JP2964262B2 - 乗用車用空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

乗用車用空気入りラジアルタイヤ

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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は乗用車用空気入りラジアルタイヤに関し、さ
らに詳しくは高速耐久性の向上と共にユニフォミティを
向上し、さらにはスチールベルト補強層の発錆問題を軽
減したスチールベルト補強層を有する乗用車用空気入り
ラジアルタイヤに関する。
〔従来技術〕
一般に高性能の乗用車用空気入りラジアルタイヤは、
トレッド部に設けるベルト補強層として、強度とモジュ
ラスとが他の繊維に比べて著しく高いスチールコードか
らなるスチールベルト補強層を、そのコード方向を互い
に交差させるように2層配置しており、それによって高
速耐久性と操縦安定性とを向上するようにしている。さ
らに、高速走行に対して高性能化するため、上記2層の
スチールベルト補強層の踏面側に、ポリアミド繊維コー
ドをタイヤ周方向に対し実質的に0゜になるように配列
した繊維コード補強層を配置し、その繊維コード補強層
のタガ効果によってスチールベルト補強層の遠心力によ
る浮き上がりを抑制し、エッジ部でのセパレーションを
防止するようにしている。
しかしながら、上記繊維コード補強層は、繊維コード
をタイヤ周方向に対し0゜に配列しているため、その補
強層の端部同士をスプライスするととき互いに重ね合わ
せて成形せざるを得ず、それが段差となってタイヤのユ
ニフォミティを低下させる原因になっていた。特に、タ
イヤが半径方向に受ける反力の変化(振動)を表すラジ
アル・フォース・バリエーション(RFV)が著しく増大
する結果となっていた。しかも、繊維コードがほぼタイ
ヤ周方向に沿ってスチールベルト補強層を強く拘束して
いるため、タイヤ自体の剛性が高まり、路面の凹凸等に
対して過剰に応答し、乗心地を悪化するようになってい
た。このようなスプライス部に伴う問題を防止するに
は、繊維コードの配列方向をタイヤ周方向に対して例え
ば10゜以上の角度にすることが考えられるが、このよう
に配列方向に角度を与えると繊維コード補強層が有する
本来のタガ効果が低下し、高速耐久性を低下させてしま
うため、事実上不可能なことであった。
一方、上記2層のスチールベルト補強層は、第5図
(A)に示すように上下のスチールベルト補強層50u,50
dがそのコード方向を互いに反対方向に異ならせて交差
しているため、物理的に非対称構造を呈している。した
がって、これにタイヤ周方向E−E′に引張力を作用さ
せると、第5図(B)に示すように三次元的に面外に変
形するねじれ変形を起こす。このため2層のスチールベ
ルト補強層を設けたラジアルタイヤは、このねじれ変形
に起因して不必要な横力を発生し、運転者の意図とは異
なる方向へ車両を移動させるという現象がある。この横
力はスチールベルト補強層の構造に起因する固有のもの
であって、プライステア(PS)と称されており、これを
タイヤ重量の増加を伴うことなく大幅に軽減させること
は実質上困難とされていた。
また、スチールベルト補強層の踏面側に設けた繊維コ
ード補強層の繊維コードは、細径の多数本のマルチフィ
ラメントが撚り合わされて構成されている。そのため、
トレッドに受けた外傷が繊維コード補強層まで達した場
合には、この繊維コードの毛細管現象によって水分や不
純物をコード内に吸い込んで内部に拡散させ、それがス
チールベルト補強層の発錆やセパレーションを誘発する
原因になっていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、上述したスチールベルト補強層とこ
れを覆う繊維コード補強層とを設けた空気入りラジアル
タイヤが有する諸問題を解消し、繊維コード補強層のタ
ガ効果による高速耐久性を向上させながらユニフォミテ
ィも向上させ、しかもスチールベルト補強層の発錆問題
も解消するようにした乗用車用空気入りラジアルタイヤ
を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成する本発明による乗用車用空気入りラ
ジアルタイヤは、トレッド部にスチールコードからなる
2層のスチールベルト補強層をコード方向を互いに交差
させるように配置し、該スチールベルト補強層の踏面側
を無撚りで偏平断片のポリアミドモノフィラメントから
なる1層の繊維コード補強層で覆い、該ポリアミドモノ
フィラメントの偏平断面の長径方向を前記繊維コード補
強層の面方向に沿わせると共に、そのコード方向をタイ
ヤ周方向に対して10゜〜30゜の範囲で、かつ踏面側のス
チールベルト補強層のコード方向にタイヤ周方向に対し
て反対側に傾斜させて交差させるようにしたことを特徴
とするものである。
上記無撚りのポリアミドモノフィラメントは、従来の
マルチフィラメントを撚り合わせた繊維コードに比べて
高モジュラスな特性を有するため、これを繊維コード補
強層においてタイヤ周方向に対し10゜〜30゜の角度で配
列しても、スチールベルト補強層を高いタガ効果で拘束
することができる。また、繊維コード補強層の繊維コー
ドがタイヤ周方向に対し10゜〜30゜の角度で配列されて
いることにより、補強層端部同士を重ね合わせなくても
スプライスすることが可能となり、ラジアル・フォース
・バリエーション(RFV)を低減することができる。ま
た、高モジュラスなポリアミドモノフィラメントからな
る繊維コード補強層を、踏面側のスチールベルト補強層
のコード方向にタイヤ周方向を挟んで交差するように配
置したことにより、2層のスチールベルト補強層のねじ
れ変形を抑制することができ、プライステア(PS)を低
減するように作用する。
また、繊維コード補強層において、無撚りのポリアミ
ドモノフィラメントは、その偏平断面の長径方向を繊維
コード補強層の面方向に沿わせて配置しているため、実
質的にエンド数を増加したのと同等の状態にすることが
でき、しかも従来の円形断面コードに比べて曲げ歪みの
最大値を小さくし、耐疲労性を向上することができる。
また、ポリアミドモノフィラメントは、撚りコードの
ように毛細管現象を有しないから、スチールベルト補強
層に対して発錆を招くようなことはない。
以下、本を図に示す実施例によって説明する。
第1図及び第2図に示す乗用車用空気入りラジアルタ
イヤにおいて、1はトレッド、2はトレッド1の両側に
それぞれ延長するサイドウォールである。3はタイヤ内
側に設けた1層又は2層からなるカーカスであり、その
各層は繊維コードからなり、それぞれタイヤ周方向に対
して70゜〜90゜の角度をなしている。このカーカス3
は、両端部をそれぞれビードコア4に対してタイヤ内側
から外側に折り返すように巻き付けられている。
トレッド1とカーカス3との間にはスチールコードか
らなる2層のスチールベルト補強層5が配置され、その
踏面側を覆うように繊維コード補強層6が配置されてい
る。2層のスチールベルト補強層5d,5uは、それぞれコ
ード方向をタイヤ周方向に対して互いに反対側に15゜〜
30゜の角度をなし、互いに交差する関係になっている。
これら2層のスチールベルト補強層のうち、踏面側のス
チールベルト補強層5uは、下側のスチールベルト補強層
5dよりも両端部で少なくとも5mmずつ幅を狭くするよう
に構成されることが好ましい。
また、繊維コード補強層6は、偏平断面を有する無撚
りのポリアミドモノフィラメントから構成されている。
そのコード方向はタイヤ周方向に対して10゜〜30゜の範
囲であり、しかも踏面側のスチールベルト補強層5uのコ
ード方向に対しタイヤ周方向を挟んで反対側に傾斜する
関係になっている。この繊維コード補強層6はスチール
ベルト補強層5の踏面側全体に覆い、その幅が下側のス
チールベルト補強層5dよりも広幅になるようにすること
が望ましい。
本に使用されるポリアミドモノフィラメントは、無撚
り状態で太径の1本だけでタイヤコードを構成している
から、従来の撚りコードに比べて高モジュラスな特性を
有している。すなわち、従来の撚りコードは、細径の多
数本のマルチフィラメントを撚り合わせることによりコ
ードの収束性と耐疲労性とを与えるようにしているが、
その撚り掛けによってモジュラスが低下している。しか
し、モノフィラメントの場合は、太径の1本だけからな
るため収束性のための撚り掛けが不要であり、また無撚
りであるため撚りコードに比べて高いモジュラスを発揮
するようになっているのである。
また、無撚りであることによって耐疲労性が低下する
ところであるが、本発明ではモノフィラメントの断面形
状を偏平にし、しかもその偏平断面の長径方向を繊維コ
ード補強層の面方向に沿わせることにより、曲げ歪みの
最大値を小さくすることによって、上記耐疲労性の低下
を補うと共に向上を図るようにしている。上記のように
耐疲労性の低下を補える理由は、第3図から次のように
説明することができる。
第3図において、繊維コード補強層6を構成するコー
ドとして、それぞれ断面積が互いに同じ偏平断面のコー
ド60(実線で図示)からなるものと、円形断面のコード
60′(鎖線で図示)からなるものとを比較してみる。い
ま、この2種類のコードが中立軸Nを中心として同じ面
外曲げ変形を受けたとすると、各コード内に発生する曲
げ歪みεは、次の式によって表される。
ε=ε+zk ただし、εは曲げの中立軸での歪み zは曲げの中立軸からの距離 kは曲率変化 この曲げ歪みの式から、曲げの中立軸Nから距離が最
も離れたコード最上部において曲げ歪みεは最大にな
る。第3図から明らかなように、偏平断面のコード60
は、その最大距離Zaが円形断面のコード60′の最大距離
Zbに比べて小さい(Za<Zb)関係になっているから、そ
の曲げ歪みの最大値を円形断面のコード60′のそれに比
べて小さくすることができるのである。したがって、偏
平断面の無撚りモノフィラメントを上記配置にすること
によって耐疲労性が補われ、さらには向上させることも
できるのである。このような効果をより顕著にするに
は、偏平比R(=長径/短径)を1.5以上、さらに好ま
しくは、2.0以上にすることが望ましい。
モノフィラメントを構成するポリアミドとしては特に
限定されないが、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイ
ロン66)、ポリイプシロンカプロラクタム(ナイロン
6)等が好ましく使用される。
本発明において、2層のスチールベルト補強層を覆う
繊維コード補強層は、上記のような高モジュラスのポリ
アミドモノフィラメントから構成されており、しかもそ
のコード方向をタイヤ周方向に対して10゜〜30゜の角度
にするが、しかし、このようにコード方向をタイヤ周方
向に対してバイアスにしても、ポリアミドモノフィラメ
ントが高モジュラスであるため、撚りコードを0゜に配
列した従来の繊維コード補強層以上の高いタガ効果を発
揮することができる。したがって、高い高速耐久性を発
揮するのである。このコード角度は30゜よりも大きくす
ると、従来のタイヤ周方向に0゜にした撚りコードから
なる繊維コード補強層のタガ効果よりも小さくなってし
まい、良好な高速耐久性が得られなくなる。また、コー
ド角度が10゜よりも小さくなると、繊維コード補強層の
スプライス部がタイヤ周方向に長くなりすぎ、スプライ
ス作業性を著しく悪化する。
また、本発明において、上記繊維コード補強層は、ポ
リアミドモノフィラメントのコード方向を上記コード角
度の範囲で踏面側のスチールベルト補強層のコード方向
に対しタイヤ周方向を挟んで反対側に傾斜させて交差さ
せる関係にしている。このような交差関係により、第5
図(A),(B)に示すようなスチールベルト補強層の
ねじれ変形を効果的に抑制し、タイヤのプライステア
(PS)を低減することができる。
また、繊維コード補強層は、偏平断面のポリアミドモ
ノフィラメントを、その長径方向を補強層の面方向に沿
わせた配列にしているので、実質的にエンド数(単位幅
当りのコード密度)を増加させたのと同様の効果の得る
ことができ、トレッドの面内剛性を高めることができ
る。このような偏平断面ポリアミドモノフィラメントの
エンド数としては、タイヤの種類によっても相違する
が、コード間隔w(第3図中のw)にして0.1〜2.0mm、
さらに好ましくは0.2〜1.0mmの範囲にするのが、耐久性
の上から好ましい。
さらに、第3図で前述したように、偏平断面ポリアミ
ドモノフィラメントでは、曲げの中立軸からコード外表
面までの距離を円形断面コードに比べて小さくすること
ができるため、円形断面コードを使用した場合に比較し
て、引張り剛性を低下させることなく曲げ剛性を小さく
することができる。したがって、これによってトレッド
の接地長さを大きくすると共に、コーナリングパワーを
高くできるため、上述のトレッドの面内剛性を高くする
ことと相まって、操縦安定性を向上することが可能にな
る。
また、本発明において、繊維コード補強層に使用され
るポリアミドモノフィラメントは、接着剤処理後にグリ
ーンタイヤに使用するときの状態において、2.25g/d荷
重時の伸び率が6.5%以下であり、かつ150℃における乾
熱収縮率が4.5%以下であるようにすることが望まし
い。接着剤処理後の伸び率が6.5%を以下に抑制するこ
とにより、繊維コード補強層に使用される補強コードと
しての初期モジュラスを高くし、ラジアルタイヤの高速
耐久性をさらに向上させることができる。また、乾熱収
縮率を4.5%以下にすることにより、加硫成形時のコー
ド収縮に起因する端末部での耐久性低下を抑制すること
ができる。
上記ポリアミドモノフィラメントは、モジュラスが高
いことの反作用として、繊維コード補強層のエッジ部に
応力を集中させやすくなり、そこに亀裂を発生させてセ
パレーションを誘因しやすくなる。特に、ポリアミドモ
ノフィラメントのエンド数を多くしたときや、また高圧
内,高荷重,高速度で、かつ厳しい旋回を行う走行時に
セパレーションを発生しやすい。このような問題の対策
としては、第4図に示すように、繊維コード補強層6の
エッジ部を特殊なゴム組成物7で覆うようにするとよ
い。
このようなゴム組成物としては、天然ゴムなどのマト
リックスゴム100重量部に対し0.5〜3重量部のレゾルシ
ン又はレゾルシン初期縮合物と1〜5重量部のヘキサメ
トキシメチルメラミンを含有するゴム組成物か、或いは
マトリックスゴム100重量部に対し0.5〜3重量部のレゾ
ルシン又はレゾルシン初期縮合物と1〜5重量部のヘキ
サメトキシメチルメラミンとコバルト元素量に換算して
0.05〜0.5重量部の有機酸コバルトを含有するゴム組成
物などを好ましく使用することができる。これらのゴム
組成物は、0.5〜3重量部のレゾルシン又はレゾルシン
初期縮合物と1〜5重量部のヘキサメトキシメチルメラ
ミンが、ポリアミドモノフィラメントの表面に強固な樹
脂層を形成し、コード断面のように接着剤処理していな
い面であっても接着性を示すようにできるためである。
〔実施例〕
太さが3000Dであり、偏平比Rがそれぞれ1(円形),
2,3である3種類のナイロン66モノフィラメントを製糸
した。次いで、これらナイロン66モノフィラメントを表
に示すような熱処理温度,処理張力(HS:ヒートセット
張力、NL:ノルマライズ張力)によって接着剤処理し、
同じく表に示すような2.25g/d時の伸び率及び150℃での
乾熱収縮率を有する4種類のタイヤコードを製作した。
なお、このときの接着剤としては、レゾルシン・ホルマ
リン初期縮合物とゴムラテックスの混合液RFLを使用し
た。
これら接着剤処理したコードを、それぞれ33本/5cmの
打ち込み本数にして、その長径方向を面方向に沿わせる
ように未加硫ゴム中に埋設して繊維コード補強層を製作
した。
これら繊維コード補強層を、それぞれ第1図のように
2層のスチールベルト補強層の踏面側を覆うカバー層と
して使用し、それぞれ実施例1,2,3及び比較例からなる
4種類の空気入りラジアルタイヤを製作した。いずれの
タイヤも、繊維コード補強層のタイヤ周方向に対するコ
ード角度を15゜とし、かつ踏面側のスチールベルト補強
層のコード方向と交差させる関係にした。また、2層の
スチールベルト補強層は、それぞれタイヤ周方向に対す
るコード角度をそれぞれ22゜にし、かつ互いに交差する
関係にした。
一方、従来例に従って、ナイロン66マルチフィラメン
トを施撚した太さ840D/2,撚り数46回/10cm S/46回/10cm
Zの撚りコードを作り、これを表に示す条件で接着剤処
理して、表に示すような2.25g/dの時の伸び率及び150℃
での乾熱収縮率を有するタイヤコードを製作した。次い
で、この接着剤処理したコードを、それぞれ54本/5cmの
打ち込み本数で未加硫ゴム中に埋設して繊維コード補強
層を製作した。
この繊維コード補強層を、前述した実施例1と同じ構
成からなる2層のスチールベルト補強層の踏面側の覆う
カバー層に使用して空気入りラジアルタイヤを製作し
た。繊維コード補強層のタイヤ周方向に対するコード角
度は0゜であり、エンド数は実施例1等の繊維コード補
強層のトータルデニールと同一になるようにした。
以上5種類のタイヤについて、次のユニフォミティ測
定試験法と室内高速耐久性試験法により、タイヤのユニ
フォミティと高速耐久性とを測定したところ、表に示す
ような結果が得られた。
〈ユニフォミティ測定試験法〉 JASOに準ずる試験方法で、試験条件を下記の通りにし
て測定した。測定結果は、従来例によるタイヤを100と
する指数で表示した。指数が小さいほど良好であること
を意味する。
リム: 14×5J 空気圧: 2.4kg/cm2 荷重: 380kg 〈室内高速耐久性試験法〉 JIS高速性能試験の認定延長破壊試験に従い、次の条
件で測定した。荷重475kg,空気圧3.0kg/cm2とし、最初
の速度として170km/hrから出発し、10分毎に10km/hrず
つ速度を上昇させてタイヤが破壊するまで走行させ、そ
の破壊したときの速度を以って高速耐久性を評価した。
測定結果は、従来例によるタイヤを100とする指数で表
示した。指数が大きいほど良好であることを意味する。
上記の表から本発明の実施例1,2,3によるタイヤは、
従来例のタイヤに比べて高速耐久性及びユニフォミティ
のいずれにおいても優れていることがわかる。また、繊
維コード補強層円形断面モノフィラメントから構成した
比較例のタイヤは、従来例に比べてユニフォミティは向
上するものの、高速耐久性が劣っている。
〔発明の効果〕
上述したように本発明の乗用車用空気入りラジアルタ
イヤは、トレッド部に2層のスチールベルト補強層とそ
の踏面側に1層の繊維コード補強層を覆うように設けた
もにおいて、繊維コード補強層の補強コードに無撚りの
偏平断面ポリアミドモノフィラメントを使用したことに
よって、高速耐久性を向上すると共に、ラジアル・フォ
ース・バリエーション(RFV)とプライステアとの両面
からタイヤのユニフォミティを向上することができる。
また、モノフィラメントからなるため毛細管現象による
水分の吸収,拡散効果を有しておらず、スチールベルト
補強層の発錆問題解消することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例からなる乗用車用空気入りラジ
アルタイヤの要部を一部断面にして示す斜視図、第2図
は同ラジアルタイヤのカーカスと補強層だけを示す要部
展開図、第3図はスチールベルト補強層のコードと繊維
コード補強層のコードとの関係を模式的に示す説明図、
第4図は本発明の他の実施例からなるラジアルタイヤの
要部断面図、第5図(A),(B)はスチールベルト補
強層の変形状況を示す説明図である。 1……トレッド、3……カーカス、5,5u,5d……スチー
ルベルト補強層、6……繊維コード補強層。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−125407(JP,A) 特開 平2−185805(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60C 9/18 - 9/22 B60C 9/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トレッド部にスチールコードからなる2層
    のスチールベルト補強層をコード方向を互いに交差させ
    るように配置し、該スチールベルト補強層の踏面側を無
    撚りで偏平断面のポリアミドモノフィラメントからなる
    1層の繊維コード補強層で覆い、該ポリアミドモノフィ
    ラメントの偏平断面の長径方向を前記繊維コード補強層
    の面方向に沿わせると共に、そのコード方向をタイヤ周
    方向に対して10゜〜30゜の範囲で、かつ踏面側のスチー
    ルベルト補強層のコード方向にタイヤ周方向に対して反
    対側に傾斜させて交差させるようにした乗用車用空気入
    りラジアルタイヤ。
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