条件による圧縮・曲げテストを実
施した。
コードのエンド数 32エンド(本/5cm) 加硫時コード張力 2kg/1本 ストローク 7.0cm 時間 6時間 圧縮曲げ速さ 400cpm このテスト後の試験サンプルのコード近傍でのコード
/コートゴム間に発生しているクラック長1mm以上の界
面破壊の数及び単コード剥離力をそれぞれ測定したとこ
ろ、表のような結果が得られた。なお、表中、単コード
剥離力は本発明コードを100とする指数で表示した。
〔発明の効果〕 上述したように、本発明のゴム補強用モノフィラメン
トは、その断面形状を複数の円と凹状の曲線から形成
し、かつその形状を一定条件に特定したことによって断
面の輪郭を滑らかにし、応力集中が発生しないようにし
たから、ゴムとの界面破壊を効果的に防止することがで
き、さらにゴムとの接触面を増大してゴムとの機械的接
着力を向上することができる。したがって、ゴム製品の
補強用に使用した場合、大きな耐久性を発揮することが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のゴム補強用モノフィラメントの一例を
示す横断面図、第2図乃至第5図は、それぞれ他の実施
例からなる本発明のゴム補強用モノフィラメントの横断
面図、第6図は従来の扁平断面モノフィラメントの横断
面図である。 1……円、2……凹状の接続曲線、5……扁平断面モノ
フィラメント。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特公 昭48−32621(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D01D 5/253 D01F 6/60 - 6/96

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】最大径に対する最小径の比が0.4〜1.0の範
    囲にある2〜4個の円を1列に並べ、隣接する二つの円
    の間を凹状の曲線で連接して描かれる図形の外形線によ
    ってフィラメントの横断面が形成され、該横断面の長径
    をa,短径をb,前記最大円の半径をR,前記凹状の連接曲線
    の深さをHとするとき、 0.1mm≦R≦1.0mm a/b=2〜5 H=(0.3〜0.6)b/2 の条件を満足し、かつ隣接する二つの円の間の中心間距
    離Lを小さい方の円の直径の2〜5倍にした有機重合体
    からなるゴム補強用モノフィラメント。
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