JP2835484B2 - 露光装置 - Google Patents

露光装置

Info

Publication number
JP2835484B2
JP2835484B2 JP5160347A JP16034793A JP2835484B2 JP 2835484 B2 JP2835484 B2 JP 2835484B2 JP 5160347 A JP5160347 A JP 5160347A JP 16034793 A JP16034793 A JP 16034793A JP 2835484 B2 JP2835484 B2 JP 2835484B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
pallet
suction
plate
mask plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP5160347A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06348029A (ja
Inventor
雅敏 上野
正二 小松原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd filed Critical Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Priority to JP5160347A priority Critical patent/JP2835484B2/ja
Publication of JPH06348029A publication Critical patent/JPH06348029A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2835484B2 publication Critical patent/JP2835484B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばプリント回路基
板や印刷板等の基板にフォトレジスト膜を形成する露光
装置に関し、詳しくは、基板と原板とを密着させて露光
する露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の露光装置にあっては、その露光
精度は原板と基板との位置決め精度に依存する。そこ
で、この両者を精度良く位置決めするために、CCDカ
メラを利用した位置決めいわゆるアライメント動作が次
のようにして行なわれている。即ち、基板と原板とには
予め位置決め用のマーク(アライメントマーク)を設け
ておき、まず、基板と原板とを密着させた場合における
この両マークのズレ量をCCDカメラにより読み取る。
そして、この読み取ったズレ量が所定範囲のものとなる
よう、基板或いは原板のいずれか一方を調整移動するの
である。この場合、基板或いは原板の調整移動を円滑に
且つ精度良く行なうために、基板が載置されるパレット
或いは原板が密着・保持されるマスクプレートのいずれ
かを調整移動するよう構成されている。
【0003】このアライメント動作完了後には、基板と
原板とが密着するようこの両者をパレットとマスクプレ
ートとにより挟持する。このように基板と原板とを密着
するに当たっては、実開平1−139237号に提案さ
れているように、パレットとマスクプレートとの間にシ
ール部材を介在させて基板の周囲に気密室を形成し、こ
の気密室内の空気を吸引して基板と原板とを真空密着す
ることが一般的である。
【0004】しかも、この実開平1−139237号で
は、シール部材が基台の周縁部に装着され、かつその内
圧を変更することにより厚み方向の寸法を変更可能なシ
ール部材が採用されている。そして、シール部材の中空
部にポンプにより空気を供給または排出することでその
内圧を変えている。つまり、アライメント動作時には、
低圧にしてシール部材が透明保持板に対して接触抵抗と
ならないようにされ、一方、アライメント動作完了後に
は、内圧を高くして気密性を高め、上記気密室内の空気
の吸引による基板と原板との真空密着の信頼性を高めて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記公報に提
案された露光装置では、パレットとマスクプレートとの
間に介在し気密室を形成するシール部材が中空部を有す
る構造である都合上、次のような不具合がある。つま
り、このシール部材に僅かな傷が生じたり、膨張・収縮
の繰り返しによりシール部材に疲労劣化が生じたりする
と、内圧の調整ができないためにシール不良を起こす。
このため、基板と原板との密着の信頼性が低い。
【0006】更に、シール部材の中空部内圧は、外気温
度や通気されるエアーの温度等により変動し、また、こ
の中空部へのエアーの通気箇所と当該通気箇所から離れ
た中空部の部位では若干内圧が異なる。このため、基板
と原板との間隙は一様ではなく、例えば基板の一端面と
これに対向する端面とにおいて上記間隙が異なることが
ある。この状態のまま基板周囲の気密室内を吸引する
と、その吸引孔は基板と干渉しない位置、具体的に基板
の周囲側から空気が吸引されていく。このため、基板の
例えば中央部にエアー溜まりが存在したまま基板と原板
とが密着することがある。このようにエアー溜まりが存
在する密着不良が起きると、アライメントには支障はな
いものの、基板の露光品質が低下してしまう。
【0007】もっとも、中空部を有するような特別なシ
ール部材ではなく弾性に富むシール部材を用いれば、シ
ール不良に起因する基板と原板との密着不良は起きにく
い。しかしながら、上記したように基板と原板との間に
エアー溜まりを残したまま、この基板と原板とを密着し
てしまう虞があることに変わりはない。
【0008】本発明は、上記従来の問題を解決するもの
であり、基板と原板とを確実に密着することができる露
光装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
になされた本発明は、原板と基板とを密着させて露光す
る露光装置であって、上記基板を保持するパレットと、
可撓性を有し、かつ上記原板を密着して保持する保持板
と、該保持板に対向して設置されかつ上記パレットが載
置されるパレット載置部と、該パレット載置部に対して
独立して可動し、該パレット載置部を取り囲む部位に、
上記保持板と密着した場合には気密室を形成する気密枠
体と、上記保持板と上記パレット載置部のパレットとを
相対的に移動して、上記原板と基板とを積層させる相対
移動手段と、上記気密枠体を保持板に対して進退駆動す
る駆動手段と、上記気密室に接続され、該気密室の空気
を吸引する吸引手段と、上記相対移動手段により保持板
とパレットが移動して積層された後、上記駆動手段を制
御して、上記気密室を気密に維持したまま上記保持板を
撓ませかつ該気密室の容積を増大させる方向へ気密枠体
を駆動すると共に、上記吸引手段に対して吸引の開始を
指令する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
【作用】本発明に係る露光装置の真空密着装置では、保
持板に原板を密着して保持すると共に、パレット載置部
に載置されたパレットに基板を保持し、次のようにして
原板と基板とを密着する。まず、相対移動手段により、
保持板とパレット載置部のパレットとを相対的に移動し
て原板と基板とを積層する。その後、制御手段により駆
動手段を制御して気密枠体を移動させる。こうして、気
密枠体を保持板に密着させて、パレット載置部を取り囲
む部位に気密室を形成し、更に、気密室を気密に維持し
たまま保持板を撓ませかつ気密室の容積を増大させる方
向へ気密枠体を駆動する。そして、この制御手段から吸
引手段に吸引の開始を指令して、気密室を吸引する。
【0011】このように気密室が気密に維持されたまま
保持板が気密室の容積を増大させるよう撓むと、この保
持板に密着している原板はその中央部にて凸状となる。
そして、原板はこの凸部にて基板に密着或いは最も接近
する。しかも、この際、気密室の容積の増大により気密
室が減圧されることになる。この状態で気密室が吸引さ
れるので、容積増大に起因して減圧されることと相俟っ
て、気密室の減圧(負圧化)は急速に進行する。よっ
て、原板および保持板はこの凸部からパレットおよび基
板に倣って更に撓んでいき、基板と原板とは当初この凸
部で密着し、その後は基板と原板との密着領域はこの凸
部から放射状に拡大し基板と原板とはその全面に亘り密
着していく。
【0012】
【実施例】次に、本発明に係る露光装置の好適な実施例
について、図面を用いて説明する。まず、実施例の露光
装置の全体構成および動作の概況について説明する。
【0013】この露光装置100は、プリント配線基板
(以下、基板という)の片面(例えば基板表面)にマス
クプレートにおける配線パターンを露光するものであ
り、次のような構成を備える。図1,図2に示すよう
に、露光装置100は、外部から搬入された基板Kを後
工程に適切に供給するための位置決めいわゆるプリアラ
イメントを行なう基板供給部200と、基板Kとマスク
プレートとを密着させ基板Kに配線パターンを露光する
基板露光部300と、露光済みの基板を装置外部に排出
するための基板排出部600とを、装置フレーム102
に固定して備える。また、露光装置100は、基板供給
部200と基板露光部300との間における基板搬送を
行なう基板供給搬送部700、および、基板露光部30
0と基板排出部600との間における基板搬送を行なう
基板排出搬送部800を、装置フレーム102に図中矢
印方向に移動自在に備える。
【0014】この露光装置100は、図2に示すよう
に、基板の保持,搬送および基板露光等に関する一連の
動作において常時2枚のパレット318を用いる。つま
り、露光装置100は、露光開始時には1枚のパレット
318を基板露光部300の基板吸着機構450におけ
る真空枠ベース458に吸着しておく。そして、図示し
ないもう1枚のパレット318を、基板排出搬送部80
0の各基板搬送ユニット802におけるパレット吸着搬
送アーム810に吸着して基板排出部600に待機させ
ている。この状態から露光装置100は基板露光のため
の動作を開始し、その概略は次の通りである。
【0015】まず、露光装置100は、外部から搬入さ
れた基板Kを基板供給部200にてその中央にプリアラ
イメントする。次いで、露光装置100は、プリアライ
メントした基板Kを、基板供給搬送部700の基板吸着
ボード702に吸着し、リニアガイドレール110に沿
って(X軸に沿って)基板露光部300のパレット31
8(第1のパレット318)上に搬送する。そして、露
光装置100は、基板露光部300にて次の一連の動作
を行なう。まず、露光装置100は、第1のパレット3
18上の基板と、下部露光枠体308に保持されたマス
クプレート310下面のパターンフィルムPFとを密着
させる。この状態で、上部露光枠体306のCCDカメ
ラ312,314にて基板のアライメントマークとパタ
ーンフィルムPFのアライメントマークとのズレを読み
取り、一旦密着を解除した後、このズレ量に応じてXY
θテーブル410をXYθの3軸について駆動制御す
る。そして、基板とパターンフィルムPFとの位置合わ
せ(アライメント)を行なう。なお、CCDカメラ31
2,314は、ガイドシャフト330(X軸)および露
光枠体304のガイドレール324(Y軸)に沿って移
動自在である。
【0016】このアライメントに続いては、第1のパレ
ット318および基板をマスクプレート310下面に密
着させ、マスクプレート310に第1のパレット318
および基板を後述するように真空吸着する。その後、露
光枠体304上方の光源302を点灯して、基板Kにパ
ターンフィルムPFの配線パターンを露光する。
【0017】一方、露光装置100は、基板排出部60
0に待機させておいたもう1枚のパレット318(第2
のパレット318)を、この基板露光の間に、基板露光
部300の真空枠ベース458に基板排出搬送部800
により搬送する。この基板露光の間には、第1のパレッ
ト318はマスクプレート310下面に吸着されている
ので、上記した第2のパレット318の搬送に支障はな
い。次いで、この第2のパレット318を真空枠ベース
458に吸着させてから、次回の露光処理の対象である
基板Kを基板供給部200にてプリアライメントした
後、基板供給搬送部700により基板露光部300の上
記第2のパレット318上に搬送する。
【0018】更に、露光装置100は、露光済みの基板
を第1のパレット318とともに基板排出搬送部800
により基板露光部300から基板排出部600に搬送す
る。次いで、次回の露光処理として、第2のパレット3
18上の基板とマスクプレート下面のパターンフィルム
PFとの位置合わせ(アライメント)、マスクプレート
への第2のパレット318および基板の保持(吸着)、
並びに基板Kへの配線パターンの露光を行なう。つま
り、露光装置100は、常時2枚のパレット318を用
い連続的に露光処理する。そして、露光装置100は、
この次回の露光処理と平行して、基板排出を次のように
して行なう。まず、基板排出部600に搬送済みの露光
済み基板を、基板離脱機構650の基板離脱ユニット6
51,652に吸引・吸着する。そして、基板離脱ユニ
ット651,652に吸着した露光済み基板Kを、この
基板搬送ユニット802の基板露光部300への侵入を
待って基板搬出ローラ列630上に載置する。その後、
この基板搬出ローラ列630により、露光済み基板Kを
装置外部、例えば基板反転装置(図示省略)に排出す
る。この場合には、基板反転装置で反転された基板の裏
面に、もう1台の露光装置100により別の配線パター
ンが露光される。
【0019】次に、基板露光部300の構成のうち、本
発明の要旨と直接関係する構成について詳細に説明す
る。光源302の下方に位置しマスクプレート310を
保持する下部露光枠体308は、その平面図である図3
に示すように、中央が大きく開口したコの字状の底面板
350とその開口部下面に固定された開口端横板351
とで、枠体とされている。この開口端横板351は、図
3における4−4線拡大断面図である図4に示すよう
に、断面U字形の形鋼を用いて形成されたフレーム35
2の開口部に、当該フレームの補強用のブロック353
を固定して形成されている。図示するように、ブロック
353は、その上面が底面板350の上面より低くなる
よう、フレーム352に固定されている。底面板350
の3方は、その周縁に立設された側面板354,35
5,356で取り囲まれており、各側面板は、適宜な間
隔でリブ357にて補強されている。
【0020】底面板350の上面には、マスクプレート
310のY軸方向の幅より僅かに広い間隔で、ローラガ
イド列358,359,360が対向して、X軸に沿っ
て設置されている。底面板350の開口内部には、ロー
ラガイド列358,359,360の並びに沿ってタイ
ミングベルト361が両側(図3における上下)に掛け
渡されている。しかも、この上下のタイミングベルト3
61は、図中右方向から搬入されたマスクプレート31
0が乗り上げるよう掛け渡されており、図示しないモー
タにより正逆回転する。また、上下のタイミングベルト
361は、側面板355側の底面板350の上面に回転
自在に軸支されたシャフト363を共通のモータ駆動力
伝達部材とする。よって、上下のタイミングベルト36
1は、同一方向に同時に回転する。
【0021】このため、図中右方向から搬入されたマス
クプレート310は、タイミングベルト361に乗り上
げると、図4中矢印d方向に回転するタイミングベルト
361により下部露光枠体308へ引き込まれる。一
方、下部露光枠体308へ引き込まれたマスクプレート
310は、矢印dと反対方向に回転するタイミングベル
ト361により下部露光枠体308から搬出される。こ
の場合、マスクプレート310は、対向するローラガイ
ド列358,359,360により案内されつつ、上記
したように移動する。なお、下部露光枠体308へ引き
込まれたマスクプレート310の先端面と対向する位置
には、パターンフィルムPFの配線パターン等の情報を
マスクプレート310の先端面に貼着されたバーコード
から読み取るバーコードリーダ319が、図3に示すよ
うに底面板350の上面に設置されている。
【0022】このほか、下部露光枠体308には、タイ
ミングベルト361により引き込んだマスクプレート3
10を位置決めする位置決め機構が設けられている。マ
スクプレート310は、紫外領域の波長の光の透過効率
の高い透明な樹脂製の板材であって可撓性を有し、例え
ばアクリル樹脂等を用いて作成される。そして、このマ
スクプレート310は、図5に示すように、各辺の中央
に、位置決め用の駒311a〜311dを有し、各駒に
は、位置決め溝313が形成されている。つまり、上記
位置決め機構は、この位置決め溝313を介してマスク
プレート310を位置決めするものであり、次のように
して構成されている。なお、図5に示すように、マスク
プレート310の位置決め用の駒311a,311cに
おける位置決め溝313は、その開口部がテーパ面とさ
れている。
【0023】マスクプレート310が下部露光枠体30
8に引き込まれたとき、マスクプレート310の駒31
1bに対応する位置には、図3に示すように、マスクプ
レート310をX軸方向に位置決めする位置決め機構3
64が設けられている。この位置決め機構364は、図
3における6−6線拡大断面図である図6に示すよう
に、マスクプレート310の位置決め溝313に嵌合す
る径のロッドを有するシリンダ366を、底面板350
の上面に固定されたL字状のブラケット368で支持し
て構成される。
【0024】従って、位置決め機構364は、シリンダ
366を駆動してそのロッドを伸長させて、当該ロッド
をマスクプレート310の駒311bの位置決め溝31
3に嵌合させる。この際、図示するように、シリンダ3
66のロッドは、マスクプレート310の位置決め溝3
13を突き抜け、底面板350の切欠350aまで伸長
する。マスクプレート310の駒311dに対応する位
置にも上記位置決め機構364が設けられているので、
マスクプレート310の駒311dの位置決め溝313
にもシリンダのロッドが嵌合する。よって、各位置決め
機構364のシリンダ366のロッドがマスクプレート
310の上下の駒311b,311dのそれぞれの位置
決め溝313に嵌合するので、マスクプレート310は
X軸方向に対して位置決めされる。
【0025】マスクプレート310の駒311aに対応
する位置、即ちマスクプレート310のY軸方向の辺の
中央および対向するローラガイド列358,359,3
60間の中央の位置には、図3に示すように、マスクプ
レート310をY軸方向に位置決めする位置決め機構3
70が設けられている。この位置決め機構370は、図
4に示すように、マスクプレート310の位置決め溝3
13に嵌合する径のシャフト371を、底面板350の
上面に固定されたL字状のブラケット372で垂直に支
持して構成される。よって、マスクプレート310がタ
イミングベルト361に乗り上げて下部露光枠体308
へ引き込まれると、この位置決め機構370は、位置決
め用の駒311aにおける位置決め溝313にシャフト
371を嵌合させる。なお、この際、マスクプレート3
10が僅かにY軸方向にずれて引き込まれても、位置決
め用の駒311aにおける位置決め溝313の開口部の
テーパ面にシャフト371が当接しマスクプレート31
0はこのテーパ面に案内される。このため、このような
場合であっても、位置決め機構370のシャフト371
は位置決め用の駒311aにおける位置決め溝313に
嵌合する。
【0026】マスクプレート310が下部露光枠体30
8に引き込まれたとき、マスクプレート310の駒31
1cに対応する位置には、図3に示すように、マスクプ
レート310をY軸方向に位置決めする位置決め機構3
73が設けられている。図3における7−7線拡大断面
図である図7に示すように、この位置決め機構373
は、マスクプレート310の位置決め溝313に嵌合す
る径の位置決めピン374と、この位置決めピン374
の回動中心となるシャフト375とを有し、次のように
構成されている。
【0027】位置決めピン374は、図7に示すよう
に、回動ブロック376に嵌合固定されている。シャフ
ト375は、その一方の端部において、この回動ブロッ
ク376の両側にフレーム352内壁に固定された一対
の軸支ブロック377に回動自在に軸支されている。そ
して、回動ブロック376は、セットネジ376aによ
りシャフト375に固定されている。
【0028】図3,図7に示すように、シャフト375
の他方の端部には、回動腕378が固定されており、こ
の回動腕378には、二股の連結具379を介して、ク
レビス型のシリンダ380が連結されている。従って、
位置決め機構373は、シリンダ380を駆動し回動腕
378,シャフト375を介して位置決めピン374を
シャフト375の軸を中心に回動させ、図7のM方向矢
視図である図8に示すように、位置決めピン374を駒
311cにおける位置決め溝313に嵌合させる。な
お、他の位置決め機構におけるシャフト371およびシ
リンダ366のロッドについても同様である。また、図
7およびこの図8に示すように、位置決め溝313の周
囲には、マスクプレート310裏面に逃げ310aが形
成されている。
【0029】このように、対向する位置決め機構370
と位置決め機構373により、マスクプレート310の
駒311a,311cにおける位置決め溝313にシャ
フト371,位置決めピン374が嵌合するので、マス
クプレート310はY軸方向に対して位置決めされる。
なお、既述したマスクプレート310の引き込み・搬出
時にあっては、位置決め機構373の位置決めピン37
4は、図7に二点鎖線で示す位置に回動し、マスクプレ
ート310と干渉することはない。
【0030】また、この下部露光枠体308には、マス
クプレート310を一時的に持ち上げるマスクプレート
リフト機構381が、図3における底面板350の上下
にそれぞれ2ヶ所ずつ設けられている。このマスクプレ
ートリフト機構381は、図3における9−9線拡大断
面図である図9に示すように、底面板350の上面に下
向きに取り付けられたシリンダ382と、底面板350
下面に固定された一対の受け具383にピン384を介
して軸支された回動腕385と、この回動腕385端部
に軸支されたローラ386と当接するリフト駒387と
を有する。
【0031】リフト駒387には、図9および図4に示
すように、長穴状の座ぐり穴が形成されている。この座
ぐり穴には、六角穴付きボルト388が配置され底面板
350の開口側端面に締め込まれる。こうして、リフト
駒387は、底面板350の開口側端面に上下動可能に
係合され、回動腕385端部のローラ386と当接して
当該ローラに支えられている。回動腕385のシリンダ
382側端部は二股とされており、その先端にはローラ
389が軸支されている。シリンダ382のロッド先端
には、上下に鍔を有する係合金具390が螺合されてい
る。この係合金具390の上下の鍔の間には、回動腕3
85のローラ389が組み込まれている。従って、マス
クプレートリフト機構381は、シリンダ382をその
ロッドが伸長するよう駆動して回動腕385をピン38
4を中心に揺動させ、回動腕385のローラ386を介
してリフト駒387持ち上げる。
【0032】この結果、図9に示すように、マスクプレ
ート310は、下部露光枠体308の4箇所のマスクプ
レートリフト機構381(図3参照)により、僅かに持
ち上げられることになる。この際、マスクプレート31
0は、その周囲の4つの位置決め機構のシリンダ366
のロッド(図6参照),シャフト371および位置決め
ピン374に位置決めされているので、この位置決めピ
ン374等に案内されて持ち上げられることになる。し
かも、マスクプレート310は、可撓性を有し上記した
ように4箇所のマスクプレートリフト機構381にその
端部が乗り上げて支持されることになる。そして、この
マスクプレート310下面に、パターンフィルムPFが
密着されている。
【0033】更に、この下部露光枠体308には、上記
した各位置決め機構によりX軸およびY軸方向に対して
位置決めされた基板Kをマスクプレート310の下面に
吸引して保持するための基板吸引機構391が設けられ
ている。この基板吸引機構391は、マスクプレート3
10にあけられた吸引孔315(図11)と対応する位
置に設けられており、次のように構成されている。な
お、パレット318上面への基板Kの密着は、後述の基
板吸着機構450にて行なわれる。
【0034】基板吸引機構391は、図3における10
−10線拡大断面図である図10に示すように、底面板
350の上面に取り付けられたシリンダ392と、側面
板355に固定された一対の受け具393にピン394
を介して軸支された回動腕395と、この回動腕395
先端に設けられた吸引ブロック396とを有する。吸引
ブロック396は、スプリング397により下方に付勢
された状態で回動腕395先端に設けられており、吸引
ブロック396の先端には樹脂製或いはゴム製の吸引パ
ット396aが気密に固定されている。また、吸引ブロ
ック396には、図示するように吸引用のエアーホース
396cが接続されている。回動腕395の末端におい
ては、この回動腕395とシリンダ392のロッドと
が、スペーサ398を介して連結されている。この場
合、回動腕395は皿ばね座金を介在させてスペーサ3
98と固定されている。なお、回動腕395は、薄板を
板金加工して形成されており、補強のためにその内部に
はブロック399が固定されている。そして、このブロ
ック399をピン394が貫通し、回動腕395の両側
の各受け具393(図3参照)にピン394が軸支され
ている。
【0035】従って、基板吸引機構391は、シリンダ
392をそのロッドを押し出すよう駆動して回動腕39
5をピン394を中心に揺動させ、回動腕395先端の
吸引ブロック396における吸引パット396aを、マ
スクプレート310の上面に押し付ける。この結果、図
10に示すように、マスクプレート310の吸引孔31
5は吸引パット396aにより塞がれる。よって、後述
するパレット318とマスクプレート310との間に形
成される気密室317内の空気を図示しない真空ポンプ
により吸引ブロック396のエアーホース396cを介
して吸引すれば、パレット318上の基板Kは、マスク
プレート310下面に、パレット318とともに吸着・
保持されることになる。
【0036】上記したマスクプレート310下面および
基板吸着機構450の真空枠ベース458上面(図2参
照)に吸着されるパレット318は、マスクプレート3
10より小さく形成されており、次のような構成を備え
る。パレット318は、図11およびこの図11におけ
る12−12線拡大断面図である図12に示すように、
断面コの字状のアルミニウム型鋼(板厚約1mm)を用
いて形成した枠体430を2本のアルミニウム型鋼の梁
431で補強し、この枠体430に樹脂プレート432
を載置して構成される。この樹脂プレート432は、基
板露光の際に照射する紫外領域の波長の光を透過させな
い性質を有する樹脂、例えばアクリルやポリカーボネー
ト等を用いて形成されている。なお、樹脂プレート43
2は、照射される紫外領域の波長の光を透過させなけれ
ば、透明であっても差し障りないことは勿論である。
【0037】樹脂プレート432は、枠体430にネジ
止めされた断面L字状の金具433により、枠体430
に組み付けられている。金具433のネジ止めに当たっ
ては、樹脂プレート432が枠体430の上面において
摺動できるよう、金具433と樹脂プレート432との
間に隙間が設けられている。
【0038】樹脂プレート432の周縁には、図12や
図13に示すように、ゴム製(シリコンゴム)のパレッ
トシール材434が樹脂プレート432の上面に気密に
接着されている。このパレットシール材434は、弾性
に富み、パレット318の樹脂プレート432に装着さ
れるシール基部434aと斜め外側に延びたシール部4
34bとを一体にして形成されている。このシール基部
434aは、本露光装置100にて露光対象となる基板
のうち最小厚みの基板の厚みにパターンフィルムPFの
厚みを加算した値より薄く形成されている。また、シー
ル部434bは、樹脂プレート432上面からの高さが
本露光装置100にて露光対象となる基板のうち最大厚
みの基板の厚みにパターンフィルムPFの厚みを加算し
た値より大きくなるよう、形成されている。
【0039】よって、パレット318上の基板Kとマス
クプレート310下面のパターンフィルムPFとが重な
るよう積層すると、パレットシール材434のシール部
434bは、マスクプレート310に当接して弾性変形
しマスクプレート310の自重により撓む。このように
基板KとパターンフィルムPFとが積層してシール部4
34bが撓むと、図10に示すように、マスクプレート
310とパレット318との間には、基板Kおよびパタ
ーンフィルムPFを取り囲むよう気密小室317aが形
成される。
【0040】この気密小室317aは、基板Kとパター
ンフィルムPFとが重なるよう積層した状態から後述す
るようにマスクプレート310がその中央を凸状にして
撓むと、図13に示すように、シール部434bがマス
クプレート310下面から離れるため、気密を解かれ開
放される。なお、この図13は、真空枠456の上昇程
度やマスクプレート310の湾曲の程度を誇張して、こ
の気密小室317aや後述の気密室317の様子を模式
的に表わしたものである。
【0041】また、樹脂プレート432の中央上面に
は、図11に示すように、樹脂プレート432に載置さ
れた基板K(図15参照)との間にエアー溜まりを設け
るための基板吸引用凹部435が形成されている。更
に、パレット318の各コーナー周辺には、吸着プレー
ト436,437が枠体430の内部にネジ止めされて
いる。なお、この吸着プレート436,437は、基板
排出搬送部800が図1に示すように基板露光部300
に侵入したときに、基板排出搬送部800のパレット吸
着搬送アーム810と上下に重なるような位置に設置さ
れている。
【0042】各吸着プレート436,437の下面に
は、図11における14−14線拡大断面図である図1
4および15−15線拡大断面図である図15に示すよ
うに、ゴム製の吸着座リング438がそれぞれ埋設され
ている。このパレット318の基板排出搬送部800へ
の吸着は、次のようになされる。つまり、基板排出搬送
部800におけるパレット吸着搬送アーム810が上昇
して吸着プレート436,437の吸着座リング438
に密着すると、図中矢印で示すようにパレット吸着搬送
アーム810の吸引孔811から空気が吸引される。よ
って、パレット吸着搬送アーム810と吸着プレート4
36等との間が負圧となるので、パレット318は、こ
の吸着プレート436,437を介して、基板排出搬送
部800のパレット吸着搬送アーム810に吸着・保持
されることになる。
【0043】また、図15に示すように、吸着プレート
437にはエアー溜まり439が形成されている。一
方、基板吸引用凹部435の形成箇所において樹脂プレ
ート432下面には、逆止弁440が気密に接着されて
いる。そして、吸着プレート437と逆止弁440との
間には、エアー溜まり439と逆止弁440の吸引室4
41とを連通するエアーホース442が配管されてい
る。この逆止弁440は、ゴム製のいわゆる傘バルブ4
43を弁体として内蔵し、この傘バルブ443により透
孔444を介して吸引室441と基板吸引用凹部435
の吸引孔445aを連通する。即ち、この逆止弁440
は、傘バルブ443により、吸引室441と基板吸引用
凹部435における基板K下面のエアー溜まりとを連通
する。
【0044】従って、図中矢印で示すように吸着プレー
ト437においてパレット吸着搬送アーム810の吸引
孔811から空気が吸引されると、吸引室441が負圧
となるので、逆止弁440は傘バルブ443により透孔
444を開放する。よって、基板K下面のエアー溜まり
と吸引室441、延いてはエアー溜まり439とは連通
するので、基板K下面のエアー溜まりが負圧となって基
板Kはパレット318の上面に吸着される。しかも、パ
レット318は、吸着プレート436を介してパレット
吸着搬送アーム810に吸着・保持されることになる。
そして、パレット吸着搬送アーム810が吸着プレート
436,437から離れ或いは上記した吸引が停止され
て吸着プレート437のエアー溜まり439が大気開放
されても、逆止弁440により基板K下面のエアー溜ま
りは負圧に維持されるので、基板Kはパレット318の
上面に吸着されたままである。
【0045】また、図11および図15に示すように、
樹脂プレート432の中央下面には、パレット318上
面の基板Kを直接吸引してパレット318に吸着するた
めの吸着ポート446が気密に接着されている。この吸
着ポート446は、上記した逆止弁440と同様に傘バ
ルブ447を内蔵し、この傘バルブ447により透孔4
48を介して吸引室449と基板吸引用凹部435の吸
引孔445bを連通する。即ち、この吸着ポート446
は、傘バルブ447により、吸引室449と基板吸引用
凹部435における基板K下面のエアー溜まりとを連通
する。
【0046】従って、真空枠ベース458の中央に設置
されている吸着ソケット467が、図15に示すように
この吸着ポート446に装着され、図中矢印で示すよう
に吸着ソケット467から空気が吸引されると、吸引室
449は負圧となり傘バルブ447により透孔448は
開放される。よって、基板K下面のエアー溜まりが負圧
となり、基板Kはパレット318の上面に吸着されると
ともに、パレット318は真空枠ベース458に吸着・
保持されることになる。そして、吸着ソケット467が
吸着ポート446から離れ或いは上記した吸引が停止さ
れて吸引室449が大気開放されても、傘バルブ447
を内蔵する吸着ポート446により基板K下面のエアー
溜まりは負圧に維持される。よって、基板Kはパレット
318の上面に吸着されたままである。
【0047】更に、図11および図15に示すように、
パレット318の各コーナーには、枠体430を補強す
るコーナープレート470が枠体430の内部にネジ止
めされている。そして、各コーナープレート470の下
面には、テーパ状のパレット位置決め穴472が形成さ
れており、このパレット位置決め穴472には、基板排
出搬送部800により基板露光部300に搬入されたパ
レット318を受け取るためのパレット受けシリンダ4
64のロッドが侵入する。このため、次のようにしてパ
レット318が真空枠ベース458に載置される。
【0048】つまり、基板排出搬送部800が図1に示
すように基板露光部300に侵入して、パレット318
が基板排出部600側から単独で真空枠ベース458上
方に搬送されると、パレット受けシリンダ464はその
ロッドを伸長させる。よって、図15に示すように、パ
レット受けシリンダ464の各ロッドはパレット318
の各コーナープレート470のパレット位置決め穴47
2のそれぞれに侵入する。このため、パレット318
は、各パレット受けシリンダ464のロッドに位置決め
されてロッド先端に保持されることになる。従って、こ
のようにパレット318を位置決めしたパレット受けシ
リンダ464がそのロッドを引き込めば、パレット31
8は真空枠ベース458に対して位置決めされて載置さ
れることになる。この結果、真空枠ベース458の中央
に設置されている吸着ソケット467はパレット318
中央の吸着ポート446に装着されので、既述した基板
Kのパレット318の上面への吸着・保持が可能とな
る。なお、基板吸着機構450の真空枠ベース458に
は、その上面にパレット318を直接吸引する溝(図示
省略)が設けられており、この溝を介した吸引により、
パレット318は単独で真空枠ベース458に吸着・保
持されることになる。
【0049】このようにして真空枠ベース458にパレ
ット318,基板Kを吸着する基板吸着機構450は、
図2および図13に示すように、XYθテーブル410
に直接固定される架台452と、この架台452に支持
板458aにより直接固定されパレット318の載置・
吸着が行なわれる真空枠ベース458と、架台452の
上面に設置された4つのシリンダ454(図には2つを
示す)により真空枠ベース458とは独立に上下動する
皿状の真空枠456とを備える。真空枠456は、真空
枠ベース458を取り囲むよう形成されており、図13
に示すように、上下方向に伸縮可能なシール材460を
介して真空枠ベース458と気密に係合されている。ま
た、真空枠456の開口部端面には、その全周に亘って
シール材462が取り付けられている。この他、基板吸
着機構450は、アライメントのために真空枠ベース4
58をXYθテーブル410とともに上下動させるシリ
ンダ424や、真空枠456を単独で持ち上げるための
上記シリンダ454やパレット318受け取りのための
上記パレット受けシリンダ464等を有する。
【0050】次に、上記した露光装置100の電気的な
構成について、図16に示すブロック図を用いて説明す
る。図16に示すように、露光装置100の制御装置9
00は、予め書き込まれたプログラムに基づき各種の制
御対象機器をシーケンス制御するプログラマブルコント
ローラ(以下、PCという)910を中心に構成されて
いる。そして、制御装置900は、PC910と相互に
データの授受を行なう画像処理装置912およびパネル
コントローラ914と、露光装置100における種々の
パルスモータを駆動するためのモータドライバ群916
と、露光装置100におけるサーボモータを駆動するた
めのサーボドライバ群918と、基板供給部200,基
板露光部300等の構成部ごとのI/Oポートからなる
I/Oポート920とを有する。
【0051】画像処理装置912は、PC910からの
制御信号に応じてCCDカメラ312,CCDカメラ3
14から画像情報を入力する。そして、この画像処理装
置912は、入力した画像情報に基づいて、基板Kおよ
びパターンフィルムPFのアライメントマークのズレ量
を画像処理して求め、その結果をPC910に出力す
る。この場合、両アライメントマークのズレ量の許容範
囲、即ち基板KとパターンフィルムPFとの位置ズレの
許容範囲は画像処理装置912の記憶素子に予め記憶さ
れているので、画像処理装置912では上記ズレ量の算
出とともに、その適否が判定される。そして、この画像
処理装置912からは、次のような制御信号が出力され
る。まず、両アライメントマークのズレ量が許容範囲で
ある場合には、画像処理装置912からは、両アライメ
ントマークのズレ量の良否判定の結果(OK信号)のみ
が出力される。一方、両アライメントマークのズレ量が
許容範囲外である場合には、画像処理装置912から
は、両アライメントマークのズレ量の算出値と良否判定
の結果(NG信号)が出力される。この信号を受けるP
C910は、上記ズレ量が許容範囲内となるよう、XY
θテーブル410をその各軸について駆動制御する。
【0052】パネルコントローラ914は、PC910
の記憶したプログラムや露光装置100の駆動の状態、
例えば各構成部における基板Kの搬送或いは露光の状態
等を、ディスプレイ922に表示するものである。な
お、このディスプレイ922における表示は、パネルコ
ントローラ914に接続されたキーボード924の所定
キーの操作やPC910からの制御信号に基づき適宜実
行される。また、このキーボード924からは、処理す
る基板のロットにおけるロット枚数や使用するマスクプ
レート310の指示等のデータが入力され、これら入力
データがパネルコントローラ914を経てPC910に
出力される。
【0053】モータドライバ群916を構成する各モー
タドライバには、XYθテーブル410をXYθの各軸
ごとに駆動するパルスモータ416,417,418
と、CCDカメラ312,314をX軸に沿って移動す
るためのパルスモータ338と、CCDカメラ312,
314をY軸に沿って移動するためのパルスモータ34
4,346と、基板供給部200において基板Kをプリ
アライメントする図示しないX軸ガイドピンおよびY軸
ガイドピンをX軸又はY軸に沿ってそれぞれ移動するた
めのパルスモータ253,パルスモータ277と、パレ
ット吸着搬送アーム810を上下動するための各基板搬
送ユニット802ごとのパルスモータ838と、基板離
脱ユニット651,652をY軸に沿って移動するため
のパルスモータ660とが、それぞれ接続されている。
【0054】サーボドライバ群918を構成する各サー
ボドライバには、基板供給搬送部700の基板吸着ボー
ド702をX軸に沿って移動するためのサーボモータ7
12と、基板排出搬送部800の各基板搬送ユニット8
02をX軸に沿って移動するためのサーボモータ809
とが、それぞれ接続されている。
【0055】I/Oポート920には、センサ等の入力
機器からなるセンサ群926と、モータ等の駆動機器か
らなる駆動機器群928とが接続されている。このセン
サ群926は、基板供給部200への基板K搬入の有無
等を検出する図示しない基板搬入センサ等のセンサや空
気圧回路における種々の空気圧測定機器等から構成され
ている。また、駆動機器群928は、基板供給部20
0,基板露光部300等の各構成部ごとの種々のモータ
や光源302の他、アライメント用のシリンダ424,
パレット受けシリンダ464等の種々のシリンダや空気
圧回路における電磁弁等の種々の空気圧駆動機器等およ
び基板供給部200,基板露光部300等の各構成部ご
との複数の吸引ブロアや、基板Kの吸引用の真空ポンプ
等から構成される。そして、これらセンサの出力がI/
Oポート920を介してPC910に出力され、PC9
10からの制御信号に基づき種々のモータやシリンダ等
が駆動される。なお、各シリンダは、空圧の電磁弁を介
してI/Oポート920と電気的に接続されている。ま
た、各モータは、それぞれのドライバを介して接続され
ている。
【0056】次に、上記した構成を備える本実施例の露
光装置100が行う制御について、説明する。本実施例
の露光装置100では、基板Kについて、基板供給部2
00におけるプリアライメント制御,基板露光部300
への搬入・アライメント制御,基板露光部300におけ
る露光制御,基板排出部600への搬出・外部排出制御
の各制御が順次行なわれる。また、第1,第2のパレッ
ト318については、基板露光部300と基板排出部6
00との間で循環させるパレット循環制御、具体的には
露光済み基板Kと一緒に行なわれる基板排出部600へ
の排出およびパレット318単独での基板露光部300
への返送が繰り返し行なわれる。このうち、本発明の要
旨と直接関係する処理は、基板Kについての基板露光部
300への搬入・アライメント制御であるので、この搬
入・アライメント制御について詳細に説明する。なお、
基板Kについてのプリアライメント制御,搬入・アライ
メント制御,搬出・外部排出制御並びにパレットについ
てのパレット循環制御は、基板露光部300において露
光制御がなされている間に、所定タイミングで並行して
実行される。
【0057】図17は、基板Kについての基板露光部3
00への搬入・アライメント制御を示すフローチャート
であり、この基板搬入・アライメントルーチンは、基板
Kを基板供給部200にてプリアライメントするプリア
ライメントルーチンに引き続いて実行される。そして、
この基板搬入・アライメントルーチンでは、まず、図1
7のフローチャートに示すように、露光開始条件および
XYθテーブル条件が共に成立しているか否かを判断す
る(ステップS1100,1110)。
【0058】この露光開始条件は、プリアライメントル
ーチンにより基板Kが基板供給部200の中央にプリア
ライメントされると当該ルーチンにてオンされるもので
ある。一方、XYθテーブル条件は、基板露光部300
におけるXYθテーブル410がマスクプレート310
から離間した後の原点位置(下端位置)にあり、且つ、
XYθテーブル410の真空枠ベース458にはパレッ
ト318のみが吸着されていることが少なくとも必要で
あり、第1,第2のパレット318を基板露光部300
と基板排出部600との間で循環させるパレット循環ル
ーチンにてオンされる。なお、プリアライメントルーチ
ンにて露光開始条件がオンされる様子やパレット循環ル
ーチンにてXYθテーブル条件がオンされる様子は、本
発明の要旨と直接関係しないので、その説明は省略す
る。
【0059】ステップS1100,1110で共に肯定
判断した場合には、基板供給搬送部700により、基板
供給部200から基板露光部300の真空枠ベース45
8上のパレット318に基板Kを供給する(ステップS
1120)。つまり、サーボモータ712を駆動して基
板吸着ボード702を基板供給部200の中央部上方か
らX軸方向に沿ってその前進端まで移動させ、基板Kを
基板露光部300におけるパレット318の中央部の真
上まで搬送する。次いで、基板供給搬送部700の基板
吸着ボード702を最下点位置まで降下させ、基板吸着
ボード702に吸着・保持されている基板Kを基板露光
部300におけるパレット318の中央部に密着する。
その後、吸引ブロアを停止して基板吸着ボード702に
よる基板Kの吸着を解除し、基板Kを基板露光部300
における第1のパレット318の中央部に載置して、基
板Kを供給する。
【0060】次いで、基板Kを吸着するための吸着ソケ
ット467およびパレット318を吸着するための真空
枠ベース458上面の溝からの吸引を開始し、基板Kを
第1のパレット318とともに真空枠ベース458の上
面に吸着・保持する(ステップS1130)。そして、
基板供給搬送部700の基板吸着ボード702を基板供
給部200側の元の位置(原点位置)に復帰させる(ス
テップS1140)。この基板吸着ボード702の復帰
は、一旦基板吸着ボード702をその最上点位置までの
上昇させてから基板供給部200に向けてX軸に沿って
搬送することにより完了する。このように基板吸着ボー
ド702をX軸原点である基板供給部200中央部の真
上までリターンすることで、次回の基板Kの吸着・搬送
に備える。
【0061】その後、基板排出搬送部800の基板搬送
ユニット802が基板排出部600側の原点位置にある
か否かの判断(ステップS1150)と、マスクプレー
ト310下面には第1のパレット318および基板Kが
存在しないか否かの判断(ステップS1155)とを、
順次行なう。この後者の判断は、露光枠体304の基板
吸引機構391の駆動状況から下される。そして、基板
搬送ユニット802が原点位置にあり、且つマスクプレ
ート310下面に基板K等がなければ、XYθテーブル
410を上昇させてから基板Kとマスクプレート310
下面のパターンフィルムPFとのアライメント処理を行
なう(ステップS1160)。
【0062】つまり、まず、真空枠ベース458の上面
に吸着・保持された第1のパレット318を、その上面
に基板Kを密着したまま、基板吸着機構450のシリン
ダ424により上昇させ、露光枠体304のマスクプレ
ート310を僅かに持ち上げる。これにより、第1のパ
レット318上面の基板Kはマスクプレート310下面
のパターンフィルムPFに重なるように積層(密着)す
る。次いで、露光枠体304のCCDカメラ312,3
14をX軸およびY軸に沿って所定のアライメント実行
座標まで移動させる。そして、CCDカメラ312,3
14からの画像信号に基づき基板Kとパターンフィルム
PFとのズレ量を求める。このズレ量は、基板Kおよび
パターンフィルムPFに設けられたアライメントマーク
のズレから求められる。
【0063】次いで、マスクプレート310をマスクプ
レートリフト機構381により単独で持ち上げて、基板
Kとマスクプレート310下面のパターンフィルムPF
とを離間させる。そして、この間に、XYθテーブル4
10を上記ズレ量に基づいて3軸制御して調整移動し、
両アライメントマークが所定の許容範囲内で一致するよ
う、基板KとパターンフィルムPFとのアライメントを
行なう。次いで、マスクプレートリフト機構381によ
りマスクプレート310を降下させ、基板Kとマスクプ
レート310とを再度積層させる。続いて、基板Kとパ
ターンフィルムPFとのズレ量を再度求め、基板Kおよ
びパターンフィルムPFの両アライメントマークが許容
範囲内で一致していれば、CCDカメラ312,314
を各々原点復帰させて露光処理に備える。一方、再度求
めたズレ量が許容範囲外であれば、マスクプレート31
0のリフト持ち上げ,XYθテーブル410の調整移動
を繰り返す。
【0064】上記したステップS1160に続いては、
露光枠体304のマスクプレート310に基板Kを第1
のパレット318とともに吸着する(ステップS117
0)。このステップS1170では、その処理の詳細を
図18のフローチャートに示すように、以下の処理が行
なわれる。まず、露光枠体304の基板吸引機構391
のシリンダ392を駆動して吸引パット396aをマス
クプレート310に押し付け、気密小室317aおよび
気密室317の吸引のために吸引孔315を吸引パット
396aで閉塞する(ステップS1171)。
【0065】次いで、図13に示すように、真空枠ベー
ス458より下方に位置する真空枠456を、基板吸着
機構450の架台452上のシリンダ454を駆動して
単独で上昇させるとともに(ステップS1172)、基
板吸引機構391における真空ポンプによりマスクプレ
ート310の吸引孔315からの吸引を開始する(ステ
ップS1173)。なお、この吸引孔315からの吸引
を行なうための制御信号(電磁弁の開弁信号)は、シリ
ンダ454の電磁弁に制御信号を送った後に直ちに、吸
引ブロック396に到るエアー配管における電磁弁に出
力される。よって、真空枠456の上昇と吸引孔315
からの吸引は、この順に即座に行なわれる。
【0066】このように真空枠456が単独で上昇して
マスクプレート310端部に当接すると、真空枠456
とマスクプレート310とは、真空枠456の開口部端
面のシール材462によりシールされる。そして、真空
枠456と真空枠ベース458とは当初からシール材4
60により気密に係合していることから、真空枠ベース
458の周囲には、真空枠ベース458を取り囲むよう
気密室317が形成される。気密室317が形成された
後にも真空枠456が更に上昇すると、マスクプレート
310は可撓性を有するので、真空枠456の上昇の程
度やマスクプレート310の湾曲の程度を誇張した図1
3に示すように、この真空枠456によりその端部が持
ち上げられる。よって、マスクプレート310は、その
中央を下向き、即ちパレット318および基板Kに対し
て凸状に湾曲して撓むとともに、気密室317は、気密
のままその容積が増大したことから、減圧され負圧とな
る。
【0067】また、マスクプレート310の上記した撓
みにより、それまではパレット318上面の基板Kとマ
スクプレート310下面のパターンフィルムPFとはそ
の全面に亘り積層していたが、パターンフィルムPFと
基板Kとはこの凸部においては密着或いは最も接近し、
基板Kの端部においては、パターンフィルムPFが強制
的に基板Kから離される。このため、シール部434b
がマスクプレート310から離れ、気密小室317aと
気密室317とが連通する。そして、この状態において
マスクプレート310の吸引孔315から気密小室31
7aを経て気密室317内の空気が吸引されるので、気
密室317の減圧化は、容積増による減圧と相俟って急
速に進行し、吸引孔315の下方に当たるパレットシー
ル材434内側から一層進む。しかも、気密室317の
減圧に伴って、マスクプレート310はパレット318
に倣うよう更に撓んでいく。
【0068】よって、パターンフィルムPFと基板Kと
は吸引初期においてマスクプレート310中央の凸部で
密着し、その後、この基板KとパターンフィルムPFと
の密着領域(面積)は、この凸部から放射状に急速に拡
大する。つまり、パターンフィルムPFは、凸部から順
次基板Kに密着し、やがて基板Kにその全面に亘り真空
密着する。この場合、パターンフィルムPFと基板Kと
の間にステップS1172の吸引前にはエアー溜まりが
存在していても、このエアー溜まりにおけるエアーはマ
スクプレート310の中央からの撓みにより追い出さ
れ、エアー溜まりは解消される。
【0069】その後、気密室317の真空レベルが所定
のレベルAに達したか否かを判断し(ステップS117
4)、肯定判断するまで待機する。この真空レベルA
は、マスクプレート310の更なる撓みおよび気密小室
317aの減圧によりシール部434bが再度マスクプ
レート310に当接するレベルに設定されているので、
気密室317と気密小室317aとがパレットシール材
434により遮蔽されるまで待機する。このように気密
室317の真空レベルが所定レベルAとなれば、気密小
室317aが気密室317から独立して気密となるの
で、基板Kは、パターンフィルムPFを介在させてパレ
ット318とともにパレット318に吸着され保持可能
となる。
【0070】そして、気密室317の真空レベルが所定
レベルAとなれば、基板K,パレット318と真空枠ベ
ース458との吸着を解き(ステップS1175)、パ
レット318の真空枠ベース458からの離脱に備え
る。次いで、真空枠ベース458にパレット318を吸
着するための真空枠ベース458上面の溝(図示省略)
および気密室317に到るよう設けられたエアー吹き付
け孔(図示省略)から、図13に白抜き矢印で示すよう
に、エアーを真空枠ベース458上面のパレット318
およびマスクプレート310の端部に吹き付ける(ステ
ップS1176)。つまり、このエアーの吹き付けによ
り、マスクプレート310を更に湾曲させるとともに、
基板KとパターンフィルムPFとの密着を促進させる。
【0071】次いで、シリンダ454を復帰駆動して真
空枠456をその下端位置まで降下させ(ステップS1
177)、気密小室317aの真空レベルが所定のレベ
ルBに達したか否かを判断する(ステップS117
8)。そして、このステップS1178で肯定判断する
まで待機する。このレベルBは、ステップS1174に
おけるレベルAよりも真空度が高いレベルに設定されて
いる。これは、次のような理由による。つまり、ステッ
プS1172では真空枠456を上昇させて基板Kとパ
ターンフィルムPFとをその周縁部において離間させる
ので、気密小室317aの真空レベルが上がっても、基
板Kの厚さやマスクプレート310の撓みの程度によっ
てはパレットシール材434が基板Kの厚み以下に圧縮
されないことがある。特に、基板Kのサイズが大きく、
基板Kの周縁がパレットシール材434の近傍にある場
合には、パレットシール材434の圧縮不良が起き易
い。このような事態になると、気密小室317A内の空
気を継続して吸引しても基板Kの周縁付近において基板
KとパターンフィルムPFとが密着しない虞がある。よ
って、真空レベルがレベルBになれば真空枠456を降
下させてマスクプレート310の撓みを弛め、基板Kの
周縁付近においても基板KとパターンフィルムPFとが
密着するようにするのである。そして、このレベルAよ
りも高いレベルBになれば、基板Kの厚みに拘らず基板
KとパターンフィルムPFとを確実にその全面に亘り真
空密着させることができたとして、次の処理に移行す
る。
【0072】このステップS1178で肯定判断すれ
ば、マスクプレート310およびマスクプレート310
端部の吹き上げを停止するとともに、シリンダ424を
復帰駆動して、真空枠ベース458をXYθテーブル4
10とともにその原点位置(下端位置)まで降下させる
(ステップS1179)。また、このエアー吹き付けを
ステップS1179まで継続することで、真空枠ベース
458からのパレット318の離脱を促進する。そし
て、ステップS1179を実行した後は、次の処理に進
む。このステップS1179を行なうと、マスクプレー
ト310に吸着された第1のパレット318と基板吸着
機構450の真空枠ベース458との間には、第2のパ
レット318の搬入空間が形成されることになる。
【0073】基板のアライメントを経てこのようにマス
クプレート310に基板Kが吸着されれば、基板Kの露
光を行なうことができる。また、マスクプレート310
に基板Kが吸着され基板吸着機構450が降下すれば、
基板吸着機構450とマスクプレート310との間には
第2のパレット318の搬入空間が形成されるので、基
板吸着機構450に第2のパレット318を搬入するこ
とができる。よって、露光条件をオン(ステップS11
80)とするとともに、次のパレット(第2のパレット
318)を基板排出部600から搬入する次パレット搬
入条件をオンとする(ステップS1190)。そして、
本ルーチンを一旦終了し、上記処理を繰り返す。
【0074】よって、基板露光部300では、基板露光
に先立つ上記した基板搬入・アライメントルーチンの各
処理が一旦完了すれば、次の基板Kについてのこの基板
搬入・アライメントルーチンを新たに実行できるとし
て、ステップS1100からの処理が、繰り返される。
換言すれば、基板Kが露光されている間にも、次の基板
Kについて基板の搬入およびアライメントが行なわれ
る。しかも、基板Kの露光処理に要する時間は基板搬入
・アライメントルーチンに要する時間より長いので、基
板Kの露光処理の間に、次の基板Kについての基板搬入
・アライメントルーチンは終了する。なお、ステップS
1180,1190においてオンされた露光条件および
次パレット搬入条件は、所定のタイミング、例えば次の
基板Kの真空枠ベース458への供給が完了した時点で
オフとされる。また、本ルーチンに続いては、ステップ
S1180の露光条件の成立を受けて露光制御(露光ル
ーチン)が行なわれ、光源302による基板露光が開始
される。更に、ステップS1190の次パレット搬入条
件の成立を受けてパレット循環制御(パレット循環ルー
チン)が行なわれ、基板排出搬送部800による基板露
光部300へのパレット318の返送が開始される。
【0075】以上説明したように本実施例の露光装置1
00では、基板露光のためにパターンフィルムPFと基
板Kとを密着させるに際して、基板Kとパターンフィル
ムPFとを積層させた後、可撓性を有するマスクプレー
ト310を真空枠456によりその端部で強制的に持ち
上げる。そして、真空枠ベース458の周囲に気密室3
17を形成して気密に維持したまま、マスクプレート3
10をその中央を基板Kに対して凸状に湾曲して撓ませ
この気密室の容積の増大を図る。そして、この気密室3
17内を吸引して、この気密室317の減圧(負圧化)
を急速に進行させる。しかも、マスクプレート310の
撓みにより、マスクプレート310下面のパターンフィ
ルムPFを、その中央において基板Kに積層したまま或
いは僅かに離間させるに過ぎない。
【0076】このため、本実施例の露光装置100で
は、パターンフィルムPFと基板Kとを当初この凸部で
密着させ、その後はパターンフィルムPFと基板Kとの
密着領域をこの凸部から放射状に急速に拡大させる。こ
の結果、本実施例の露光装置100によれば、パターン
フィルムPFと基板Kとをその全面に亘り速やかに且つ
確実に真空密着することができる。また、このような基
板KとパターンフィルムPFとの真空密着化の前に基板
KとパターンフィルムPFとの間にエアー溜まりが存在
していても、本実施例の露光装置100によれば、エア
ーを追い出してこのエアー溜まりを解消し基板Kとパタ
ーンフィルムPFとを真空密着できるので、露光品質を
向上させることができる。
【0077】更に、本実施例の露光装置100では、中
空部を有するような特別のシール材やこれに接続するエ
アー配管等を必要としない。よって、本実施例の露光装
置100によれば、基板KとパターンフィルムPFとの
密着に関与する構成を簡略化することができる。
【0078】また、本実施例の露光装置100では、パ
レット318に基板KとパターンフィルムPFとを密着
させるためのエアー配管等を要しないので、パレット3
18を基板露光部300に固定しておく必要がない。こ
の結果、本実施例の露光装置100によれば、2枚のパ
レット318を交互に基板露光部300に搬入して基板
Kの吸着等に用い基板露光を連続的に行なうことがで
き、生産効率を向上させることができる。
【0079】加えて、本実施例の露光装置100によれ
ば、次のような効果を奏することができる。 本実施例では、基板KとパターンフィルムPFとの密
着後に真空枠ベース458側のパレット318の吸着を
解除し、次いでパレット318下面にエアーを吹き付け
る。よって、パレット318を介した基板Kの押し上げ
を行なうので、基板KとパターンフィルムPFとの密着
を促進させることができる。 マスクプレート310への基板Kおよびパレット31
8の吸着レベル(真空レベル)を2段階に設定し、第1
段階の真空レベルAにて真空枠ベース458周囲の真空
枠456を降下させ、その後第、2段階の真空レベルB
まで吸引を行なう。このため、マスクプレート310の
湾曲の程度や基板Kの厚み,サイズに拘らず、基板Kと
パターンフィルムPFとをその周縁部においても確実に
真空密着させることができる。
【0080】以上本発明の一実施例について説明した
が、本発明はこの様な実施例になんら限定されるもので
はなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々な
る態様で実施し得ることは勿論である。例えば、本実施
例では、マスクプレート310を保持する露光枠体30
4とパレット318を吸着・保持する基板吸着機構45
0とを上下に対向させた構成としたが、露光枠体304
と基板吸着機構450とを左右に対向させて有する露光
装置に適用することもできる。
【0081】また、パレットシール材434は、図面に
示した形状に限られるわけではなく、図19に示すよう
なパレットシール材434A,パレットシール材434
Bであってもよいことは勿論である。この図19に示す
両パレットシール材にあっても、シール基部の厚みやシ
ール部の434aの高さ等は、パレットシール材434
と同じように調製されている。
【0082】更に、本実施例では、アライメント完了後
における基板KとパターンフィルムPFとの密着を行な
う場合について説明した。しかし、真空枠456による
マスクプレート310の端部持ち上げ、気密室317内
の吸引を、基板KとパターンフィルムPFとのズレ量を
読み取るためのアライメント動作において行なうよう構
成することもできる。
【0083】また、本実施例では、基板Kを真空枠ベー
ス458から切り放してマスクプレート310に吸着保
持する構成の露光装置100について説明した。しかし
これに限るわけではなく、実開平1−139237号に
示されている露光装置のように、基板をマスクプレート
に吸着保持する必要のない露光装置に適用できることは
勿論である。
【0084】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の露光装置
では、基板露光のために原板と基板とを密着させるに際
して、まず、パレットの基板と保持板の原板とを積層さ
せ、その後、気密枠体を移動してパレット載置部を取り
囲む部位に気密室を形成する。そして、この気密室を気
密に維持したまま保持板を撓ませて気密室の容積増大を
図り、気密室を減圧する。しかも、気密室の減圧化を気
密室の吸引により促進させて、吸引に必要な時間を短縮
化できる。一方、本発明の露光装置では、保持板を撓ま
せることより保持板および原板の中央部を基板に対して
凸とし、原板をこの凸部において基板と密着或いは最も
接近させる。
【0085】この結果、本発明の露光装置によれば、原
板の凸部においてこの原板と基板とをまず密着させるこ
とができ、しかも、基板と原板との密着領域をこの凸部
から放射状に急速に拡大させて、基板を原板にその全面
に亘り速やかに且つ確実に密着させることができる。ま
た、このような基板と原板との密着化の前に基板と原板
との間にエアー溜まりが存在していても、本発明の露光
装置によれば、原板の凸部から基板と原板との密着領域
を放射状に拡大することで、このエアー溜まり内の空気
を追い出してエアー溜まりを解消し、基板と原板とを確
実に密着できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施例の露光装置100の概略平
面図。
【図2】露光装置100全体の概略側面図。
【図3】露光枠体304における下部露光枠体308の
平面図。
【図4】図3における4−4線拡大断面図。
【図5】マスクプレート310の平面図。
【図6】図3における6−6線拡大断面図。
【図7】図3における7−7線拡大断面図。
【図8】マスクプレート310の位置決め溝313と下
部露光枠体308における位置決めピン374の嵌合の
様子を説明するための説明図であり、図7のM方向矢視
図。
【図9】図3における9−9線拡大断面図。
【図10】図3における10−10線拡大断面図。
【図11】パレット318の概略平面図。
【図12】図11における12−12線拡大断面図。
【図13】真空枠456の上昇の程度やマスクプレート
310の湾曲の程度を誇張して気密室317の様子を模
式的に表わした説明図。
【図14】図11における14−14線拡大断面図。
【図15】図11における15−15線拡大断面図。
【図16】露光装置100の電気的な構成を示すブロッ
ク図。
【図17】露光装置100における制御のうち、基板搬
入・アライメントルーチンを示すフローチャート。
【図18】基板搬入・アライメントルーチンにおける処
理の詳細を示すフローチャート。
【図19】パレットシール材434の変形例の説明図。
【符号の説明】
100…露光装置 200…基板供給部 300…基板露光部 302…光源 304…露光枠体 306…上部露光枠体 308…下部露光枠体 310…マスクプレート 312,314…CCDカメラ 315…吸引孔 317…気密室 318…パレット 324…ガイドレール 330…ガイドシャフト 364…位置決め機構 370…位置決め機構 373…位置決め機構 381…マスクプレートリフト機構 391…基板吸引機構 392…シリンダ 393…受け具 394…ピン 395…回動腕 396…吸引ブロック 396a…吸引パット 397…スプリング 398…スペーサ 399…ブロック 410…XYθテーブル 424…シリンダ 430…枠体 431…梁 432…樹脂プレート 433…金具 434…パレットシール材 434A…パレットシール材 434B…パレットシール材 434a…シール基部 434b…シール部 435…基板吸引用凹部 436,437…吸着プレート 438…吸着座リング 439…エアー溜まり 440…逆止弁 441…吸引室 442…エアーホース 443…傘バルブ 444…透孔 445a…吸引孔 445b…吸引孔 446…吸着ポート 447…傘バルブ 448…透孔 449…吸引室 450…基板吸着機構 456…真空枠 458…真空枠ベース 460…シール材 462…シール材 464…パレット受けシリンダ 467…吸着ソケット 470…コーナープレート 472…パレット位置決め穴 600…基板排出部 630…基板搬出ローラ列 650…基板離脱機構 651,652…基板離脱ユニット 700…基板供給搬送部 702…基板吸着ボード 800…基板排出搬送部 802…基板搬送ユニット 810…パレット吸着搬送アーム 900…制御装置 912…画像処理装置 914…パネルコントローラ 922…ディスプレイ 924…キーボード K…基板 PF…パターンフィルム
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−295055(JP,A) 特開 昭63−312635(JP,A) 特開 平1−291255(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03F 7/20 - 9/02 G03B 27/02 G03B 27/20 H05K 3/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原板と基板とを密着させて露光する露光
    装置であって、 上記基板を保持するパレットと、 可撓性を有し、かつ上記原板を密着して保持する保持板
    と、 該保持板に対向して設置されかつ上記パレットが載置さ
    れるパレット載置部と、 該パレット載置部に対して独立して可動し、該パレット
    載置部を取り囲む部位に、上記保持板と密着した場合に
    は気密室を形成する気密枠体と、 上記保持板と上記パレット載置部のパレットとを相対的
    に移動して、上記原板と基板とを積層させる相対移動手
    段と、 上記気密枠体を保持板に対して進退駆動する駆動手段
    と、 上記気密室に接続され、該気密室の空気を吸引する吸引
    手段と、 上記相対移動手段により保持板とパレットが移動して積
    層された後、上記駆動手段を制御して、上記気密室を気
    密に維持したまま上記保持板を撓ませかつ該気密室の容
    積を増大させる方向へ気密枠体を駆動すると共に、上記
    吸引手段に対して吸引の開始を指令する制御手段と、 を備えたことを特徴とする露光装置。
JP5160347A 1993-06-05 1993-06-05 露光装置 Expired - Fee Related JP2835484B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5160347A JP2835484B2 (ja) 1993-06-05 1993-06-05 露光装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5160347A JP2835484B2 (ja) 1993-06-05 1993-06-05 露光装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06348029A JPH06348029A (ja) 1994-12-22
JP2835484B2 true JP2835484B2 (ja) 1998-12-14

Family

ID=15713024

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5160347A Expired - Fee Related JP2835484B2 (ja) 1993-06-05 1993-06-05 露光装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2835484B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06348029A (ja) 1994-12-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI661505B (zh) Transfer device, transfer method, exposure device, and component manufacturing method
JP3295529B2 (ja) Ic部品実装方法及び装置
JP5525190B2 (ja) 塗布装置及び塗布方法
KR101247900B1 (ko) 액정 기판 접합 시스템
JP2007112626A (ja) 基板搬送装置及び基板検査装置並びに基板搬送方法
JP4052826B2 (ja) マスクと露光対象基板との搬送に兼用できる搬送アーム及びそれを備えた露光装置
JP3823118B2 (ja) 基板組立装置
JP2004102215A (ja) 基板組立装置
JP2835484B2 (ja) 露光装置
KR100828312B1 (ko) 구동용 회로기판의 본딩장치 및 그 방법
JPH09252011A (ja) リッド装着装置
JPH06348030A (ja) 露光装置
JPH04350857A (ja) 自動露光装置におけるワークの位置決め方法
JPH06348025A (ja) 露光装置の搬送装置
JP5205107B2 (ja) 基板貼合せ方法および基板貼合せ装置
JP2001343753A (ja) 基板搬送機構および露光装置
JP2002251017A (ja) 露光装置
JP2003247819A (ja) 基板貼合装置および基板貼合方法
JPH06348031A (ja) 露光装置
JP4142233B2 (ja) 部品吸着ヘッド、及びそれを用いた部品実装装置並びに部品実装方法
JP2003255311A (ja) 基板貼り合わせ方法及び装置
US20230290666A1 (en) Semiconductor manufacturing apparatus, carrier jig, and manufacturing method of semiconductor device
JP2552197B2 (ja) 自動露光装置および投入ステージ
JPH06348024A (ja) 露光装置
JPH06345289A (ja) 搬送装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees