JP2833331B2 - 電気鍍金ラインにおける鍍金ムラ防止方法 - Google Patents

電気鍍金ラインにおける鍍金ムラ防止方法

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JP2833331B2
JP2833331B2 JP8290092A JP8290092A JP2833331B2 JP 2833331 B2 JP2833331 B2 JP 2833331B2 JP 8290092 A JP8290092 A JP 8290092A JP 8290092 A JP8290092 A JP 8290092A JP 2833331 B2 JP2833331 B2 JP 2833331B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は電気亜鉛鍍金等の鍍金
ラインで製造される製品の表面の鍍金ムラを防止する方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】鍍金品質上の欠陥として、鍍金ムラは1
種の酸化膜、水酸化膜であり、外観不良、化成処理不
良、塗装不良の原因となる。又鍍金後直ぐにはムラが生
じなくても数日又は数ケ月経過すると、酸化反応等が進
み、鍍金表面にムラが現われることがある。
【0003】この様な鍍金ムラの発生は、主に電気鍍金
ラインの鍍金液タンク出側でストリップ表面に鍍金液が
残存して該表面と化学反応を起こしてしまうことが原因
となっていた。
【0004】そのため、電気亜鉛鍍金ラインのタンク出
側にはゴムロールが配置されて鍍金液の絞り取りが行な
われるが、該ゴムロール1つのみでは充分絞り取ること
ができず、そのため2段、3段と設けることで対応して
いた。しかしこれらのゴムロール間を通過する間にも残
存鍍金液とストリップとの化学反応が進行してしまうと
いう問題が依然としてあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この様な不具合を防止
するために、鍍金後大量の水を掛ける方法も考えられる
が、多少の効果はあるものの、鍍金液タンクに大量の水
が混入してしまい、鍍金液希釈の原因となる。又大量の
水をスプレーしてもゴムロールの絞り力は小さいので、
多量の鍍金液が絞り取られずに該ゴムロールを通過して
しまうことになる。そればかりか図3に示される様にス
トリップX両端部では上下のゴムロール10a、10b間に隙
間Yができるので、大量の水がその隙間Yを通過して該
ストリップX両端部数10mmに鍍金ムラが発生してしまう
ことが多い。
【0006】一方、ゴムロール表面にストリップエッジ
等が当って線状疵ができると、該ゴムロールに絞り取ら
れたストリップ表面には線状の鍍金ムラが残ることにな
る。
【0007】更に、鍍金液絞り用にサクションロールの
使用も考えられるが、設備費が高くなるばかりか、詰り
等によるメンテナンス性も劣化する。
【0008】本発明は従来技術の以上の様な問題に鑑み
創案されたもので、鍍金液の絞り取りを完全に行ない、
鍍金表面の美感を損ねる鍍金ムラ発生の防止と、該鍍金
表面の経時的色調変化の防止を図らんとするものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】そのため本発明の鍍金ム
ラ防止方法は、電気鍍金ラインにおける鍍金液タンク通
過後のストリップ表面に付着した鍍金液の絞り取りに際
し、空隙率20〜40%の不織布ロールを線圧10〜20Kg/cm
で該ストリップに押し当てて転動させることを基本的特
徴としている。又第2発明では、不織布ロールとストリ
ップとの接線部分で部分的な乾きを生じないようにする
ため、更にこの不織布ロールの入側方向でストリップと
の接線が略均一に濡れる様に水スプレーを行なう。
【0010】
【作用】図1は不織布ロール1がストリップX上を転動
した時に該ストリップX上の液の絞り取りの状態を示し
ており、該ロール1中の空隙はロール1がストリップXに
接触する直前で圧縮が始まり、その空隙中に含まれてい
た液がその前方に絞り出されるのに対し、このロール1
がストリップX表面から離間し始めるその後方では、該
空隙が圧縮から開放され、前記の液は逆にこの空隙中に
取り込まれることになる。従って、空隙率のある不織布
ロールは液の絞り用としてコストやメンテナンスの面で
最適である。しかしその材質がナイロン等の化学繊維の
ため、一般的に耐酸性、耐薬品性、耐熱性に劣ることに
なる。そのため第2発明では不織布ロールで鍍金液の絞
り取りを行なう直前で水スプレーにより鍍金液の希釈化
を図ることにした。又、不織布ロールとストリップとの
接触部にはロール胴長方向に略均一に水切れなく液が存
在しないと、部分的な絞りムラが出たり、液切れ部でロ
ール損傷が起こることがある。そのため水スプレーは、
ロールとストリップとの接線が全面濡れる様に行なうよ
うにした。
【0011】尚、不織布ロールの空隙率が20%未満にな
ると、液の絞り取り性が悪くなり(逆にそれ以上の空隙
率になると、異物も空隙に吸収可)、又40%を超える
と、該不織布がスポンジ状になり、強度的に弱くなって
その厚みをかなり厚くしないとストリップエッジ部での
損傷の度合いが大きくなることから、その空隙率は20〜
40%の範囲に限定した。更にこの不織布ロールをストリ
ップに押し当てる場合の線圧については、後述する実験
結果から、10〜20Kg/cmの範囲としている。即ち、該線
圧が10Kg/cm未満の場合は、鍍金液の絞り取り不完全に
なってロール後方に鍍金液が残存することになり、又20
Kg/cmを超える場合は、ロール中の空隙の圧縮が大きく
なり過ぎてその圧縮から解放された時に該空隙が元の状
態に復元できず、やはり鍍金液の絞り取り性が劣化する
ことになるからである。
【0012】
【実施例】本発明者等は、図2に示される様な電気亜鉛
鍍金ラインにおいて、鍍金液タンク3出側で、ネオプレ
ン製やウレタン製のロール10a、10bにより鍍金液の絞り
取りを行なった場合と、ナイロン製或いはポリエステル
製の不織布ロール1a、1bによって鍍金液の絞り取りを行
なった場合の、鍍金表面のムラ発生状況及びそれによる
製品への影響の度合いについて調べる実験を行なった。
図中30a、30bはバックアップロール、31a、31bは電極、
32a、32bはコンダクタロール、2a、2bは水スプレーヘッ
ダ、20a、20b、21a、21b、22a、22b、23a、23bも水スプ
レーヘッダ、40a、40b、41a、41bはゴムロール、Xはス
トリップを各示している。
【0013】そしてこのラインでの鍍金条件は、鍍金量
Zn20g/m2、鍍金液の温度60℃、PH=1.8、ライン速度は
100mpmであり、又いずれの場合も不織布ロール1a、1b又
はネオプレン製、ウレタン製ロール10a、10bの直前でス
プレーヘッダ2a、2bにより水スプレーを行なっている
(水スプレー量は、全面濡れの場合2l/min 、又一部
乾き有りの場合1l/min)。
【0014】以上の実験結果を下記表1に示す。
【0015】
【表1】
【0016】上記の表中鍍金表面の評価の欄でaは良
好、bはやや不良、cは不良、dは線状ムラの発生有り
を各示しており、又製品影響の評価の欄で、Aは問題無
し、Bは許容限度ギリギリ、Cは再洗浄が必要、Dは不
良を各示している。
【0017】同表ではNo.4、No.5、No.7〜No.10、No.1
2、No.13、No.16、No.19、No.20が本発明例であり、そ
の他は比較例乃至従来例である(No.29〜No.34が従来
例)。尚、ロール全幅方向濡れ状態の欄で全面濡れの場
合は、ロール1a、1b(又は10a、10b)とストリップXと
の接線で均一に水スプレーがなされた場合を、又一部乾
き有りの場合は、該水スプレーが同接線方向に均一にな
されなかった場合を各示している。
【0018】以上の表から明らかな様に本発明例の場合
は、鍍金表面の評価はいずれもaであり、又製品評価に
ついてもいずれもAであるのに対し、比較例及び従来例
の場合はこれらの評価のいずれか一方又は両方がそれよ
り劣っている。
【0019】
【発明の効果】以上詳述した本発明法によれば、鍍金液
タンク出側で水スプレーを行なってストリップ表面に残
っていた鍍金液を希釈化した上、その直後に不織布ロー
ルで全てを絞り取っているため、鍍金表面の鍍金ムラが
防止され、且つ製品表面の経時的な色調変化も生じるこ
とがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】不織布ロールの液絞り取りの原理を示す説明図
である。
【図2】本発明法等の実験を行なった電気亜鉛鍍金ライ
ンの鍍金液タンク出側の構成を示す概略図である。
【図3】鍍金されたストリップ表面の鍍金液をゴムロー
ルで絞り取ろうとした際に両エッジ部にできる隙間の状
況を示す説明図である。
【符号の説明】
1、1a、1b 不織布ロール 2a、2b、20a、20b、21a、21b、22a、22b、23a、23b
水スプレーヘッダ 3 鍍金液タンク X ストリップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C25D 5/00 - 7/12

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気鍍金ラインにおける鍍金液タンク通
    過後のストリップ表面に付着した鍍金液の絞り取りに際
    し、空隙率20〜40%の不織布ロールを線圧10〜20Kg/cm
    で該ストリップに押し当てて転動せしめることを特徴と
    する電気鍍金ラインにおける鍍金ムラ防止方法。
  2. 【請求項2】 電気鍍金ラインにおける鍍金液タンク通
    過後のストリップ表面に付着した鍍金液の絞り取りに際
    し、空隙率20〜40%の不織布ロールを線圧10〜20Kg/cm
    で該ストリップに押し当てて転動せしめると共に、該不
    織布ロールの入側方向でストリップとの接線が略均一に
    濡れる様に水スプレーを行なうことを特徴とする電気鍍
    金ラインにおける鍍金ムラ防止方法。
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