JPH06348024A - 露光装置 - Google Patents

露光装置

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Publication number
JPH06348024A
JPH06348024A JP5157927A JP15792793A JPH06348024A JP H06348024 A JPH06348024 A JP H06348024A JP 5157927 A JP5157927 A JP 5157927A JP 15792793 A JP15792793 A JP 15792793A JP H06348024 A JPH06348024 A JP H06348024A
Authority
JP
Japan
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substrate
pallet
exposure
suction
unit
Prior art date
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Pending
Application number
JP5157927A
Other languages
English (en)
Inventor
Masatoshi Ueno
雅敏 上野
Mitsuo Inoue
光郎 井上
Shoji Komatsubara
正二 小松原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Publication date
Application filed by Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd filed Critical Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Priority to JP5157927A priority Critical patent/JPH06348024A/ja
Publication of JPH06348024A publication Critical patent/JPH06348024A/ja
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 設置スペースが小さく、しかも生産性が高い
露光装置を提供する。 【構成】 露光装置100は、装置中央の基板露光部3
00の露光枠体304にはマスクプレート310を保持
し、露光枠体304下方の基板吸着機構450の真空枠
ベース458にはパレット318を保持する。そして、
マスクプレート310下面にパターンフィルムを介在さ
せて基板Kおよびパレット318を吸着して、基板Kを
露光する。この基板露光の間に、下端位置にある基板吸
着機構450の真空枠ベース458上に、他のパレット
318を基板排出部600から搬送し、更にこの他のパ
レット318上に基板供給部200から次の基板Kを搬
送する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばプリント回路基
板や印刷板等の基板にフォトレジスト膜を形成する露光
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の露光装置は、ローラコン
ベヤから搬送された基板を予め位置決めするアライメン
ト部と、露光用の基板を載置する基台を有し、かつ透明
保持板に貼付されたパターンフィルムにこの基板を密着
させて露光する露光部と、上記アライメント部にある基
板を吸着ボードで吸着して露光部の基台に搬送する第1
搬送部と、露光済みの基板を露光部から搬出する第2搬
送部と、を備えている。この露光装置の構成により、ロ
ーラコンベヤにより搬送される基板がアライメント部に
乗せられると、アライメント部は、基板をセンタリング
することによりアライメントする。その後、第1搬送部
によって基板を吸着ボードに吸引吸着して、この状態で
基板を露光部の基台上に搬送する。露光部は、基台を移
動することにより、基板とパターンフィルムとを所定位
置に一致させた後に真空吸着し、この状態で露光する。
露光された基板は、第2搬送部により露光部から搬出さ
れる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような露光装置と
して、アライメント部を露光部と直列に設置した外合わ
せタイプと、アライメント部を露光部と同一場所に設置
した内合わせタイプとがある。上記外合わせタイプで
は、アライメント動作を行なった後に、第1搬送部によ
って基板を露光部に搬送するので、基板の位置決め精度
が第1搬送部の機械的精度に依存し、高い精度とするこ
とができず、また、アライメント部と露光部とを1ライ
ンに配置するので、ラインが長くなるという問題もあっ
た。
【0004】一方、内合わせタイプの露光装置では、露
光部で露光直前にアライメント動作を行なうので、高精
度なアライメントができるが、基板の搬送、アライメン
ト動作及び露光動作が時系列的に行なわれ、露光時に基
板の搬送やアライメント動作ができないので、生産性が
低いという問題があった。
【0005】こうした問題を解決するために、実公平4
−46275号公報に示すように、複数のパレットで基
板を搬送しながら、露光時にも、他の基板の搬送等の準
備工程を行なうものがある。この従来の技術は、ローラ
コンベヤの側方に露光部を設置し、ローラコンベヤで搬
送される基板を授受機構で起立させ、この起立状態で基
板を露光部に搬送して露光するものである。
【0006】しかし、この露光装置では、ローラコンベ
ヤの側方へ露光部をはみ出して配置しているので、複数
の露光装置を1ライン上に設置すると、露光部だけが幅
広になり、設置スペースを有効に利用できないという問
題がある。また、基板を授受機構で起立させているので
構成が複雑になるという問題もある。
【0007】本発明は、上記従来の技術の問題を解決す
るものであり、設置スペースが小さく、しかも生産性が
高い露光装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
になされた本発明は、複数のパレットを交互に用い、該
パレットに基板を載置した状態で搬送して、パターンを
有する原板に上記基板を真空吸着させて露光する露光装
置において、上記パレットを保持する基台と、この基台
の上方に設けられ、上記原板を保持する保持板と、上記
パレット上の基板と上記保持板の原板とを密着または離
反させるように上記基台と保持板とを相対的に昇降駆動
する昇降手段と、この昇降手段の昇降駆動により密着し
た基板と原板とを真空吸着し、該真空吸着状態にて基板
に上記パターンを露光する露光手段と、上記基板を基台
のパレット上に搬入する第1搬送手段と、上記露光手段
による露光終了後に、露光手段から基板およびパレット
を一体的に搬出し、パレット上から基板を取り除くと共
に、基板が取り除かれたパレットを基台上に戻す第2搬
送手段と、上記昇降手段、露光手段、第1搬送手段およ
び第2搬送手段を制御する制御手段と、を備え、上記制
御手段は、上記基台上にパレットが保持されかつ該パレ
ット上に基板がないときに、第1搬送手段に対して、基
板をパレット上に搬送する指令を出力する第1制御部
と、上記基台上に基板を保持したパレットがありかつ露
光手段に他の基板および他のパレットがないときに、昇
降手段に対して、原板、基板およびパレットを密着させ
るように基台または保持板を相対的に昇降駆動する指令
を出力し、該密着後に基台をパレットから離反させる指
令を出力する第2制御部と、露光終了後に、第2搬送手
段に対して、基板とパレットとを一体的に露光手段から
搬出する指令を出力し、その後パレット上から基板を取
り除く指令を出力する第3制御部と、他のパレット上の
基板が原板に密着していると共に、パレットを保持して
いない基台が保持板に対し離反している位置にあるとき
に、第2搬送手段に対して、基板が取り除かれたパレッ
トを基台上に搬送する指令を出力する第4制御部と、を
備えたことを特徴とする。
【0009】
【作用】本発明に係る制御手段の第1ないし第4制御部
は、第1搬送手段、昇降手段および第2搬送手段を駆動
制御することにより、複数のパレットを交互に用いて基
板を搬送して、露光手段にて基板と原板とを吸着させて
露光する。
【0010】即ち、第1搬送手段は、基台上にパレット
が保持されているが、該パレット上に基板がないとき
に、基板を基台上のパレット上に搬送する。昇降手段
は、基板を保持したパレットが基台上にあり、かつ露光
手段に他の基板およびパレットがないときに、基台また
は保持板を相対的に昇降駆動して基板と原板とをアライ
メントして密着させ、そして、露光後に、基台と保持板
とを離反させる。第2搬送手段は、露光終了後に、露光
済みの基板とパレットとを一体的に露光手段から排出
し、その後パレット上から基板を取り除く。また、第2
搬送手段は、基台上に他のパレットがないときに、上記
基板が取り除かれたパレットを基台上に搬送する。
【0011】従って、露光手段にパレットと一体になっ
た基板があり露光を行なっているときに、第2搬送手段
により他のパレットを基台上に搬送し、この他のパレッ
ト上に、第1搬送手段により基板を搬送している。こう
したパレットおよび基板の搬送という露光前の準備工程
を、露光手段による露光の動作と並行して行なってい
る。
【0012】
【実施例】次に、本発明に係る露光装置の好適な実施例
について、以下の順序に従い図面を用いて説明する。 A:実施例の露光装置の全体構成および動作の概況 B:基板供給部の構成 C:基板供給部における構成部材の駆動状況 D:基板露光部の構成 E:基板露光部における構成部材の駆動状況 F:基板排出部の構成 G:基板排出部における構成部材の駆動状況 H:基板供給搬送部の構成 I:基板供給搬送部における構成部材の駆動状況 J:基板排出搬送部の構成 K:基板排出搬送部における構成部材の駆動状況 L:露光装置の電気的構成 M:露光装置における制御
【0013】A:実施例の露光装置の全体構成および動
作の概況 実施例の露光装置100は、プリント配線基板(以下、
基板という)の片面(例えば基板表面)にマスクプレー
トにおける配線パターンを露光するものであり、次のよ
うな構成を備える。図1に示すように、露光装置100
は、外部から搬入された基板Kを後工程に適切に供給す
るための位置決めいわゆるプリアライメントを行なう基
板供給部200と、基板Kとマスクプレートとを密着さ
せ基板Kに配線パターンを露光する基板露光部300
と、露光済みの基板を装置外部に排出するための基板排
出部600とを、装置フレーム102に固定して備え
る。また、露光装置100は、基板供給部200と基板
露光部300との間における基板搬送を行なう基板供給
搬送部700、および、基板露光部300と基板排出部
600との間における基板搬送を行なう基板排出搬送部
800を、装置フレーム102に図中矢印方向に移動自
在に備える。
【0014】この露光装置100は、基板の保持,搬送
および基板露光等に関する一連の動作において常時2枚
のパレット318(図7参照)を用いる。つまり、露光
装置100は、露光開始時には1枚のパレット318を
基板露光部300に用意しておき、もう1枚のパレット
318を基板排出部600に待機させている。この状態
から露光装置100は基板露光のための動作を開始し、
その概略は次の通りである。
【0015】まず、露光装置100は、外部から搬入さ
れた基板Kを基板供給部200にてプリアライメントす
る。次いで、露光装置100は、プリアライメントした
基板Kを、基板供給搬送部700により基板露光部30
0のパレット318(第1のパレット318)上に搬送
する。そして、露光装置100は、基板露光部300に
て次の一連の動作を行なう。つまり、露光装置100
は、第1のパレット318上の基板とマスクプレート下
面のパターンフィルムとの位置合わせ(アライメン
ト)、マスクプレートへの第1のパレット318および
基板の保持(真空密着)、並びに基板Kへの配線パター
ンの露光を順次行なう。そして、露光装置100は、こ
の基板露光の間に、基板排出部600に待機させおいた
もう1枚のパレット318(第2のパレット318)
を、基板露光部300において露光中の基板Kが載置さ
れマスクプレートに吸着されている第1のパレット31
8の下方に搬送する。次いで、次に露光処理する基板K
を基板供給部200にてプリアライメントした後、基板
供給搬送部700により基板露光部300の上記第2の
パレット318上に搬送する。
【0016】更に、露光装置100は、露光済みの基板
を第1のパレット318とともに基板排出搬送部800
により基板露光部300から基板排出部600に搬送す
る。次いで、次回の露光処理として、第2のパレット3
18上の基板についての位置合わせ(アライメント)、
マスクプレートへの第2のパレット318および基板の
保持(真空密着)、並びに基板Kへの配線パターンの露
光を行なう。つまり、露光装置100は、常時2枚のパ
レット318を用い連続的に露光処理する。そして、露
光装置100は、この次回の露光処理と平行して、基板
排出部600に搬送済みの露光済み基板を基板排出部6
00により装置外部、例えば基板反転装置(図示省略)
に排出する。この場合には、基板反転装置で反転された
基板の裏面に、もう1台の露光装置100により別の配
線パターンが露光される。以下、露光装置100の各部
の構成について、詳細に説明する。
【0017】B:基板供給部の構成 基板供給部200は、外部から搬入された基板Kをプリ
アライメントすべく、次のような構成を備える。図2に
示すように、基板供給部200は、その上面に基板Kの
搬送のための3列のローラ列202,204,206を
備える。各ローラ列のそれぞれのローラは、上部枠体2
08に回転自在に軸支されており、下部枠体210内に
組み付けられたモータ211(図34参照)の駆動力を
タイミングベルト等の図示しない伝達機構を介して受
け、正逆回転する。よって、この基板供給部200まで
外部から搬入された基板Kは、3列のローラ列202,
204,206の各ローラにより基板供給部200に引
き込まれ、後述するようにプリアライメントされる。
【0018】基板供給部200は、ローラ列202とロ
ーラ列204との間およびローラ列204とローラ列2
06との間に、各ローラ列202,204,206の被
搬送物(基板K)の搬送面から突出したX軸ガイドピン
212,214,216,218を有する。また、基板
供給部200は、ローラ列202およびローラ列206
におけるローラとローラとの間に、上記基板Kの搬送面
から突出したY軸ガイドピン220,222,224,
226を有する。上記の各々のガイドピンは、図3に示
すように、その先端に樹脂製の基板当たりローラ228
をE型止め輪229にて回転自在に係止して備える。こ
の基板当たりローラ228の外周面は、上部が大径のテ
ーパ面となっている。
【0019】上記した各X軸ガイドピンのうち、X軸ガ
イドピン212とX軸ガイドピン214とは対となって
後述のX軸センタリングユニット230を構成し、X軸
ガイドピン216とX軸ガイドピン218とは対となっ
てX軸センタリングユニット254を構成する。一方、
各Y軸ガイドピンのうち、Y軸ガイドピン220とY軸
ガイドピン222とは対となって後述のY軸センタリン
グユニット260を構成し、Y軸ガイドピン224とY
軸ガイドピン226とは対となってY軸センタリングユ
ニット280を構成する。そして、各X軸センタリング
ユニットは図中矢印X(X軸)に沿って移動すべく、ま
た、Y軸センタリングユニットは図中矢印Y(Y軸)に
沿って移動すべく、それぞれ次のように構成されてい
る。
【0020】X軸センタリングユニット230は、図2
におけるX軸ガイドピン212,214の手前を図中4
−4線に沿って破断した図4に示すように、平行な2本
のX軸ガイドシャフト232に摺動自在に支持されてい
る。この2本のX軸ガイドシャフト232は、図2に示
すように、各ローラ列202,204,206の被搬送
物(基板K)の搬送面と平行に、且つ、X軸に沿って下
部枠体210の側面間に掛け渡されている。
【0021】X軸センタリングユニット230は、X軸
ガイドシャフト232にブシュ234を介して嵌合しX
軸ガイドシャフト232に沿って摺動するユニットベー
ス236と、X軸ガイドピン212,214が立設され
るプレート238と、このプレート238の両端に固定
された左右の上下動シャフト240と、X軸ガイドピン
212に平行にプレート238に立設された基板検出セ
ンサ242とを備える。基板検出センサ242は反射型
の光センサであり、当該センサの検出面は、図4に示す
ように、各ローラ列202,204,206により搬送
される基板Kの下方に位置する。そして、この基板検出
センサ242は、基板Kの有無を検出するために用いら
れる。また、上下動シャフト240は、プレート238
の両端(X軸ガイドピン212,214の下方)に固定
されたブシュ244に嵌合されており、当該ブシュを介
して上下に摺動する。ユニットベース236の中央凹部
には、シリンダ246が設置されており、このシリンダ
246のロッドはその先端においてプレート238と固
定されている。
【0022】更に、X軸センタリングユニット230
は、図4および各ローラ列202等を省略した基板供給
部200の平面図である図5に示すように、タイミング
ベルト248(歯付ベルト)に、連結金具250により
連結固定されている。このタイミングベルト248は、
図5に示すように、下部枠体210内にX軸に沿って駆
動側タイミングプーリ251(歯付プーリ)と従動側タ
イミングプーリ252の間に掛け渡されており、正逆回
転するパルスモータ253により駆動する。なお、説明
の便宜上、図中矢印aの回転方向を、パルスモータ25
3の正転方向とする。
【0023】図5に示すように、このX軸センタリング
ユニット230と対向するX軸センタリングユニット2
54は、上記したX軸センタリングユニット230と同
一の構成を備える。そして、X軸センタリングユニット
254は、連結金具256によりタイミングベルト24
8に連結固定されている。なお、X軸センタリングユニ
ット230は、パルスモータ253が正転した場合のタ
イミングベルト248の往路側に、X軸センタリングユ
ニット254はタイミングベルト248の復路側に、そ
れぞれ連結固定されている。図4および図5に示すよう
に、X軸センタリングユニット254も、基板Kの有無
を検出するための基板検出センサ258をX軸ガイドピ
ン218の手前(基板供給部200の中央側)に備え
る。
【0024】従って、パルスモータ253を図中矢印a
の回転方向に正転させると、X軸センタリングユニット
230およびX軸センタリングユニット254は、図5
中に二点鎖線で示す原点位置からX軸ガイドシャフト2
32に沿って、即ちX軸に沿って基板供給部200中央
部にそれぞれ前進する。一方、パルスモータ253を逆
転させると、X軸センタリングユニット230およびX
軸センタリングユニット254は、X軸に沿って原点位
置に後退(退避)する。また、この両X軸センタリング
ユニット230,254のそれぞれのシリンダ246を
駆動してそのロッドを伸長させると、X軸センタリング
ユニット230,254は、図4中に実線で示すよう
に、各X軸ガイドピン212,214,216,218
先端の基板当たりローラ228を、各ローラ列202,
204,206の被搬送物(基板K)の搬送面から突出
させる。更に、それぞれのシリンダ246を駆動してそ
のロッドを引き戻すと、X軸センタリングユニット23
0,254は、各X軸ガイドピン先端の基板当たりロー
ラ228を、上記搬送面から下方に退避させ基板Kと干
渉させない。
【0025】Y軸センタリングユニット260は、図2
におけるY軸ガイドピン220,222の手前を図中6
−6線に沿って破断した図6に示すように、平行な2本
のY軸ガイドシャフト262に摺動自在に支持されてい
る。この2本のY軸ガイドシャフト262は、図2およ
び図5に示すように、各ローラ列202,204,20
6の被搬送物(基板K)の搬送面と平行に、且つ、Y軸
に沿って下部枠体210の側面間に掛け渡されている。
【0026】Y軸センタリングユニット260は、Y軸
ガイドシャフト262にブシュ264を介して嵌合しY
軸ガイドシャフト262に沿って摺動するユニットベー
ス266と、このユニットベース266の上面に固定さ
れY軸ガイドピン220,222が立設されるプレート
268とを備える。
【0027】更に、Y軸センタリングユニット260
は、図6および図5に示すように、タイミングベルト2
70に、連結金具272により連結固定されている。こ
のタイミングベルト270は、図5に示すように、下部
枠体210内にY軸に沿って駆動側タイミングプーリ2
74と従動側タイミングプーリ276の間に掛け渡され
ており、正逆回転するパルスモータ277により駆動す
る。なお、説明の便宜上、図中矢印bの回転方向を、パ
ルスモータ277の正転方向とする。
【0028】図5に示すように、このY軸センタリング
ユニット260と対向するY軸センタリングユニット2
80は、上記したY軸センタリングユニット260と同
一の構成を備え、連結金具282によりタイミングベル
ト270に連結固定されている。なお、Y軸センタリン
グユニット260は、パルスモータ277が正転した場
合のタイミングベルト270の復路側に、Y軸センタリ
ングユニット280はタイミングベルト270の往路側
に、それぞれ連結固定されている。
【0029】従って、パルスモータ277を図中矢印b
の回転方向に正転させると、Y軸センタリングユニット
260およびY軸センタリングユニット280は、図5
中に二点鎖線で示す原点位置からY軸ガイドシャフト2
62に沿って、即ちY軸に沿って基板供給部200中央
部にそれぞれ前進する。一方、パルスモータ277を逆
転させると、Y軸センタリングユニット260およびY
軸センタリングユニット280は、Y軸に沿って原点位
置に後退(退避)する。
【0030】なお、各Y軸センタリングユニットにおけ
るY軸ガイドピン220,222ないしY軸ガイドピン
224,226は、それぞれのユニットのプレートに固
定されており、各ローラ列202,204,206の被
搬送物(基板K)の搬送面から常時突出されている。ま
た、Y軸センタリングユニット280は、基板Kの有無
を検出するための基板検出センサ284をY軸ガイドピ
ン224,226の間に備える。この基板検出センサ2
84は、図2および図5に示すように、Y軸ガイドピン
224,226より基板供給部200の中央側に配置さ
れている。
【0031】このほか、基板供給部200は、各軸のセ
ンタリングユニットがそれぞれ原点位置にある時にオン
信号を出力する原点センサ285,287と、各軸のセ
ンタリングユニットがそれぞれ前進端位置にある時にオ
ン信号を出力する前進端センサ286,288とを有す
る。これら各センサは、各軸のセンタリングユニットの
原点復帰やオーバーラン確認等に用いられる。なお、各
軸のセンタリングユニットの前進端位置は、各軸のセン
タリングユニットがこれ以上前進すると隣合うセンタリ
ングユニットやその他の構成部材等に干渉してしまう位
置を規定するものである。そして、各軸のセンタリング
ユニットのストロークエンドは、該当するパルスモータ
に与えられるパルス数で定まり、この前進端位置の手前
に設定されている。また、基板供給部200は、図2に
示すように、基板Kの搬入側に基板搬入センサ290を
有する。これら各センサは、反射型の光センサである。
【0032】C:基板供給部における構成部材の駆動状
況 以上説明した基板供給部200における各構成部材の駆
動状況は以下の通りである。
【0033】C−(1) 基板供給部200は、露光装置100における基板露光
の開始に当たり、電源投入時や基板ロットの変更時等に
あっては、まず、X軸センタリングユニット230,2
54およびY軸センタリングユニット260,280を
図5に示す原点位置に復帰する。また、基板供給部20
0は、外部からの基板搬入側のX軸センタリングユニッ
ト230にあっては、このセンタリングユニットのX軸
ガイドピン212,214先端の基板当たりローラ22
8を、各ローラ列202,204,206における基板
Kの搬送面から下方に退避させる。こうして、基板供給
部200は、外部からの基板搬入に備える。なお、この
X軸ガイドピン212,214の降下は、基板Kの搬入
ごとにも行なわれる。
【0034】C−(2) そして、図2に示すように外部から基板Kが搬入される
と、基板供給部200は、モータ211を駆動して各ロ
ーラ列202,204,206を回転させ、この基板K
をX軸方向に搬送する。なお、基板供給部200は、X
軸センタリングユニット254の基板検出センサ258
が基板Kを検出するとモータ211の駆動を停止する。
【0035】C−(3) その後、基板供給部200は、X軸センタリングユニッ
ト230,254におけるそれぞれのシリンダ246を
駆動してそのロッドを伸長させ、各X軸ガイドピン21
2,214,216,218先端の基板当たりローラ2
28を基板Kの搬送面から突出させる。つまり、X軸セ
ンタリングユニット254については、基板検出センサ
258により基板Kが検出されてモータ211が停止さ
れ、その後、各X軸ガイドピン216,218先端の基
板当たりローラ228が基板Kの搬送面から突出する。
しかし、基板検出センサ258における基板検出箇所と
X軸センタリングユニット254における各X軸ガイド
ピン216,218先端の基板当たりローラ228との
間は所定間隔だけ離れているので、この基板当たりロー
ラ228と基板Kとが干渉することはない。
【0036】C−(4) 次いで、基板供給部200は、X軸センタリングユニッ
ト230,254をパルスモータ253によりそれぞれ
基板供給部200の中央に移動させ、基板Kを基板供給
部200のX軸中央に移動させる。これにより、基板K
は、X軸において基板供給部200の中央に移動され
る。このX軸センタリングユニット230,254の移
動は、X軸センタリングユニット230の基板検出セン
サ242が基板Kを検出し、パルスモータ253のモー
タ軸に設けられたトルクリミッタが作動するまで継続さ
れる。つまり、X軸センタリングユニット230,25
4は、基板検出センサ242が基板Kを検出した後も継
続して移動し、基板Kをその両側から各X軸ガイドピン
先端の基板当たりローラ228により確実に押し付け
る。
【0037】C−(5) その後、基板供給部200は、Y軸センタリングユニッ
ト260,280をパルスモータ277によりそれぞれ
基板供給部200の中央に移動させ、基板Kを基板供給
部200のY軸中央に移動させる。これにより、基板K
は、Y軸において基板供給部200の中央に移動され
る。このY軸センタリングユニット260,280の移
動は、Y軸センタリングユニット280の基板検出セン
サ284が基板Kを検出し、パルスモータ277のモー
タ軸に設けられたトルクリミッタが作動するまで継続さ
れる。つまり、Y軸センタリングユニット260,28
0は、上記したX軸センタリングユニットと同様、基板
検出センサ284が基板Kを検出した後も継続して移動
し、基板Kをその両側から各Y軸ガイドピン先端の基板
当たりローラ228により確実に押し付ける。
【0038】以上の動作により、基板Kを基板供給部2
00の中央に位置決めするプリアライメントが完了す
る。こうして基板Kがプリアライメントされると、基板
Kは、後述の基板供給搬送部700の基板吸着ボード7
02に吸着され、その後基板露光部300に搬送され
る。
【0039】C−(6) 基板供給搬送部700の基板吸着ボード702に基板K
が吸着されると、基板供給部200は、次の動作を行な
う。即ち、基板供給部200は、X軸センタリングユニ
ット230,254およびY軸センタリングユニット2
60,280を、各ガイドピンの基板当たりローラ22
8が基板Kから僅かに離間し基板Kの上昇を阻害しない
よう、移動(退避)させる。この基板供給部200にお
ける動作により、基板Kは、各軸のセンタリングユニッ
トのX軸ガイドピン212ないし218およびY軸ガイ
ドピン220ないし226の先端の基板当たりローラ2
28のテーパ面と干渉しなくなる(図3参照)。よっ
て、基板Kの持ち上げが可能となる。
【0040】C−(7) その後、基板供給部200は、X軸センタリングユニッ
ト230,254のそれぞれのシリンダ246を復帰駆
動して、各X軸ガイドピン212,214,216,2
18先端の基板当たりローラ228を基板Kの搬送面か
ら下方に引き込む。これにより、次の基板Kの基板供給
部200への搬入が可能となる。
【0041】D:基板露光部の構成 基板露光部300は、露光装置100全体の概略側面図
である図7に示すように、装置フレーム102の中央に
位置し基板供給部200と基板排出部600に挟まれて
いる。そして、基板露光部300は、基板供給搬送部7
00が図中実線で示す位置から図中二点鎖線で示す位置
まで左方に移動してこの基板供給搬送部700が搬送す
る基板Kを受け取り、この基板Kとマスクプレートとを
密着させ基板Kに配線パターンを露光するものである。
なお、基板供給搬送部700の構成および基板Kの搬送
の様子については後述する。
【0042】この基板露光部300は、最上部に紫外領
域の波長の光を照射する光源302を有し、その下方に
露光枠体304を装置フレーム102に固定して備え
る。露光枠体304は、上部露光枠体306と下部露光
枠体308とを有し、この下部露光枠体308によりマ
スクプレート310を保持する。このマスクプレート3
10は、紫外領域の波長の光の透過効率の高い透明な樹
脂製の板材であり、例えばアクリル樹脂等を用いて作成
される。
【0043】マスクプレート310の下面には、基板K
に露光する配線パターンが描かれたパターンフィルム
(図示省略)が密着して予め貼り付けられている。ま
た、上部露光枠体306には2つのCCDカメラ31
2,314が備え付けられており、基板露光部300
は、このCCDカメラ312,314により、後述する
ように、マスクプレート310下面のパターンフィルム
のアライメントマークと基板Kのアライメントマークと
の一致・不一致を検出する。
【0044】このほか、基板露光部300は、露光枠体
304の下方で装置フレーム102内に基板保持ユニッ
ト400を備える。この基板保持ユニット400は、基
板供給搬送部700により基板供給部200から搬送さ
れた基板Kを、当該基板が載置されるパレット318と
ともに吸着・保持する。更に、基板保持ユニット400
は、パレット318に吸着・保持した基板Kと露光枠体
304におけるマスクプレート310下面のパターンフ
ィルムとの位置合わせ(アライメント)を行なう。以
下、露光枠体304および基板保持ユニット400につ
いて説明する。
【0045】露光枠体304の上部露光枠体306は、
その概略斜視図である図8および図1に示すように、図
中X軸方向に沿った両サイドフレーム320,322を
有し、各サイドフレームには、一対のガイドレール32
4が対向して、且つX軸に沿って設置されている。この
一対のガイドレール324には、当該レールに沿って摺
動する2組のプレート326,328が係合されてい
る。各組のプレートの間には、2本のガイドシャフト3
30が上下に、且つY軸に沿って掛け渡されている。そ
して、このガイドシャフト330には、CCDカメラ3
12,314がそれぞれ固定されたカメラ保持プレート
332が摺動自在に組み込まれている。従って、各CC
Dカメラ312,314は、ガイドシャフト330(Y
軸)に沿って自在に移動可能であるとともに、ガイドレ
ール324(X軸)に沿って自在に移動可能である。
【0046】このように各軸に沿ってCCDカメラ31
2,314を移動するために、上部露光枠体306に
は、以下のような駆動系が組み込まれている。即ち、両
サイドフレーム320,322の各々のガイドレール3
24(一方のみ図示)の下方には、タイミングベルト3
34(一方のみ図示)がX軸に沿って掛け渡されてお
り、上部露光枠体306の端部フレーム336内に収納
され正逆回転するパルスモータ338により駆動する。
このタイミングベルト334にパルスモータ338の駆
動力を伝達する伝達機構(プーリ,シャフト等)は、端
部フレーム336および各サイドフレーム320,32
2内に組み込まれている。なお、説明の便宜上、タイミ
ングベルト334の図中矢印cの回転方向を、パルスモ
ータ338の正転方向とする。
【0047】プレート326の各々は、パルスモータ3
38が正転した場合のタイミングベルト334の往路側
に、プレート328の各々は、タイミングベルト334
の復路側に、それぞれ連結固定されている。従って、タ
イミングベルト334が図中矢印cの方向に回転するよ
うパルスモータ338を正転させると、各組のプレート
326,328は、それぞれ上部露光枠体306の中央
に向けてX軸に沿って移動する。一方、パルスモータ3
38を逆転させると、プレート326の各々は端部フレ
ーム336と対向する側の端部フレーム340側に、プ
レート328の各々は端部フレーム336側に移動す
る。従って、基板露光部300は、パルスモータ338
を正逆回転制御して、CCDカメラ312,314をX
軸に沿って移動させる。
【0048】上部露光枠体306の端部フレーム33
6,340の一方には、CCDカメラ312,314が
各端部フレーム近傍のそれぞれのX軸原点位置にある時
にオン信号を出力するCCDカメラX軸原点センサ48
0(図33参照)が設けられている。また、サイドフレ
ーム320,322の一方の中央近傍には、CCDカメ
ラ312,314が上部露光枠体306の中央のX軸前
進端位置にある時にオン信号を出力するCCDカメラX
軸前進端センサ482(図33参照)が設けられてい
る。これら各センサは、CCDカメラ312,314の
X軸方向の原点復帰やオーバーラン確認等に用いられ
る。なお、このX軸前進端位置は、各CCDカメラがこ
れ以上前進するとCCDカメラ同志は干渉しないものの
プレート328等が衝突してしまう位置を規定するもの
である。そして、各CCDカメラのストロークエンド
は、該当するパルスモータに与えられるパルス数で定ま
り、このX軸前進端位置の手前に設定されている。
【0049】各組のプレート326,328の間には、
タイミングベルト342(プレート328側のみ図示)
がY軸に沿って掛け渡されている。そして、このタイミ
ングベルト342は、各組のプレートの一方の側に設置
され正逆回転するパルスモータ344,346により回
転駆動する。このタイミングベルト342には、CCD
カメラ312の固定されたカメラ保持プレート332が
連結固定されている。なお、プレート326側について
も同様である。
【0050】従って、パルスモータ344,346の正
逆回転により、各カメラ保持プレート332はY軸に沿
って両サイドフレーム320,322の間を移動する。
従って、基板露光部300は、上記両パルスモータ34
4,346を正逆回転制御して、CCDカメラ312,
314をY軸に沿って移動させる。
【0051】対向するプレート326,プレート328
の一方には、CCDカメラ312,314が当該一方の
プレート近傍のそれぞれのY軸原点位置にある時にオン
信号を出力するCCDカメラY軸原点センサ484,4
86(図32参照)が設けられている。また、他方のプ
レート326,プレート328には、CCDカメラ31
2,314が当該他方のプレート近傍のY軸前進端位置
にある時にオン信号を出力するCCDカメラY軸前進端
センサ488,490(図32参照)が設けられてい
る。これら各センサは、CCDカメラ312,314の
Y軸方向の原点復帰やオーバーラン確認等に用いられ
る。なお、このY軸前進端位置は、各CCDカメラがこ
れ以上前進するとCCDカメラが図8に示すようにパル
スモータ等に衝突してしまう位置を規定するものであ
る。そして、各CCDカメラのストロークエンドは、該
当するパルスモータに与えられるパルス数で定まり、こ
のY軸前進端位置の手前に設定されている。
【0052】露光枠体304の下部露光枠体308は、
その平面図である図9に示すように、中央が大きく開口
したコの字状の底面板350とその開口部下面に固定さ
れた開口端横板351とで、枠体とされている。この開
口端横板351は、図9における10−10線拡大断面
図である図10に示すように、断面U字形の形鋼を用い
て形成されたフレーム352の開口部に、当該フレーム
の補強用のブロック353を固定して形成されている。
図示するように、ブロック353は、その上面が底面板
350の上面より低くなるよう、フレーム352に固定
されている。底面板350の3方は、その周縁に立設さ
れた側面板354,355,356で取り囲まれてお
り、各側面板は、適宜な間隔でリブ357にて補強され
ている。
【0053】底面板350の上面には、マスクプレート
310のY軸方向の幅より僅かに広い間隔で、ローラガ
イド列358,359,360が対向して、X軸に沿っ
て設置されている。底面板350の開口内部には、ロー
ラガイド列358,359,360の並びに沿ってタイ
ミングベルト361が両側(図9における上下)に掛け
渡されている。しかも、この上下のタイミングベルト3
61は、図中右方向から搬入されたマスクプレート31
0が乗り上げるよう掛け渡されており、モータ362
(図32参照)により正逆回転する。また、上下のタイ
ミングベルト361は、側面板355側の底面板350
の上面に回転自在に軸支されたシャフト363を共通の
モータ駆動力伝達部材とする。よって、上下のタイミン
グベルト361は、同一方向に同時に回転する。
【0054】このため、図中右方向から搬入されたマス
クプレート310は、タイミングベルト361に乗り上
げると、図10中矢印d方向に回転するタイミングベル
ト361により下部露光枠体308へ引き込まれる。一
方、下部露光枠体308へ引き込まれたマスクプレート
310は、矢印dと反対方向に回転するタイミングベル
ト361により下部露光枠体308から搬出される。こ
の場合、マスクプレート310は、対向するローラガイ
ド列358,359,360により案内されつつ、上記
したように移動する。なお、下部露光枠体308へ引き
込まれたマスクプレート310の先端面と対向する位置
には、パターンフィルムの配線パターン等の情報をマス
クプレート310の先端面に貼着されたバーコードから
読み取るバーコードリーダ319が、図9に示すように
底面板350の上面に設置されている。
【0055】このほか、下部露光枠体308には、タイ
ミングベルト361により引き込んだマスクプレート3
10を位置決めする位置決め機構が設けられている。マ
スクプレート310は、図11に示すように、各辺の中
央に、位置決め用の駒311a〜311dを有し、各駒
には、位置決め溝313が形成されている。つまり、上
記位置決め機構は、この位置決め溝313を介してマス
クプレート310を位置決めするものであり、次のよう
にして構成されている。なお、図11に示すように、マ
スクプレート310の位置決め用の駒311a,311
cにおける位置決め溝313は、その開口部がテーパ面
とされている。
【0056】マスクプレート310が下部露光枠体30
8に引き込まれたとき、マスクプレート310の駒31
1bに対応する位置には、図9に示すように、マスクプ
レート310をX軸方向に位置決めする位置決め機構3
64が設けられている。この位置決め機構364は、図
9における12−12線拡大断面図である図12に示す
ように、マスクプレート310の位置決め溝313に嵌
合する径のロッドを有するシリンダ366を、底面板3
50の上面に固定されたL字状のブラケット368で支
持して構成される。
【0057】従って、位置決め機構364は、シリンダ
366を駆動してそのロッドを伸長させて、当該ロッド
をマスクプレート310の駒311bの位置決め溝31
3に嵌合させる。この際、図示するように、シリンダ3
66のロッドは、マスクプレート310の位置決め溝3
13を突き抜け、底面板350の切欠350aまで伸長
する。マスクプレート310の駒311dに対応する位
置にも上記位置決め機構364が設けられているので、
マスクプレート310の駒311dの位置決め溝313
にもシリンダのロッドが嵌合する。よって、各位置決め
機構364のシリンダ366のロッドがマスクプレート
310の上下の駒311b,311dのそれぞれの位置
決め溝313に嵌合するので、マスクプレート310は
X軸方向に対して位置決めされる。
【0058】マスクプレート310の駒311aに対応
する位置、即ちマスクプレート310のY軸方向の辺の
中央および対向するローラガイド列358,359,3
60間の中央の位置には、図9に示すように、マスクプ
レート310をY軸方向に位置決めする位置決め機構3
70が設けられている。この位置決め機構370は、図
10に示すように、マスクプレート310の位置決め溝
313に嵌合する径のシャフト371を、底面板350
の上面に固定されたL字状のブラケット372で垂直に
支持して構成される。よって、マスクプレート310が
タイミングベルト361に乗り上げて下部露光枠体30
8へ引き込まれると、この位置決め機構370は、位置
決め用の駒311aにおける位置決め溝313にシャフ
ト371を嵌合させる。なお、この際、マスクプレート
310が僅かにY軸方向にずれて引き込まれても、位置
決め用の駒311aにおける位置決め溝313の開口部
のテーパ面にシャフト371が当接しマスクプレート3
10はこのテーパ面に案内される。このため、このよう
な場合であっても、位置決め機構370のシャフト37
1は位置決め用の駒311aにおける位置決め溝313
に嵌合する。
【0059】マスクプレート310が下部露光枠体30
8に引き込まれたとき、マスクプレート310の駒31
1cに対応する位置には、図9に示すように、マスクプ
レート310をY軸方向に位置決めする位置決め機構3
73が設けられている。図9における13−13線拡大
断面図である図13に示すように、この位置決め機構3
73は、マスクプレート310の位置決め溝313に嵌
合する径の位置決めピン374と、この位置決めピン3
74の回動中心となるシャフト375とを有し、次のよ
うに構成されている。
【0060】位置決めピン374は、図13に示すよう
に、回動ブロック376に嵌合固定されている。シャフ
ト375は、その一方の端部において、この回動ブロッ
ク376の両側にフレーム352内壁に固定された一対
の軸支ブロック377に回動自在に軸支されている。そ
して、回動ブロック376は、セットネジ376aによ
りシャフト375に固定されている。
【0061】図9,図13に示すように、シャフト37
5の他方の端部には、回動腕378が固定されており、
この回動腕378には、二股の連結具379を介して、
クレビス型のシリンダ380が連結されている。従っ
て、位置決め機構373は、シリンダ380を駆動し回
動腕378,シャフト375を介して位置決めピン37
4をシャフト375の軸を中心に回動させ、図13のM
方向矢視図である図14に示すように、位置決めピン3
74を駒311cにおける位置決め溝313に嵌合させ
る。なお、他の位置決め機構におけるシャフト371お
よびシリンダ366のロッドについても同様である。ま
た、図13およびこの図14に示すように、位置決め溝
313の周囲には、マスクプレート310裏面に逃げ3
10aが形成されている。
【0062】このように、対向する位置決め機構370
と位置決め機構373により、マスクプレート310の
駒311a,311cにおける位置決め溝313にシャ
フト371,位置決めピン374が嵌合するので、マス
クプレート310はY軸方向に対して位置決めされる。
なお、既述したマスクプレート310の引き込み・搬出
時にあっては、位置決め機構373の位置決めピン37
4は、図13に二点鎖線で示す位置に回動し、マスクプ
レート310と干渉することはない。
【0063】また、この下部露光枠体308には、マス
クプレート310を一時的に持ち上げるマスクプレート
リフト機構381が、図9における底面板350の上下
にそれぞれ2ヶ所ずつ設けられている。このマスクプレ
ートリフト機構381は、図9における15−15線拡
大断面図である図15に示すように、底面板350の上
面に下向きに取り付けられたシリンダ382と、底面板
350下面に固定された一対の受け具383にピン38
4を介して軸支された回動腕385と、この回動腕38
5端部に軸支されたローラ386と当接するリフト駒3
87とを有する。
【0064】リフト駒387には、図15および図10
に示すように、長穴状の座ぐり穴が形成されている。こ
の座ぐり穴には、六角穴付きボルト388が配置され底
面板350の開口側端面に締め込まれる。こうして、リ
フト駒387は、底面板350の開口側端面に上下動可
能に係合され、回動腕385端部のローラ386と当接
して当該ローラに支えられている。回動腕385のシリ
ンダ382側端部は二股とされており、その先端にはロ
ーラ389が軸支されている。シリンダ382のロッド
先端には、上下に鍔を有する係合金具390が螺合され
ている。この係合金具390の上下の鍔の間には、回動
腕385のローラ389が組み込まれている。従って、
マスクプレートリフト機構381は、シリンダ382を
そのロッドが伸長するよう駆動して回動腕385をピン
384を中心に揺動させ、回動腕385のローラ386
を介してリフト駒387持ち上げる。この結果、図15
に示すように、マスクプレート310は僅かに持ち上げ
られることになる。この際、マスクプレート310は、
その周囲の4つの位置決め機構のシリンダ366のロッ
ド,シャフト371および位置決めピン374に位置決
めされているので、この位置決めピン374等に案内さ
れて持ち上げられることになる。
【0065】更に、この下部露光枠体308には、上記
した各位置決め機構によりX軸およびY軸方向に対して
位置決めされた基板Kをマスクプレート310の下面に
吸引して保持するための基板吸引機構391が設けられ
ている。この基板吸引機構391は、マスクプレート3
10にあけられた吸引孔315(図11)と対応する位
置に設けられており、次のように構成されている。な
お、パレット318上面への基板Kの密着は、後述の基
板吸着機構450にて行なわれる。
【0066】基板吸引機構391は、図9における16
−16線拡大断面図である図16に示すように、底面板
350の上面に取り付けられたシリンダ392と、側面
板355に固定された一対の受け具393にピン394
を介して軸支された回動腕395と、この回動腕395
先端に設けられた吸引ブロック396とを有する。吸引
ブロック396は、スプリング397により下方に付勢
された状態で回動腕395先端に設けられており、吸引
ブロック396の先端には樹脂製の吸引パット396a
が気密に固定されている。また、吸引ブロック396に
は、図示するように吸引用のエアーホースが接続されて
いる。回動腕395の末端においては、この回動腕39
5とシリンダ392のロッドとが、スペーサ398を介
して連結されている。この場合、回動腕395は皿ばね
座金を介在させてスペーサ398と固定されている。な
お、回動腕395は、薄板を板金加工して形成されてお
り、補強のためにその内部にはブロック399が固定さ
れている。そして、このブロック399をピン394が
貫通し、回動腕395の両側の各受け具393(図9参
照)にピン394が軸支されている。
【0067】従って、基板吸引機構391は、シリンダ
392をそのロッドを押し出すよう駆動して回動腕39
5をピン394を中心に揺動させ、回動腕395先端の
吸引ブロック396における吸引パット396aを、マ
スクプレート310の上面に押し付ける。この結果、図
16に示すように、マスクプレート310の吸引孔31
5は吸引パット396aにより塞がれる。よって、マス
クプレート310とパレット318との間の空気を真空
ポンプ935(図34参照)により吸引ブロック396
のエアーホースを介して吸引すれば、マスクプレート3
10下面に密着してる基板Kは、パレット318ととも
に吸引されマスクプレート310下面に保持されること
になる。
【0068】図7に示すように、上記した露光枠体30
4下方の基板保持ユニット400は、基板Kをパレット
318とともに吸着・保持するための基板吸着機構45
0と、露光枠体304のマスクプレート310と平行な
平面(XY平面)において直交するX軸,Y軸およびX
Y平面に直交する軸(旋回軸)の3軸において上記基板
吸着機構450を駆動制御する3軸制御テーブル、いわ
ゆるXYθテーブル410と、上記基板吸着機構450
をXYθテーブル410ごと上下動させる上下動機構4
20とを有する。上下動機構420は、装置フレーム1
02の中央の脚104,106間に掛け渡して固定され
た下部プレート422内にシリンダ424を内蔵する。
また、上下動機構420の下部プレート422上面に
は、4本(図には2本のみ示す)のガイドシャフト42
6,428が立設されている。なお、XYθテーブル4
10は、各軸ごとにパルスモータ416,417,41
8(図32参照)を内蔵し、ボールネジ,ガイドレール
等の駆動力伝達機器を介して、基板吸着機構450を3
軸駆動制御する。
【0069】XYθテーブル410は、その底面プレー
ト412に設けられたガイドブシュ414に上下動機構
420の各ガイドシャフト426,428を嵌合させ、
底面プレート412にシリンダ424のロッド先端を固
定して、上下動機構420と連結されている。つまり、
XYθテーブル410は、ガイドシャフト426,42
8を介して位置決めされて上下動機構420と連結され
ている。この場合、装置フレーム102への上下動機構
420の固定は、XYθテーブル410の制御軸である
旋回軸が露光枠体304に位置決めされたマスクプレー
ト310の中心と一致するよう配慮して行なわれる。そ
して、このXYθテーブル410に、基板吸着機構45
0が固定されている。
【0070】従って、基板露光部300は、上下動機構
420のシリンダ424を駆動して、基板吸着機構45
0およびXYθテーブル410を一体に、且つ上下動機
構420の各ガイドシャフト426,428に沿って上
下動させる。つまり、基板露光部300は、このように
して基板吸着機構450を上昇させて、パレット318
上の基板Kを露光枠体304のマスクプレート310の
下面に密着させる。また、基板露光部300は、露光枠
体304の下部露光枠体308におけるマスクプレート
リフト機構381によりマスクプレート310が持ち上
げられて基板Kとマスクプレート310とが離間されて
いる間に、XYθテーブル410を3軸制御して、基板
Kとマスクプレート310下面のパターンフィルムとの
位置合わせ(アライメント)を行なう。なお、このアラ
イメントの様子については後述する。
【0071】装置フレーム102の上記した脚104に
は、上下動機構420により上下動される基板吸着機構
450がその原点位置(下端位置)にあることを検出す
るテーブル原点検出センサ492(図33参照)と、基
板吸着機構450がその上昇端位置にあることを検出す
るテーブル上昇端検出センサ494(図33参照)とが
設けられている。これら各センサは、基板吸着機構45
0の原点復帰やオーバーラン確認等に用いられる。ま
た、XYθテーブル410には、図33に示すように、
各軸の原点検出センサであるテーブルX軸原点センサ4
96,テーブルY軸原点センサ498,テーブルθ軸原
点センサ500と、各軸の駆動終端センサであるテーブ
ルX軸終端センサ502,テーブルY軸終端センサ50
4,テーブルθ軸終端センサ506が内蔵されている。
これら各センサも、XYθテーブル410についての各
制御軸における原点復帰やオーバーラン確認等に用いら
れる。
【0072】基板吸着機構450は、図7に示すよう
に、XYθテーブル410に直接固定される架台452
と、この架台452の上面に設置された4つのシリンダ
454(図には2つを示す)により上下動する皿状の真
空枠456と、真空枠456内部に配置され後述の基板
供給搬送部700が搬送する基板Kをパレット318と
ともに吸着する真空枠ベース458とを備える。真空枠
ベース458は、上下方向に伸縮可能なシール材460
により、その周囲に亘って気密に真空枠456に取り付
けられている。また、真空枠456の開口部端面には、
その全周に亘ってシール材462が取り付けられてい
る。
【0073】このほか、架台452の各コーナーには、
真空枠456底面を貫通してパレット受けシリンダ46
4が設置されている。このパレット受けシリンダ464
は、そのロッドを真空枠ベース458を貫通して伸縮さ
せて、後述の基板排出搬送部800が真空枠ベース45
8上方に搬送したパレット318の受け取りおよび受け
取ったパレット318の真空枠ベース458上面への載
置を行なう。
【0074】基板吸着機構450の真空枠ベース458
に吸着されるパレット318は、既述したマスクプレー
ト310(図11参照)より小さく形成されており、次
のような構成を備える。パレット318は、図17およ
びこの図17における18−18線拡大断面図である図
18に示すように、断面コの字状のアルミニウム型鋼を
用いて形成した枠体430を2本のアルミニウム型鋼の
梁431で補強し、この枠体430に樹脂プレート43
2を載置して構成される。この樹脂プレート432は、
基板露光の際に照射する紫外領域の波長の光を透過させ
ない性質を有する樹脂、例えばアクリルやポリカーボネ
ート等を用いて形成されている。なお、樹脂プレート4
32は、照射される紫外領域の波長の光を透過させなけ
れば、透明であっても差し障りないことは勿論である。
【0075】樹脂プレート432は、枠体430にネジ
止めされた断面L字状の金具433により、枠体430
に組み付けられている。金具433のネジ止めに当たっ
ては、樹脂プレート432が枠体430の上面において
摺動できるよう、金具433と樹脂プレート432との
間に隙間が設けられている。
【0076】樹脂プレート432の周縁には、ゴム製
(シリコンゴム)のパレットシール材434が樹脂プレ
ート432の上面に気密に接着されている。よって、既
述したようにマスクプレート310の下面にパレット3
18が密着されると、このパレットシール材434によ
りマスクプレート310とパレット318との間がシー
ルされることになる。また、樹脂プレート432の中央
上面には、樹脂プレート432に載置された基板K(図
18参照)との間にエアー溜まりを設けるための基板吸
引用凹部435が形成されている。
【0077】パレット318の各コーナー周辺には、吸
着プレート436,437が枠体430の内部にネジ止
めされている。なお、この吸着プレート436,437
は、後述の基板排出搬送部800が図1に示すように基
板露光部300に侵入したときに、基板排出搬送部80
0のパレット吸着搬送アーム810が位置する場所に設
置されている。
【0078】各吸着プレート436,437の下面に
は、図17における19−19線拡大断面図である図1
9および20−20線拡大断面図である図20に示すよ
うに、ゴム製の吸着座リング438がそれぞれ埋設され
ている。このパレット318の基板排出搬送部800へ
の吸着は、次のようになされる。つまり、後述の基板排
出搬送部800におけるパレット吸着搬送アーム810
が吸着プレート436,437の吸着座リング438に
密着すると、図中矢印で示すようにパレット吸着搬送ア
ーム810の吸引孔811から空気が吸引される。よっ
て、パレット吸着搬送アーム810と吸着プレート43
6等との間が負圧となるので、パレット318は、この
吸着プレート436,437を介して、基板排出搬送部
800のパレット吸着搬送アーム810に吸着・保持さ
れることになる。
【0079】また、図20に示すように、吸着プレート
437にはエアー溜まり439が形成されている。一
方、基板吸引用凹部435の形成箇所において樹脂プレ
ート432下面には、逆止弁440が気密に接着されて
いる。そして、吸着プレート437と逆止弁440との
間には、エアー溜まり439と逆止弁440の吸引室4
41とを連通するエアーホース442が配管されてい
る。この逆止弁440は、ゴム製のいわゆる傘バルブ4
43を弁体として内蔵し、この傘バルブ443により透
孔444を介して吸引室441と基板吸引用凹部435
の吸引孔445aを連通する。即ち、この逆止弁440
は、傘バルブ443により、吸引室441と基板吸引用
凹部435における基板K下面のエアー溜まりとを連通
する。
【0080】従って、図中矢印で示すように吸着プレー
ト437においてパレット吸着搬送アーム810の吸引
孔811から空気が吸引されると、吸引室441が負圧
となるので、逆止弁440は傘バルブ443により透孔
444を開放する。よって、基板K下面のエアー溜まり
と吸引室441、延いてはエアー溜まり439とは連通
するので、基板K下面のエアー溜まりが負圧となって基
板Kはパレット318の上面に吸着される。しかも、パ
レット318は、吸着プレート436を介してパレット
吸着搬送アーム810に吸着・保持されることになる。
そして、パレット吸着搬送アーム810が吸着プレート
436,437から離れ或いは上記した吸引が停止され
て吸着プレート437のエアー溜まり439が大気開放
されても、逆止弁440により基板K下面のエアー溜ま
りは負圧に維持されるので、基板Kはパレット318の
上面に吸着されたままである。
【0081】また、図17および図20に示すように、
樹脂プレート432の中央下面には、パレット318上
面の基板Kを直接吸引してパレット318に吸着するた
めの吸着ポート446が気密に接着されている。この吸
着ポート446は、上記した逆止弁440と同様に傘バ
ルブ447を内蔵し、この傘バルブ447により透孔4
48を介して吸引室449と基板吸引用凹部435の吸
引孔445bを連通する。即ち、この吸着ポート446
は、傘バルブ447により、吸引室449と基板吸引用
凹部435における基板K下面のエアー溜まりとを連通
する。
【0082】従って、真空枠ベース458(図7参照)
の中央に設置されている吸着ソケット467が、図20
に示すようにこの吸着ポート446に装着され、図中矢
印で示すように吸着ソケット467から空気が吸引され
ると、吸引室449は負圧となり傘バルブ447により
透孔448は開放される。よって、基板K下面のエアー
溜まりが負圧となり、基板Kはパレット318の上面に
吸着されるとともに、パレット318は真空枠ベース4
58に吸着・保持されることになる。そして、吸着ソケ
ット467が吸着ポート446から離れ或いは上記した
吸引が停止されて吸引室449が大気開放されても、傘
バルブ447を内蔵する吸着ポート446により基板K
下面のエアー溜まりは負圧に維持される。よって、基板
Kはパレット318の上面に吸着されたままである。
【0083】更に、図17および図20に示すように、
パレット318の各コーナーには、枠体430を補強す
るコーナープレート470が枠体430の内部にネジ止
めされている。そして、各コーナープレート470の下
面には、基板吸着機構450の架台452の各コーナー
に設置されたパレット受けシリンダ464(図7参照)
のロッドが侵入するパレット位置決め穴472が形成さ
れている。このパレット位置決め穴472の斜面は図示
するようにテーパ面とされている。このため、次のよう
にしてパレット318の真空枠ベース458への載置が
なされる。
【0084】つまり、基板排出搬送部800が図1に示
すように基板露光部300に侵入し、後述するように基
板排出部600側からパレット318を単独で真空枠ベ
ース458上方に搬送すると、架台452の各コーナー
のパレット受けシリンダ464はそのロッドを伸長させ
る。よって、パレット受けシリンダ464の各ロッドは
パレット318の各コーナーのパレット位置決め穴47
2のそれぞれに侵入する。このため、パレット318
は、各パレット受けシリンダ464のロッドに位置決め
されてロッド先端に保持されることになる。従って、こ
のようにパレット318を位置決めしたパレット受けシ
リンダ464がそのロッドを引き込めば、パレット31
8は真空枠ベース458に対して位置決めされて載置さ
れることになる。この結果、真空枠ベース458(図7
参照)の中央に設置されている吸着ソケット467はパ
レット318中央の吸着ポート446に装着されので、
既述した基板Kのパレット318の上面への吸着・保持
が可能となる。
【0085】E:基板露光部における構成部材の駆動状
況 以上説明した基板露光部300には、基板供給部200
でその中央にプリアライメントされた基板Kが後述の基
板供給搬送部700により基板吸着機構450の真空枠
ベース458におけるパレット318の上面中央部に搬
送・載置される。そして、この基板Kの搬送・載置を受
けて、基板露光部300は次の一連の動作を行なう。な
お、基板供給搬送部700による基板Kの搬送・載置に
先立ち、真空枠ベース458には、パレット318(第
1のパレット318)が吸着・保持されている。つま
り、第1のパレット318は、吸着ソケット467,吸
着ポート446を介して吸引されるとともに、真空枠ベ
ース458上面に設けた図示しない溝からも吸引され
て、真空枠ベース458に吸着・保持されている。
【0086】E−(1) 基板露光部300は、基板Kが真空枠ベース458にお
ける第1のパレット318の上面中央部に載置される
と、吸着ソケット467からの吸引を継続して、基板K
を第1のパレット318とともに真空枠ベース458の
上面に吸着・保持する。 E−(2) その後、基板露光部300は、上下動機構420のシリ
ンダ424を駆動して、基板吸着機構450をXYθテ
ーブル410ごと上昇させ、真空枠ベース458の上面
に第1のパレット318とともに吸着・保持した基板K
を、露光枠体304のマスクプレート310下面のパタ
ーンフィルムに密着させる。
【0087】E−(3) 次いで、基板露光部300は、CCDカメラ駆動用のパ
ルスモータ338(X軸),パルスモータ344,34
6(Y軸)を駆動し、CCDカメラ312,314をX
軸およびY軸に沿って所定のアライメント実行座標まで
移動させる。そして、CCDカメラ312,314から
の画像信号に基づき基板Kとパターンフィルムとのズレ
量を求める。このズレ量は、基板Kおよびパターンフィ
ルムに設けられたアライメントマークのズレから求めら
れる。
【0088】E−(4) 基板露光部300は、下部露光枠体308のマスクプレ
ートリフト機構381を駆動してマスクプレート310
を僅かに持ち上げて基板Kとマスクプレート310とを
離間させる。 E−(5) そして、この間に、基板露光部300は、XYθテーブ
ル410を上記ズレ量に基づいて3軸制御し、両アライ
メントマークが所定許容差内で一致するよう、基板Kと
パターンフィルムとのアライメントを行なう。 E−(6) 次いで、基板露光部300は、マスクプレートリフト機
構381を復帰駆動してマスクプレート310を降下さ
せ、基板Kとマスクプレート310とを再度密着させ
る。
【0089】E−(7) この後、基板露光部300は、アライメント実行座標ま
で移動済みのCCDカメラ312,314により、基板
Kとパターンフィルムとのズレ量を再度求める。そし
て、基板Kおよびパターンフィルムの両アライメントマ
ークが所定許容差内で一致していれば、基板露光部30
0は、CCDカメラ312,314を各々原点復帰させ
て露光処理に備える。つまり、CCDカメラ312,3
14を光源302の直下からその側方に退避させる。一
方、基板露光部300は、両アライメントマークが所定
許容差内で一致していなければ当該許容差内で一致する
よう、再度E−(4),E−(5),E−(6)の各動
作を繰り返す。なお、E−(3)を行なった結果、当初
から基板Kとパターンフィルムとが精度良く一致してい
れば、E−(4)〜E−(7)の動作は行なわれない。
【0090】E−(8) 基板露光部300は、基板吸着機構450の架台452
上面のシリンダ454を駆動して、真空枠456を単独
で上昇させ、この真空枠456によりマスクプレート3
10の端部を持ち上げ、マスクプレート310を湾曲さ
せる。このようにマスクプレート310が湾曲した場合
であって、パレットシール材434によりマスクプレー
ト310とパレット318との間はシールされている。 E−(9) その後、基板露光部300は、下部露光枠体308の基
板吸引機構391を駆動して吸引パット396aをマス
クプレート310の上面に押し付ける。次いで、マスク
プレート310とパレット318との間の空気を吸引
し、基板Kをパレット318とともにマスクプレート3
10下面に吸着・保持する。 E−(10) この吸引を所定時間継続した後には、基板露光部300
は、吸着ソケット467からの吸引を停止して、基板
K,第1のパレット318と真空枠ベース458との吸
着を解き、シリンダ454を復帰駆動して基板吸着機構
450の真空枠456および真空枠ベース458を降下
させる。こうして、マスクプレート310に吸着された
第1のパレット318と基板吸着機構450の真空枠ベ
ース458との間には、第2のパレット318の搬入空
間が形成される。
【0091】E−(11) その後、基板露光部300は、光源302を点灯させ所
定時間に亘って紫外領域の波長の光を照射し、マスクプ
レート310下面のパターンフィルムにおける配線パタ
ーンを基板Kに露光する。なお、CCDカメラ312,
314は、E−(7)の動作を経て光源302側方に退
避しているので、露光に支障はない。
【0092】E−(12) そして、露光が完了すると、基板露光部300は、後述
するように基板排出搬送部800による露光済み基板K
の搬出準備の完了を経て、基板吸引機構391によるマ
スクプレート310下面へのパレット318(第1のパ
レット318)の吸着を解く。
【0093】E−(13) 一方、この露光の間には、後述するように基板排出搬送
部800が基板排出部600側から図1に示すように基
板露光部300に侵入し、第2のパレット318が単独
で真空枠ベース458上方に搬送される。よって、この
第2のパレット318の搬送を受けて、基板露光部30
0は、各パレット受けシリンダ464を駆動してそのロ
ッドを伸長させ、第2のパレット318を基板排出搬送
部800のパレット吸着搬送アーム810から持ち上げ
る。この際、基板露光部300は、このパレット受けシ
リンダ464の各ロッドで第2のパレット318を位置
決めして持ち上げロッド先端に保持する。
【0094】E−(14) その後、基板露光部300は、基板排出搬送部800の
パレット吸着搬送アーム810が後述するように旋回し
て退避するまで待機する。次いで、基板露光部300
は、各パレット受けシリンダ464を復帰駆動してロッ
ドを引き込み、第2のパレット318を真空枠ベース4
58に対してその中央に位置決めし載置する。続いて、
基板露光部300は、真空枠ベース458の中央の吸着
ソケット467を第2のパレット318中央の吸着ポー
ト446に装着させ、既述した基板Kのパレット318
(第2のパレット318)の上面への吸着およびこの第
2のパレット318の真空枠ベース458への吸着・保
持に備える。
【0095】E−(15) そして、基板供給搬送部700により新たな基板Kが真
空枠ベース458上の第2のパレット318に搬送・載
置されると、基板露光部300は、吸着ソケット467
からの吸引を行なう(E−(1))。その後、基板露光
部300は、新たな基板Kを第2のパレット318とと
もに真空枠ベース458の上面に吸着・保持して、E−
(11),(12)の動作である露光および後述の基板
排出搬送部800による露光済み基板の搬出が完了する
まで待機する。そして、露光および露光済み基板の搬出
が完了すると、基板露光部300は、第2のパレット3
18を用いてE−(2)以降の動作を基板ごとに繰り返
す。なお、基板排出搬送部800による露光済み基板の
搬送の様子については、後述する。
【0096】このようにE−(15)までの動作が行な
われると、基板露光部300においては、露光枠体30
4側では露光されている基板Kとともにマスクプレート
310下面に吸着・保持されている第1のパレット31
8と、基板吸着機構450側では真空枠ベース458に
吸着・保持されている第2のパレット318とが、上下
に存在することになる。よって、2枚のパレット318
を用いても、基板露光部300は、1枚のパレット31
8を用いて露光できるスペース(設置面積)を必要とす
るに過ぎない。しかも、パレット318は紫外領域の波
長の光を透過させない性質の樹脂プレート432を備え
るので、照射されている紫外領域の波長の光は、真空枠
ベース458に吸着・保持されている第2のパレット3
18に透過しない。よって、この第2のパレット318
上に、基板Kの露光の間に新たな基板Kが載置されてい
ても、この新たな基板Kを露光してしまうことはない。
【0097】F:基板排出部の構成 基板排出部600は、図1および図7に示すように、基
板露光部300に隣接して装置フレーム102に設置さ
れている。そして、この基板排出部600は、5枚のマ
スクプレート310を多段に出し入れ自在に収納するマ
スクプレートストッカー610と、露光済み基板Kを装
置外部(例えば基板反転装置)に排出するための基板搬
出ローラ列630と、後述の基板排出搬送部800が保
持するパレット318上面の露光済み基板Kをこのパレ
ット318から離脱し基板搬出ローラ列630に載置す
る基板離脱機構650とを有する。そして、基板排出部
600は、図7に示すように、マスクプレートストッカ
ー610の上面に、基板搬出ローラ列630および基板
離脱機構650を固定して備える。なお、基板排出搬送
部800の構成および露光済み基板Kの保持の様子や基
板露光部300からの露光済み基板Kの搬送の様子につ
いては後述する。
【0098】マスクプレートストッカー610は、図
1,図7に示すように、装置フレーム102の内部に垂
直に固定された4本のリニアガイド611ないし614
とそのコーナー部で係合されている。また、マスクプレ
ートストッカー610の各段のマスクプレートストック
段には、マスクプレート310を水平搬送するタイミン
グベルト615が設けられている。この各段のタイミン
グベルト615には、各段ごとに設けられた図示しない
電磁クラッチにてモータ601の駆動力が個別に伝達さ
れる。よって、各段のタイミングベルト615は、電磁
クラッチを介して個別に駆動される。なお、この電磁ク
ラッチのオン・オフを介した各段のタイミングベルト6
15の駆動制御は、後述の制御装置900により所定タ
イミング(マスクプレート交換タイミング)に実行され
る。そして、基板排出部600は、基板搬出ローラ列6
30,基板離脱機構650を、マスクプレートストッカ
ー610ごと、ストッカー駆動用のモータ602(図3
2参照)および図示しない伝達機構により、各リニアガ
イド611〜614に沿って上下動させる。
【0099】基板排出部600は、その上部の主要部を
しめす図21に示すように、マスクプレートストッカー
610の上面に固定された側面板616,617の間
に、基板搬出ローラ列630の各ローラを回転自在に軸
支する。基板搬出ローラ列630は、その各ローラを両
側面板616,617の間に図示しない伝達機構ととも
に組み込まれているモータ618(図33参照)により
図中矢印e方向に回転させる。そして、基板搬出ローラ
列630は、ローラ上の基板KをX軸方向に搬送し、図
示しない外部装置にこの基板Kを搬出する。
【0100】基板離脱機構650は、基板Kを吸着し基
板搬出ローラ列630上に載置する二つの基板離脱ユニ
ット651,652を、枠体653内に有する。この各
基板離脱ユニット651,652は、枠体653内にY
軸に沿って掛け渡された一対のガイドシャフト654に
ガイドブシュ655を介して係合されており、Y軸に沿
って摺動可能である。この枠体653は、一対のガイド
シャフト654を含む平面が基板搬出ローラ列630上
の基板Kと略平行になるよう、マスクプレートストッカ
ー610の上面および上記両側面板616,617に固
定された支柱656,657により固定・支持されてい
る。よって、各基板離脱ユニット651,652は、基
板搬出ローラ列630上の基板Kと略平行にY軸に沿っ
て移動することになる。
【0101】枠体653内には、各基板離脱ユニット6
51,652を移動させるためのタイミングベルト65
8がY軸に沿って掛け渡されている。このタイミングベ
ルト658が掛け渡される駆動側タイミングプーリ65
9は、枠体653に固定され正逆回転するパルスモータ
660(図32参照)と、シャフト,カップリング等を
介して連結されている。このため、タイミングベルト6
58は、パルスモータ660により駆動する。なお、説
明の便宜上、図中矢印fの回転方向を、パルスモータ6
60の正転方向とする。
【0102】上記した二つの基板離脱ユニット651,
652は、このタイミングベルト658に、連結金具6
61,662により連結固定されている。しかも、基板
離脱ユニット651は、パルスモータ660が正転した
場合のタイミングベルト658の往路側に、基板離脱ユ
ニット652は、タイミングベルト658の復路側に、
それぞれ連結固定されている。
【0103】従って、パルスモータ660を図中矢印f
の回転方向に正転させると、基板離脱ユニット651お
よび基板離脱ユニット652は、ガイドシャフト654
に沿って、即ちY軸に沿って枠体653の中央側にそれ
ぞれ前進する。一方、パルスモータ660を逆転させる
と、基板離脱ユニット651および基板離脱ユニット6
52は、互いに離間するよう、Y軸に沿って枠体653
側に後退する。
【0104】そして、枠体653には、基板離脱ユニッ
ト651,652がそれぞれ原点位置(枠体653側の
所定位置)にあることを検出するための原点センサ66
3,664と、基板離脱ユニット652が前進端位置
(枠体653の中央側の所定位置)にあることを検出す
るための前進端センサ665が、設けられている。これ
ら各センサは、各基板離脱ユニットが原点位置或いは前
進端位置にある時にオフとなる透過型の光センサであ
り、各基板離脱ユニット651,652の原点復帰やオ
ーバーラン確認等に用いられる。なお、各基板離脱ユニ
ット651,652の前進端位置は、各基板離脱ユニッ
ト651,652がこれ以上接近すると基板離脱ユニッ
ト同志が衝突してしまう位置を規定するものである。そ
して、各基板離脱ユニットのストロークエンドは、該当
するパルスモータに与えられるパルス数で定まり、この
前進端位置の手前に設定されている。更に、この前進端
位置は、露光装置100にて処理可能な最小基板サイズ
等によっても制約され、一方の基板離脱ユニット652
のみにより両ユニットが共に前進端位置まで前進したこ
とが検出される。
【0105】基板離脱ユニット651,652は、次の
ようにして構成される。なお、両基板離脱ユニットは、
その構成が同一であるので、基板離脱ユニット651に
ついてのみ説明する。この基板離脱ユニット651は、
その中心をガイドシャフト654に交差する平面で切断
した図22に示すように、ガイドシャフト654が嵌合
するガイドブシュ655をその上面に固定した支持プレ
ート670と、その下方に位置する中間支持プレート6
71と、更にその下方に位置する中空の基板吸着中空体
672とを有する。
【0106】この中間支持プレート671は、支持プレ
ート670の上面に固定されたシリンダ673のロッド
とダブルナットで固定されており、このシリンダ673
を介して支持プレート670の下方位置に保持されてい
る。また、中間支持プレート671の上面には、支持プ
レート670の上面に固定されたガイドブシュ674を
貫通する薄肉鋼管のエアー吸引管675が嵌合される吸
引管案内ブシュ676が固定されている。この吸引管案
内ブシュ676は、エアー吸引管675が支障なく上下
に摺動できるよう形成されており、シリンダ673のロ
ッド上下動におけるガイドの役割を吸引管案内ブシュ6
76と協同して果たしている。なお、このエアー吸引管
675は、枠体653に固定された管継手675aを経
て、図示しない吸引ブロアとフレキシブルエアーホース
(図示省略)により接続されている。
【0107】基板吸着中空体672の上面板には、中間
支持プレート671の両端に配置された支持シャフト6
77が気密に立設・固定されている。また、中間支持プ
レート671と基板吸着中空体672との間には、支持
シャフト677を取り囲むようスプリング678が圧縮
して組み込まれている。よって、基板吸着中空体672
は、スプリング678により下方に常時付勢された状態
で、2本の支持シャフト677により中間支持プレート
671の下方に釣り下げ支持されている。なお、このス
プリング678は、一方の支持シャフト677にのみ設
けてもよい。更に、基板吸着中空体672の上面板に
は、エアー吸引管675の下端とフレキシブルエアーホ
ース679を介して接続される口金680が気密に固定
されている。
【0108】支持シャフト677の上端には、その組み
付け箇所周辺の拡大図である図23に示すように、鍔6
81が形成されており、この鍔681とシャフト部との
間には、テーパ部682が形成されている。そして、こ
の支持シャフト677は、中間支持プレート671の両
端に固定された中空のシャフト受け具683に挿入さ
れ、鍔681でこのシャフト受け具683に支持されて
いる。このため、支持シャフト677は、このシャフト
受け具683から離れて上下動できるとともに、シャフ
ト受け具683の上面で鍔681がいずれかの箇所で受
けられた状態で、前後・左右いずれの方向にも傾くこと
ができる。
【0109】上記した支持シャフト677により中間支
持プレート671の下方に釣り下げ支持されている基板
吸着中空体672の底面板684には、吸着孔685が
その全面に亘り多数穿孔されている。よって、エアー吸
引管675,口金680を介して基板吸着中空体672
の内部の空気が吸引されると、基板吸着中空体672の
底面板684に密着している吸着対称物(基板K)は、
多数の吸着孔685により基板吸着中空体672の底面
板684に吸着・保持されることになる。
【0110】なお、図23に示すように、基板離脱ユニ
ット651のガイドブシュ655には、枠体653に設
けられた原点センサ663をオン・オフするための光遮
蔽板690が固定されている。基板離脱ユニット652
についても同様である。
【0111】従って、基板排出部600は、パルスモー
タ660を正逆回転して基板離脱ユニット651,基板
離脱ユニット652をY軸に沿って移動させる。また、
基板排出部600は、シリンダ673を駆動して各基板
離脱ユニットにおける基板吸着中空体672を上下動さ
せる。
【0112】G:基板排出部における構成部材の駆動状
況 以上説明した基板排出部600には、基板露光部300
で露光された基板Kがパレット318(第1のパレット
318)とともに後述の基板排出搬送部800により搬
入される。この露光済み基板Kの搬入を受けて、基板排
出部600は露光済み基板Kに関する一連の動作を以下
に記すように実行する。また、この基板排出部600
は、露光済み基板Kに関する動作のほかに、マスクプレ
ート交換に関する一連の動作をも後述するように行な
う。なお、基板排出搬送部800による露光済み基板K
の搬入に先立ち、基板排出部600の基板離脱ユニット
651,基板離脱ユニット652の下方には、基板排出
搬送部800のパレット吸着搬送アーム810によりパ
レット318(第2のパレット318)が、基板露光部
300への搬入に備え単独で待機されている。そして、
この第2のパレット318が基板排出搬送部800によ
り基板露光部300へ搬入されると、基板排出部600
に露光済みの基板Kが第1のパレット318とともに基
板排出搬送部800により搬入される。この第2のパレ
ット318の基板露光部300への搬入が、既述した基
板露光部300におけるE−(13)の動作に該当す
る。
【0113】基板排出部600における動作が開始され
るに当たっては、図22に示すように、まず、露光済み
基板Kが第1のパレット318とともに後述の基板排出
搬送部800のパレット吸着搬送アーム810により各
基板離脱ユニット651,652の下方に搬入される。
次いで、搬入された露光済み基板Kは、このパレット吸
着搬送アーム810により持ち上げられて、各基板離脱
ユニット651,652の基板吸着中空体672に押し
付けられ底面板684に密着される。なお、露光済み基
板Kの持ち上げ後には、後述するようにパレット吸着搬
送アーム810による第1のパレット318への吸着は
解除される。
【0114】G−(0) 以下に説明する露光済み基板Kの吸着に先立ち、基板排
出部600は、基板Kに応じた間隔に基板離脱ユニット
651,基板離脱ユニット652を予めY軸に沿って移
動させる。
【0115】G−(1) 基板排出部600は、このように露光済み基板Kが各基
板吸着中空体672の底面板684に密着すると、図示
しない吸引ブロアを駆動しエアー吸引管675,口金6
80を介して基板吸着中空体672の内部を吸引する。
そして、基板排出部600は、第1のパレット318上
面の露光済み基板Kを各基板吸着中空体672の底面板
684に吸着・保持する。このため、基板排出搬送部8
00のパレット吸着搬送アーム810には、第1のパレ
ット318のみが保持されることになる。
【0116】G−(2) その後、基板排出部600は、パレット吸着搬送アーム
810に保持された第1のパレット318が基板排出搬
送部800により基板露光部300へ搬入(返送)され
るまで待機する。そして、基板離脱ユニット651,6
52の下方からこの第1のパレット318が基板露光部
300に返送されると、基板排出部600は、各基板離
脱ユニット651,652におけるシリンダ673を駆
動して、露光済み基板Kを基板搬出ローラ列630の各
ローラ上面に密着させる。
【0117】G−(3) 次いで、基板排出部600は、吸引ブロアによる吸引を
停止して露光済み基板Kを各基板吸着中空体672の底
面板684から開放し、露光済み基板Kを基板搬出ロー
ラ列630の各ローラ上面に載置する。
【0118】G−(4) そして、基板排出部600は、各基板離脱ユニット65
1,652におけるシリンダ673を復帰駆動して基板
吸着中空体672を元の位置まで上昇させ、次の露光済
み基板Kの搬入に備える。
【0119】G−(5) また、基板排出部600は、基板吸着中空体672の上
昇とともに、モータ618を所定量駆動して基板搬出ロ
ーラ列630を基板排出側に回転させ、露光済み基板K
を外部装置に搬出する。
【0120】一方、基板排出部600は、マスクプレー
ト交換に関して次の一連の動作を行なう。具体的に説明
すると、基板露光部300における露光枠体304の下
部露光枠体308に位置決め保持されているマスクプレ
ート310を、マスクプレートストッカー610のある
段(例えば下から3段目)のマスクプレート310と交
換する場合には、基板排出部600は制御装置900の
制御指令を受けて次のように作動する。なお、このマス
クプレート交換は、基板排出搬送部800の各パレット
吸着搬送アーム810が後述するように旋回完了位置ま
で旋回して装置フレーム102の段部まで退避し、マス
クプレートストッカー610等と干渉しなくなった場合
に行なわれる。
【0121】G−(10) まず、基板排出部600は、下部露光枠体308に保持
されているマスクプレート310を収納すべき段の空の
マスクプレートストック段がこのマスクプレート310
と対向するよう、マスクプレートストッカー610を上
昇させる。
【0122】G−(11) 次いで、下部露光枠体308における位置決め機構36
4,位置決め機構373の位置決め解除(シリンダ36
6のロッドの引き込み,位置決めピン374の回動:図
12,図13参照)を待ち、基板排出部600は、下部
露光枠体308におけるタイミングベルト361と共同
して上記空のマスクプレートストック段のタイミングベ
ルト615を駆動する。こうして、下部露光枠体308
に保持されていたマスクプレート310をマスクプレー
トストッカー610内に引き込み、該当するマスクプレ
ートストック段に収納する。
【0123】G−(12) その後、交換すべき指示を受けたマスクプレート310
が収納されている段(下から3段目)のマスクプレート
ストック段が下部露光枠体308のマスクプレート保持
高さと適合するよう、基板排出部600は、マスクプレ
ートストッカー610を上昇或いは降下させる。なお、
交換すべき指示されたマスクプレート310の判断は、
次のようにしてなされている。下部露光枠体308のマ
スクプレート保持高さと適合する位置には、基板排出部
600側の装置フレーム102に、図24(A)に示す
ように、反射型に光センサであるマスクプレートセンサ
603〜605が並べて設けられている。一方、マスク
プレートストッカー610の各マスクプレート310に
は、図24(B)に読取マーク606〜608が設けら
れている。そして、各マスクプレート310の読取マー
ク606〜608は、白或いは黒に塗りわけられてい
る。よって、各マスクプレートセンサ603〜605の
オン・オフの組み合わせにより、マスクプレート310
を特定することができ、指示されたマスクプレート31
0のマスクプレートストック段を下部露光枠体308の
マスクプレート保持高さまで上昇させるのである。
【0124】G−(13) 次いで、下部露光枠体308におけるタイミングベルト
361と共同して上記段(下から3段目)のマスクプレ
ートストック段のタイミングベルト615を駆動する。
こうして、基板排出部600は、このマスクプレートス
トック段に収納されていたマスクプレート310を下部
露光枠体308に送り込む。
【0125】G−(14) その後、基板排出部600は、マスクプレートストッカ
ー610を最下端まで降下させ、マスクプレート交換に
関する動作を終了する。なお、新たにマスクプレート3
10を引き込んだ基板露光部300における下部露光枠
体308では、位置決め機構364,位置決め機構37
3によるマスクプレート310の位置決めがなされ、新
たなマスクプレート310は下部露光枠体308に位置
決め保持される。
【0126】H:基板供給搬送部の構成 基板供給搬送部700は、図1および図7に示すよう
に、基板供給部200と基板露光部300との間に亘っ
て移動できるよう構成されている。そして、この基板供
給搬送部700は、基板供給部200にてプリアライメ
ントした基板Kを基板露光部300における真空枠ベー
ス458上のパレット318の上面に搬送すべく、次の
ような構成を備える。基板供給搬送部700は、その概
略斜視図である図25に示すように、基板供給部200
の各ローラ列202,204,206の上方に位置し基
板Kを吸着するための基板吸着ボード702と、この基
板吸着ボード702を上下動可能にその基部703の両
端で保持する一対のベース部704とを有する。
【0127】ベース部704の上面には、基板吸着ボー
ド702の基部703にロッドの先端が係合されたシリ
ンダ706がそれぞれ設置されている。また、この基部
703とベース部704との間には、基板吸着ボード7
02が上下動する際の案内となるガイドシャフト707
と図示しないブシュがシリンダ706の両側に配設され
ている。一方、ベース部704の下面には、装置フレー
ム102の左右の段部にX軸と平行に施設されたリニア
ガイドレール110に係合するリニアガイド708が固
定されている。よって、基板吸着ボード702は、基板
供給部200の各ローラ列202,204,206と基
板露光部300におけるパレット318との間に亘り、
リニアガイドレール110(X軸)に沿って移動自在で
ある。更に、この基板吸着ボード702は、ガイドシャ
フト707とブシュに案内されて、ベース部704上面
のシリンダ706により上下動する。
【0128】また、装置フレーム102の内側左右側面
には、基板供給部200と基板露光部300との間に亘
り、タイミングベルト710(一方のみ図示)が掛け渡
されている。そして、ベース部704のおのおのは、タ
イミングベルト710駆動用のサーボモータ712(図
32参照)の回転により同方向に移動するよう、このタ
イミングベルト710と連結固定されている。例えば、
各ベース部704は、掛け渡されたタイミングベルト7
10のループの上側に当たるベルトに連結固定されてい
る。
【0129】従って、サーボモータ712が正逆回転す
ると、基板吸着ボード702は、基板供給部200と基
板露光部300におけるパレット318との間に亘っ
て、X軸に沿って往復動する。また、この基板吸着ボー
ド702は、その停止位置において、ベース部704上
面のシリンダ706により上下動する。なお、装置フレ
ーム102の端部には、基板吸着ボード702のX軸に
沿った移動を規制するストッパ112が固定されてい
る。
【0130】このように移動する基板吸着ボード702
の位置を検出するために、装置フレーム102には、次
のセンサが設けられている。つまり、図25に示すよう
に、基板吸着ボード702が基板供給部200の中央部
の真上、即ちプリアライメントされた基板Kの真上にあ
ることを検出するためのX軸原点センサ714(図33
参照)と、図中一点鎖線で示すように基板吸着ボード7
02が基板吸着機構450におけるパレット318の中
央部の真上を所定距離だけ越えたオーバーラン位置にあ
ることを検出するためのX軸前進端センサ715(図3
3参照)が、設けられている。そして、この基板吸着ボ
ード702のストロークエンドは、該当するサーボモー
タ712に与えられる制御信号で定まり、パレット31
8の中央部の真上である。つまり、基板吸着ボード70
2は、基板露光時にあってはX軸原点とパレット318
の中央部の真上との間を往復動することになる。
【0131】また、基板吸着ボード702の基部703
の一端には、シリンダ706のストロークで規定される
基板吸着ボード702の位置、即ち基板吸着ボード70
2が基板供給部200上の基板Kから離間した最上点位
置にあることを検出するための上下動原点センサ716
(図33参照)と、基板吸着ボード702が基板供給部
200上の基板Kに密着した最下点位置にあることを検
出するための上下動下端位置センサ717(図33参
照)が、設けられている。これら各センサは、基板吸着
ボード702が上記したそれぞれの位置にある時にオン
となるリミットスイッチであり、基板吸着ボード702
の原点復帰やオーバーラン確認等に用いられる。
【0132】基板吸着ボード702は、中空の箱体であ
り、その下面には、この基板吸着ボード702が基板供
給部200上の基板Kに密着した時に基板供給部200
におけるX軸ガイドピン212ないし218との干渉を
避けるためのX軸ガイドピン埋没溝720,722がX
軸に沿って形成されている。また、基板吸着ボード70
2の下面には、Y軸ガイドピン220ないし226との
干渉を避けるためのY軸ガイドピン埋没溝724,72
6がY軸に沿って形成されている。
【0133】上面板を除去した基板吸着ボード702の
平面図である図26に示すように、基板吸着ボード70
2の内部空間は、3枚の仕切板728,730,732
により、3つの空間に気密に区画されている。つまり、
基板吸着ボード702の内部空間は、仕切板732で取
り囲まれて基板吸着ボード702の中央に位置する最内
部区画734と、この仕切板732と仕切板730とで
取り囲まれ最内部区画734の周囲に位置する中間部区
画736と、仕切板730と仕切板728および基板吸
着ボード702の側面板で取り囲まれ中間部区画736
の周囲に位置する最外部区画738とに区画されてい
る。
【0134】そして、基板吸着ボード702の基部70
3には、上記した各仕切板により、最内部区画734に
連通する最内部区画通路740と、中間部区画736に
連通する中間部区画通路742と、最外部区画738に
連通する最外部区画通路744が、それぞれ形成されて
いる。また、各区画における基板吸着ボード702の底
面板745には、X軸ガイドピン埋没溝720,722
とY軸ガイドピン埋没溝724,726を除いて、吸着
孔746がその全面に亘り多数穿孔されている。よっ
て、上記した各通路を介してそれぞれの区画内の空気が
吸引されると、基板吸着ボード702の底面板745に
密着している吸着対称物(基板K)は、多数の吸着孔7
46により基板吸着ボード702の底面板745に吸着
・保持されることになる。この場合、各区画の吸引は、
基板Kのサイズ(基板KMAX ,KMID ,KMIN )に応じ
て使い分けられて実行される。なお、この各区画の使い
分けの様子については後述する。
【0135】上記した最内部区画通路740,中間部区
画通路742,最外部区画通路744のおのおのは、そ
の末端において、基板吸着ボード702の基部703の
一端(図26における上端)に内蔵された吸引切換バル
ブ体750と接続されている。この吸引切換バルブ体7
50は、上面板を除去した基部703における吸引切換
バルブ体750周辺の概略斜視図である図27に示すよ
うに、吸引ブロア934(図34参照)に吸引金具75
2を介して接続され内部の空気が吸引されるバルブケー
ス754を有する。そして、このバルブケース754に
は、最内部区画通路740等の各通路と連通する接続ポ
ート756,758,760が形成されており、各接続
ポートの開口部と接触しつつ回転できるよう中空のロー
タリーバルブ762が回転自在に軸支して収納されてい
る。
【0136】このロータリーバルブ762には、各接続
ポートの開口部と接触する箇所において、複数の透孔7
64が所定ピッチで穿孔されている。よって、ロータリ
ーバルブ762が回転し所定の位置で停止すると、ロー
タリーバルブ762は、透孔764を各接続ポートの開
口部に対向させ、当該接続ポートをこの透孔764を介
して開放する。そして、ロータリーバルブ762は、当
該接続ポートを経てバルブケース754内部と該当する
最内部区画通路740等の各通路とを連通する。一方、
ロータリーバルブ762は、各接続ポートをその開口部
にロータリーバルブ外壁を接触させることで、当該接続
ポートを閉鎖する。
【0137】この透孔764は、ロータリーバルブ76
2が第1のバルブ回転位置にあるときには接続ポート7
56のみを開放し他の接続ポート758,760を閉鎖
できるよう、また、ロータリーバルブ762が第2のバ
ルブ回転位置にあるときには接続ポート756と接続ポ
ート758を共に開放し他の接続ポート760のみを閉
鎖できるよう、更に、ロータリーバルブ762が第3の
バルブ回転位置にあるときには総ての接続ポート75
6,758,760を開放できるよう、ロータリーバル
ブ762に穿孔されている。
【0138】よって、ロータリーバルブ762が第1の
バルブ回転位置にあるときには、最内部区画通路740
のみがバルブケース754内部と連通する。この結果、
吸引ブロアの吸引により、基板吸着ボード702の最内
部区画734のみが吸引されることになる。この第1の
バルブ回転位置は、図26に示すように、小サイズの基
板KMIN を吸着する際に使用される。なお、図27は、
ロータリーバルブ762が第1のバルブ回転位置にある
ときの状態を示す。
【0139】また、ロータリーバルブ762が第2のバ
ルブ回転位置にあるときには、最内部区画通路740と
中間部区画通路742がバルブケース754内部と連通
するので、基板吸着ボード702の最内部区画734と
中間部区画736とが吸引されることになる。この第2
のバルブ回転位置は、図26に示すように、中サイズの
基板KMID を吸着する際に使用される。
【0140】更に、ロータリーバルブ762が第3のバ
ルブ回転位置にあるときには、最内部区画通路740,
中間部区画通路742および最外部区画通路744がバ
ルブケース754内部と連通するので、基板吸着ボード
702の最内部区画734,中間部区画736および最
外部区画738が吸引されることになる。この第3のバ
ルブ回転位置は、図26に示すように、大サイズの基板
KMAX を吸着する際に使用される。
【0141】上記したロータリーバルブ762には、バ
ルブケース754の外側に設置されたバルブ駆動用のモ
ータ766の駆動力がギヤ768,770を介して伝達
される。また、モータ766の回転軸先端には、モータ
の回転原点を検出するための円盤772が、ロータリー
バルブ762の支持軸先端には、ロータリーバルブ76
2の上記した第1ないし第3のバルブ回転位置を検出す
るための円盤774が、それぞれ固定されている。ま
た、各円盤の下方には、透過型の光センサであるモータ
原点センサ776およびロータリーバルブポジションセ
ンサ778が、該当する円盤を挟んで設置されている。
そして、円盤772には、このモータ原点センサ776
をオンとしモータの回転原点を示すための透孔780が
穿孔されており、円盤774には、ロータリーバルブポ
ジションセンサ778をオンとし第1ないし第3のバル
ブ回転位置を示すための透孔782,784,786が
穿孔されている。なお、図に示すように、モータ原点セ
ンサ776が透孔780によりオンとされているときに
は、ロータリーバルブポジションセンサ778は透孔7
82によりオンとなるよう、各透孔780,782が穿
孔されている。
【0142】従って、ロータリーバルブ762は、モー
タ766により回転し、上記した各センサのオン・オフ
状態に応じて上記した第1ないし第3のバルブ回転位置
のいずれかの位置に停止する。そして、基板供給搬送部
700は、既述したように基板吸着ボード702におけ
る最内部区画734,中間部区画736,最外部区画7
38を基板サイズに応じて使い分けて吸引し、基板Kを
基板吸着ボード702の底面板745に吸着・保持す
る。
【0143】なお、図27に示すように、ベース部70
4上面に固定されたシリンダ706のロッドはスプリン
グ790を介在させて基板吸着ボード702の基部70
3にナット止めされている。よって、基板吸着ボード7
02は、ガイドシャフト707とブシュ792に案内さ
れつつ、常時下方に向けて付勢された状態で上下動可能
にベース部704に保持されている。
【0144】I:基板供給搬送部における構成部材の駆
動状況 以上説明した基板供給搬送部700は、基板供給部20
0に搬入された基板Kがこの基板供給部200にてその
中央部にプリアライメントされたこと(C−(4),C
−(5))等を受けて、基板供給部200から基板露光
部300への基板Kの搬送に関する一連の動作を以下に
記すように実行する。
【0145】I−(0) 以下に説明する基板Kの搬送に先立ち、基板供給搬送部
700は、吸着する基板Kのサイズに応じてロータリー
バルブ762を第1ないし第3のバルブ回転位置のいず
れかの回転位置に停止させる。つまり、基板供給搬送部
700は、吸着する基板Kのサイズに応じて基板吸着ボ
ード702の各区画を使い分ける。例えば、吸着する基
板Kが小サイズの基板KMIN であれば、ロータリーバル
ブ762を第1のバルブ回転位置に停止させる。
【0146】I−(1) 基板供給搬送部700は、基板Kが基板供給部200の
中央部にプリアライメントされると、この基板Kから離
間した最上点位置にある基板吸着ボード702を、シリ
ンダ706をロッドの引き込み側に駆動して最下点位置
まで降下させる。こうして、基板供給搬送部700は、
基板吸着ボード702を基板供給部200の中央部にプ
リアライメントされた基板Kに密着させる。
【0147】I−(2) 次に、基板供給搬送部700は、基板Kが基板吸着ボー
ド702の底面板745に密着すると、吸引ブロアを駆
動し吸引金具752,バルブケース754,ロータリー
バルブ762を介して該当する基板吸着ボード702の
各区画(最内部区画734,中間部区画736,最外部
区画738)の内部を吸引する。そして、基板供給搬送
部700は、基板供給部200中央部の基板Kを基板吸
着ボード702の底面板745に吸着・保持する。な
お、この基板Kの吸着・保持は、後述するまで継続され
たままである。
【0148】この基板Kの吸着・保持が完了すると、基
板Kをプリアライメントしていた基板供給部200で
は、C−(6),C−(7)に記したように、各軸のセ
ンタリングユニットの退避、および、X軸センタリング
ユニット230のX軸ガイドピン212,214の降下
が実行される。
【0149】I−(3) 基板供給搬送部700は、基板供給部200における各
軸のセンタリングユニットの各軸のガイドピンの退避完
了を待ってシリンダ706をロッドの伸長側に駆動し、
基板吸着ボード702を最上点位置まで上昇させる。こ
うして、基板供給搬送部700は、基板Kを、基板吸着
ボード702の底面板745に吸着・保持したまま基板
供給部200の中央部の上方へ持ち上げる。
【0150】I−(4) その後、基板供給搬送部700は、サーボモータ712
を駆動し、基板吸着ボード702を基板供給部200の
中央部上方からX軸方向に沿って移動させる。この場
合、サーボモータ712には基板吸着ボード702が基
板吸着機構450におけるパレット318の中央部の真
上まで移動するよう制御信号が出力される。そして、基
板供給搬送部700は、基板吸着ボード702がこのパ
レット318の中央部の真上まで移動するとサーボモー
タ712を停止して、図25中に一点鎖線で示すよう
に、基板吸着ボード702、即ち基板Kを基板露光部3
00におけるパレット318の中央部の真上まで搬送す
る。
【0151】I−(5) 次いで、基板供給搬送部700は、シリンダ706をロ
ッドの引き込み側に駆動して基板吸着ボード702を最
下点位置まで降下させる。こうして、基板供給搬送部7
00は、基板吸着ボード702に吸着・保持している基
板Kを基板露光部300におけるパレット318の中央
部に密着する。
【0152】I−(6) その後、基板供給搬送部700は、吸引ブロアを停止し
て基板吸着ボード702の各区画(最内部区画734,
中間部区画736,最外部区画738)による基板Kの
吸着を解除する。つまり、基板供給搬送部700は、基
板Kをパレット318の中央部に載置する。
【0153】こうして基板供給搬送部700により基板
Kがパレット318の上面中央部に載置されると、基板
露光部300は、この載置された基板Kを真空枠ベース
458の上面に吸着・保持し(E−(1))、既述した
E−(2)以降の動作を行なう。
【0154】I−(7) 一方、基板供給搬送部700は、ロッドの伸長側へのシ
リンダ706の駆動およびサーボモータ712を逆転駆
動を順次行なう。つまり、基板供給搬送部700は、基
板吸着ボード702を最上点位置まで上昇させるととも
に、この基板吸着ボード702をX軸原点センサ714
がオンする位置、即ちX軸原点である基板供給部200
中央部の真上までリターンし、次回の基板Kの吸着・搬
送に備える。
【0155】しかも、この基板供給搬送部700は、基
板露光部300にて基板Kが露光されている間に、既述
したI−(1)からI−(7)までの動作を行なう。よ
って、基板露光部300には、基板Kの露光の間に次の
新たな基板Kがセットされることになる。換言すれば、
次の基板の搬送といった次回の露光のための準備工程
は、基板露光の間に完了する。
【0156】J:基板排出搬送部の構成 基板排出搬送部800は、図1および図7に示すよう
に、基板露光部300と基板排出部600との間に亘っ
て移動するよう構成されている。そして、この基板排出
搬送部800は、露光済み基板Kの基板排出部600へ
の搬入と、露光済み基板Kが取り去られたパレット31
8のみの基板露光部300への返送とを行なうべく、次
のような構成を備える。
【0157】基板排出搬送部800は、図1およびその
概略斜視図である図28に示すように、向かい合う一対
の基板搬送ユニット802を有する。そして、各基板搬
送ユニット802には、パレット318を吸着・保持す
るためのパレット吸着搬送アーム810がそれぞれ2個
ずつ設けられている。各基板搬送ユニット802はベー
ス部804に載置・固定されており、ベース部804下
面には、リニアガイドレール110に係合するリニアガ
イド806が固定されている。よって、各基板搬送ユニ
ット802は、基板露光部300と基板排出部600の
基板搬出ローラ列630との間に亘り、リニアガイドレ
ール110(X軸)に沿って移動自在である。
【0158】なお、このリニアガイドレール110は、
基板供給搬送部700の基板吸着ボード702と基板排
出搬送部800の基板搬送ユニット802とに共通に使
用される。しかし、図1に示すように、両基板搬送ユニ
ット802間に基板吸着ボード702が入り込めること
から、この両者が基板露光部300に侵入しても干渉す
ることはない。また、基板吸着ボード702,基板搬送
ユニット802のX軸前進端は、基板搬送ユニット80
2に基板吸着ボード702の基部703が衝突しないよ
う後述のX軸前進端センサ814にて規制されている。
【0159】また、装置フレーム102の内側左右側面
には、基板露光部300と基板排出部600との間に亘
り、タイミングベルト808(一方のみ図示)が掛け渡
されている。そして、ベース部804のおのおのは、タ
イミングベルト808駆動用のサーボモータ809(図
32参照)の回転により同方向に移動するよう、このタ
イミングベルト808と連結固定されている。例えば、
各基板搬送ユニット802のベース部804は、掛け渡
されたタイミングベルト808のループの上側に当たる
ベルトに連結固定されている。しかも、連結に当たって
は、各基板搬送ユニット802が対向するようその位置
が調整されている。なお、タイミングベルト808は、
基板吸着ボード702を移動させるためのタイミングベ
ルト710と干渉することなく掛け渡されている。
【0160】従って、サーボモータ809が正逆回転す
ると、各基板搬送ユニット802は、基板露光部300
の下部露光枠体308に吸着・保持されているパレット
318と基板排出部600における基板搬出ローラ列6
30との間に亘って、X軸に沿って対向したまま往復動
する。
【0161】このように移動する基板搬送ユニット80
2の位置を検出するために、装置フレーム102の内側
両側面には、次のセンサが設けられている。つまり、図
28に示すように、各基板搬送ユニット802が基板搬
出ローラ列630の中央部にあることを検出するための
X軸原点センサ812(図33参照)と、図中一点鎖で
示すように各基板搬送ユニット802が下部露光枠体3
08に吸着・保持されているパレット318の中央部の
真下を所定距離だけ越えたオーバーラン位置にあること
を検出するためのX軸前進端センサ814(図33参
照)が、それぞれ設けられている。そして、この各基板
搬送ユニット802のストロークエンドは、該当するサ
ーボモータ809に与えられる制御信号で定まり、パレ
ット318の中央部の真下である。つまり、各基板搬送
ユニット802は、基板露光時にあってはX軸原点とパ
レット318の中央部の真下との間を往復動することに
なる。これら各センサは、各基板搬送ユニット802が
上記したそれぞれの位置にある時にオンとなるリミット
スイッチであり、基板搬送ユニット802の原点復帰や
オーバーラン確認等に用いられる。
【0162】各パレット吸着搬送アーム810は、その
間隔がパレット318における吸着プレート436,4
37の取付ピッチ(図17参照)に適合するよう、それ
ぞれの基板搬送ユニット802に設けられている。そし
て、各パレット吸着搬送アーム810は、図28中に矢
印で示すように、ガイドシャフト816に沿って上下動
自在であるとともに、ガイドシャフト816を中心に旋
回自在であり、次のようにして構成されている。
【0163】ガイドシャフト816に沿ったパレット吸
着搬送アーム810の断面図である図29に示すよう
に、ガイドシャフト816には、当該シャフト沿って上
下に摺動するスライドブシュ818が組み込まれてい
る。また、このスライドブシュ818にはベアリング8
20,822がその内輪を嵌合固定して組み込まれてい
る。そして、パレット吸着搬送アーム810には、この
ベアリング820がその外輪を嵌合固定して、パレット
吸着搬送アーム810のサポート824には、ベアリン
グ822がその外輪を嵌合固定して、それぞれ組み込ま
れている。更に、このサポート824の上面には、タイ
ミングプーリ826が固定されている。
【0164】よって、パレット吸着搬送アーム810
は、両ベアリングを介してスライドブシュ818と一体
とされており、ガイドシャフト816に沿って上下動可
能である。しかも、ガイドシャフト816,スライドブ
シュ818との間にはベアリング820,822が介在
するので、パレット吸着搬送アーム810は、ガイドシ
ャフト816を中心に旋回可能である。
【0165】また、スライドブシュ818には連結プレ
ート828が固定されており、この連結プレート828
は、同一の基板搬送ユニット802における両パレット
吸着搬送アーム810のスライドブシュ818に亘って
設けられている。そして、この連結プレート828は、
図示するように上下のタイミングプーリ830,832
の間に掛け渡されたタイミングベルト834に、連結金
具836を介して連結固定されている。よって、パルス
モータ838の回転がタイミングベルト840を介して
タイミングプーリ830に伝達され当該プーリが図中矢
印g方向に回転すると、連結プレート828は上昇す
る。この連結プレート828は両パレット吸着搬送アー
ム810のスライドブシュ818に固定されているの
で、同一の基板搬送ユニット802における両パレット
吸着搬送アーム810は、同時に上昇することになる。
一方、パルスモータ838が逆転すれば、両パレット吸
着搬送アーム810は降下する。なお、このパレット吸
着搬送アーム810と一緒にタイミングプーリ826も
上下動する。
【0166】また、パレット吸着搬送アーム810先端
に穿孔された吸引孔811には、図示しない吸引ブロア
と接続された吸引用のエアーホース846が配管されて
いる。よって、このエアーホース846,吸引孔811
を介して吸引されると、パレット318は、向かい合う
一対の基板搬送ユニット802における各パレット吸着
搬送アーム810の先端部上面に吸着・保持されること
になる。
【0167】このように上下動するパレット吸着搬送ア
ーム810の位置を検出するために、各基板搬送ユニッ
ト802には、次のセンサが設けられている。つまり、
図示するようにパレット吸着搬送アーム810が最下端
位置にあることを検出するための上下動原点センサ84
2(図33参照)と、パレット吸着搬送アーム810が
図中一点鎖線で示す最上端位置にあることを検出するた
めの上下動上端位置センサ844(図33参照)が、設
けられている。これら各センサは、パレット吸着搬送ア
ーム810が上記したそれぞれの位置にある時にオンと
なるリミットスイッチであり、パレット吸着搬送アーム
810の原点復帰やオーバーラン確認等に用いられる。
【0168】このパレット吸着搬送アーム810の最上
端位置は、次のように規定されている。つまり、パレッ
ト吸着搬送アーム810が基板露光部300内において
最上端位置まで上昇したときには、パレット吸着搬送ア
ーム810は、基板露光部300におけるマスクプレー
ト310の下面に吸着・保持されたパレット318の吸
着プレート436,吸着プレート437に、吸着座リン
グ438を介在させて密着する(図19,図20参
照)。一方、パレット吸着搬送アーム810が基板排出
部600において最上端位置まで上昇したときには、パ
レット吸着搬送アーム810に吸着・保持したパレット
318上の基板Kが、基板排出部600の基板離脱ユニ
ット651における基板吸着中空体672の底面板68
4下面に密着する(図22,図31参照)。
【0169】同一の基板搬送ユニット802における両
パレット吸着搬送アーム810の各タイミングプーリ8
26には、図30の概略斜視図に示すように、表裏面に
亘って歯付の有端のタイミングベルト848がいわゆる
8の字状に掛けられており、このタイミングベルト84
8の両端は、コの字状の連結金具850で連結されてい
る。従って、この連結金具850にロッド先端が固定さ
れたシリンダ851(図34参照)を駆動して、図中矢
印hに示す方向にタイミングベルト848を駆動する
と、各パレット吸着搬送アーム810は、図中矢印iに
示す方向にガイドシャフト816を中心に約90度だけ
同時に旋回することになる。一方、矢印hと反対方向に
タイミングベルト848を駆動すれば、各パレット吸着
搬送アーム810は矢印iと反対方向に同時に旋回し図
示する旋回原点位置に復帰することになる。
【0170】このように旋回するパレット吸着搬送アー
ム810の位置を検出するために、各基板搬送ユニット
802には、次のセンサが設けられている。つまり、各
パレット吸着搬送アーム810が図28,図29,図3
0に示す旋回原点位置にあることを検出するための旋回
原点センサ852(図33参照)と、パレット吸着搬送
アーム810が約90度だけ旋回した旋回完了位置にあ
ることを検出するための旋回完了位置センサ854(図
33参照)が、設けられている。これら各センサは、パ
レット吸着搬送アーム810が上記したそれぞれの位置
にある時にオンとなるリミットスイッチであり、パレッ
ト吸着搬送アーム810の原点復帰や位置確認等に用い
られる。
【0171】なお、パレット吸着搬送アーム810が旋
回完了位置に旋回したときには、パレット吸着搬送アー
ム810は、図28中に二点鎖線で示すように、装置フ
レーム102の段部まで退避する。
【0172】K:基板排出搬送部における構成部材の駆
動状況 以上説明した基板排出搬送部800は、基板露光部30
0にて第1のパレット318が下部露光枠体308のマ
スクプレート310下面に吸着・保持されたことおよび
基板Kの露光が開始されたこと(E−(9),E−(1
0),E−(11))等を受けて、基板露光部300と
基板排出部600との間における基板Kおよび第1,第
2のパレット318の搬送に関する一連の動作を以下に
記すように実行する。
【0173】K−(1) まず、基板排出搬送部800は、基板排出部600にお
ける基板離脱ユニット651の下方で第2のパレット3
18を単独で保持し、基板Kおよび第1,第2のパレッ
ト318の搬送に備える。つまり、基板排出搬送部80
0は、図28における31−31線方向からの矢視図で
ある図31に示すように、各パレット吸着搬送アーム8
10に単独で載置されている第2のパレット318を、
吸引ブロア934(図34参照)を駆動してエアーホー
ス846,吸引孔811を介して吸引する。この際、基
板排出搬送部800は、パレット318の3つの吸着プ
レート436に対応するパレット吸着搬送アーム810
についてのみ、この真空吸引を行なう。こうして、基板
排出搬送部800は、吸着プレート436(図17,図
19,図20参照)を介して、第2のパレット318を
パレット吸着搬送アーム810に吸着・保持する。この
場合、第2のパレット318は、基板排出部600にお
ける基板搬出ローラ列630と基板離脱ユニット651
との間に保持されることになる。なお、上記した第2の
パレット318の吸着・保持は、後述するまで継続され
たままである。
【0174】K−(2) 基板排出搬送部800は、基板露光部300にて第1の
パレット318のマスクプレート310下面への吸着・
保持が完了し基板Kの露光が開始されると、サーボモー
タ809を駆動(正転駆動)し、各基板搬送ユニット8
02を基板排出部600における基板搬出ローラ列63
0の上方からX軸方向に沿って基板露光部300側に移
動させる。この場合、サーボモータ809には各基板搬
送ユニット802が下部露光枠体308におけるパレッ
ト318の中央部の真下まで移動するよう制御信号が出
力される。そして、基板排出搬送部800は、各基板搬
送ユニット802がこのパレット318の中央部の真下
まで移動するとサーボモータ809を停止して、図28
中に一点鎖線で示すように、第2のパレット318を基
板露光部300における基板吸着機構450の真空枠ベ
ース458の中央部の真上まで搬送する。
【0175】K−(3) このように第2のパレット318を搬送した後には、基
板排出搬送部800は、吸引ブロアによる吸引を停止し
て第2のパレット318の吸着を解くとともに、E−
(13)に記載したように、基板吸着機構450におけ
るパレット受けシリンダ464がそのロッド先端に第2
のパレット318を保持するまで待機する。
【0176】K−(4) その後、基板排出搬送部800は、シリンダ851を駆
動し、図30に示すようにタイミングプーリ826,タ
イミングベルト848を介して各パレット吸着搬送アー
ム810を旋回させる。こうして、パレット吸着搬送ア
ーム810は、旋回して退避することになり、各パレッ
ト吸着搬送アーム810は降下する第2のパレット31
8と干渉しない。
【0177】こうして各パレット吸着搬送アーム810
が退避すると、基板露光部300は、各パレット受けシ
リンダ464を復帰駆動して第2のパレット318を真
空枠ベース458に対してその中央に位置決めして載置
し(E−(14))、既述したパレット318(第2の
パレット318)の真空枠ベース458への吸着・保持
(E−(15))を経て、E−(2)以降の動作を繰り
返す。
【0178】K−(5) 一方、基板排出搬送部800は、第2のパレット318
が真空枠ベース458に載置されると、シリンダ851
を復帰駆動し、各パレット吸着搬送アーム810を反対
に旋回し旋回原点位置に復帰させる。
【0179】K−(6) その後、基板排出搬送部800は、パルスモータ838
を駆動(正転駆動)して、各パレット吸着搬送アーム8
10を最上端位置まで上昇させる。つまり、基板排出搬
送部800は、基板露光部300におけるマスクプレー
ト310の下面に吸着・保持されているパレット318
(第1のパレット318)の吸着プレート436,吸着
プレート437に、パレット吸着搬送アーム810を密
着させる。こうして、露光済み基板Kの搬出準備が完了
する。このK−(5),K−(6)の動作は、基板Kの
露光の最中であっても実行される。
【0180】K−(7) この基板排出搬送部800における搬出準備および基板
露光部300における露光が完了すると、既述したよう
に、基板露光部300では、基板吸引機構391による
マスクプレート310への第1のパレット318の吸着
が解かれる(E−(12))。よって、それまでマスク
プレート310下面に吸着・保持されていた第1のパレ
ット318は、その上面の露光済み基板Kとともに、吸
着プレート436,吸着プレート437においてパレッ
ト吸着搬送アーム810に載置される。そして、基板排
出搬送部800は、吸引ブロアによる吸引を再び開始し
てエアーホース846,吸引孔811を介して吸引す
る。この場合には、総てのパレット吸着搬送アーム81
0において、この吸引が行なわれる。
【0181】つまり、基板排出搬送部800は、吸着プ
レート436,吸着プレート437(図17,図19,
図20参照)を介して、第1のパレット318を基板露
光部300内においてパレット吸着搬送アーム810に
吸着・保持する。この際、第1のパレット318の上面
に載置されている露光済み基板Kは、吸着プレート43
7からの真空吸引により、図20に示すように、エアー
ホース442,逆止弁440を経てこの第1のパレット
318の上面に吸着・保持されることになる。このた
め、露光済み基板Kは、第1のパレット318とともに
基板排出搬送部800のパレット吸着搬送アーム810
に吸着・保持される。この露光済み基板Kおよび第1の
パレット318の吸着・保持は、後述するまで継続され
たままである。
【0182】また、上記した搬出準備が完了すると、よ
り詳しくはパレット吸着搬送アーム810が最上端位置
まで上昇すると、基板露光部300および基板供給搬送
部700では次の動作が行なわれる。つまり、基板露光
部300では、第2のパレット318の真空枠ベース4
58への吸着・保持(E−(15))が行なわれ、この
吸着・保持が完了すると、基板供給搬送部700によ
り、新たな基板Kがこの第2のパレット318上面へ載
置される(I−(6))。
【0183】K−(8) 次に、基板排出搬送部800は、パルスモータ838を
逆転駆動して、各パレット吸着搬送アーム810を最下
端位置まで降下させる。つまり、パレット吸着搬送アー
ム810に露光済み基板Kとともに吸着・保持した第1
のパレット318をマスクプレート310下面から降ろ
し、基板排出部600への排出に備える。
【0184】K−(9) その後、基板排出搬送部800は、サーボモータ809
を逆転駆動し、各基板搬送ユニット802を基板露光部
300から基板排出部600側にX軸方向に沿って移動
させる。この各基板搬送ユニット802の移動はX軸原
点センサ812がオンするまで継続される。そして、基
板排出搬送部800は、当該センサがオンとなるとサー
ボモータ809を停止して、図28,図22,図31に
示すように、第1のパレット318を、基板排出部60
0における基板搬出ローラ列630の上方で基板離脱ユ
ニット651の下方に搬送する。
【0185】このように第1のパレット318が基板露
光部300から搬出されると、基板露光部300は、真
空枠ベース458に吸着・保持していた第2のパレット
318をマスクプレート310に密着させる(E−
(2))。そして、基板露光部300では、E−(3)
以降の動作が行なわれる。
【0186】K−(10) 一方、基板排出搬送部800は、パルスモータ838を
正転駆動して、各パレット吸着搬送アーム810を最上
端位置まで上昇させる。つまり、基板排出搬送部800
は、パレット吸着搬送アーム810に第1のパレット3
18とともに吸着・保持している露光済み基板Kを、基
板離脱ユニット651における基板吸着中空体672の
底面板684下面に密着させる(図22,図31)。
【0187】K−(11) パレット吸着搬送アーム810が最上端位置まで上昇し
露光済み基板Kが底面板684に密着すると、基板排出
搬送部800は、吸引ブロアによる吸引を停止して第1
のパレット318および露光済み基板Kの吸着を解く。
これにより、露光済み基板Kは、第1のパレット318
から離脱可能となる。
【0188】一方、基板排出部600では、露光済み基
板Kの底面板684への密着および露光済み基板Kの吸
着解除を受けて、既述したように基板吸着中空体672
の内部を吸引し、露光済み基板Kのみを吸着・保持する
(G−(1))。そして、この基板排出部600では、
露光済み基板Kを搬出するためのG−(2)以降の動作
を行なう。
【0189】K−(12) 次に、露光済み基板Kのみが基板排出部600の基板離
脱ユニット651に吸着・保持されると、基板排出搬送
部800は、パルスモータ838を逆転駆動して、各パ
レット吸着搬送アーム810を最下端位置まで降下させ
る。つまり、第1のパレット318を上記のように吸着
・保持された露光済み基板Kから降ろし、この第1のパ
レット318の基板露光部300への搬送(K−
(2))に備える。
【0190】その後、基板排出搬送部800は、K−
(1)に記したように、この第1のパレット318を単
独でパレット吸着搬送アーム810に吸着・保持する。
そして、先のK−(2)で基板露光部300に搬送した
第2のパレット318がマスクプレート310下面に吸
着・保持されるのを待機し、基板排出搬送部800は、
この第1のパレット318についてK−(2)以降の動
作を繰り返す。
【0191】一方、第1のパレット318が基板排出搬
送部800により基板露光部300に新たに搬送される
と、基板排出部600では、既述したG−(2)からG
−(5)までの動作が行なわれる。従って、基板排出搬
送部800がG−(1)からG−(12)の動作を行な
うことで、第1のパレット318および第2のパレット
318は、基板排出搬送部800により基板露光部30
0と基板排出部600との間で循環することになる。
【0192】L:露光装置の電気的構成 次に、上記した露光装置100の電気的な構成につい
て、図32に示すブロック図を用いて説明する。図32
に示すように、露光装置100の制御装置900は、予
め書き込まれたプログラムに基づき各種の制御対象機器
をシーケンス制御するプログラマブルコントローラ(以
下、PCという)910を中心に構成されている。そし
て、制御装置900は、PC910と相互にデータの授
受を行なう画像処理装置912およびパネルコントロー
ラ914と、上記した各パルスモータを駆動するための
モータドライバ群916と、各サーボモータを駆動する
ためのサーボドライバ群918と、基板供給部200,
基板露光部300等の構成部ごとのI/Oポートからな
るI/Oポート920とを有する。
【0193】画像処理装置912は、PC910からの
制御信号に応じてCCDカメラ312,CCDカメラ3
14から画像情報を入力する。そして、この画像処理装
置912は、入力した画像情報に基づいて、基板Kおよ
びパターンフィルムのアライメントマークのズレ量を画
像処理して求め、その結果をPC910に出力する。こ
の場合、両アライメントマークのズレ量の許容範囲、即
ち基板Kとパターンフィルムとの位置ズレの許容範囲は
画像処理装置912の記憶素子に予め記憶されているの
で、画像処理装置912では上記ズレ量の算出ととも
に、その適否が判定される。そして、この画像処理装置
912からは、次のような制御信号が出力される。ま
ず、両アライメントマークのズレ量の許容範囲である場
合には、画像処理装置912からは、両アライメントマ
ークのズレ量の良否判定の結果(OK信号)のみが出力
される。一方、両アライメントマークのズレ量の許容範
囲外である場合には、画像処理装置912からは、両ア
ライメントマークのズレ量の算出値と良否判定の結果
(NG信号)が出力される。この信号を受けるPC91
0は、上記ズレ量が許容範囲内となるよう、XYθテー
ブル410をその各軸について駆動制御する。
【0194】パネルコントローラ914は、PC910
の記憶したプログラムや露光装置100の駆動の状態、
例えば各構成部における基板Kの搬送或いは露光の状態
等を、ディスプレイ922に表示するものである。な
お、このディスプレイ922における表示は、パネルコ
ントローラ914に接続されたキーボード924の所定
キーの操作やPC910からの制御信号に基づき適宜実
行される。また、このキーボード924からは、処理す
る基板のロットにおけるロット枚数や使用するマスクプ
レート310の指示等のデータが入力され、これら入力
データがパネルコントローラ914を経てPC910に
出力される。
【0195】モータドライバ群916を構成する各モー
タドライバには、XYθテーブル410をXYθの各軸
ごとに駆動するパルスモータ416,417,418
と、CCDカメラ312,314をX軸に沿って移動す
るためのパルスモータ338と、CCDカメラ312,
314をY軸に沿って移動するためのパルスモータ34
4,346と、X軸ガイドピン212ないし218をX
軸に沿って移動するためのパルスモータ253と、Y軸
ガイドピン220ないし226をY軸に沿って移動する
ためのパルスモータ277と、パレット吸着搬送アーム
810を上下動するための各基板搬送ユニット802ご
とのパルスモータ838と、基板離脱ユニット651,
652をY軸に沿って移動するためのパルスモータ66
0とが、それぞれ接続されている。
【0196】サーボドライバ群918を構成する各サー
ボドライバには、基板供給搬送部700の基板吸着ボー
ド702をX軸に沿って移動するためのサーボモータ7
12と、基板排出搬送部800の各基板搬送ユニット8
02をX軸に沿って移動するためのサーボモータ809
とが、それぞれ接続されている。
【0197】I/Oポート920には、基板検出センサ
242等のセンサ群926と、駆動対象となるモータ2
11等の種々のモータやパレット受けシリンダ464等
の種々のシリンダからなる駆動機器群928とが接続さ
れている。このセンサ群926には、図33に示すよう
に、基板供給部200,基板露光部300等の各構成部
ごとの種々のセンサのほか、空気圧回路における種々の
空気圧測定機器群930、例えばプレッシャーゲージ等
が含まれる。一方、駆動機器群928には、図34に示
すように、種々のモータ,シリンダのほか、光源302
や空気圧回路における電磁弁等の種々の空気圧駆動機器
群932と、基板供給部200,基板露光部300等の
各構成部ごとの複数の吸引ブロア934と、パレット3
18や基板Kの吸着用の真空ポンプ935とが含まれ
る。そして、これらセンサの出力がI/Oポート920
を介してPC910に出力され、PC910からの制御
信号に基づきモータ211,パレット受けシリンダ46
4等のモータやシリンダが駆動される。なお、各シリン
ダには、油圧或いは空圧の電磁弁を介して接続されてい
る。また、各モータには、それぞれのドライバを介して
接続されている。また、真空ポンプ935からは、基板
露光部300における基板吸引機構391の吸引ブロッ
ク396や真空枠ベース458の吸着ソケット467等
に到るまでエアー配管されており、当該配管途中に電磁
弁が組み込まれている。
【0198】M:露光装置における制御 次に、上記した構成を備える本実施例の露光装置100
が行う制御について、図35以降のフローチャートに基
づき説明する。
【0199】図35は、露光装置100が行なう制御の
うち、基板供給部200における基板供給準備ルーチン
のフローチャートである。このルーチンでは、まず、基
板供給部200へ基板Kを搬入する基板搬入条件が成立
(オン)しているか否かを判断し(ステップS100
0)、当該条件が成立するまで待機する。この基板搬入
条件は、基板供給部200におけるX軸センタリングユ
ニット230の各X軸ガイドピン212,214がその
下端にあることと等である。
【0200】ここで、基板搬入条件が成立している場合
には、外部から搬入された基板Kを各ローラ列202,
204,206により基板供給部200に搬入する(ス
テップS1010・C−(2))。次いで、X軸センタ
リングユニット230,254およびY軸センタリング
ユニット260,280により、基板のプリアライメン
トを行なう(ステップS1020・C−(3)〜C−
(5))。
【0201】その後、基板供給搬送部700の基板吸着
ボード702にプリアライメント済みの基板Kを吸着
し、この基板Kを基板供給部200の各ローラ列20
2,204,206から持ち上げる(ステップS103
0・I−(1)〜I−(3))。続いて、基板Kの吸着
後に、基板供給部200の各軸のセンタリングユニット
を僅かに退避させる(ステップS1040・C−
(6))。この退避とともに、基板供給部200への基
板搬入側のX軸センタリングユニット230のX軸ガイ
ドピン212,214の降下が実行される(C−
(7))。
【0202】このようにセンタリングユニットが退避し
X軸ガイドピン212,214が降下すれば、ステップ
S1030にて基板Kが持ち上げられ各ローラ列20
2,204,206上には既に基板Kがないことと相俟
って、次の基板Kを基板供給部200に搬入できる。よ
って、基板搬入条件をオンとする(ステップS105
0)。また、基板供給部200に関する基板の露光開始
条件も成立するので、露光開始条件をオンとする(ステ
ップS1060)。そして、本ルーチンを一旦終了し、
上記処理を繰り返す。
【0203】よって、基板供給部200では、基板供給
の準備に関する上記した処理(基板Kの搬入,プリアラ
イメント,吸着・持ち上げ等)が一旦完了すれば、次の
基板Kが搬入できるとして、ステップS1000からの
処理が後述する露光準備処理,露光処理,基板排出処
理,パレット循環処理等と関係なく繰り返される。換言
すれば、基板露光部300において基板Kが露光されて
いる間にも、次の基板Kについて基板供給準備が行なわ
れる。しかも、基板Kの露光処理に要する時間は基板供
給準備処理に要する時間より長いので、基板Kの露光処
理の間に、次の基板Kについての基板供給準備は終了す
る。なお、ステップS1050,1060においてオン
された基板搬入条件および露光開始条件は、所定のタイ
ミング、例えば次の基板Kの基板供給部200への搬入
が完了した時点でオフとされる。
【0204】この基板供給準備ルーチンに続く露光準備
ルーチンでは、図36のフローチャートに示すように、
まず、露光開始条件およびXYθテーブル条件が共に成
立しているか否かを判断する(ステップS1100,1
110)。この露光開始条件は、既述した基板供給準備
ルーチンにてオンされるものである。一方、XYθテー
ブル条件が成立するには、基板露光部300におけるX
Yθテーブル410がマスクプレート310から離間し
た原点位置(下端位置)にあり、且つ、XYθテーブル
410の真空枠ベース458にはパレット318(最初
の当該ルーチンにおける処理にあっては第1のパレット
318)のみが吸着されていることが少なくとも必要で
ある。そして、このXYθテーブル条件は、後述する処
理にて成立する。
【0205】ステップS1100,1110で共に肯定
判断すると、基板供給搬送部700により、基板供給部
200から基板露光部300の真空枠ベース458に基
板Kを供給する(ステップS1120・I−(4)〜I
−(6))。次いで、真空枠ベース458に、基板Kを
第1のパレット318とともに吸着し(ステップS11
30・E−(1))、基板供給搬送部700の基板吸着
ボード702を基板供給部200側の元の位置(原点位
置)に復帰させる(ステップS1140・I−
(7))。
【0206】その後、基板排出搬送部800の基板搬送
ユニット802が基板排出部600側の原点位置にある
か否かの判断(ステップS1150)と、マスクプレー
ト310下面には第1のパレット318および基板Kが
存在しないか否かの判断(ステップS1155)とを、
順次行なう。この後者の判断は、露光枠体304の基板
吸引機構391の駆動状況から下される。そして、基板
搬送ユニット802が原点位置にあり、且つマスクプレ
ート310下面に基板K等がなければ、XYθテーブル
410を上昇させ基板Kとマスクプレート310下面の
パターンフィルムとのアライメントを行なう(ステップ
S1160・E−(2)〜E−(7))。
【0207】次いで、露光枠体304のマスクプレート
310に、基板Kを第1のパレット318とともに吸着
する(ステップS1170・E−(8)〜E−(1
0))。この場合、基板吸着機構450は、原点位置
(下端位置)まで降下される。
【0208】アライメントを経てこのようにマスクプレ
ート310に基板Kが吸着されれば、基板Kの露光を行
なうことができる。また、マスクプレート310に基板
Kが吸着され基板吸着機構450が降下すれば、基板吸
着機構450とマスクプレート310との間には第2の
パレット318の搬入空間が形成されるので、基板吸着
機構450に第2のパレット318を搬入することがで
きる。よって、露光条件をオン(ステップS1180)
とするとともに、次のパレットの搬入条件をオンとする
(ステップS1190)。そして、本ルーチンを一旦終
了し、上記処理を繰り返す。
【0209】よって、基板露光部300では、基板露光
の準備に関する上記した処理(基板Kの供給,アライメ
ント等)が一旦完了すれば、次の基板Kについての露光
準備を実行できるとして、ステップS1100からの処
理が、上記した基板供給準備処理や後述する露光処理,
基板排出処理,パレット循環処理等と関係なく繰り返さ
れる。換言すれば、基板Kが露光されている間にも、次
の基板Kについて基板露光準備が行なわれる。しかも、
基板Kの露光処理に要する時間は露光準備処理に要する
時間より長いので、基板Kの露光処理の間に、次の基板
Kについての露光準備は終了する。なお、ステップS1
180,1190においてオンされた露光条件および次
パレット搬入条件は、所定のタイミング、例えば次の基
板Kの真空枠ベース458への供給が完了した時点でオ
フとされる。
【0210】この露光準備ルーチンに続く露光ルーチン
では、図37のフローチャートに示すように、まず、露
光条件が成立しているか否かを判断し(ステップS12
00)、当該条件が成立するまで待機する。そして、露
光条件が成立すれば、基板露光部300では、光源30
2を点灯して基板Kの露光を開始する(ステップS12
10・E−(11))。その後、基板排出搬送部800
の基板搬送ユニット802における各パレット吸着搬送
アーム810が基板露光部300において最上端位置に
あるか否かの判断(ステップS1220)と、基板Kの
露光が完了したか否かの判断(ステップS1230)と
を、順次実行する。このステップS1220,1230
で共に肯定判断すれば、パレット吸着搬送アーム810
はマスクプレート310下面の第1のパレット318に
密着し、しかも露光が完了しているので、この第1のパ
レット318をその上面の露光済み基板Kとともにパレ
ット吸着搬送アーム810に受け渡す(ステップS12
40・E−(12),K−(7))。
【0211】次いで、この第1のパレット318および
露光済み基板Kを、基板排出搬送部800により基板露
光部300から基板排出部600へ搬出する(ステップ
S1250・K−(8)〜K−(9))。その後、パレ
ット吸着搬送アーム810の上昇を経て、第1のパレッ
ト318から露光済み基板Kを基板排出部600の基板
離脱機構650に受け渡す(ステップS1260・K−
(10)〜K−(12),G−(1))。
【0212】露光済み基板Kが各パレット吸着搬送アー
ム810から基板排出部600の基板離脱機構650に
受け渡されれば、パレット吸着搬送アーム810の第1
のパレット318が基板排出部600から基板露光部3
00に搬出されることを条件に、露光済み基板Kを外部
に排出できる。また、露光済み基板Kはこの第1のパレ
ット318から分離されているので、この第1のパレッ
ト318を基板露光部300に搬入することが可能であ
る。よって、露光済み基板排出条件をオン(ステップS
1270)とするとともに、次のパレット(第1のパレ
ット318)の搬入実行条件をオンとする(ステップS
1280)。そして、本ルーチンを一旦終了し、上記処
理を繰り返す。
【0213】よって、基板露光部300では、基板露光
と露光済み基板の搬出に関する上記した処理(基板Kの
露光,搬出,受け渡し等)が一旦完了すれば、次の基板
Kについての露光処理を実行できるとして、ステップS
1200からの処理が、上記した基板供給準備処理,露
光準備処理や後述する基板排出処理,パレット循環処理
等と関係なく繰り返される。なお、ステップS127
0,1280においてオンされた露光済み基板排出条件
および次パレット搬入実行条件は、所定のタイミング、
例えば次の基板Kの露光が開始された時点でオフとされ
る。
【0214】この露光ルーチンに続く基板排出ルーチン
では、図38のフローチャートに示すように、まず、露
光済み基板排出条件が成立しているか否かの判断(ステ
ップS1300)と、基板排出搬送部800の基板搬送
ユニット802が基板露光部300側の真空枠ベース4
58上方の前進位置にあるか否かの判断(ステップS1
310)とを、順次実行する。そして、両ステップSで
肯定判断すれば、露光済み基板排出の条件が成立し且つ
基板離脱機構650の下方にはパレット318が存在し
ないので、基板離脱機構650により露光済み基板Kを
基板搬出ローラ列630に載置する(ステップS132
0・G−(2)〜G−(3))。
【0215】その後、基板離脱機構650の基板離脱ユ
ニット651,652を元の位置まで復帰させるととも
に、基板搬出ローラ列630により露光済み基板Kを外
部に排出する(ステップS1330・G−(4)〜G−
(5))。そして、本ルーチンを一旦終了し、上記処理
を繰り返す。
【0216】よって、基板排出部600では、露光済み
基板の排出に関する上記した処理(基板Kの載置,排出
等)が一旦完了すれば、次の基板Kについての露光処理
を実行できるとして、ステップS1300からの処理
が、上記した基板供給準備処理,露光準備処理,露光処
理やパレット循環処理等と関係なく繰り返される。換言
すれば、基板露光部300において次の基板Kが露光さ
れている間にも、露光済み基板Kについて基板排出が行
なわれる。しかも、基板Kの露光処理に要する時間は基
板排出処理に要する時間より長いので、次の基板Kの露
光処理の間に、前の基板Kについての基板排出は終了す
る。
【0217】第1のパレット318および第2のパレッ
ト318を基板露光部300と基板排出部600との間
で循環させるパレット循環ルーチンは、上記した基板供
給準備処理,露光準備処理,基板排出処理と同様、基板
露光部300において基板Kが露光されている間に実行
される。このパレット循環ルーチンでは、図39のフロ
ーチャートに示すように、まず、露光準備ルーチンにて
オンされる次パレット搬入条件および露光ルーチンにて
オンされる次パレット搬入実行条件が共に成立している
か否かを判断する(ステップS1400,1410)。
【0218】次パレット搬入条件が成立していれば、露
光準備ルーチンのステップS1170を経ていることか
ら、基板吸着機構450の真空枠ベース458に保持さ
れていた基板Kおよびパレット318はマスクプレート
310に吸着され、且つ、この基板吸着機構450のX
Yθテーブル410はその原点位置(下端位置)にある
ことになる。つまり、原点位置にあるXYθテーブル4
10の真空枠ベース458にはパレット318が存在し
ないことになる。一方、次パレット搬入実行条件が成立
していれば、露光ルーチンのステップS1260を経て
いることから、基板排出部600においては基板排出搬
送部800のパレット吸着搬送アーム810にパレット
318のみが保持されていることになる。このため、両
条件が成立すれば、新たなパレット318(最初の当該
ルーチンにおける処理にあっては第2のパレット31
8)を、基板排出部600から基板露光部300の基板
吸着機構450に搬入できることになる。
【0219】よって、ステップS1400,1410で
共に肯定判断すれば、基板排出搬送部800により新た
なパレット318(第2のパレット318)を基板吸着
機構450に搬入する(ステップS1420・K−
(1)〜K−(2))。次いで、基板排出搬送部80
0,基板吸着機構450により、この第2のパレット3
18を真空枠ベース458に受け渡す(ステップS14
30・K−(3)〜K−(5),E−(13)〜E−
(15))。これにより、第2のパレット318のみが
真空枠ベース458に吸着される。その後、パレット吸
着搬送アーム810をその最上端位置まで上昇させる
(ステップS1440・K−(6))。
【0220】このようにステップS1440までの処理
を経ると、XYθテーブル410はその原点位置(下端
位置)にあり、且つ、XYθテーブル410の真空枠ベ
ース458には第2のパレット318のみが吸着されて
いることになる。このため、次の基板Kを基板供給部2
00からこの真空枠ベース458に供給することができ
る。従って、ステップS1440に続いては、XYθテ
ーブル条件が成立するとして、このXYθテーブル条件
をオンして(ステップS1450)本ルーチンを一旦終
了し、上記処理を繰り返す。
【0221】よって、基板露光部300では、パレット
循環に関する上記した処理(パレット318の搬入,受
け渡し等)が一旦完了すれば、次のパレット318(第
1のパレット318)についてのパレット循環を実行で
きるとして、ステップS1400からの処理が繰り返さ
れる。換言すれば、既述したように、基板Kが露光され
ている間にも、次のパレット318についてパレット循
環が行なわれる。しかも、基板Kの露光処理に要する時
間はパレット循環処理に要する時間より長いので、基板
Kの露光処理の間に、次の基板Kに用いるパレットにつ
いてのパレット循環は終了する。なお、ステップS14
50においてオンされたXYθテーブル条件は、所定の
タイミング、例えば次のパレット318の真空枠ベース
458への受け渡しが完了した時点でオフとされる。
【0222】以上説明したように本実施例の露光装置1
00は、露光枠体304のマスクプレート310下面に
パターンフィルムを挟んで基板Kおよび第1のパレット
318を吸着し基板Kを露光している間に、基板吸着機
構450の真空枠ベース458に第2のパレット318
を搬送し、更にこの第2のパレット318上面に次の基
板Kを搬送する。しかも、こうした第2のパレット31
8や次の基板Kの搬送等の露光前の準備工程は、基板露
光と並行して行なわれ、且つ基板露光の間に終了する。
よって、本実施例の露光装置100によれば、基板露光
の生産性を向上させることができる。
【0223】また、真空枠ベース458を上昇させるだ
けで、露光枠体304の下部露光枠体308に保持した
マスクプレート310下面に基板Kおよびパレット31
8を密着させることができ、その後、マスクプレート3
10下面のパターンフィルムと基板Kとの吸着させるこ
とができる。よって、本実施例の露光装置100によれ
ば、従来の技術のようにパレットを起立させたり反転さ
せたりする等の複雑な構成を採る必要がなく、機器構成
を簡略化することができる。
【0224】しかも、パレット318を保持する基板吸
着機構450の上方に、光源302および露光枠体30
4を設けている。そして、露光枠体304側では露光さ
れている基板Kとともにマスクプレート310下面に吸
着・保持されている第1のパレット318と、基板吸着
機構450側では真空枠ベース458に吸着・保持され
ている第2のパレット318とが、上下に存在すること
になる。よって、2枚のパレット318を用いても、基
板露光部300においては、1枚のパレット318を用
いて露光できるスペース(設置面積)を必要とするに過
ぎない。この結果、本実施例の露光装置100によれ
ば、従来の技術のように搬送ラインが長くなったり幅方
向への設置スペースが広くならず、省スペース化を図る
ことができる。
【0225】また、パレット318は紫外領域の波長の
光を透過させない性質の樹脂プレート432を備えるの
で、第1のパレット318に照射されている紫外領域の
波長の光は、真空枠ベース458に吸着・保持されてい
る第2のパレット318に透過しない。よって、この第
2のパレット318上に基板Kの露光の間に新たな基板
Kが載置されていても、この新たな基板Kを露光してし
まうことはない。このため、本実施例の露光装置100
によれば、各基板の露光品質を維持することができる。
【0226】更に、光源302および露光枠体304下
方において、基板吸着機構450のXYθテーブル41
0の調節移動によりアライメント動作を行なっている。
よって、本実施例の露光装置100によれば、搬送ライ
ンが長くなることを回避することができる。
【0227】以上本発明の一実施例について説明した
が、本発明はこの様な実施例になんら限定されるもので
はなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々な
る態様で実施し得ることは勿論である。
【0228】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の露光装置に
よれば、露光手段に原板、基板およびパレットを吸着さ
せて露光を行っているときに、露光手段から離反した位
置に移動している基台上に、第2搬送手段により他のパ
レットを搬送し、さらに他のパレット上に、第1搬送手
段により基板を搬送している。こうしたパレットや基板
の搬送等の露光前の準備工程を、基板露光と並行して行
なっているので、本発明の露光装置によれば、生産性の
高い露光処理を行なうことができる。
【0229】また、パレットを保持する基台と露光手段
とは、保持板が基台の上方にあることから上下の位置関
係にあり、基台側ではパレットの搬入がおこなわれその
上方の露光手段側では基板の露光が行なわれる。このた
め、本発明の露光装置によれば、1枚のパレットを用い
て露光できるスペース(設置面積)を必要とするに過ぎ
ず、省スペース化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施例の露光装置100の概略平
面図。
【図2】実施例の露光装置100における基板供給部2
00の概略斜視図。
【図3】基板供給部200の各軸のセンタリングユニッ
トにおけるガイドシャフトの先端部を説明するための説
明図。
【図4】図2におけるX軸ガイドピン212,214の
手前を図中4−4線に沿って破断した概略断面図。
【図5】基板供給部200における各ローラ列202等
を省略した基板供給部200の平面図。
【図6】図2におけるY軸ガイドピン220,222の
手前を図中6−6線に沿って破断した概略断面図。
【図7】露光装置100全体の概略側面図。
【図8】露光枠体304における上部露光枠体306の
概略斜視図。
【図9】露光枠体304における下部露光枠体308の
平面図。
【図10】図9における10−10線拡大断面図。
【図11】マスクプレート310の平面図。
【図12】図9における12−12線拡大断面図。
【図13】図9における13−13線拡大断面図。
【図14】マスクプレート310の位置決め溝313と
下部露光枠体308における位置決めピン374の嵌合
の様子を説明するための説明図であり、図13のM方向
矢視図。
【図15】図9における15−15線拡大断面図。
【図16】図9における16−16線拡大断面図。
【図17】パレット318の概略平面図。
【図18】図17における18−18線拡大断面図。
【図19】図17における19−19線拡大断面図。
【図20】図17における20−20線拡大断面図。
【図21】基板排出部600の上部の主要部の概略斜視
図。
【図22】基板離脱ユニット651の中心をガイドシャ
フト654に交差する平面で切断した拡大断面図。
【図23】支持シャフト677およびその組み付け箇所
周辺の拡大図。
【図24】交換すべきマスクプレート310の判断を説
明するためのマスクプレートセンサ603〜605と読
取マーク606〜608の説明図。
【図25】基板供給搬送部700の概略斜視図。
【図26】基板供給搬送部700の基板吸着ボード70
2の上面板を除去した平面図。
【図27】基板吸着ボード702の基部703の一端に
内蔵された吸引切換バルブ体750周辺の概略斜視図。
【図28】基板排出搬送部800の概略斜視図。
【図29】ガイドシャフト816に沿ったパレット吸着
搬送アーム810の断面図。
【図30】基板搬送ユニット802における両パレット
吸着搬送アーム810の概略斜視図。
【図31】図28における31−31線方向からの基板
排出搬送部800の矢視図。
【図32】露光装置100の電気的な構成を示すブロッ
ク図。
【図33】図32におけるセンサ群926を説明するた
めの説明図。
【図34】図32における駆動機器群928を説明する
ための説明図。
【図35】露光装置100における制御のうち、基板供
給準備ルーチンを示すフローチャート。
【図36】露光装置100における制御のうち、露光準
備ルーチンを示すフローチャート。
【図37】露光装置100における制御のうち、露光ル
ーチンを示すフローチャート。
【図38】露光装置100における制御のうち、基板排
出ルーチンを示すフローチャート。
【図39】露光装置100における制御のうち、パレッ
ト循環ルーチンを示すフローチャート。
【符号の説明】
100…露光装置 102…装置フレーム 110…リニアガイドレール 200…基板供給部 202,204,206…ローラ列 212,214,216,218…X軸ガイドピン 220,222,224,226…Y軸ガイドピン 228…基板当たりローラ 230,254…X軸センタリングユニット 260,280…Y軸センタリングユニット 300…基板露光部 302…光源 304…露光枠体 310…マスクプレート 312,314…CCDカメラ 318…パレット 364…位置決め機構 370…位置決め機構 373…位置決め機構 374…位置決めピン 381…マスクプレートリフト機構 391…基板吸引機構 396…吸引ブロック 396a…吸引パット 400…基板保持ユニット 410…XYθテーブル 420…上下動機構 430…枠体 431…梁 432…樹脂プレート 434…パレットシール材 435…基板吸引用凹部 436,437…吸着プレート 438…吸着座リング 439…エアー溜まり 440…逆止弁 441…吸引室 442…エアーホース 443…傘バルブ 444…透孔 445a…吸引孔 445b…吸引孔 446…吸着ポート 447…傘バルブ 448…透孔 449…吸引室 450…基板吸着機構 454…シリンダ 456…真空枠 458…真空枠ベース 460…シール材 462…シール材 464…パレット受けシリンダ 467…吸着ソケット 470…コーナープレート 472…パレット位置決め穴 600…基板排出部 610…マスクプレートストッカー 630…基板搬出ローラ列 650…基板離脱機構 651,652…基板離脱ユニット 670…支持プレート 671…中間支持プレート 672…基板吸着中空体 675…エアー吸引管 677…支持シャフト 678…スプリング 684…底面板 685…吸着孔 700…基板供給搬送部 702…基板吸着ボード 720,722…X軸ガイドピン埋没溝 724,726…Y軸ガイドピン埋没溝 728,730,732…仕切板 734…最内部区画 736…中間部区画 738…最外部区画 740…最内部区画通路 742…中間部区画通路 744…最外部区画通路 745…底面板 746…吸着孔 750…吸引切換バルブ体 752…吸引金具 754…バルブケース 756,758,760…接続ポート 762…ロータリーバルブ 764…透孔 776…モータ原点センサ 778…ロータリーバルブポジションセンサ 800…基板排出搬送部 802…基板搬送ユニット 804…ベース部 806…リニアガイド 808…タイミングベルト 809…サーボモータ 810…パレット吸着搬送アーム 811…吸引孔 900…制御装置 910…PC(プログラマブルコントローラ) 912…画像処理装置 914…パネルコントローラ 916…モータドライバ群 918…サーボドライバ群 920…I/Oポート K…基板

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のパレットを交互に用い、該パレッ
    トに基板を載置した状態で搬送して、パターンを有する
    原板に上記基板を真空吸着させて露光する露光装置にお
    いて、 上記パレットを保持する基台と、 この基台の上方に設けられ、上記原板を保持する保持板
    と、 上記パレット上の基板と上記保持板の原板とを密着また
    は離反させるように上記基台と保持板とを相対的に昇降
    駆動する昇降手段と、 この昇降手段の昇降駆動により密着した基板と原板とを
    真空吸着し、該真空吸着状態にて基板に上記パターンを
    露光する露光手段と、 上記基板を基台のパレット上に搬入する第1搬送手段
    と、 上記露光手段による露光終了後に、露光手段から基板お
    よびパレットを一体的に搬出し、パレット上から基板を
    取り除くと共に、基板が取り除かれたパレットを基台上
    に戻す第2搬送手段と、 上記昇降手段、露光手段、第1搬送手段および第2搬送
    手段を制御する制御手段と、 を備え、 上記制御手段は、 上記基台上にパレットが保持されかつ該パレット上に基
    板がないときに、第1搬送手段に対して、基板をパレッ
    ト上に搬送する指令を出力する第1制御部と、 上記基台上に基板を保持したパレットがありかつ露光手
    段に他の基板および他のパレットがないときに、昇降手
    段に対して、原板、基板およびパレットを密着させるよ
    うに基台または保持板を相対的に昇降駆動する指令を出
    力し、該密着後に基台をパレットから離反させる指令を
    出力する第2制御部と、 露光終了後に、第2搬送手段に対して、基板とパレット
    とを一体的に露光手段から搬出する指令を出力し、その
    後パレット上から基板を取り除く指令を出力する第3制
    御部と、 他のパレット上の基板が原板に密着していると共に、パ
    レットを保持していない基台が保持板に対し離反してい
    る位置にあるときに、第2搬送手段に対して、基板が取
    り除かれたパレットを基台上に搬送する指令を出力する
    第4制御部と、 を備えたことを特徴とする露光装置。
JP5157927A 1993-06-02 1993-06-02 露光装置 Pending JPH06348024A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016001271A (ja) * 2014-06-12 2016-01-07 ウシオ電機株式会社 露光装置

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JP2016001271A (ja) * 2014-06-12 2016-01-07 ウシオ電機株式会社 露光装置

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