JP2834412B2 - 泥土モルタルに混練する掘削土の処理装置 - Google Patents

泥土モルタルに混練する掘削土の処理装置

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JP2834412B2 JP6239352A JP23935294A JP2834412B2 JP 2834412 B2 JP2834412 B2 JP 2834412B2 JP 6239352 A JP6239352 A JP 6239352A JP 23935294 A JP23935294 A JP 23935294A JP 2834412 B2 JP2834412 B2 JP 2834412B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は泥土モルタルに混練する
掘削土の処理装置に関し、特には建築現場等で発生する
掘削土にセメントと水を加えて混練して泥土モルタルを
製造する際の掘削土から土塊とか玉石、礫分を分離して
高品質の泥土モルタルを製造することが出来る処理装
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、産業廃棄物の処理場不足が深刻と
なり、建設工事においても廃棄物を減少させる工法を採
ることが要求されている。特に国土の狭い我国では地下
開発の必要性が多大であってその規模も年々大型化して
いる。これら地下構造物の建築には強靭な強度が必要で
あってそのための基礎杭とか土留め工法が種々開発され
ている。
【0003】更に残土としての掘削土の処分地不足が現
在の大きな問題点の一つとなっており、この問題点を解
消するため、掘削土の有効利用をはかる技術が種々開発
されている。その一つに泥土モルタルの製造、即ち掘削
土にセメントと水を加えて混練して、堅固な支持盤とか
基礎杭、土留め壁等に利用する方法が実施されている。
この泥土モルタルは、別名ソイルセメントとも呼称さ
れ、掘削土またはこれに補足材料を加えたものに数%の
セメントを添加したものを最適含水比付近で締め固める
ことによって強度,耐久性の面でも満足される特性が得
られて、上記の利用分野の外にも路盤工とかのり面の覆
工等に利用される。
【0004】上記に鑑みて、本出願人は先に泥土槽に投
入された泥土をスクリューコンベアによって容量を計測
しながら計量ホッパ内に投入し、該計量ホッパを走行レ
ールに沿って走行する門型クレーン支柱を利用して、上
方と水平方向及び下方に移送させてミキサーの上部にま
で搬送し、別途にセメントサイロで生成されたセメント
と清水とを攪拌槽に流入して攪拌生成した一定量のセメ
ントミルクを前記掘削土とともにミキサーに送り込み、
ミキサー内で該セメントミルクと泥土とを十分に混練し
て泥土モルタルを製造する泥土モルタルの製造方法とそ
の装置を提案した。
【0005】このような装置によれば、比較的狭い設置
スペースでの使用を可能として狭隘な現場で採用するこ
とができる上、各装置にコントローラから制御信号を伝
達して駆動制御するすることにより、操作が全自動化さ
れるとともに泥土モルタルの品質が均一化されるという
特徴が得られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記した泥土モルタル
に混練する掘削土は、掘削現場の状況に応じて土塊の性
状とか粘度が異なっているため、掘削土をそのままミキ
サーに送り込んでセメントミルクと混練すると、ミキサ
ーの損傷とかコンクリートポンプ車の配管の詰まり等が
生じる虞れがある。そこでこの問題を解決するために掘
削土中の土塊とか玉石、礫分を分離するか破砕する必要
がある。
【0007】装置の安定した運転を継続するためには、
これら土塊等の最大径長は50mm以下であることが望
ましい。そのために土砂分離装置(グリズリー)とか土
砂破砕装置(クラッシャー)が一般に使用されている
が、しかし前記掘削土が粘土とか粘性の高いシルト系で
ある場合には、上記土砂分離装置とか土砂破砕装置内に
土砂が付着して排出不能となり、装置自体の運転ができ
なくなってしまうという難点が発生する。
【0008】そこで本発明は掘削土が粘土とか粘性の高
いシルト系であるか否かに拘らず、土砂分離装置とか土
砂破砕装置内に土砂が付着することを防止して、装置自
体の運転を円滑に実施することができる泥土モルタルに
混練する掘削土の処理装置を提供することを目的とする
ものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、掘削された粘土・シルト系の原土を原土・
水混練機に投入し、原土に一定量の水を加えて混練して
粘性の低下した原土・水混練体を得て、この原土・水混
練体を土砂分離・破砕装置によって土塊、玉石、礫分を
分離し、均質化された泥土を泥土モルタルの製造装置に
供給してセメントミルクとの混練作用によって泥土モル
タルを製造するようにした泥土モルタルに混練する掘削
土の処理装置の構成にしてある。掘削された原土が粘土
・シルト系以外の原土の場合は、掘削された原土を直接
土砂分離・破砕装置によって土塊、玉石、礫分を分離
し、以下同一の工程により泥土モルタル製造装置に供
給する。
【0010】上記土砂分離・破砕装置は、原土が投入さ
れるホッパと、傾斜メッシュを利用した土砂分離装置
と、土塊、玉石、礫分の破砕装置と、ベルトコンベア及
び装置駆動用モータを具備している。
【0011】
【作用】かかる泥土モルタルに混練する掘削土の処理装
置によれば、建築現場で掘削された粘土・シルト系の原
土が先ず原土・水混練機に投入され、一定量の水ととも
に混練されることにより、粘性の低下した原土・水混練
体が得られる。この原土・水混練体は土砂分離・破砕装
置に投入され、土砂分離装置によって土塊とか玉石、礫
分が分離されてから破砕装置によって適当な粒度にまで
破砕されて均質化された泥土が得られる。この泥土が次
段の泥土モルタルの製造装置に供給されて、ミキサー内
でのセメントミルクとの混練作用によって泥土モルタル
が製造される。
【0012】掘削された原土が粘土・シルト系以外の原
土である場合には、この原土が上記原土・水混練機によ
る処理が省略されて直接土砂分離・破砕装置に投入され
て以下の作業が継続される。従って掘削現場の状況によ
って土塊の性状とか粘度が異なっていても、土塊等の最
大径長を所定値以下、例えば50mm以下に均質化する
ことができて、ミキサーの損傷とかコンクリートポンプ
車の配管の詰まり等が効率的に防止され、装置自体の運
転を安定して継続することが出来る。
【0013】
【実施例】以下図面に基づいて本発明にかかる泥土モル
タルに混練する掘削土の処理装置の具体的な実施例を説
明する。図1は本発明の第1実施例を全体的に示す概要
図であり、本例では粘土・シルト系の掘削土を処理する
ケースを想定している。
【0014】図中の1は掘削された原土であり、2は原
土1を運搬する工事用車両である。この工事用車両2は
ブーム3a,3bとバケット3c及び各種油圧装置が配
備されている。
【0015】4は原土・水混練機であり、5は得られた
原土・水混練体である。また、6は土砂分離・破砕装置
であり、7は該土砂分離・破砕装置6によって均質化さ
れた泥土、8は泥土モルタルの製造装置である。原土・
水混練機4は掘削された原土に一定量の水を加えて混練
する機能を有し、この原土・水混練機4の混練作用に基
づいて粘性の低下した原土・水混練体5が得られる。
【0016】他方の土砂分離・破砕装置6は、図2
(A)(B)(C)に示したようにホッパ9、土砂分離
装置10、破砕装置11及びベルトコンベア12を基本
的構成としている。13は破砕装置11駆動用モータで
ある。
【0017】かかる第1実施例の作用は以下の通りであ
る。先ず建築現場で掘削された粘土・シルト系の原土1
は、工事用車両2に配備された油圧装置に基づいて駆動
されるブーム3a,3bとバケット3cの操作により原
土・水混練機4に投入され、この原土1に一定量の水を
加えて混練されて、粘性の低下した原土・水混練体5が
得られる。
【0018】次に原土・水混練体5が土砂分離・破砕装
置6を構成するホッパ9に投入され、傾斜メッシュを利
用した土砂分離装置10によって土塊とか玉石、礫分が
分離され、駆動用モータ13に駆動される破砕装置11
によって適当な粒度に破砕されてからベルトコンベア1
2によって外部に搬送されて均質化された泥土7が得ら
れる。この泥土7は次段の泥土モルタルの製造装置8に
供給されて、ミキサー内でのセメントミルクとの混練作
用によって泥土モルタルが製造される。
【0019】図3は本発明の第2実施例を全体的に示す
概要図であり、本例では粘土・シルト系以外の掘削土を
処理するケースを想定している。基本的構成は前記第1
実施例と同一であり、同一の符号を付して表示してあ
る。
【0020】図中の1は掘削された原土、2は原土1を
運搬する工事用車両、6は土砂分離・破砕装置、7は該
土砂分離・破砕装置6によって均質化された泥土、8は
泥土モルタルの製造装置である。この第2実施例は前記
第1実施例における原土・水混練機4が省略されてい
る。土砂分離・破砕装置6の構成は前記の説明(第2
図)と同一である。
【0021】かかる第2実施例によれば、建築現場で掘
削された粘土・シルト系以外の原土1が工事用車両2の
操作により土砂分離・破砕装置6のホッパ9に投入さ
れ、土砂分離装置10によって土塊とか玉石、礫分が分
離されてから破砕装置11によって適当な粒度に破砕さ
れ、ベルトコンベア12によって外部に搬送されて均質
化された泥土7が得られる。この泥土7の泥土モルタル
製造装置8における泥土モルタル製造方法は前記と同一
である。
【0022】ここで図1に基づいて先提案にかかる泥土
モルタル製造装置8の構成と作用を簡単に説明する。即
ち、一定量の泥土7がホッパ15に受け入れられてから
ロードセルによる設定重量が計測され、スクリューコン
ベア16によって容量が計測されながら計量ホッパ17
内に投入され、この計量ホッパ17が門型クレーン支柱
18に沿って上方、水平方向及び下方に移送されてミキ
サー19の上方にまで搬送され、該ミキサー19内に投
入される。そして別途に設けたセメントサイロで生成さ
れたセメントと清水とが攪拌槽20に流入されて一定量
のセメントミルクが生成され、このセメントミルクが上
記ミキサー19内に送り込まれて前記泥土7と十分に混
練されて泥土モルタルが製造される。
【0023】ミキサーとしてバッチ式強制二軸ミキサー
を採用したことにより、原土の性状等に応じて攪拌時間
を自在に変更可能であり、ミキサー及びセメントサイロ
にコントローラから制御信号を伝達して駆動制御するす
ることにより、操作が全自動化されるとともに泥土モル
タルの品質が均一化されるという特徴を有している。
【0024】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明にか
かる泥土モルタルに混練する掘削土の処理装置によれ
ば、建築現場で掘削された原土が粘土とか粘性の高いシ
ルト系である場合には、この原土が原土・水混練機に投
入されて水とともに混練されることにより、粘性の低下
した原土・水混練体が得られ、該原土・水混練体が土砂
分離・破砕装置に投入されて土塊、玉石、礫分が分離さ
れてから破砕装置によって適当な粒度にまで破砕されて
均質化された泥土が得られる。また、掘削された原土が
粘土・シルト系以外の原土である場合には、この原土が
直接土砂分離・破砕装置に投入されて以下の作業を継続
することが出来る。
【0025】従って掘削現場によって土塊の性状とか粘
度が異なっていても、土塊等の最大径長を所定値以下に
均質化することが可能となり、泥土が次段の泥土モルタ
ルの製造装置に供給された際にミキサーの損傷とかコン
クリートポンプ車の配管の詰まり等がなくなり、装置の
運転を安定化することが出来る。
【0026】特に掘削土が粘性であるか否かに拘らず、
土砂分離装置とか土砂破砕装置内に土砂が付着すること
が防止されるので、運転の円滑化のみならず装置自体保
守性を高め、寿命の向上がはかれるいう大きな効果を発
揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる泥土モルタルに混練する掘削土
の処理装置の第1実施例を示す概要図。
【図2】図2(A)は本実施例で採用した土砂分離・破
砕装置の正面図、図2(B)は動側面図、図2(C)は
土砂分離装置の部分的平面図。
【図3】本発明の第2実施例を示す概要図。
【符号の説明】
1…原土 2…工事用車両 4…原土・水混練機 5…原土・水混練体 6…土砂分離・破砕装置 7…泥土 8…泥土モルタルの製造装置 9…ホッパ 10…土砂分離装置 11…破砕装置 12…ベルトコンベア 13…モータ 15…ホッパ 16…スクリューコンベア 17…計量ホッパ 18…門型クレーン支柱 19…ミキサー 39…攪拌機

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原土が投入されるホッパと、傾斜メッシ
    ュを利用した土砂分離装置と、土塊、玉石、礫分の破砕
    装置と、ベルトコンベア及び装置駆動用モータを具備し
    て成ることを特徴とする泥土モルタルに混練する掘削土
    の処理装置。
  2. 【請求項2】 掘削された粘土・シルト系の原土に一定
    量の水を加えて混練する原土・水混練機と、得られた原
    土・水混練体中の土塊、玉石、礫分の分離と破砕を行う
    土砂分離・破砕装置と、該土砂分離・破砕装置によって
    均質化された原土にセメントミルクを混練して泥土モル
    タルを製造する泥土モルタルの製造装置とを具備して成
    り、上記土砂分離・破砕装置は原土・水混練体が投入さ
    れるホッパと、傾斜メッシュを利用した土砂分離装置
    と、土塊、玉石、礫分の破砕装置と、ベルトコンベア及
    び装置駆動用モータから成ることを特徴とする泥土モル
    タルに混練する掘削土の処理装置。
  3. 【請求項3】 掘削された原土中の土塊、玉石、礫分の
    分離と破砕を行う土砂分離・破砕装置と、該土砂分離・
    破砕装置によって均質化された原土にセメントミルクを
    混練して泥土モルタルを製造する泥土モルタルの製造装
    置とを具備して成り、上記土砂分離・破砕装置は原土・
    水混練体が投入されるホッパと、傾斜メッシュを利用し
    た土砂分離装置と、土塊、玉石、礫分の破砕装置と、ベ
    ルトコンベア及び装置駆動用モータから成ることを特徴
    とする泥土モルタルに混練する掘削土の処理装置。
  4. 【請求項4】 掘削された粘土・シルト系の原土に一定
    量の水を加えて混練する原土・水混練機と、得られた原
    土・水混練体中の土塊、玉石、礫分の分離と破砕を行う
    土砂分離・破砕装置と、該土砂分離・破砕装置によって
    均質化された原土にセメントミルクを混練して泥土モル
    タルを製造する泥土モルタルの製造装置とを具備して成
    り、上記泥土モルタルの製造装置は、泥土が投入される
    泥土槽と、この泥土槽の直下に配設された容量計測可能
    なスクリューコンベアと、該スクリューコンベアの排出
    端部に配置された計量ホッパと、この計量ホッパを水平
    方向と上下方向への搬送路に沿ってミキサーの上方にま
    で搬送する門型クレーン支柱と、セメントサイロで得ら
    れるセメントと清水とを受け入れてセメント ミルクを生
    成し、該セメントミルクを前記ミキサーに供給する攪拌
    機構付き攪拌槽と、前記泥土とセメントミルクとを混練
    するミキサーとから成ることを特徴とする泥土モルタル
    に混練する掘削土の処理装置。
  5. 【請求項5】 掘削された原土中の土塊、玉石、礫分の
    分離と破砕を行う土砂分離・破砕装置と、該土砂分離・
    破砕装置によって均質化された原土にセメントミルクを
    混練して泥土モルタルを製造する泥土モルタルの製造装
    置とを具備して成り、上記泥土モルタルの製造装置は、
    泥土が投入される泥土槽と、この泥土槽の直下に配設さ
    れた容量計測可能なスクリューコンベアと、該スクリュ
    ーコンベアの排出端部に配置された計量ホッパと、この
    計量ホッパを水平方向と上下方向への搬送路に沿ってミ
    キサーの上方にまで搬送する門型クレーン支柱と、セメ
    ントサイロで得られるセメントと清水とを受け入れてセ
    メントミルクを生成し、該セメントミルクを前記ミキサ
    ーに供給する攪拌機構付き攪拌槽と、前記泥土とセメン
    トミルクとを混練するミキサーとから成ることを特徴と
    する泥土モルタルに混練する掘削土の処理装置。
JP6239352A 1994-09-07 1994-09-07 泥土モルタルに混練する掘削土の処理装置 Expired - Lifetime JP2834412B2 (ja)

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