JP2838224B2 - オレフィン重合用触媒 - Google Patents

オレフィン重合用触媒

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JP2838224B2 JP1574890A JP1574890A JP2838224B2 JP 2838224 B2 JP2838224 B2 JP 2838224B2 JP 1574890 A JP1574890 A JP 1574890A JP 1574890 A JP1574890 A JP 1574890A JP 2838224 B2 JP2838224 B2 JP 2838224B2
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  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、アルファーオレフィン重合用触媒に関する
ものであり、特に、マグネシウム化合物に担持されたハ
ロゲン化チタン触媒成分とそのような成分を含む触媒系
とに関するものである。
[従来の技術とその問題点] マグネシウム含有担持型触媒は、触媒活性が高く、立
体特異性もよいものが開発されており、これらは生成ポ
リマー中の触媒残査の処置が容易であり、App成分の除
去も不用なために、気相アルファーオレフィン重合に適
していることがよく知られている。
気相アルファーオレフィン重合用触媒には、さらに、
良好な運転性を得るために、粒子形状がよく粒度分布の
狭いことや、耐破砕性がよいこと、粒子かさ密度が高い
こと等が求められている。これら触媒粒子形態改善の一
つの方法として、特開昭63−54405号にマグネシウム化
合物を二酸化炭素の存在下にアルコールにとかし、ハロ
ゲン化チタンとオルガノシランの混合物で処理して沈殿
させ、環状エーテル化合物を加えて再溶解再結晶するこ
とにより形状のよい担体を得、これを活性化して触媒と
する方法が記載されている。
気相アルファーオレフィン重合では、生成した重合体
中のゴム成分が溶媒などに抜けない特色を生かして、コ
ポリマーも多く作られており、該ゴム成分の高い粘着性
のあるポリマーの製造には、ポリマーパウダーの流動性
をよく保つことが必要であり、このためには重合パウダ
ーの粒径が大きいことが必要であり、そのようなパウダ
ーをもたらすものとして、粒子径の大きな触媒が求めら
れている。
一般に、溶液からの析出法で作られる触媒粒子は、担
体の粒子は奇麗に粒度分布もシャープにできても、その
後の活性化処理工程等において粒子の一部が崩れるのは
やむを得ないところがあった。また、その粒子が大きく
なるほど壊れ易くなるものであり、特開昭63−54405号
においても、粒子径が30μ等の大きな粒径になると、ハ
ロゲン化チタン等による活性化処理の間に、粒子の崩れ
る量が多くなり、微粉が増えるという改善の余地が残さ
れていた。
本発明者等は、溶液からの析出時に粒子形状コントロ
ール剤として特定のシラン化合物、即ちアルキルシラン
アルコキサイドを用いるとともに、環状エーテル化合物
を加えて再結晶させる際にアルコールをも加えることに
よって、触媒成分を作る際、特に大粒子系の触媒を作る
際にも、ハロゲン化チタン処理の間に粒子が崩れないか
あるいは崩れてもごくわずかである大粒子担持型触媒の
製造法を見い出した。本発明は、この結晶形状のよい大
粒子担持型触媒の製法に関するものである。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明者等は、上述の触媒系の高活性、高立体規則性
の重合性能を維持しながら、触媒を小粒子径から大粒子
径までコントロールした際の、特に、大粒子径での粒子
形状及び粒度分布の改善方法について鋭意研究した結
果、触媒成分製造工程中の粒子の破砕を防止しつつ、粒
度分布のシャープな形状の整った大粒子担持型触媒を得
ることのできる本発明に到達した。
即ち、本発明の目的はオレフィンの重合、特に気相で
の共重合に適した粒度分布のシャープな大粒子の高活性
で高立体規則性重合性能を有する担持型触媒の製造法を
提供することである。
[問題点を解決する手段] 本発明は、下記の構成を有する。
(1)溶液状態から析出させたMg化合物を主要構成成分
とする担体に、ハロゲン化チタン、ハロゲン化バナジル
もしくはハロゲン化バナジウムを担持させたオレフィン
重合用触媒成分であって、 A.一般式Mg(OR1)n(OR2)2-nまたはMgR3 m(OR4)2-mで表さ
れるマグネシウム化合物もしくはこれらの混合物(こ
こで、R1,R2,R3,R4は炭素数1から20のアルキル基、
アリール基または炭素数3から20のシクロアルキル基、
もしくは炭素数5から20の芳香族基であり、m,nは0か
ら2の数である)を、二酸化炭素の存在下に、一般式
R5OHで示される炭素数1から20の飽和もしくは不飽和の
1価もしくは多価アルコールと不活性炭化水素溶剤中
で混合して反応溶解させて(成分A)を得、 B.該(成分A)と、一般式TiXp(OR6)4-Pで表されるハロ
ゲン化チタン(ここで、XはClまたはBr、R6は炭素数1
〜20のアルキル基、アリール基または炭素数3〜20のシ
クロアルキル基であり、pは1〜4である)および/ま
たは一般式VOXq(OR7)3-qで表されるハロゲン化バナジル
および/または一般式VXr(OR8)4-rで表されるハロゲン
化バナジウム(ここで、XはClまたはBr、R7,R8はそれ
ぞれ炭素数1〜20のアルキル基、アリール基または炭素
数3〜20のシクロアルキル基であり、qは1〜3、rは
1〜4である)および/または一般式SiXs(OR9)4-sで表
されるハロゲン化シラン(ここで、XはClまたはBr、
R9は炭素数1〜20のアルキル基、アリール基または炭素
数3〜20のシクロアルキル基であり、sは1〜4であ
る)と、Si−O−Si結合を有するシロキサン化合物であ
って一般式R3Si−(OSiR2)n−OSiR3、一般式R(RO)2Si(OS
i(OR)2)n−OSi(OR)2Rもしくは環状の一般式(OSiR2)
n(ここでnは、炭素数1から20のアルキル基、シクロ
アルキル基、芳香族基であり、nは1から103である)
の化合物から選ばれた一以上の化合物もしくは該シロキ
サン化合物と一般式R10 tSi(OR11)4-tで示されるシラン
化合物との混合物(ここで、R10,R11は炭素数1から
20のアルキル基、アリール基または炭素数3から20のシ
クロアルキル基であり、tは0から4の数である)とを
混合反応させて固体生成物(I)を得、 C.固体生成物(I)を、一般式R12OHで表される炭素数
1から20の飽和もしくは不飽和の一価もしくは多価アル
コールおよび環状エーテルと反応させ、溶解、再析
出させて固体生成物(II)を得、 D.該固体生成物(II)に、一般式TiXp(OR6)4-pで表わさ
れるハロゲン化チタン(ここで、XはClまたはBr、R6
炭素数1〜20のアルキル基、アリール基または炭素数3
〜20のシクロアルキル基であり、pは1〜4である)お
よび/または一般式VOXq(OR7)3-qで表わされるハロゲン
化バナジルおよび/または一般式VXr(OR8)4-rで表わさ
れるハロゲン化バナジウム(ここで、XはClまたはBr、
R7,R8はそれぞれ炭素数1〜20のアルキル基、アリール
基または炭素数3〜20のシクロアルキル基であり、qは
1〜3、rは1〜4である)から成る(成分B)を反
応させて固体生成物(III)を得、これに(成分B)
と電子供与体との混合物を反応させる、 ことによって得られる固体生成物(IV)から成る触媒成
分。
(2)段階Cで用いるアルコールが、炭素数2〜10の直
鎖状アルコールである前記第1項に記載の触媒成分。
(3)前記第1項に記載の触媒成分と有機金属化合物と
を組み合わせて成る、または、これに第三の成分として
電子供与体を組み合わせて成るアルファーオレフィン重
合用触媒。
本発明の構成及び効果について、以下に詳しく説明す
る。
最初に段階Aについて述べる。
段階Aにおいては、二酸化炭素の存在下に、一般式
Mg(OR1)n(OR2)2-nまたはMgR3 m(OR4)2-mで表されるマグ
ネシウム化合物もしくはこれらの混合物(ここで、
R1,R2,R3,R4は炭素数1から20のアルキル基、アリー
ル基、または炭素数3から20のシクロアルキル基、また
は炭素数5から20の芳香族基であり、m,nは0から2の
数である)を、一般式R5OHで示される炭素数1から20の
飽和もしくは不飽和の1価もしくは多価アルコールと
不活性炭化水素溶剤中で混合して反応溶解させて(成分
A)を得る。
反応は10〜200℃、好ましくは20〜150℃で10分間から
24時間で行うことができるが、各原材料の投入を10〜30
℃の室温で行い、後40〜150℃に昇温し、マグネシウム
化合物の溶解を容易にすることが望ましい。
本発明に有用なマグネシウムアルコレートとして、Mg
(OCH3)2,Mg(OC2H5)2,Mg(OC3H7)2,Mg(OC4H9)2,Mg(OC
H(CH3)C2H5)2,2Mg(OC8H17)2,Mg(OCH2CH(C2H5)C
4H9)2,Mg(OCH2CHCH2)2,Mg(OC6H5)2,Mg(OC6H11)2,Mg
(OC6H4CH3)2,Mg(OC10H7)2,Mg(OC10H6CH3)2,Mg(OC10H
17)2,Mg(OC10H16CH3)2,Mg(OCH3)(OC2H5),Mg(OC2H5)
(OC6H13),Mg(OC2H5)(OC8H17),Mg(OC3H7)(OC6H5)等を
挙げることができる。
また、アルキルマグネシウムとして、Mg(CH3)2,Mg(C
2H5)2,Mg(C3H5)2,Mg(C4H9)2,Mg(C6H13)2,Mg(C8H17)
2,Mg(CHCHC2H5)2,Mg(C6H5)2,Mg(C6H4CH3)2,Mg(C6H
11)2,Mg(C10H7)2,Mg(CH3)(C2H5),Mg(C2H5)(C6H11),
Mg(C3H7)(C6H5)などを挙げることができ、これらの混合
物やMg(OC2H5)(C4H9),Mg(OC3H7)(C6H5)を用いることも
できる。
成分のアルコールとしては、脂肪族飽和および不飽
和アルコールを使用することができる。具体的には、メ
タノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノー
ル、イソブタノール、ターシャリィブタノール、オクタ
ノール、2−エチルヘキサノール、シクロヘキサノー
ル、ドデカノールやプロペニルアルコール、ブテニルア
ルコールや、さらに、エチレングリコール、トリメチレ
ングリコール等が挙げられる。その中でも炭素数2から
10の脂肪族アルコールが好ましい。
次に段階Bにおいては、(成分A)をSi−O−Si結合
を有するシロキサン化合物もしくは該シロキサン化合物
と一般式R10 tSi(OR11)4-tで示されるシラン化合物との
混合物(ここで、R10,R11は、炭素数1から20のアル
キル基、アリール基、または炭素数3から20のシクロア
ルキル基であり、tは0から4の数である)の存在下
に、一般式TiXp(OR6)4-pで表されるハロゲン化チタン
(ここで、XはClまたはBr、R6は炭素数1〜20のアルキ
ル基、アリール基または炭素数3〜20のシクロアルキル
基、芳香族基であり、pは1〜4である)および/また
は一般式VOXq(OR7)3-qで表されるハロゲン化バナジルお
よび/または一般式VXr(OR8)4-rで表されるハロゲン化
バナジウム(ここで、XはClまたはBr、R7,R8はそれぞ
れ炭素数1〜20のアルキル基、アリール基または炭素数
3〜20のシクロアルキル基であり、qは1〜3、rは1
〜4である)および/または一般式SiXs(OR9)4-sで表さ
れるハロゲン化シランと反応させて固体生成物(I)
を得る。
この反応は、適当な量の芳香族、脂肪族の不活性炭化
水素溶媒中で行われることが望ましい。
反応のための混合の順序は、(成分A)とシロキサン
化合物を混合し、これにハロゲン化チタンおよび/また
はハロゲン化バナジルおよび/またはハロゲン化バナジ
ウムを加えてもよいが、シロキサン化合物とハロゲン化
チタンおよび/またはハロゲン化バナジルおよび/また
はハロゲン化バナジウムを混合し、これに(成分A)を
加えることが望ましい。
混合時の温度は、−40℃〜100℃で行うことができる
が、−10℃〜50℃で行うことが望ましい。
シロキサン化合物としては、ヘキサメチルジシロキ
サン、ヘキサエチルジシロキサン、ヘキサブチロジシロ
キサンや、オクタメチルトリシロキサン、オクタエチル
トリシロキサンのように、一般式R3Si-(OSiR2)n-OSiR3
で表される直鎖状ポリシロキサン(ここで、Rは炭素数
が1から20のアルキル基、アリール基、シクロアルキル
基、芳香族基であり、nは1から10である)やヘキサメ
チル−1,5−ジエトキシトリシロキサン、ヘキサエチル
−1,5−ジメトキシトリシロキサンのように一部にアル
コキシ基を有するポリアルキルアルコキシシロキサン、
ヘキサエトキシ−1,5−ジメチルトリシロキサンやオク
タエトキシ−1,5−ジメチルトリシロキサンのように、
一般式R(RO)2Si-(OSi(OR)2)n-OSi(OR)2Rで表されるポリ
アルコキシアルキルシロキサン、ヘキサメチルシクロト
リシロキサンやオクタエチルシクロテトラシロキサンの
ように、一般式(OSiR2)nで表される環状ポリシロキサン
を挙げることができる。
また、これらのシロキサン化合物と混合して用いられ
るシラン化合物としてはトリメチルモノエトキシシラ
ン、トリメチルモノプロポキシシラン、トリメチルモノ
ブトキシシラン、トリエチルモノメトキシシラン、トリ
エチルモノエトキシシラン、トリエチルモノブトキシシ
ラン、トリプロピルモノエトキシシラン、トリブチルモ
ノメトキシシラン、トリブチルモノエトキシシラン、ト
リヘキシルモノエトキシシラン、シクロヘキシルジメチ
ルモノエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジ
メチルジプロポキシシラン、ジメチルシブトキシシラ
ン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジプロポキシ
シラン、ジエチルジブトキシシラン、シクロヘキシルジ
メチルジエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、
メチルトリプロポキシシラン、エチルトリメトキシシラ
ン、エチルトリブトキシシラン、プロピルトリエトキシ
シラン、フチルトリメトキシシラン、アリルトリメトキ
シシラン、アリルトリエトキシシラン等を挙げることが
できる。
段階Bで用いられるシロキサン化合物もしくはシロキ
サン化合物とシラン化合物との混合物と成分AとのSi/M
gのモル比は、代表的には0.1/1〜2.0/1好ましくは0.3/1
〜1/1である。
の一般式TiXp(OR6)4-pで表されるハロゲン化チタン
としては、四塩化チタン、四臭化チタン、三塩化メトキ
シチタン、三塩化エトキシチタン、三塩化プロポキシチ
タン、三塩化ブトキシチタン、三塩化ヘキソキシチタ
ン、三塩化オクトキシチタン、三塩化シクロヘキソキシ
チタン、三塩化フェノキシチタン、三臭化エトキシチタ
ン、三臭化ブトキシチタン、二塩化ジエトキシチタン、
二塩化ジプロポキシチタン、二塩化ジブトキシチタン、
二塩化ジオクトキシチタン、二塩化ジフェノキシチタ
ン、二塩化ジシクロヘキソキシチタン、二臭化ジエトキ
シチタン、二臭化ジブトキシチタン、塩化トリメトキシ
チタン、塩化トリエトキシチタン、塩化トリブトキシチ
タン、塩化トリフェノキシチタン、臭化トリエトキシチ
タン、臭化トリフェノキシチタン等を挙げることができ
る。
四塩化チタンおよび四臭化チタン以外のハロゲン化チ
タンは、四ハロゲン化チタンとオルトチタン酸エステル
との反応により作ることができるが、この反応により作
られた物に替えて四ハロゲン化チタンとオルトチタン酸
エステルとの混合物をも、使用することができる。これ
らのハロゲン化チタンの中でも四塩化チタンが最も好ま
しい。
また、一般式VOXq(OR7)3-q、VXr(OR8)4-rで表される
ハロゲン化バナジルおよびハロゲン化バナジウムとして
は、三塩化バナジル、三臭化バナジル、二塩化エトキシ
バナジル、二塩化ブトキシバナジル、二塩化フェノキシ
バナジル、二臭化メトキシバナジル、二臭化プロポキシ
バナジル、二臭化シクロヘキソキシバナジル、塩化ジメ
トキシバナジル、塩化ジエトキシバナジル、塩化ジシク
ロヘキソキシバナジル、臭化ジプロポキシバナジル、臭
化ジブトキシバナジル、四塩化バナジウム、四臭化バナ
ジウム、三塩化メトキシバナジウム、三臭化エトキシバ
ナジウム、三塩化ブトキシバナジウム、三臭化シクロヘ
キソキシバナジウム、三塩化フェノキシバナジウム、二
塩化ジエトキシバナジウム、二臭化ジブトキシバナジウ
ム、二塩化フェノキシバナジウム、塩化トリメトキシバ
ナジウム、臭化トリエトキシバナジウム、塩化トリプロ
ポキシバナジウム、臭化トリブトキシバナジウム、塩化
トリフェノキシバナジウム等を挙げることができる。
一般式SiXs(OR9)4-sで表されるハロゲン化シランと
しては、四塩化珪素、四臭化珪素、三臭化メトキシ珪
素、三塩化エトキシ珪素、三臭化プロポキシ珪素、三塩
化ブトキシ珪素、三塩化シクロヘキソキシ珪素、二塩化
ジメトキシ珪素、二臭化ジエトキシ珪素、二塩化ジプロ
ポキシ珪素、二臭化ジブトキシ珪素、二塩化ジフェノキ
シ珪素、臭化トリメトキシ珪素、塩化トリエトキシ珪
素、臭化トリプロポキシ珪素、塩化トリブトキシ珪素等
を挙げることができる。また、これらの混合物を用いる
こともできる。
段階Bで用いられるハロゲン化チタンまたは/および
ハロゲン化バナジルまたは/およびハロゲン化バナジウ
ムまたは/およびハロゲン化シランの金属の合計モル数
と成分AのMgとのモル比は、1/0.3〜20/1、好ましくは1
/0.5〜5/1である。
段階Cにおいては、固体生成物(I)を環状エーテル
を含む溶媒の中に溶解させ、再沈殿させて固体生成物
(II)を得る。この一度全部を溶解し、再析出させるこ
とによって粒子形状、粒径の整った担体(固体生成物
(II))が得られる。段階Cの析出母液中には、段階B
の母液中のシロキサン化合物が存在しており、固体生
成物(I)を含む懸濁液にアルコールを加えた後、環
状エーテルを加えるか、あるいはアルコールと共に環
状エーテル化合物を加えることにより粒子径の大きい担
体(固体生成物(II))が得られる。
アルコールおよび環状エーテルの添加時の温度
は、−40〜100℃、好ましくは−10〜50℃であり添加後
1分〜10時間、好ましくは5分〜5時間で50〜150℃に
昇温し、この温度に1分〜6時間、好ましくは5分〜3
時間保って析出を完了させる。
環状エーテルとしては、テトラヒドロフラン、テト
ラヒドロピラン、メチルテトラヒドロフラン、ジメチル
テトラヒドロピラン、テトラメチルテトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、ジオキソラン、トリオキサン、ピラ
ン、ベンゾピラン、ジヒドロベンゾフラン等を挙げるこ
とができる。なかでもテトラヒドロフランが最もよい。
アルコールとしては、メタノール、エタノール、ノ
ルマルプロパノール、イソプロパノール、ブタノール、
イソブタノール、ターシャリィブタノール、ペンタノー
ル、ヘキサノール、2−エチルヘキサノール、オクタノ
ール等の直鎖状のアルキルアルコールや、シクロペンタ
ノール、シクロヘキサノール等の環状アルキルアルコー
ル、1,2−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール等の
ジオール類、エチレングリコール、トリメチレングリコ
ール等、さらにはプロペニルアルコールやブテニルアル
コール等を挙げることができる。
なかでも、エタノール、プロパノール、イソプロパノ
ール、ブタノール、2−エチルヘキサノール等の炭素数
2〜10の直鎖状アルキルアルコールが最もよい。
段階Dにおいては、固体生成物(II)を、一般式TiXp
(OR6)4-pで表されるハロゲン化チタンおよび/または一
般式VOXq(OR7)3-qで表されるハロゲン化バナジルおよび
/または一般式VXr(OR8)4-rで表されるハロゲン化バナ
ジウムから成る(成分B)を反応させて固体生成物
(III)を得(ここで、XはClまたはBr、R6,R7,R8
それぞれ炭素数1〜20のアルキル基、アリール基または
炭素数3〜20のシクロアルキル基であり、qは1〜3、
p,rは1〜4である)、これに(成分B)と電子供与
体との混合物を反応させることによって固体生成物
(IV)を得る。
ここで成分Bとしては、段階Bで説明された、ハロゲ
ン化チタン、ハロゲン化バナジル、あるいはハロゲン化
バナジウムの中から選定することができる。固体生成物
(II)、(III)と成分Bとの混合は、固体生成物(I
I)、(III)に成分Bを加えても、成分Bに固体生成物
(II)、(III)を投入してもよい。
段階Dにおける固体生成物(II)、(III)の処理温
度は、いずれも40〜200℃、好ましくは50〜150℃であ
り、反応時間は5分〜6時間、好ましくは10分〜5時間
である。
反応後は、濾別またはデカンテーション法により固体
を分離した後、不活性炭化水素溶剤で洗浄し、未反応物
あるいは副生物などを除去する。不活性炭化水素溶剤洗
浄の前には、トルエン、ベンゼン、キシレン等の芳香族
溶剤を用いて洗浄することにより、洗浄効果をより一層
向上させることができる。
この処理に適当な電子供与体としては、芳香族モノ−
および多価−カルボン酸エステルである。芳香族多価カ
ルボン酸エステルとしては、ベンゼン多価カルボン酸エ
ステル、ナフタレン多価カルボン酸エステル等を挙げる
ことができる。
具体的には、ベンゼン多価カルボン酸エステルとして
は、フタル酸モノメチル、フタル酸ジメチル、フタル酸
ジエチル、フタル酸ジプロピル、フタル酸モノ−n−ブ
チル、フタル酸ジ−n−ブチル、フタル酸ジイソブチ
ル、フタル酸ジターシャリィブチル、フタル酸ジ−n−
ヘキシル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸
−n−オクチル、フタル酸ジフェニル、フタル酸ジベン
ジルなどが、芳香族モノカルボン酸エステルとしては、
メチルベンゾエート、エチルベンゾエート、ブチルベン
ゾエート、イソブチルベンゾエート、シクロヘキシルベ
ンゾエート、メチル−p−トルエート、エチル−p−ト
ルエート、メチル−p−アニセート、ブチル−p−アニ
セート、エチルクロロベンゾエート、メチルブロモベン
ゾエートなどの安息香酸エステルや置換基を有する安息
香酸エステルを挙げることができる。
段階Dにおいて用いられる電子供与体は、チタンもし
くはバナジウムグラム原子当り約0.0001〜1.0モル、好
ましくはグラム原子当り0.005〜0.8モルの範囲の量で使
用される。
本発明において有用な希釈剤としては、ベンゼン、ト
ルエン、キシレン、エチルベンゼンのような芳香族、ク
ロロベンゼン、ジブロモベンゼンのようなハロゲン化芳
香族、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカ
ン、ウンデカン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサ
ンなどのアルカン類、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−ト
リクロロエタン、四塩化炭素などのハロゲン化アルカ
ン、イソパラフィン系炭化水素、ケロシン等を挙げるこ
とができる。
触媒成分は、窒素またはアルゴンガスのような不活性
ガスやアルファーオレフィン雰囲気の元で、水や酸素一
酸化炭素等の触媒毒を排除した状態で作られる。また、
使用する希釈剤や原材料を精製することは、触媒製造系
から、触媒毒を除くのに役立つ。上述の調製の結果とし
て、触媒成分として使用するのに適当である固体生成物
(IV)が得られる。
[発明の効果] 本発明の効果は、ポリオレフィン重合用の触媒粒径の
大きな物を、良好な結晶形状を保ったまま作ることがで
きることであり、その製造工程で粒子が崩れることが無
いかまたはあっても非常に少ないため、粒度分布のシャ
ープな大粒子触媒が作れることである。
粒度分布のシャープな大粒子触媒は、その大きな形状
が重合で生成するポリマーにおいてレプリカとして保た
れるために、該ポリマーが粘着性を帯びたポリマー粒子
となっても流動性が小粒子に比べ飛躍的に向上すること
は、当業熟練者間にあってはよく知られたことであり、
このことによってゴム成分含量の高いコポリマーを気相
重合で、運転性よく作るために極めて有用となってい
る。
実施例1 段階A 炭酸マグネシウム溶液の形成 攪拌機、圧力計、温度計を備え、高純度チッソで置換
された3Lオートクレーブに、230gのマグネシウムエトキ
サイドをとり、415mlの2−エチル−1−ヘキサノール
および1650mlのトルエンを加えた。
この混合物を3kg/cm2Gの二酸化炭素のもとで500rpmで
攪拌しながら90℃で3時間加熱した。得られた溶液を冷
却し二酸化炭素ガスをパージして主として大気圧下で取
り扱った。溶液は0.1g/mlのマグネシウムエトキサイド
を含んでいた。
段階B 固体粒子の形成 攪拌機、温度計、コンデンサー、チッソシールライン
の付いた1500mlのバッフル付き平底フラスコ(バッフル
率0.15)の中へ、トルエン300ml、TiCl4 19ml、ヘキサ
メチルジシロキサン25mlを投入し室温で300rpmで5分間
混合した後、段階Aの溶液150mlを10分間で投入した。
投入後直ちに固体粒子(I)が沈殿した。
段階C 固体粒子の再沈殿 これに3mlのエタノールと50mlのテトラヒドロフラン
(THF)をそれぞれ注射器を用いて添加した。攪拌は300
rpmを保ち15分以内に60℃に昇温した。THF溶液中で沈殿
粒子が溶解し、15分以内に再び沈殿しはじめ固体の形成
は10分以内に終了した。60℃で45分間攪拌を継続した
後、攪拌を止め、生成固体(II)を沈降させた。上澄み
液をデカンテーションで除き、残った固体(II)を200m
lのトルエンで2回洗浄した。
段階D チタン(IV)化合物処理 段階Cの固体(II)へ200mlのトルエンと100mlのTiCl
4を添加した。600rpmで攪拌しながら135℃に20分以内に
昇温し、この温度を1時間保った。攪拌を停止し、生成
固体(III)を沈降させて、上澄み液をデカンテーショ
ンで除いた。
100mlのTiCl4、250mlのトルエン、2.1mlのジイソブチ
ルフタレートを生成固体(III)に添加し、混合物を600
rpm、135℃で1.5時間攪拌した。上澄み液をデカンテー
ションで除いた。
200mlのTiCl4を加え、600rpmで攪拌しながら、10分間
加熱リフラックスさせた。上澄み液をデカンテーション
で除き、200mlのトルエンで3回、更に200mlのヘキサン
で4回洗浄した。
合計で11.6gの固体生成物(IV)が回収された。この
固体生成物(IV)は平均粒径が37.2μ、5μ以下の微粉
が0.2%であり、その分析値は、マグネシウム17.3%、
チタン2.3%、塩素55.6%、およびジ−n−ブチルフタ
レート8.6%であった。
気相重合 窒素置換された内容積3Lの多段攪拌機付きステンレス
製反応器に、トリエチルアルミニウム2mmol、ジフェニ
ルジメトキシシラン0.3mmol、固体生成物(IV)を16.0m
gおよび水素を0.8L添加後、70℃において全圧が22kg/cm
2Gになるようにプロピレンを連続的に導入しながら2時
間重合を行った。その後、未反応プロピレンを排出して
粉末状プロピレン382gを得た。該ポリプロピレンの粒子
形状は、傾斜六角柱状の結晶状のものが大部分であっ
た。ポリマーの沸騰n−ヘキサンによる6時間抽出率は
0.8%であり、かさ密度は0.48g/cm3であった。
実施例2 実施例1の段階Aの溶液150mlを用い、段階Bにおい
て100mlのトルエン、100mlのクロルベンゼン、32mlのヘ
キサメチルシクロトリシロキサンを用い、段階Cにおい
て、40mlのTHFを用い、また段階Dにおいて、3回目のT
iCl4処理の際に200mlのTiCl4を溶媒として125℃に1時
間保った以外は、実施例1を繰り返し、12.7gの固体生
成物(IV)を得た。固体生成物(IV)の平均粒径は30.5
μであり、5μ以下の粒子は0.7%であった。
実施例3 段階B以降の反応に1Lのオートクレーブを用い、段階
Bに実施例1の段階Aの溶液170mlを用い、200mlのトル
エン、28mlのヘキサメチル−1,5−ジエトキシトリシロ
キサンを用い、段階Cにおいて70mlのTHFを用い、段階
Bから段階Cの工程を400rpmの攪拌で、1kg/cm2Gに調節
された二酸化炭素加圧下で行い、段階Dの2回目のTiCl
4処理の際に、ジノルマルブチルフタレートの替わりに
ジイソブチルフタレート2.1mlを用いた以外は、実施例
1を繰り返した。固体生成物(IV)の収量は21.0gであ
り、平均粒径は33.2μ、5μ以下の粒子は1.8%であっ
た。固体生成物の分析値は、Mg18.3%,Ti2.5%,Cl55.9
%,ジイソブチルフタレート7.8%であった。
実施例4 実施例1の段階Aの溶液150mlを用い、150mlのトルエ
ン、50mlのクロルベンゼン、360mlのオクタエトキシ−
1,5−ジメチルテトラシロキサンを用い、段階Cにおい
て60mlのTHFを用いる以外は、実施例1を繰り返した。
固体生成物(IV)の平均粒径は25.3μであり、5μ以下
の粒子は0.2%であった。
実施例5 実施例1の段階Bにおいて、段階Aの溶液114mlを用
い、140mlのトルエン、60mlのイソパラフィン(アイソ
バーG)、14mlのTiCl4、22mlのヘキサンメチルジシロ
キサンを用い、段階Cにおいて27mlのTHFを用い、段階
DにおけるTiCl4処理を2段で行い3番目のTiCl4洗浄を
行わない以外は、実施例1を繰り返し、固体生成物(I
V)10.6gを得た。固体生成物(IV)の平均粒径は22.8μ
であり、5μ以下の粒子は0.5%であった。
実施例6 段階Aにおいて、マグネシウムエトキサイドの替わり
にマグネシウムプロポキサイド286gを用い、383mlの2
−エチル−1−ヘキサノールを用いる以外は、実施例1
を繰り返し、固体生成物(IV)12.2gを得た。固体生成
物(IV)の平均粒径は27.5μであり、5μ以下の粒子は
1.2%であった。
実施例7 攪拌機、温度計、コンデンサー、チッソシールライ
ン、原材料フィードラインを有し、加熱用ジャケット及
び、内部に4枚の平バッフル(バッフル率0.15)の付い
た5Lステンレス反応器に1Lのトルエン、200mlのヘキサ
メチルジシロキサン、100mlのTiCl4を投入し、室温で12
0rpmで5分間攪拌した後、実施例1の段階Aの溶液750m
lを30分間で投入した。これに250mlのTHFを添加し、攪
拌速度を180rpmに上げた後、15分以内に60℃に昇温し、
45分間この温度を保った。
攪拌機、コンデンサー、温度計、チッソシールライン
を有し、加熱用ジャケットと、底部に濾過ユニットを有
する5L濾過装置に反応後のスラリーをチッソシール下で
移送し、濾過したのち、500mlのトルエンで2回洗浄し
た。
濾過器内の固体生成物(II)に500mlのTiCl4、500ml
のトルエンを加え135℃、180rpmで1時間保った。これ
を濾過したのち、500mlのTiCl4、10.5mlのジ−n−ブチ
ルフタレート、1000mlのトルエンを加え、135℃、180rp
mで1.5時間保った後、濾過した。
固体生成物(IV)に更に1000mlのTiCl4を加え、10分
間加熱リフラックスさせた後、濾過し、500mlのトルエ
ンで3回、500mlのヘキサンで更に4回洗浄した。濾過
器内に残った固体生成物(IV)を、60℃前後の熱チッソ
気流通気により乾燥し、82.2gの触媒を得た。
固体生成物(IV)の分析値は、Mg18.7%、Ti2.6%、C
l56.2%、ジ−n−ブチルフタレート6.2%であった。固
体生成物(IV)の平均粒径は45.1μであり、5μ以下の
粒子は0.4%であった。
比較例1 実施例1の段階Bにおいて、アルコールを用いないこ
と以外は、すべて実施例1の方法にしたがって固体生成
物(IV)11.7gを得た。この場合は、段階Cから段階D
でのデカンテーションのための沈殿に長時間を要し、一
部微粒子のロスがあった。また、得られた固体生成物
(IV)中の5μ以下の微粉は、4.5%であった。
得られた固体生成物(IV)を用いる以外は、実施例1
と同様にしてプロピレンの気相重合を行った。
比較例2 実施例1の段階Bにおいて、シロキサン化合物もアル
コールも用いなかったこと以外は、すべて実施例1を繰
り返し、12.3gの固体生成物(IV)を得た。固体生成物
中の5μ以下の粒子は39.2%であった。
得られた固体生成物(IV)を用いること以外は、実施
例1と同様にしてプロピレンの気相重合を行った。得ら
れたポリマー粒度分布を実施例1ならびに比較例1の結
果と共に表1に示した。
比較例3 実施例4の段階Bにおいて、シロキサン化合物の替わ
りに、20mlのトリメチルクロルシランを用いた以外は、
実施例4を繰り返した。
気相重合評価 実施例2から7、比較例1から3で得られた固体生成
物(IV)を用いて、実施例1と同様にして気相重合を実
施した。結果を表2に示す。
実施例8 実施例1の段階Bにおいて、ヘキサメチルジシロキサ
ン20mlと共にジメチルジエトキシシラン10mlを用いる以
外は、実施例1を繰り返し、固体生成物(IV)12.9gを
得た。固体生成物(IV)の平均粒径は35.2μであり、5
μ以下の粒子は2.0%であった。
実施例9 実施例1の段階Cにおいて、50mlのTHFを用いる替り
に60mlのテトラヒドロフランを用いた以外は、実施例1
を繰り返し、10.9gの固体生成物(IV)を得た。固体生
成物(IV)の平均粒径は21.9μであり、5μ以下の粒子
は6.3%であった。
実施例10 実施例1の段階Cにおいて、25mlのヘキサメチルジシ
ロキサンの替りに、32mlの粘度が10cpのジメチルポリシ
ロキサンを用い、50mlのTHFの替りに60mlの2−メチル
テトラヒドロフランを用いた以外は、実施例1を繰り返
し、13.1g固体生成物(IV)を得た。固体生成物(IV)
の平均粒径は29.8μであり、5μ以下の粒子は2.7%で
あった。
比較例4 実施例9の段階Bにおいて、ヘキサメチルジシロキサ
ンおよびアルコールを用いなかったこと以外は、実施例
9を繰り返し、10.5gの固体生成物(IV)を得た。
固体生成物(IV)は微粒子が多く、5μ以下の粒子は
29.7%であった。
比較例5 実施例10の段階Bにおいて、シロキサン化合物を用い
なかったこと以外は、実施例10を繰り返し、13.6gの固
体生成物(IV)を得た。固体生成物(IV)は微粒子が多
く、5μ以下の粒子は11.5%であった。
スラリー重合評価 実施例8から10、比較例4から5で得られた触媒(固
体生成物(IV))を用いて、プロピレンのヘキサンスラ
リー重合を実施した。
1.5Lのオートクレーブにヘキサン1000mlを採り、TEA2
mmol、ジフェニルジメトキシシラン0.2mmol、触媒15mg
から17mgを加え、水素60mlを導入し、プロピレンで圧力
を7kg/cm2Gに保って、70℃2時間重合した。反応終了
後、モノマーガスをパージし、メタノール50gを加え、7
0℃10分間攪拌した後濾別し、ポリマーを乾燥して、触
媒使用量当りのポリマー収量を計算した。濾液からは、
ヘキサンに溶けているポリマーを回収した。結果を表3
に示す。
実施例11 実施例2で得られた触媒を用い、バルク重合を行っ
た。
1Lバルク重合器にTEA2mmol、フェニルトリエトキシシ
ラン0.3mmol、触媒9mg、水素300mlをプロピレン500gと
共に投入し、70℃、35kg/cm2Gで30分間重合した。未反
応プロピレンモノマーをパージし、乾燥パウダー227gを
得た。触媒1g当りのポリマー収量は25300gであり、6時
間ヘキサンリフラックスによる抽出残率は0.8%、ポリ
マーの見掛けかさ密度は0.49g/cm3であった。
実施例12 実施例7で得られた触媒10mgを用い、実施例11とまっ
たく同様にして、20分間バルク重合を行った後、未反応
プロピレンをパージし、プロピレン/エチレン=2/1の
混合ガス及び150mlの水素ガスを導入し、70℃、18kg/cm
2Gで30分間気相重合を行った。ポリマーの収量は187gで
あり、ポリマー中のエチレン含量は11.5%であった。
実施例13 実施例1の重合器に、実施例7で得られた触媒15mg、
TEA2mmol、ジフェニルジメトキシシラン0.2mmol、水素1
50mlをプロピレンモノマーによって投入し、プロピレン
/エチレン=4/1の混合ガスを導入して、70℃、22kg/cm
2Gで1時間プロピレン−エチレンの共重合を行った。ポ
リマーの収量は169gであり、ポリマー中のエチレン含量
は48%であった。
【図面の簡単な説明】 第1図は、本発明の触媒成分の製造方法を説明するため
の製造工程図(フローシート)である。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08F 4/658 C08F 4/68 - 4/685 C08F 10/00 - 10/14 C08F 110/00 - 110/14 C08F 210/00 - 210/18

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶液状態から析出させたMg化合物を主要構
    成成分とする担体に、ハロゲン化チタン、ハロゲン化バ
    ナジルもしくはハロゲン化バナジウムを担持させたオレ
    フィン重合用触媒成分であって、 A.一般式Mg(OR1)n(OR2)2-nまたはMgR3 m(OR4)2-mで表さ
    れるマグネシウム化合物もしくはこれらの混合物(こ
    こで、R1,R2,R3,R4は炭素数1から20のアルキル基、
    アリール基または炭素数3から20のシクロアルキル基、
    もしくは炭素数5から20の芳香族基であり、m,nは0か
    ら2の数である)を、二酸化炭素の存在下に、一般式
    R5OHで示される炭素数1から20の飽和もしくは不飽和の
    1価もしくは多価アルコールと不活性炭化水素溶剤中
    で混合して反応溶解させて(成分A)を得、 B.該(成分A)と、一般式TiXp(OR6)4-Pで表されるハロ
    ゲン化チタン(ここで、XはClまたはBr、R6は炭素数1
    〜20のアルキル基、アリール基または炭素数3〜20のシ
    クロアルキル基であり、pは1〜4である)および/ま
    たは一般式VOXq(OR7)3-qで表されるハロゲン化バナジル
    および/または一般式VXr(OR8)4-rで表されるハロゲン
    化バナジウム(ここで、XはClまたはBr、R7,R8はそれ
    ぞれ炭素数1〜20のアルキル基、アリール基または炭素
    数3〜20のシクロアルキル基であり、qは1〜3、rは
    1〜4である)および/または一般式SiXs(OR9)4-sで表
    されるハロゲン化シラン(ここで、XはClまたはBr、
    R9は炭素数1〜20のアルキル基、アリール基または炭素
    数3〜20のシクロアルキル基であり、sは1〜4であ
    る)と、Si−O−Si結合を有するシロキサン化合物であ
    って一般式R3Si−(OSiR2)n−OSiR3、一般式R(RO)2Si(OS
    i(OR)2)n−OSi(OR)2Rもしくは環状の一般式(OSiR2)
    n(ここでnは、炭素数1から20のアルキル基、シクロ
    アルキル基、芳香族基であり、nは1から103である)
    の化合物から選ばれた一以上の化合物もしくは該シロキ
    サン化合物と一般式R10 tSi(OR11)4-tで示されるシラン
    化合物との混合物(ここで、R10,R11は炭素数1から
    20のアルキル基、アリール基または炭素数3から20のシ
    クロアルキル基であり、tは0から4の数である)とを
    混合反応させて固体生成物(I)を得、 C.固体生成物(I)を、一般式R12OHで表される炭素数
    1から20の飽和もしくは不飽和の一価もしくは多価アル
    コールおよび環状エーテルと反応させ、溶解、再析
    出させて固体生成物(II)を得、 D.該固体生成物(II)に、一般式TiXp(OR6)4-pで表わさ
    れるハロゲン化チタン(ここで、XはClまたはBr、R6
    炭素数1〜20のアルキル基、アリール基または炭素数3
    〜20のシクロアルキル基であり、pは1〜4である)お
    よび/または一般式VOXq(OR7)3-qで表わされるハロゲン
    化バナジルおよび/または一般式VXr(OR8)4-rで表わさ
    れるハロゲン化バナジウム(ここで、XはClまたはBr、
    R7,R8はそれぞれ炭素数1〜20のアルキル基、アリール
    基または炭素数3〜20のシクロアルキル基であり、qは
    1〜3、rは1〜4である)から成る(成分B)を反
    応させて固体生成物(III)を得、これに(成分B)
    と電子供与体との混合物を反応させる、 ことによって得られる固体生成物(IV)から成る触媒成
    分。
  2. 【請求項2】段階Cで用いるアルコールが、炭素数2〜
    10の直鎖状アルコールである特許請求の範囲第1項に記
    載の触媒成分。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項に記載の触媒成分と
    有機金属化合物とを組み合わせて成る、または、これに
    第三の成分として電子供与体を組み合わせて成るアルフ
    ァーオレフィン重合用触媒。
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