JP2833929B2 - 電界効果トランジスタ及びその製造方法 - Google Patents

電界効果トランジスタ及びその製造方法

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JP2833929B2
JP2833929B2 JP15265392A JP15265392A JP2833929B2 JP 2833929 B2 JP2833929 B2 JP 2833929B2 JP 15265392 A JP15265392 A JP 15265392A JP 15265392 A JP15265392 A JP 15265392A JP 2833929 B2 JP2833929 B2 JP 2833929B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は高ゲート耐圧,低ソー
ス抵抗を有する2段リセス構造の電界効果トランジスタ
及びその製造方法に関し、特に低抵抗でかつ精度よく制
御された極微細ゲートを有し、さらに高精度に寸法制御
された2段リセス構造を有する電界効果トランジスタ及
びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図7は、例えばPreceedings of the SOT
APOCS XIII(p.79)に示された従来の2段リセス構造の製
造方法を示す断面図であり、図において、1はGaAs
バッファ層、2はn−GaAs層、3はn+ −GaAs
層、4はSiO2 膜、5はポリイミド膜、6はAu薄
膜、7はTi薄膜、8はホトレジスト層である。
【0003】まず図7(a) に示すように、エピタキシャ
ル成長法により形成されたGaAsバッファ層1,n−
GaAs層2,n+ −GaAs層3を有するGaAs基
板上に、SiO2 膜4,ポリイミド膜5,Au薄膜6,
Ti薄膜7,ホトレジスト層8を順次積層する。
【0004】次に図7(b) に示すように、ホトレジスト
層8をパターニングした後に、Ti層7をCBrF3 ガ
スを用いたRIE(Reactive Ion Etching) で除去し、
Ni層9をメッキ法によりAu層6上に成長させる。次
に図7(c) に示すように、ホトレジスト8,Ti層7を
除去した後、図7(d) に示すように、O2 RIEでポリ
イミド層5を,CF4 RIEでSiO2 膜4をそれぞれ
除去する。次に図7(e) に示すように、n+ −GaAs
層3を500オングストローム程度リセスエッチングし
た後、図7(f) に示すようにSiO2 膜4,n+ −Ga
As層3,n−GaAs層2と、0.6μm程度アンダ
ーカットが入るようにエッチングし、その後ゲート金属
であるTi/Pt/Au10を蒸着する。
【0005】この場合、図7(e) に示すように、n−G
aAs層3をまずエッチングしているおり、その後さら
にSiO2 膜4,n+ −GaAs層3,n−GaAs層
2を、アンダーカットが入るようにエッチングしている
ため、リセス形状は図7(f)に示すように2段形状とな
る。
【0006】最後に図7(g) に示すように、ゲートメタ
ル10をポリイミド層5とともにリフトオフした後、パ
ッシベーション膜としてSiN膜11を堆積することに
より、2段リセス構造を有し、かつその中央の1段目リ
セスにゲート電極10を有する電界効果トランジスタを
得ている。なお、ここでは便宜上ゲート電極が接触する
リセス面を1段目のリセス、接触しない方を2段目のリ
セスと定義する。
【0007】次に2段リセス構造の効果について説明す
る。IEEE Trans.on Electron Devices Vol.34, p.2027,
1987 に示されているように、リセス構造型のFETで
はゲート−ドレイン間に逆方向バイアスが印加された場
合、表面での電界集中がゲートエッジとリセスエッジに
分散するため、プレーナ型のFETに比べゲート−ドレ
イン逆バイアス印加に対する耐性が向上する。すなわ
ち、2段リセス構造ではリセスエッジ数が増し、電界集
中が3箇所に分散されるため、ゲート−ドレイン耐圧の
向上が予想される。一方、ソース抵抗については、同一
チャネル厚でも2段リセス構造の場合には、1段リセス
構造に比べ、2段目のリセスの表面が1段目のリセスの
表面より高いことによって、ソース電極側のGaAs層
2が厚くなるためソース抵抗は低くなるという利点があ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の電界効果トランジスタの2段リセス構造の形
成方法では、以上の説明からわかるように、メッキ工
程,O2 RIE等多数の工程を必要とするという問題点
があった。
【0009】またFETの高性能を目的としてゲート長
を微細化していく場合には、図7(f) に示すように、A
u薄膜6およびNi層9による開口部が塞がるため、ゲ
ート断面形状は三角形となりゲート断面積が減少し、結
果としてゲート抵抗増大によるFETの利得低下を招
く、またさらには、2段リセス構造の各段の幅はリセス
深さに依存するため、2段リセス構造の寸法制御の自由
度が低く、各種エピタキシャル層を有するリセス深さの
異なる各FETごとにこの2段リセス構造の寸法制御を
最適化することは困難であるという問題点があった。
【0010】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、低抵抗でかつ精度よく制御され
た極微細ゲートを有し、さらに高精度に寸法制御された
2段リセス構造を有する電界効果トランジスタを得るこ
とを目的としており、さらにこの装置に適した製造方法
を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明に係る電界効果
トランジスタは、ゲート電極と接しない2段目のリセス
の側壁部に絶縁膜からなるサイドウォールを設け、かつ
該サイドウォール下部に、サイドエッチングされた、ゲ
ート電極と接する,1段目のリセスを設けたものであ
る。
【0012】この発明に係る電界効果トランジスタの製
造方法は、半絶縁性GaAs基板上にGaAsバッファ
層,第1のn−GaAs層,第1のn−AlGaAs薄
層,第2のn−GaAs層,第2のn−AlGaAs薄
層、n+ −GaAs層を順次エピ成長し、該n+ −Ga
As層上に第1の絶縁膜を堆積し、2段目リセスとなる
ところの上記第1の絶縁膜,n+ −GaAs層及び第2
のn−AlGaAs薄層を除去し、2段目リセス側壁に
形成したサイドウォールをマスクに1段目リセスをアン
ダーカットが入るように形成し、ゲート電極金属を蒸着
するようにしたものである。
【0013】また、この発明に係る電界効果トランジス
タは、ゲート電極と接しない2段目のリセスの側壁部に
絶縁膜からなるサイドウォールを設け、ゲート電極と接
する、サイドエッチングされた1段目のリセスを該サイ
ドウォール下部に設け、該ゲート電極と接する1段目の
リセス側壁部に絶縁膜を設けたものである。
【0014】また、この発明に係る電界効果トランジス
タの製造方法は、半絶縁性GaAs基板上にGaAsバ
ッファ層,第1のn−GaAs層,第1のn−AlGa
As薄層,第2のn−GaAs層,第2のn−AlGa
As薄層,n+ −GaAs層を順次エピ成長し、第1の
絶縁膜を上記n+ −GaAs層上に堆積し、2段目リセ
ス側壁に形成したサイドウォールをマスクに1段目リセ
スをアンダーカットが入るように形成した後、1段目の
リセス側壁のみに絶縁膜を堆積させ、その後、スパッタ
法によりゲート電極を堆積するようにしたものである。
【0015】さらに、この発明に係る電界効果トランジ
スタは、ゲート電極と接しない2段目のリセス上、並び
にゲート電極と接する1段目のリセス側壁に第1の絶縁
膜を設け、第2の絶縁膜からなるサイドウォールを上記
第1の絶縁膜側壁部に設けたものである。
【0016】さらに、この発明に係る電界効果トランジ
スタの製造方法は、半絶縁性GaAs基板上にGaAs
バッファ層,第1のn−GaAs層,第1のn−AlG
aAs薄層,第2のn−GaAs層、第2のn−AlG
aAs薄層,n+ −GaAs層を順次エピタキシャル
長し、第3の絶縁膜を上記n+ −GaAs層上に堆積
し、2段目リセス側壁に形成したサイドウォールをマス
クに1段目のリセスを異方性エッチングで形成した後、
サイドウォールを除去し、バイアスが印加されていない
ECR−CVD法で第1の絶縁膜を堆積した後第2のサ
イドウォールをこの絶縁膜側壁に形成し、該サイドウォ
ールをマスクに1段目のリセスの絶縁膜をエッチングし
たのちスパッタ法によりゲート電極を形成するようにし
たものである。
【0017】
【作用】この発明においては、2段リセス構造の各段の
リセス幅、並びにゲート長をリセス側壁に形成したサイ
ドウォールの幅で制御するようにしたので、工程を容易
にすることができ、また電子ビーム露光のように高精度
の微細加工技術を要することなく微細ゲート並びに微細
な2段リセス構造を形成することができる。
【0018】また、この発明においては、2段リセス構
造の各段のリセス幅、並びにゲート長をリセス側壁に形
成したサイドウォールの幅で制御し、ゲート金属堆積法
としてスパッタ法を用いたので、工程を容易にすること
ができ、また電子ビーム露光のように高精度の微細加工
技術を要することなく微細ゲート並びに微細な2段リセ
ス構造を形成することができ、さらにゲート電極材料の
選択に制限を受けることがない。
【0019】さらに、この発明においては、ノンバイア
スECR−CVD法による絶縁膜をサイドウォールとリ
セス底面間に設けるようにしたので、リセス幅の制御性
を向上できるのみならず、ゲート,ソース間容量をも低
減できるとともに、ゲート電極−ドレイン側n−,n+
GaAs間の絶縁膜破壊をも防止することもできる。
【0020】
【実施例】以下この発明の一実施例について説明する。
図1は本発明の一実施例による電界効果トランジスタの
構造断面を示す図であり、図において、21は半絶縁性
GaAs基板、22はGaAsバッファ層、23a,2
3bはn−GaAs層、24a,24bはn−AlGa
As層、25はn+ −GaAs層、28はSiO2膜で
形成されたサイドウォール、29はTi/Pt/Auよ
りなるゲート電極、30はAuGe/Ni/Auよりな
るオーミック電極である。また図2(a) 〜(g) は図1に
示す電界効果トランジスタの製造工程を示す図である。
【0021】本構造では、2段リセス構造を有し、かつ
ゲート長Lgは、リセス内に設けられたサイドウォール
幅をWsd、及びリセス幅をWreとすると、 Lg=Wre−2×Wsd で決定される。従って、例えば0.1μmのゲート長を
得るには0.5μmのリセス幅で0.2μm幅のサイド
ウォールを形成すればよく、0.1μmの極微細ゲート
を形成するのに電子ビーム露光のような高精度の微細加
工技術は不要となる。
【0022】次に製造工程を図2(a) 〜(g) に沿って説
明する。まず図2(a) に示すように、半絶縁性GaAs
基板21上にGaAsバッファ層22,n−GaAs層
23aを約1500オングストローム,n−AlGaA
s薄層24aを300オングストローム,n−GaAs
層23bを2000オングストローム,n−AlGaA
s薄層24bを300オングストローム,n+ −GaA
s層25を2000オングストローム,順次エピタキシ
ャル成長させた基板上に、酸化窒化珪素膜SiON膜2
6を約2000オングストローム堆積する。
【0023】次に図2(b) に示すように、ゲート電極と
なるところをホトレジスト27により開口径が0.5μ
mとなるようにパターニングする。その後ホトレジスト
27をマスクとしてSiON膜26をCHF3 とO2 の
混合ガスを用いた反応性イオンエッチングにて異方性エ
ッチングし、さらにn+ GaAs層25をSF6 /Si
Cl4 混合ガスを用いた反応性イオンエッチングにてn
−AlGaAs層24bに対しn+ −GaAs25が高
選択となるような条件下で第1のn−AlGaAs薄層
24bが露出するまで異方性エッチングしたのち、SF
6 /SiCl4混合ガスを用いた反応性イオンエッチン
グにてn−AlGaAs24bに対しn−GaAs23
bが低選択となるような条件下で第1のn−AlGaA
s薄層24bを除去する。
【0024】次に図2(c) に示すように、ホトレジスト
27を除去した後、プラズマCVD法によりSiO2 膜
を約4000オングストローム堆積したのち、CHF3
/O2 混合ガスを用いた反応性イオンエッチングにてこ
のSiO2 膜を異方性エッチングすることにより約0.
2μm幅のSiO2 膜サイドウォール28を形成する。
この場合、段差側壁に堆積するSiO2 膜厚は平坦部で
の膜厚の約1/2となるため開口部がSiO2 膜で完全
に埋まってしまうことはない。
【0025】さらに図2(d) に示すように、第1のn−
GaAs層23bをn−AlGaAsに対しn−GaA
sが高選択となるような条件下でアンダーカットが約
0.1μm程度入るように第2のn−AlGaAs薄層
24aが露出するまでエッチングする。さらに第2のn
−AlGaAs薄層24aをAlGaAsに対しn−G
aAsが低選択となるような条件下で除去する。但し、
第2のn−AlGaAs薄層24aについては非常に薄
層であるため除去しなくても特に問題はない。
【0026】次に図2(e) に示すように、ゲート金属
(Ti/Pt/Au)29を蒸着する。さらに図2(f)
に示すように、ゲート金属(Ti/Pt/Au)29を
イオンミリングによりエッチングする。
【0027】最後に、図2(g) に示すように、SiON
膜26を除去し、オーミック電極30をゲート電極29
をマスクに蒸着することにより、該オーミック電極30
はそれぞれゲート電極,ソース電極,ドレイン電極とな
って図1に示す電界効果トランジスタを得ることができ
る。
【0028】このような第1の実施例では、ゲート電極
と接しない、即ちゲート電極がその上に直接は形成され
ない、2段目のリセス,の側壁部に絶縁膜からなるサイ
ドウォール28を設け、ゲート電極と接する、即ちゲー
ト電極がその上に直接形成される、1段目のリセスを、
上記サイドウォール28の下部に設けたので、2段リセ
ス構造の各段のリセス幅、並びにゲート長を、リセス側
壁に形成したサイドウォール28の幅で制御することが
でき、電子ビーム露光のように高精度の微細加工技術を
不要とすることができる。
【0029】また、この電界効果トランジスタの製造方
法では、2段目リセス側壁に形成したサイドウォール2
8をマスクに1段目リセスをアンダーカットが入るよう
に形成した後、2段目のリセス側壁のみに絶縁膜を残し
て、蒸着法によりゲート電極を堆積するようにしたの
で、2段リセス構造の各段のリセス幅、並びにゲート長
をリセス側壁に形成したサイドウォール28の幅で制御
することができ、工程を容易にすることができ、また電
子ビーム露光のように高精度の微細加工技術を要するこ
となく微細ゲート並びに微細な2段リセス構造を形成す
ることができる。
【0030】図3は本発明の第2の実施例による電界効
果トランジスタの構造断面を示す図であり、図におい
て、31はSiO2 膜、32はWSi/Auよりなるゲ
ート金属である。他は図1と同じである。また図4(a)
〜 (i)は図3に示す電界効果トランジスタの製造工程を
示す図である。
【0031】上記第1の実施例では、ゲート金属堆積法
としてスパッタ法を用いると1段目リセス側壁にゲート
金属が回り込み、実効ゲート長が変化するのみならず、
ゲート耐圧も劣化するという問題が生じるため、ゲート
金属の回り込みのない蒸着法を用いているが、蒸着法で
は化合物や融点の高い金属を用いることが困難であり、
ゲート電極材料に制限が生じる。第2の実施例では、こ
の問題を1段目リセス側壁にSiO2 膜を被着し、スパ
ッタリング法によりゲート電極を形成することで解決す
るものである。
【0032】次に製造工程を図4(a) 〜 (i)に沿って説
明する。図4(e) までの工程は図2(a) 〜(d) と同一で
あるので、ここでは省略する。まず図2(d) の状態から
図4(e) に示すようにプラズマCVD法によりSiO2
膜31を堆積する。プラズマCVD法では、SiO2 膜
31はアンダーカットされた1段目リセス内にも回り込
んで堆積し、1段目リセス側壁にも堆積する。
【0033】次に図4(f) に示すように、SiO2 膜3
1をCHF3 /O2 混合ガスを用いた反応性イオンエッ
チングでアンダーカットされた1段目リセス内のみに残
るように異方性エッチングする。すると、1段目リセス
内にSiO2 膜31は約0.05μm幅のみ残ることと
なる。さらに図4(g) に示すように、WSi/Auより
なるゲート金属32をスパッタ法により堆積する。
【0034】次に図4(h) に示すように、ゲート電極を
イオンミリングでAuを、反応性イオンエッチングでW
Siを各々エッチングすることで形成する。この後は上
記第1の実施例と同様の工程を踏むことにより図4(i)
に示す第2の実施例による電界効果トランジスタを得る
ことができる。
【0035】このような第2の実施例では、1段目リセ
ス側壁にSiO2 膜を被着し、スパッタリング法により
ゲート電極を形成するようにしたので、ゲート金属堆積
法としてスパッタ法を用いた場合に、1段目リセス側壁
にゲート金属が回り込み、実効ゲート長が変化するばか
りでなく、ゲート耐圧も劣化するという問題を回避でき
る。また、上記第1の実施例のように、ゲート金属の回
り込みのない蒸着法を用いた場合の、蒸着法では化合物
や融点の高い金属を用いることが困難であり、ゲート電
極材料に制限が生じるという問題をも回避できる。その
上で、上記実施例1と同様に、2段リセス構造の各段の
リセス幅、並びにゲート長をリセス側壁に形成したサイ
ドウォールの幅で制御することができ、また電子ビーム
露光のように高精度の微細加工技術を要することなく微
細ゲート並びに微細な2段リセス構造を形成することが
できる。
【0036】図5は本発明の第3の実施例による電界効
果トランジスタの構造断面を示す図であり、図におい
て、33はバイアスが印加されていないECR−CVD
法で堆積されたSiO2 膜である。他は図3と同じであ
る。また図6(a) 〜(i) は図5に示す電界効果トランジ
スタの製造工程を示す図である。
【0037】上記第1及び第2の実施例では、1段目の
リセス幅はドライエッチングによるn−GaAs層のア
ンダーカット量で制御しているため、高再現性,高均一
化が難しいという問題点がある。第3の実施例では、こ
の問題点を、バイアスが印加されていないECR−CV
D法で堆積されたSiO2 膜、及びプラズマCVD法に
よるSiO2 膜のサイドウォールを用いることで、ドラ
イエッチングによるアンダーカットを用いることなく2
段リセス構造を形成し、解決するものである。
【0038】次に製造工程を図6(a) 〜(i) に沿って説
明する。図6(d) までの工程は図2(a) 〜(c) と同一で
あるのでここでは説明を省略する。まず図2(c) の状態
から図6(d) に示すように、SF6 /SiCl4 混合ガ
スを用いた反応性イオンエッチングにてn−AlGaA
sに対しn−GaAsが高選択となるような条件下で第
2のn−GaAs層23bを除去した後、今度は第1の
n−AlGaAs層24aをn−AlGaAsに対しn
−GaAsが低選択となるような条件下で第1のn−A
lGaAs薄層24aを異方性エッチングする。
【0039】次に図6(e) に示すように、SiO2 膜サ
イドウォール28をHF水溶液にて除去した後、バイア
スが印加されていないECR−CVD法にてSiO2 膜
33を堆積する。この場合には段差側壁にはSiO2 膜
33は堆積しない。次に図6(f) に示すように、プラズ
マCVD法によりSiO2 膜38を堆積した後、SiO
2 膜38をCHF3 /O2 混合ガスを用いた反応性イオ
ンエッチングで異方性エッチングし、段差側壁部にSi
O2 膜サイドウォール38を形成する。
【0040】さらに図6(g) に示すように、上記SiO
2 膜サイドウォール38をマスクにしてCHF3 /O2
混合ガスを用いた反応性イオンエッチングでSiO2 膜
33を異方性エッチングする。次に図6(h) に示すよう
に、WSi/Auからなるゲート金属32をスパッタ法
により堆積する。この後は上記第2の実施例と同様の工
程を踏むことにより、図5に示す第3の実施例による電
界効果トランジスタを得ることができる。
【0041】このような本第3の実施例では、バイアス
が印加されていないECR−CVD法で堆積されたSi
O2 膜33、及びプラズマCVD法によるSiO2 膜の
サイドウォール38を用いてゲート電極幅を規制すると
ともに、1段目のリセスのリセス幅を制御するようにし
たので、リセス幅の制御性を向上できるのみならず、ゲ
ート電極幅が上記第1,第2の実施例に比しより規制さ
れているので、ゲート,ソース間容量をもより低減でき
るとともに、ゲート電極−ドレイン側n−GaAs2
3,n+ GaAs25間の絶縁膜破壊をも防止するこ
ともできる。
【0042】
【発明の効果】以上のように、この発明に係る電界効果
トランジスタおよびその製造方法によれば、ゲート電極
と接しない2段目のリセスの側壁部に絶縁膜からなるサ
イドウォールを設け、ゲート電極と接する,サイドエッ
チングされた1段目のリセスを上記サイドウォール下部
に設けたので、微細ゲートを有しかつ高耐圧,高性能の
電界トランジスタを安価に得ることができる効果があ
る。
【0043】またこの発明に係る電界効果トランジスタ
の製造方法によれば、2段目リセス側壁に形成したサイ
ドウォールをマスクに1段目リセスをアンダーカットが
入るように形成しゲート電極金属を蒸着するようにした
ので、2段リセス構造の各段のリセス幅、並びにゲート
長をリセス側壁に形成したサイドウォールの幅で制御す
ることができ、工程を容易にすることができ、これによ
り電子ビーム露光のように高精度の微細加工技術を要す
ることなく微細ゲート並びに微細な2段リセス構造を形
成することができる効果がある。
【0044】また、この発明に係る電界効果トランジス
タによれば、ゲート電極と接しない2段目のリセスの側
壁部に絶縁膜からなるサイドウォールを設け、ゲート電
極と接する、サイドエッチングされた2段目のリセスを
該サイドウォール下部に設け、上記ゲート電極と接する
1段目のリセス側壁部に絶縁膜を設けたので、微細ゲー
トを有しかつ高耐圧,高性能の電界トランジスタを安価
に得ることができる効果がある。
【0045】また、この発明に係る電界効果トランジス
タの製造方法によれば、2段目リセス側壁に形成したサ
イドウォールをマスクに1段目リセスをアンダーカット
が入るように形成した後、1段目のリセス側壁のみに絶
縁膜を堆積させた後、スパッタ法によりゲート電極を堆
積するようにしたので、2段リセス構造の各段のリセス
幅、並びにゲート長をリセス側壁に形成したサイドウォ
ールの幅で制御することができ、工程を容易にすること
ができ、また電子ビーム露光のように高精度の微細加工
技術を要することなく微細ゲート並びに微細な2段リセ
ス構造を形成することができ、さらにゲート電極材料の
選択の自由度を大きくすることができる効果がある。
【0046】さらに、この発明に係る電界効果トランジ
スタによれば、ゲート電極と接しない2段目のリセス
上、並びにゲート電極と接する1段目のリセス側壁に第
1の絶縁膜を設け、第2の絶縁膜からなるサイドウォー
ルを上記第1の絶縁膜側壁部に設けたので、微細ゲート
を有しかつ高耐圧,高性能の電界トランジスタを安価に
得ることができる効果がある。
【0047】さらに、この発明に係る電界効果トランジ
スタの製造方法によれば、2段目リセス側壁に形成した
サイドウォールをマスクに1段目のリセスを異方性エッ
チングで形成した後、サイドウォールを除去し、バイア
が印加されていないECR−CVD法で絶縁膜を堆積
した後、サイドウォールをこの絶縁膜側壁に形成し、該
サイドウォールをマスクに絶縁膜をエッチングしてゲー
ト電極形成部を開口したのちスパッタ法によりゲート電
極を形成するようにしたので、リセス幅の制御性をより
向上できるのみならず、ゲート,ソース間容量をも低減
できるとともに、ゲート電極−ドレイン側n−,n+
GaAs間の絶縁膜破壊をも防止することができる効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例による電界効果トランジス
タの構造段面を示す断面段面図である。
【図2】この発明の一実施例による電界効果トランジス
タの製造工程を示す工程断面図である。
【図3】この発明の第2の実施例による電界効果トラン
ジスタの構造断面を示す断面図である。
【図4】この発明の第2の実施例による電界効果トラン
ジスタの製造工程を示す工程断面図である。
【図5】この発明の第3の実施例による電界効果トラン
ジスタの構造断面を示す断面図である。
【図6】この発明の第3の実施例による電界効果トラン
ジスタの製造工程を示す工程断面図である。
【図7】従来の電界効果トランジスタの製造工程を示す
工程断面図である。
【符号の説明】
21 半絶縁性GaAs基板 22 GaAsバッファ層 23 n−GaAs層 24 n−AlGaAs層 25 n+ −GaAs層 26 SiON膜 27 ホトレジスト 28 SiO2 膜サイドウォール 29 ゲート金属(Ti/Pt/Au) 30 オーミック電極(AuGe/Ni/Au) 31 SiO2 膜 32 WSi/Au 33 SiO2 膜 Lg ゲート長 Wre リセス幅 Wsd サイドウォール幅
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 21/337 - 21/338 H01L 27/095 - 27/098 H01L 29/775 - 29/778 H01L 29/80 - 29/812

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化合物半導体基板上に形成された2段リ
    セス構造を有する電界効果トランジスタにおいて、 ゲート電極と接しない2段目のリセスの側壁部に設けら
    れた、絶縁膜からなるサイドウォールと、 該サイドウォール下部に設けられ、ゲート電極と接す
    る,サイドエッチングされた1段目のリセスとを備えた
    ことを特徴とする電界効果トランジスタ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電界効果トランジスタを
    製造する方法において、 半絶縁性GaAs基板上にGaAsバッファ層,第1の
    n−GaAs層,第1のn−AlGaAs薄層,第2の
    n−GaAs層,第2のn−AlGaAs薄層、n+
    GaAs層を順次エピタキシャル成長する工程と、 該n+ −GaAs層上に第1の絶縁膜を堆積する工程
    と、 2段目リセスとなるところの上記第1の絶縁膜,n+
    GaAs層及び第2のn−AlGaAs薄層を除去する
    工程と、 上記2段目リセスの側壁に第2の絶縁膜からなるサイド
    ウォールを形成する工程と、 上記サイドウォールをマスクに第2のn−GaAs層及
    び第1のn−AlGaAs薄層をアンダーカットが入る
    ように除去し1段目のリセスを形成する工程と上記1段
    目のリセス上にゲート電極金属を蒸着により形成する工
    程とを含むことを特徴とする電界効果トランジスタの製
    造方法。
  3. 【請求項3】 化合物半導体基板上に形成された2段リ
    セス構造を有する電界効果トランジスタにおいて、 ゲート電極と接しない2段目のリセスの側壁部に設け
    た、絶縁膜からなるサイドウォールと、 該サイドウォール下部に設けられ、ゲート電極と接す
    る,サイドエッチングされた1段目のリセスと、 該1段目のリセスの側壁部に設けた絶縁膜とを備えたこ
    とを特徴とする電界効果トランジスタ。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の電界効果トランジスタを
    製造する方法において、 半絶縁性GaAs基板上にGaAsバッファ層,第1の
    n−GaAs層,第1のn−AlGaAs薄層,第2の
    n−GaAs層,第2のn−AlGaAs薄層,n+
    GaAs層を順次エピタキシャル成長する工程と、 第1の絶縁膜を上記n+ −GaAs層上に堆積する工程
    と、 上記2段目のリセスとなるところの上記第1の絶縁膜,
    + −GaAs層及び第2のn−AlGaAs薄層を除
    去する工程と、 上記2段目のリセス側壁に第2の絶縁膜からなるサイド
    ウォールを形成する工程と、 上記サイドウォールをマスクに第2のn−GaAs層及
    び第1のAlGaAs薄層をアンダーカットが入るよう
    に除去し1段目のリセスを形成する工程と、 第3の絶縁膜を堆積し、ドライエッチングにより上記1
    段目のリセス側壁のみに第3の絶縁膜が残るように除去
    する工程と、 上記1段目のリセス上にスパッタ法によりゲート電極を
    堆積する工程とを含むことを特徴とする電界効果トラン
    ジスタの製造方法。
  5. 【請求項5】 化合物半導体基板上に形成された2段リ
    セス構造を有する電界効果トランジスタにおいて、 ゲート電極と接しない2段目のリセス上、並びにゲート
    電極と接する1段目のリセス側壁に設けた第1の絶縁膜
    と、 上記2段目のリセス上の第1の絶縁膜側壁部に設けた、
    第2の絶縁膜からなるサイドウォールとを備えたことを
    特徴とする電界効果トランジスタ。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の電界効果トランジスタを
    製造する方法において、 半絶縁性GaAs基板上にGaAsバッファ層,第1の
    n−GaAs層,第1のn−AlGaAs薄層,第2の
    n−GaAs層、第2のn−AlGaAs薄層,n+
    GaAs層を順次エピタキシャル成長する工程と、 第3の絶縁膜を上記n+ −GaAs層上に堆積する工程
    と、 2段目リセスとなるところの上記第3の絶縁膜、n+
    GaAs層及び第2のn−AlGaAs薄層を除去する
    工程と、 上記2段目リセス側壁に第4の絶縁膜からなる第1のサ
    イドウォールを形成する工程と、 上記第1のサイドウォールをマスクに第2のn−GaA
    s層、及び第1のn−AlGaAs薄層を異方性エッチ
    ングし1段目リセスを形成する工程と、 上記サイドウォールを除去する工程と、 バイアスが印加されていないECR−CVD法により第
    1の絶縁膜を上記一段目リセス及び2段目リセスの内部
    に異方的に堆積する工程と、 上記2段目リセス側壁及び第1の絶縁膜側壁に第2の絶
    縁膜からなる第2のサイドウォールを形成する工程と、 上記第2のサイドウォールをマスクに1段目のリセスの
    第1の絶縁膜を異方性エッチングする工程と、 上記1段目のリセスの第1の絶縁膜間および2段目のリ
    セスの上記第2のサイドウォール間にスパッタ法により
    ゲート電極を形成する工程とを含むことを特徴とする電
    界効果トランジスタの製造方法。
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