JP2892640B1 - 泥土モルタルの製造方法及びその装置 - Google Patents

泥土モルタルの製造方法及びその装置

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JP2892640B1
JP2892640B1 JP8020498A JP8020498A JP2892640B1 JP 2892640 B1 JP2892640 B1 JP 2892640B1 JP 8020498 A JP8020498 A JP 8020498A JP 8020498 A JP8020498 A JP 8020498A JP 2892640 B1 JP2892640 B1 JP 2892640B1
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友一朗 弘瀬
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    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
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  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
  • Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)

Abstract

【要約】 【課題】 原土中に含まれている粘土塊を効果的に分離
破砕するとともに、製造時の撹拌力を充分に高めて均質
な泥土モルタルを得ることができる泥土モルタルの製造
方法及びその装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 掘削された原土を土砂分離・破砕装置1
3によって土塊等を分離し、泥土モルタルの製造装置1
4でセメントミルクと混練した後、得られた泥土モルタ
ルをスラリーポンプ30内の放射状のインペラー32に
よる剪断力により粘土塊を粉砕分離すると同時に該イン
ペラーにより充分に撹拌して均質な泥土モルタルとして
から運搬車に送給するようにした泥土モルタルの製造方
法と装置を提供する。インペラー32は所定の曲率で湾
曲され、相互に所定角度離反して放射状に対峙させて泥
土モルタルの粉砕分離と撹拌作用を持たせている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は泥土モルタルの製造
方法及びその装置に関し、特には掘削土にセメントと水
を加えて混練して泥土モルタルを製造する際に、泥土モ
ルタルを撹拌して剪断力を加えることによって粘土塊を
粉砕分離するとともに、該剪断力を泥土モルタル製造時
の撹拌力として利用するようにした処理方法と装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、産業廃棄物の処理場不足が深刻と
なり、建設工事においても廃棄物を減少させる工法を採
ることが要求されている。特に国土の狭いわが国では地
下開発の必要性が多大であってその規模も年々大型化し
ている。これら地下構造物の建築には強靭な強度が必要
であってそのための基礎杭とか土留め工法が種々開発さ
れている。
【0003】更に残土としての掘削土の処分地不足が現
在の大きな問題点の一つとなっており、この問題点を解
消するため、掘削土の有効利用をはかる技術が種々開発
されている。その一つに泥土モルタルの製造、即ち掘削
土にセメントと水を加えて混練して、堅固な支持盤とか
基礎杭、土留め壁等に利用する方法が実施されている。
この泥土モルタルは、別名ソイルセメントとも呼称さ
れ、掘削土またはこれに補足材料を加えたものに数%の
セメントを添加したものを最適含水比付近で締め固める
ことによって強度,耐久性の面でも満足される特性が得
られて、上記の利用分野の外にも路盤工とか、のり面の
覆工等に利用される。
【0004】図7に示したように、泥土モルタルのリサ
イクル工程は(A)土砂分離工程、(B)計量工程、
(C)撹拌工程に大別される。(A)土砂分離工程で分
離された原土1は、コンベア2により計量槽3に投入さ
れて所定量が計量され、別途に計量されたセメントミル
ク5とともに撹拌槽4で撹拌されて二軸ミキサ6及びア
ジテータ7を介して製品運搬用のトラックミキサ又はコ
ンクリートポンプ車に投入される。
【0005】本願出願人は先に泥土モルタルの製造方法
として特願平6−225883号により、泥土槽に投入
された泥土をスクリューコンベアによって容量を計測し
ながら計量ホッパ内に投入し、該計量ホッパを走行レー
ルに沿って走行する門型クレーン支柱を利用して、上方
と水平方向及び下方に移送させてミキサーの上部にまで
搬送し、別途にセメントサイロで生成されたセメントと
清水とを撹拌槽に流入して撹拌生成した一定量のセメン
トミルクを前記掘削土とともにミキサーに送り込み、ミ
キサー内で該セメントミルクと泥土とを十分に混練して
泥土モルタルとしてリサイクルする方法と装置を提案し
た。
【0006】このような装置によれば、比較的狭い設置
スペースでの使用を可能として狭隘な現場で採用するこ
とができる上、各装置にコントローラから制御信号を伝
達して駆動制御することにより、操作が全自動化される
とともに泥土モルタルの品質が均一化されるという特徴
が得られる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】泥土モルタルに混練す
る掘削土の原土は、掘削現場の状況に応じて土塊の性状
とか粘度が異なっており、原土中の土塊とか玉石、礫分
を分離するか破砕する必要があり、そのために土砂分離
装置(グリズリー)とか土砂破砕装置(クラッシャー)
が一般に使用されている。しかし掘削土が粘土とか粘性
の高いシルト系である場合には、コンベアとかアジテー
ター、配管内に土砂が付着して排出不能となり、装置自
体の運転ができなくなってしまうという難点が発生す
る。
【0008】そのため、粘土塊の場合には計量後に一度
網目に通して分離破砕する方法が用いられている。しか
し分離破砕後の土砂を二軸ミキサに投入する際に、土砂
が相互に付着して元の粘土塊となってしまうケースが多
々あり、再度粘土塊を分離破砕する工程が必要になると
いう問題点が生じる。
【0009】再度粘土塊を分離破砕する方法として、工
業用車両としてのバックホーのバケットとしてスケルト
ンバケットを採用して原土中の土塊等を分離する方法と
か、振動スクリーン法により土塊等を分離する方法が知
られているが、スケルトンバケットを用いる方法は騒音
が激しい上に土塊とか礫の取りこぼしが発生しやすく、
通常の振動スクリーン法は原土がシルト系の粘土分を含
む土砂の場合はスクリーンの目詰まりを起こしたり、掘
削土のサイズィング処理が不十分となって再利用可能な
土量が少なくなってしまうという問題がある。
【0010】そこで本発明は上記に鑑みてなされたもの
であり、特に原土中に含まれている粘土塊を効果的に分
離破砕するとともに、製造時の撹拌力を充分に高めて均
質な泥土モルタルを得るようにした泥土モルタルの製造
方法及びその装置を提供することを目的とするものであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、掘削された原土を土砂分離・破砕装置によ
って土塊、玉石、礫分を分離し、均質化された泥土を泥
土モルタルの製造装置に供給してセメントミルクとの混
練作用によって泥土モルタルを製造し、運搬車に送給す
るようにした泥土モルタルの製造方法における泥土モル
タルの製造装置と運搬車との間にスラリーポンプを配置
して、放射状の各インペラーによる剪断力により粘土塊
を粉砕分離するとともに、該インペラーにより充分に撹
拌して均質な泥土モルタルとしたことを特徴とする泥土
モルタルの製造方法と装置を提供する。
【0012】前記スラリーポンプ本体内に、所定の曲率
で湾曲して形成された各インペラーを相互に所定角度離
反して放射状に対峙させたことにより、泥土モルタルに
対して粉砕分離作用と撹拌作用を及ぼす構造としてあ
る。
【0013】かかる泥土モルタルの製造方法及びその装
置によれば、土砂分離・破砕装置により原土中の土塊と
か玉石、礫分を分離し、適当な粒度に破砕してから泥土
モルタル製造装置のミキサー内でのセメントミルクとの
混練作用によって泥土モルタルを製造する。得られた泥
土モルタルは入力管からスラリーポンプのポンプ本体に
送給され、該ポンプ本体内で所定の曲率で湾曲して形成
された放射状の各インペラーによって剪断力を加えるこ
とによって粘土塊を粉砕分離し、同時に該泥土モルタル
を完全に撹拌して均質な泥土モルタルを製造することが
できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下図面に基づいて本発明にかか
る泥土モルタルの製造方法及びその装置の具体的な実施
形態を説明する。図1は泥土モルタルを製造する装置例
を示す側面図、図2は同平面図であって、図中の11は
掘削された原土を運搬する工事用車両であり、この工事
用車両11にはブーム12a,12bとバケット12c
及び駆動用の各種油圧装置が配備されている。
【0015】13は土砂分離・破砕装置であり、この土
砂分離・破砕装置13には泥土搬出用のコンベア装置1
8が配備されている。14は土砂分離・破砕装置13に
よって均質化された泥土から泥土モルタルを製造するた
めの製造装置である。
【0016】泥土モルタルの製造装置の構成を説明する
と、25は計量ホッパ、26は走行レール、27はクレ
ーン支柱、28はミキサー、15は清水槽、16は水・
セメント混練機、17はセメントサイロである。
【0017】30は本実施形態の主要な構成要素である
スラリーポンプであり、19は得られた泥土モルタルを
工事現場に搬送する運搬車である。スラリーポンプ30
は泥土モルタルの製造装置14と運搬車19との間に配
置されており、該スラリーポンプ30により泥土モルタ
ル中の粘土塊の粉砕分離と撹拌が行われ、送給管31を
経由して運搬車19に送りこまれる。
【0018】図3はスラリーポンプ30の側面図、図4
は同正面図、図5は同平面図である。このスラリーポン
プ30はポンプ本体30a、図外のモータから駆動力を
伝達するためのVプーリ30b、泥土モルタルの入力管
30cと出力管30dとを主要な構成要素としている。
【0019】図6はポンプ本体30a内に配備されてい
るインペラー32の形状を示す概略図であり、所定の曲
率で湾曲形成された各インペラー32が相互に所定角度
離反して放射状に対峙しており、入力管30cから送給
される泥土モルタルに対して撹拌と粉砕分離を及ぼす構
造となっている。
【0020】かかる本実施例の作用は以下の通りであ
る。先ず予め土砂分離・破砕装置13の電源スイッチを
オンにし、建築現場で得られた掘削土等の原土を工事用
車両11で運搬して、油圧装置によるブーム12a,1
2bとバケット12cの駆動操作により該原土をコンベ
ア装置18の傾斜方向に沿う上方への振動と振動スクリ
ーン及びメッシュを利用して土塊とか玉石、礫分を分離
され、適当な粒度に破砕してから次段の泥土モルタル製
造装置14に供給し、ミキサー28内でのセメントミル
クとの混練作用によって泥土モルタルを製造する。
【0021】この泥土モルタル製造装置14の動作を説
明すると、コンベア装置18により搬出された一定量の
泥土が計量ホッパ25内に投入され、ロードセルによる
設定重量が計測されてからこの計量ホッパ25が走行レ
ール26上を走行して門型クレーン支柱27内に入り、
該門型クレーン支柱27に沿って上方、水平方向及び下
方に移送されてミキサー28の上方にまで搬送されて該
ミキサー28内に投入される。そして別途に設けたセメ
ントサイロ17で生成されたセメントと清水槽15内の
清水が水・セメント混練機16により混練されてから撹
拌槽29に流入されて一定量のセメントミルクが生成さ
れ、このセメントミルクが上記ミキサー28内に送り込
まれて前記泥土と十分に混練されて泥土モルタルが製造
される。
【0022】ミキサーとしてバッチ式強制二軸ミキサー
を採用したことにより、原土の性状等に応じて撹拌時間
を自在に変更可能であり、ミキサー28及びセメントサ
イロ17にコントローラから制御信号を伝達して駆動制
御することにより、操作が全自動化されるとともに泥土
モルタルの品質が均一化されるという特徴を有してい
る。
【0023】このようにして得られた泥土モルタルは、
入力管30cを介してスラリーポンプ30のポンプ本体
30aに送給され、図外のモータからVプーリ30bを
介して伝達された駆動力により、ポンプ本体30a内で
所定の曲率で湾曲して形成された放射状の各インペラー
32によって剪断力を加えることにより粘土塊を粉砕分
離すると同時に、該泥土モルタルを完全に撹拌して均質
な泥土モルタルとすることができる。
【0024】均質化された泥土モルタルは出力管30d
及び送給管31を経由して運搬車19内に供給され、運
搬車19は直ちに施工現場に発進する。尚、泥土モルタ
ル製造装置が工事現場に隣接している場合には、運搬車
19を使用せずに泥土モルタルを直接施工域に送給して
もよい。
【0025】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明にか
かる泥土モルタルの製造方法及びその装置によれば、土
砂分離・破砕装置により原土中の土塊とか玉石、礫分を
分離した後、泥土モルタル製造装置のミキサー内でのセ
メントミルクとの混練作用によって泥土モルタルがスラ
リーポンプのポンプ本体内でインペラーによって剪断力
を加えることによって残存する粘土塊を完全に粉砕分離
し、同時に該泥土モルタルを撹拌して均質な泥土モルタ
ルを製造することができる。
【0026】従って掘削土中に粘土塊とか粘性の高いシ
ルト系の原土が含有されていても、配管内に土砂が付着
して排出不能となる事態はなくなり、従来の粘土塊を分
離破砕する手段としてバックホーのスケルトンバケット
を用いた方法のような騒音がなく、更に振動スクリーン
法のようなスクリーンの目詰まりを起こしたり、掘削土
のサイズィング処理が不十分となる事態は防止すること
ができる。
【0027】本発明によれば、上記したように原土中に
含まれている粘土塊を効果的に分離破砕する効果以外
に、スラリーポンプにより製造時の撹拌力を高めて均質
な泥土モルタルを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる泥土モルタルの製造装置例を示
す側面図。
【図2】図1の平面図。
【図3】本発明で採用したスラリーポンプの側面図。
【図4】図3の正面図。
【図5】図3の平面図。
【図6】インペラーの形状例を示す概略図。
【図7】従来の泥土モルタルの製造工程を示す概要図。
【符号の説明】
11…工事用車両 13…土砂分離・破砕装置 14…(泥土モルタルの)製造装置 15…清水槽 16…水・セメント混練機 17…セメントサイロ 18…コンベア装置 25…計量ホッパ 26…走行レール 27…クレーン支柱 28…ミキサー 29…攪拌槽 30…スラリーポンプ 30a…ポンプ本体 30b…Vプーリ 30c…入力管 30d…出力管 32…インペラー

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 掘削された原土を土砂分離・破砕装置に
    よって土塊、玉石、礫分を分離し、均質化された泥土を
    泥土モルタルの製造装置に供給してセメントミルクとの
    混練作用によって泥土モルタルを製造し、運搬車に送給
    するようにした泥土モルタルの製造方法において、 泥土モルタルの製造装置と運搬車との間にスラリーポン
    プを配置して、放射状の各インペラーによる剪断力によ
    り粘土塊を粉砕分離するとともに、該インペラーにより
    充分に撹拌して均質な泥土モルタルとしたことを特徴と
    する泥土モルタルの製造方法。
  2. 【請求項2】 掘削された原土中の土塊、玉石、礫分を
    分離する土砂分離・破砕装置と、泥土とセメントミルク
    との混練作用によって泥土モルタルを製造する泥土モル
    タル製造装置と、泥土モルタルにインペラーによる剪断
    力による粘土塊の粉砕分離と撹拌を行うスラリーポンプ
    と、該スラリーポンプにより得られた均質な泥土モルタ
    ルを受け入れる運搬車とから成ることを特徴とする泥土
    モルタルの製造装置。
  3. 【請求項3】 前記スラリーポンプ本体内に、所定の曲
    率で湾曲して形成された各インペラーを相互に所定角度
    離反して放射状に対峙させたことにより、泥土モルタル
    に対して粉砕分離作用と撹拌作用を及ぼす構造としたこ
    とを特徴とする請求項2に記載の泥土モルタルの製造装
    置。
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