JP2835594B2 - 可変ベンチュリー式気化器 - Google Patents

可変ベンチュリー式気化器

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JP2835594B2
JP2835594B2 JP9939696A JP9939696A JP2835594B2 JP 2835594 B2 JP2835594 B2 JP 2835594B2 JP 9939696 A JP9939696 A JP 9939696A JP 9939696 A JP9939696 A JP 9939696A JP 2835594 B2 JP2835594 B2 JP 2835594B2
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  • Control Of The Air-Fuel Ratio Of Carburetors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、機関に供給する混合気
の濃度、量を制御する気化器に関し、そのうち吸気路に
連設して設けた可動弁案内筒内に可動弁が移動自在に配
置され、吸気路と可動弁によって形成されるベンチュリ
ー部が可動弁を移動することによって制御される可変ベ
ンチュリー式気化器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の第1のベンチュリー式気化器は、
気化器本体を側方に貫通する吸気路と、吸気路の中間部
より上方に向かって連設される可動弁案内筒と、可動弁
案内筒内に移動自在に配置される可動弁とを備えるもの
で、可動弁が可動弁案内筒内を移動することによって吸
気路と可動弁とによって形成されるベンチュリー部が可
変制御される。又、前記可動弁には一体的にジエットニ
ードルが装着されるものであって、このジエットニード
ルは吸気路の底部に開口するノズルとしてのニードルジ
エット内に挿入され、可動弁の移動に応じて吸気路内に
吸出される燃料を適正なる量に制御する。一方、可動弁
案内筒よりエアクリーナ側(上流側となる)に向かう吸
気路径はエアクリーナ側に向けてその直径が拡大される
もので、このようにエアクリーナ側の吸気路径が拡大さ
れるのは、機関に向けて多量の空気を供給すること、ベ
ンチュリー部に開口するノズル(いいかえるとジエット
ニードル)の先端開口部の負圧を効果的に上昇させるこ
とから行なわれるものである。
【0003】又、エアクリーナ側の吸気路からベンチュ
リー部に向かって流れる空気流れをベンチュリー部に向
かって積極的に指向させることによってベンチュリー部
及びベンチュリー部の近傍に開口するノズルの先端負圧
及び低速燃料噴孔の負圧を高めるようにした可変ベンチ
ュリー式気化器は、本件出願人の出願になる特願平7−
11250がある。これは、気化器本体を吸気路が貫通
し、吸気路の中間部に連設して形成した可動弁案内筒内
に可動弁を移動自在に配置し、前記可動弁によって吸気
路のベンチュリー部を可変制御するとともに可動弁に一
体的に取着されるジエットニードルが吸気路に開口する
ノズル内に挿入配置された可変ベンチュリー式気化器に
おいて、ノズルが開口する吸気路の底部に、可動弁案内
筒のエアクリーナ側端部の近傍より、吸気路のエアクリ
ーナ側端部に向けて、吸気路の長手方向に沿う一対の整
流壁を突出して設け、前記整流壁は、吸気路の長手方向
に直交する面において、その基部を吸気路の中心より外
側方に設けるとともにその先端を吸気路の中心側に設
け、互いに対向する整流壁の内側面とによって形成され
る間隙を基部から先端に向けて漸次減少させたものであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明になる可変ベン
チュリー式気化器は、機関の出力向上を図ることができ
るとともに燃料追従性を高めることができ応答性のすぐ
れた前記気化器を提供することにある。
【0005】
【課題を解決する為の手段】本発明になる可変ベンチュ
リー式気化器は、前記目的達成の為に、気化器本体を吸
気路が貫通し、吸気路の中間部に連設して形成した可動
弁案内筒内に可動弁を移動自在に配置し、前記可動弁に
よって吸気路のベンチュリー部を可変制御するとともに
可動弁に一体的に取着されるジエットニードルが吸気路
に開口するノズル内に挿入配置された可変ベンチュリー
式気化器において、ノズルが開口する吸気路の底部に、
可動弁案内筒のエアクリーナ側端部に間隙を有し、吸気
路の長手方向軸心線に略沿って吸気路のエアクリーナ側
端部に向かうとともに前記長手方向軸心線をはさんで対
称に設けられる一対の外側整流壁と、可動弁案内筒のエ
アクリーナ側端部に前記間隙より大なる間隙を有し、吸
気路の長手方向軸心線に略沿って吸気路のエアクリーナ
側端部に向かうとともに、前記長手方向軸心線をはさん
で対称であって、且つ前記外側整流壁の内方に設けられ
る一対の内側整流壁とを備えたことを第1の特徴とす
る。
【0006】又、本発明は、前記第1の特徴に加え、1
対の内側整流壁とによって形成される対向間隙を上流か
ら下流に向けて漸次減少するとともに、1対の外側整流
壁とによって形成される対向間隙を上流から下流に向け
て漸次減少させたことを第2の特徴とする。
【0007】又、本発明は、前記第2の特徴に加え、吸
気路の長手方向軸心線に直交する横断面において、1対
の内側整流壁の先端部における間隙を、基部における間
隙より小とし、1対の外側整流壁の先端部における間隙
を、基部における間隙より小としたことを第3の特徴と
する。
【0008】又、本発明は、前記第2の特徴に加え、1
対の内側整流壁の下流端によって形成される下流側の開
口を、可動弁のエアクリーナ側端部に形成されるカッタ
ウエイに臨んで開口させたことを第4の特徴とする。
【0009】又、本発明は、前記第1の特徴に加え、1
対の内側整流壁の吸気路の底部からの高さ、及び1対の
外側整流壁の吸気路の底部からの高さを吸気路の直径の
1/2以下としたことを第5の特徴とする。
【0010】
【作用】第1の特徴によると、一対の内側整流壁の内方
を流れる空気は、吸気路の底部に沿って流れるとともに
内側整流壁の内側面に沿って流れ、内側整流壁の下流側
の開口から可動弁のエアクリーナ側端面に向かって流れ
込む。一方、内側整流壁の外側面に沿って流れる空気
は、内側整流壁の外側面と外側整流壁の内側面とによっ
てその流れ方向が整流され、この整流された空気流れ
が、内側整流壁の下流側の開口から可動弁のエアクリー
ナ側端面に向かって流れる空気流に付加的に加えられ
る。従って、可動弁に向けて、空気流をより積極的に指
向することができるとともに、空気流速を更に速めるこ
とができる。
【0011】第2の特徴によると、内側整流壁の内側面
を流れる空気は、上流から下流に向かうに連れ、その流
路が徐々に絞られるので、その空気流速を下流に向かう
に連れて円滑に高めることができる。一方、外側整流壁
の内側面を流れる空気も、上流から下流に向かうに連れ
てその流路が徐々に絞られるので、その空気流速を円滑
に高めることができ、この高められた空気流を内側整流
壁の下流側の開口を流れる空気流に加えることができ
る。従って、可動弁のエアクリーナ側端面に向かう空気
流速を高めることができるとともに可動弁の中心に向け
て空気流を指向できる。
【0012】第3の特徴によると、内側整流壁の内側面
によって整流される空気流及び内側整流壁の外側面と外
側整流壁の内側面とによって整流される空気流は、吸気
路の長手方向軸心線に直交する横断面において、可動弁
の中心部に向かって整流される。従って、吸気路の中心
部に向かう空気流速を高めるに好適である。
【0013】第4の特徴によると、内側整流壁によって
整流された空気流れを、可動弁のカッタウエイの開口に
向けて積極的に指向させたので、可動弁の低、中開度域
におけるベンチュリー部の負圧を更に高めることができ
たものである。
【0014】第5の特徴によると、可動弁の低開度域か
ら中間開度域にかけてベンチュリー部の負圧を高めるこ
とができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明になる可変ベンチュリー式気化
器の一実施例について説明する。図1は、可変ベンチュ
リー式気化器の縦断面図。図2は、図1の右側面図。図
3は図1のY−Y線における横断面図。1は、内部を吸
気路2が側方に貫通した気化器本体であり、吸気路2の
中間部より上方に向かって可動弁案内筒3が連設され
る。吸気路2は可動弁案内筒3により、機関(図示せ
ず)に連なる機関側吸気路2B(図1において左方)
と、エアクリーナ(図示せず)に連なるエアクリーナ側
吸気路2A(図1において右方)とに区分される。この
エアクリーナ側吸気路2Aは、吸気路2のエアクリーナ
側端部2Cに向かうにつれてその径が増加する。
【0016】4は、可動弁案内筒3内に移動自在に配置
される可動弁であり、可動弁4のエアクリーナ側端部4
Aは、可動弁案内筒3のエアクリーナ側端部3Aに摺動
自在に支持され、可動弁4の機関側端部4Bは、可動弁
案内筒3の機関側端部3Bに摺動自在に支持される。
【0017】可動弁4のエアクリーナ側端部4Aには、
機関側(図1において左方)に向けて斜め下方向にカッ
タウエイ4Cが切欠き形成される。このカッタウエイ4
Cは可動弁4のエアクリーナ側端部4Aの面に弧状に開
口するもので、この開口状態は図2によく示される。そ
して、この可動弁4のカッタウエイ4Cを含む底部と吸
気路2の底部2Dとによって、ベンチュリー部Vが形成
される。可動弁4が上方に引かれることにより、ベンチ
ュリー部Vの面積は増加する。尚、前述したカッタウエ
イ4Cはベンチュリー部Vに生起する負圧を制御する為
に設けられる。
【0018】可動弁4にはジエットニードル5が一体的
に取着されるもので、このジエットニードル5は吸気路
2の底部2Dに開口するノズル6としてのニードルジエ
ット内に挿入される。
【0019】8は低速燃料噴孔であって、ベンチュリー
部Vに開口するバイパス孔と、機関側の吸気路2Bに開
口するパイロットアウトレット孔とよりなる。尚、9は
内部に燃料が一定高さ貯溜される浮子室本体であり、こ
の浮子室本体9内の燃料は、ノズル6を介してベンチュ
リー部Vに吸出されるとともに低速燃料噴孔8を介して
ベンチュリー部V、及び機関側吸気路2B内に吸出され
る。以上は従来公知の可変ベンチュリー式気化器であ
り、本発明になる可変ベンチュリー式気化器は前記目的
達成の為に以下の構成を付加した。
【0020】10、10は、エアクリーナ側吸気路2A
の底部2Dに突出して設けられるとともに可動弁案内筒
3のエアクリーナ側端部3A(可動弁4のエアクリーナ
側端部4Aに相当する)に対してその下流側の開口10
Aが間隙Aを有し、吸気路2の長手方向軸心線X−Xに
略沿って、吸気路2のエアクリーナ側端部2Cに向かう
一対の外側整流壁である。この外側整流壁10、10
は、吸気路2の長手方向軸心線X−Xをはさんで両側方
に対称に対向して形成される。又、前記間隙Aは例えば
5mm程度の比較的小間隙に形成される。
【0021】11、11は、エアクリーナ側吸気路2A
の底部2Dに突出して設けられるとともに可動弁案内筒
3のエアクリーナ側端部3A(可動弁4のエアクリーナ
側端部4Aに相当する)に対してその下流側の開口11
Aが間隙Bを有し、吸気路2の長手方向軸心線X−Xに
略沿って、吸気路2のエアクリーナ側端部2Cに向かう
一対の内側整流壁である。この内側整流壁11、11
は、吸気路2の長手方向軸心線X−Xをはさんで両側方
に対称に対向して形成されるとともに外側整流壁10、
10の内方に形成され、さらに間隙Bは、前記間隙Aよ
り大である。いいかえると、内側整流壁11、11の下
流側の開口11Aは、外側整流壁10、10の下流側の
開口10Aより右方にあって、外側整流壁10、10の
内方に位置することになる。
【0022】次にその作用について説明すると、機関の
運転に伴なって、吸気路2のエアクリーナ側端部2Cか
らエアクリーナ側吸気路2A、ベンチュリー部Vを介し
て機関側吸気路2Bに向けて空気が流れると、エアクリ
ーナ側吸気路2Aを流れる空気流れは以下の如く、ベン
チュリー部Vに向かって流れる。
【0023】すなわち、内側整流壁11、11の内側面
の内方であって、且つエアクリーナ側吸気路2Aの中心
部分の底部2Dに沿って流れる空気流れに着目する。こ
の部を流れる空気は、吸気路2の長手方向軸心線X−X
に沿って流れるとともに底部2Dに沿って流れ、可動弁
4のエアクリーナ側端部4Aに開口するカッタウエイ4
Cの開口より可動弁4の底部と吸気路2の底部2Dとに
よって形成されるベンチュリー部Vへ流れ込む。そし
て、このとき内側整流壁11、11の内側面の内方を流
れる空気流は、内側整流壁11、11の対向する内側面
及びエアクリーナ側吸気路2Aの底部2Dによって長手
方向軸心線X−Xに略沿った流れへと整流され、この空
気が内側整流壁11、11の下流側の開口11Aから可
動弁4のエアクリーナ側端部4Aに開口するカッタウエ
イ4Cに指向して流れる。
【0024】そして、このカッタウエイ4Cに向かって
流れ込む空気は、内側整流壁11、11の対向する内側
面及び吸気路2の底部2Dによって前述の如く整流され
て指向されるので、その空気流速を速めることができる
とともに空気流の拡散がなく円滑な空気流れとすること
ができる。
【0025】次に、内側整流壁11、11の外側面と外
側整流壁10、10の内側面との間を流れる空気につい
て鑑案する。この間を流れる空気は、内側整流壁11、
11の外側面と、それに対向する外側整流壁10、10
の内側面と、吸気路2の底部2Dとによってその流れ方
向が可動弁4のエアクリーナ側端部4Aに向かう流れに
良好に整流され、この整流された空気流れが外側整流壁
10、10の下流側の開口10Aから可動弁4のエアク
リーナ側端部4Aに指向して流れる。そして、この空気
流は、内側整流壁11、11の下流側の開口11Aの外
周部分において、内側整流壁11、11の下流側の開口
11Aから可動弁4のカッタウエイ4Cに向かう空気に
加えられるもので、これによると、可動弁4のエアクリ
ーナ側端部4Aのカッタウエイ4Cに向かう空気流れ
を、整流状態であって、且つその流れ速度をより一層速
めることができる。
【0026】以上によると、可動弁4のカッタウエイ4
Cと、それに対向する吸気路2の底部2Dとによって形
成されるベンチュリー部Vには、整流状態にある空気流
が円滑に流れ込むことにより、吸入される空気流量を増
量できるとともにその空気流の速度を速めることができ
てベンチュリー部における負圧を高めることができる。
【0027】ベンチュリー部を流れる空気量の変化は、
図4に示される。図4において横軸には、吸気路2に加
えられる真空圧力Pb(mmHg)が示される。縦軸に
は、特願平7−11250に示される1対の整流壁を有
する可変ベンチュリー式気化器の空気量を基準にした時
の空気量の変化率(%)が示される。図4から明らかに
されることは、可動弁4がベンチュリー部Vを1mm開
放した際において、空気量は約35%増量することが理
解される。又、可動弁4がベンチュリー部Vを4.5m
m開放した際において、空気量は約15%増量し、更に
可動弁4がベンチュリー部Vを9.5mm開放した際に
おいて、空気量は約10%増量することが理解される。
本発明になる可変ベンチュリー式気化器は従来の一対の
整流壁を備える可変ベンチュリー式気化器に対して更に
空気量を増量することができたものである。
【0028】尚、可動弁4の微少低開度時において、空
気量の増量効果が高いのは、微少低開度時において、一
対の内側整流壁11、11と一対の外側整流壁10、1
0によって整流された空気流れの大部分を可動弁4のカ
ッタウエイ4Cに向けて指向させたことができるからで
ある。一方、可動弁4の開度が開放されるに従って、空
気量の増量効果が減少するのは、内側整流壁11、11
及び外側整流壁10、10の上方を流れる充分に整流さ
れない空気がカッタウエイ4Cに向けて流れ込むことに
よると考えられる。
【0029】上記のように、ベンチュリー部V内を流れ
る空気量を増量できたことは、気化器の吸入効率を大き
く向上できたものである。
【0030】ベンチュリー部の負圧の変化は図5に示さ
れる。図5において横軸には、吸気路2に加えられる真
空圧力Pb(mmHg)が示される。縦軸には、特願平
7−11250に示される1対の整流壁を有する可変ベ
ンチュリー式気化器のベンチュリー部負圧を基準にした
時のベンチュリー部負圧の変化率(%)が示される。図
5から明らかな如く、ベンチュリー部の負圧は約8%程
度の増加がみられる。これは、一対の内側整流壁11、
11と一対の外側整流壁10、10とによって空気流が
整流されるとともにその空気流が可動弁4のカッタウエ
イ4Cに向かって指向して速い流速をもってベンチュリ
ー部に流れこむ為である。
【0031】そして、このようにベンチュリー部Vにお
ける負圧が高められたことによると、ノズル6及び低速
燃料噴孔8からの燃料吐出特性を向上できるとともにそ
れら吐出される燃料の微粒化を達成できたものである。
以上によると、良好に霧化された混合気を機関へ均一に
供給できて、機関の燃焼性を大きく向上できる。可動弁
4の開放動作に対する燃料追従性の向上を図ることがで
き、機関の応答性を高めることができる。
【0032】尚、可動弁4の横断面形状は、実施例に限
定されるものでなく、円形、矩形、異形でもよい。
【0033】そして、図3に示される如く、1対の内側
整流壁11、11によって形成される対向間隙Dを、そ
の上流の間隙D1を大とし、下流の間隙D2が小となる
よう漸次減少させたこと、及び1対の外側整流壁10、
10によって形成される間隙Eを、その上流の間隙E1
を大とし、下流の間隙E2が小となるよう漸次減少させ
たことによると、それら1対の内側整流壁11、11の
内側面内を流れる空気流、及び1対の内側整流壁11、
11の外側面と、1対の外側整流壁10、10の内側面
との間を流れ空気流は、吸気路2を流下するに連れて徐
々に絞られて吸気路2の長手方向軸心線X−Xに沿って
可動弁4の中心に向かって収束されるので、より一層ベ
ンチュリー部Vに流入する空気量を増量できるとともに
ベンチュリー部Vにおける負圧を高めることができる。
【0034】又、図2に示される如く、吸気路2の長手
方向軸心線X−Xに直交する横断面において、1対の内
側整流壁11、11によって形成される対向する間隙F
を、その先端部11B、11Bにおける間隙F1を、基
部11C、11Cにおける間隙F2より小としたことに
よると、内側整流壁11、11の内側面内を流れる空気
流は、一層吸気路2の長手軸心線X−Xに向かって流下
する。又、1対の外側整流壁10、10によって形成さ
れる対向する間隙Gを、その先端部10B、10Bにお
ける間隙G1を、基部10C、10Cにおける間隙G2
より小としたことによると、内側整流壁11、11の外
側面と外側整流壁10、10の内側面内を流れる空気流
は、一層吸気路2の長手軸心線X−Xに向かって流下す
るとともにカッタウエイ4Cに向かって流れる。従っ
て、空気流を一層可動弁4の中心であって且つカッタウ
エイ4Cに向けて指向できるので、より一層ベンチュリ
ー部Vに流入する空気量を増量できるとともにベンチュ
リー部Vの負圧を高めることができる。
【0035】又、少なくとも1対の内側整流壁11、1
1の下流端に形成される下流側の開口11Aを、可動弁
4のカッタウエイ4Cに指向させて開口したことによる
と、可動弁4に向かう空気流れを円滑に且つ確実にカッ
タウエイ4Cの開口に向けて指向させることができたの
で、ベンチュリー部Vにおける負圧を更に一層高めるこ
とができる。
【0036】1対の内側整流壁11、11の吸気路2の
底部2Dからの高さ、及び1対の外側整流壁10、10
の吸気路2の底部2Dからの高さを吸気路2の直径Hの
1/2以下としたことによると、可動弁4の低、中開度
域において、ベンチュリー部Vに空気を効果的に供給で
きるものであり、ノズル6及び低速燃料噴孔8の負圧を
一層高めることができるものである。
【0037】
【発明の効果】以上の如く、本発明になる可変ベンチュ
リー式気化器によると、特に可動弁の低、中開度時にお
いて、内側整流壁及び外側整流壁によって可動弁の底部
に効果的に空気を流入させることができ、ベンチュリー
部における負圧を充分に高めることができるとともに機
関に向かう空気流れの直進性を高めることができるとと
もに吸入空気量を増加できたものである。以上による
と、ノズル及び低速燃料噴孔に加わる負圧を良好に高め
ることができ、もって、ノズル及び低速燃料噴孔からベ
ンチュリー部又は吸気路内に吸出される燃料吐出特性の
向上と燃料の微粒化を向上できたものである。又、可動
弁を低開度状態から中開度に開放する際の燃料供給特性
を大きく改善することが可能となったもので、可動弁の
開放移動に対する燃料供給の応答性、燃料供給のリニア
リティーの優れた可変ベンチュリー式気化器を提供でき
るものである。又、ノズル及び低速燃料噴孔より吸出さ
れる燃料は、機関側吸気路内にあって均一に分散される
とともに良好な霧化状態が得られるもので、機関の燃焼
性が改善されて機関の不整燃焼が発生したり、不整燃焼
に伴なう機関の振動発生を低減できたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる可変ベンチュリー式気化器の縦断
面図。
【図2】図1の右側面図。
【図3】図1のX−X線における横断面図。
【図4】吸気路に加えられる真空圧と、1対の整流壁を
有する可変ベンチュリー式気化器の空気量を基準にした
ときの空気量変化率との関係を示す線図。
【図5】吸気路に加えられる真空圧と、1対の整流壁を
有する可変ベンチュリー式気化器のベンチュリー負圧を
基準としたときのベンチュリー部負圧の変化率との関係
を示す線図。
【符号の説明】
2 吸気路 2C 吸気路のエアクリーナ側端部 2D 吸気路の底部 3 可動弁案内筒 3A 可動弁案内筒のエアクリーナ側端部 4 可動弁 4C カッタウエイ 10 外側整流壁 11 内側整流壁

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気化器本体を吸気路が貫通し、吸気路の
    中間部に連設して形成した可動弁案内筒内に可動弁を移
    動自在に配置し、前記可動弁によって吸気路のベンチュ
    リー部を可変制御するとともに可動弁に一体的に取着さ
    れるジエットニードルが吸気路に開口するノズル内に挿
    入配置された可変ベンチュリー式気化器において、ノズ
    ル6が開口する吸気路2の底部2Dに、可動弁案内筒3
    のエアクリーナ側端部3Aに間隙Aを有し、吸気路2の
    長手方向軸心線X−Xに略沿って吸気路2のエアクリー
    ナ側端部2Cに向かうとともに前記長手方向軸心線X−
    Xをはさんで対称に設けられる一対の外側整流壁10、
    10と、可動弁案内筒3のエアクリーナ側端部3Aに前
    記間隙Aより大なる間隙Bを有し、吸気路2の長手方向
    軸心線X−Xに略沿って吸気路2のエアクリーナ側端部
    2Cに向かうとともに、前記長手方向軸心線X−Xをは
    さんで対称であって、且つ前記外側整流壁10、10の
    内方に設けられる一対の内側整流壁11、11とを備え
    てなる可変ベンチュリー式気化器。
  2. 【請求項2】 前記、1対の内側整流壁11、11とに
    よって形成される対向間隙Dを上流D1から下流D2に
    向けて漸次減少するとともに、1対の外側整流壁10、
    10とによって形成される対向間隙Eを上流E1から下
    流E2に向けて漸次減少してなる請求項1記載の可変ベ
    ンチュリー式気化器。
  3. 【請求項3】 吸気路2の長手方向軸心線X−Xに直交
    する横断面において、1対の内側整流壁11、11の先
    端部11B、11Bにおける間隙F1を、基部11C、
    11Cにおける間隙F2より小とし、1対の外側整流壁
    10、10の先端部10B、10Bにおける間隙G1
    を、基部10C、10Cにおける間隙G2より小とした
    ことを特徴とする請求項2記載の可変ベンチュリー式気
    化器。
  4. 【請求項4】 前記1対の内側整流壁11、11の下流
    端によって形成される下流側の開口11Aを、可動弁4
    のエアクリーナ側端部4Aに形成されるカッタウエイ4
    Cに臨んで開口させてなる請求項2記載の可変ベンチュ
    リー式気化器。
  5. 【請求項5】 前記、1対の内側整流壁11、11の吸
    気路2の底部2Dからの高さ、及び1対の外側整流壁1
    0、10の吸気路2の底部2Dからの高さを吸気路2の
    直径Hの1/2以下としたことを特徴とする請求項1記
    載の可変ベンチュリー式気化器。
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