JP2834629B2 - 難燃性樹脂組成物 - Google Patents

難燃性樹脂組成物

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恒治 森
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、火災発生による燃焼に
よっても有害かつ腐蝕性のハロゲン系ガスを全く発生し
ない、電線、ケーブル等の被覆、ホース類、シートおよ
び射出製品等への適用を目的とした難燃性樹脂組成物に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電線、ケーブル等の被覆、ホース
類、シートおよび射出製品等に多用されているポリオレ
フィン組成物に難燃性を付与するためには、ポリオレフ
ィンにハロゲン化合物と三酸化アンチモン添加するこ
とにより達成されていた。しかるに、これらの組成物は
ハロゲン組成物であり、燃焼時にハロゲン系ガスを発生
するので人体に有害であり、かつ金属が腐蝕されるため
好ましくなかった。また発煙量が多く、視界が悪いた
め、火災時の人の避難および消火活動が著しく制限され
ていた。特に、最近は安全面からこのようなハロゲン系
ガスを発生しないことが強く要望されるようになってき
た。このような情勢を踏まえ、発煙性、有害性の非常に
少ない水和金属化合物を用いる無機系難燃剤が注目され
るようになってきた。近年、難燃性を付与するために、
水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等を含む樹脂
複合物が実用化されているが、これらの難燃性樹脂組成
物においては、ハロゲン系ガスの発生を防止しうるも、
燃焼時に該樹脂組成物が溶融して落下するという所謂ド
リップ現象を発生し、垂直燃焼試験例えばUL規格の垂
直燃焼試験(VW-1)に不合格になるという問題があった。
又これを改良した難燃性樹脂組成物として、エチレンア
クリル酸エラストマーに水酸化アルミニウム、水酸化マ
グネシウム等の無機系難燃剤を配合したものが開発され
た。(特開昭62ー186411号)しかしながら、この難燃性
樹脂組成物は燃焼時におけるドリップ性に優れており、
JIS規格の水平或は60°傾斜の燃焼試験には合格す
るが、UL規格のVW−1の試験には合格できないもの
であった。又この難燃性を向上せしめる為に上記無機系
難燃剤を多量に配合すると、引張強さ、伸び等の機械的
特性が極端に低下したり、又樹脂組成物の粘度が高くな
り押出成形することが困難となるという欠点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる現状
に鑑み鋭意研究を行った結果、燃焼時におけるドリップ
性を防止し且つUL規格に示すVW−1の試験に合格す
る燃焼性を有し、しかも燃焼時に煙の発生が少ない難燃
性樹脂組成物を開発したものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の難燃性樹脂組成
物は、下記の(a)〜(c)の成分からなる組成物であっ
て、(a)+(b)100重量部(但し(a):(b)=95:5〜5
0:50)に対して、(c)を50〜150重量部含有することを
特徴とするものである。 (a)エチレンとα−オレフィンとの共重合体、エチレン
−エチルアクリレート共重合樹脂またはエチレン−メチ
ルメタクリレート共重合樹脂の中から選ばれる1種また
は2種以上の樹脂、(b)非熱反応性アルキルフェノール
樹脂、(c)水和金属化合物。
【0005】本発明の(a)成分は、水和金属化合物を多
量に充填した場合に引き起こされる、特性の低下を防止
する目的で添加される。本発明において使用されるエチ
レンとα−オレフィンとの共重合体のα−オレフィンと
しては、C3 〜C12の例えばプロピレン、ブテン−1、
ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン
−1、4−メチルペンテン−1、4−メチルヘキセン−
1、4,4−ジメチルペンテン−1、ノネン−1、デセ
ン−1、ウンデセン−1およびドデセン−1等が挙げら
れる。
【0006】本発明の(b)成分は、組成物の燃焼時にお
ける発煙性を抑制すると共に難燃性を付与する目的で添
加される。本発明において使用される非熱反応性アルキ
ルフェノール樹脂としては、例えば、p−tert−ブ
チルフェノール、p−tert−オクチルフェノール、
p−ノニルフェノール等のフェノール類とホルマリンと
をフェノール類/ホルムアルデヒドの比が、 0.5〜
1.0となるような配合比率で反応釜に仕込み、更にシ
ュウ酸、塩酸硫酸、トルエンスルホン酸等の触媒を加え
た後加熱し、適当な時間還流反応を行った後、分離した
水を除去する為真空脱水あるいは静置脱水し、更に残っ
ている水と未反応のフェノール類を除去する方法により
得ることができる。これらの樹脂あるいは複数の原料成
分を用いることにより得られる共縮合フェノール樹脂
は、単独あるいは二種以上組み合わせて用いられる。
【0007】本発明の(a)成分と(b)成分の非熱反応性
アルキルフェノール樹脂は、95:5〜50:50重量
部、好ましくは80:20〜60:40重量部、更に好
ましくは75:25〜65:35重量部の範囲で配合さ
れる。(a)成分の配合比率が50重量部を回ると、引
張強さ等の機械的特性が低下し、又(b)成分の配合比率
が5重量部を下回ると難燃性の改善効果が不十分とな
る。このように本発明の難燃性樹脂組成物は、(a)成分
の特性低下を殆どまねくこと無く難燃性を向上する効果
を有しているが、その理由として、(a)成分に対し相溶
性の良いアルキル基が、(a)成分とフェノール樹脂との
相溶性を改善し、ミクロ相分離構造を取ることが可能に
なった為と考えられる。
【0008】本発明において使用される水和金属化合物
としては、分解開始温度が150〜450℃の範囲にあって、
一般式 MmOn・XH2O(ここにMは金属、m,nは金属の原子
価によって定まる1以上の整数、Xは含有結晶水を示す
数)で表される化合物または該化合物を含む複塩であ
り、具体的には、水酸化アルミニウム(Al2O3・3H2O;
または Al(OH)3)、水酸化マグネシウム(MgO・H2O;ま
たは Mg(OH)2)、水酸化カルシウム(CaO・H2O;または
Ca(OH)2)、水酸化バリウム(BaO・H2O;またはBaO・9
H2O)、酸化ジルコニウム水和物(ZrO・nH20)、酸化ス
ズ水和物(SnO・H20)、塩基性炭酸マグネシウム(3MgC
O3・Mg(OH)2・3H2O)、ハイドロタルサイト(6MgO・Al2
O3・H2O)、ドウソナイト(Na2CO3・Al2O3・nH2O)、硼
砂(Na2O・B2O5・5H2O)、ホウ酸亜鉛(ZnB4O7・2ZnO)
等である。これらの添加量として、50重量部以下では所
望の難燃効果は得にくく、また150重量部以上では引張
強さなどの機械的特性が低下し、また押出加工性が悪く
なる。
【0009】その他の添加剤として本発明の難燃性組成
物は所望により通常に使用される添加剤、例えば酸化防
止剤、中和剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、顔料、分散
剤、滑材、増粘剤、発泡剤、金属劣化防止剤、防カビ
剤、流動調整剤等、またリンおよびホスフィン誘導体の
難燃剤、その他の無機質充填剤、架橋剤、架橋助剤等、
または他の合成樹脂を含有させることもできる。また電
子線照射架橋させることも可能である。
【0010】
【実施例】以下に実施例を挙げて説明する。表1及び表
2に示す配合剤のうち、(a)成分(1〜3)と非熱反応
性アルキルフェノール樹脂(4〜5)を加圧ニーダーを
用いて190〜200℃の温度で混練し、造粒した。この様に
して得られた粗成物に水和金属化合物、滑剤、安定剤お
よび顔料を添加し、異方向二軸押出機を用いて押出温度
200〜240℃で混練し、造粒した。得られた組成物をロー
ルプレスし、測定用試験片を作成し、酸素指数の評価を
行った。又50mmφ押出機(L/D=24)を用いて、外径0.85
mmの導体外周に上記難燃性樹脂組成物を1.05mm厚に押出
被覆し、絶縁電線を作製した。この絶縁電線について難
燃性(UL規格の垂直燃焼試験:VW−1)、燃焼時の
ドリップの有無、引張特性等の評価を行った。その評価
結果を表1及び表2に示す。
【0011】
【0012】
【0013】《使用材料及び評価方法》 (1)エチレン−α−オレフィン共重合体:日本石油化学
製 ソフトレックス (2)エチレン−エチルアクリレート共重合体:日本石油
化学製 レクスロン (3)低密度ポリエチレン:住友化学工業製 (4)ノボラック型パラオクチルフェノール樹脂:住友デ
ュレズ製 スミライトレジンR (5)ノボラック型パラノニルフェノール樹脂:住友デュ
レズ製 スミライトレジンR (6)ノボラック型フェノール樹脂:住友デュレズ製 ス
ミライトレジンR (7) 昭和電工製 ハイジライト H42M (8) 協和化学製 キスマ 5B (9) 三洋化成工業製 サンワックス 171P 1.0重
量部 チバガイギー製 イルガノックス 1076 0.3重量部 住友化学工業製 スミライザー WXR 0.3重量部の
混合物 (10) 顔料 黒の場合:VALCAN 9A-32 3.0
重量部 (11) 相溶性:溶融混練後のシート表面の状態を目視で
観察し評価した。 ○:相溶性良好で透明 △:相溶するが不透明 ×:相溶しない (12) 50mmφ単軸押出機(L/D=24) 押出温度:120ー15
0ー160ー170ー170(℃) 圧縮比:3.5 導体径:0.85mm 被覆厚:1.05mm ○:押出性良好 ×:押出不可 (13)(14) UL規格の垂直燃焼試験(VW-1) (15) JIS K 7201に準拠 (16)(17) JIS K 6760に準拠
【0014】
【発明の効果】表1より明かなように、本発明の難燃性
樹脂組成物によれば、燃焼時のドリップ性を防止し得る
と共にUL規格に示すVW−1に合格する高度の難燃性
を有し、しかも燃焼時に有害ガスを発生することなく、
優れた機械的特性を有する等工業上有用なものである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の(a)〜(c)の成分からなる組成物
    であって、(a)+(b)100重量部(但し(a):(b)=9
    5:5〜50:50)に対して、(c)を50〜150重量部含有す
    ることを特徴とする難燃性樹脂組成物。 (a)エチレンとα−オレフィンとの共重合体、エチレン
    −エチルアクリレート共重合樹脂またはエチレン−メチ
    ルメタクリレート共重合樹脂の中から選ばれる1種また
    は2種以上の樹脂、(b)非熱反応性アルキルフェノール
    樹脂、(c)水和金属化合物。
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